JPH1046597A - 鋼殻ケーソンの施工方法 - Google Patents

鋼殻ケーソンの施工方法

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JPH1046597A
JPH1046597A JP22435896A JP22435896A JPH1046597A JP H1046597 A JPH1046597 A JP H1046597A JP 22435896 A JP22435896 A JP 22435896A JP 22435896 A JP22435896 A JP 22435896A JP H1046597 A JPH1046597 A JP H1046597A
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Japan
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caisson
concrete
main body
placing
side wall
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JP22435896A
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Inventor
Yoichi Zaisho
陽一 税所
Isao Saikawa
功 才川
Tetsuji Shibuya
哲二 渋谷
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Maeda Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 巨体な鋼殻ケーソンの施工方法として有効で
あり、特に、ケーソン内へのコンクリートの打設時期と
注水及び排水との相関関係に工夫を凝らすことによっ
て、ケーソンの施工性、及び施工精度の向上、並びに工
期の短縮化を図ることができる技術を提供する。 【解決手段】 上面が開口した内部中空な鋼製のケーソ
ン本体1を製造する第1工程と、そのケーソン本体1内
に底版コンクリートCを打設する第2工程と、ケーソン
本体を沈設水域まで曳航した後に沈設する第3工程と、
ケーソン本体内に側壁コンクリートC3、C4及び上床
梁コンクリートC6を打設する第4工程とを含み、しか
も第4工程では、ケーソン本体内に注水してケーソン本
体を沈下させつつその沈設位置に着底させる工程と、そ
の沈設工程の後でケーソン本体内の水を排水しつつ側壁
コンクリートC3、C4を打設する工程と、その側壁コ
ンクリートの打設後に上床梁コンクリートC6を打設す
る工程とを行うようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、海洋構造物等の構
築に用いるケーソンの施工技術に関し、特に、内部にコ
ンクリート構造部分を含む巨体な鋼殻ケーソンを沈設施
工するための技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、人工島のような巨体な海洋構造
物の構築においては、岸壁や護岸などの構築に用いる一
般的なコンクリート製ケーソンに代えて、巨体な鋼殻ケ
ーソンを用いることがある。この鋼殻ケーソン自体は、
上面が開口した内部中空な箱形に形成されるのが普通で
ある。
【0003】また、ケーソンの沈設に際しては、通常、
海底に捨て石マウンドを形成してその上に沈設する方法
が採られる。しかし、水深が深くて潮流も速く、しかも
海底の地盤表面の支持強度が十分でない場所では、海底
地盤の支持層に達する基礎杭を打設して、その基礎杭上
にケーソンを沈設する工法を採用することが望ましい場
合がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、こうしたケ
ーソンにおいては、その製作工程から沈設工程に至る全
体的な施工性について検討してみた場合、ケーソン自体
が巨体になればなるほど種々の工夫が必要となる。例え
ば、ケーソンの進水時を考慮した製作場所の問題、進水
時及び曳航時の喫水の問題、コンクリートの打設時期と
ケーソン進水後及び曳航時の喫水の問題、ケーソン沈設
時の安定性及び沈設精度の問題、ケーソン沈設後の排水
に伴う重量変化の問題、などを挙げることができる。特
に、ケーソン沈設後の排水作業に際しては、基礎杭に作
用する力が杭の押し抜き剪断応力及び引き抜き剪断応力
の範囲内に収まるように配慮しつつ行う必要がある。
【0005】本発明は、以上のような点を考慮してなさ
れたもので、巨体な鋼殻ケーソンの施工方法として有効
であり、特に、ケーソン内へのコンクリートの打設時期
と注水及び排水との相関関係に工夫を凝らすことによっ
て、ケーソンの施工性、及び施工精度の向上、並びに工
期の短縮化を図ることができる技術を提供することを目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明では、上面が開口した内部中空な鋼製のケー
ソン本体を製造する第1工程と、そのケーソン本体内に
底版コンクリートを打設する第2工程と、ケーソン本体
を沈設水域まで曳航した後に沈設する第3工程と、ケー
ソン本体内に側壁コンクリート及び上床梁コンクリート
を打設する第4工程とを含み、しかも第4工程では、ケ
ーソン本体内に注水してケーソン本体を沈下させつつそ
の沈設位置に着底させる工程と、その沈設工程の後でケ
ーソン本体内の水を排水しつつ側壁コンクリートを打設
する工程と、その側壁コンクリートの打設後に上床梁コ
ンクリートを打設する工程とを行うようにした。ここ
で、第1及び第2工程では、鋼製のケーソン本体を、ド
ライドック等の進水設備をもつ場所で製造した後に進水
させて浮かせ、そのケーソン本体を曳航して岸壁に係留
した状態で、底版コンクリートを打設することができ
る。また、ケーソンの沈設工程において、起重機船を用
いてケーソン本体を吊り、ケーソン本体の姿勢を水平に
保持しながら沈下させることができる。さらに、ケーソ
ン本体を沈設すべき位置の海底地盤に複数の基礎杭を打
設し、その基礎杭上にケーソンを沈設することができ
る。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
について、添付の図1〜図15を参照して説明する。
【0008】図1は、進水させたケーソン本体(鋼殻ケ
ーソン)内への底版コンクリート打設状況を示す斜視図
であり、図2は起重機船でケーソン本体を吊りながら沈
設している状況を示す側面図、図3はケーソン本体の沈
設状態を示す断面図、図4〜図15はケーソン本体の沈
設及びケーソン本体内への側壁及び上床梁コンクリート
の打設手順を示す工程図である。
【0009】これらの図から理解できるように、ケーソ
ン本体1は、骨組みに大小の多数のH鋼、側板に鋼板等
を用いた鋼殻ケーソンからなり、内部中空な箱形に形成
される。このケーソン本体1は、上面が開口し、その内
部は、両側の側壁8a、8bの間に位置する2つの側壁
(隔壁)2によって三つの室に区画している。側壁2の
下部は、後述する底版コンクリートを打設する部分には
設けられていない。つまり、側壁2は底版コンクリート
から立ち上がる構造となる。このケーソン本体1の大き
さは、縦、横、高さがそれぞれ数十メートルあるいはそ
れ以上にも及ぶ。
【0010】このような構造および大きさのケーソン本
体1を製作する場合には、例えば造船所のドライドック
を利用して製作する。そこでは、ケーソン本体1を進水
させる前に、杭頭型枠組立、必要な足場の組立、コンク
リート打設配管設置などの施工を予め行う。しかる後、
コンクリートの打設作業に適した場所、例えば図1に示
すような岸壁30へケーソン本体1を曳航して係留す
る。そして、岸壁30上の海寄りの位置に、複数台のコ
ンクリートポンプ車A1、A3、C4、…を横一列に配
置し、その後ろにコンクリートミキサー車40を配置し
て底版コンクリートを打設する準備を行う。
【0011】こうした準備の後に、ケーソン本体1内に
底版コンクリートCが打設されるが、ここで、まず底版
コンクリートCの構造及び機能などについて図3の断面
図を参照しながらもう少し具体的に説明する。即ち、ケ
ーソン本体1は、底版コンクリートCの打設後におい
て、目的とする沈設場所まで曳航され、そこで沈設され
る。この沈設に際しては、予め施工しておいた支持杭1
0の頭部部分でテンプレートTを支持させ、そのテンプ
レートT上にケーソン本体1を設置して固定する。テン
プレートTは、基礎杭打設の定規及びケーソン本体1の
受け皿としての機能をもつ鋼構造物である。このテンプ
レートTは、水中コンクリートの打設によって支持杭1
0を含む多数の基礎杭3と一体化され、しかも各基礎杭
3の頭部はテンプレートTを貫通してケーソン本体1内
に臨む構造とされる。
【0012】したがって、底版コンクリートCの部分に
は、各基礎杭3の頭部をそれぞれ引き込むための多数の
空所5が形成される。これらの空所5は、ケーソン本体
1の製作時に予め設けられ、ケーソン本体1自体が船体
としての機能を有するように、沈設完了までは水密性を
有する蓋(図示せず)で密閉される。図3において符号
6は杭頭結合コンクリートを打設する部分、7はガスケ
ット、9は上床梁を示している。
【0013】このケーソン本体1とテンプレートTとの
間には、図3にも概略的に示してあるように、ケーソン
本体1をテンプレートに対してメカニカルに固定するた
めのストッパー装置STが多数設けられる。なお、図4
にケーソン本体1の出渠時の重量における喫水状態を示
し、図5に底板コンクリートCの打設後の喫水状態を示
している。
【0014】次に、本実施の形態によるケーソン本体1
の沈設施工方法について、その作業手順と共により具体
的に説明する。
【0015】ケーソン本体1の沈設前の準備工として、
まず、テンプレートTを沈設する。このテンプレートT
の沈設に際しては、図3に示すように、海底地盤Gに対
して、テンプレートTを支持するための支持杭10、及
びテンプレートTの沈設に際してこれをガイドするため
のガイド杭20を打設する。なお、このガイド杭20
は、テンプレートTの沈設時のガイドとして用いるの
で、それらの頭部(上端)が海面よりも突出する長さと
なるように設定しておき、テンプレートTの沈設後に支
持杭10とほぼ同じ長さに切断する。
【0016】このようにして支持杭10及びガイド杭2
0の施工を終えたら、ガイド杭20をガイドに利用して
テンプレートTを沈設する。このテンプレートTの本体
部分は、平面ほぼ格子状の枠組み鋼構造物として構成し
ている。即ち、大型のH鋼やI型鋼などを溶接して格子
状に組んだもので、各升目の部分が基礎杭3の打設に際
して、その基礎杭3を上から通して位置決めした状態で
打設することができるように設計している杭挿入部分と
なる。
【0017】このテンプレートTの周囲には、ケーソン
1の沈設時におけるそのケーソン1の沈設位置ガイドと
して機能させるためのガイド装置(図示せず)を複数設
けている。また、テンプレートTの杭挿入部分には、ガ
イド杭20に対するテンプレートTの相対位置を調整す
るための位置決め装置(図示せず)が装備されている。
【0018】なお、このテンプレートTを主体とするテ
ンプレートTは陸上で地組みし、例えば吊りワイヤーを
用いた大型の起重機船等にて吊り上げた状態でその沈設
現場まで海上輸送される。
【0019】テンプレートTの沈設に際しては、起重機
船で吊り上げた状態で、位置決め装置の調整によりガイ
ド杭20との位置合わせを行い、しかる後、テンプレー
トTを次第に吊り下ろすことによって自重により沈下さ
せつつ、支持杭10上に沈設する。
【0020】支持杭10に対するテンプレート本体4の
固定作業を終えたら、次に、ガイド杭20の上部を切断
し、その後、テンプレートTを定規として多数の基礎杭
3を打設する。この基礎杭3の打設に際しては、テンプ
レートT自体が平面格子状の枠組み鋼構造物となってい
るので、格子の升目部分を上下に貫通するような形態で
各基礎杭3を打設することにより、相互に必要な間隔を
おいて、目的とする位置に高精度に打設することができ
る。
【0021】各基礎杭3の打設作業を終えたら、次に、
必要に応じてテンプレート外周中詰め砂の充填作業を行
い、さらに、テンプレート水中コンクリート工C1を行
う。中詰め砂は、水中コンクリート工C1を行う前の均
し作業を兼ねており、水中コンクリート工C1は、支持
杭10、ガイド杭20を含む多数の基礎杭3と、テンプ
レートTとのコンクリートによる一体化を図る役割を受
け持つ。
【0022】以上のようにして、ケーソン本体1を沈設
するのに必要な基礎工程を終えたら、次に、図2に示す
ように、ケーソン本体1をその沈設位置まで曳航してく
る。このケーソン本体1の沈設位置は、施工すべき人工
島の護岸内にある。この護岸は鋼矢板セル式護岸Z1と
ジャケット式護岸Z2からなり、途中に内外に連通する
開放部がある。したがって、その開放部からケーソン本
体1を引き込み、テンプレートTの直上に位置決めした
状態で、順次沈下させる。このケーソン本体1の沈設に
際しては、図6に示すように、ケーソン本体1内に海水
をバラスト水Wとして注水しながら行う。
【0023】その際、図2に示すように、大型の起重機
船Kを利用してケーソン本体1を吊りながら行う。即
ち、大径のワイヤー等からなる複数の索具50を用いて
ケーソン1の少なくとも四隅部分を吊り、ケーソン本体
1の姿勢を安定に保持しながら行う。この時の沈設速度
としては、例えば毎分3cm前後の比較的ゆっくりとし
た速度で沈設するのが好ましい。そうすることで、ケー
ソン本体1の姿勢制御を行い易く、しかも、不測の事態
に対する対応も充分に採ることができるからである。
【0024】このように、起重機船Kを用いてケーソン
本体1を吊りながら沈設する理由としては、水バラスト
注水中に生じるケーソン本体1のアンバランスに対応す
るためである。したがって、沈設から着底までの間にお
ける起重機船Kの吊り荷重については、起重機船Kの大
きさや能力にも左右されるが、本実施の形態では起重機
船Kの定格吊り荷重3000tに対し安全率をみて17
00t前後となるように水バラストWを調整しながら沈
設する方法を採用している。ちなみに、この時のケーソ
ン本体1の総重量は、底板コンクリートCの重量を含め
て38, 000t前後である。
【0025】ここで、ケーソン本体1が沈下するにつれ
て、即ち、水バラストWの量が増大するにつれて、ケー
ソン本体1の総重量が実質的に増大する。その結果、索
具50に加わる張力も増大する。その際、索具50に対
して張力を掛け過ぎないようにするため、索具50をケ
ーソン本体1の沈下量に合わせて繰り出しながら沈下さ
せることになる。索具50の繰り出し量につては、起重
機船Kによるケーソン本体1の吊り荷重がほぼ一定(例
えば1700t)となり、かつケーソン1の四隅平面位
置と鉛直度をリアルタイムに確認し、注水作業と起重機
船Kとの連携をとりながら繰り出せば良い。こうするこ
とで、ケーソン本体1は傾斜することなく沈下してい
く。
【0026】この吊り荷重の大きさについては、水バラ
ストWの増加量と索具50の繰り出し量との関係におい
て適宜に調整してもよい。ただ、吊り荷重が小さすぎる
場合にはケーソン本体1の安定性もその分、低下し、大
きすぎる場合には索具50及びそれに付随する吊り金
具、あるいは起重機船K等の各部に無理が生じる恐れが
あるので、これらの点を考慮して決定する必要がある。
【0027】こうして、ケーソン本体1の姿勢を保持し
ながら正確に順次沈下させることによって、そのケーソ
ン本体1の底部をテンプレートT上に着底させる。この
状態を示したのが図3及び図7である。水バラストWの
注水はケーソン本体1が図7に示すように着底した後、
図8に示すように潮位(少なくとも最低潮位LWL)ま
で注水し、ケーソン本体1の内水位と海水位がバランス
するように連通管(図示せず)を開放して沈設を完了す
る。沈設完了後、杭頭結合のための水中不分離性コンク
リート6を打設して基礎杭3とケーソン本体1を結合す
る。
【0028】次に、側壁コンクリート打設前かつ杭頭結
合コンクリート養生終了後、図9に示すように、基礎杭
荷重調整としての内水位調整を行う(一次ドライアッ
プ)。しかる後、図10に示すように、ケーソン本体1
に対して一次側壁コンクリートC3を打設する(一次側
壁コンクリート打設)。なお、ここでの側壁コンクリー
トC3の高さは全体高さの半分程度とする。
【0029】一次側壁コンクリート打設終了後、図11
に示すように、ケーソン本体1内のバラスト水を全て排
出し、次いで、一次側壁コンクリートC3の打ち継ぎ処
理完了後、その上に、図13に示すように二次側壁コン
クリートC4を打設してケーソン本体1の側壁部分のコ
ンクリート打ち作業を終える。
【0030】なお、排水作業に際しては、側壁部分のコ
ンクリート打設作業の進行に合わせて行い、基礎杭3に
作用する力が杭の押し抜き剪断応力及び引き抜き剪断応
力の範囲内に収まるように配慮しつつ行うことになる。
【0031】こうして側壁部分のコンクリート打ち作業
を終えたら、次に、杭頭部鉄筋組立を行い、次いで、杭
頭部後打ちコンクリートC5を打設する。その後、図1
4に示すように上床梁コンクリートC6を打設して、ケ
ーソン本体1に対するコンクリート打ち作業を完了す
る。しかる後、図15に示すようにケーソン本体1内の
内部部材を撤去する。
【0032】なお、実施の形態においては、側壁コンク
リートを2段に分けて打設したが、それ以上の複数段に
分けて打設するようにしてもよい。
【0033】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、上面が
開口した内部中空な鋼製のケーソン本体を製造する第1
工程と、そのケーソン本体内に底版コンクリートを打設
する第2工程と、ケーソン本体を沈設水域まで曳航した
後に沈設する第3工程と、ケーソン本体内に側壁コンク
リート及び上床梁コンクリートを打設する第4工程とを
含み、しかも第4工程では、ケーソン本体内に注水して
ケーソン本体を沈下させつつその沈設位置に着底させる
工程と、その沈設工程の後でケーソン本体内の水を排水
しつつ側壁コンクリートを打設する工程と、その側壁コ
ンクリートの打設後に上床梁コンクリートを打設する工
程とを行うようにしたので、巨体な鋼殻ケーソンの施工
方法として有効であり、特に、ケーソン内へのコンクリ
ートの打設時期と注水及び排水との相関関係に工夫を凝
らすことによって、ケーソンの施工性、及び施工精度の
向上、並びに工期の短縮化を図ることができる。
【0034】また、第1及び第2工程では、鋼製のケー
ソン本体を、ドライドック等の進水設備をもつ場所で製
造した後に進水させて浮かせ、そのケーソン本体を曳航
して岸壁に係留した状態で、底版コンクリートを打設す
るようにした場合、ケーソン本体部分の施工と底版コン
クリートの施工とをそれぞれ別の場所で行うことがで
き、これにより既存の設備を有効利用して施工性の向上
を図ることができる。
【0035】また、ケーソンの沈設工程において、起重
機船を用いてケーソン本体を吊り、ケーソン本体の姿勢
を水平に保持しながら沈下させることによって、ケーソ
ンを傾斜させることなく沈下させることができ、これに
よりケーソンの沈設作業を確実にができる。
【0036】さらに、ケーソン本体を沈設すべき位置の
海底地盤に複数の基礎杭を打設し、その基礎杭上にケー
ソンを沈設する際に、排水しながら側壁コンクリートを
打設する工程を採用することによって、ケーソンの重量
に基づいて基礎杭に作用する力が杭の押し抜き剪断応力
及び引き抜き剪断応力の範囲内に収まるように配慮しつ
つ行うことができ、これにより大重量の巨体ケーソンも
容易に施工することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ケーソン本体内へのコンクリート打設状況を
示す斜視図である。
【図2】 起重機船でケーソン本体を吊りながら沈設し
ている状況を示す側面図である。
【図3】 ケーソン本体の沈設状態を示す断面図であ
る。
【図4】 ケーソン本体の進水時の喫水を示す工程図で
ある。
【図5】 底版コンクリート打設後の喫水を示す工程図
である。
【図6】 ケーソン本体の沈設状況を示す工程図であ
る。
【図7】 ケーソン本体の沈設状況を示す工程図であ
る。
【図8】 ケーソン本体の沈設状況を示す工程図であ
る。
【図9】 ケーソン本体の沈設状況を示す工程図であ
る。
【図10】 側壁コンクリートの打設状況を示す工程図
である。
【図11】 側壁コンクリートの打設状況を示す工程図
である。
【図12】 側壁コンクリートの打設状況を示す工程図
である。
【図13】 側壁コンクリートの打設状況を示す工程図
である。
【図14】 上床梁コンクリートの打設状況を示す工程
図である。
【図15】 内部部材の撤去状況を示す工程図である。
【符号の説明】
1 ケーソン本体 3 基礎杭 5 空所 6 杭頭結合コンクリート 7 ガスケット 8a、8b 側壁 9 上床梁 10 支持杭 20 ガイド杭 C 底板コンクリート C1 水中コンクリート C3 一次側壁コンクリート C4 二次側壁コンクリート C5 杭頭部後打ちコンクリート C6 上床梁コンクリート ST ストッパー装置 50 索具 K 起重機船 W 水バラスト Z1 鋼矢板セル式護岸 Z2 ジャケット式護岸

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上面が開口した内部中空な鋼製のケーソ
    ン本体を製造する第1工程と、そのケーソン本体内に底
    版コンクリートを打設する第2工程と、ケーソン本体を
    沈設水域まで曳航した後に沈設する第3工程と、ケーソ
    ン本体内に側壁コンクリート及び上床梁コンクリートを
    打設する第4工程とを含み、前記第4工程では、次の
    A、B及びCの各工程を行うことを特徴とする、鋼殻ケ
    ーソンの施工方法。 A ケーソン本体内に注水してケーソン本体を沈下させ
    つつその沈設位置に着底させる工程。 B 前記沈設工程の後で、ケーソン本体内の水を排水し
    つつ、前記側壁コンクリートを打設する工程。 C 前記側壁コンクリートの打設後に、前記上床梁コン
    クリートを打設する工程。
  2. 【請求項2】 前記第1及び第2工程では、鋼製のケー
    ソン本体を、ドライドック等の進水設備をもつ場所で製
    造した後に進水させて浮かせ、そのケーソン本体を曳航
    して岸壁に係留した状態で、前記底版コンクリートを打
    設することを特徴とする、請求項1に記載の鋼殻ケーソ
    ンの施工方法。
  3. 【請求項3】 前記Aの工程において、起重機船を用い
    てケーソン本体を吊り、ケーソン本体の姿勢を水平に保
    持しながら沈下させることを特徴とする、請求項1ある
    いは2に記載の鋼殻ケーソンの施工方法。
  4. 【請求項4】 前記ケーソン本体を沈設すべき位置の海
    底地盤に複数の基礎杭を打設し、その基礎杭上にケーソ
    ンを沈設することを特徴とする、請求項1〜3の何れか
    に記載の鋼殻ケーソンの施工方法。
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