JPH05303432A - 温度制御装置の異常警告装置 - Google Patents

温度制御装置の異常警告装置

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JPH05303432A
JPH05303432A JP26216492A JP26216492A JPH05303432A JP H05303432 A JPH05303432 A JP H05303432A JP 26216492 A JP26216492 A JP 26216492A JP 26216492 A JP26216492 A JP 26216492A JP H05303432 A JPH05303432 A JP H05303432A
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temperature
abnormality
temperature control
cooler
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JP26216492A
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Megumi Otani
恵 大谷
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Sanyo Electric Co Ltd
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Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 大容量の記憶装置を必要とせずに将来の異常
発生を予知して警告することができる温度制御装置の異
常警告装置を提供する。 【構成】 マイクロコンピュータ3は温度センサー4の
出力に基づき吐出空気温度の上限温度と下限温度との間
で圧縮機7の運転制御を行う。記憶手段はマイクロコン
ピュータ3から入力される吐出空気温度の極大値と極小
値及びそれらが発生した時刻若しくは周期に関するデー
タを順次記憶する。異常判別手段は記憶手段に記憶され
たデータに基づき温度制御装置1の軽微な温度異常、運
転率異常を判別して警告する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷蔵庫や低温ショーケ
ース等の冷凍装置、若しくは冷凍冷蔵倉庫或いはエアコ
ン等の空調設備における温度制御装置の異常を判別して
警告を発するための異常警告装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来よりこの種温度制御装置においては
機器に故障等が生ずると、空間の温度制御が不可能とな
り、貯蔵物品の損傷等を引き起こす問題があるため、係
る機器の故障を検出して警報を発することにより、使用
者に知らしめる警報装置が種々考案されている。
【0003】即ち、図14及び図15にて従来の冷凍シ
ョーケースにおける異常温度警報動作を説明する。図1
4は冷凍ショーケースの温度制御装置による庫内への吐
出空気温度の時間推移を示している。吐出空気温度の設
定温度である下限温度、例えば−4℃が設定されると、
温度制御装置はこの下限温度よりも例えば3℃のディフ
ァレンシャルをもってその上方に上限温度−1℃を設定
する。温度制御装置は吐出空気温度がこの上限温度に達
したら冷凍機をON(運転)し、下限温度まで降下した
らOFF(停止)する所謂ON−OFF制御を実行し、
正常な状態であれば、吐出空気温度も上限・下限温度の
間で図14に示すようなサイクルを繰り返す。
【0004】また、警報装置は前記下限温度(設定温
度)よりも例えば10℃上方の+6℃に警報温度を設定
し、冷凍機に故障が発生して冷凍能力が完全に失われ、
吐出空気温度が下がらずに図15中実線で示すように上
昇してこの警報温度を越えた場合は、警報装置がブザー
等によって警報を発する構成とされていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ここで、係る機器の故
障は突然に発生するものではなく、部品の劣化が徐々に
進行して故障に到るものである。そして、この劣化の進
行に伴って温度制御上種々の軽微な異常状態が発生する
ことも判っている。例えば、冷凍機の部品劣化が進んで
冷凍能力が低下している時に比較的大なる負荷が投入さ
れると、冷凍能力が負荷の増加に追い付かず、図15に
おいて破線で示す如く吐出空気温度が上限温度よりも相
当高くなる。この時、ある程度の冷凍能力が残存してい
れば温度は警報温度に達する以前に低下方向に転向し、
以後は正常状態に戻る場合もあり、このような場合、従
来の警報装置は警報を発しない。
【0006】しかしながら、係る軽微な異常状態が続け
ばいずれは機器の故障、冷凍能力の喪失に到るものであ
り、これを事前に判別予知して警告し、処置することが
できれば、将来の重大な異常の発生を未然に防止し、更
に、修理費用を低減することも可能となる。そこで、温
度変化の履歴を保存し、上述のように警報発生に到る以
前の軽微な異常をこの履歴中に保存して置けば、そこか
ら将来の故障発生を判別予知することが可能となるが、
温度変化を連続的に記憶して保存することは膨大な容量
の記憶装置を必要とする問題があった。
【0007】本発明は、係る従来の技術的課題を解決す
るために成されたものであり、大容量の記憶装置を必要
とせずに将来の異常発生を予知して警告することができ
る温度制御装置の異常警告装置を提供することを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明の異常警
告装置は、温度制御空間の空調手段と、温度制御空間の
温度を検出する温度検出手段と、温度検出手段の出力に
基づき温度制御空間の所定の上限温度と下限温度との間
で空調手段の運転制御を行う制御手段とから成る温度制
御装置において使用されるものであり、温度制御空間の
温度の極大値と極小値及びそれらが発生した時刻若しく
は周期に関するデータを順次記憶する記憶手段と、この
記憶手段に記憶されたデータに基づき温度制御装置の異
常を判別して警告する異常判別手段とを具備しているも
のである。
【0009】請求項2の発明の異常警告装置は、温度制
御空間の空調手段と、温度制御空間の温度を検出する温
度検出手段と、温度検出手段の出力に基づき温度制御空
間の所定の上限温度と下限温度との間で空調手段の運転
制御を行う制御手段とから成る温度制御装置において使
用されるものであり、温度制御空間の温度の極大値と極
小値及びそれらが発生した時刻若しくは周期に関するデ
ータを順次所定数記憶すると共に、所定数以上となった
古いデータを廃棄して行く記憶手段と、この記憶手段に
記憶されたデータの異常を判別して当該異常データを保
存記憶手段に所定数保存させる異常保存手段と、保存記
憶手段に保存された複数の異常データに基づき温度制御
装置の異常を警告する警告手段とを具備しているもので
ある。
【0010】請求項3の発明の異常警告装置は、前記に
おいて空調手段は圧縮機、冷却器及び冷却器と熱交換し
た冷気を温度制御空間としての低温ショーケースの庫内
に吐出する送風機を具備し、温度検出手段は庫内への吐
出空気温度を検出し、制御手段は予め設定された下限温
度にて圧縮機を停止し、上限温度にて運転すると共に、
異常判別手段または異常保存手段は吐出空気温度の極小
値に基づき、この極小値より所定温度高い値として庫内
温度を推定し、庫内温度の異常を判別することを特徴と
する。
【0011】請求項4の発明の異常警告装置は請求項1
または2において、空調手段は圧縮機、冷却器、冷却器
の除霜手段及び冷却器と熱交換した冷気を温度制御空間
としての低温ショーケースの庫内に吐出する送風機を具
備し、温度検出手段は庫内への吐出空気温度を検出し、
制御手段は除霜手段にて冷却器を加熱し、冷却器を除霜
すると共に、異常判別手段または異常保存手段は冷却器
の除霜中及び除霜直後の吐出空気温度のデータに基づい
て除霜装置の異常を判別することを特徴とする。
【0012】
【作用】請求項1の温度制御装置の異常警告装置によれ
ば、記憶手段は温度制御空間の温度の極大値と極小値及
びそれらが発生した時刻若しくは周期に関するデータを
順次記憶する。異常判別手段はこれらデータの極大値或
いは極小値から温度制御空間の温度を推定できるので、
温度制御空間の軽微な異常温度を判別することができ
る。また、これらの発生時刻或いは周期から空調手段の
運転率を算出し、運転率の異常を判別することも可能と
なる。それによって異常判別手段は将来発生するであろ
う重大な異常を予知し、警告を発する。記憶手段は温度
の極大値と極小値が発生した場合のみデータとして記憶
するので、温度を連続して記憶する場合に比して記憶し
なければならないデータ量が極めて少なくなる。
【0013】請求項2の温度制御装置の異常警告装置に
よれば、記憶手段は温度制御空間の温度の極大値と極小
値及びそれらが発生した時刻若しくは周期に関するデー
タを順次所定数記憶し、古くなったデータは廃棄して行
く。これらデータの極大値或いは極小値から温度制御空
間の温度を推定できるので、温度制御空間の軽微な異常
温度を判別することができる。また、これらの発生時刻
或いは周期から空調手段の運転率を算出し、運転率の異
常を判別することも可能となる。異常保存手段は係る方
法によって記憶手段の記憶しているデータから異常デー
タを判別して当該異常データを保存記憶手段に所定数保
存させる。警告手段は保存記憶手段に記憶された異常デ
ータに基づき将来発生するであろう重大な異常を予知し
て警告する。また、保存記憶手段に記憶された複数の異
常データに基づき警告を発するため、一時的な異常発生
による警告の頻繁な発生を防止することができる。記憶
手段は温度の極大値と極小値が発生した場合のみデータ
として所定数記憶し、更に古くなったデータを廃棄して
行くので、温度を連続して記憶する場合に比して記憶し
なければならないデータ量が著しく少なくなる。
【0014】請求項3の温度制御装置の異常警告装置に
よれば、前記において異常判別手段または異常保存手段
は吐出空気温度の極小値に基づき、この極小値より所定
温度高い値として低温ショーケースの庫内温度を推定
し、庫内温度の異常を判別するので、吐出空気温度の設
定値に誤りがあり、空調手段の運転率は正常であるのに
庫内温度が高くなるような異常も、吐出空気温度のみに
基づいて警告することができるようになる。
【0015】請求項4の温度制御装置の異常警告装置に
よれば、請求項1または2において、異常判別手段また
は異常保存手段は冷却器の除霜中及び除霜直後の吐出空
気温度のデータに基づいて除霜装置の異常を判別するの
で、吐出空気温度のみに基づいて除霜装置の異常を警告
することができるようになる。
【0016】
【実施例】次に、図面に基づき本発明の実施例を説明す
る。図1は実施例としての低温ショーケース26の温度
制御装置1のブロック図、図2は本発明の異常警告装置
2の機能ブロック図、図10は低温ショーケース26の
縦断側面図をそれぞれ示している。
【0017】低温ショーケース26は図10に示す如
く、断面略コ字状の断熱壁27の内側に間隔を存して仕
切板28を設け、この仕切板28と断熱壁27間にダク
ト29を、また、仕切板28の内側に前面に開口する庫
内30を構成している。ダクト29内には空調手段とし
ての冷凍機の冷凍サイクルを構成する冷却器31と送風
機32が据え付けられ、冷却器31には除霜手段として
のヒータ33が取り付けられている。冷却器31と熱交
換した空気(冷気)は送風機32の運転によってダクト
29内を上昇され、開口上縁に形成された吐出口34か
ら庫内30に吐出され、開口下縁に形成された吸込口3
5から吸い込まれる。吐出口34近傍のダクト29内に
は温度検出手段としての温度センサー4が取り付けら
れ、庫内30への吐出空気温度を検出する。
【0018】一方、低温ショーケース26の温度制御装
置1は、制御手段としての汎用のマイクロコンピュータ
3から構成されており、このマイクロコンピュータ3に
は温度センサー4の出力と、前記吐出空気温度を設定す
る温度設定装置6の出力と、冷却器31の除霜終了温度
を検出する除霜終了温度センサー36の出力が入力され
ている。マイクロコンピュータ3の出力には、前記冷凍
サイクルを構成する圧縮機7、送風機32、ヒータ3
3、警報装置8及び本発明の異常警告装置2が接続さ
れ、警報装置8にはブザーやランプからなる警報器9
が、また異常警告装置2には同様にブザーやランプから
なる警告器11が接続される。
【0019】図2において異常警告装置2は記憶手段1
2と、異常保存手段13、保存記憶手段14及び警告手
段16とから成る異常判別手段17とから構成されてい
る。マイクロコンピュータ3は、温度設定装置6によっ
て吐出空気温度として例えば−4℃が設定されると、そ
の3℃上の−1℃を上限温度とし、設定温度の−4℃を
下限温度として圧縮機7の運転を制御する。即ち、マイ
クロコンピュータ3は温度センサー4の出力に基づき、
図3に示す如く吐出空気温度が上限温度の−1℃まで上
昇したら圧縮機7をON(運転)すると共に、下限温度
の−4℃まで降下したら圧縮機7をOFF(停止)する
制御を実行する。また、送風機32は連続運転される。
警報装置8は前記図15と同様に下限温度(設定温度)
の−4℃よりも10℃上方の+6℃に警報温度を設定し
ており、マイクロコンピュータ3から吐出空気温度のデ
ータを入力し、圧縮機7の運転によっても吐出空気温度
が下がらずに同図中実線で示すように上昇してこの警報
温度を越えた場合は、警報器9を動作させて警報を発す
るものである。
【0020】更に、マイクロコンピュータ3は温度セン
サー4の出力に基づき、図3中ON1〜ON3で示す吐
出空気温度の極大値と、同図中OFF1〜OFF2で示
す極小値、及びそれらの発生した時刻に関するデータを
異常警告装置2に出力する。異常警告装置2の記憶手段
12は図4で示すような5個のメモリからなるシフトレ
ジスタから構成されている。記憶手段12はマイクロコ
ンピュータ3の出力する前記極大値及び極小値を、それ
らの発生した時刻と共に入力し、それら5個分をデータ
として記憶する。また、これら極大値及び極小値を入力
する度にそれらを新しいデータとして記憶すると同時
に、最も古いデータを廃棄する。即ち、図4にてこの動
作を説明すると、今回図3の極大値ON3を新しいデー
タとしてメモリN(0)に記憶したものとすると、メモ
リN(−1)にはその一つ前の極小値OFF2が、メモ
リN(−2)にはその前の極大値ON2が、メモリN
(−3)には更にその前の極小値OFF1が、メモリN
(−4)には更にまたその前の極大値ON1がそれぞれ
記憶されていることになる。そして、次回図3の極小値
OFF3を新たなデータとして入力した場合には当該極
小値OFF3がメモリN(0)に記憶され、前記極大値
ON3はメモリN(−1)にシフトされて他のデータも
次々にシフトされ、最も古いデータとしての極大値ON
1が廃棄されることになる。そして、その次に極大値が
入力された場合にも同様にシフトされて前記極大値ON
3はメモリN(−2)に記憶され、最も古くなった極小
値OFF1が廃棄されることになる。
【0021】このように、記憶手段12はマイクロコン
ピュータ3から入力される極大値及び極小値を、その発
生時刻と共に過去5個分のデータとして記憶し、新たに
入力する度にシフトし、古くなったデータを廃棄してい
く動作を実行する。異常保存手段13はこの記憶手段1
2に記憶されているデータに基づいて、温度制御装置1
の異常の発生を判別する。即ち、冷凍機が正常であれば
図3に示す如く吐出空気温度の極大値と極小値は上限温
度と下限温度に略一致する。また、その周期C(極大値
から極大値までの時間)は図3に示すように例えば8分
であり、圧縮機7の連続ON(運転)時間が5分であれ
ば、冷凍機の運転率を5/8であるものと計算する。更
に、低温ショーケース26の庫内30の温度は吐出空気
温度の設定値(下限温度)よりも所定のオフセット値
(このオフセット値は低温ショーケースの機種個々に異
なるが、この場合は4℃)だけ高くなる。異常保存手段
13は吐出空気温度の下限温度となる極小値OFF1、
OFF2、OFF3に基づき、図11の如く当該極小値
よりも前記のオフセット値だけ上の値(0℃)として庫
内温度を推定する。
【0022】ここで、冷凍機の劣化(例えば、冷媒ガス
漏れ等)によって冷却器31による冷凍能力が低下し、
圧縮機7がONしても吐出空気温度が下がらず、上限温
度を大きく上回った値(警報温度よりは下)で下降方向
に転向し、図5にON3で示す如き極大値となった場合
は、異常保存手段13は当該極大値ON3の値に基づい
て警報温度に至る以前の軽微な温度異常と判別すると共
に、極大値ON3の発生する時刻に基づき圧縮機7の運
転率も前記正常時の値とは異なるため、運転率の異常と
しても判別し、その時に記憶手段12に記憶されている
5個分のデータを異常データとしての保存記憶手段14
に出力する。
【0023】また、同様に冷凍機の異常によって冷却器
による冷凍能力が低下し、圧縮機7がONしても吐出空
気温度の下降率が緩慢である場合は図6に示す如く吐出
空気温度は極小値に到らず、圧縮機7は連続して運転さ
れ、圧縮機7の運転時間は限り無く周期Cに近づき運転
率は1に近づくことになる。この場合、異常保存手段1
3は圧縮機7の運転率の異常として判別し、同様にその
時に記憶手段12に記憶されている5個分のデータを異
常データとして保存記憶手段14に出力することにな
る。
【0024】更に、例えば温度設定装置6による吐出空
気温度の設定が誤っていた場合等には、前記運転率が正
常であるにも係わらず、庫内温度は高くなる。異常保存
手段13は前述の極小値からの推定動作によって得られ
た庫内温度が低温ショーケース26の目標とする0℃等
の温度よりも高くなった場合、異常保存手段13は当該
庫内温度に基づいて庫内温度異常と判別すると共に、そ
の時に記憶手段12に記憶されている5個分のデータを
異常データとしての保存記憶手段14に出力する。
【0025】更にまた、圧縮機7の運転積算時間が所定
時間に到達すると、マイクロコンピュータ3は圧縮機7
の運転を停止し、また、警報装置8の動作を禁止してヒ
ータ33に通電(ON)し、冷却器31の除霜を開始す
る。ヒータ33が正常であれば冷却器31はヒータ33
からの加熱によって温度が上昇して行き、それによって
冷却器31に付着した霜は融解除去されて行く。そし
て、係る除霜が進行し、冷却器31の温度が例えば+1
0℃程に上昇すると、マイクロコンピュータ3は除霜終
了温度センサー36の出力に基づいてヒータ33の通電
を停止(OFF)する。このときの吐出空気温度の変化
が図12に示されている。吐出空気温度は例えばヒータ
33の発熱に伴い、例えば極小値OFF1から上昇して
行き、+5℃程で前述の如くヒータ33の通電が停止さ
れるが、マイクロコンピュータ3はヒータ33の通電停
止後も所定の水切り時間を確保しているので(この水切
り時間を含めて除霜時間とする)、吐出空気温度は尚も
上がり続け、マイクロコンピュータ3が圧縮機7の運転
を開始すると、+8℃(ON2)程で下降に転じ、以後
は図3の場合と同様のサイクルを繰り返すようになる。
【0026】ここで、ヒータ33に断線等の故障が発生
して発熱不良となると、冷却器31の除霜が円滑に進ま
ないため、冷却器31に霜残りが発生するようになる。
この場合の除霜中及び除霜直後の吐出空気温度を図13
に示す。このときヒータ33の発熱量は少なくなってい
るため、OFF1からの吐出空気温度の上昇率は正常時
(図12)に比して緩慢となる。そして、ヒータ33の
通電(ON)時間も長くなり(図13中ハッチングで示
す部分)、マイクロコンピュータ3は除霜終了温度に優
先して除霜時間の限界(例えば40分程)によって除霜
を終了し、圧縮機7を運転するため、極大値ON2も正
常時に比して著しく低くなる(+4℃程)。
【0027】更に、霜が完全に除去されていないために
冷却器31の通風抵抗が増しており、送風機32によっ
て冷却器31に空気を送り込んでも通風量及び熱交換量
の双方が減少するため吐出空気温度の降下率も緩慢とな
り、プルダウン時間が長くなる。また、同様に以後のサ
イクル運転においても周期C中のON時間が長くなっ
て、運転率も上昇する。
【0028】異常保存手段13はかかる吐出空気温度の
極小・極大値に基づいてヒータ33の異常の発生を判別
し、冷却器31に霜残りが生じて通風路が閉塞されつつ
あることを判別すると共に、その時に記憶手段12に記
憶されている5個分のデータを異常データとしての保存
記憶手段14に出力する。保存記憶手段14は図7に示
す如く5個のテンポラリレジスタ21〜25から構成さ
れ、各テンポラリレジスタ21〜25は図8に示す5個
のメモリN(0)〜N(−4)とから構成されている。
各メモリN(0)〜N(−4)は図9に示す状態で異常
保存手段13から出力された異常データ(5個分の極大
値或いは極小値の温度及びそれらの発生時刻若しくは周
期から成る)を記憶保存するよう構成され、保存記憶手
段14は係る方法により異常保存手段13の出力する合
計5回分の異常データ(1回分がそれぞれ5個の極大値
及び極小値に対応するデータから成る)を各テンポラリ
レジスタ21〜25に保存する。
【0029】警告手段16はこの保存記憶手段14の全
てのテンポラリレジスタ21〜25に異常データが保存
された場合、即ち、前述の如き温度制御装置1の軽微な
庫内温度異常、運転率異常及びまたはヒータ異常が5回
発生した場合は警告器11によって警告を発生する。こ
のように、異常警告装置2は吐出空気温度が警報温度に
達する異常事態となる以前の軽微な異常を把握し、これ
によって警告器11により使用者に警告を発するので、
使用者は温度制御装置1及びヒータ33の動作が奇怪し
くなっていることを認識することができる。従って、そ
れに基づき冷凍機の点検を行うことにより、将来発生す
るであろう重大な異常事態を予知して回避し、保存物品
や修理に関して生ずる損害を回避し、或いは縮小するこ
とが可能となる。
【0030】また、本発明では吐出空気温度の極大値と
極小値及びそれらの発生した時刻若しくは周期に関する
データを記憶し、それに基づいて異常を判断する構成で
あるので、連続的にデータを収集するものに比してデー
タ数が極めて少なくなり、記憶手段12も記憶容量の少
ないもので済むようになると共に、データ数の減少によ
り複数の温度制御装置によって構成される温度制御系に
関しても系統全体として異常を判断し、警告を発するこ
とが容易にできるようになる。更に、一回の異常データ
によらず5回分の異常データを保存し、5回発生した時
点で警告を発するように構成しているので、一時的な異
常による警告の頻繁な発生を防止し、使用者には温度制
御装置1が時々奇怪しくなっていることを認識させるこ
とができる。
【0031】尚、実施例では低温ショーケースを例にと
り説明したが、それに限らず、ヒータ等の加熱装置によ
って、或いは加熱装置と冷凍機の双方で空調手段を構成
した他の機器でも良く、その場合にも本発明の温度制御
装置の異常警告装置は極めて有効である。
【0032】
【発明の効果】以上詳述した如く請求項1の発明によれ
ば、記憶手段が温度制御空間の温度の極大値と極小値、
及びそれらが発生した時刻若しくは周期に関するデータ
を順次記憶するので、これらのデータから温度制御空間
の温度を推定し、温度制御空間の軽微な温度異常を容易
に判別することができるようになる。また、これらの発
生時刻或いは周期から空調手段の運転率を算出し、運転
率の異常を容易に判別することも可能となり、異常判断
手段はこれらの結果から警告を発するので、使用者はこ
の警告に基づき将来発生するであろう重大な異常を予知
し対処することができ、それによって、損害・損傷の発
生を最小限に抑制することが可能となる。特に、記憶手
段は温度の極大値と極小値が発生した場合のみデータと
して記憶するので、温度を連続して記憶する場合に比し
て記憶しなければならないデータ量が極めて少なくな
り、記憶容量の縮小により経済性に優れ、また、異常予
知対象の拡張性にも優れたものとなる。
【0033】請求項2の発明によれば、上記に加えて記
憶手段は温度の極大値と極小値、及びそれらが発生した
時刻若しくは周期に関するデータを所定数記憶し、古く
なったデータを廃棄して行くので、記憶しなければなら
ないデータ量を更に少なくすることが可能となると共
に、保存記憶手段に記憶された複数の異常データに基づ
き警告を発するため、一時的な異常発生による警告の頻
繁な発生を防止することができるものである。
【0034】請求項3の発明によれば、前記において異
常判別手段または異常保存手段は吐出空気温度の極小値
に基づき、この極小値より所定温度高い値として低温シ
ョーケースの庫内温度を推定し、庫内温度の異常を判別
するので、例えば吐出空気温度の設定値に誤りがあり、
空調手段の運転率は正常であるのに庫内温度が高くなる
ような異常も、吐出空気温度のみに基づいて警告するこ
とができるようになる。
【0035】請求項4の発明によれば、請求項1または
2において、異常判別手段または異常保存手段は冷却器
の除霜中及び除霜直後の吐出空気温度のデータに基づい
て除霜装置の異常を判別するので、吐出空気温度のみに
基づいて除霜装置の異常を警告し、冷却器の霜閉塞等に
よる重大な異常事態を未然に防止することができるよう
になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例としての温度制御装置のブロッ
ク図である。
【図2】本発明の異常警告装置の機能ブロック図であ
る。
【図3】正常時の吐出空気温度の時間推移を示す図であ
る。
【図4】記憶手段の構成を示す図である。
【図5】温度異常時の吐出空気温度の時間推移を示す図
である。
【図6】運転率異常時の吐出空気温度の時間推移を示す
図である。
【図7】保存記憶手段の構成を示す図である。
【図8】保存記憶手段のテンポラリレジスタの構成を示
す図である。
【図9】保存記憶手段におけるデータの保存状態を示す
図である。
【図10】低温ショーケースの縦断側面図である。
【図11】低温ショーケースの庫内温度の推定動作を説
明する図である。
【図12】ヒータ正常時の冷却器の除霜中及び除霜直後
の吐出空気温度の時間推移を示す図である。
【図13】ヒータ異常時の冷却器の除霜中及び除霜直後
の吐出空気温度の時間推移を示す図である。
【図14】従来の低温ショーケースの異常温度警報動作
を説明するための正常状態の吐出空気温度の時間推移を
示す図である。
【図15】従来の低温ショーケースの異常温度警報動作
を説明するための異常状態の吐出空気温度の時間推移を
示す図である。
【符号の説明】
1 温度制御装置 2 異常警告装置 3 マイクロコンピュータ 4 温度センサー 7 圧縮機 11 警告器 12 記憶手段 13 異常保存手段 14 保存記憶手段 16 警告手段 17 異常判別手段 32 送風機 33 ヒータ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 温度制御空間の空調手段と、前記温度制
    御空間の温度を検出する温度検出手段と、該温度検出手
    段の出力に基づき前記温度制御空間の所定の上限温度と
    下限温度との間で前記空調手段の運転制御を行う制御手
    段とから成る温度制御装置において、前記温度制御空間
    の温度の極大値と極小値及びそれらが発生した時刻若し
    くは周期に関するデータを順次記憶する記憶手段と、該
    記憶手段に記憶されたデータに基づき前記温度制御装置
    の異常を判別して警告する異常判別手段とを具備したこ
    とを特徴とする温度制御装置の異常警告装置。
  2. 【請求項2】 温度制御空間の空調手段と、前記温度制
    御空間の温度を検出する温度検出手段と、該温度検出手
    段の出力に基づき前記温度制御空間の所定の上限温度と
    下限温度との間で前記空調手段の運転制御を行う制御手
    段とから成る温度制御装置において、前記温度制御空間
    の温度の極大値と極小値及びそれらが発生した時刻若し
    くは周期に関するデータを順次所定数記憶すると共に、
    所定数以上となった古いデータを廃棄して行く記憶手段
    と、該記憶手段に記憶されたデータの異常を判別して当
    該異常データを保存記憶手段に所定数保存させる異常保
    存手段と、前記保存記憶手段に保存された複数の異常デ
    ータに基づき前記温度制御装置の異常を警告する警告手
    段とを具備したことを特徴とする温度制御装置の異常警
    告装置。
  3. 【請求項3】 空調手段は圧縮機、冷却器及び該冷却器
    と熱交換した冷気を温度制御空間としての低温ショーケ
    ースの庫内に吐出する送風機を具備し、温度検出手段は
    前記庫内への吐出空気温度を検出し、制御手段は予め設
    定された下限温度にて前記圧縮機を停止し、上限温度に
    て運転すると共に、異常判別手段または異常保存手段は
    吐出空気温度の極小値に基づき、該極小値より所定温度
    高い値として前記庫内温度を推定し、該庫内温度の異常
    を判別することを特徴とする請求項1または2の温度制
    御装置の異常警告装置。
  4. 【請求項4】 空調手段は圧縮機、冷却器、該冷却器の
    除霜手段及び前記冷却器と熱交換した冷気を温度制御空
    間としての低温ショーケースの庫内に吐出する送風機を
    具備し、温度検出手段は前記庫内への吐出空気温度を検
    出し、制御手段は前記除霜手段にて冷却器を加熱し、該
    冷却器を除霜すると共に、異常判別手段または異常保存
    手段は前記冷却器の除霜中及び除霜直後の吐出空気温度
    のデータに基づいて前記除霜装置の異常を判別すること
    を特徴とする請求項1または2の温度制御装置の異常警
    告装置。
JP26216492A 1992-02-27 1992-09-30 温度制御装置の異常警告装置 Pending JPH05303432A (ja)

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JP4-41189 1992-02-27
JP4118992 1992-02-27

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000283639A (ja) * 1999-03-30 2000-10-13 Nippon Kentetsu Co Ltd 冷凍冷蔵ショーケース冷却用冷凍機の警報方法
JP2005302006A (ja) * 2004-03-15 2005-10-27 Omron Corp アナログ入力スレーブおよび監視システム
JPWO2020071160A1 (ja) * 2018-10-04 2021-09-02 シャープ株式会社 状態判定装置、状態判定方法及び状態判定プログラム

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