JPH05301878A - 不斉エポキシ化反応 - Google Patents

不斉エポキシ化反応

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JPH05301878A
JPH05301878A JP4205374A JP20537492A JPH05301878A JP H05301878 A JPH05301878 A JP H05301878A JP 4205374 A JP4205374 A JP 4205374A JP 20537492 A JP20537492 A JP 20537492A JP H05301878 A JPH05301878 A JP H05301878A
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JP
Japan
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group
formula
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Application number
JP4205374A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Katsuki
香月  勗
Naoki Hosoya
直樹 細谷
Akira Hatakeyama
昭 畠山
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Nissan Chemical Corp
Original Assignee
Nissan Chemical Corp
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Publication date
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  • Nitrogen And Oxygen Or Sulfur-Condensed Heterocyclic Ring Systems (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 式[V]または[VI]のオレフィン化合物に対し、式
[III]または[IV]の光学活性マンガン錯体のいずれ
かを触媒として不斉エポキシ化反応を行い、式[I]ま
たは式[II]の光学活性ベンゾピラン化合物を製造する
方法。式中nは0,1;R〜RはH、C1〜4アル
キル、フェニル基等;Arはフェニル基等、RはH、ア
ミノ保護基を示す。 【効果】高血圧治療剤ピラノベンゾオキサジアゾールの
中間体の製造法として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高血圧症、喘息症等の治
療に有効な光学活性ピラノベンゾオキサジアゾール化合
物の重要合成中間体及びその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】式[VI
I][式中、Aは水酸基またはOC(O)CH3-nXn(Xはフッ素
原子、塩素原子、臭素原子、メチル基、またはメトキシ
基を意味し、nは0〜3の整数を意味する。)を示し、
Raが水素原子のとき、Rbは水素原子、C(Z)CH3-nXn(Z
は酸素原子または硫黄原子を意味する。nは前記に同
じ。)または C(Z)NHCH3-nXn(Zおよびnは前記に同
じ。)を示し、Raが水素原子でないとき、RaとRbは一緒
になって(CH2)m-1C(Z)(mは4または5を意味する。Z
は前記に同じ。)、(CH2)m-2NHC(Z)または (CH2)m-2OC
(Z)(Zおよびmは前記に同じ。)を示す。]で表され
るピラノベンゾオキサジアゾール化合物は、特開平2-49
788号公報、EP327127号公告公報及び米国特許4900752号
公報に記載されており、強い血管拡張作用と血圧降下作
用を有するため、高血圧症、狭心症、不整脈、脳循環障
害、喘息等の治療における医薬品として期待されてい
る。
【0003】
【化7】
【0004】この式[VII]の化合物は、ピラン環の3
位と4位に不斉炭素を有しているので2種の光学異性体
が存在するが、特開平3-141286号公報、EP409165号公報
及び米国特許5097037号公報に示されているように医薬
品として優れた活性を有しているのは一方の対掌体のみ
である。この対掌体は、スキーム1に従って合成される
光学活性体[VIII](エタノール中での旋光度が右旋性
を示す光学活性体)を原料として合成される(特開平3-
141286号公報、EP409165号公報及び米国特許5097037号
公報参照)ため経済的に大きな問題が残されていた。
【0005】
【化8】
【0006】本発明は不斉合成を利用してエナンチオ選
択的に化合物[I](式中Rは水素原子またはアミノ基
の保護基を表し、*で示された炭素原子の絶対配位はR
かSを意味する。)で表されるベンゾピラン化合物の光
学活性体または化合物[II](式中、nは0または1の
整数を表し、*で示された炭素原子の絶対配位はRかS
を意味する。)で表されるベンゾピラン化合物の光学活
性体を合成することにより、より効率的で経済性の高い
光学活性ピラノベンゾオキサジアゾール化合物[VIII]
の合成法を確立しようとしたものである。
【0007】
【化9】
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、光学活性な
ベンゾピラン化合物[I]または[II]を得るためにオ
レフィン化合物[V](式中Rは前記と同じ。)または
[VI](式中、nは0または1の整数を表す。)の不斉
エポキシ化反応(反応式1、2)を鋭意検討した結果、
式[III](式中、R1、R2、R3、R4、R5は同一または相
異なって水素原子、分枝していてもよい炭素数1〜4の
アルキル基を、あるいはフッ素原子、塩素原子または臭
素原子、分枝していてもよい炭素数1〜4のアルキル
基、分枝していてもよい炭素数1〜4のアルコキシ基の
中から任意に選ばれた置換基によって置換されていても
よいフェニル基を意味し、R6は分枝していてもよい炭素
数1〜4のアルキル基(ただし、R6がエチル基を意味す
るとき、R1とR2の何れかとR3とR4の何れかが同時にフェ
ニル基ではない。)を意味し、Arはフッ素原子、塩素原
子または臭素原子、分枝していてもよい炭素数1〜4の
アルキル基、分枝していてもよい炭素数1〜4のアルコ
キシ基の中から任意に選ばれた置換基によって置換され
ていてもよいフェニル基を意味し、*で示された炭素原
子の絶対配位はRかSを意味し、X-は塩を形成しうる
陰イオン対を意味する。)で表される光学活性マンガン
錯体または式[IV](式中、R1、R2、R3、R4、R5
-、*印は前記と同じ。)で表される光学活性マンガ
ン錯体を不斉触媒として用いることにより、高い不斉収
率で目的とする化合物を与えることを見出し本発明を完
成した。
【0009】
【化10】
【0010】
【化11】
【0011】
【化12】
【0012】化合物[I]の置換基であるRは水素原子
またはアミノ基の保護基であり、保護基としては、アセ
チル基、プロピオニル基、ベンゾイル基などのアシル
基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、タ
ーシャリーブトキシカルボニル基などのアルコキシカル
ボニル基、トシル基、ベンジル基などが挙げられる。R
として好ましくはアセチル基、ターシャリーブトキシカ
ルボニル基が挙げられる。
【0013】原料となるオレフィン化合物[V]は既知
化合物であり、その合成法は、特開昭52-91366号公報、
英国特許1548221号公報及び英国特許1548222号公報に記
述されている。また、オレフィン化合物[VI]は、化合
物[V]を原料として特開平2-49788号公報、EP327127
号公告公報及び米国特許4900752号公報に記載された方
法によって容易に合成することができる。
【0014】光学活性マンガン錯体[III]および[I
V]の置換基であるR1、R2、R3、R4、及びR5としては、
水素原子、メチル基、エチル基、ノルマルプロピル基、
イソプロピル基、ノルマルブチル基、イソブチル基、セ
カンダリーブチル基、ターシャリーブチル基等の分枝し
ていてもよい炭素数1〜4のアルキル基か、あるいは、
フッ素原子、塩素原子、臭素原子、メチル基、エチル
基、ノルマルプロピル基、イソプロピル基、ノルマルブ
チル基、イソブチル基、セカンダリーブチル基、ターシ
ャリーブチル基、メトキシ基、エトキシ基、ノルマルプ
ロポキシ基、イソプロポキシ基、ノルマルブトキシ基、
イソブトキシ基、セカンダリーブトキシ基、ターシャリ
ーブトキシ基の中から任意に選ばれた置換基によって置
換されていてもよいフェニル基が挙げられ、好ましくは
水素原子、エチル基、フェニル基が挙げられる。
【0015】R6としては、メチル基、エチル基、ノルマ
ルプロピル基、イソプロピル基、ノルマルブチル基、イ
ソブチル基、セカンダリーブチル基、ターシャリーブチ
ル基が挙げられ、好ましくは、メチル基、エチル基が挙
げられる。Arとしては、フッ素原子、塩素原子、臭素原
子、メチル基、エチル基、ノルマルプロピル基、イソプ
ロピル基、ノルマルブチル基、イソブチル基、セカンダ
リーブチル基、ターシャリーブチル基、メトキシ基、エ
トキシ基、ノルマルプロポキシ基、イソプロポキシ基、
ノルマルブトキシ基、イソブトキシ基、セカンダリーブ
トキシ基、ターシャリーブトキシ基から任意に選ばれた
置換基によって置換されていてもよいフェニル基が挙げ
られ、好ましくはフェニル基が挙げられる。
【0016】光学活性マンガン錯体[III]および[I
V]は、中心金属であるマンガンが1価から5価までの
酸化状態をとり得るため、種々の陰イオン対(X-)と
塩を形成することができる。塩を形成するイオン対とし
ては、1価のOH-、F-、Cl-、Br -、I-、CH3CO2 -、PF6 -
ClO4 -、2価のCO3 2-、SO4 2-、3価のPO4 3-イオン等が挙
げられるが、いずれも、本目的の不斉触媒として利用で
きる。
【0017】光学活性マンガン錯体[III]および[I
V]の代表的な合成例を次に説明する。式[III]におい
てR1=R2=H 、R3=R4=R5=R6=CH3 、Ar=Ph(フェニル基)の
場合をスキーム2に示す。すなわち、4−メチル−サリ
チル酸を(a)オルトギ酸メチルでエステル化し、
(b)塩基性条件下でシンナミル化、(c)炭酸カルシ
ウム存在下でクライゼン転位、(d)接触還元、(e)
エステル加水分解の順で合成したラセミカルボン酸を
(f)ブルシンを分割剤として光学分割し、(g)カル
ボン酸基を水素化リチウムアルミニウム(LAH)でア
ルコールに還元、(h)2,3−ジクロロ−5,6−ジ
シアノ−1,4−ベンゾキノン(DDQ)で酸化して光
学活性4−メチル−3−(1−フェニルプロピル)サリ
チルアルデヒドとし、実施例1または2に記載した方法
に従って光学活性な[III]とすることができる[参考
文献:Tetrahedron Letters, Vol32, No8, 1055-1058,
(1991). ]。実施例1または2の方法とは、上記アルデ
ヒドと酢酸マンガン・4水和物をエタノール中で撹拌し
た後、1,2−ジアミノ−2−メチルプロパンと反応さ
せ、溶媒を留去した後、ヘキサン−アセトンから再結晶
するというものである。
【0018】
【化13】
【0019】式[III]においてR6=CH3、Ar=Phの場合を
スキーム3に示す。すなわち、R5で置換された2−ヒド
ロキシアセトフェノンを(a) 塩化セリウムの存在下、フ
ェニルリチウムでアルキル化し、(b) 酸性条件下、Pd-C
で加水素分解し、(c) 酸性条件下、テトラヒドロピラニ
ル基(THP) の導入、(d) オルトリチオ化によるホルミル
基の導入、(e) 酸性条件下、テトラヒドロピラニル基を
脱保護し、得られたサリチルアルデヒド誘導体を、(f)
(−)−メンチルクロロホルマートと作用させ、得られ
たジアステレオマーを再結晶により分離する。ついで
(g) メンチルカルボナートをアルカリ加水分解すること
により、R5で置換された光学活性3−(1−フェニルエ
チル)サリチルアルデヒドとし、実施例2に記載した方
法に従って光学活性な[III]とすることができる。
【0020】
【化14】
【0021】光学活性サレンマンガン錯体[IV]は、ス
キーム4に示した経路で合成することができる。すなわ
ち、R5で置換されたフェノールを(a) 3−クロロプロピ
オン酸クロリドと作用させエステルにし、(b)AlCl3でフ
リース(Fries) 転位とフリーデルクラフツ(Friedel Cra
fts)アルキル化を同時に行い、(c) 臭化フェニルマグネ
シウムでアルキル化した後、(d) 酸性条件下、Pd-Cで加
水素分解して得られたヒドロキシインダン誘導体を、
(e) (−)−メンチルクロロホルマートと作用させて得
られるジアステレオマーを再結晶により分離する。次い
で、(f) メンチルカルボナートをアルカリ加水分解し、
(g) 酸性条件下、フェノールをテトラヒドロピランとし
て保護し、(h) オルトリチオ化によるホルミル基の導入
した後、(i) 酸性条件下、テトラヒドロピラニル基を脱
保護することによりR5で置換された光学活性な6−ホル
ミル−7−ヒドロキシ−1−フェニルインダンとし、実
施例3に記載した方法に従って、光学活性な[IV]とす
ることができる。
【0022】
【化15】
【0023】つぎに光学活性なベンゾピラン化合物
[I]または[II]の製造法(反応式1または2)の説
明をする。
【0024】不斉触媒として用いる光学活性マンガン錯
体[III]および[IV]の使用量は[V]または[VI]
に対して通常0.1mol%〜100mol%の範囲、
好ましくは1mol%〜5mol%の範囲である。酸化
剤の種類としては、ヨードソベンゼン、次亜塩素酸ナト
リウムなどを使用することができる。酸化剤がヨードソ
ベンゼンの場合の使用量は、[V]または[VI]に対し
て通常1当量〜10当量の範囲、好ましくは1当量〜3
当量の範囲である。酸化剤が次亜塩素酸ナトリウムの場
合の使用量は[V]または[VI]に対して通常1当量〜
100当量の範囲、好ましくは3当量〜30当量の範囲
である。
【0025】反応溶媒としては、水、アセトニトリル、
ジクロロメタン、ジクロロエタンおよびこれらの混合溶
媒などを使用することができる。特に酸化剤が次亜塩素
酸ナトリウムの場合は水とジクロロメタンのように2相
系で実施する方が好ましい場合がある。また、反応系に
ピリジンN−オキシド、ルチジンN−オキシドあるいは
2−メチルイミダゾールなどのマンガン錯体に配位能力
をもつ成分を共存させることができる。使用量について
は特に制限がない。
【0026】反応温度は通常−20℃〜50℃の範囲、
好ましくは−20℃〜25℃の範囲が良い。
【0027】反応終了後は有機溶媒を減圧濃縮し、シリ
カゲルカラムクロマトグラフィーを用いて分離精製する
だけで、目的とする光学活性化合物[I]または[II]
を単離することができる。[I]または[II]の光学純
度は、光学活性液体クロマトグラフィーカラム(ダイセ
ル化学工業社、キラルセル OJ)によって分析するこ
とができる(分析条件は実施例参照)。
【0028】以下、実施例によりさらに詳しく説明す
る。
【0029】
【実施例】
実施例 1 光学活性マンガン錯体[III(R1=R2=H, R3=R4=R5=CH3, R
6=CH2CH3, Ar=Ph)]の合成 (1)R−異性体(触媒A)
【0030】
【化16】
【0031】文献既知[Tetrahedron Letters, Vol32,
No8, 1055-1058, (1991). ]である(R)-4-メチル-3-(1-
フェニルプロピル)サリチルアルデヒド97.0mg(0.381mmo
l)と酢酸マンガン・4水和物 47.1mg(0.192mmol)とをエ
タノール 2.8mlに加えて20分間撹拌した後、1,2-ジアミ
ノ-2-メチルプロパン20μl(0.193mmol)を加えて更に20
時間撹拌した。
【0032】その後減圧濃縮し、得られた残渣をヘキサ
ン−アセトンから再結晶することによって表題化合物
(触媒A)77.5mg(収率 56%)を得た。 IR 2956, 1615, 1585, 1525, 1381, 1291, 745, 6
94, 639 cm-1 元素分析 C4045Mn124・AcOH 計算値 C,68.84;H,6.73;N,3.82 実験値 C,68.62;H,6.59;N,3.81
【0033】(2)S−異性体 (S)-4-メチル-3-(1-フェニルプロピル)サリチルアルデ
ヒドを出発原料として、実施例1と同様の方法で合成し
た。 IR 2956, 1615, 1585, 1525, 1381, 1291, 745, 6
94, 639 cm-1
【0034】実施例2 光学活性マンガン錯体[III(R1=R3=H, R2=R4=Ph, R5=R6
=CH3, Ar=Ph)]の合成 (1)R−異性体(触媒B) (R)−4−メチル−3−(1−フェニルエチル)サリ
チルアルデヒド43.3mg(0.180mmol)と
(R,R)−1,2−ジフェニルエチレンジアミン19.2
mg(0.090mmol)を脱気したアセトニトリル
(MS4A上で乾燥)0.36mlに加えて、20分間
撹拌した後、酢酸マンガン・4水和物22.1mg
(0.090mmol)のアセトニトリル溶液0.36
mlを加えて4時間撹拌した。この混合物に、フェリシ
ニウムヘキサフルオロホスフェート(Cp2FePF6)29.
9mg(0.090mmol)のアセトニトリル溶液
0.36mlをそそぎ込み、さらに15時間撹拌した。
その後減圧濃縮して得られる残渣をヘキサン2mlで3
回洗浄すると表題化合物(触媒B)が得られた。収率5
4%。
【0035】(2)S−異性体(触媒C) (R,R)−1,2−ジフェニルエチレンジアミンの代わり
に(S,S)−1,2−ジフェニルエチレンジアミンを用い
ると同様にして表題化合物(触媒C)が得られた。 実施例 3 光学活性マンガン錯体[IV(R1=R3=H, R2=R4=Ph, R5=H,
Ar=Ph)]の合成 (1)R−異性体(触媒D) (R)−6−ホルミル−7−ヒドロキシ−1−フェニル
インダン45.3mg(0.190mmol)と酢酸マ
ンガン・4水和物23.3mg(0.095mmol)
とをエタノール0.6mlに加えて20分間撹拌した
後、(R,R)−1,2−ジフェニルエチレンジアミン2
0.2mg(0.095mmol)を加えて、さらに2
0時間撹拌した。その後、減圧濃縮して得られる残渣を
ヘキサン−ジクロロメタンから再結晶すると表題化合物
(触媒D)が得られた。収率43%。
【0036】(2)S−異性体(触媒E) (R,R)−1,2−ジフェニルエチレンジアミンの代わり
に(S,S)−1,2−ジフェニルエチレンジアミンを用い
ると同様にして表題化合物(触媒E)が得られた。 実施例 4 不斉エポキシ化反応 (1)酸化剤としてヨードソベンゼンを使った反応例 化合物[V]または[VI]0.068mmol、光学活
性サレンマンガン錯体[III]または[IV]1.36X
10-3mmol及びヨードソベンゼン0.136mmo
lをアセトニトリル1.4mlに加え、室温または−2
0℃で24時間撹拌した。反応終了後、反応液を減圧下
濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶離
液:ヘキサン−酢酸エチル=4:1→1:1)にて目的
とする光学活性エポキシ化合物[I]または[II]を得
た。
【0037】結果は表1に示した。
【0038】
【表1】
【0039】(2)酸化剤として次亜塩素酸ナトリウム
を用いた反応例 化合物[V]または[VI]0.076mmol、光学活
性サレンマンガン錯体[III]または[IV]1.52X
10-3mmol、0.55M次亜塩素酸ナトリウム
(0.05Mリン酸(II)ナトリウム0.075ml共
存)0.45ml(pH=11.3に調整)及びルチジ
ンN−オキシド1.52X10-3mmolをジクロロメ
タン0.5mlに加え、0℃で24時間撹拌した。ジク
ロロメタンで抽出し、乾燥、減圧濃縮したものをカラム
クロマトグラフィー(溶離液:ヘキサン−酢酸エチル=
4:1→1:1)にて目的とする光学活性エポキシ化合
物[I]または[II]を単離した。
【0040】結果は表2に示した。
【0041】
【表2】
【0042】参考例 公知文献[Tetrahedron:Asymmetry、 第2巻、481-494
頁]記載の下記触媒Fを用い、実施例4(1)と同一の条
件下で化合物[V]の不斉エポキシ化反応を行ったとこ
ろ、光学純度19%しか得られなかった。(表3)
【0043】
【表3】
【0044】〔光学純度の決定〕光学活性液クロカラム
(ダイセル化学工業製、キラルセル OJ、250mm×4.6
mm)を用いた高速液体クロマトグラフィーによる。 展開溶媒:ヘキサン−イソプロパノール=2:1 流 速:0.5ml/min 検出波長:254nm
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年10月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】原料となるオレフィン化合物[V]は既知
化合物であり、その合成法は、特開昭52-91866号公報、
英国特許1548221号公報及び英国特許1548222号公報に記
述されている。また、オレフィン化合物[VI]は、化合
物[V]を原料として特開平2-49788号公報、EP327127
号公告公報及び米国特許4900752号公報に記載された方
法によって容易に合成することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07F 13/00 A 7731−4H // C07B 61/00 300

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式[I](式中Rは水素原子またはアミ
    ノ基の保護基を表し、*で示された炭素原子の絶対配位
    はRかSを意味する。)で表されるベンゾピラン化合物
    の光学活性体。 【化1】
  2. 【請求項2】 式[II](式中、nは0または1の整数
    を表し、*で示された炭素原子の絶対配位はRかSを意
    味する。)で表されるベンゾピラン化合物の光学活性
    体。 【化2】
  3. 【請求項3】 式[III](式中、R1、R2、R3、R4、R5
    は同一または相異なって水素原子、分枝していてもよい
    炭素数1〜4のアルキル基を、あるいはフッ素原子、塩
    素原子または臭素原子、分枝していてもよい炭素数1〜
    4のアルキル基、分枝していてもよい炭素数1〜4のア
    ルコキシ基の中から任意に選ばれた置換基によって置換
    されていてもよいフェニル基を意味し、R6は分枝してい
    てもよい炭素数1〜4のアルキル基(ただし、R6がエチ
    ル基を意味するとき、R1とR2の何れかとR3とR4の何れか
    が同時にフェニル基ではない。)を意味し、Arはフッ素
    原子、塩素原子または臭素原子、分枝していてもよい炭
    素数1〜4のアルキル基、分枝していてもよい炭素数1
    〜4のアルコキシ基の中から任意に選ばれた置換基によ
    って置換されていてもよいフェニル基を意味し、*で示
    された炭素原子の絶対配位はRかSを意味し、X-は塩
    を形成しうる陰イオン対を意味する。)で表される光学
    活性マンガン錯体。 【化3】
  4. 【請求項4】 式[IV](式中、R1、R2、R3、R4、R5
    同一または相異なって水素原子、分枝していてもよい炭
    素数1〜4のアルキル基を、あるいはフッ素原子、塩素
    原子または臭素原子、分枝していてもよい炭素数1〜4
    のアルキル基、分枝していてもよい炭素数1〜4のアル
    コキシ基の中から任意に選ばれた置換基によって置換さ
    れていてもよいフェニル基を意味し、Arはフッ素原子、
    塩素原子または臭素原子、分枝していてもよい炭素数1
    〜4のアルキル基、分枝していてもよい炭素数1〜4の
    アルコキシ基の中から任意に選ばれた置換基によって置
    換されていてもよいフェニル基を意味し、*で示された
    炭素原子の絶対配位はRかSを意味し、X-は塩を形成
    しうる陰イオン対を意味する。)で表される光学活性マ
    ンガン錯体。 【化4】
  5. 【請求項5】 式[V](式中Rは水素原子またはアミ
    ノ基の保護基を表す。)で表されるオレフィン化合物に
    対し、請求項3記載の式[III]または請求項4記載の
    式[IV]で表される光学活性マンガン錯体のいずれかを
    触媒として不斉エポキシ化反応を行ない、請求項1記載
    の式[I]で表される光学活性ベンゾピラン化合物を製
    造する方法。 【化5】
  6. 【請求項6】 式[VI] (式中、nは0または1の整数
    を表す。)で表される化合物に対し、請求項3記載の式
    [III]または請求項4記載の式[IV]で表される光学
    活性マンガン錯体のいずれかを触媒として不斉エポキシ
    化反応を行ない、請求項2記載の式[II]で表される光
    学活性ベンゾピラン化合物を製造する方法。 【化6】
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