JPH053064Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はキヤビネツト等における引出し棚のラ
ツチ装置に関するもので、引出し棚を収納位置だ
けでなく所望の引出し位置においても固定できる
ようにし、該棚を卓板としてその上で作業ができ
るようにしたものである。

次にその詳細をOA機器類収納用キヤビネツト
に実施した一例について説明すると、第１図にお
いて１はキヤビネツト本体、２は本体上段に設け
た固定棚、３，３′は本体中段に設けた引出し棚、
４は底板、５は本体戸口に設けたシヤツター扉、
６はキヤスターで、第２図に示す如く本体側板１
ａの前後には縦補強板７，８が固定されてこれに
は取付孔９，９が適当間隔に縦設されており、上
記固定棚２は上記前後の縦補強板７，８の各対応
する取付孔９，９にフツク等を介して所望の高さ
に固定され、また中段にはサスペンシヨン装置１
０，１０がその固定レール１１（第３図）の背面
に切起し設けた係止片１２，１３を上記前後の縦
補強板７，８の各対応する取付孔９，９に係止せ
しめて所望の高さに取付けられ、この固定レール
１１の下板部１１ａ前端のローラ１１′に引出し
棚３，３′側面のレール１４が支持され（第５
図）、また引出し棚のレール１４の後端のローラ
１４′が固定レール１１の溝内に転動自在に嵌合
して引出し棚３，３′が引出し自在に取付けられ
ている。１５，１５はシヤツター扉５の受けロー
ラ、１６はシヤツター扉５の後端部に設けた引張
りばね、１７は扉の引手、１８，１９はシヤツタ
ー扉５と本体内部を仕切る仕切板である。

第３図〜第５図はラツチ装置の１例を示し、棚
３，３′の基板２０の下面には断面ほぼ下向きコ
字状の取付板２１が固着されており、その一方の
脚板部２１ａ下縁の側方折曲板部２１ｂの下面に
はレバー２２が枢着２２′され、レバー２２の前
端部には摺動板２３が枢着２３′され、摺動板２
３は基板２０の前板部２０′に穿設した横長の係
合孔２４に摺動自在に嵌合せしめたピン２５とそ
の先端に取付けたつまみ２６をもつて基板前板部
２０′に横方向に摺動自在に取付けられている。
２２ａはレバー２２の上面に取付け、取付板２１
の側方折曲部２１ｂの下面に摺接するようにした
滑子である。上記レバー２２、摺動板２３、ピン
２５、つまみ２６等が操作部材を構成している。

２７は基板２０の後部下面に側方に突出して設
けられたラツチ棒で、第５図に示す如く基板２０
の下面に固着した取付具２８の切起し板部２８ａ
および折曲板部２８ｂ間に摺動自在に支持され、
基部の板部２８ａと先端部のラツチ棒２７に取付
けた止め輪２９間に装置されたばね３０に弾発さ
れて止め輪２９を先端部の板部２８ｂに係止せし
めている。而して、このラツチ棒２７の基端部に
は可撓性の外管３１′内に嵌装されたワイヤ３１
の一端部が固着され、ワイヤの他端部は前記取付
板２１の他方の脚板部２１ｃに穿設した開口２１
ｄを通し上記レバー２２の後端部に固着３１ａさ
れている。ワイヤの外管３１′のラツチ棒２７側
端部は取付具２８のワイヤ受板２８ｃに固定さ
れ、外管３１′の他端部は上記開口２１ｄの孔縁
に固定され、その途中適所において所要方向に屈
曲し、止具３２をもつて基板２０の下面に止着さ
れている。

第３図に示す如く固定レール１１下部の前後方
向に延出する下板部１１ａの前後部にはラツチ係
合孔３３，３４が穿設され、引出し棚３，３′を
キヤビネツト本体１内に収納した状態において上
記ラツチ棒２７の先端部が後部係合孔３４に係合
し、棚３の前方への移動を抑止している。

このキヤビネツトは例えば第１図および第２図
に示す如く、上段の固定棚２にコンピユータのデ
イスプレイ装置Ａ、中段の引出し棚３，３′には
それぞれキーボードＢとシステム装置Ｃ、また底
板４にはプリンターＤ等をそれぞれ設置収納し、
コード導入口３５から導入したコードにより電源
に接続する。

而して使用に当つては第１図、第２図に示す如
く、シヤツター扉５を引上げて戸口を開き、引出
し棚３，３′等におけるつまみ２６を第３図矢印
方向に押せば、摺動板２３、レバー２２およびワ
イヤ３１を介しラツチ棒２７がばね３０に抗して
内方に引かれ、ラツチ係合孔３４から外れるので
基板２０前縁の手掛け縁３６等により引出すこと
ができ、引出し中はラツチ棒２７の先端が板部１
１ａ上を摺動し、予め設定された所望の引出し位
置においてラツチ棒２７の先端がばね３０により
前部係合孔３３に係合するので引出し棚は強固に
固定され、キーボードＢ等を操作することができ
る。

引出し棚を閉じる場合は上記と同様、つまみ２
６を移動してラツチ棒２７を前部係合孔３３から
外し、棚板を押し込むだけで閉じ位置に係止する
ことができる。OA機器の使用後はシヤツター扉
５を引下げ錠３７をかけておけば安全に保管する
ことができる。

このラツチの係脱装置は、また引出棚を中間の
引出し位置に固定するため必要に応じ、係合孔３
３，３４の中間にも係合孔を設けてもよい。

本考案のチツチ装置は上述のように引出し棚基
板２０の後部にラツチ棒２７をばね３０で弾発し
て側方に突出せしめると共に、キヤビネツト本体
１内側の前後方向に延出する板部１１ａに上記引
出し棚の収納および引出し位置においてそれぞれ
上記ラツラ棒２７を嵌合係止する係合孔３４，３
３を穿設し、このラツチ棒２７を基板２０の前部
に設けた摺動板２３を横方向に摺動させ、レバー
２２を回動して該ラツチ棒２７の係止を解除する
ようにしたから、引出し棚３，３′等は収納位置
のみならず所望の引出し位置に強固に固定でき、
その上、上記レバー２２は、上面に設けた滑子２
２ａが取付板２１の側方折曲部２１ｂの下面に摺
接した状態で回動するので、引掛つたりすること
なく極めて円滑に回動し、従つてこれを卓板とし
てその上で作業を行うことができ、キーボードや
システム装置等を設置収納する引出し棚として好
適に使用でき、この際、上記ラツチ棒２７と引出
し棚の基板２０の前部に設けた操作部材を可撓性
の外管３１′内に嵌装されたワイヤ３１で連結す
るようにしたから、単に外管３１′を所要方向に
屈曲して適当個所を止具３２で基板２０の下面に
固着するだけで、その間に別に変向レバー等を必
要とせずに取付けができ、装置が極めて簡単とな
り組立工程も簡素化されるもので、また、ラツチ
装置全体をコンパクトに形成でき、また上記ラツ
チ棒２７をばね３０で基板の側方に直接弾発する
ようにしたので、ラツチ棒２７は、その先端が係
合孔３３，３４に対向したときに確実に突出し
て、棚をその位置に固定することができる等の実
用的な効果を有している。このラツチ装置は必要
に応じ通常の箱形の抽斗等にも適用することが可
能である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図はキヤ
ビネツトの正面図、第２図は同縦断側面図、第３
図はラツチ装置の配置の一例を示す斜視図、第４
図は第３図におけるＸ−Ｘ線拡大断面図、第５図
は同Ｙ−Ｙ線拡大断面図である。 １……キヤビネツト本体、２……固定棚、３，
３′……引出し棚、４……底板、７，７……縦補
強板、１０……サスペンシヨン装置、１１……固
定レール、１４……引出し棚レール、２０……引
出し棚基板、２１……レバー取付板、２２……レ
バー、２３……摺動板、２５……ピン、２６……
つまみ、２７……ラツチ棒、２８……ラツチ棒取
付具、３０……ばね、３１……ワイヤ、３３，３
４……ラツチ係合孔、Ａ〜Ｄ……OA機器。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 引出し棚の基板２０の後部下面に取付具２８を
   固着し、該取付具２８の切起し板部２８ａおよび
   折曲板部２８ｂ間にラツチ棒２７を摺動自在に支
   持し、該ラツチ棒２７の先端部に取付けた止め輪
   ２９と上記板部２８ａ間にばね３０を装着して該
   基板２０の側方にラツチ棒２７を弾発的に突出せ
   しめると共に、キヤビネツト本体１内側の前後方
   向に延出し、上記基板２０を引出し可能に支持す
   る固定レール１１の板部１１ａには上記引出し棚
   の収納および引出し位置においてそれぞれ上記ラ
   ツチ棒２７を嵌合係止する係止孔３４，３３を穿
   設し、該ラツチ棒２７の基端部に可撓性の外管３
   １′内に嵌装されたワイヤ３１の一端を固着し、
   一方上記基板２０の前部下面には断面ほぼ下向き
   コ字状の取付板２１を固着し、該取付板２１の一
   方の脚板部２１ａの下縁の側方折曲部２１ｂの下
   面にレバー２２を枢着２２′し、該レバー２２の
   前端部には上記基板２０の前板部２０′に横方向
   に摺動自在に取付けた摺動板２３を枢着２３′し、
   かつ該レバー２２の上面には上記側方折曲部２１
   ｂの下面に摺接するよう滑子２２ａを取付け、上
   記取付板２１の他方の脚板部２１ｃに穿設した開
   口２１ｄを通して上記ワイヤ３１の他端部を上記
   レバー２２の後端部に固着３１ａし、上記ワイヤ
   の外管３１′を所要方向に屈曲して適当個所を止
   具３２で基板２０の下面に止着したことを特徴と
   する引出しの棚のラツチ装置。