JPH05301855A - 含硫黄化合物 - Google Patents

含硫黄化合物

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JPH05301855A
JPH05301855A JP4151089A JP15108992A JPH05301855A JP H05301855 A JPH05301855 A JP H05301855A JP 4151089 A JP4151089 A JP 4151089A JP 15108992 A JP15108992 A JP 15108992A JP H05301855 A JPH05301855 A JP H05301855A
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四郎 三田
Yoichi Kawashima
洋一 河嶋
Shinji Kato
信治 加藤
Masataka Morishita
正孝 森下
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Abstract

(57)【要約】 【構成】一般式[I]で表わされる化合物および免疫疾
患治療剤としての用途。 【化1】 [式中、Xは硫黄原子または酸素原子を示し、Rおよ
びRは、水素原子等を示し、Rはヒドロキシ基等を
示し、RおよびRは、水素原子、−A−R等を
示し、Rは、アミド基、アミノ基等を示し、A、A
、AおよびAは同一かまたは異なって、不飽和結
合またはヒドロキシ基を有してもよい低級アルキレンを
示し、mは0または1を示し、nは0または1を示
す。] 【効果】本発明化合物は、優れたサイムリン活性を示
し、免疫不全や自己免疫疾患等、種々の免疫異常に起因
する疾患の治療剤として有用であると期待される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は免疫不全や自己免疫疾患
等、種々の免疫異常に起因する疾患の治療剤として有用
な化合物を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、種々の免疫異常に起因する疾患
や、抗癌剤の副作用等による免疫能の低下に関する研究
が盛んになっており、その治療剤についての研究も数多
くなされている。胸腺で産生されるサイムリンは、9個
のアミノ酸で構成されるぺプチドで、亜鉛とコンプレッ
クスを形成して、低下した免疫機能を回復させる作用を
示すことが知られており、免疫不全や自己免疫性疾患に
有効な薬物となる可能性が示唆されている(Med.O
ncol.& Tumor Pharmacothe
r.,25−29,1989)。
【0003】しかしながら、サイムリンは胸腺で産生さ
れる微量物質であり、また、生体成分であるので、生体
内にある分解酵素により分解されやすく、活性が保たれ
にくいため、実際に臨床の場に応用するには問題も多
い。この問題を解決するには、生体に投与しても活性が
保たれ、大量に得ることが可能な合成化合物を利用する
のが好適である。このような目的で、各種アミノ酸誘導
体(PCT/JP90/01515)、側鎖に2個の硫
黄原子を含むラクトンまたはラクタム化合物(PCT/
JP92/00002)等が提唱されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これらの化合物は、優
れたサイムリン様活性を示すものであるが、さらに種々
の誘導体について研究する必要があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、サイムリ
ンの効果発現機序に着目し、硫黄原子を2個または硫黄
原子と酸素原子を有する各種化合物の合成研究をして、
優れたサイムリン様活性を有する化合物を見い出した。
【0006】
【発明の開示】本発明は一般式[I](化1)で表わさ
れる化合物およびその塩類およびそれらを有効成分とす
る免疫系疾患治療剤に関する。
【化1】 [式中、Xは硫黄原子または酸素原子を示す。Rおよ
びRは同一かまたは異なって、水素原子またはヒドロ
キシ基若しくはスルフヒドリル基の保護基を示す。R
はヒドロキシ基、低級アルコキシ基または化2を示す。
【化2】 およびRは同一かまたは異なって、水素原子、低
級アルキル基または−A−Rを示す。Rはカルボ
キシル基、低級アルコキシカルボニル基、ヒドロキシ
基、アミノ基、低級アルキルアミノ基、アミド基または
イミダゾリル基を示す。A、A、AおよびA
同一かまたは異なって、不飽和結合を有してもよい直鎖
または分枝の低級アルキレンを示し、該低級アルキレン
はヒドロキシ基で置換されていてもよい。mは0または
1を示す。nは0または1を示す。以下同じ。]
【0007】上記で規定したグループをさらに詳しく説
明すると、低級アルキル基とは、メチル、エチル、プロ
ピル、ブチル、ヘキシル、イソプロピル、t−ブチル等
の1〜6個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキ
ルを示し、低級アルコキシとは、メトキシ、エトキシ、
プロポキシ、ヘキシルオキシ、イソプロポキシ、t−ブ
トキシ等の1〜6個の炭素原子を有する直鎖または分枝
のアルコキシを示し、低級アルキレンとは、化3等の1
〜6個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキレン
を示し、それらの基は、1個または複数の二重結合を含
んでもよく、またヒドロキシ基で置換されていてもよ
い。
【化3】
【0008】保護基としては、ヒドロキシ基やスルフヒ
ドリル基に汎用されるものを用いることができる。例え
ば、ベンジル基、p−メトキシベンジル基等の(置換)
フェニル低級アルキル基、アセチル基、ピバロイル基等
の低級アルカノイル基、t−ブトキシカルボニル基等の
低級アルコキシカルボニル基、テトラヒドロピラニル
基、トリチル基、メチル基、エチル基等の低級アルキル
基が挙げられる。
【0009】塩類としては、ナトリウム塩、カリウム
塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、亜鉛塩、塩酸塩、
硫酸塩、リン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、フマル酸
塩、シュウ酸塩等の医薬として許容される塩類が挙げら
れる。
【0010】本発明化合物[I]は、公知の合成手段を
適宜組み合わせて合成することができる。
【0011】本発明化合物[I]には立体異性体が存在
し得るが、それらは全て本発明に含まれる。
【0012】本発明化合物[I]はサイムリン様活性を
示し、免疫不全や自己免疫疾患等、種々の免疫異常に起
因する疾患の治療剤として有用なものである。胸腺で産
生されるサイムリンは、9個のアミノ酸で構成されるペ
プチドが、亜鉛とコンプレックスを形成してなるもの
で、低下した免疫機能を回復させる作用を示すことが知
られており、免疫不全や自己免疫性疾患に有効な薬物と
なる可能性が示唆されている。
【0013】しかしながら、サイムリンを臨床の場に応
用するには種々の問題がある。そこで本発明者等は、サ
イムリンの効果発現機序に着目し、種々の化合物を合成
してその効果を鋭意研究した結果、後述の薬理試験の項
で示す様に、硫黄原子を2個または硫黄原子と酸素原子
を有する化合物が優れたサイムリン様活性を示し、免疫
不全や自己免疫疾患等、種々の免疫異常に起因する疾患
の治療剤として有用であることを見い出した。
【0014】免疫異常に起因する疾患には種々のものが
あり、例えば慢性関節リウマチ、慢性肝炎、貧血、全身
性エリテマトーデス、原発性免疫不全症、低γ−グロブ
リン血症等が挙げられ、本発明化合物[I]はそれらの
種々の疾患に対して有用であることが期待される。
【0015】本発明化合物[I]はサイムリンと同様、
亜鉛とコンプレックスを形成して効果発現すると考えら
れるが、実際に臨床で用いる際は、生体内に存在する微
量の亜鉛を利用し、コンプレックスを形成させることも
可能であり、また塩化亜鉛等の亜鉛塩を併用投与しても
よい。
【0016】本発明化合物[I]は経口または非経口投
与することができる。投与剤型としては錠剤、カプセル
剤、軟カプセル剤、注射剤等が挙げられ、通常の製剤方
法として汎用されている技術を用いて製剤化することが
できる。例えば、錠剤、カプセル剤、軟カプセル剤、顆
粒剤等の経口剤は、必要に応じて、乳糖、デンプン、結
晶セルロース、植物油等の増量剤、ステアリン酸マグネ
シウム、タルク等の滑沢剤、ヒドロキシプロピルセルロ
ース、ポリビニルピロリドン等の結合剤、カルボキシメ
チルセルロース カルシウム等の崩壊剤、ヒドロキシプ
ロピルメチルセルロース、マクロゴール、シリコン樹脂
等のコーテイング剤、ゼラチン皮膜等の皮膜剤を用いて
製剤化することができる。投与量は症状、剤型等により
適宜選択されるが、通常1日1mg〜1000mg、好
ましくは1mg〜200mgを1回または数回にわけ投
与すればよい。
【0017】
【実施例】
実施例1 3−ベンジルチオ−2−ベンジルチオメチルプロピオン
酸(化合物1) 窒素雰囲気下、ベンジルメルカプタン(2.82ml)
の無水DMF(12ml)溶液に2−ブロモメチルアク
リル酸(1.65g)のDMF(8ml)溶液を加え1
時間撹拌する。反応液に氷冷下、希塩酸を加え酸性とし
酢酸エチルで抽出する。有機層を水、次いで飽和食塩水
で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮す
る。得られる油状物をシリカゲルカラムクロマトで精製
し標記化合物2.84g(85%)を得る。 mp 51.5−52.7℃(酢酸エチル − n−ヘ
キサン) IR(KBr,cm−1)3060,3026,291
5,1705,1452,1423,1280,124
7,1224,764,694,675
【0018】実施例2 3−メルカプト−2−メルカプトメチルプロピオン酸
(化合物2) 液体アンモニア(30ml)に3−ベンジルチオ−2−
ベンジルチオメチルプロピオン酸(化合物1、1.03
g)のTHF(10ml)溶液を加え溶解し、次いで−
70℃付近に保ちつつ金属ナトリウムを少量づつ加え
る。反応終了後、塩化アンモニウムを加えた後溶媒を減
圧留去する。残渣に希塩酸を−20℃以下で加え酸性と
し、酢酸エチルで抽出する。有機層を飽和食塩水で洗浄
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮する。得ら
れる油状物をシリカゲルカラムクロマトで精製し標記化
合物0.45g(95%)を得る。 IR(film,cm−1)3064,3016,25
56,1704,1429,1259,1210,92
【0019】実施例3 3、4−ジアセチルチオブタン酸 メチルエステル(化
合物3) 窒素雰囲気下、3−アセチルチオメチルアクリル酸 メ
チルエステル(2.31g)およびチオ酢酸(1.0m
l)の混合物を80℃で一夜加熱する。生成物をシリカ
ゲルカラムクロマトで精製し標記化合物2.82g(8
5%)を得る。 IR(film,cm−1)1741,1696,14
37,1357,1243,1214,1198,11
78,1131,956,624
【0020】実施例4 4−ベンジルチオ−2−ベンジルチオメチルブタン酸
(化合物4) 窒素雰囲気下、2−メチレン−4−ブタノリド(294
mg)、ベンジルメルカプタン(1.20ml)および
DMF(6ml)の混合物に、カリウム tert−ブ
トキシド(337mg)を加え100℃で30分間撹拌
する。反応液に希塩酸を加え酸性とし、酢酸エチルで抽
出する。有機層を水、次いで飽和食塩水で洗浄し、無水
硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮する。得られる油状
物をシリカゲルカラムクロマトで精製し標記化合物95
4mg(92%)を得る。 mp 61.9−62.9℃ IR(KBr,cm−1)3028,2916,170
3,1453,1238,701,679
【0021】実施例5 4−メルカプト−2−メルカプトメチルブタン酸(化合
物5) 4−ベンジルチオ−2−ベンジルチオメチルブタン酸
(化合物4、1.07g)を用い実施例2と同様に操作
して標記化合物0.50g(97%)を得る。 IR(film,cm−1)3020,2932,16
98,1452,1291,1240
【0022】実施例6 5−ベンジルチオ−2−ベンジルチオメチルペンタン酸
(化合物6) 2−メチレン−5−ペンタノリド(7.69g)を用い
実施例4と同様に操作して標記化合物13.98g(5
7%)を得る。 mp 44.2−46.8℃ IR(KBr,cm−1)2950,1696,145
4,699
【0023】実施例7 5−メルカプト−2−メルカプトメチルペンタン酸(化
合物7) 5−ベンジルチオ−2−ベンジルチオメチルぺンタン酸
(化合物6、0.45g)を用い実施例2と同様に操作
して標記化合物0.24g(97%)を得る。 IR(film,cm−1)2652,2556,16
97,1452,1425,1269,1239,11
78,931
【0024】実施例8 6−ベンジルチオ−2−ベンジルチオメチルヘキサン酸
(化合物8) 1)窒素雰囲気下、イソプロピルアミン(5.57g)
のTHF(130ml)溶液に−20℃で1.6Mのn
−ブチルリチウム/n−ヘキサン溶液(32.8ml)
を滴下し、次いで−78℃で6−ヘキサノリド(5.7
1g)のTHF(20ml)溶液を滴下し、40分間−
78℃で撹拌する。この調製液にホルマリンガス(パラ
ホルムアルデヒド4.50gを加熱し発生させる)を−
20℃で導入し、40分間撹拌する。反応液に飽和塩化
アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出する。有
機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮する。得
られる油状物をシリカゲルカラムクロマトで精製し2−
ヒドロキシメチル−6−ヘキサノリド1.35g(19
%)を得る。 IR(film,cm−1)3413,2934,17
14,1398,1249,1211,1176,10
54,1025
【0025】2)窒素雰囲気下、2−ヒドロキシメチル
−6−ヘキサノリド(0.70g)のピリジン(5m
l)溶液に、氷冷撹拌しながらメタンスルホニルクロリ
ド(0.84g)のピリジン(5ml)溶液を加え5℃
〜室温で18時間撹拌する。反応液を減圧濃縮し、残渣
に酢酸エチルおよび水を加え有機層を分取する。有機層
を水、次いで飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム
で乾燥後、減圧濃縮する。得られる油状物をシリカゲル
カラムクロマトで精製し2−メタンスルホニルオキシメ
チル−6−ヘキサノリド0.93g(86%)を得る。 mp 63.8−64.9℃(酢酸エチル − n−ヘ
キサン) IR(KBr,cm−1)1723,1360,117
【0026】3)窒素雰囲気下、ベンジルメルカプタン
(0.28ml)のDMF(5ml)溶液にカリウム
tert−ブトキシド(236mg)を加え室温で20
分間撹拌する。この調製液に、2−メタンスルホニルオ
キシメチル−6−ヘキサノリド(252ml)のDMF
(2ml)溶液を加え室温で30分間、120℃で30
分間撹拌する。反応液に希塩酸を加え酸性とし、酢酸エ
チルで抽出する。有機層を水、次いで飽和食塩水で洗浄
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮する。得ら
れる油状物をシリカゲルカラムクロマトで精製し標記化
合物230mg(61%)を得る。 mp 61.7−62.5℃(n−ヘキサン) IR(KBr,cm−1)2939,2853,169
3,1452,1200,699
【0027】実施例9 6−メルカプト−2−メルカプトメチルヘキサン酸(化
合物9) 6−ベンジルチオ−2−ベンジルチオメチルヘキサン酸
(化合物8、405mg)を用い実施例2と同様に操作
して標記化合物202mg(96%)を得る。 IR(film,cm−1)2933,2859,17
05,1428,1275
【0028】実施例10 3、4−ジベンジルチオ−4−メチルペンタン酸 メチ
ルエステル(化合物10) 4−ベンジルチオ−4−メチル−2−ペンテン酸 メチ
ルエステル(0.75g)およびベンジルメルカプタン
(0.50ml)のTHF(5ml)溶液に0℃でナト
リウム メトキシド(30mg)を加え、室温で一夜撹
拌する。反応液に塩化アンモニウム水溶液を加えエーテ
ルで抽出する。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸
ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮する。得られる油状物を
シリカゲルカラムクロマトで精製し標記化合物1.01
g(90%)を得る。 NMR(CDCl)1.17(3H,s),1.37
(3H,s),2.58(1H,dd),3.23(1
H,dd),3.42(1H,dd),3.66(2
H,s),3.69(3H,s),3.80(1H,
d),3.85(1H,d),7.2−7.4(10
H,m)
【0029】実施例11 3、4−ジベンジルチオ−4−メチルペンタン酸(化合
物11) 3、4−ジベンジルチオ−4−メチルペンタン酸 メチ
ルエステル(化合物10、1.00g)のTHF(10
ml)溶液に1N水酸化ナトリウム水溶液(5ml)を
加え、一夜室温で撹拌する。反応液に希塩酸を加え酸性
とし、エーテルで抽出する。有機層を飽和食塩水で洗浄
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮する。得ら
れる油状物をシリカゲルカラムクロマトで精製し標記化
合物358mg(37%)を得る。 NMR(CDCl)1.19(3H,s),1.41
(3H,s),2.63(1H,dd),3.20(1
H,dd),3.55(1H,dd),3.67(2
H,s),3.83(1H,d),3.88(1H,
d),7.1−7.3(10H,m),9−11(1
H,br s)
【0030】実施例12 3、4−ジメルカプト−4−メチルペンタン酸(化合物
12) 3、4−ジベンジルチオ−4−メチルペンタン酸(化合
物11、572mg)g)を用い実施例2と同様に操作
して標記化合物181mg(75%)を得る。 IR(film,cm−1)2568,1708,14
27,1408,1289,1237,1120,95
3,928
【0031】実施例13 4−ベンジルチオ−2−ベンジルチオエチルブタン酸
(化合物13) 1)マロン酸 ジエチルエステル(513mg)のDM
F(7ml)溶液に、氷冷撹拌下カリウム tert−
ブトキシド(391mg)を加え、室温でさらに1時間
撹拌する。この調製液に、2−ベンジルチオエチルブロ
ミド(740mg)のDMF(3ml)溶液を加え室温
で16時間撹拌する。反応液にベンゼンを加え、希塩
酸、水、次いで飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥後、滅圧濃縮する。得られる油状物をシリカゲ
ルカラムクロマトで精製し2−ベンジルチオエチルマロ
ン酸 ジエチルエステル513mg(52%)を得る。 IR(film,cm−1)2981,1731,14
54,1369,1152,1096,1032,70
【0032】2)窒素雰囲気下、2−ベンジルチオエチ
ルマロン酸 ジエチルエステル(3.27g)の無水D
MF(15ml)溶液に、氷冷撹拌下カリウム ter
t−ブトキシド(1.54g)を加え、室温でさらに3
0分間撹拌する。この調製液に、2−ベンジルチオエチ
ルブロミド(2.91g)のDMF(5ml)溶液を加
え室温で14時間撹拌する。反応液にベンゼンを加え、
希塩酸、水、次いで飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナト
リウムで乾燥後、減圧濃縮する。得られる油状物をシリ
カゲルカラムクロマトで精製しビス(2−ベンジルチオ
エチル)マロン酸ジエチルエステル2.90g(60
%)を得る。 IR(film,cm−1)1729,1463,12
62,1217,1179,1069,702
【0033】3)窒素雰囲気下、ビス(2−ベンジルチ
オエチル)マロン酸 ジエチルエステル(2.52
g)、エタノール(10ml)、ジオキサン(15m
l)、メタノール(15ml)および4N水酸化カリウ
ム水溶液(21ml)の混合物を3.5時間還流撹拌す
る。反応液を減圧濃縮後、6N塩酸で酸性とし酢酸エチ
ルで抽出する。有機層を水、次いで飽和食塩水で洗浄
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮する。残渣
をDMSO(5ml)に溶解し、120℃で1時間撹拌
する。反応液を室温まで冷却し、水を加え酢酸エチルで
抽出する。有機層を水、次いで飽和食塩水で洗浄し、無
水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮する。得られる油
状物をシリカゲルカラムクロマトで精製し標記化合物
1.20g(61%)を得る。 mp 45.0−45.8℃ IR(film,cm−1)3026,2919,16
86,1452,697
【0034】実施例14 4−メルカプト−2−メルカプトエチルブタン酸(化合
物14) 4−ベンジルチオ−2−ベンジルチオエチルブタン酸
(化合物13、500mg)を用い実施例2と同様に操
作して標記化合物229mg(91%)を得る。 IR(film,cm−1)2936,1703,14
49,1292,1236,941
【0035】実施例15 2、6−ジベンジルチオヘキサン酸 エチルエステル
(化合物15) 1)窒素雰囲気下、イソプロピルアミン(3.64g)
の無水THF(50m1)溶液に、氷冷撹拌下1.6M
のn−ブチルリチウム/n−ヘキサン溶液(19.7m
l)およびヘキサメチルホスフオリックトリアミド(H
MPA、7.34g)を加え10分間撹拌する。この調
製液に、−50〜−60℃にて2−ベンジルチオ酢酸
エチルエステル(6.31g)のTHF(20ml)溶
液を加え、−60℃で30分間撹拌する。次いで、同温
度にて4−クロロ−1−ヨードブタン(7.86g)の
THF(20ml)溶液を加え、室温に戻しつつ2時間
撹拌する。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加
え、有機層を分取する。有機層を減圧濃縮後、残渣をベ
ンゼンに溶解する。ベンゼン溶液を希塩酸、水、次いで
飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減
圧濃縮する。得られる油状物をシリカゲルカラムクロマ
トで精製し6−クロロ−2−ベンジルチオヘキサン酸
エチルエステル5.69g(63%)を得る。 IR(film,cm−1)2954,1731,14
54,1261,1156,1028,703
【0036】2)窒素雰囲気下、ベンジルメルカプタン
(1.97ml)のDMF(15ml)溶液に、室温で
撹拌しながらカリウム tert−ブトキシド(1.8
3g)を加え30分間撹拌する。この調製液に6−クロ
ロ−2−ベンジルチオヘキサン酸 エチルエステル
(4.46g)のDMF(15ml)溶液を室温で加え
1時間撹拌する。反応液にベンゼンを加え、希塩酸、
水、次いで飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで
乾燥後減圧濃縮する。得られる油状物をシリカゲルカラ
ムクロマトで精製し標記化合物3.92g(68%)を
得る。 IR(film,cm−1)2932,1731,14
94,1453,1265,1240,1154,10
28,701
【0037】実施例16 2、6−ジベンジルチオヘキサン酸(化合物16) 2、6−ジベンジルチオヘキサン酸 エチルエステル
(化合物15、3.82g)、ジオキサン(10m
l)、メタノ−ル(20ml)および4N水酸化ナトリ
ウム水溶液(4.9ml)の混合物を室温で3時間撹拌
する。反応液を塩酸にて酸性とし、減圧濃縮する。残渣
に水および酢酸エチルを加え有機層を分取する。有機層
を水、次いで飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム
で乾燥後、減圧濃縮する。得られる油状物をシリカゲル
カラムクロマトで精製し標記化合物3.15g(89
%)を得る。 IR(film,cm−1)3084,3061,30
28,2926,2859,1700,1494,14
53,1418,1293,768,701,681
【0038】実施例17 2、6−ジメルカプトヘキサン酸(化合物17) 2、6−ジベンジルチオヘキサン酸(化合物16、60
6mg)を用い実施例2と同様に操作して標記化合物2
83mg(93%)を得る。 IR(film,cm−1)3000,1706,14
18,1282,1208,932
【0039】実施例18 2−ベンジルチオ−6−ベンジルチオメチル−6,メチ
ル−4−ヘプテン酸(化合物18) 1)窒素雰囲気下、4−ベンジルチオメチル−3−ヒド
ロキシ−4−メチル−1−ペンテン(502mg、IR
(film,cm−1):3444,1497,147
0,1454,1424,1385,1365,103
1,993,926,701)、2−ベンジルチオ酢酸
(387mg)および4−ジメチルアミノピリジン(1
0mg)のTHF(5ml)溶液に、氷冷撹拌下ジシク
ロヘキシルカルボジイミド(DCC、452mg)のT
HF(5ml)溶液を滴下する。反応液を氷冷下1時
間、室温で2時間撹拌後、酢酸エチルで希釈しろ過す
る。ろ液を減圧濃縮し得られる油状物をシリカゲルカラ
ムクロマトで精製し4−ベンジルチオメチル−3−ベン
ジルチオアセトキシ−4−メチル−1−ペンテン710
mg(84%)を得る。 IR(film,cm−1)1732,1496,14
54,1269,1154,1120,988,702
【0040】2)窒素雰囲気下、イソプロピルアミン
(0.40ml)のTHF(5ml)溶液に、−20℃
で1.6Mのn−ブチルリチウム/n−ヘキサン溶液
(1.40ml)を加え20分間撹拌する。この調製液
に、−78℃付近にて4−ベンジルチオメチル−3−ベ
ンジルチオアセトキシ−4−メチル−1−ペンテン(8
01mg)のTHF(3ml)溶液を滴下し、さらに4
0分間撹拌する。次いで、同温度にてヘキサメチル亜リ
ン酸トリアミド(0.50ml)およびトリメチルシリ
ルクロリド(0.30ml)を加え、室温に戻しつつ4
時間撹拌する。反応液に2N塩酸(3ml)を加え中和
し、15分間撹拌後希塩酸に入れエーテルで抽出する。
有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾
燥後、減圧濃縮する。得られる油状物をシリカゲルカラ
ムクロマトで精製し標記化合物592mg(74%)を
得る。 IR(film,cm−1)1704,1497,14
54,700
【0041】実施例19 2−メルカプト−6−メルカプトメチル−6−メチル−
4−ヘプテン酸(化合物19) 2−ベンジルチオ−6−ベンジルチオメチル−6−メチ
ル−4−ヘプテン酸(化合物18、302mg)を用い
実施例2と同様に操作して標記化合物155mg(93
%)を得る。 IR(film,cm−1)2348,1710,14
30,1420,1395,1282,922,717
【0042】実施例20 1、3−ジベンジルチオ−2−メトキシカルボニルメチ
ルオキシ−3−メチルブタン(化合物20) 1)1、3−ジベンジルチオ−3−メチル−2−オキソ
ブタン(2.50g:2−ベンジルチオ酢酸と2−ベン
ジルチオ−2−メチルプロピオニルクロリドより調製。
IR(film,cm−1)1690,1601,14
95,1453,1051,700)のメタノール(2
0ml)溶液に、氷冷下水素化ホウ素ナトリウム(0.
25g)を加え10分間撹拌する。反応液に2N塩酸
(10ml)を加えた後減圧濃縮する。残渣をエーテル
で抽出し、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、次
いで飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥
後、減圧濃縮する。得られる油状物をシリカゲルカラム
クロマトで精製し1、3−ジベンジルチオ−2−ヒドロ
キシ−3−メチルブタン2.39g(95%)を得る。 IR(film,cm−1)3456,1495,14
52,1120,1068,701
【0043】2)窒素雰囲気下、1、3−ジベンジルチ
オ−2−ヒドロキシ−3−メチルブタン(1.60g)
のDMF(16ml)溶液に、氷冷撹拌下水素化ナトリ
ウム(0.45g)を加え、1時間後さらに2−ヨード
酢酸 メチルエステル(2.00g)を加え室温で一夜
撹拌する。反応液に塩化アンモニウム水溶液を加えエー
テルで抽出する。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫
酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮する。得られる油状物
をシリカゲルカラムクロマトで精製し標記化合物0.4
7g(24%)を油状物として得る。
【0044】実施例21 2−カルボキシメチルオキシ−1、3−ジベンジルチオ
−3−メチルブタン(化合物21) 1、3−ジベンジルチオ−2−メトキシカルボニルメチ
ルオキシ−3−メチルブタン(化合物20、0.80
g)および炭酸カリウム(0.40g)をTHF(5m
l)、メタノール(2ml)および水(3ml)の混液
に入れ室温で一夜撹拌する。反応液を減圧濃縮し、希塩
酸で酸性とした後エーテルで抽出する。有機層を飽和食
塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮
する。得られる油状物をシリカゲルカラムクロマトで精
製し標記化合物0.42g(55%)を得る。 IR(film,cm−1)1720,1452,13
62,1237,1119,702
【0045】実施例22 2−カルボキシメチルオキシ−1、3−ジメルカプト−
3−メチルブタン(化合物22) 2−カルボキシメチルオキシ−1、3−ジベンジルチオ
−3−メチルブタン(化合物21、0.40g)を用い
実施例2と同様に操作して標記化合物0.19g(90
%)を得る。 IR(film,cm−1)2548,1725,12
43,1124,908,731
【0046】実施例23 4−ヒドロキシ−5−(4−メトキシベンジルチオ)−
2−(4−メトキシベンジルチオメチル)ペンタンアミ
ド(化合物23) 2、4−ビス(4−メトキシベンジルチオメチル)−4
−ブタノリド(2.40g)をメタノ−ル(30ml)
およびTHF(10ml)の混液に溶解し、この溶液に
氷冷下アンモニアガスを30分間通じる。反応液を一夜
室温で撹拌後減圧濃縮する。得られる油状物をシリカゲ
ルカラムクロマトで精製し標記化合物2.36g(94
%)を得る。 IR(film,cm−1) 3340,3192,2
912,1664,1610,1511,1439,1
301,1245,1176,1032,832,73
【0047】原料を替え上記と同様に操作して下記化合
物を得る。 ・5−ベンジルチオ−2−ベンジルチオメチル−4−ヒ
ドロキシ−5−メチルヘキサ ンアミド(化合物24) IR(film,cm−1)3336,3192,16
66,1602,1496,1453,1299,10
70,702
【0048】実施例24 4−ヒドロキシ−5−メルカプト−2−メルカプトメチ
ル−5−メチルヘキサンアミド(化合物25) 5−ベンジルチオ−2−ベンジルチオメチル−4−ヒド
ロキシ−5−メチルヘキサンアミド(化合物24、29
1mg)を用い実施例2と同様に操作して標記化合物6
0mg(37%)を得る。 NMR(CDCl)1.30および1.32(3H,
s),1.40(3H,s),1.54−1.66(2
H,m),1.75−1.91(2H,m),2.51
−2.92(4H,m),3.37−3.49(1H,
m),5.84(1H,br s),6.17(1H,
br s)
【0048】実施例25 5−(5−ベンジルチオ−2−ベンジルチオメチルペン
タノイル)アミノペンチルアミン 塩酸塩(化合物2
6) 窒素雰囲気下、5−ベンジルチオ−2−ベンジルチオメ
チルペンタン酸(化合物6、1.08g)およびN−ヒ
ドロキシコハク酸イミド(0.42g)のDMF(4m
l)溶液に、氷冷下DCC(0.65g)のDMF(3
ml)溶液を加え室温でさらに一夜撹拌後ろ過する。こ
のろ液を、窒素雰囲気下氷冷撹拌しながら5−アミノペ
ンチルアミン(0.92g)のDMF(4ml)溶液に
加え、氷冷下1時間、さらに室温で3時間撹拌する。反
応液に酢酸エチルを加え、水、次いで飽和食塩水で洗浄
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮する。残渣
に2NHCl/酢酸エチルを加え減圧濃縮し、得られる
油状物をシリカゲルカラムクロマトで精製して標記化合
物0.87g(65%)を得る。 NMR(CDCl)1.35−1.77(8H,
m),1.77(2H,br s),2.18(1H,
br s),2.35−2.47(4H,m),2.6
−2.7(1H,m),2.98(2H,m),3.1
6(1H,br s),3.23(1H,br s),
3.65と3.69および3.70(4H,夫々s),
6.25(1H,br s),7.22−7.29(1
0H,m),8.22(3H,br s)
【0049】実施例26 5−(5−メルカプト−2−メルカプトメチルペンタノ
イル)アミノペンチルアミン塩酸塩(化合物27) 5−(5−ベンジルチオ−2,ベンジルチオメチルペン
タノイル)アミノペンチルアミン塩酸塩(化合物26、
621mg)を用い実施例2と同様に操作して標記化合
物254mg(65%)を得る。 IR(film,cm−1)3260,2934,26
54,2544、1644,1556
【0050】実施例27 5−ヒドロキシ−2−メルカプトメチルペンタン酸(化
合物28) 1)窒素雰囲気下、2−メチレン−5−ペンタノリド
(224mg)およびチオ酢酸(183mg)のDMF
(4ml)溶液に、氷冷撹拌下カリウム tert−ブ
トキシド(11mg)を加え、室温で2時間撹拌する。
反応液に氷冷下塩化アンモニウム水溶液および酢酸エチ
ルを加え有機層を分取する。有機層を、水、次いで飽和
食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃
縮する。得られる油状物をシリカゲルカラムクロマトで
精製し2−アセチルチオメチル−5−ペンタノリド28
3mg(75%)を得る。 NMR(CDCl)1.55一1.66(1H,
m),1.90−1.97(2H,m),2.16−
2.23(1H,m),2.35(3H,s),2.7
1−2.79(1H,m),3.15(1H,dd),
3.29(1H,dd),4.31(2H,t)
【0051】2)窒素雰囲気下、2−アセチルチオメチ
ル−5−ペンタノリド(141mg)のTHF(5m
l)溶液に、氷冷下2N水酸化ナトリウム水溶液(1.
05ml)を加え2時間撹拌する。反応液を希塩酸およ
び酢酸で酸性とし滅圧濃縮する。残渣に飽和食塩水およ
び酢酸エチルを加え有機層を分取する。有機層を飽和食
塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮
する。得られる油状物をシリカゲルカラムクロマトで精
製し標記化合物29mg(24%)を得る。 IR(film,cm−1)3368,2946,17
14,1228,1175,1061
【0052】実施例28 2、4−ジベンジルチオ−4−メチル−3−オキソペン
タン酸 メチルエステル(化合物29) 窒素雰囲気下、イソプロピルアミン(0.20ml)の
THF(3ml)溶液に、−78℃で撹拌しながら1.
6Mのn−ブチルリチウム/n−ヘキサン溶液(0.7
0ml)を加え、次いで30分後2−ベンジルチオ酢酸
メチルエステル(0.20g)のTHF(2ml)溶
液をゆっくり加える。1時間撹拌後、反応液に2−ベン
ジルチオ−2−メチルプロピオニルクロリド(0.23
g)のTHF(2ml)溶液を滴下する。反応液を−7
8℃でさらに4時間撹拌後飽和塩化アンモニウム水溶液
(1ml)を加える。反応液にエーテルを加え、無水硫
酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮する。得られる油状物
をシリカゲルカラムクロマトで精製し標記化合物0.3
6g(91%)を得る。 IR(film,cm−1)1741,1696,14
53,1241,1147,702
【0053】実施例29 3、5−ジベンジルチオ−5−メチル−4−オキソヘキ
サン酸 メチルエステル(化合物30) 窒素雰囲気下、イソプロピルアミン(0.70ml)の
THF(10ml)溶液に−40℃で撹拌しながら1.
6Mのn−ブチルリチウム/n−ヘキサン溶液(3.1
0ml)を滴下する。30分間撹拌後、反応液を−78
℃に冷却し、1、3−ジベンジルチオ−3−メチル−2
−オキソブタン(1.50g)のTHF(5ml)溶液
を滴下し1時間撹拌する。次いで、2−ヨード酢酸 メ
チルエステル(1.00g)のTHF(5ml)溶液を
滴下し、さらに5分後HMPA(10ml)を加え2時
間撹拌する。0℃付近まで戻し、反応液に飽和塩化アン
モニウム水溶液(5ml)を加え、次いで室温で希塩酸
を加え中和しエーテルで抽出する。有機層を希塩酸、次
いで飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥
後、減圧濃縮する。得られる油状物をシリカゲルカラム
クロマトで精製し標記化合物0.86g(47%)を得
る。 IR(film,cm−1)1736,1684,14
95,1453,1434,1293,1210,11
54,703
【0054】原料を替え上記と同様に操作して下記化合
物を得る。 .3、5−ジベンジルチオ−5−メチル−4−オキソヘ
キサン酸 エチルエステル(化合物31) IR(film,cm−1)1732,1683,14
95,1453,1368,1292,1205,10
30,702
【0055】実施例30 4、6−ジベンジルチオ−6−メチル−5−オキソペプ
タン酸 メチルエステル化合物32) 1、3−ジベンジルチオ−3−メチル−2−オキソブタ
ン(4.00g)のtert−ブタノール(40ml)
溶液に、室温撹拌下カリウム tert−ブトキシド
(1.51g)を加え、さらに10分後アクリル酸 メ
チルエステル(1.10ml)を滴下する。反応液に希
塩酸を加え中和後エーテルで抽出する。有機層を飽和食
塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮
する。得られる油状物をシリカゲルカラムクロマトで精
製し標記化合物1.91g(38%)を得る。 IR(film,cm−1)1736,1678,14
52,1434,1365,1195,1163,70
【0056】実施例31 4、6−ジベンジルチオ−6−メチル−5−オキソペプ
タン酸(化合物33) 4、6−ジベンジルチオ−6−メチル−5−オキソペプ
タン酸 メチルエステル(化合物32、1.90g)の
THF(10ml)に、水酸化リチウム(0.21g)
の水溶液(10ml)を加え室温で一夜撹拌する。反応
液を滅圧濃縮し、希塩酸で酸性とした後エーテルで抽出
する。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥後、減圧濃縮する。得られる油状物をシリカゲ
ルカラムクロマトで精製し標記化合物1.82g(99
%)を得る。 NMR(CDCl)1.51(6H,s),2.12
(2H,dd),2.48(2H,m),3.48(1
H,d),3.66(1H,d),3.69(1H,
d),3.76(1H,d),3.95(1H,t),
7.2(2H,m),7.2−7.3(8H,m)
【0057】製剤例 本発明化合物[I]の製剤処方の一例を以下に示す。 (錠剤) 本発明化合物 1mg 乳糖 105mg トウモロコシデンプン 38mg 二酸化ケイ素 15mg 低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 5mg ヒドロキシプロピルセルロース−L 5mg ステアリン酸マグネシウム 1mg 計 170mg
【0058】 本発明化合物 5mg 乳糖 155mg トウモロコシデンプン 58mg 二酸化ケイ素 30mg 低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 10mg ヒドロキシプロピルセルロース−L 10mg ステアリン酸マグネシウム 2mg 計 270mg
【0059】 (軟カプセル) 本発明化合物 50mg 植物油 150mg ゼラチン皮膜 140mg 計 340mg
【0060】「薬理試験」本発明化合物[I]のサイム
リン様活性をJ.F.Bach等(Bull.Ins
t.Pasteur,76,325(1978))の方
法に準じて調べた。 (実験方法)胸腺摘出後約2週間経過したC57BL/
6系雄性マウス(10週齢、1群4匹)の脾臓を摘出
し、脾細胞浮遊液(1×10cells/ml、Ha
nks’溶液)を調製する。この調製液100μlに、
被験化合物と塩化亜鉛を1:1のモル比でHanks’
溶液に溶解した液100μlを加え、37℃で30分間
インキュベートした後、アザチオプリン(50μg/m
l、Hanks’溶液)50μlを加え、同温度でさら
に60分間インキュベーションする。この溶液にshe
ep red blood cell(1×10ce
lls/ml、Hanks’溶液)50μlを加え混和
し、4℃で一夜インキュベーションする。次いで穏やか
に振って混和した後、E−ロゼット形成細胞(E−RF
C)を測定した。陽性対照としてサイムリンと塩化亜鉛
を1:1のモル比で各々1×1014Mの濃度となる様
調製した溶液を用いて、被験化合物の場合と同様に操作
した。
【0061】(結果)サイムリン様活性を以下の式によ
り求めた。 数例の結果を以下に示す。
【表1】
【発明の効果】本発明は、優れたサイムリン様活性を示
し、免疫不全や自己免疫疾患等、種々の免疫異常に起因
する疾患の治療剤として有用であると期待される新規化
合物を提供する。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式[I](化1)で表わされる化合物
    およびその塩類。 【化1】 [式中、Xは硫黄原子または酸素原子を示す。Rおよ
    びRは同一かまたは異なって、水素原子またはヒドロ
    キシ基若しくはスルフヒドリル基の保護基を示す。R
    はヒドロキシ基、低級アルコキシ基または化2を示す。 【化2】 およびRは同一かまたは異なって、水素原子、低
    級アルキル基または−A−Rを示す。Rはカルボ
    キシル基、低級アルコキシカルボニル基、ヒドロキシ
    基、アミノ基、低級アルキルアミノ基、アミド基または
    イミダゾリル基を示す。A、A、AおよびA
    同一かまたは異なって、不飽和結合を有してもよい直鎖
    または分枝の低級アルキレンを示し、該低級アルキレン
    はヒドロキシ基で置換されていてもよい。mは0または
    1を示す。nは0または1を示す。]
  2. 【請求項2】RおよびRが水素原子で、Rがヒド
    ロキシ基で、mおよびnが0である請求項1記載の化合
    物。
  3. 【請求項3】RおよびRが水素原子で、Rがヒド
    ロキシ基で、mが0でnが1である請求項1記載の化合
    物。
  4. 【請求項4】RおよびRが水素原子で、Rが−N
    H−A−NHで、mおよびnが0である請求項1記
    載の化合物。
  5. 【請求項5】一般式[I](化1)で表わされる化合物
    またはその塩類を有効成分とする免疫系疾患治療剤。 【化1】 [式中、Xは硫黄原子または酸素原子を示す。Rおよ
    びRは同一かまたは異なって、水素原子またはヒドロ
    キシ基若しくはスルフヒドリル基の保護基を示す。R
    はヒドロキシ基、低級アルコキシ基または化2を示す。 【化2】 およびRは同一かまたは異なって、水素原子、低
    級アルキル基または−A−Rを示す。Rはカルボ
    キシル基、低級アルコキシカルボニル基、ヒドロキシ
    基、アミノ基、低級アルキルアミノ基、アミド基または
    イミダゾリル基を示す。A、A、AおよびA
    同一かまたは異なって、不飽和結合を有してもよい直鎖
    または分枝の低級アルキレンを示し、該低級アルキレン
    はヒドロキシ基で置換されていてもよい。mは0または
    1を示す。nは0または1を示す。]
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008094830A (ja) * 2004-03-02 2008-04-24 L'oreal Sa 少なくとも一のカルボキシジチオールを含む毛髪のパーマネントリシェイプ用組成物

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JP2926168B2 (ja) 1999-07-28

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