JPH0530652B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、自動車に組み込まれる計器装置に関
するものである。

〔従来の技術〕

一般に、自動車やオートバイあるいはモーター
ボート等の移動体には、走行速度、エンジン回転
数あるいは各種搭載部品の異常等を運転者に知ら
せるべく、速度計、回転計及び警告灯や警報器等
の計器本体をケース内に収納固定し、これらの計
器本体はケース後面に配設するFPC板（フレキ
シブルプリント配線板）を経由する電気信号によ
つて作動するようになつていて、計器本体の前方
を透視カバーで覆つて構成される計器装置が組み
込まれている。このような計器装置は、計器本体
をケース内に固定した後、計器本体の指度調整等
を行う必要があるため、例えば実開昭57−39317
号公報、同57−6014号公報等に開示されるよう
に、ケースの後面に穿設する貫通孔より計器本体
を操作し得る構成が知られている。

〔発明が解決しようとする課題〕

ところで、前記計器装置は、自動車用として使
用される場合、インストールメントパネルに取付
用のボルト等の固定部材が運転者側に露出するこ
となく、通常状態では容易に取りはずせないよう
にして組み込まれ、車体側に配設されている例え
ばバツテリー、各種検出センサ等の電気機器から
引き廻された配線コード類をFPC板に接続する
ことによつて、電気機器と計器本体とを導通させ
ている。

しかし、車体に計器装置を組み付けた後、計器
本体に動作不良が生じた場合、その原因が計器装
置、電気機器、配線コード、またはFPC板と配
線コードの接続箇所等の何れにあるのか判別でき
ず、従つて各々の部品及び箇所をチエツクする必
要があるが、取り分け計器本体をチエツクする場
合、前記従来例の構成をチエツク用に適用できた
としても、インストールメントパネルから一度計
器装置を取りはずさなければならず、特に着脱の
容易でない自動車用の計器装置では非常に煩雑な
作業を強いられることになる。

〔発明の目的〕

本発明は、前記従来例の問題点に着目して考え
られたものであり、組み付け終了後における計器
本体のチエツク作業を極めて容易に行い得る計器
装置の提供を目的とする。

〔課題を解決するための手段〕 本発明は、前記目的を達成するため、車体側に
形成するインストールメントパネル等の保持体内
に取り付け固定され、かつ車体側に配設する電気
機器からの電気信号がケースの後面に配設する
FPC板を介して前記ケース内の計器本体に供給
される計器装置において、前記計器本体に検査用
の電気信号を供給するよう前記計器本体と前記
FPC板との接続箇所に導通する作動チエツク用
の端子部が前記ケースの側面に設けられ、この端
子部を前記保持体に形成する開口部に対向配設す
るものである。

〔作用〕

保持体の開口部からケース側面に設ける端子部
に検査用の電気信号を供給できる。

〔実施例〕

以下、添付図面を参照して本発明の一実施例を
詳述する。

第１図、第２図は本発明の一実施例を車輌用計
器に適用したものを示す。

計器装置１は、ケース２内に速度計、回転計、
燃料計、温度計等を構成する周知構造の例えば指
針によるアナログ表示を行う可動磁石式計器や可
動コイル式計器、あるいは数字によるデジタル表
示を行う液晶表示素子や螢光表示管を駆動用回路
基板にて作動させる表示器等、電気信号を受けて
表示動作を行う計器本体（図示しない）が収納固
定され、ケース２の前面には、測定量に応じた電
気信号の入力による計器本体の表示動作を視認し
得るように透視窓を有する前面カバー３が配設さ
れ、ケース２と前面カバー３とがフツク係合ある
いはネジ止め等、所定の係止手段により一体的に
固定されている。また、ケース２の後面４には、
この後面４に立設するピン５を圧入係合して
FPC板６が配設され、このFPC板６周縁の一部
分をケース２の側面７へと延長させて折曲部８を
形成し、この折曲部８が側面７にネジ９にて配置
固定されている。

FPC板６は、車体側に配設されている例えば
バツテリー、回転検出センサ、タンク内液体残量
検出センサ、エンジン排気温検出センサ等、測定
量に応じた電気信号を供給する電気機器から引き
廻される配線部材（図示しない）に電気的接続を
図るコネクタ部１０と、このコネクタ部１０から
計器本体へと電気信号を供給すべく銅箔等を用い
た所定の回路配線パターンから成る導電部１１
と、前記折曲部８に集約されて計器本体に車載電
気機器とは独立して検査用の電気信号を供給可能
な作動チエツク用の端子部１２とが設けられてい
る。そして、導電部１１には導電性材料から成る
ネジ１３を介して計器本体が接続されていて、こ
の実施例では、この接続箇所とコネクタ１０とを
連結する導電部１１の中間位置または延長位置に
前記端子部１２を設けている。

以上の構成からなる計器装置１は、取り付け支
持する保持体である車体側に形成するインストー
ルメントパネル１４内にボルト１５でケース２の
側方に突設する取付腕部１６を介して取り付け固
定される。また、インストールメントパネル１４
の上部には、端子部１２を設けた折曲部８に対向
して開口部１４Ａが形成され、計器装置１を取り
付け固定した後には、通常この開口部１４Ａをカ
バー１７にて閉塞している。

従つて、計器装置１を車体側の電気機器に接続
してインストールメントパネル１４内に固定した
後、例えばイグニツシヨンスイツチをオンする等
の作動状態であるにもかかわらず計器本体が動作
しない等の動作不良が発生した場合、前記電気機
器、配線、接続箇所であるコネクタ部１０、計器
装置１等の何れに原因があるのか検査しなければ
ならないが、この時計器装置１はインストールメ
ントパネル１４のカバー１７を開くことにより、
開口部１４Ａに対応して折曲部８の端子部１２が
位置しているため、この端子部１２に開口部１４
Ａを通して検査用の電極により検査用の電気信号
を供給することにより、計器本体が正常か異常か
のチエツクを行うことができ、インストールメン
トパネル１４から取りはずすことなく極めて容易
にチエツクすることができると共に、正常時には
煩雑な着脱作業を事前に回避することができる。

また、FPC板６の配線パターンが複雑になつ
て端子部１２を集約的に設けられない場合には、
複数の折曲部８に分割して設けてもよい。

さらに、前記実施例ではFPC板６に作動チエ
ツク用の端子部１２を設けたが、FPC板６の導
電部１１もしくは計器本体導通用のネジ１３に電
気コード１８の一端を接続し、その他端をケース
２の側面７に固定することにより、端子部１９を
設けてもよい（第３図参照）。

なお、開口部は、チエツク用の工具を挿入可能
にするものであれば、その大きさ、形状は適宜設
定すればよい。

〔発明の効果〕

本発明は、車体側に形成するインストールメン
トパネル等の保持体内に取り付け固定され、かつ
車体側に配設する電気機器からの電気信号がケー
スの後面に配設するFPC板を介して前記ケース
内の計器本体に供給される計器装置において、前
記計器本体に検査用の電気信号を供給するよう前
記計器本体と前記FPC板との接続箇所に導通す
る作動チエツク用の端子部が前記ケースの側面に
設けられ、この端子部を前記保持体に形成する開
口部に対向配設するものであり、保持体に組み込
んだ後の計器本体のチエツク作業を極めて容易に
行い得る計器装置を提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図は本発明の一実施例の断面図，
斜視図、第３図は本発明の他の実施例の要部斜視
図である。 １……計器装置、２……ケース、２……後面、
６……FPC板、７……側面、８……折曲部、１
１……導電部、１２，１９……端子部、１３……
ネジ、１４……インストールメントパネル（保持
体）、１４Ａ……開口部、１８……電気コード。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 車体側に形成するインストールメントパネル
   等の保持体内に取り付け固定され、かつ車体側に
   配設する電気機器からの電気信号がケースの後面
   に配設するFPC板を介して前記ケース内の計器
   本体に供給される計器装置において、前記計器本
   体に検査用の電気信号を供給するよう前記計器本
   体と前記FPC板との接続箇所に導通する作動チ
   エツク用の端子部が前記ケースの側面に設けら
   れ、この端子部を前記保持体に形成する開口部に
   対向配設することを特徴とする計器装置。