JPH05310333A - 複写機の複写紙給紙機構 - Google Patents

複写機の複写紙給紙機構

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JPH05310333A
JPH05310333A JP14508992A JP14508992A JPH05310333A JP H05310333 A JPH05310333 A JP H05310333A JP 14508992 A JP14508992 A JP 14508992A JP 14508992 A JP14508992 A JP 14508992A JP H05310333 A JPH05310333 A JP H05310333A
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plate
roller
copy paper
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JP14508992A
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English (en)
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Masahide Ueda
昌秀 植田
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Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 両面複写機の中間トレイから複写紙を再給紙
する給紙ロ−ラの誤動作を防止する。 【構成】 中間トレイ52に複写紙CPを収納するとき
複写紙の進入を妨害しない退避位置と、給紙の際に給紙
圧を発生させる圧接位置との間を移動する押え板151
を駆動するア−ムユニツトのア−ム177には、下方に
延長された部材179に安全ピン179aが設けられて
いる。待機状態にあるときソレノイド192は励磁され
ておらず、ア−ム177は実線で示す位置にある。この
とき、安全ピン179aはレバ−214を上から押える
ので、再給紙のための給紙ロ−ラクラツチCL2を作動
させるソレノイド212が誤つて励磁されても、レバ−
214が爪車195の爪部195aから離れることがな
く、給紙ロ−ラクラツチCL2は作動しない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、複写機の複写紙給紙
機構、特に両面複写のできる複写機に適した複写紙給紙
機構に関する。
【0002】
【従来の技術】両面複写のできる複写機では、まず第1
の原稿を給紙トレイから給紙された複写紙の第1面(表
面)に複写した後、一旦これを中間トレイに収納し、つ
いで第2の原稿を前記中間トレイから給紙された複写紙
の第2面(裏面)に複写して、両面複写を行うように構
成されている。
【0003】このように両面複写を行う場合は、片面に
複写された複写紙を1枚ずつ一旦中間トレイに収納した
後、再給紙するが、このとき、中間トレイに収納されて
堆積された複写紙の一番下の紙から給紙する「下出し給
紙」と呼ばれる給紙方法が一般的である。
【0004】下出し給紙による給紙方法では、給紙ロ−
ラと堆積された複写紙の一番下の紙との間の摩擦力によ
り給紙する。したがつて、給紙ロ−ラ上の複写紙が少な
いときは、給紙するに十分な摩擦力が得られないから、
複写紙の上からばね等の圧接部材を圧接させ、給紙ロ−
ラと複写紙との間に圧力を加えて必要な摩擦力を発生さ
せるが、一方、複写紙を中間トレイに収納する時点で
は、複写紙の上に設けた圧接部材を退避させて複写紙の
搬送経路を確保する必要がある。このため、複写紙の上
に設けた圧接部材は、退避位置と圧接位置を移動するよ
うに構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような給紙機構で
は、再給紙時には圧接部材を圧接位置に移動させて複写
紙と給紙ロ−ラとの間に摩擦力を発生させるとともに、
給紙ロ−ラを駆動して給紙するように構成されるが、装
置の組立時やメインテナンス作業時に誤つて給紙ロ−ラ
駆動クラツチをオンとしてしまつたり、あるいは電気的
なノイズにより給紙ロ−ラ駆動クラツチがオンとなつて
しまうなど、意図しない時期に給紙ロ−ラが回転してし
まうことがある。
【0006】このように再給紙のタイミング以外の時に
給紙ロ−ラが回転すると、圧接部材の移動機構が正規の
位置にないため移動機構に無理な力が加わつてこれらの
機構を損傷したり、給紙ロ−ラと捌きパツドとの間に複
写紙が存在しない状態で給紙ロ−ラが回転するため、高
摩擦材料で形成された給紙ロ−ラ表面と捌きパツドとの
間に大きな摩擦力が作用して給紙ロ−ラや捌きパツドに
過大な力が加わり、給紙ロ−ラや捌きパツド、駆動機構
等を損傷するおそれがあつた。この発明は上記課題を解
決することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は上記課題を解
決するもので、複写紙の収納、及び再給紙をする複写紙
収納部を備えた複写機の複写紙給紙機構であつて、複写
紙を収納する複写紙収納部と、複写紙収納部の再給紙方
向先端下部に接近して配置された給紙ロ−ラと、給紙ロ
−ラの回転制御を行うクラツチ手段と、複写紙を複写紙
収納部に収納するに適した第1の位置と複写紙を給紙ロ
−ラに圧接して給紙するに適した第2の位置との間を移
動するとともに、給紙ロ−ラの回転制御を行うクラツチ
手段の作動を禁止する禁止部材を備えた圧接手段とを備
え、前記圧接手段は、前記第1の位置にあるときは前記
禁止部材により前記クラツチ手段を不作動状態に固定し
て給紙ロ−ラの回転を禁止し、前記第2の位置にあると
きは前記禁止部材により固定されたクラツチ手段の不作
動状態を解除して給紙ロ−ラの回転を許容することを特
徴とするものである。
【0008】
【作用】圧接手段が第1の位置にあるときは、圧接手段
に設けた禁止部材が給紙ロ−ラの回転制御を行うクラツ
チ手段を不作動状態に固定するので、クラツチ手段を作
動させるソレノイド等が作動してもクラツチ手段は不作
動状態に保たれ、給紙ロ−ラは回転しない。また、圧接
手段が第2の位置にあるときは、圧接手段に設けた禁止
部材により固定されたクラツチ手段の不作動状態が解除
され、給紙ロ−ラの回転が許容される。
【0009】
【実施例】以下、この発明の実施例について説明する。
まず、この発明を実施するに適した中間トレイを備えた
複写機の構成を説明する。
【0010】[A.構成の概略]図1は中間トレイを備
えた複写機の内部構成を示す側面図で、複写機は上段に
配置された露光走査部A、中段に配置された作像部B、
下段に配置された中間トレイユニツトTを含む給紙部C
から構成される。
【0011】露光走査部Aは原稿ガラス16と、その下
方に配置された光源10、可動ミラ−11a、11b、
11c、投影レンズ12、固定ミラ−11dから構成さ
れる走査光学系1を備えており、原稿ガラス16上に置
かれた原稿の画像を、作像部Bの感光体ドラム2上に結
像させる。その構成は従来の複写機に使用されている公
知の構成であるから、ここでは詳しい説明は省略する。
【0012】作像部Bは、矢印aの方向に回転する感光
体ドラム2を備え、その周囲には帯電チヤ−ジヤ3、現
像器4、転写チヤ−ジヤ5、分離チヤ−ジヤ6、クリ−
ニング装置7、イレ−サランプ8が配置され、さらにそ
の右方には搬送ベルト9、定着ロ−ラ10が配置されて
いる。定着ロ−ラ10の下流には搬送ロ−ラ14、排紙
ロ−ラ15が配置され、搬送ロ−ラ14と排紙ロ−ラ1
5との間には複写紙を排紙トレ−36に向かう搬送路
と、中間トレイユニツトTに向かう搬送路とに切換える
切換えレバ−41が配置されている。中間トレイユニツ
トTに向かう搬送路には搬送ロ−ラ35、及び給紙部C
内に搬送ロ−ラ37が配置されている。
【0013】作像部Bは、露光走査部Aの走査光学系1
により、感光体ドラム2上に結像された静電潜像をトナ
−で現像し、給紙部Cから供給された複写紙上に転写
し、定着処理をする。その構成は従来の複写機に使用さ
れている公知の構成であるから、ここでは詳しい説明は
省略する。
【0014】給紙部Cは、後で詳細に説明する中間トレ
イユニツトT、上下移動方式の複写用紙収納部42、カ
セツト方式の複写用紙収納部43を備え、中間トレイユ
ニツトTはレ−ル44、45で支持されており、また、
複写用紙収納部42、43はそれぞれレ−ル46、4
7、及びレ−ル48、49で支持されており、いずれも
複写機本体から正面側(図1で手前)に引き出せるよう
構成されており、保守管理を容易に行なうことができ
る。図2は複写機本体から中間トレイユニツトTを引き
出した状態を示す。
【0015】図1において、中間トレイユニツトT、複
写用紙収納部42、43の左側には搬送ロ−ラ24〜2
6、27、28、29〜31、32〜34を含む搬送路
Dが形成され、搬送路Dの先端部は作像部Bのタイミン
グロ−ラ13につながる。
【0016】複写用紙収納部42内の複写紙は給紙ロ−
ラ18により給紙され、捌きロ−ラ20、21で1枚ず
つに捌かれて搬送路Dに送り込まれ、複写用紙収納部4
3内の複写紙は給紙ロ−ラ19により給紙され、捌きロ
−ラ22、23で1枚ずつに捌かれて搬送路Dに送り込
まれ、作像部Bに給紙される。
【0017】中間トレイユニツトTの詳細は後述する
が、片面複写された複写紙は搬送ロ−ラ35、37によ
り中間トレイユニツトTに搬送される。中間トレイユニ
ツトTに搬送された複写紙は、さらに搬送ロ−ラ組立体
50、51により中間トレイ52上に搬送され、後述す
る整合機構により複写面を下にして整合される。つい
で、再給紙ロ−ラ53、搬送ロ−ラ54の時計回り方向
の回転により1枚ずつ再給紙される。再給紙された複写
紙は反転搬送ロ−ラ55、反転案内板58により再度反
転され、搬送ロ−ラ60により搬送路Dに送り込まれ、
作像部Bに再給紙される。
【0018】図3は中間トレイユニツトTの横断面図で
ある。中間トレイユニツトTは、収納部T1、中間トレ
イ部T2、再給紙部T3、反転部T4、搬送部T5から
構成される。
【0019】収納部T1は搬送ロ−ラ組立体50、5
1、案内板171、172、押え板151、板ばね16
1、162その他から構成される。中間トレイユニツト
Tを複写機から引き出した状態では、収納部T1は図3
の右端に2点鎖線で示したように右上方に解放可能に構
成され、紙詰まりが発生した場合の処理を容易にしてい
る。収納部T1の構成と動作については、後で詳細に説
明する。
【0020】中間トレイ部T2は、中間トレイ52、ス
ライドレ−ル72、77、スライド部材73、78、上
ガイド板207、側部規制板62、63、後端規制板6
4、先端規制板65(図9参照)から構成され、中間ト
レイ52に搬送された複写紙を整合させるものである。
中間トレイユニツトTを引き出した状態では、上ガイド
板207は2点鎖線で示すように左上方に解放可能に構
成されている。中間トレイ部T2の構成と動作について
は、後で詳細に説明する。
【0021】再給紙部T3は、捌きガイド板88、再給
紙ロ−ラ53、捌きロ−ラ54、前捌き板40、捌きパ
ツド67を備え、中間トレイ52上の複写紙を下側から
1枚ずつ捌いて再給紙するものである。再給紙部T3の
構成と動作については、後で詳細に説明する。
【0022】反転部T4は、反転搬送ロ−ラ55、搬送
ロ−ラ56、57、反転案内板58、その他から構成さ
れ、再給紙部T3から再給紙された複写紙を反転させて
搬送部T5に送り込むものである。反転部T4の構成と
動作については、後で詳細に説明する。
【0023】搬送部T5は、上案内板59a、下案内板
59b、搬送ロ−ラ60から構成され、反転部T4から
給紙された複写紙を搬送路Dに送り込むものである。中
間トレイユニツトTを引き出した状態では下案内板59
bは2点鎖線で示すように下方に解放可能に構成され、
紙詰まりが発生した場合の処理を容易にしている。
【0024】[B.収納部の構成] a.収納部の構成の慨略 図4は収納部T1部分の構成の詳細を示す断面図であ
る。図において、矢印fで示す方向から搬送された複写
紙CPは、案内板171、172、搬送ロ−ラ組立体5
0、51、により収納部T1に搬送される。173は案
内板172を通過する複写紙CPから電荷を除去する除
電ブラシ、PS1はフインガ−PS1aと検出素子PS
1bから構成されるペ−パセンサで、収納部T1に搬送
される複写紙を検出する。PS2はフインガ−PS2a
と検出素子PS2bから構成されるペ−パセンサで、中
間トレイ52に収納された複写紙CPを検出する。15
1は押え板、151aは押え板151に付設されたフオ
トセンサ作動用遮光板、151bは押え板151の位置
を検出するフオトセンサである。フオトセンサ151b
は中間トレイに収納された複写紙のジヤム検出に使用さ
れる。
【0025】図4では図示を省略してあるが、図6を参
照すると明らかなように、押え板151の上側には軸1
63に取り付けられた板ばね161、162が配置され
ており、後述するように押え板151を下方に押し下げ
る。
【0026】また、図4において、再給紙ロ−ラ53、
捌きロ−ラ54、前捌き板40、後端規制板64、先端
規制板65、捌きガイド板88、捌きパツド67などは
再給紙部の構成で、これらについては後で詳しく説明す
る。
【0027】b.搬送ロ−ラ組立体50、51 図5は搬送ロ−ラ組立体50、51の構成を示す正面図
で、搬送ロ−ラ組立体50は、軸50cに直径d1 の搬
送ロ−ラ50aと、直径D1 (直径d1 より大)の搬送
ロ−ラ50bとが交互に組み付けられており、搬送ロ−
ラ組立体51は、軸51bに直径d2 の搬送ロ−ラ51
aが、搬送ロ−ラ組立体50の直径d1の搬送ロ−ラ5
0aと対向する位置に組み付けられている。軸51b上
の搬送ロ−ラ51aの直径d2 は任意の寸法でよい。搬
送ロ−ラ50bにはそのロ−ラ表面に横方向に多数の溝
が形成されており、複写紙CPの後端がこの溝に係合し
て押し出され、複写紙CPを中間トレイ52に押し込む
動作を補助する。
【0028】搬送ロ−ラ組立体50、51により複写紙
CPが搬送されるときは、搬送ロ−ラ50aよりも搬送
ロ−ラ50bのほうが直径が大きいため、図5に示すよ
うに複写紙CPが波状に折り曲げられて搬送される。こ
れにより、搬送方向に対する複写紙の腰が強くなり、中
間トレイ52に搬送される複写紙はサイズの大きい複写
紙でも搬送中に腰折れを生ずることがない。
【0029】c.押え板151、板ばね120の揺動機
構 図6は押え板151、板ばね161の揺動機構を説明す
る斜視図である。図に示すように、押え板151は収納
部T1内の図示しないフレ−ムに取り付けられた支軸1
54を支点として揺動可能に構成され、戻しばね155
により上方に回動するように付勢されている。
【0030】一方、板ばね161は板ばね162ととも
に、収納部T1内の図示しないフレ−ムに取り付けられ
た駆動軸163に取り付けられている。板ばね162は
その先端部分は押え板151の上面に当接するように構
成され、板ばね161、板ばね162が駆動軸163に
より下方に回動すると、押え板151は板ばね161、
板ばね162により下方に押され、支軸154の回りに
下方に回動する。後で詳しく説明するが、押え板151
のうち、板ばね161が当接する部分には切欠き151
cが形成されており、再給紙時には板ばね161が直接
複写紙を押さえるように構成されている。
【0031】収納部T1の手前側フレ−ムの外側に延長
された駆動軸163の端部は、駆動軸163を反時計方
向に付勢する戻しばね165を介してレバ−171に結
合されており、駆動軸163に取り付けられている板ば
ね161、板ばね162は押え板151から離れる方向
に付勢されている。
【0032】ア−ムユニツト175は前記レバ−171
を作動させるもので、支軸176を支点として揺動可能
に構成されたア−ム177と、ア−ム177を反時計方
向に付勢する戻しばね178、及びア−ム177の下方
に延長された調整板180から構成されており、レバ−
171はア−ム177の先端部177aに当接してい
る。また、調整板180の先端には後述するカム板18
2に接するカム従動子181が設けられている。
【0033】反転搬送ロ−ラ55(図3参照)の軸18
5には、クラツチ機構CL1 を介してカム板182が装
着されている。図7はクラツチ機構CL1 の構成を示す
断面図である。図において、反転搬送ロ−ラ55の駆動
軸185にはスリ−ブ187が固定され、カム板182
のボス部とスリ−ブ187のボス部にまたがつてキツク
スプリング188が捲回され、その外側に段部190a
を有する爪車190が装着されている。キツクスプリン
グ188の一端は爪車190に係合し、他端はカム板1
82に係合してクラツチ機構CL1を構成する。この構
成により、キツクスプリング188が自由な状態ではカ
ム板182のボス部とスリ−ブ187のボス部とはキツ
クスプリング188の巻締め力により結合され、軸18
5の回転がスリ−ブ187を経てカム板182、及び爪
車190に伝達される。また、以下に説明するレバ−1
93により爪車190の回転が阻止されると、キツクス
プリング188は巻き戻されて、反転搬送ロ−ラ55の
回転はカム板182に伝達されなくなる。
【0034】上記クラツチ機構CL1は、ソレノイド1
92、爪部193a、193bを有するレバ−193か
らなる作動機構により作動する。その作動は、後述する
板ばね161、162、及び押え板151が採る上段位
置、中段位置の説明の中で明らかになる。
【0035】d.板ばね、及び押え板が採る上段位置、
中段位置 次に、上記クラツチ機構CL1とア−ム177の動作に
より、板ばね161、162、及び押え板151が採る
上段位置、中段位置について説明する。
【0036】図8は、図6で示した押え板151、板ば
ね161、162の揺動機構のうち、クラツチ機構CL
1とア−ム177、及び板ばね161、162の動作を
説明する側面図である。
【0037】図において、ソレノイド192が非励磁状
態にあるときは、レバ−193は図8で実線で示した位
置にある。爪車190が矢印d方向に回転し、レバ−1
93の爪部193aが爪車190の段部190aに係合
すると爪車190の回転が阻止され、反転搬送ロ−ラ5
5の回転はカム板182に伝達されない。そして、調整
板180の先端のカム従動子181、及びア−ム177
は、図8で実線で示した位置に保持される。レバ−17
1の先端部は戻しばね165によりア−ム177に押し
戻され、支軸163を支点として下方に揺動し、板ばね
161、162は図8で実線で示した上段位置を占め
る。また、戻しばね155により上方に付勢されている
押え板151は、支軸154を支点として押え板151
の上面が板ばね162に当接するまで上方に揺動し、図
8で実線で示した上段位置に保持される。
【0038】両面複写時に複写紙CPが収納部T1から
中間トレイ52上に送り込まれる過程で、複写紙CPが
搬送ロ−ラ組立体50、51に保持されている期間は、
板ばね161、162、及び押え板151は図8で実線
で示した上段位置をとる。図4は収納部T1において、
板ばね161、162、及び押え板151が上段位置に
ある状態を示している。
【0039】次に、ソレノイド192が励磁されると、
レバ−193は図8で1点鎖線で示す位置に移動し、レ
バ−193の爪部193aと爪車190の段部190a
との係合が解除され、カム板182のボス部とスリ−ブ
187のボス部とはキツクスプリング188の巻締め力
により結合され、スリ−ブ187、カム板182、爪車
190は共に矢印d方向に回転する。そして、レバ−1
93の爪部193bが爪車190の段部190aに当接
すると、スリ−ブ187、カム板182の回転が阻止さ
れる。
【0040】即ち、爪車190、カム板182は、図8
で実線で示した位置から1点鎖線で示した位置まで矢印
d方向に回転する。
【0041】カム板182の回転により、調整板180
は図8で左方に揺動し、ア−ム177もこれと共に移動
し、図8の1点鎖線で示した位置に保持される。レバ−
171はア−ム177の押し上げ部177aの上方向の
移動により、支軸163を支点として時計方向に回動
し、板ばね161、162は図8で1点鎖線で示した中
段位置を占める。また、戻しばね155により上方に付
勢されている押え板151は、支軸154を支点として
押え板151の上面が板ばね162により下方に押し下
げられ、図8で1点鎖線で示した中段位置を占める。
【0042】ソレノイド192を励磁しつづけると、板
ばね161、162、押え板151は中段位置をとり続
けるが、上段位置にあるときソレノイド192に1パル
ス(この実施例では40ms)供給することで、レバ−
193の爪部193aと爪車190の段部190aとの
係合が解除される。しかし、爪車190の段部190a
がレバ−193の爪部193bに達するまでにソレノイ
ド192はOFFにされるので、板ばね161、16
2、及び押え板151は中段位置を通過した後、再び上
段位置をとる。即ち、爪車190の1回転する間に板ば
ね161、162、及び押え板151は上段位置、中段
位置、上段位置の順序で移動する。
【0043】このように、板ばね161、162、及び
押え板151を中段位置に移動させるのは、複写紙CP
が収納ブロツクT1から中間トレイ52に送り込まれる
過程で、複写紙の後端が搬送ロ−ラ組立体50、51の
ニツプ部を離れた後、複写紙を中間トレイ52に確実に
落とすためと、中間トレイ52上で整合された複写紙を
再給紙するとき、複写紙先端が上方にカ−ルしていたよ
うな場合に、その先端が前捌き板40に直接当つてジャ
ムが発生するのを防止するためである。
【0044】この実施例では、中段位置の高さは中間ト
レイ52に最大50枚の複写紙を積載するものとして、
中間トレイ52の再給紙方向先端の捌きガイド板88と
押え板151との間隔を7mmに設定しているが、収納
する複写紙の枚数がこれを越えた場合や、厚手の複写紙
の使用により設定間隔以上に複写紙が収納された場合な
ど、設定間隔に不足が生じた場合は、板ばね161、1
62の撓みにより不足分を吸収することができる。
【0045】[C.中間トレイ部の構成]図9は中間ト
レイ部T2の構成の要部を示す斜視図である。図におい
て矢印fは複写紙CPが中間トレイ52に送り込まれる
方向を示し、矢印kは中間トレイ52から再給紙される
方向を示す。中間トレイ52は複写紙CPの再給紙され
る方向である前側位置を規制する先端規制板65、複写
紙の後側位置を規制する後端規制板64、複写紙の左右
位置を規制する側部規制板62、及び側部規制板63を
備えている。
【0046】先端規制板65は、支軸94を支点として
揺動可能に構成されており、通常は図示していないキ−
プソレノイドが励磁されていて、図9の実線位置にセツ
トされる。図4を参照すると明らかであるが、この位置
において、先端規制板65は捌きガイド板88に対して
垂直の位置をとり、また、前捌き板40のガイド部40
b、及び搬送ロ−ラ50、51のニツプ部とほぼ同一の
垂直面上にくるように配置されている。再給紙時には、
図示しないキ−プソレノイドの励磁を断ち、先端規制板
65を支軸94の回りに揺動させて通紙経路外の一点鎖
線位置(図4、図9参照)に退避させ、複写紙の再給紙
を可能とする。
【0047】後端規制板64はスライドレ−ル77を走
行するスライド部材78上に設置されている。スライド
部材78はステツピングモ−タ87で駆動されるプ−リ
−90とベルト89により、矢印g1 、g2 で示す方向
に移動可能に構成され、その移動量はステツピングモ−
タ87に供給されるパルス数を制御して行われる。後端
規制板64の位置制御は、スライドレ−ル77上を走行
するスライド部材78の突片78aをフオトセンサ11
8で検出することにより行われる。
【0048】図10は中間トレイ52と側部規制板6
2、及び側部規制板63との関係を説明する図で、図9
において矢印g1 方向からみた断面図である。なお、こ
の実施例では、複写紙搬送方向に対して複写紙の一方の
側部を基準位置とする片側基準通紙を採用した複写機を
前提として説明する。
【0049】図9及び図10を参照して側部規制板62
及び側部規制板63を説明する。側部規制板62は支軸
61を支点として揺動可能に構成されており、ソレノイ
ド92が接続されているほか、規制板62外側に配置さ
れたコイルばね91が配置されている。通常はソレノイ
ド92は付勢されておらず、側部規制板62はコイルば
ね91の付勢により、図示しない位置規制板に当接して
図9、図10の実線位置X1 にセツトされる。複写紙C
Pが中間トレイ58に収納されるときは、ソレノイド9
2が付勢され、側部規制板62はコイルばね91の付勢
に抗して図9、図10の1点鎖線位置に退避する。側部
規制板62は、搬送されてきた複写紙の側部が定着熱で
上方にカ−ルしていても、これを押さえて正しく整合で
きるように、上部が複写紙側に折れた耳部62aを備え
ている。
【0050】側部規制板63はスライドレ−ル72を走
行するスライド部材73上に設置されている。スライド
部材73はステツピングモ−タ86で駆動されるラツク
ピニオン機構により矢印h1 、h2 で示す方向に移動可
能に構成され、その移動量はステツピングモ−タ86に
供給されるパルス数を制御して行われる。複写紙CPが
中間トレイに収納されるときは、図10に示すように、
側部規制板63は基準位置X2 よりL4 だけ外側の位置
X3 に設定され、複写紙整合時、再給紙時は基準位置X
2 に移動される。また、側部規制板63も、搬送されて
きた複写紙の側部が定着熱で上方にカ−ルしていても、
これを押さえて正しく整合できるように、上部が複写紙
側に折れた耳部63aを備えている。
【0051】[D.再給紙部の構成]図11は再給紙部
T3の構成の要部を示す斜視図、図12は図11でCL
2として示したクラツチ機構部分の断面図である。図に
おいて、再給紙ロ−ラ53、捌きロ−ラ54は、それぞ
れ図示しない軸受で支持された駆動軸226、229に
取り付けられており、それぞれのロ−ラ内に設けられた
公知の一方向クラツチにより、矢印で示した方向にのみ
回転駆動される。
【0052】210は主駆動軸、211は主駆動軸21
0に固定された歯車、219は駆動軸220に回転自在
に装着され、歯車211と噛合する歯車、196は駆動
軸220に固定されたスリ−ブで、歯車219のボス部
とスリ−ブ196との外周にまたがつてキツクスプリン
グ215が捲回され、その外側に段部195aを有する
爪車195が装着されている。キツクスプリング215
の一端は爪車195に係合し、他端はスリ−ブ196に
係合し、クラツチ機構CL2を構成する。
【0053】クラツチ機構CL2の動作を説明すると、
まず、ソレノイド212が通電されない状態では、プラ
ンジヤ213と、これに結合しているレバ−214は、
図11に示した位置にあり、レバ−214の先端の爪2
14aがクラツチ機構CL2の爪車195の爪部195
aに係合しており、キツクスプリング215は巻戻され
ており、主駆動軸210と駆動軸220との結合が切り
離されている。ソレノイド212が励磁されると、プラ
ンジヤ213と、これに結合しているレバ−214は移
動し、レバ−214の先端の爪214aと爪車195の
爪部195aとの係合が外れ、キツクスプリング215
が自由な状態となり、歯車219とスリ−ブ196とが
キツクスプリング215の巻締力により結合し、主駆動
軸210の回転は歯車211、219を介して駆動軸2
20に伝達される。
【0054】駆動軸220の回転はカム板169に伝達
されるとともに、プ−リ221、ベルト222、プ−リ
223、プ−リ223と同軸の歯車224、これと噛合
する歯車225、228、駆動軸226、229を経て
再給紙ロ−ラ53、捌きロ−ラ54に伝達される。ま
た、図6を参照すると明らかであるが、駆動軸220に
設けられているカム板169の回転は、カム板169に
接触するカム従動子167を介してレバ−177を押し
上げる。その動作については後述する。
【0055】図13は再給紙部T3のうち、捌き部の構
成を説明する図で、押え板151、板ばね161、16
2が複写紙CPを押さえている状態を示す。
【0056】捌き部は前捌き板40と、捌きロ−ラ5
4、及び捌きロ−ラ54に圧接する捌きパツド67から
構成される。前捌き板40は、その下部が、複写紙CP
の下面を支えるガイド板88に対してその垂直位置から
角度αだけ再給紙方向に向けて傾けて設定される。捌き
パツド67はコイルバネ68により捌きロ−ラ54に圧
接されている。前捌き板40の裏面にはポリエステルフ
イルム等の合成樹脂フイルム40aが貼付されており、
捌きロ−ラ54との間に2〜3枚の複写紙が通過できる
間隙が形成されている。この実施例では前記間隙は0.
5mmに、また、捌きパツド67の圧接力は770gf
に設定されている。
【0057】再給紙部T3では、複写紙を再給紙すると
き、先に収納部T1の構成で説明した押え板151、板
ばね161、162により複写紙を押えながら再給紙す
る。以下、図8、図13、図14を参照してその構成と
動作を説明する。
【0058】再給紙待機状態では、ソレノイド192は
励磁されているから、ア−ム177、板ばね161、板
ばね162、押え板151は、図8で一点鎖線で示す中
段位置にある。ア−ム177が前記した中段位置にある
ときは、ア−ム177に部材179で取り付けられてい
るカム従動子167は、カム板169の係止部169a
から脱出しているから、ソレノイド212が励磁される
とカム板169は自由に回転することができる。カム板
169に係止部169aを設けてあるのは、ソレノイド
192が励磁されない状態、あるいはクラツチCL1が
作動しない状態のまま、ソレノイド212が励磁されて
再給紙されることを防止するためのものである。
【0059】再給紙が指令されると、ソレノイド212
に1パルスの信号が供給されて所定の短時間励磁され、
レバ−214先端の爪214aと爪車195の爪部19
5aとの係合が外れてクラツチCL2が作動し、主駆動
軸210と駆動軸220とが結合してカム板169を駆
動する。ソレノイド212は所定の時間後にOFFとな
るから、レバ−214先端の爪214aと爪車195の
爪部195aとは再び係合し、クラツチ機構CL2が作
動して駆動軸210と駆動軸220とが切り離され、カ
ム板169、再給紙ロ−ラ53、捌きロ−ラ54は1回
転した後停止する。
【0060】カム板169の回転により、カム従動子1
67は押上げられ、ア−ム177は支軸176の回りに
時計方向に一定角度回動し、レバ−171を押上げる。
レバ−171の軸163の回りの一定角度回動により、
板ばね161は再給紙ロ−ラ53上の複写紙CPを上か
ら押え、板ばね161の撓みによる圧接力pを加える。
このとき、再給紙ロ−ラ53は回転しており、複写紙C
Pと再給紙ロ−ラ53との間の圧接力pにより発生する
摩擦力で、複写紙CPを裁きロ−ラ54に向け搬送す
る。
【0061】また、板ばね162は押え板151を上か
ら押え、複写紙の先端がカ−ルして浮き上つている場合
でもこれを押え込むので、複写紙CPは前捌き板40を
通過し、捌きパツド67に進入することができる(図1
3参照)。
【0062】圧接力pは中間トレイ52上に堆積される
複写紙の枚数に応じて変化する。即ち、板ばね161の
撓みは複写紙の枚数に応じて変化し、枚数が少ないと撓
みも小さく圧接力pは小さくなり、枚数が多いと撓みも
大きく、圧接力pは大きくなる。この実施例では、複写
紙の枚数1のとき圧接力kを100gf、枚数50のと
き圧接力kを700gfに設定している。また、板ばね
124が押え板151を押える押え力についても同様で
ある。
【0063】カム板169の回転によるカム従動子16
7の上方向の運動は、ア−ム177を支軸176の回り
に時計方向に一定角度回動させる結果、カム板182と
カム従動子181との接触は一時離れる(図14参
照)。カム板169の回転が進み、カム従動子167が
カム板169の傾斜部169bにくると、ア−ム177
はカム板182とカム従動子181とが再び接触するま
で反時計方向に回動して中段位置に戻る。これによりレ
バ−177も反時計方向に回動して板ばね161による
複写紙CPの圧接、板ばね162による押え板151の
押圧は解除される。
【0064】上記したように、再給紙動作の後半で、板
ばね161の圧接力pを解除するのは以下の理由によ
る。即ち、中間トレイ52上の複写紙CPの枚数が少な
くなると、複写紙相互間の摩擦力により一番下の複写紙
の搬送につれてその上方の複写紙までが「つれ送り」さ
れるが、上方の複写紙は前捌き板40や捌きパツド67
でその進行を阻止されるから、図13で示すように前捌
き板40と捌きパツド67との間でル−プLPを形成す
る。この様なル−プLPは次回の再給紙のときジヤム発
生の原因となるので、板ばね161による複写紙CPの
圧接、板ばね162による押え板151の押圧を解除
し、ル−プLPを解消するためである。
【0065】板ばね162や押え板151が中段位置に
あるときは、それ等が複写紙CPに軽く当接している状
態でも同様にル−プを解消することができる。
【0066】ここで、再給紙部T3の安全機構につい
て、図6、図8を参照して説明する。ア−ムユニツト1
75のア−ム177から下方に延長された部材179に
は、カム従動子167が設けられているが、このほか安
全ピン179aが設けられており、その先端はレバ−2
14の上に延長されており、レバ−214を上から押さ
えることができるように構成されている。
【0067】再給紙待機状態(再給紙指令待ち状態)で
は、ソレノイド192は励磁されているから、ア−ム1
77、板ばね161、板ばね162、押え板151は、
図8で一点鎖線で示す中段位置にある。ア−ム177が
前記した中段位置にあるときは、ア−ム177から下方
に延長された部材179に設けられている安全ピン17
9は、レバ−214から離れている。したがつて、再給
紙が指令されてソレノイド212が励磁されると、レバ
−214は爪車195の爪部195aから離れ、クラツ
チCL2は接続状態となる。
【0068】複写機が待機状態にあるとき、組立調整
時、あるいは中間トレイを不用意に引き出した場合はソ
レノイド192は非励磁状態にあるから、ア−ム17
7、板ばね161、板ばね162、押え板151は図8
で実線で示す上段位置にある。ア−ム177が前記した
上段位置にあるときは、ア−ム177から下方に延長さ
れた部材179に設けられている安全ピン179aは、
レバ−214を上から押さえる状態にある。このため、
何等かの原因で発生したノイズ等によりソレノイド21
2が励磁されたり、調整作業において過ってレバ−21
4に指が触れるなどしても、レバ−214が爪車195
の爪部195aから離れてクラツチCL2が接続状態に
なることはない。
【0069】[E.複写動作]次に、中間トレイ52上
における複写紙CPの整合動作を中心として、複写動作
について説明する。
【0070】(a)まず、複写紙収納部42、43に収
納されている複写紙から所望のサイズのものを選択し、
複写モ−ドを両面複写モ−ドに設定する。切換えレバ−
41(図1参照)は実線位置に切換えられる。
【0071】(b)側部規制板63、後端規制板64、
及び先端規制板65は図4、図9で示す待機位置に移動
し、待機状態に入る。後端規制板64と先端規制板65
との間隔は、ほぼ選択された複写紙の長さ方向サイズL
1 (図4参照)に設定される。これは、中間トレイ52
に複写紙CPを収納した場合、複写紙の収納、及び再給
紙時の複写紙の搬送方向kの端面を一致させ、再給紙時
の捌き不具合を防止するためである。
【0072】側部規制板63は、図10で一点鎖線で示
すように、選択された複写紙の幅方向サイズL2 に等し
い複写紙の搬送基準位置X2 よりも、若干外側の位置X
3 に設定される。これは、複写紙の搬送経路が長い場合
に、左右の搬送ロ−ラの外径のわずかな相違などにより
複写紙が僅かながら斜行して搬送される場合があるが、
この様な複写紙を収納するするためである。また、側部
規制板63に対向する位置にある側部規制板62は、ソ
レノイド92の励磁により図9、図10で実線で示す位
置に設定されて待機する。一方、押さえ板151は、搬
送ロ−ラ組立体50、51による複写紙の搬送を妨げな
いように、図4で示す上段位置に設定される。
【0073】(c)図示しない操作盤から複写枚数を入
力し、プリントキ−をONにする。複写紙収納部42又
は43から給紙された複写紙は、その片面に原稿画像が
複写された後、複写面を下にして矢印f方向から収納部
T1に搬送され、中間トレイ52に収納される(図4参
照)。このとき、収納部T1の入口付近に配置されてい
るペ−パセンサPS1は、複写紙の通過によりONとな
る。
【0074】ペ−パセンサPS1のON信号に基づいて
作動する遅延タイマにより、複写紙の先端が中間トレイ
52に達する直前にソレノイド92(図9参照)はON
とされ、側部規制板62は図10で基準位置X1 よりも
外側に揺動し、一点鎖線で示す位置をとる。これは、さ
きに説明した斜行して搬送される複写紙に対処する為で
ある。
【0075】(d)複写紙CPの後端が搬送ロ−ラ組立
体50、51のニツプ部を通過すると、直ちにソレノイ
ド192に1パルスの信号が入力され、カム板182の
1回転に対応して押え板151は上段位置から中段位置
を経て上段位置に復帰する(図6参照)。
【0076】一方、図5に示すように、搬送ロ−ラ50
bはその外周に沿って多数の溝が設けられており、ま
た、搬送ロ−ラ組立体50、51のニツプ部と後端規制
板64との間隔は、複写紙CPの搬送方向のサイズL1
と同じに設定されているので、複写紙CPの搬送方向後
端が搬送ロ−ラ組立体50、51のニツプ部を通過する
と、複写紙CPの搬送方向先端は後端規制板64に突き
当たり停止する。そして、複写紙CPの後端は搬送ロ−
ラ50bの外周の溝に引き掛り、中間トレイ52方向に
押し出されると共に下方に送り込まれ、複写紙CPの先
端は確実に後端規制板64に当接する。図4はこの状態
を示す。
【0077】これと同時に複写紙CPは押え板151に
より下方に押し下げられ、複写紙CPは中間トレイ52
上に整合して積み重ねられる。複写紙CPの後端が搬送
ロ−ラ50bの外周の溝に引き掛り、中間トレイ52方
向に押し出されるとき、複写紙CPは座屈することがあ
るが、押さえ板151により下方に押し下げられるの
で、複写紙CPの前後端は先端規制板65、後端規制板
64により規制され、整合される。
【0078】(e)側部規制板63はステツピングモ−
タ86の作動により図10で実線で示す搬送基準位置X
2 に移動し、側部規制板62もソレノイド92がOFF
とされて図10で実線で示す搬送基準位置X1 に移動す
る。側部規制板62と側部規制板63との間隔は複写紙
CPの幅方向サイズL2 に設定されているから、上記規
制板の移動により中間トレイ52上の複写紙は、その幅
方向についても整合される。
【0079】(f)上記した側部規制板62、63、先
端規制板65、後端規制板64による中間トレイ52上
の複写紙の整合動作は、複写紙CPがl枚搬送される毎
に実行され、設定された枚数の複写紙の搬送終了まで繰
り返される。
【0080】(g)次にソレノイド192をONとし続
けて押え板151を中段位置に設定し、さらに複写紙の
再給紙の際の搬送路を確保するため、図示しないキ−プ
ソレノイドをONとして先端規制板65を支軸94の回
りに下方に回動させ、先端規制板65を捌きガイド板8
8の下側に退避させる。図13はこの状態を示す。
【0081】図15に示すように、後端規制板64を距
離L3 だけ前捌き板40の方向(図9では矢印g1 方
向)に移動させて、中間トレイ52上の複写紙CPを前
捌き板40に当接させる。なお、距離L3 は図4に示す
ように先端規制板65と前捌き板40の先端部分との間
隔に相当する。このとき、図15に示すように、前捌き
板40は捌きガイド板88に対して垂直位置から角度α
1 だけ傾斜しているので、中間トレイ52上の複写紙は
上に積み重ねられた紙ほど、図15で左方向にずれて前
捌き板40に当接する。これにより、複写紙の再給紙の
際、最下部の複写紙から捌き部に給送され、「つれ送
り」されることがない。
【0082】後端規制板64は前捌き板40の方向(図
9で矢印g1 方向)に距離L3 だけ移動した後矢印g1
と反対のg2 方向(図9参照)に移動し、スライド部材
78の突片78aがフオトセンサ118をONとするホ
−ム位置に一旦戻り、再び矢印g1 方向に移動して複写
紙CPのサイズL1 に対応する位置に設定される。
【0083】このように、後端規制板64を一旦ホ−ム
位置に戻すのは、後端規制板64を矢印g1 方向に距離
L3 だけ移動するとき、積載された複写紙の重量が重す
ぎたり、複写紙の腰が強くてル−プが発生しなかつたな
どの理由から、後端規制板64を駆動するステツピング
モ−タ87が乱調を起し、後端規制板64を所定の位置
に設定できないことを防ぐ為である。
【0084】以上の動作が終了すると両面複写が可能と
なり、操作部パネルに両面複写可能の表示がなされると
ともに、作像部Bで画像形成された複写紙CPを排紙ト
レイ36に搬送する搬送路を形成するため、切換えレバ
−41が図1で一点鎖線で示す位置に切換えられる。
【0085】(h)プリントスイツチをONとする。ソ
レノイド212(図11参照)がONとなり、クラツチ
機構CL2を介して駆動軸220が駆動され、プ−リ2
21、ベルト222、プ−リ223、歯車224、22
5、228を介して再給紙ロ−ラ53、捌きロ−ラ54
が回転駆動される。再給紙ロ−ラ53と複写紙CPとの
摩擦係数の方が複写紙相互の摩擦係数よりも高いため最
下層の1枚の複写紙のみが再給紙され、捌きロ−ラ5
4、捌きパツド67で1枚ずつ捌かれる。複写紙CP
は、反転部T4、搬送部T5、搬送路Dを通つてタイミ
ングロ−ラ13に搬送される。そして、次の原稿画像が
複写紙CPの裏面(画像の形成されていない面)に複写
され、定着ロ−ラ9により定着処理されたあと、切換え
レバ−41で排紙方向に搬送され、排紙トレイ36に排
出される。
【0086】
【発明の効果】以上詳細に説明したとおり、この発明
は、複写紙を複写紙収納部に収納するに適した第1の位
置と複写紙を給紙ロ−ラに圧接して給紙するに適した第
2の位置を移動する圧接手段に、給紙ロ−ラの回転制御
を行うクラツチ手段の作動を禁止する禁止部材を設け、
圧接手段が第1の位置にあるときは給紙ロ−ラの回転制
御を行うクラツチ手段を不作動状態に固定して給紙ロ−
ラの回転を禁止し、第2の位置にあるときは不作動状態
に固定されたクラツチ手段の作動を解除して給紙ロ−ラ
の回転を許容するから、装置の組立時やメインテナンス
作業時に誤つて給紙ロ−ラ駆動クラツチをオンとしてし
まつたり、あるいは電気的なノイズにより給紙ロ−ラ駆
動クラツチがオンとなつてしまうなど、意図しない時期
に給紙ロ−ラが回転して装置を損傷する可能性を排除
し、信頼性の高い複写機の給紙装置を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施するに適した複写機の構成を示す
側面断面図。
【図2】複写機本体から中間トレイユニツトを引き出し
た状態の斜視図。
【図3】中間トレイユニツトの側面断面図。
【図4】収納部の構成を示す側面断面図。
【図5】搬送ロ−ラ組立体の正面図。
【図6】押え板、板ばね揺動機構の構成を示す斜視図。
【図7】クラツチ機構CL1の断面図。
【図8】押え板、板ばね揺動機構の動作を説明する側面
図。
【図9】中間トレイ部の構成を示す1部を切欠いた斜視
図。
【図10】中間トレイ部の側部規制板の動作を説明する
側面図。
【図11】再給紙部の構成を示す1部を切欠いた斜視
図。
【図12】クラツチ機構CL2の断面図。
【図13】再給紙部の捌き部の構成を示す側面図。
【図14】再給紙部の動作を説明する側面図。
【図15】再給紙時の捌き部における複写紙の状態を説
明する側面図。
【符号の説明】
50、51 搬送ロ−ラ組立体 52 中間トレイ 53 再給紙ロ−ラ 54 捌きロ−ラ 55 反転ロ−ラ 62 側部規制板 63 側部規制板 64 後端規制板 65 先端規制板 67 捌きパツド 151 押え板 161 板ばね 162 板ばね 167 カム従動子 169 カム 175 ア−ムユニツト 177 ア−ム 179 延長部材 179a 安全ピン 181 カム従動子 182 カム 192 ソレノイド 195 爪車 195a 爪部 212 ソレノイド 214 レバ− T2 中間トレイ部 T3 再給紙部 T4 反転部 T5 搬送部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複写紙の収納、及び再給紙をする複写紙
    収納部を備えた複写機の複写紙給紙機構であつて、 複写紙を収納する複写紙収納部と、 複写紙収納部の再給紙方向先端下部に接近して配置され
    た給紙ロ−ラと、 給紙ロ−ラの回転制御を行うクラツチ手段と、 複写紙を複写紙収納部に収納するに適した第1の位置と
    複写紙を給紙ロ−ラに圧接して給紙するに適した第2の
    位置との間を移動するとともに、給紙ロ−ラの回転制御
    を行うクラツチ手段の作動を禁止する禁止部材を備えた
    圧接手段とを備え、 前記圧接手段は、前記第1の位置にあるときは前記禁止
    部材により前記クラツチ手段を不作動状態に固定して給
    紙ロ−ラの回転を禁止し、前記第2の位置にあるときは
    前記禁止部材により固定されたクラツチ手段の不作動状
    態を解除して給紙ロ−ラの回転を許容することを特徴と
    する複写機の複写紙給紙機構。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1111790A (ja) * 1997-06-23 1999-01-19 Sharp Corp シート処理装置の異常動作時における復帰方法及び復帰装置
JP2016069138A (ja) * 2014-09-30 2016-05-09 ブラザー工業株式会社 給紙装置および印刷装置

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