JPH05310178A - 鉛直係留式洋上浮遊構造物用テンプレート設置方法 - Google Patents

鉛直係留式洋上浮遊構造物用テンプレート設置方法

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JPH05310178A
JPH05310178A JP40972890A JP40972890A JPH05310178A JP H05310178 A JPH05310178 A JP H05310178A JP 40972890 A JP40972890 A JP 40972890A JP 40972890 A JP40972890 A JP 40972890A JP H05310178 A JPH05310178 A JP H05310178A
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Kazumasa Inoue
一正 井上
Koji Tanaka
広治 田中
Shinya Soga
晋也 曽我
Mouinii Maaku
モウィニー マーク
Hiroki Sasaki
広輝 佐々木
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Abstract

(57)【要約】 [目的] テンプレートを水中に設置する際の作業を簡
略化する。 [構成] 鋼製のテンプレート外殻10の底版10bに
コンクリート流下孔を形成しておくとともに、テンプレ
ート外殻10の底面外周にスカート部10aが下向きに
延長させておく。このテンプレート外殻10を水底に沈
め、スカート部10aを水底面に喰い込ませる。然る
後、テンプレート外殻10内に水中コンクリート11を
打設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、漁業基地や地下資源、
採掘基地等に使用する鉛直係留式洋上浮遊構造物のため
のテンプレート設置方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の鉛直係留式洋上浮遊構造物は、中
空柱状をした3本以上の浮力体の上端にデッキプレート
を一体に支持させてハルを構成し、その各浮力体下に鉛
直のテンドンを介してテンプレートを連結しており、浮
力体の長さを充分に長くすることによって波力による上
下左右方向の揺動を極力少くしている。
【0003】従来、この洋上浮遊プラットホームの設置
に際しては、ハル、テンドンおよびテンプレートをそれ
ぞれ別々に分離させた状態で作業台船に搭載し、設置現
場にてクレーン船を使用して各部材を順に吊り下し、潜
水夫によるテンプレートの設置やテンドン連結等の各種
作業を行っていた。
【0004】また、これに使用するテンプレートは、大
型の場合には陸上において部分的に製造したコンクリー
ト製のものを設置現場に沈めて組み立てていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】 上述の如き従来の鉛直
係留式洋上浮遊構造物用テンプレートは、洋上に浮ぶプ
ラットホームが大きくなればなる程、大きな浮力を支え
る必要が生じ、大型とならざるを得ないため、その運搬
に大型台船と、これを引くタグボートが必要になり、更
に設置現場における進水時に超大型のクレーン船を必要
とする。
【0006】また設置現場において、基面均し等の地盤
処理や底版下へのグラウト注入等潜水作業が必要とな
り、コスト高となる等の問題があった。
【0007】本発明はこのような従来の問題にかんが
み、部材の運搬や進水が大型台船や大型クレーン船を使
用せずにでき、設置に際しても基面均しや水中組立、グ
ラウト注入等の多くの潜水作業を要せず設置できる鉛直
係留式洋上浮遊構造物用テンプレート設置方法の提供を
目的としたものである。
【0008】
【課題を達成するための手段】上述の如き目的を達成す
るための本発明のテンプレート設置方法の特徴は、中空
箱状をした鋼製の外殻の下面周縁部にスカート部を一体
に突設するとともに、底版にコンクリート流下孔を開口
させたテンプレート外殻を、前記スカート部を下にして
水底に沈め、前記外殻本体内及び前記スカート部に囲ま
れた水底面と底板間の空間内に水中コンクリートを一体
に打設することにある。
【0009】
【作用】本発明のテンプレート設置方法は、中空箱状を
した鋼製のテンプレート外殻を使用するため、これを搬
送する場合にも大型の台船やクレーン船を必要とせず、
進水に際しても大型のクレーン船を必要としない。ま
た、洋上に浮べたハルに吊り下げて曳航することも可能
である。
【0010】設置現場においては、外殻を水底面まで沈
降させることによりスカート部が水底面に喰い込み、外
殻内に水中コンクリートを打設することにより、底版の
コンクリート流下孔を通してコンクリートがスカート部
に囲まれた水底面上に、外殻内と一体に打設されること
となり、基面均し作業を要せずに水底面との間に隙間の
ない状態で設置される。
【0011】
【実施例】次に本発明の実施例を図面について説明す
る。
【0012】図1は本発明を実施して設置した鉛直係留
式洋上浮遊プラットホームの一例を示しており、図にお
いてAはハル、Bはテンプレート、Cはテンドンを示し
ている。ハルAは、四本の中空円柱状をした縦向きの浮
力体1とその上端に一体化させて支持されたデッキプレ
ート2とから構成されている。
【0013】テンプレートBは、各浮力体1の鉛直下に
位置する四個のブロック3を鋼製の連結構4によって一
体化されて構成されている。
【0014】テンドンCは、各浮力体1とブロック3と
の間に張設され、最低潮位時にも浮力体1の転倒防止に
必要な張力によって浮力体を水中に引き込んだ状態で係
留している。
【0015】各浮力体1は、上端部内にテンドン取付室
5が設けられ、該室5の床面にテンドン上端締結装置6
によってテンドンCの上端が定着されている。テンドン
Cは浮力体1の中心部のテンドン挿通筒7内を通して下
方に延長されている。また浮力体1のテンドン取付室5
下は浮力調整室8となっており、図示しないポンプによ
ってバラスト水が注排水されるようになっている。
【0016】テンプレートBの各ブロック3は、鋼製の
テンプレート外殻10内に水中コンクリート11を打設
して構成されている。このブロック3には、その底部近
くの側面より中心部分に向けて横穴13が形成されてお
り、その横穴13の上面とブロック上面間に貫通開口さ
せたテンドン挿通筒14内にテンドンCの下端が挿通さ
れ、ナット15によって定着されている。
【0017】テンプレート外殻10は、底版10bにコ
ンクリート流下孔16が開口されているとともに、その
底面外周に下向きのスカート部10aが延長されてい
る。スカート部10aを水底12の表面に喰い込ませた
状態でアンカー外殻10内に水中コンクリート11を打
設することによって底版10b下にコンクリートが流下
し、水底面形状に整合した形状にコンクリートを成形さ
せている。
【0018】次に、上述したテンプレートBの設置工程
について説明する。
【0019】この方法では、テンプレート外殻10をハ
ルAに吊り下げた状態で洋上に浮べ曳航する方式を採っ
ている。
【0020】まず、図3に示すようにハルAとテンプレ
ート外殻10とを陸上もしくは作業台船上で仮止めワイ
ヤー21にて連結し、クレーンにて吊り上げて洋上に浮
べる。一方ハルAのデッキプレート2上には、その四角
の位置にテンドンリール22を回転自在に載置し、その
リール22に巻いたテンドンの先端を、浮力体1及びテ
ンプレート外殻10の各テンドン挿通筒7、及び14に
通し、横穴13内にてナット15を嵌合し、テンプレー
トBに固定する。
【0021】このようにしてハルAとテンプレート外殻
10とを仮結合し、テンドンCの先端をテンプレート外
殻10に連結した状態で洋上に浮べ、設置現場へ曳航す
る。
【0022】設置現場に到着後、図4に示すように水中
にあるテンプレート外殻10を船上のクレーン23にて
吊りながら、仮止めワイヤー21による仮結合を解く。
然る後、クレーン23の吊りワイヤー23aを徐々に繰
り出し、テンプレート外殻10を水底の所定位置に沈め
る。このときテンドンCはその先端が予めテンプレート
外殻10に連結してあるため、沈降とともに繰り出され
る。
【0023】テンプレート外殻10の沈設の後、水中コ
ンクリート11を打設する。このコンクリート打設に際
しては、図5に示すように水面上よりトレミー管24を
垂下し、その下端を予め開口させていたコンクリート打
設口25よりテンプレート外殻10内に挿入し、作業船
上より水中コンクリートをトレミー管24内に注入す
る。このようにして打設した水中コンクリート11の固
化後、ハルAの浮力調節及びテンドン張設作業を行う。
【0024】なお、上述の実施例では、ハルAにテンプ
レート外殻10を吊り下げて曳航しているが、テンプレ
ート外殻を作業船に積み、設置現場にて所要数を連結構
によって連結し、吊り上げて進水させてもよい。
【0025】
【発明の効果】本発明のテンプレート設置方法において
は、中空箱状をした鋼製のテンプレート外殻を沈め、然
る後、その内部に水中コンクリートを打設するようにし
ているため、テンプレート外殻が水中コンクリート打設
時の型枠となり、型枠工が不要となり、またこれがテン
プレート全体の強度の大部分を受け持つこととなり、コ
ンクリート補強のため鉄筋が不要となり鉄筋工も不要と
なる。
【0026】またテンプレート外殻は中空箱状のため比
較的軽量なため、ハルに吊り下げて設置現場へ曳航で
き、予め成形したコンクリート製テンプレートの運搬に
比べて小型船にて移動が可能である。
【0027】更にテンプレート外殻にはその底面周縁に
下向きのスカート部を設けるとともに、底版にコンクリ
ート流下孔を設けことにより、テンプレート外殻内に水
中コンクリートを打設した際に、水底面との間が充填さ
れ、地盤との間の隙間がなくなるため、基面均し工や、
グラウト注入工が不要となる。
【0028】以上のように本発明は現場におけるテンプ
レートの設置が少い静水作業にて安全にしかも短期間に
て施行できることとなったものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】施工完了状態のプラットホームを示す部分縦断
面図である。
【図2】同じく斜視図である。
【図3】進水工程を示す側面図である。
【図4】テンプレート外殻沈降工程を示す側面図であ
る。
【図5】コンクリート打殻工程を示す側面図である。
【符号の説明】
A ハル B テンプレート C テンドン 1 浮力体 2 デッキプレート 3 テンプレートブロック 4 連結構 5 テンドン取付室 6 テンドン上端連結装置 7 テンドン挿通筒 8 浮力調整室 10 テンプレート外殻 10a スカート部 11 水中コンクリート 12 水底 13 横穴 14 テンドン挿通筒 15 ナット 16 コンクリート流下孔 21,23a ワイヤー 22 テンドンリール 23 クレーン 24 トレミー管 25 コンクリート打設口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 マーク モウィニー 東京都文京区後楽二丁目2番8号 五洋建 設株式会社内 (72)発明者 佐々木 広輝 東京都文京区後楽二丁目2番8号 五洋建 設株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】中空箱状をした鋼製の外殻の下面周縁部に
    スカート部を一体に突設するとともに、底版にコンクリ
    ート流下孔を開口させたテンプレート外殻を、前記スカ
    ート部を下にして水底に沈め、前記外殻本体内及び前記
    スカート部に囲まれた水底面と底板間の空間内に水中コ
    ンクリートを一体に打設することを特徴としてなる鉛直
    係留式洋上浮遊構造物用テンプレート。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017503101A (ja) * 2014-01-15 2017-01-26 シービージェイ(香港) オーシャン エンジニアリング リミテッドCbj(Hong Kong) Ocean Engineering Limited 水上構造固定用ロール及びその施工方法
CN108677986A (zh) * 2018-05-16 2018-10-19 福州大学 深水锚泊体及其施工工艺

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