JPH05312809A - 免疫学的簡易測定方法および装置 - Google Patents

免疫学的簡易測定方法および装置

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JPH05312809A
JPH05312809A JP15692592A JP15692592A JPH05312809A JP H05312809 A JPH05312809 A JP H05312809A JP 15692592 A JP15692592 A JP 15692592A JP 15692592 A JP15692592 A JP 15692592A JP H05312809 A JPH05312809 A JP H05312809A
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JP
Japan
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substance
antibody
disperse dye
measured
porous carrier
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JP15692592A
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Yoshi Takao
尾 好 高
Takashi Matsuura
浦 崇 松
Tomoaki Katamine
峯 奉 章 片
Suguru Mochida
田 英 持
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Mochida Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Mochida Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】特別なB/F分離操作を行わなくても、信号と
バックラウンドの差が顕著である免疫学的簡易測定方法
および装置の提供。 【構成】被測定物質と特異的に結合することができる第
1の親和性物質を多孔質担体膜に結合させ、標識物とし
て分画調整された分散染料を用いて標識された第2の親
和性物質と被測定物質を含む液体標本を該多孔質担体膜
を通過させて被測定物質を測定する免疫学的簡易測定方
法および装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は標識物質として分画され
た分散染料を用いて免疫測定を簡便に行うための方法お
よび装置に関する。
【0002】
【従来の技術】生体内微量物質の測定は、各種疾患の診
断および治療効果の判定など多くの目的に頻繁に実施さ
れている。最近では医療機関で実施されるだけではな
く、家庭で未熟練者により実施されることも多く、これ
ら診断試薬は使用目的に応じて、高感度で精度の高い測
定方法と、操作が簡単で短時間に結果が得られる簡易測
定法とが使い分けられるようになってきている。特に簡
易測定法については反応装置や測定機器などを用いず簡
単な操作で手軽に実施できることから、半定量もしくは
定性的測定のみによっても十分診断を下すことができる
場合には非常に便利な方法であり、妊娠診断などに広く
利用されている。
【0003】現在、免疫反応を利用した簡易測定法とし
ては、担体としてラテックスを用いた凝集反応もしくは
凝集阻止反応、標識物質として酵素を用いた酵素免疫測
定法(EIA)や標識物質としてコロイド状非金属粒子
や着色ラテックスを用いた免疫学的簡易測定法などが用
いられている。
【0004】ラテックスを用いた凝集反応もしくは凝集
阻止反応は測定感度はやや低いが、短時間で結果が得ら
れるため、妊娠診断などそれほど高感度を必要としない
診断には広く利用されているが、結果の判定に熟練を要
するために誰でもが確実に実施できるものではない。
【0005】EIAは感度は比較的高いがそのような高
感度を得るためには長時間の反応が必要であり、さらに
B/F分離(抗原抗体反応において抗原と抗体が結合し
て生じた結合型:Bound, Bと、結合していない遊離
型:Free, Fとを物理的に分離すること)操作が煩雑で
あるという欠点を有している。
【0006】また、近年、免疫学的簡易測定法で広く利
用されている方法として多孔質担体を利用した方法があ
る。それらの方法の多くは発色のプロセスを酵素に対す
る基質を利用したEIAとは異なり、着色した物質を直
接抗体に結合させていることが多い。この方法を用いる
ことにより従来の技術に比較し、操作性が簡便となり、
短時間で結果が得られるようになった。
【0007】このような免疫学的簡易測定法の一例とし
て特開平1−214760号公報の方法を挙げることが
できる。多孔質担体に第1の抗体を結合し、これに被測
定物質を含む検体を反応させ、その反応によって生じた
免疫複合物に着色ラテックスを結合させた第2の抗体を
反応させて、反応結果を可視的に判定するものである。
【0008】T.C.J.Gribnau ら著、Affinity Chromatog
raphy and Related Techniques, 411〜424頁(1
982年)は、マイクロタイターウエルを用い、標識物
質として分散染料を用い、抗体としてhCGを用いた被
測定物質の測定方法を開示しているが、マイクロタイタ
ーウエルを用いるため417頁のサンドイッチアッセイ
法に洗浄操作を行なう必要があると記載している。
【0009】また、特公平1−503174号は、毛細
管現象を利用して、各種の標識物質を用いて検体を水平
方向に流す被測定物質の検出方法を開示し、その中の標
識物質の1つとして分散染料がある。しかし、毛細管現
象を利用した装置であるため測定時間が長い。
【0010】類似の方法としてクロマトグラフィの原理
を用いた免疫学的簡易測定法がある(特開平3−504
166号公報、特開平3−176659号公報参照)。
この方法も多孔質担体をクロマトグラフストリップとし
て用いて、その表面の特定部分にセットした試薬をクロ
マトグラフィの原理により検体とともに移動させながら
反応を実施するものである。
【0011】しかしながら、これらの免疫学的簡易測定
法を用いる場合に注意を要することは、十分なB/F分
離を行わなければならない点にある。つまり、未反応の
標識抗体が可視的な判定を阻害しないために、判定部上
に残存する未反応の標識抗体をさまざまな方法で除去す
る必要がある。特開平1−214760号公報に示され
た方法では必要に応じ多孔質担体を水、緩衝液などで洗
浄することが必要であるとしており操作が煩雑になる。
また、クロマトグラフィの原理を用いた免疫学的簡易測
定法では、被測定物質を含む検体を余分に供給すること
により多孔質担体上での反応に引き続いてB/F分離の
ための洗浄を行わせているので、反応終了までにかなり
の時間を要する。この方法は独立した操作としてのB/
F分離を行っていないが、反応の過程にB/F分離操作
が存在するため、上記のような欠点を有するものであ
る。
【0012】従来これらの免疫学的簡易測定法は、妊娠
診断などの半定量もしくは定性的測定のみによっても十
分に診断を下すことができる場合に広く利用されている
のは前述の通りである。さらに、前述の妊娠診断以外
に、周産期管理の一環として母体血中のヒト胎盤ラクト
ゲン(hPL)や母体尿中のエストロゲンを測定するこ
とにより胎児の発育状態を把握する際にも多く利用され
ている。例えば、従来破水の診断は、肉眼的観察やpH
測定法、シダ状結晶証明法などで実施されているが、こ
れらの方法を組合せたとしても前期破水での正診率は6
0〜70%であり、正診率の高い診断方法が望まれてい
た。そこで、BURTON L.ROSHELSON ら著 Obstetorics &
Gynecology 163〜166頁(1987年)は、従来
の診断技術では正診率が低い破水の診断に、膣内容液中
に混入した羊水中のAFPを測定することの有用性を報
告している。この報告における膣内容液中のAFPの測
定は破水の診断方法として利用できるのであるが、十分
なB/F分離を行なわなければならないため、かなりの
時間を必要とし、操作も複数回の洗浄を要するなど、煩
雑であるという欠点を有するものである。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】これら免疫学的簡易測
定法の大きな課題としてはB/F分離をいかに確実に簡
便に行うかということであり、ひいてはB/F分離を特
別な独立した工程として行う必要のない免疫学的簡易測
定法の開発が要望されている。この課題が解決されるこ
とにより免疫学的簡易測定法は、より簡単な操作でより
短時間に結果が得られるものとなることが予想される。
【0014】
【課題を解決するための手段】特別な工程としてのB/
F分離操作を必要としないためには、第2の親和性物質
と結合させた標識物質が第1の親和性物質を結合してい
る多孔質担体膜との非特異的結合を全く生じず、多孔質
担体膜に結合させた第1の親和性物質と被測定物質との
特異的結合により生じた免疫複合物以外の部分はほとん
ど該担体膜を通過し判定の際に妨げにならないものであ
ることが要求される。つまり、洗浄操作等の特別なB/
F分離操作をしなくても第1の親和性物質を結合した多
孔質担体膜上に未反応の第2の親和性物質を結合させた
標識物質が残らず、肉眼による判定に支障を及ぼさない
ようにすることが要求される。このような測定系を求め
て研究を行った結果、標識物質として分画調整された分
散染料を用いるとこれらの要求を満たすことを見いだし
本発明を完成した。特に、標識物質とこれを結合させる
第2の親和性物質との相対的な量を厳密に規定すること
により、測定系における信号とバックグラウンドの比す
なわち、S/N比を非常に大きくすることを見出した。
【0015】本発明は、被測定物質と特異的に結合する
ことができる第1の親和性物質を多孔質担体膜に結合さ
せ、標識物質として分画調整された分散染料を用いて標
識された第2の親和性物質と被測定物質を含む液体標本
とを該多孔質担体膜を通過させることにより液体標本中
の被測定物質を免疫学的に測定する方法およびその測定
装置である。
【0016】この測定法における被測定物質とは、本発
明の方法により定性あるいは定量的に検出される物質の
ことを意味し、具体的には、抗原あるいは抗体として機
能する各種蛋白質やペプチド、核酸、エフェクター分
子、レセプター分子、酵素、インヒビター、糖鎖あるい
はこれを有する化合物、レクチン、および他の生体物質
等であり、さらに具体的にはヒト絨毛性性腺刺激ホルモ
ン(hCG)、黄体形成ホルモン(LH)、アルファフ
ェトプロテイン(AFP)、癌胎児性抗原(CEA)、
ヒト胎盤ラクトゲン(hPL)、ベータ2ミクログロブ
リン(β2m)、フェリチン、HBs抗原、エストロゲ
ン、HBs抗体、HIV抗体、IgE抗体、風疹抗体等
が例示される。以後の説明については例として被測定物
質として抗原を用いた測定方法について記載する。被測
定物質として抗体を用いた場合についても同様な結果が
得られるものである。
【0017】また、この測定法における検体とは、被測
定物質を含有することが予測される液体標本のことを意
味する。具体的には、一般的に測定に用いられる液体標
本、例えば測定に用いられる検体としては一般的に血
液、尿、唾液等が主なものであり種々被測定物質の測定
結果は、その生理的濃度との比較から正常、異常の判断
がなされている。前述の膣内容液中のAFPを測定する
ことにより破水を診断する場合は、破水により羊水が膣
内に漏出すると羊水の成分であるAFPが膣内容液中に
混在することになり、この混在溶液中に羊水が含まれて
いることを証明する手段として、AFPを測定する。本
発明に使用する検体とは、これらの液体標本も含まれ
る。
【0018】本発明の親和性物質とは、本発明の被測定
物質に対して親和性を有する物質のことを意味し、具体
的には、抗原あるいは抗体として機能する各種蛋白質や
ペプチド、核酸、エフェクター分子、レセプター分子、
酵素、インヒビター、糖鎖あるいはこれを有する化合
物、レクチン、および他の生体物質等であり、さらに具
体的にはヒト絨毛性性腺刺激ホルモン(hCG)、黄体
形成ホルモン(LH)、アルファフェトプロテイン(A
FP)、癌胎児性抗原(CEA)、ヒト胎盤ラクトゲン
(hPL)、ベータ2ミクログロブリン(β2m)、フ
ェリチン、HBs抗原、エストロゲン等に対する抗体が
例示される。さらに、第1の親和性物質とは、固相面と
物理的に結合し固定化されるものを意味し、第2の親和
性物質とは、水素結合、疎水結合または共有結合などに
よって標識物質と結合し標識化されるものを意味する。
好ましくは、抗体または抗原として機能する各種蛋白質
またはペプチドが挙げられる。
【0019】本発明に標識物質として用いられる分散染
料は構造的にアゾ系とアントラキノン系のものが代表例
として挙げられる。通常分子量は比較的小さく、置換ア
ミノ基を有するものが大部分である。分散染料は水に不
溶性であるために分散剤を用いて微粒子に分散させた状
態で保存されている。水に分散した状態では分散染料は
粒子の状態で存在する。通常、繊維を染色するために用
いられるが、抗体や種々の蛋白なども水素結合や疎水結
合などによって分散染料に吸着する性質を持っている。
本発明のB/F分離操作ならびに過程を必要としない免
疫学的簡易測定法に用いる分散染料としては、一般的に
溶液とした際の透過百分率の低いものを利用するのが高
い測定感度を得るためには有利であると考えられる。こ
こで、B/F分離操作ならびに過程とは、第1の親和性
物質と特異的に結合(Bound)した状態の被測定物
質を、第1の親和性物質と結合せず遊離(Free)し
た状態の被測定物質を分離するための操作および過程の
ことを意味し、標識物質を用いた免疫学的測定法には、
判定感度を上げるために必要になるもので、具体的に
は、検体を流した後に、水、緩衝液等免疫学的結合に不
活性な溶液を用いて洗浄することおよびその洗浄によっ
て、B/F分離が行われる過程を含む。
【0020】分散染料の具体例としては例えば、可視的
な色調をレッド系にする場合には日本化薬社製の商品名
カヤロンポリ・ライトレッド(Kayalon Poly. Light Re
d) 、カヤロンポリ・レッドバイオレット(Kayalon Pol
y. Red Violet)、サンド(SANDOZ )社製の商品名フォロ
ン・ブリリアント・バイオレット( Foron Brilliant Vi
olet) などがまた、ブルーの色調を得る場合にはサンド
社製の商品名フォロン・ブリリアント・ブルー(Foron B
rilliant Blue)、バイエル(Bayer) 社製の商品名レゾリ
ン・ブルー(Resolin Blue)、日本化薬社製の商品名カヤ
ロン・ポリ・ブリリアントブルー(Kayalon Poly. Bril
l. Blue) 、三井東圧社製の商品名ミケトン・ファース
ト・ターコイズ・ブルー(Miketon Fast Turquoise Blu
e) など、またその他の色としてサンド社製の商品名フ
ォロン・ブリリアント・イエロー(ForonBrilliant Yell
ow)(黄色)、フォロン・イエロー・ブラウン(Foron Ye
llow Brown)(茶色)などを用いることができる。
【0021】分散染料は、分散染料粒子の多孔質担体膜
の通過をより容易にし、非特異的結合を防止するために
分画を行う。例えば後述するように多孔質担体膜として
一般的に使用される1〜10ミクロンの孔径を有するニ
トロセルロースメンブラン、セルロースアセテートメン
ブランなどを使用した場合、1000×g、10分間の
遠心分離で沈殿せず、25000×g、10分間の遠心
分離で沈殿する分画(以下1000〜25000×gの
範囲の分画という、なお、分画の範囲の記載は、ここで
定義するものを加速度を変える以外は同様の条件で行な
った)、より好ましくは2500〜25000×gの範
囲の分画の分散染料を用いることが適当である。
【0022】被測定物質に対する第2の親和性物質に前
記分散染料を結合する方法としては物理的に吸着させる
手法が利用できる。この方法では親和性物質の溶液と分
散染料の懸濁液を混合し、必要に応じ熱をかけることに
より簡単に調製することができる。
【0023】分散染料と第2の親和性物質を結合させる
際の、分散染料と第2の親和性物質との好適な使用量の
割合は、それぞれの種類によっても変化するが、分散染
料に対する第2の親和性物質の重量比を3以下とするの
が好ましく、例えば最終濃度1.0mg/mlの分散染
料溶液の場合は、第2の親和性物質を、最終濃度で0.
1mg/ml〜3mg/mlとするのがさらに好まし
く、特に2.0mg/ml以下であることが好ましい。
第2の親和性物質の最終濃度が3.0mg/ml超であ
ると、B/F分離操作を行わないと肉眼で測定結果を判
定するのに有効な程度の結合標識とバックグラウンドの
差が生じない。
【0024】第2の親和性物質を結合させることにより
分散染料が凝集することもあるが、通常の場合自己凝集
防止剤として糖、アルブミン、動物血清等を添加するこ
とにより自己凝集を防ぐことが可能である。
【0025】本発明に使用される多孔質担体膜は、例え
ばろ紙、ニトロセルロースメンブラン、セルロースアセ
テートメンブランなどが挙げられる。必要なことはこれ
らの多孔質担体膜が表面から裏面に連通する孔を有して
いることであり、分散染料で標識された抗体がその連通
する孔を通過するための十分な孔径を有していることで
ある。通常の場合その孔径は1〜10ミクロンであれば
十分であり特に3〜10ミクロンが好ましい。
【0026】多孔質担体膜への第1の親和性物質の結合
は従来の方法により行うことができる。例えばニトロセ
ルロースへの結合は第1の親和性物質溶液を必要量塗布
し37℃で乾燥後アルブミンなどで未結合部分をブロッ
クすることにより実施できる。
【0027】さらに、多孔質担体膜上に結合させる第1
の親和性物質の濃度としては、多孔質担体膜1cm2
たり0.005〜0.1mgが好ましい。第1の親和性
物質の濃度が、0.1mg超であると、測定物質を含ま
ない検体においても発色が認められる場合があり、0.
005mg未満であると、十分な測定感度が得られない
ことがある。
【0028】また、多孔質担体膜上に結合させる第1の
親和性物質の平面上の形状は、十字、星型、ドーナツ
型、平行な2本線等、識別判断に容易な形状とすること
が好ましい。
【0029】本発明を実施するに当たっては、被測定物
質を含む検体と分散染料を標識した第2の親和性物質を
混合した溶液を第1の親和性物質を結合した多孔質担体
膜上に滴下あるいは注ぎ込むことにより反応を行うこと
が可能である。また、分散染料を標識した第2の親和性
物質をろ紙や多孔性ポリエチレン樹脂に含ませて第1の
親和性物質を結合した多孔質担体膜上部に設置し、被測
定物質を含む検体を第1および第2の親和性物質に対し
て垂直方向に流し、前記分散染料を溶化混合させながら
多孔質担体膜上に添加する方法が望ましい。この方法を
用いれば反応操作が1ステップとなり、より簡便な免疫
測定法となる。多孔質担体膜の下部には適当な吸収物質
を設置し、溶液の通過速度を制御することも可能であ
る。通常の場合、吸収材としてろ紙、不織布などを使用
すると溶液が多孔質担体膜を通過するのに要する時間は
1分以内である。多孔質担体膜上に検体溶液を添加する
以外の操作例えば特別のB/F分離操作ならびに過程を
必要としないため、1分以内に反応結果の肉眼での判定
が可能となり、従来の免疫学的簡易測定法に比較すると
検査に要する時間は著しく短縮される。
【0030】また、本発明はクロマトグラフィの原理を
用いた免疫学的簡易測定法にも応用することができる。
公知の方法では多孔質担体膜上での反応が行われるのに
引き続いて反応に用いられた検体でその表面を洗浄する
過程によりB/F分離を行っているが本発明を応用した
場合でも、被測定物質を含む検体と分散染料を標識した
第2の親和性物質を混合した溶液とを第1の親和性物質
を結合した多孔質担体膜上をクロマトグラフィの原理を
用いて平行に移動させることにより反応を行うことがで
きる。
【0031】本発明の測定法は、特に抗原抗体免疫複合
体を利用したサンドイッチ法により、検体中の被測定物
質を測定する場合に有効である。この測定法を用いて検
体を垂直方向に流れるように測定系を構成すると、測定
時間を短くすることができる。また、この測定法を用い
て検体を平行に移動させるような測定系を構成しても有
効である。
【0032】さらに本発明は、該測定法を円滑に行うた
めの測定装置を提供するものである。好適な例として
は、図1に示す測定装置が挙げられるが、これによって
本発明が限定されるものではない。
【0033】図1に示す測定器1は、上部測定系2と、
下部測定系3が、好ましくは継部13で上下に結合した
構成を有し、必要により上部測定系2と下部測定系3を
離すことができる。
【0034】上部測定系2は、第1の濾材6と分散染料
を標識した第2の親和性物質を含浸させた分散染料含浸
層7を、垂直方向にこの順序で保持するために、上部外
枠5とその上部に嵌合された口部4を備える。
【0035】口部4は、中央に検体を流入させるための
開口部14をもつ。上部外枠5は、中央に貫通孔を有
し、垂直方向に2段の段差を持つ構造となっていて、こ
の段差の部分で、分散染料含浸層7と第1の濾材6とを
それぞれ保持する。
【0036】下部測定系3は、中空の下部外枠12中
に、吸収材11を充填した構造となっていて、吸収材1
1の上に第2の濾材10とその上にさらに多孔質担体膜
9を設置する。第1の親和性物質を結合させた多孔質担
体膜9は、中空の固定具8により周縁部を固定されて、
スペース15を介して分散染料含浸層7の底部と連通す
る。または、下部外枠12と固定具8が一体化して形成
されていてもよい。さらに、下部外枠12は空気を排出
するための孔を具備している。
【0037】測定器1は、円筒形であっても四角形であ
ってもよく、大きさは特に限定はされないが、少量の検
体を測定するこの発明の特性上、円筒形の場合、円筒の
直径が2〜8cm程度、高さが0.5〜8cm程度のも
のが好ましい。
【0038】測定器1を構成するそれぞれの部材は、上
述のように、測定器1の形状に応じて円形であっても四
角形であってもよい。
【0039】第1の濾材6は、分散染料含浸層7を上部
外枠5内に固定すると同時に、検体中の浮遊物を濾去す
るためのもので、セルロースろ紙あるいはガラス繊維ろ
紙が好ましい。
【0040】分散染料含浸層7は、多孔性のビーズ状、
円柱状または膜状のものであることが好ましく、抗体−
抗原反応に不活性なものである必要がある。好ましく
は、多孔性ポリエチレン樹脂である。吸収材11として
は、ろ紙、不織布などを使用することができる。
【0041】第2の濾材10は、被測定物質を介して第
1の親和性物質と結合しなかった遊離の分散染料を標識
した第2の親和性物質を吸収材11に排出し、もどりを
抑えるためのもので、ろ紙が好ましい。また、第2の濾
材は、反応時間を規定するために反応液の流速を制御し
うる材質を選定することが好ましい。
【0042】継部13は、多孔質担体膜上に現われた判
定結果を見やすいように開くための器具であって、図1
のごとくピン状のスライドするための支点となってもよ
く、図3のごとく上部測定系2と下部測定系3を開く形
であってもよい。さらにまた、上部外枠5と下部外枠1
2が、かみ合うような形の溝を持ち、判定時に、上部測
定系2と下部測定系3を取り外す形態であってもよい。
また、ここでは図示していないが、下部外枠12の側面
を貫く空間を設け多孔質担体膜9を下部外枠12の側面
から測定後引き抜く形態をとってもよい。
【0043】また、多孔質担体膜9に対して、第1の濾
材6および分散染料含浸層7を平行に移動するか、ある
いは分散染料含浸層7に対して多孔質担体膜9を平行に
移動することで、判定部16を直接目視することが可能
である。
【0044】スペース15は、分散染料含浸層7を通過
した検体が多孔質担体膜9上の判定部16に効率よく供
給され、しかも多孔質担体膜9から分散染料含浸層7へ
のもどりを防ぐためのもので、分散染料含浸層7と多孔
質担体膜9の間隔が、2mm程度であるのが好ましい。
【0045】ここで、本発明の測定法を行なうための具
体的な装置の1例として親和性物質が抗体である場合に
ついて図1、図2および図3によって使用の1例を示す
が、これによって本発明が限定されるものではない。図
1に示された測定器1を用いる方法は、口部4に検体
を、滅菌済ピペット等で滴下する。検体は第1の濾材6
を通過し、検体中の浮遊物が除去され、次いで分散染料
を標識した第2の親和性物質を含浸させた分散染料含浸
層7を通過する際に、検体中の被測定物質が分散染料を
標識した第2の親和性物質と結合する。この混液が第1
の抗体を固相化した多孔質担体膜9上に達し、特異的に
第1の抗体と結合した場合は、多孔質担体膜9上に残
り、第1の親和性物質と特異的に結合しない場合は、多
孔質担体膜9を通過し、吸収材11に移動する。所定時
間(1分程度)後、上部測定系2と下部測定系3を取り
外し、多孔質担体膜9上に同相化された第1の抗体に信
号としての色が認められる(陽性)かまたは認められな
い(陰性)かによって被測定物質の有無を測定する。
【0046】上部測定系2と下部測定系3を取り外す方
法としては、図1の如く継部13を中心としてスライド
しながら回転して取り外すか、または、図3の如く継部
13を測定器1の外部で、上部外枠5と下部外枠12の
接点付近に取り付けることによって、継部13と円弧の
対峙する位置から上下に開けることによって、上部測定
系2と下部測定系3を取り外すか、さらにまたは、図3
において継部13のないものを使用して、上部測定系2
と下部測定系3を上下に取り外す方法等が挙げられる。
【0047】
【実施例】以下、具体的に実施例を挙げ本発明の説明を
行うが、これによって本発明が限定されるものでない。
【0048】(実施例1) hCGの測定 a)抗hCG単クローン性抗体の精製 ポリエチレングリコールを用いた細胞融合法(免疫実験
操作法 VII 2211、1978)で得られ、それぞれ
hCG上の異なる抗原決定基を認識する2種の単クロー
ン性抗体(以下抗体A、抗体Bという)を産生するハイ
ブリドーマ2株を培養し、得られた培養上清10lから
硫酸アンモニウム沈澱法によりそれぞれイムノグロブリ
ンG画分を得、それぞれをプロテインAセファロースカ
ラムを用いたアフィニティークロマトグラフィーで精製
し、抗体AおよびBを得た。抗体AおよびBは生理食塩
液に対して透析し、それぞれ抗体A 220mg、抗体
B235mgを得た。
【0049】b)抗体結合分散染料の調製 1gの分散染料(SANDOZ 社製 Foron Brilliant Blue)を
10mlの蒸留水に懸濁し、2500×gで10分間遠
心分離し、上清をさらに22000×gで10分間遠心
分離し、得られた沈澱に5mlの蒸留水を添加し、懸濁
させ標識用分散染料とした。標識用分散染料0.2ml
に生理食塩液で希釈調製した2mg/mlの抗体A0.
2mlを添加し56℃で30分間インキュベートした。
20分間氷冷した後22000×gで遠心分離し、得ら
れた沈澱に0.5mlの2.5%牛血清アルブミン(以
下BSAという)/2.5%正常家兎血清(以下NRS
という)/10%ラクトース/PBS溶液を添加して懸
濁させ分散染料標識抗hCG抗体(以下標識抗体Aとい
う)とした。
【0050】c)メンブランへの抗体の結合 孔径5ミクロンのニトロセルロースメンブラン(東洋ろ
紙社製)に生理食塩液にて希釈調製した2mg/mlの
抗体Bを塗布し、37℃で乾燥させた。これを1%BS
A/PBSに浸漬しアフターコーティングを行った。
(以下抗体B結合メンブランという)
【0051】d)凍結乾燥標識抗体の作製 標識抗体Aを試験管に0.025mlずつ分注し凍結乾
燥を行い、凍結乾燥標識抗体Aを作製した。
【0052】e)反応容器の作製 c)で調製した抗体B結合メンブランの下部にろ紙およ
び不織布からなる吸収材を設置し反応容器とした。
【0053】f)hCGの測定 hCG標準品(3rd IS 75/537に準拠)を
健常人男子尿で希釈してhCG標準品1000、50
0、200、100、50mIU/mlを調製した。h
CG標準品0.5mlをd)で調製した凍結乾燥標識抗
体Aの入った試験管に添加し、撹拌後直ちにe)で調製
した反応容器に全量を添加した。検体が吸収材に完全に
吸収された時点(約1分)で特別なB/F分離操作を全
く行わずに抗体B結合メンブラン上の発色を肉眼により
判定した。呈色したものを陽性(+)、呈色しなかった
ものを陰性(−)として判定した結果を表1に示した。
【0054】 表1 hCG ─────────────────────── hCG濃度 mIU/ml 0 50 100 200 500 1000 ─────────────────────── 判定 − + + + + + ───────────────────────
【0055】(実施例2) LHの測定 a)抗LH単クローン性抗体の精製 ポリエチレングリコールを用いた細胞融合法(免疫実験
操作法 VII 2211、1978)で得られ、それぞれ
LH上の異なる抗原決定基を認識する2種の単クローン
性抗体(以下抗体C、抗体Dとする)を産生するハイブ
リドーマ2株を培養し、得られた培養上清10lから実
施例1−a)と同様の方法で精製し、抗体CおよびDを
得た。抗体CおよびDは生理食塩液に対して透析し、そ
れぞれ抗体C255mg、抗体D213mgを得た。
【0056】b)抗体結合分散染料の調製 a)で調製した抗体Cを用いて実施例1−b)と同様の
方法で分散染料標識抗LH抗体(以下標識抗体Cとい
う)を得た。
【0057】c)メンブランへの抗体の結合 実施例1−c)と同様の方法で生理食塩液にて希釈調製
した2mg/mlの抗体Dを塗布し、37℃で乾燥させ
た。これを1%BSA/PBSに浸漬しアフターコーテ
ィングを行った。(以下抗体D結合メンブランという)
【0058】d)標識抗体保持担体の調製 多孔性ポリエチレン樹脂(Porex #4744)を
1%BSA/PBSに浸漬後室温にて乾燥しBSA処理
Porexを調製した。これに前記b)で調製した標識
抗体Cを添加し凍結乾燥を行い標識抗体C保持担体を調
製した。
【0059】e)反応容器の作成 検体ろ過材としてろ紙(東洋ろ紙No.63)を用い、
測定物質のろ過材への非特異的吸着を防ぐため1%BS
A/PBSに浸漬後室温にて乾燥し、BSA処理ろ紙を
調製した。このBSA処理ろ紙をd)で調製した標識抗
体C保持担体の上部面に固定し、c)で調製した抗体D
結合メンブランの上部に設置した。これら標識抗体C保
持担体および抗体D結合メンブランの下部にろ紙および
不織布からなる吸収材を設置し反応容器(測定器)とし
た。この反応容器を、図1に測定器1として記載した。
【0060】f)LHの測定 LH標準品(UCB社、Luteinizing Hormone 1st IRP
68/40 に準拠)を健常人男子尿で希釈してLH標準品2
00、100、50mIU/mlを調製しこれをe)で
調製した反応容器に0.5ml添加し、検体が完全に吸
収材に吸収された時点(約1分)で特別なB/F分離操
作を全く行わずに検体濾材および標識抗体C保持担体を
取り除き、抗体D結合メンブラン上の発色を肉眼で測定
した。判定は呈色しなかったものを陰性(−)、呈色し
たもののうち呈色の弱いものを陽性(+)、強いものを
強陽性(++)とした。その結果を表2に示した。ま
た、正常月経周期を有する婦人尿を毎日採取したものを
検体とし、測定した結果を表3に示した。
【0061】 表2 LH ───────────────────────── LH濃度 0 50 100 200 mIU/ml ───────────────────────── 判 定 − + ++ ++ ─────────────────────────
【0062】
【表1】
【0063】(実施例3)本発明の分散染料を選択する
ために実施例3を行った。通常、分散染料は様々な粒径
の粒子の混合物であるため、使用する担体膜の孔径との
関係により好適な分散染料の粒径等が決められるが、一
般的には担体膜を通過しやすいように粒径の小さいも
の、すなわち分散染料1ミリモルあたりの光の透過率の
低い分画を利用するのが有利であると考えられる。そこ
で標識物質として使用する分散染料の粒子径と多孔質担
体膜として使用するメンブランの孔径との関係を明らか
にするためhCG測定系を用い検討を行った。
【0064】実験方法 1gの分散染料(SANDOZ 社製、Foron Brilliant Blue)
を10mlに懸濁し、その5mlを表4左欄に記した重
力によりそれぞれ分画した。分画したそれぞれの分散染
料及び未分画の分散染料にモノクローナル抗hCG抗体
を物理的に吸着させて標識抗体を調製し、0.025m
lずつ分注して凍結乾燥した。多孔質担体膜として東洋
ろ紙社製孔径5ミクロンのニトロセルロースメンブラン
を用い、これに第1の親和性物質としてポリクローナル
抗hCG抗体を結合させ、この担体膜に検体0.5ml
と前記凍結乾燥した標識抗体との混合液を添加し、混合
液が通過した後のバックグランド(抗体を結合していな
い多孔質担体膜上の部分)の発色度合を調べた。
【0065】表4に結果を示した。分散染料を分画する
ことによりバックグラウンドの発色が認められない分画
範囲が存在し、B/F分離のための操作を必要としない
ことを示した。しかし、バックグラウンドの発色が認め
られない分画でも透過率の低すぎるものでは判定部での
呈色が悪いためにかえって感度が低下する傾向が認めら
れるので、1000〜22000×gの範囲の分画、特
に2500〜22000×gの範囲の分画が最も適して
いることがわかった。
【0066】反応時間はいずれの条件でも1分以内で終
了しており、感度についても特別なB/F分離操作を要
せずにhCG50mIU/mlの感度が得られた。以上
のように標識物質として分散染料を特に分画して使用す
ればB/F分離操作の必要のない診断試薬として十分に
使用可能であることがわかった。
【0067】 表4 ───────────────────────────── 分画範囲 透過率 バックグラ 感度 ×g ンドの発色 (mIU/ml) ───────────────────────────── 未分画 1.3 × 10 -3 + 50 22000 以下 6.5 × 10 -11 ± 50 1000 〜22000 2.5 × 10 -12 ± 50 2500 〜22000 4.8 × 10 -14 − 50 5000 〜22000 8.1 × 10 -18 − 50 10000 〜22000 2.5 × 10 -30 − 100 ───────────────────────────── +:発色が認められる。 ±:発色がやや認められる。 −:発色が認められない。
【0068】(実施例4)多孔質担体膜の孔径と測定系
のバックグラウンドの発色との関係について実験し、結
果を表5に示した。表4で示した2500〜22000
×gの範囲で分画した分散染料を用い、多孔質担体膜と
して東洋ろ紙社製の各種孔径を有するニトロセルロース
メンブランを用いた場合のバックグラウンドの発色およ
び測定感度を実施例1に示したhCG測定系を用いて調
べた。表から明らかなように、ニトロセルロースメンブ
ランの孔径が小さいものではバックグラウンドの発色が
強くなり、これら孔径の小さい多孔質担体膜は本発明に
適さないことがわかった。したがって、本発明を実施す
るに際しては分散染料の粒径と多孔質担体膜の孔径との
関係を考慮する必要があることを示している。
【0069】 表5 ────────────────────── 多孔質担体膜 バックグランド 感 度 孔径(ミクロン) の発色 (mIU/ml) ────────────────────── 0.22 + 50 0.45 + 50 0.8 + 50 1.0 ± 50 3.0 − 50 5.0 − 50 ────────────────────── +:発色が認められる。 ±:発色がやや認められる。 −:発色が認められない。
【0070】(実施例5)表6は表5と同じ条件(25
00〜22000×g)で分画した分散染料を用い、検
体の添加速度を調節し、反応時間を変化させた場合の測
定感度に及ぼす影響を実施例1に示したhCG測定系を
用いて示したものである。検体と分散染料を標識した第
2の親和性物質の混合溶液を第1の親和性物質を結合し
た多孔質担体膜上を通過させる際の時間を変化させるこ
とにより測定感度が変化しており、上記混合溶液と第1
の親和性物質を結合した多孔質担体膜の接触時間を調節
することにより本発明による免疫学的簡易測定法の感度
の調節が容易にできることを示している。
【0071】
【0072】(実施例6)分散染料を標識した第2の親
和性物質について、抗体の結合量がB/F分離操作の必
要性、反応性および判定の容易さに与える影響について
検討を行った。 実験方法 多孔質担体膜として、実験例1で示した東洋ろ紙社製孔
径5ミクロンのニトロセルロースメンブランを用い、第
1の親和性物質として抗hCGポリクローナル抗体を用
い上記ニトロセルロースメンブランに結合させて実験に
用いた。抗体結合分散染料は以下の方法により調製し
た。表4に示した2500〜22000×gの範囲で分
画した分散染料を用い、最終濃度が1mg/mlの分散
染料に対して最終濃度が0.1、0.5、1.0、2.
0、3.0、4.0mg/mlとなるように第2の親和
性物質である抗hCGモノクローナル抗体を加え、後に
示す比較実験例の方法で、各抗体結合量の異なる抗体結
合分散染料を調製した。各抗体濃度で調製した抗体結合
分散染料0.1mlと検体(hCG50mIU/mlお
よび1000mIU/mlを含むhCG標準液)0.5
mlとを混合し、その混合液を第1の抗体を結合させた
多孔質担体膜上に添加した。混合液通過後にバックグラ
ウンド(抗体を結合していない多孔質担体膜上の部分)
の発色および反応性を肉眼およびLab−b値(呈色度
合を色の3刺激値X、YおよびZからHunterの式
により計算されるLabのb値で、無呈色の場合はLa
b−bは10となり、青色が増大するにしたがって、こ
の値は減少し、8.0以下ではほぼ100%の人間が青
色を認めた。)を観察した。これらの抗体結合分散染料
の反応性を表7および図4に示した。
【0073】 表 7 ──────────────────────────────────── 抗体濃度(mg/ml) 0.1 0.5 1.0 2.0 3.0 4.0 ──────────────────────────────────── バックグラウンド - - - - + ++ Lab−b値 8.6 8.5 8.3 8.1 6.8 4.5 ──────────────────────────────────── 反応性(hCG 50mIU/ml) - + + + + + Lab−b値 8.4 6.7 5.9 5.0 4.3 3.2 ──────────────────────────────────── 反応性(hCG 1000mIU/ml) + ++ ++ ++ ++ ++ Lab−b値 5.7 -0.8 -1.1 -1.3 -1.8 -2.1 ────────────────────────────────────
【0074】抗体結合分散染料調製時の抗体濃度が0.
1mg/mlと低い場合は、バックグラウンドおよび5
0mIU/mlでの発色は認められなく、1000mI
U/mlでの発色も非常に弱かった。また、抗体濃度を
3.0mg/ml超にした場合、1000mIU/ml
では明かな陽性と判定することができたがバックグラウ
ンドの発色(Lab−b 6.8)が認められたため、
肉眼判定は非常に難しい結果となった。
【0075】バックグラウンドは、分散染料に結合させ
る抗体の量が増加するに従って強い発色となったが、こ
のことは分散染料の粒子が結合した抗体を介して非特異
的に凝集し、その結果として3.0mg/ml超の濃度
で抗体を結合させた分散染料を用いた場合、本反応系で
は多孔質担体膜上に非特異的に抗体結合分散染料が残存
すると考えられた。
【0076】一方、50mIU/mlでの発色は、抗体
濃度が0.5mg/ml以上で認められ、測定感度が5
0mIU/mlを有する肉眼判定可能なhCG測定系と
しては抗体濃度が0.5〜2.0mg/mlの範囲で抗
体結合分散染料を調製する必要があることがわかった。
以上のようにバックグラウンドの発色が見られず、十分
な測定感度を得るためには至適量の抗体を分散染料に結
合する必要があり、特にバックグラウンドの発色が認め
られない測定系を作成するためには、最終濃度1mg/
mlの分散染料に対する抗体量は最終濃度2mg/ml
以下であることが必要であることがわかった。
【0077】(実施例7および比較例)実施例3で示し
た本発明に用いる分散染料が、従来の技術で標識物質と
して用いられているコロイド状金属粒子や着色ラテック
スと比較した場合、B/F分離操作の必要性、反応性な
らびに判定のし易さなどについてどの程度の差が認めら
れるかを確認するための比較実験を行った。
【0078】実験方法 多孔質担体膜として、実施例3で示した東洋ろ紙社製孔
径5ミクロンのニトロセルロースメンブランを用いた。
また第1の親和性物質として抗hCGポリクローナル抗
体を用い、上記ニトロセルロースメンブランに結合させ
て、実験に使用した。
【0079】第2の親和性物質は抗hCGモノクローナ
ル抗体を用い、標識物質としては実施例3で示した25
00〜22000×gの範囲で分画した分散染色を用い
た。また比較する標識物質として金コロイドおよびブル
ーに着色されたラテックスを選択した。
【0080】抗体結合分散染料は以下の方法により製造
した。すなわち標識用分散染料0.2mlに生理食塩液
で希釈調製した2mg/mlの抗体0.2mlを添加し
56℃で30分間インキュベートした。20分間氷冷し
た後22000×gで遠心分離し、得られた沈澱に0.
5mlの2.5%BSA/2.5%NRS/10%ラク
トース/PBS溶液を添加して懸濁させ抗体結合分散染
料とした。
【0081】金コロイドはバイオセル(Biocell) 社製(
粒径10nm) を用い、Jan H.W.Leuvering らの方法(1
983 J.Immunol.Methods 60 9-23)により抗hCGモノク
ローナル抗体を結合し、抗体結合金コロイドを調製し
た。ブルーに着色されたラテックスは MAGSPHERE社製
(粒径200nm)を用いた。官能基としてカルボキシ
ル基を有しているのでN−ヒドロキシスクシイミド法に
より抗hCGモノクローナル抗体を結合させ、抗体結合
ラテックスを調製した。
【0082】抗体結合分散染料、抗体結合金コロイド、
抗体結合ラテックスを適宜希釈し、その0.1mlと検
体(hCG100mIU/mlを含む標準液)0.5m
lとを混合し、その混合液を第1の親和性物質を結合さ
せた多孔質体膜上に添加した。混合液通過後にバックグ
ラウンド(抗体を結合していない多孔質担体膜上の部
分)の発色および反応性を肉眼で観察した。発色がブル
ーを呈する分散染料とラテックスについては、呈色度合
を色の3刺激X,Y,Zにより計算(Hunterの
式)されるLabのb値(以下Lab−bとする)を測
定し表した(無呈色の場合はLab−bは10となり、
青色が増大するにしたがってLab−b値は減少し、
8.0以下でほぼ100%の人間が青色を認めた)。こ
れら標識抗体の反応性を比較した結果を表8および図5
に示した。
【0083】
【表2】
【0084】抗体結合分散染料を用いた場合には肉眼判
定上、バックグラウンドの発色は全く認められず、(Lab
-b 8.5) 、hCG1000mIU/mlでは明かな陽性
(Lab-b -0.8)と判定することができた。ラテックスおよ
び金コロイドを標識物質として用いた場合には、バック
グラウンドを肉眼判定する上で支障のない程度(Lab-b8.
0以上) にするためには抗体結合標識物質の濃度を非常
に薄くする必要があり、このときにはhCG1000m
IU/mlでの発色の肉眼判定が非常に困難であった
(通常1000mIU/mlではLab-b 値は0付近が適
当である)。
【0085】一方、hCG1000mIU/mlでの発
色を肉眼ではっきりと判定するためには、抗体結合ラテ
ックス及び金コロイドの濃度を濃くしなければならず、
その際にはバックグラウンドに発色が認められるため、
肉眼判定が困難であることがわかった。
【0086】以上のように、分散染料を標識物質として
使用した場合にはB/F分離の操作ならびに過程を全く
行わなくても肉眼判定に支障のない簡易測定法を作成す
ることが可能であったが、金コロイド及びラテックスを
標識物質として用いた場合にはB/F分離を全く必要と
しない測定系を作成することは困難であることを確認し
た。免疫学的に簡易な測定方法としては、標識物質とし
て分散染料を使用することが最も適していることがわか
った。
【0087】(実施例8) 膣内容液中AFPの測定 a)抗AFP単クローン性抗体の精製 ポリエチレングリコールを用いた細胞融合法(免疫実験
操作法 VII 2211、1978)で得られ、それぞれ
AFP上の異なる抗原決定基を認識する2種の単クロー
ン性抗体(以下抗体E、抗体Fとする)を産生するハイ
ブリドーマ2株を培養し、得られた培養上清10lを実
施例1−a)と同様の方法で精製し、抗体EおよびFを
得た。抗体EおよびFを生理食塩液を用いて透析し、そ
れぞれ抗体E248mg、抗体F235mgを得た。 b)抗体結合分散染料の調製 a)で調製した抗体Eを用いて実施例1−b)と同様の
方法で分散染料標識抗AFP抗体(以下標識抗体Eとい
う)を得た。 c)メンブランへの抗体の結合 孔径5ミクロンのニトロセルロースメンブラン(東洋ろ
紙社)を縦1cm横5cmの大きさに切断し、これを1
%BSA/PBSに浸漬し、前処理を行った。ニトロセ
ルロースメンブランの中央部に実施例1−c)と同様の
方法で生理食塩液にて希釈調製した2mg/mlの抗体
Fを塗布し37℃で乾燥させた。(以下抗体F結合メン
ブランという) d)反応メンブランの調製 c)で調製した抗体F結合メンブランの抗体Fを塗布し
た位置より上流部にb)で調製した標識抗体Eを塗布
し、乾燥を行なった。(以下反応メンブランという) e)反応容器の作成 検体ろ過材としてろ紙(ミリポア社 17Chr)を用
い、測定物質のろ過材への非特異的吸着を防ぐため20
%正常兎血清(以下NRSという)、1%Tween2
0/PBSに浸漬後室温にて乾燥し、検体ろ過材を調製
した。また、検体吸収材としてろ紙(東洋ろ紙社No.
324)を用いた。d)で調整した反応メンブランの上
流端に検体ろ過材を、下流端に検体吸収材を設置し、反
応容器とした。反応は、検体を検体ろ過材に添加し、メ
ンブランに対して水平方向に移動させる方法で行なっ
た。 f)AFP測定 AFP標準品(コスモバイオ社、α−Fetoprotein )を
0.1%BSA/PBSで希釈してAFP標準品10
0、20ng/mlを調製し、これをd)で調製した反
応容器に0.2ml添加し、添加された検体により反応
メンブラン上に塗布された標識抗体Eが溶化されメンブ
ラン下流端に到達した時点での反応メンブラン上の発色
を肉眼で測定した。判定は呈色しなかったものを陰性
(−)、呈色したもののうち呈色の弱いものを陽性
(+)、強いものを強陽性(++)とした。その結果を
表9に示した。 g)膣内容液の測定 膣内容液を検体として用いて測定を行なった。反応方法
は検体を0.1%BSA/PBSにて50倍に希釈し
f)と同様の方法で行なった。臨床上、前期破水の患者
15例、正常妊婦15例および羊水10例の測定を実施
した。前期破水および羊水においては全例陽性−強陽性
との結果となり、正常妊婦については全例陰性となっ
た。その結果を表10に示した。
【0088】
【発明の効果】分画調整された分散染料で標識された第
2の親和性物質を使用して免疫学的に検体を測定する本
発明の測定方法を用いると、通常行われるような洗浄等
のB/F分離の操作ならびに過程を行わずに迅速で簡易
に免疫学的測定を行うことができる。例えば、分散染料
で標識された抗hCG抗体を用いると、B/F分離の操
作・過程を行わずに、妊娠の診断を行え、分散染料で標
識された抗AFPを用いると、B/F分離の操作・過程
を行わずに破水の診断を行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の免疫学的簡易測定法を行なうための
器具の断面側面図である。
【図2】 本発明の免疫学的簡易測定法を行なうための
器具の部材2から部材5を引き離し、部材5の上面図で
ある。
【図3】 本発明の免疫学的簡易測定法を行なうための
器具の断面側面図である。
【図4】 分散染料と各濃度の第2の親和性物質のLa
b−b値を示すグラフである。
【図5】 分散染料またはラテックス標識した第2の親
和性物質のLab−b値を示すグラフである。
【記号の説明】
1 測定器 2 上部測定系 3 下部測定系 4 口部 5 上部外枠 6 第1の濾材 7 分散染料含浸層 8 固定具 9 多孔質担体膜 10 第2の濾材 11 吸収材 12 下部外枠 13 継部 14 開口部 15 スペース 16 判定部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 持 田 英 東京都新宿区四谷一丁目7番地 持田製薬 株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被測定物質と特異的に結合することができ
    る第1の親和性物質を多孔質担体膜に結合させ、標識物
    質として分画調整された分散染料を用いて標識された第
    2の親和性物質と被測定物質を含む液体標本とを該多孔
    質担体膜に接触させることにより液体標本中の被測定物
    質を免疫学的に測定する免疫学的簡易測定方法。
  2. 【請求項2】前記接触が、前記液体標本を前記多孔質担
    体膜に対して垂直に通過させる工程である請求項1に記
    載の免疫学的簡易測定方法。
  3. 【請求項3】前記接触が、前記液体標本を前記多孔質担
    体膜に対して水平方向に移動させる工程である請求項1
    に記載の免疫学的簡易測定方法。
  4. 【請求項4】前記被測定物質が抗原であり、第1および
    第2の親和性物質が抗体である請求項1に記載の免疫学
    的簡易測定方法。
  5. 【請求項5】前記被測定物質が抗体であり、第1の親和
    性物質が抗原であり、第2の親和性物質が抗原または前
    記抗体に対する第2抗体である請求項1に記載の免疫学
    的簡易測定方法。
  6. 【請求項6】前記分画調整された分散染料が、少なくと
    も1000×g、10分間の遠心分離で沈殿せず250
    00×g、10分間の遠心分離で沈殿する請求項1ない
    し5のいずれかに記載の免疫学的簡易測定方法。
  7. 【請求項7】前記分散染料を前記第2の親和性物質に標
    識する際に、該分散染料に対する該第2の親和性物質の
    重量比が3以下である請求項1ないし6のいずれかに記
    載の免疫学的簡易測定方法。
  8. 【請求項8】前記分散染料を前記第2の親和性物質に標
    識する際に、該分散染料に対する該第2の親和性物質の
    重量比が3以下で、該分散染料の最終濃度が2.0mg
    /ml以下である請求項1ないし6のいずれかに記載の
    免疫学的簡易測定方法。
  9. 【請求項9】前記分散染料を前記第2の親和性物質に標
    識する際に、該分散染料の最終濃度1.0mg/mlに
    対する該第2の親和性物質の最終濃度が2.0mg/m
    l以下である請求項1ないし6のいずれかに記載の免疫
    学的簡易測定方法。
  10. 【請求項10】請求項1の測定方法を実施するための装
    置であって、前記第1の親和性物質を結合させた多孔質
    担体膜に対して、前記液体標本が垂直方向に流れるよう
    に構成してなることを特徴とする測定装置。
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