JPH0579022A - 海洋構造物の構築方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】海洋構造物１を容易に構築する。 【構成】柱付アンカ２にアンカ部３を設ける。アンカ部
３に所定の高さの複数の柱部６を固設する。柱付アンカ
２を海底に沈降させる。アンカ部３を海底地盤４０に固
定して、柱部６の先端６ａを海面３９から突出させる。
柱部６の先端６ａに、デッキ９を固定する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、桟橋等の海洋構造物
を、海底地盤に対して固定した複数の柱によって支持す
る形で構築する方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、桟橋等の海洋構造物を構築するに
際しては、海底地盤に杭（柱）を打設して、デッキを、
当該杭を介して支持する形で、海上に設置するようにし
ている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、多数の杭を、
例えば硬質地盤等に、個別に打設するには、多大な労力
を必要とする。

【０００４】本発明は、上記事情に鑑み、海洋構造物
を、硬質地盤等に杭打を行うことなく、容易に構築する
ことが出来る海洋構造物の構築方法を提供することを目
的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、支持手段
（２）に、アンカ部（３）を設け、前記支持手段（２）
に、複数の柱部（６）を、所定の高さだけ突出した形
で、前記アンカ部（３）に固定した形で設け、前記支持
手段（２）を、海底（４０）に沈降させ、前記支持手段
（２）を、前記柱部（６）の一部（６ａ）を海上（３
９）に突出した形で、前記アンカ部（３）を介して海底
地盤（４０）に固定し、前記柱部（６）の海上（３９）
に突出した部位（６ａ）に、デッキ（９）を固定するよ
うにして構成される。

【０００６】なお、（ ）内の番号等は、図面における
対応する要素を示す、便宜的なものであり、従って、本
記述は図面上の記載に限定拘束されるものではない。以
下の「作用」の欄についても同様である。

【０００７】

【作用】上記した構成により、柱部（６）を海底地盤
（４０）に打設することなく、海上にデッキ（９）が設
置されるように作用する。

【０００８】

【実施例】以下、図面に基づき、本発明の実施例を説明
する。図１乃至図４は、本発明による海洋構造物の構築
方法の一実施例を示す工程図、図５は、図１乃至図４に
示す柱付アンカの平面図である。

【０００９】本発明による海洋構造物の構築方法に使用
される柱付アンカ２には、図１に示すように、図中下部
にアンカ部３が設けられている。アンカ部３の底面３ｂ
には、空洞５が形成されており、底面３ｂの縁部３ｃは
楔型に形成されている。また、アンカ部３には、複数の
コンクリート打設穴５ａが、上面３ａと空洞５を連通す
る形で設けられており、当該コンクリート打設穴５ａに
は、バルブ等（図示省略）が当該コンクリート打設穴５
ａを開閉する形で設けられている。

【００１０】そして、アンカ部３の上面３ａには、図１
又は図５に示すように、複数の柱部６が、図１上方に突
出した形で固設されており、各柱部６は、後述のように
柱付アンカ２を設置した際に先端６ａが海面３９から突
出し得るように、設置位置の水深に対応した所定の高さ
Ｈに形成されている。尚、図面においては、４本の柱部
６が図示されているが、柱部６の数、形状等は、構築す
べき海洋構造物１の大きさによって適宜変更されること
は勿論である。

【００１１】柱付アンカ２は、以上のような構成を有す
るので、海洋構造物１を構築するに際しては、当該柱付
アンカ２を、図１に示すように、アンカ部３の空洞５の
浮力によって海面３９に浮上させた状態で、所定の設置
位置まで曳航する。

【００１２】そして、所定の設置位置において、図２に
示すように、柱付アンカ２を海中に沈降させる。柱付ア
ンカ２のアンカ部３が、海底地盤４０に着底すると、各
柱部６の先端６ａが、海面３９から突出した状態とな
る。

【００１３】次に、図３に示すように、コンクリート打
設穴５ａから、アンカ部３の空洞５に水中コンクリート
７を打設する。すると、アンカ部３が海底地盤４０に対
して固定され、従って、柱付アンカ２の複数の柱部６
が、先端６ａを海面３９から突出した状態で海底地盤４
０に対して固定される。即ち、複数の柱部６を、一括し
て海底地盤４０に対して固定することが出来、従来のよ
うに、多数の杭を個別に打設する必要はない。

【００１４】こうして、柱付アンカ２が海底地盤４０に
対して固定されると、図４に示すように、海面３９から
突出した複数の柱部６の先端６ａに、デッキ９を固定し
て、海洋構造物１を構築する。

【００１５】尚、上述の実施例においては、１つの柱付
アンカ２上にデッキ９を固定する場合について述べた
が、柱付アンカ２に比してデッキ９が大型の場合などに
おいて、複数の柱付アンカ２を海底地盤４０の並設し
て、複数の柱付アンカ２上に１つのデッキ９を固定する
ように構成してもよい。

【００１６】

【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれ
ば、柱付アンカ２等の支持手段に、アンカ部３を設け、
前記支持手段に、複数の柱部６を、所定の高さだけ突出
した形で、前記アンカ部３に固定した形で設け、前記支
持手段を、海底（海底地盤４０）に沈降させ、前記支持
手段を、前記柱部６の一部（先端６ａ）を海上（海面３
９）に突出した形で、前記アンカ部３を介して海底地盤
４０に固定し、前記柱部６の海上に突出した部位（先端
６ａ）に、デッキ９を固定するようにして構成したの
で、複数の柱部６を個別に海底地盤４０に打設すること
なく、海上にデッキ９を設置することが出来、容易に海
洋構造物１を構築することが出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による海洋構造物の構築方法の一実施例
を示す工程図（１番目）である。

【図２】本発明による海洋構造物の構築方法の一実施例
を示す工程図（２番目）である。

【図３】本発明による海洋構造物の構築方法の一実施例
を示す工程図（３番目）である。

【図４】本発明による海洋構造物の構築方法の一実施例
を示す工程図（４番目）である。

【図５】図１乃至図４に示す柱付アンカの平面図であ
る。

【符号の説明】

１……海洋構造物 ２……支持手段（柱付アンカ） ３……アンカ部 ６……柱部 ６ａ……先端 ９……デッキ ３９……海面 ４０……海底地盤

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】支持手段に、アンカ部を設け、 前記支持手段に、複数の柱部を、所定の高さだけ突出し
   た形で、前記アンカ部に固定した形で設け、 前記支持手段を、海底に沈降させ、 前記支持手段を、前記柱部の一部を海上に突出した形
   で、前記アンカ部を介して海底地盤に固定し、 前記柱部の海上に突出した部位に、デッキを固定するよ
   うにして構成した海洋構造物の構築方法。