JPH0530881B2 - - Google Patents

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JPH0530881B2
JPH0530881B2 JP60185403A JP18540385A JPH0530881B2 JP H0530881 B2 JPH0530881 B2 JP H0530881B2 JP 60185403 A JP60185403 A JP 60185403A JP 18540385 A JP18540385 A JP 18540385A JP H0530881 B2 JPH0530881 B2 JP H0530881B2
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JP
Japan
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nitrogen
cermet
composite metal
metal carbonitride
cutting
Prior art date
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JP60185403A
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JPS6248408A (ja
Inventor
Kenichi Nishigaki
Hiroshi Nakahara
Hironori Yoshimura
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Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Publication date
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Publication of JPS6248408A publication Critical patent/JPS6248408A/ja
Publication of JPH0530881B2 publication Critical patent/JPH0530881B2/ja
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【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 この発明は、すぐれた耐摩耗性と靭性を有し、
特に鋼の切削に用いた場合に、すぐれた切削性能
を長期に亘つて発揮するサーメツト製切削工具の
製造方法に関するものである。 〔従来の技術〕 従来、例えば鋼の切削に、分散相として、Ti
と、周期律表の5aおよび6a族金属のうちの1種
または2種以上との複合金属炭窒化物:45〜80重
量%を含有し、残りがCoおよびNiのうちの1種
または2種を主成分とする結合相からなる組成を
有するサーメツトで構成された切削工具が広く用
いられている。 〔発明が解決しようとする課題〕 しかし、上記の従来サーメツト製切削工具は、
すぐれた靭性をもつので、鋼の断続切削ではすぐ
れた性能を発揮するものの、硬さが十分でないた
めに、鋼の連続切削では比較的低い耐摩耗性しか
示さず、使用寿命の短かいものであつた。 〔課題を解決するための手段〕 そこで、本発明者等は、上述のような観点か
ら、上記従来サーメツト製切削工具のもつすぐれ
た靭性を損なうことなく、これにすぐれた耐摩耗
性を付与すべく研究を行なつた結果、 工具素材として、Tiと、周期律表の5aおよび
6a族金属(以下Mで示す)のうちの1種または
2種以上との複合金属炭窒化物:45〜80重量%を
含有し、残りがCoおよびNiのうちの1種または
2種を主成分とする結合相からなる組成を有する
上記の従来サーメツトにおける上記分散相を構成
する複合金属炭窒化物の組成を、 組成式:(Ti〓3M〓)(Cx、Nyz、で表わした場
合、原子比で、 α+β=1、2.5≦α/β≦30、x+y=1、
1.5≦x/y≦5、0.8≦z≦1、 を満足する組成に特定したサーメツトを用い、こ
れに、 1000〜2000気圧の窒素雰囲気中、液相出現直前
の温度である1200〜1300℃の温度でHIP(熱間静
水圧プレス)処理を施すと、 上記工具素材の表面部には、上記複合金属炭窒
化物における窒素含有量が切削工具内部の上記複
合金属炭窒化物における窒素含有量に比して相対
的に高く、かつ切削工具内部に向うにしたがつて
連続的に減少する窒素濃度勾配をもつた窒素富化
層が形成されるようになり、この結果の窒素富化
層が1.7mm以上の層厚で形成された切削工具にお
いては、前記窒素富化層がきわめて硬質であるこ
とから、すぐれた耐摩耗性が確保され、また切削
工具内部はすぐれた靭性を保持した状態になつて
いるので、これを鋼の連続切削や断続切削に用い
た場合にすぐれた切削性能を長期に亘つて発揮す
るという研究結果を得たのである。 この発明は、上記の研究結果にもとづいてなさ
れたものであつて、 分散相として、Tiと、Mのうちの1種または
2種以上との複合金属炭窒化物:45〜80重量%を
含有し、この複合金属炭窒化物を、 組成式:(Ti〓、M〓)(Cx、Nyz、で表わした場
合、原子比で、 α+β=1、2.5≦α/β≦30、x+y=1、
1.5≦x/y≦5、0.8≦z≦1、 を満足し、残りがCoおよびNiのうちの1種また
は2種を主成分とする結合相からなる組成を有す
るサーメツトで構成された工具素材に、 1000〜2000気圧の窒素雰囲気中、液相出現直前
の温度である1200〜1300℃の温度でHIP処理を施
して、 上記サーメツト製工具素材の表面部に、上記複
合金属炭窒化物における窒素含有量が切削工具内
部の上記複合金属炭窒化物における窒素含有量に
比して相対的に高く、かつ切削工具内部に向うに
したがつて連続的に減少する窒素濃度勾配をもつ
た窒素富化層を1.7mm以上の層厚で形成すること
により耐摩耗性と靭性にすぐれたサーメツト製切
削工具を製造する方法に特徴を有するものであ
る。 つぎに、この発明のサーメツト製切削工具の製
造方法において、工具素材を構成するサーメツト
の組成、並びにHIP処理条件および窒素富化層の
層厚を上記の通りに限定した理由を説明する。 A 分散相の含有量 分散相の含有量が45%未満では、相対的に結
合相の含有量が多くなりすぎて所望の耐摩耗性
を確保することができなくなるばかりでなく、
窒素富化層の形成が困難になり、一方分散相の
含有量が80%を越えると、相対的に結合相の含
有量が少なくなりすぎて所望の靭性を確保する
ことができなくなることから、その含有量を45
〜85%と定めた。 B 複合金属炭窒化物の組成 (a) α/β サーメツトの分散相が、α/β値:2.5未
満の複合金属炭窒化物で構成されると、工具
表面部に窒素富化層を形成するのが困難にな
つて、1.7mm以上の層厚の窒素富化層を形成
することができず、一方α/β値が30を越え
た組成の複合金属炭窒化物で構成されると、
Tiに対するMの相対量が少ないことに原因
して、焼結時のぬれ性が劣化し、靭性のすぐ
れたサーメツトを得ることができなくなるこ
とから、α/β値を、原子比で2.5〜30と定
めた。 (b) x/y サーメツトの分散相が、x/y値:1.5未
満の複合金属炭窒化物で構成されると、相対
的に炭素含有量が不足し、一方窒素含有量が
多くなりすぎて、工具表面部に窒素富化層を
形成するのが困難になり、一方、x/y値が
5を越えた組成の複合金属炭窒化物でサーメ
ツトが構成されると、サーメツトに所望のす
ぐれた靭性を確保することができないことか
ら、x/y値を、原子比で1.5〜5と定めた。 (c) z z値が0.8未満の複合金属炭窒化物でサー
メツトを構成すると、所望のすぐれた靭性を
もつたサーメツトを得ることができないの
で、複合金属炭窒化物におけるz値を原子比
で0.8以上にする必要がある。なおz値の上
限値:1は化学量論組成における最高値であ
る。 C HIP処理条件 圧力が1000気圧未満になつても、あるいは温
度が1200℃未満になつても、窒素富化層の形成
速度が遅くなつて17mm以上の厚さの窒素富化層
を形成するのに長時間を要し、生産性の点で問
題があり、一方温度が1300℃を越えると、液相
が出現するようになつて、工具表面の粗れがひ
どくなり、切削性能に悪影響を及ぼすようにな
り、また圧力を2000気圧を越えて高くしても窒
素富化層の形成により一層の向上効果は現われ
ず、むしろHIP装置に制約を受けるようになる
ことから、圧力を1000〜2000気圧、温度を1200
〜1300℃と定めた。 D 窒素富化層の厚さ その厚さが1.7mm未満では、切削工具として
長期に亘つてすぐれた耐摩耗性を発揮させるこ
とができないから、その厚さを1.7mm以上と定
めた。 なお、この発明の方法におけるHIP処理前のサ
ーメツト製工具素材は、いずれも原料粉末として
用意した、TiCN粉末(ただしC/N:9/1〜
7/3)と、周期律表の5aおよび6a族金属の炭
化物であるVC、NbC、TaC、Cr3C2、Mo2C、お
よびWCのうちの1種または2種以上の粉末と、
Ni粉末およびCo粉末のうちの1種または2種と
を用い、これら原料粉末を所定の配合組成に配合
し、湿式で粉砕混合した後、所定形状の圧粉体に
プレス形成し、この圧粉体を、減圧窒素雰囲気
中、1300〜1500℃の温度で焼結することにより製
造されるものである。 〔実施例〕 つぎに、この発明のサーメツト製切削工具の製
造法を実施例により具体的に説明する。 まず、原料粉末として、1.2μmの平均粒径を有
するTiC0.8N0.2粉末、同1.0μmのVC粉末、同1.0μ
mのNbC粉末、同1.1μmのTaC粉末、同1.0μmの
Cr3C2粉末、同1.0μmのMo2C粉末、同0.8μmの
WC粉末、同2.2μmのNi粉末、および同1.2μmの
Co粉末を用意し、これら原料粉末を、それぞれ
第1表に示される配合組成に配合し、ボールミル
にて72時間湿式混合し、乾燥した後、15Kg/mm2
圧力にてプレス成形して所定形状の圧粉体とし、
これら圧粉体を、常温から1330℃までの加熱過程
および1330℃から常温までの冷却過程を真空と
し、1330℃から1430℃までの加熱過程、1430℃に
1時間保持、および1430℃から1330℃までの冷却
過程を3torrの減圧窒素雰囲気とした条件で焼結
して、それぞれ第2表に示される組成をもつたサ
ーメツト製工具素材1〜18を製造し、ついでこれ
らサーメツト製工具素材1〜18のそれぞれに、第
3表に示される条件でHIP処理を施すことにより
本発明法1〜18を実施し、表面部に同じく第3表
に示される層厚の窒素富化層を形成したサーメツ
ト製切削工具を製造した。 ついで、この結果得られた各種のサーメツト製
切削工具、並びに比較の目的でHIP処理を施す前
のサーメツト製工具素材1〜18(従来サーメツト
製切削工具に相当)について、耐摩耗性を評価す
る目的で、表面および中心部のロツクウエル硬さ
(Aスケール)、並びに靭性を評価する目的で抗折
力を測定し、さらに、 被削剤:SNCM439(硬さ:HB260)の丸棒、 切削速度:180m/min、 送り:0.3mm/rev、 切込み:1.5mm、 切削時間:15分、 の条件での鋼の連続切削試験、並びに、 被削材:SNCM439(硬さ:HB280)の角材、 切削速度:140m/min、 送り:0.3mm/rev、 切込み:2mm、 切削時間:3分、
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
〔発明の効果〕
第4表に示される結果から、本発明法1〜18に
より製造されたサーメツト製切削工具は、いずれ
も従来サーメツト製切削工具に相当するサーメツ
ト製工具素材1〜18と同等の内部硬さおよび抗折
力を示し、すぐれた靭性をもつばかりでなく、こ
れに比して高い表面硬さをもち、このことは、本
発明法1〜18により製造されたサーメツト製切削
工具が、鋼の連続切削試験ではサーメツト製工具
素材1〜18のそれぞれに比して一段とすぐれた耐
摩耗性を示し、かつ断続切削試験ではすぐれた耐
欠損性を示すことからも明らかである。 上述のように、この発明の方法によれば、すぐ
れた耐摩耗性と靭性とを兼ね備えたサーメツト製
切削工具を製造することができ、したがつてこれ
を鋼の連続切削や断続切削のいずれに用いても、
すぐれた切削性能を長期に亘つて発揮するなど工
業上有用な効果をもたらされるのである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 分散相として、Tiと、周期律表5aおよび6a
    族金属(以下Mで示す)のうちの1種または2種
    以上との複合金属炭窒化物:45〜80重量%を含有
    し、この複合金属炭窒化物を、 組成式:(Ti〓、M〓)(Cx、Nyz、で表わした場
    合、原子比で、 α+β=1、2.5≦α/β≦30、x+y=1、
    1.5≦x/y≦5、0.8≦z≦1、 を満足し、残りがCoおよびNiのうちの1種また
    は2種を主成分とする結合相からなる組成を有す
    るサーメツトで構成された工具素材に、 1000〜2000気圧の窒素雰囲気中、液相出現直前
    の温度である1200〜1300℃の温度でHIP処理を施
    して、 上記サーメツト製工具素材の表面部に、上記複
    合金属炭窒化物における窒素含有量が切削工具内
    部の上記複合金属炭窒化物における窒素含有量に
    比して相対的に高く、かつ切削工具内部に向うに
    したがつて連続的に減少する窒素濃度勾配をもつ
    た窒素富化層を1.7mm以上の層厚で形成すること
    を特徴とするすぐれた耐摩耗性と靭性を具備した
    サーメツト製切削工具の製造方法。
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