JPH05315770A - 通信機用の架の構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 外線ケーブルと接続された複数のプラグを有
した主柱に対して複数のモジュラックをプラグイン接続
するバックトゥーバックタイプの架において、架の内部
における外線の配線作業と、外線と架側のプラグとの結
線作業を個別化し、結線作業だけは各プラグ毎に後工程
で別途行い得るようにした通信機用の架を提供する。 【構成】 側面にコネクタを上下方向に配列した主柱を
有し、該コネクタを該主柱内部に導入した外線と接続す
ると共に、該コネクタに対してモジュラックを電気的に
接続した状態で保持する架において、コネクタはバック
ワイヤボード上に固定されると共に、該バックワイヤボ
ード上には該コネクタの各ピンと接続した配線パターン
が形成され、該配線パターンと一端部が電気的に接続す
るとともに他端部が該バックワイヤボードから前方へ突
出したコ字状の端子の該他端部を、前記外線と接続し
た。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は例えば複数のモジュラッ
クを着脱自在に支持する電話交換機用の架の改良に関
し、殊にバックトゥーバック実装構造の架内に導入した
外線ケーブルとプラグとの接続配線作業を架の前面から
行うことを可能とした通信機用の架の構造に関する。

【０００２】

【従来技術】通信機器、例えば電話交換機においては、
外線ケーブルを多数に分岐させた分岐線を夫々個別に回
路ユニットに接続するための手段として、主柱に複数の
プラグを配置すると共に、該プラグに対して回路ユニッ
トを着脱自在にプラグイン接続するようにした構造の架
を用いている。

【０００３】図４(a) 及び(b) は従来のスリム架の外観
構成説明図及び配線図であり、このスリム架１は主柱２
に対してモジュラックＭＲを着脱自在に構成したもので
あり、主柱２の上端部に配置した端子盤３を図示しない
他のスリム架等から延びてくる外線ケーブル４と接続す
ると共に、外線４とスリム架側に設けた各プラグ５との
接続は端子盤３から分岐して導出した各分岐線６により
実現する。また、スリム架側プラグ５同志の接続は内線
７により実現する。各モジュラックＭＲは多数のプリン
ト基板を収容したパッケージから成る回路ユニットであ
り、スリム架側プラグ５とプラグインすることにより外
線分岐線６及び内線７と電気的に接続するプラグ（ＭＲ
側プラグ）８を有している。このような単列式のスリム
架１の組立て作業においては、端子盤３から延びる各分
岐線６と各スリム架側プラグ５との接続や、内線７によ
るプラグ５同志の接続作業をスリム架１の背面（図４
(b)の右側）から行うことが可能であり、ラッピング接
続が一般的に行われている。次に、図５は図４に示した
如き単列構造のスリム架を背中合わせで配置することに
よって一つの架を構成したバックトゥーバックタイプの
架であり、この架９における分岐線６とプラグ５との接
続、内線７によるプラグ５同士の結線作業においては、
単列の架１の場合のように背面からの作業が不可能であ
るから、全ての配線及び結線作業を架の製造段階で完了
しておく必要がある。このため、例えば図示のように最
多６台のモジュラックＭＲをプラグイン接続可能な架に
対して実際には５台のモジュラックＭＲしか実装しない
場合にはモジュラックＭＲを接続しないプラグについて
の配線が無駄になっていることになり、初期投資に要す
るコストが高くなる。このため、各プラグ５に対する分
岐線、内線の接続を各プラグ毎に個別に行わしめること
が望まれていた。

【０００４】また、バックトゥーバックタイプの架にお
いては外線４に対する端子盤３の接続は、架の組み立て
後においても可能であるが、その反面、端子盤３が最上
部（或は最下部）において所定の大きなスペースを占め
ているため、その分だけモジュラックＭＲを配置するた
めのスペースが減少し、スペースファクタの低下と、そ
れに起因したコストアップを招来していた。

【０００５】

【発明の目的】本発明は上記に鑑みてなされたものであ
り、外線ケーブルと接続された複数のプラグを有した主
柱に対して複数のモジュラックをプラグイン接続するバ
ックトゥーバックタイプの架において、架の内部におけ
る外線の配線作業と、外線と架側のプラグとの結線作業
を個別化し、結線作業だけは各プラグ毎に後工程で別途
行い得るようにした通信機用の架を提供することを目的
としている。

【０００６】

【発明の概要】上記目的を達成するため本発明は、側面
にコネクタを上下方向に配列した主柱を有し、該コネク
タを該主柱内部に導入した外線と接続すると共に、該コ
ネクタに対してモジュラックを電気的に接続した状態で
保持する架において、前記コネクタはバックワイヤボー
ド上に固定されると共に、該バックワイヤボード上には
該コネクタの各ピンと接続した配線パターンが形成さ
れ、該配線パターンと一端部が電気的に接続するととも
に他端部が該バックワイヤボードから前方へ突出したコ
字状の端子の該他端部を、前記外線と接続したことを特
徴としている。

【０００７】

【発明の実施例】以下、添付図面に示した実施例により
本発明を詳細に説明する。図１(a) 及び(b) は本発明の
一実施例の概略構成説明図及び要部構成説明図、図２
(a) 及び(b) は本発明を適用した架の一例の外観斜視図
及びＡ部の拡大図であり、図３は図２(b) の横断面図で
ある。バックトゥーバックタイプの架１０は、主柱１１
の上部中央から外線１２を内部適所にまで引き込むとと
もに、接続可能なモジュラックの最多台数と同数の分岐
線（束）１３を外線１２の適所から夫々引き出してお
き、各分岐線１３に対してコネクタ１４を接続したもの
である。

【０００８】図１(b) は分岐線１３を構成するリード線
１３ａをコネクタ１４を固定したバックワイヤボード１
５に接続するための構成例であり、バックワイヤボード
１５上にはコネクタ１４の各ピンと接続した配線パター
ン１６を形成すると共に、該各パターン１６をコ字状の
端子１７を介してリード線１３ａと接続している。

【０００９】コ字状の端子１７は、その一端１７ａを配
線パターン１６の端部に位置するスルーホール内にバッ
クワイヤボード１５の裏面から挿通させてハンダ等によ
り電気的、機械的に接続すると共に、他端１７ｂをバッ
クワイヤボード１５の側方から前方へ向けて突出させて
おり、該他端１７ｂをリード線１３ａに対してラッピン
グ接続することにより、外線１２とコネクタ１４とを接
続している。端子１７はこのように一端１７ａをバック
ワイヤボード１５のスルーホール等に貫通してコネクタ
ピンと接続する一方で、他端１７ｂをバックワイヤボー
ド１５の前方へ向けて突出させることにより、作業者が
前方（モジュラック装着面）からの作業により端子の他
端１７ｂをリード線１３ａに対して容易にラッピングす
ることを可能ならしめている。なお、前面側からの結線
作業を可能とし得る端子であれば、形状はコ字状に限ら
ず、Ｕ字、Ｖ字、Ｊ字等々種々の形態を含ませることが
できる。また、パターン１６端部のスルーホール内に棒
状の端子を挿通立設してその先端部を前方に所定長突出
させ、該先端部にリード線１３ａを結線するようにして
もよい。

【００１０】また、端子１７と接続するのは外線１２の
リード線１３ａばかりでなく、コネクタ間を接続するた
めの内線１８も端子１７の他端部１７ｂに接続すること
となる。図示の実施例では、最多８台のモジュラックＭ
Ｒを接続可能となるように外線ケーブル１２から８本の
分岐線１３を導出しておきながら、６台のモジュラック
ＭＲを接続しているが、モジュラックを接続しない分岐
線１３に関してはそのまま放置しておいても支障はな
く、後刻モジュラックの増設が必要となった場合には放
置してあった分岐線１３からリード線１３ａを取り出し
た上で増設用のバックワイヤボードに接続すれば良い。
この増設作業もバックワイヤボードの前面側から行える
こと勿論である。増設したコネクタ間の内線接続も同様
に前面側から行うこととなる。

【００１１】また、本発明にあっては、端子盤を用いず
に外線を直接主柱内に導入し、該外線から予め導出して
おいた分岐線に対してプラグを接続するようにしている
ので、従来端子盤を配置するために必要とされていたス
ペース（主柱の上端部或は下端部）をモジュラック装着
用に利用することができ、装着可能なモジュラック数を
増大できる。本発明はバックトゥーバックタイプの架に
適用した場合に上記の如き利点を提供するが、単列のス
リム架に適用した場合にも端子盤のスペース分だけモジ
ュラック装着個数を増大できるという利点を提供する。

【００１２】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、外線ケー
ブルと接続された複数のプラグを有した主柱に対して複
数のモジュラックをプラグイン接続するバックトゥーバ
ックタイプの架において、架の内部における外線の配線
作業と、外線と架側のプラグとの結線作業を個別化し、
結線作業だけは各プラグ毎に後工程で別途行い得るよう
にした。このため、装着するモジュラックの個数に応じ
て後工程で外線とプラグとの結線作業を行えばよく、無
駄な配線作業が不要となる。更に、端子盤を用いないた
め、モジュラックの配置数を増大できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】(a) 及び(b) は本発明の一実施例の概略構成説
明図及び要部構成説明図である。

【図２】(a) 及び(b) は本発明を適用した架の一例の外
観斜視図及びＡ部の拡大図である。

【図３】図２(b) の横断面図である。

【図４】(a) 及び(b) は従来例のスリム架の外観構成説
明図及びその回路図である。

【図５】従来のバックトゥーバックタイプの架の回路構
成図である。

【符号の説明】

１０ バックトゥーバックタイプの架、１１ 主柱、１
２ 外線、１３ 分岐線、１３ａ リード線、１４ コ
ネクタ、１５ バックワイヤボード、１６ 配線パター
ン、１７ 端子、１７ａ 一端、１７ｂ 他端、

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 側面にコネクタを上下方向に配列した主
   柱を有し、該コネクタを該主柱内部に導入した外線と接
   続すると共に、該コネクタに対してモジュラックを電気
   的に接続した状態で保持する架において、 前記コネクタはバックワイヤボード上に固定されると共
   に、該バックワイヤボード上には該コネクタの各ピンと
   接続した配線パターンが形成され、該配線パターンと一
   端部が電気的に接続するとともに他端部が該バックワイ
   ヤボードから前方へ突出したコ字状の端子の該他端部
   を、前記外線と接続したことを特徴とする通信機用の架
   の構造。