JPH05306631A - チェーン潤滑装置 - Google Patents

チェーン潤滑装置

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Publication number
JPH05306631A
JPH05306631A JP13806092A JP13806092A JPH05306631A JP H05306631 A JPH05306631 A JP H05306631A JP 13806092 A JP13806092 A JP 13806092A JP 13806092 A JP13806092 A JP 13806092A JP H05306631 A JPH05306631 A JP H05306631A
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JP
Japan
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sprocket
oil
chain
oil passage
tooth
Prior art date
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Application number
JP13806092A
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English (en)
Inventor
Ryuichi Inaba
隆一 稲葉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Suzuki Motor Corp
Original Assignee
Suzuki Motor Corp
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Publication date
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Publication of JPH05306631A publication Critical patent/JPH05306631A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明の目的は、第1に、スプロケットに
巻掛けられるチェーンにオイルを直接供給させてチェー
ンの潤滑を効果的に果し、また、第2に隣接する複数の
歯を有するスプロケットの場合でも、各歯やチェーンを
効果的に潤滑させ、しかも、構成を簡単とし、更に、レ
イアウト上の制約を受けるのを回避することにある。 【構成】 このため、この発明は、第1に、スプロケッ
トの内径面と歯底面とを連通開口するスプロケットオイ
ル通路を設け、また、第2に、スプロケットの内径面と
隣接する歯間の外周面とを連通開口するスプロケットオ
イル通路を設けている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、チェーン潤滑装置に
係り、特に簡単な構成でチェーン等の潤滑を効率良く果
し得るチェーン潤滑装置に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関においては、例えば、クランク
軸から連動させてカム軸を回転させるために、クランク
軸に設けた駆動側スプロケットであるクランクスプロケ
ットとカム軸に設けた被動側スプロケットであるカムス
プロケットとにタイミングチェーンを巻掛けている。ま
た、このタイミングチェーンの摩耗等の不具合を回避す
るために、タイミングチェーンに潤滑を施すチェーン潤
滑装置が設けられている。
【0003】このようなチェーン潤滑装置としては、例
えば、実開昭62−69010号公報、実開昭63−1
47511号公報に開示されている。実開昭62−69
010号公報に記載のものは、チェーンを収納するチェ
ーンケースのクランクシャフト近傍位置に、エンジンの
潤滑系統に連通された1本のオイル穴を穿設すると共
に、オイル穴に第1、第2チェーンの所定位置に向けて
夫々オイルを噴射する第1、第2オイルジェットノズル
を設けたものである。また、実開昭63−147511
号公報に記載のものは、チェーンの動きを規制するチェ
ーンガイドを、固定部材を介してシリンダブロックに取
付け、固定部材には、シリンダブロック内のオイル通路
と連通する油路を形成し、この油路に連通し、チェーン
にオイルを供給するオイル吐出口を固定部材に形成した
ものである。
【0004】また、V型内燃機関のチェーン潤滑装置と
しては、図24、25に示すものがある。即ち、V型内
燃機関202においては、駆動側スプロケットであるク
ランクスプロケット204と一次側タイミングチェーン
スプロケット206と中央側タイミングチェーンスプロ
ケット208と二次側タイミングチェーンスプロケット
210には、タイミングチェーン212が巻掛けられて
いる。
【0005】ところで、このタイミングチェーン212
と各スプロケットの噛合部位の潤滑が不十分であると、
図26に示すクランクスプロケット204の歯214の
歯面216や図27に示すタイミングチェーン212の
構成部品であるピン218、リンクプレート220、ブ
ッシュ222、そしてローラ224等に摩耗が発生し、
このため、騒音、振動、チェーンの伸び、カムタイミン
グの狂い、チェーン切れ等が発生し、耐久性が低下する
という不具合がある。
【0006】そこで、タイミングチェーン212に潤滑
を施すべく、例えば、図24、25に示す如く、チェー
ン潤滑装置226を設けている。このチェーン潤滑装置
226は、シリンダブロック228に形成したブロック
オイル通路230及び連絡オイル通路232からのオイ
ルを、オイルジェット234から吐出させ(図24、2
5の白抜きの矢印で示す)、クランクスプロケット20
4の歯面216及びタイミングチェーン212を強制的
に潤滑するものである。前記オイルジェット234は、
図24に示す如く、支持腕236を介して取付ボルト2
38によってシリンダブロック228に固定されてい
る。
【0007】また、タイミングチェーン212の潤滑
は、図25に示すチェーン室240内のオイル飛沫によ
る雰囲気潤滑によっても施される場合がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述のオイ
ルジェットを有するチェーン潤滑装置においては、オイ
ルジェットやオイルをオイルジェットに供給するオイル
通路が別途に必要になるとともに、オイルジェットを支
持する部品等が必要となり、構成が複雑になるという不
都合があった。
【0009】また、オイルジェットの設置場所がオイル
通路の成立部位に限定されるとともに、オイルジェット
を周辺部品と干渉しない場所に配設しなければならない
ので、レイアウト上の制約を大きく受けるという不具合
があった。
【0010】更に、オイルジェットやオイル通路の製作
・加工等が必要となり、製作コストが高くなって高価に
なるという不都合があった。
【0011】更にまた、オイルジェットを保持する支持
腕や取付ボルトを必要とするので、部品点数が増加し、
構成も複雑になるという不都合があった。
【0012】また、チェーン室内の雰囲気潤滑において
は、各部品を十分に潤滑を果し得ないという不都合があ
る。
【0013】更に、隣接する複数の歯列を有するスプロ
ケットにおいては、各歯列や各チェーンを効果的に潤滑
できないという不都合があった。
【0014】
【課題を解決するための手段】そこで、この発明は、上
述の不都合を除去すべく、第1に、スプロケットに巻掛
けられたチェーンに潤滑を施すチェーン潤滑装置におい
て、前記スプロケットの内径面と歯底面とを連通開口す
るスプロケットオイル通路を設けたことを特徴とする。
【0015】第2に、隣接する複数の歯列を有するスプ
ロケットに巻掛けられたチェーンに潤滑を施すチェーン
潤滑装置において、前記スプロケットの内径面と前記隣
接する歯列間の外周面とを連通開口するスプロケットオ
イル通路を設けたことを特徴とする。
【0016】
【作用】この発明の構成によれば、第1に、スプロケッ
トの歯とチェーンとが噛み合う直前又は離れた直後にお
いて歯底面のスプロケットオイル通路から吐出されたオ
イルがチェーンに直接供給されるので、チェーンの潤滑
を効果的に施すことができる。また、従来の如くオイル
ジェット等の部品を不要とするので、構成が簡単で、し
かも、レイアウト上の制約を受けることがない。
【0017】また、第2に、隣接する歯列と歯列間の外
周面のスプロケットオイル通路から吐出されたオイルが
チェーンの中央のリンクプレートに供給され、よってオ
イルが歯面に飛沫され、これにより、チェーン及びスプ
ロケットの歯との潤滑を効率良く果すことができる。ま
た、従来の如きオイルジェット等の部品を不要とするの
で、構成が簡単で、しかも、レイアウト上の制約を受け
ることがない。
【0018】
【実施例】以下図面に基づいてこの発明の実施例を詳細
且つ具体的に説明する。図1〜図図7は、この発明の第
1実施例を示すものである。図7において、2はV型の
内燃機関である。この内燃機関2は、V字形状のシリン
ダブロック4の一次側、二次側シリンダバンク6、8に
一次側、二次側シリンダヘッド10、12を載置して構
成された一次側、二次側エンジンバンク14、16を有
している。
【0019】前記シリンダブロック4の下部には、クラ
ンクベアリングキャップ18が取付けられている。この
クランクベアリングキャップ18の下部には、オイルパ
ン(図示せず)が取付けられる。
【0020】前記シリンダブロック4とクランクベアリ
ングキャップ18には、クランク軸20が軸支して設け
られている。このクランク軸20の正面側端部20aに
は、駆動側スプロケットであるクランクスプロケット2
2が固定して取付けられている。
【0021】前記一次側シリンダヘッド10には、上部
の両端側において離間して位置し、つまり並列して一次
側吸気、一次側排気カム軸24、26が軸支して設けら
れている。一次側吸気、一次側排気カム軸24、26に
は、一次側吸気、一次側排気カムスプロケット28、3
0が固定して取付けられている。
【0022】また、前記二次側シリンダヘッド12に
は、上部の両端側において離間して位置し、つまり並列
して二次側吸気、二次側排気カム軸32、34が軸支し
て設けられている。二次側吸気、二次側排気カム軸3
2、34には、二次側吸気、二次側排気カムスプロケッ
ト36、38が固設されている。
【0023】前記一次側吸気、一次側排気カムスプロケ
ット28、30よりも一次側シリンダバンク6側の一次
側シリンダヘッド10には、一体的に構成された一次側
タイミングチェーンスプロケット40と一次側カムチェ
ーンスプロケット42とを支持する一次側アイドラ軸4
4が設けられる。
【0024】前記二次側吸気カム軸32には、二次側タ
イミングチェーンスプロケット46が取付けられてい
る。
【0025】前記シリンダブロック4には、一次側、二
次側シリンダバンク6、8間に位置して中央側アイドラ
軸48が固定して設けられている。この中央側アイドラ
軸48には、中央側タイミングチェーンスプロケット5
0が設けられている。
【0026】前記クランクスプロケット22と一次側タ
イミングチェーンスプロケット40と中央側タイミング
チェーンスプロケット50と二次側タイミングチェーン
スプロケット46とには、タイミングチェーン52が巻
掛けて設けられる。
【0027】このタイミングチェーン52は、図6に示
す如く、ピン54とリンクプレート56とブッシュ58
とローラ60とが連続して構成される。
【0028】前記一次側カムチェーンスプロケット42
と一次側吸気、一次側排気カムスプロケット28、30
とには、一次側カムチェーン62が巻掛けて設けられ
る。
【0029】また、前記二次側吸気カムスプロケット3
6と二次側排気カムスプロケット38とには、二次側カ
ムチェーン64が巻掛けて設けられる。
【0030】図1、2に示す如く、前記クランク軸20
の正面側端部20aには、オイルポンプチェーンスプロ
ケット66と前記クランクスプロケット22とクランク
プーリ68とが順次に設けられている。
【0031】前記オイルポンプチェーンスプロケット6
6に巻掛けられたオイルポンプチェーン70は、オイル
ポンプ72のオイルポンプスプロケット74に巻掛けら
れている。
【0032】前記クランクスプロケット22は、図2に
示す如く、隣接する同一径の一側歯列76と他側歯列7
8とを有する、いわゆるダブルスプロケットである。
【0033】前記クランクスプロケット22とクランク
プーリ基部68aは、キー80によってクランク軸20
の正面側端部20aに固定されている。
【0034】このクランクスプロケット22に巻掛けた
タイミングチェーン52は、チェーンカバー82によっ
て被包されている。このチェーンカバー82は、シール
材84を介してクランクプーリ68のプーリ基部68a
等に保持され、シリンダブロック4の面と共働してチェ
ーン室86を形成するものである。
【0035】また、前記プーリ基部68aの基部端面
は、クランク軸20の軸端面から軸心上に形成したボル
ト螺着孔88に螺着するクランクボルト90によって保
持されている。
【0036】前記クランクスプロケット22には、図1
〜4に示す如く、正面側端部20aの外周面に接して設
けられる内径面92と一側歯列76の歯における歯先面
94に連設した歯面96、96間の歯底面98とを連通
開口するスプロケットオイル通路100が形成される。
よって、歯底面98には、オイル吐出口102が形成さ
れる。
【0037】この第1実施例において、図3に示す如
く、スプロケットオイル通路100は、内径面92から
歯底面98に径方向に指向し、且つ、クランクスプロケ
ット22の円周方向等間隔に例えば3本形成されてい
る。
【0038】このようにスプロケットオイル通路100
のオイル吐出口102を歯底面98に形成するのは、以
下の理由からである。
【0039】即ち、スプロケットオイル通路100のオ
イル吐出口102を歯先面94に開口させた場合には、
図3に示す如く、タイミングチェーン52とクランクス
プロケット22の各歯が噛合う噛合直前部位A又は離れ
た直後部位Bにおいて、歯先面94から吐出したオイル
がタイミングチェーン52のローラ60間の隙間を通過
してしまい、タイミングチェーン52にオイルを当てる
効率が悪くなるからである。しかし、この第1実施例の
如く、スプロケットオイル通路100のオイル吐出口1
02を歯底面98に形成すると、タイミングチェーン5
2とタイミングスプロケット22の各歯が噛み合う噛合
直前部位A又は離れた直後部位Bにおいて、歯底面98
のオイル吐出口102から吐出されたオイルがタイミン
グチェーン52のローラ60に直接当たり、タイミング
チェーン52への潤滑を確実に行わせることができるか
らである。
【0040】また、オイル吐出口102を歯先面94に
開口させた場合には、図3に示す噛合部位Cにおいてタ
イミングチェーン52にオイルが全く当たらなく、オイ
ルの無駄が生じていた。しかし、この第1実施例の如
く、オイル吐出口102を歯底面98に形成すると、噛
合部位Cにおいてタイミングチェーン52のローラ60
がオイル吐出口102を塞ぐことになり、歯面96とロ
ーラ60との接触面を潤滑させることができるからであ
る。
【0041】更に、オイル吐出口102を歯先面94に
形成した場合には、スプロケットオイル通路100の位
置等の問題で加工が難しくなる。しかし、この第1実施
例の如く、オイル吐出口102を歯底面98に形成する
と、スプロケットオイル通路100を簡単に加工するこ
とができるからである。
【0042】更にまた、オイルの吐出口102を歯先面
94に形成した場合には、歯の強度が損なわれる。しか
し、この第1実施例の如く、オイル吐出口102を歯底
面98に形成しても、歯の強度に影響を与えないからで
ある。
【0043】前記クランク軸20の正面側端部20aの
外周面には、前記スプロケットオイル通路100に対向
した位置に外周オイル溝104が形成される。
【0044】また、前記クランク軸20の正面側端部2
0aには、この外周オイル溝104に連通して径方向の
径方向オイル通路106が形成される。
【0045】この径方向オイル通路106は、クランク
軸20の軸心上に形成した軸方向オイル通路108に連
通している。この軸方向オイル通路108は、前記クラ
ンクボルト90のボルト螺着孔88を形成するときに深
部位に形成されるものである。
【0046】この軸方向オイル通路108には、軸心上
に連絡オイル通路110が連通されている。この連絡オ
イル通路110には、径方向に指向するジャーナルオイ
ル通路112が連通している。このジャーナルオイル通
路112は、シリンダブロック4に形成したブロックオ
イル通路114に連通されている。このジャーナルオイ
ル通路112は、クランク軸20のジャーナル部位にオ
イルを導くために形成されているものである。
【0047】即ち、一般に、スプロケットは該スプロケ
ットの軸と一体回動するか、あるいは、固定されたスプ
ロケットの軸を中心にスプロケットのみで回動するが、
回動部位の潤滑のために、オイルを圧送することが通例
である。そこで、この第1実施例においては、この回動
部位へのオイル通路を利用し、つまり、ジャーナルオイ
ル通路112及びブロックオイル通路114等を利用し
てクランクスプロケット22の内径面92までオイルを
導くことは、容易に為し得るものである。
【0048】次に、この第1実施例の作用を説明する。
【0049】シリンダブロック4のブロックオイル通路
114及びジャーナルオイル通路112からのオイル
は、連絡オイル通路110、軸方向オイル通路108、
径方向オイル通路110を経てクランクスプロケット2
2の内径面92に達し、そして、外周オイル溝104と
スプロケットオイル通路100とを経て一側歯76の歯
底面98のオイル吐出口102に至る。
【0050】そして、このオイルは、タイミングチェー
ン52とクランクスプロケット22の各歯が噛み合う噛
合直前部位A又は離れた直後部位Bにおいて、オイル吐
出口102から吐出されるので、タイミングチェーン5
2のローラ60に直接当たり、クランクスプロケット2
2の一側歯列76及び他側歯列78と、タイミングチェ
ーン52の各構成部品とを強制的に且つ確実に潤滑す
る。
【0051】また、図3に示す如く噛合部位Cにおいて
は、ローラ60が歯底面98のオイル吐出口102を塞
ぐので、歯面96とローラ60との接触面を潤滑させる
ことができ、オイルの有効利用を図ることができる。
【0052】更にこの第1実施例の構成によれば、従来
の如きオイルジェットを設ける場合に比し、オイルジェ
ットやオイルジェットの取付部品等を不要として部品点
数を低減し、構成を簡単にするとともに、製作コストを
低減して廉価とし、しかも、レイアウト上の制約を受け
ることがない。
【0053】また、スプロケットオイル通路100のオ
イル吐出口102を歯底面98に形成したことにより、
スプロケットオイル通路100の加工が容易となり、し
かも、一側歯76の強度を損なわせるおそれがない。
【0054】図8〜16は、この発明の第2実施例を示
すものである。
【0055】以下の各実施例においては、上述の第1実
施例と同一機能を果す箇所には同一符号を付して説明す
る。
【0056】この第2実施例の特徴とするところは、以
下の点にある。即ち、図8〜11に示す如く、クランク
スプロケット22に形成するスプロケットオイル通路1
00を、内径面92と同一径の一側歯列76と他側歯列
78間の外周面122とを連通開口し、且つ、図3に示
す如く、円周方向等間隔に例えば5本形成する。
【0057】また、図12に示す如く、径が異なる一側
歯列124と他側歯列126とが一体に構成されたスプ
ロケット128、また、図13に示す如く、同一径の歯
列を有する第1スプロケット130と第2スプロケット
132とが並設された構成、更に、図14に示す如く、
第1スプロケット134と第2スプロケット136と第
3スプロケット138とが並列し且つ第2スプロケット
136と第3スプロケット138間にスペーサ140を
介在した構成のものにも、同様に、隣接する歯列間の外
周面に開口するスプロケットオイル通路100を形成す
ることができる。
【0058】更に、図15に示す如く、並列した第1、
第2スプロケット142、144間またはスペーサ等の
合せ面部146に一側溝148及び他側溝150によっ
てスプロケットオイル通路152を形成することも可能
である。
【0059】更にまた、図16に示す如く、第1スプロ
ケット142と第2スプロケット144との合せ面部1
46において、例えば一側の第1スプロケット142に
のみスプロケットオイル通路152を形成することも可
能である。
【0060】この第2実施例の構成によれば、例えば、
図8〜11において、オイルが一側歯列76と他側歯列
78間の外周面122から吐出され、そして、このオイ
ルがタイミングチェーン52の中央のリンクプレート5
6に当たり、特に噛合部位Cにおいて確実に当たり、隣
接した各々独立したタイミングチェーン52の場合で
も、隣接するがゆえに各チェーンの各リンクプレート5
6の部位にオイルが当たる。そして、オイルが飛散して
周辺の各歯列の各歯の歯面及びタイミングチェーン52
の構成部品を潤滑することができる。
【0061】また、従来の如きオイルジェットの場合に
比して構成が簡単であり、また、レイアウト上の制約も
なく、しかも、廉価とすることができる。
【0062】図17〜20は、この発明の第3実施例を
示すものである。
【0063】この第3実施例の特徴とするところは、以
下の点にある。即ち、上述の第2実施例と同様に、一側
歯列76と他側歯列78間の外周面122にスプロケッ
トオイル通路100を開口させるとともに、クランクス
プロケット22とタイミングチェーン52との噛合部位
Cには、半円形状のリフレクタプレート162を設け
る。このリフレクタプレート168は、タイミングチェ
ーン52を包囲すべく、中央壁164とこの中央壁16
4の両側端に連設した一側壁166及び他側壁168と
によって形成された空間170を有し、クランクスプロ
ケット22の下方に設置される。このリフレクタプレー
ト162の中央壁164の外面には、支持腕172が連
設されている。この支持腕172の先端側には、取付孔
174が形成されている。従って、リフレクタプレート
162は、取付孔174に挿通してクランクベアリング
キャップ18に螺着される取付ボルト176によってク
ランクベアリングキャップ18に固定される。
【0064】この第3実施例の構成によれば、スプロケ
ットオイル通路100から吐出したオイルは、噛合部位
Cでタイミングチェーン52のリンクプレート56に当
たり、飛散されたタイミングチェーン52とクランクス
プロケット22の各歯の各歯面を潤滑する。
【0065】さらに、飛散したオイルは、リフレクタプ
レート162の一側壁166及び他側壁168に当た
り、これら壁166、168で囲まれた空間170内で
再度飛散してタイミングチェーン52とクランクスプロ
ケット22の各歯の各歯面に当たって潤滑を行う。
【0066】即ち、リフレクタプレート162がない場
合には、スプロケットオイル通路100からのオイル
は、タイミングチェーン52に当って飛散した後にチェ
ーン室86内で拡散落下する。しかし、この第3実施例
においては、一側壁166及び他側壁168がタイミン
グチェーン52を囲い込む形状なので、タイミングチェ
ーン52に当って飛散したオイルをチェーン室86に拡
散落下するのを防止し、このオイルをタイミングチェー
ン52の潤滑に再利用することができる。
【0067】また、図18に示す如く、リフレクタプレ
ート162がクランクスプロケット22の下方に位置す
るので、一側壁166及び他側壁168で形成される空
間170がオイル溜りとなり、タイミングチェーン52
の潤滑がさらに良くなる。
【0068】更に、一側壁166及び他側壁168を、
リフレクタプレート162の中央壁164の両側端に連
設しているが、シリンダブロック4等の他の部品で兼用
することも可能である。
【0069】更にまた、この第3実施例においては、レ
イアウトの面上、リフレクタプレート162を取付ける
ために、周辺部品と干渉しないように制約を受けるが、
これは、オイルジェットを設けた場合と同様である。し
かし、オイルジェットの場合には専用の各オイル通路を
設けるための制約の方がレイアウトに及ぼす影響が大き
いものである。従って、この第3実施例の構成において
は、オイルジェットの場合よりも、レイアウト上の制約
を小さくすることができる。
【0070】図21〜23は、この発明の第4実施例を
示すものである。
【0071】この第4実施例の特徴とするところは、以
下の点にある。即ち、上述の第2実施例と同様に一側歯
列76と他側歯列78間の外周面122にスプロケット
オイル通路100を開口させるとともに、クランクスプ
ロケット22とタイミングチェーン52との噛合してい
ない部位Dで且つチェーンラインが形成する挟み角θが
占拠する占拠部位Eより大きい範囲において、クランク
スプロケット22を囲い込むようにクランクスプロケッ
ト22の上方にリフレクタプレート182を設置する。
このリフレクタプレート182は、中央壁184とこの
中央壁184の両側端に連設した一側壁186と他側壁
188とによって形成された空間190を有している。
このリフレクタプレート182は、中央壁184の外面
に連設した支持腕192を介して取付ボルト194、1
94によってシリンダブロック4に固定される。
【0072】この第4実施例の構成によれば、スプロケ
ットオイル通路100から吐出されたオイルは、噛合部
位Cにおいてタイミングチェーン52に当り、飛散され
てタイミングチェーン52とクランクスプロケット22
の各歯の各歯面とを潤滑する。一方、占拠部位Eにおい
ては、吐出したオイルがタイミングチェーン52を直接
潤滑しないが、リフレクタプレート182の一側壁18
6及び他側壁188とに当り、これら壁186、188
で囲まれた空間190内で飛散して、各歯面を効率良く
潤滑する。
【0073】即ち、リフレクタプレート182がない場
合には、スプロケットオイル通路100からのオイルが
占拠部位Eでタイミングチェーン52に当らず、チェー
ン室86に飛散して潤滑に利用されていなかった。しか
し、この第4実施例においては、一側壁186及び他側
壁188がクランクスプロケット22を囲い込む形状な
ので、オイルがリフレクタプレート182に当ってオイ
ルが各歯面に効率良く飛散して各歯面を潤滑するもので
ある。
【0074】また、リフレクタプレート182がクラン
クスプロケット22の上方に位置するので、リフレクタ
プレート182で飛散したオイルが落下し、このオイル
によって各歯面の潤滑がさらに良くなる。
【0075】更に、一側壁186及び他側壁188を、
リフレクタプレート182の中央壁184の両側端に連
設しているが、シリンダブロック4等の他の部品で兼用
することも可能である。
【0076】この第4実施例においては、レイアウトの
面上、リフレクタプレート182を取付けるために、周
辺部品と干渉しないように制約を受けるが、これは、オ
イルジェットを設けた場合と同様である。しかし、オイ
ルジェットの場合には専用の各オイル通路を設けるため
の制約の方がレイアウトに及ぼす影響が大きいものであ
る。従って、この第4実施例の構成においては、オイル
ジェットの場合よりも、レイアウト上制約を小さくする
ことができる。
【0077】なお、上述の実施例においては、スプロケ
ットオイル通路100をクランクスプロケット22に形
成したが、他のスプロケットにも同様にスプロケットオ
イル通路100を形成し得ることは勿論である。
【0078】
【発明の効果】以上詳細な説明から明らかなようにこの
発明によれば、第1に、スプロケットの内径面と歯底面
とを連通開口するスプロケットオイル通路を設けたこと
により、スプロケットの歯とチェーンとが噛み合う直前
又は離れた直後において歯底面のスプロケットオイル通
路から吐出されたオイルがチェーンに直接供給されるの
で、チェーンの潤滑を効果的に施し得て、また、従来の
如きオイルジェット等の部品を不要とするので、構成が
簡単で、また、レイアウト上の制限を受けることがな
く、しかも、廉価とし得る。
【0079】第2に、隣接する複数の歯列を有するスプ
ロケットにおいて、内径面と隣接する歯列間の外周面と
を連通開口するスプロケットオイル通路を設けたことに
より、隣接する歯列と歯列との間の外周面のスプロケッ
トオイル通路から吐出されたオイルがチェーンの中央の
リンクプレートに供給され、よって、オイルが歯面に飛
沫され、これにより、チェーン及びスプロケットの歯と
の潤滑を効率良く果し得るとともに、従来の如きオイル
ジェット等の部品を不要とするので、構成が簡単で、ま
た、レイアウト上の制約を受けることがなく、しかも、
廉価とし得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例におけるクランクスプロケットの取
付部位の断面図である。
【図2】図1の要部拡大図である。
【図3】クランクスプロケットの断面図である。
【図4】図3の矢印〓における斜視図である。
【図5】図3の矢印Vにおける拡大断面図である。
【図6】図1の矢印〓によるタイミングチェーンの拡大
図である。
【図7】V型内燃機関の正面図である。
【図8】第2実施例におけるクランクスプロケットの取
付部位の断面図である。
【図9】図8の要部拡大図である
【図10】クランクスプロケットの断面図である。
【図11】並列した同一径の一側歯列と他側歯列との一
部側面図である。
【図12】並列した異なる径の一側歯列と他側歯列との
一部側面図である。
【図13】第1、第2スプロケットを並設した一部断面
図である。
【図14】第1、第2、第3スプロケット及びスペーサ
を並設した一部断面図である。
【図15】第1、第2スプロケットの夫々オイル溝によ
ってスプロケットオイル通路を形成した一部断面図であ
る。
【図16】第1スプロケットにスプロケットオイル通路
を形成した一部断面図である。
【図17】第3実施例におけるクランクスプロケットの
取付部位の断面図である。
【図18】クランクスプロケットの取付部位の正面図で
ある。
【図19】図17における要部断面図である。
【図20】リフレクタプレートの斜視図である。
【図21】第4実施例におけるクランクスプロケットの
取付部位の断面図である。
【図22】図21における要部断面図である。
【図23】クランクスプロケットの取付部位の正面図で
ある。
【図24】従来におけるチェーン潤滑装置を備えたV型
内燃機関の正面図である。
【図25】従来におけるクランクスプロケットの取付部
位の断面図である。
【図26】クランクスプロケットの歯の一部断面図であ
る。
【図27】タイミングチェーンの構成図である。
【符号の説明】
2 V型内燃機関 4 シリンダブロック 22 クランクスプロケット 52 タイミングチェーン 68 クランクプーリ 92 内径面 98 歯底面 100 スプロケットオイル通路 102 オイル吐出口 104 外周オイル溝 106 径方向オイル通路 108 軸方向オイル通路 110 連絡オイル通路 112 ジャーナルオイル通路 114 ブロックオイル通路 122 外周面
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年6月16日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図5】
【図13】
【図14】
【図4】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図15】
【図16】
【図17】
【図19】
【図20】
【図23】
【図26】
【図27】
【図18】
【図21】
【図22】
【図24】
【図25】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スプロケットに巻掛けられたチェーンに
    潤滑を施すチェーン潤滑装置において、前記スプロケッ
    トの内径面と歯底面とを連通開口するスプロケットオイ
    ル通路を設けたことを特徴とするチェーン潤滑装置。
  2. 【請求項2】 隣接する複数の歯列を有するスプロケッ
    トに巻掛けられたチェーンに潤滑を施すチェーン潤滑装
    置において、前記スプロケットの内径面と前記隣接する
    歯列間の外周面とを連通開口するスプロケットオイル通
    路を設けたことを特徴とするチェーン潤滑装置。
JP13806092A 1992-04-30 1992-04-30 チェーン潤滑装置 Pending JPH05306631A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0671098A (ja) 1992-01-29 1994-03-15 Ejnar Jensen & Soen As アイロンローラなどの洗濯処理ユニットへフラットワーク物品を供給するための装置
JP2008111350A (ja) * 2006-10-30 2008-05-15 Toyota Motor Corp チェーン給油装置
JP2009287577A (ja) * 2000-02-02 2009-12-10 Mitsubishi Motors Corp 内燃機関の潤滑装置
CN108678832A (zh) * 2018-05-04 2018-10-19 安徽江淮汽车集团股份有限公司 一种正时链系统

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