JP3169144B2 - シクロペンタン誘導体 - Google Patents

シクロペンタン誘導体

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JP3169144B2
JP3169144B2 JP07894392A JP7894392A JP3169144B2 JP 3169144 B2 JP3169144 B2 JP 3169144B2 JP 07894392 A JP07894392 A JP 07894392A JP 7894392 A JP7894392 A JP 7894392A JP 3169144 B2 JP3169144 B2 JP 3169144B2
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  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は免疫不全や自己免疫疾患
等、種々の免疫異常に起因する疾患の治療剤として有用
な新規化合物を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、種々の免疫異常に起因する疾患
や、抗癌剤の副作用等による免疫能の低下に関する研究
が盛んになっており、その治療剤についての研究も数多
くなされている。胸腺で産生されるサイムリンは、9個
のアミノ酸で構成されるペプチドで、亜鉛とコンプレッ
クスを形成して、低下した免疫機能を回復させる作用を
示すことが知られており、免疫不全や自己免疫性疾患に
有効な薬物となる可能性が示唆されている(Med. Onco
l. & Tumor Pharmacother. 6, 25-29, 1989)。しかし
ながら、サイムリンは胸腺で産生される微量物質であ
り、また、生体成分であるので、生体内にある分解酵素
により分解されやすく、活性が保たれにくいため、実際
に臨床の場に応用するには問題も多い。この問題を解決
するには、生体に投与しても活性が保たれ、大量に得る
ことが可能な合成化合物を利用するのが好適である。こ
のような目的で、側鎖に2個の硫黄原子を含むラクトン
またはラクタム化合物が提唱されている(PCT/JP
92/00002)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これらの化合物は、優
れたサイムリン様活性を示すものであるが、さらに関連
の誘導体について研究する必要があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】PCT/JP92/00
002に開示されている主目的化合物は、側鎖に2個の
硫黄原子を含むラクトンまたはラクタム化合物である
が、本発明者等は、ラクトンまたはラクタム環をシクロ
ペンタン環に替えた化合物について研究し、それらの化
合物も優れたサイムリン様活性を有することを見い出し
た。
【0005】
【発明の開示】本発明は下記一般式[I]で表わされる
化合物およびその塩類およびそれらを有効成分とする免
疫系疾患治療剤に関する。
【化3】 [式中、R1 およびR2 は同一かまたは異なって、ヒド
ロキシ基またはスルフヒドリル基を示し、該ヒドロキシ
基またはスルフヒドリル基は保護基で保護されていても
よい。Xはカルボキシル基、低級アルコキシカルボニル
基または=Oを示し、=Oはアセタールの形となってい
てもよい。AおよびBは同一かまたは異なって、直鎖ま
たは分枝の低級アルキレンを示す。以下同じ。]
【0006】上記で規定したグループをさらに詳しく説
明すると、低級アルコキシとは、メトキシ、エトキシ、
プロポキシ、ヘキシルオキシ、イソプロポキシ、t−ブ
トキシ等の1〜6個の炭素原子を有する直鎖または分枝
のアルコキシを示し、低級アルキレンとは、メチレン、
エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ヘキサメチ
レン、(ジメチル)メチレン、(ジエチル)メチレン等
の1〜6個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキ
レンを示す。
【0007】保護基としては、ヒドロキシ基やスルフヒ
ドリル基に汎用されるものを用いることができる。例え
ば、ベンジル基、p−メトキシベンジル基等の(置換)
フェニル低級アルキル基、アセチル基、ピバロイル基等
の低級アルカノイル基、t−ブトキシカルボニル基等の
低級アルコキシカルボニル基、テトラヒドロピラニル
基、トリチル基、メチル基、エチル基等の低級アルキル
基が挙げられる。アセタールの例としては、ジメチルア
セタ−ル、ジエチルアセタール、メチレンアセタール、
エチレンアセタール等が挙げられる。
【0008】塩類としては、ナトリウム塩、カリウム
塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、亜鉛塩等医薬とし
て許容される塩類が挙げられる。
【0009】実施例の化合物を例にとり、本発明化合物
[I]の代表的な合成法を以下に示す。 a)
【化4】
【0010】b)
【化5】
【0011】c)
【化6】
【0012】上記の方法によって得られた化合物は、常
法により前述の様な塩類とすることができる。本発明化
合物[I]には立体異性体が存在し得るが、それらは全
て本発明に含まれる。尚、実施例における立体配置の命
名は有機化学・生化学命名法改訂第2版(南江堂 19
88年9月15日発行)に基づいた。
【0013】本発明化合物[I]はサイムリン様活性を
示し、免疫不全や自己免疫疾患等、種々の免疫異常に起
因する疾患の治療剤として有用なものである。胸腺で産
生されるサイムリンは、9個のアミノ酸で構成されるペ
プチドが、亜鉛とコンプレックスを形成してなるもの
で、低下した免疫機能を回復させる作用を示すことが知
られており、免疫不全や自己免疫性疾患に有効な薬物と
なる可能性が示唆されている。
【0014】しかしながら、サイムリンを臨床の場に応
用するには種々の問題がある。そこで本発明者等は、サ
イムリンの効果発現機序に着目し、種々の新規化合物を
合成してその効果を鋭意研究した結果、後述の薬理試験
の項で示す様に、側鎖に硫黄原子および/または酸素原
子を含むシクロペンタン誘導体が優れたサイムリン様活
性を示し、免疫不全や自己免疫疾患等、種々の免疫異常
に起因する疾患の治療剤として有用であることを見い出
した。免疫異常に起因する疾患には種々のものがあり、
例えば慢性関節リウマチ、慢性肝炎、貧血、全身性エリ
テマトーデス、原発性免疫不全症、低γ−グロブリン血
症等が挙げられ、本発明化合物[I]はそれらの種々の
疾患に対して有用であることが期待される。
【0015】本発明化合物[I]はサイムリンと同様、
亜鉛とコンプレックスを形成して効果発現すると考えら
れるが、実際に臨床で用いる際は、生体内に存在する微
量の亜鉛を利用し、コンプレックスを形成させることも
可能であり、また塩化亜鉛等の亜鉛塩を併用投与しても
よい。
【0016】本発明化合物[I]は経口または非経口投
与することができる。投与剤型としては錠剤、カプセル
剤、軟カプセル剤、注射剤等が挙げられ、通常の製剤方
法として汎用されている技術を用いて製剤化することが
できる。例えば、錠剤、カプセル剤、軟カプセル剤、顆
粒剤等の経口剤は、必要に応じて、乳糖、デンプン、結
晶セルロ−ス、植物油等の増量剤、ステアリン酸マグネ
シウム、タルク等の滑沢剤、ヒドロキシプロピルセルロ
−ス、ポリビニルピロリドン等の結合剤、カルボキシメ
チルセルロ−ス カルシウム等の崩壊剤、ヒドロキシプ
ロピルメチルセルロ−ス、マクロゴ−ル、シリコン樹脂
等のコ−テイング剤、ゼラチン皮膜等の皮膜剤を用いて
製剤化することができる。投与量は症状、剤型等により
適宜選択されるが、通常1日1mg〜1000mg、好
ましくは1mg〜200mgを1回または数回にわけ投
与すればよい。
【0017】
【実施例】
実施例1 c−2、c−4−ビス(ベンジルチオメチル)−r−1
−シクロペンタンカルボン酸(化合物1) 窒素雰囲気下、ベンジルメルカプタン(0.1ml)の
DMF(0.5ml)溶液にカリウム tert−ブトキシ
ド(30mg)、次いで3−オキサ−2−オキソ−7α
−(p−トルエンスルホニルオキシメチル)−1β、5
β−[3.3.0]ビシクロオクタン(20mg)のD
MF(0.5ml)溶液を室温で加え、100℃で1時
間攪拌する。冷却後、反応液を1N塩酸で酸性とし、エ
−テルで抽出する。有機層を減圧濃縮し、得られる油状
物をシリカゲルカラムクロマトで精製し、標記化合物1
9mgを得る。
【0018】NMR(CDCl3 ) 1.25(1H,m),1.64(1H,m),2.1
(3H,m),2.3−2.5(4H,m),2.63
(1H,dd),2.91(1H,m),3.68(2
H,s),3.70(2H,s),7.2−7.3(1
0H,m),9.5−10.5(1H,br)
【0019】実施例2 c−2、c−4−ビス(メルカプトメチル)−r−1−
シクロペンタンカルボン酸(化合物2) 窒素雰囲気下、c−2、c−4−ビス(ベンジルチオメ
チル)−r−1−シクロペンタンカルボン酸(化合物
1、19mg)をTHF(1ml)および液体アンモニ
ア(10ml)の混液に溶解し、−78℃で金属ナトリ
ウム(50mg)を少量づつ加える。反応終了後、塩化
アンモニウムを加え、減圧濃縮する。濃縮物をエ−テル
で抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後減圧濃縮する。
得られる油状物をシリカゲルカラムクロマトで精製し、
標記化合物4mgを得る。
【0020】NMR(CDCl3 ) 1.27(1H,m),1.38(1H,t),1.5
2(1H,t),1.73(1H,m),2.1−2.
2(3H,m),2.41(1H,m),2.52(1
H,m),2.63(2H,m),2.73(1H,
m),3.05(1H,m),10.3−11.3(1
H,br)
【0021】実施例3 c−2−ベンジルチオメチル−c−4−ヒドロキシメチ
ル−r−1−シクロペンタンカルボン酸(化合物3) 窒素雰囲気下、ベンジルメルカプタン(0.4ml)の
DMF(0.5ml)溶液に水素化ナトリウム(18m
g)、次いで3−オキサ−2−オキソ−7α−ヒドロキ
シメチル−1β、5β−[3.3.0]ビシクロオクタ
ン(50mg)のDMF(0.5ml)溶液を室温で加
え、100℃で30分間攪拌する。冷却後、反応液を1
N塩酸で酸性とし、エ−テルで抽出する。有機層を飽和
食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃
縮する。得られる油状物をシリカゲルカラムクロマトで
精製し、標記化合物20mgを得る。
【0022】NMR(CDCl3 ) 1.37(1H,dt),1.74(1H,m),1.
98−2.11(2H,m),2.24(1H,m),
2.35(1H,m),2.40(1H,m),2.6
6(1H,dd),2.95(1H,m),3.59
(1H,dd),3.63(1H,dd),3.71
(2H,s),4−6(1H,br), 7.2(1
H,m),7.3(4H,m)
【0023】実施例4 r−2、c−4−ビス(ベンジルチオメチル)シクロペ
ンタノ−ル(化合物4) 窒素雰囲気下、ベンジルメルカプタン(0.70ml)
のDMF(5ml)溶液にカリウム tert−ブトキシド
(0.73g)、次いでr−2、c−4−ビス(アセト
キシメチル)シクロペンタノ−ル アセテ−ト(0.8
0g)のDMF(5ml)溶液を室温で加え、150℃
で2時間攪拌する。冷却後、エ−テルで希釈し、水で洗
浄する。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃
縮する。得られる油状物をシリカゲルカラムクロマトで
精製し、標記化合物0.14gを得る。
【0024】NMR(CDCl3 ) 1.16(1H,dt),1.35(1H,m),1.
71(1H,d),1.89(2H,m),2.09
(1H,m),2.16(1H,m),2.49(2
H,dd),2.55(2H,m),3.69(2H,
s),3.71(2H,m),4.20(1H,m),
7.2−7.3(10H,m)
【0025】実施例5 シス−2、4−ビス(ベンジルチオメチル)シクロペン
タノン(化合物5) 窒素雰囲気下、r−2、c−4−ビス(ベンジルチオメ
チル)シクロペンタノール(化合物4、0.13g)の
塩化メチレン(5ml)溶液に、酢酸ナトリウム(0.
10g)次いでクロロクロム酸ピリジニウム(0.20
g)を加え、0℃で3時間攪拌する。反応液をエ−テル
で希釈し、セライトでろ過する。ろ液を水、1N塩酸、
次いで飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥
後、減圧濃縮する。得られる油状物をシリカゲルカラム
クロマトで精製し、標記化合物0.06gを得る。
【0026】NMR(CDCl3 ) 1.23−1.35(1H,m),1.84(1H,d
d),2.00(1H,dd),2.25−2.53
(6H,m),2.85(1H,dd),3.70(2
H,s),3.72(2H,s),7.22−7.38
(10H,m)
【0027】実施例6 シス−2、4−ビス(ベンジルチオメチル)シクロペン
タノン エチレンアセタ−ル(化合物6) シス−2、4−ビス(ベンジルチオメチル)シクロペン
タノン(化合物5、58mg)、エチレングリコ−ル
(0.5ml)およびp−トルエンスルホン酸(50m
g)をベンゼン(10ml)に入れ、dean stark 装置
を用い生成する水を取り除きながら2時間還流する。反
応液を冷却後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、次いで
飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減
圧濃縮する。得られる油状物をシリカゲルカラムクロマ
トで精製し、標記化合物26mgを得る。
【0028】NMR(CDCl3 ) 0.15−1.10(1H,m),1.49(1H,d
d),1.68−1.73(1H,m),1.97−
2.04(1H,m),2.09−2.47(5H,
m),2.60(1H,dd),3.68(4H,
s),3.71−3.90(4H,m),7.21−
7.52(10H,m)
【0029】実施例7 シス−2、4−ビス(メルカプトメチル)シクロペンタ
ノン エチレンアセタール(化合物7) 窒素雰囲気下、シス−2、4−ビス(ベンジルチオメチ
ル)シクロペンタノンエチレンアセタ−ル(化合物6、
26mg)をTHF(1ml)および液体アンモニア
(10ml)の混液に溶解し、−78℃で金属ナトリウ
ム(10mg)を少量づつ加える。反応終了後、塩化ア
ンモニウムを加え、減圧濃縮する。濃縮物をエ−テルで
抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥後減圧濃縮する。得られる油状物をシリカゲ
ルカラムクロマトで精製し、標記化合物6mgを得る。
【0030】NMR(CDCl3 ) 1.11ー1.23(1H,m),1.32(1H,
t),1.42(1H,t),1.76−1.81(1
H,m),2.03−2.58(7H,m),2.67
−2.75(1H,m),3.84−3.97(4H,
m)
【0031】実施例8 シス−2、4−ビス(メルカプトメチル)シクロペンタ
ノン(化合物8) 窒素雰囲気下、シス−2、4−ビス(メルカプトメチ
ル)シクロペンタノンエチレンアセタ−ル(化合物7、
6mg)を2N塩酸(0.5ml)およびエ−テル(1
ml)の混液に入れ、一夜室温で攪拌する。反応液にエ
−テルおよび水を加え有機層を分取する。有機層を飽和
食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後減圧濃縮
する。得られる油状物をシリカゲルカラムクロマトで精
製し、標記化合物1mgを得る。 NMR(CDCl3 ) 1.20−1.23(1H,m),1.40(1H,
t),1.48(1H,t),1.89−1.97(1
H,m),2.14−2.79(8H,m)
【0032】実施例9 シス−2、4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロペンタ
ノン(化合物9) シス−2、4−ジホルミルシクロペンタノン エチレン
アセタ−ル(0.95g)のメタノ−ル(20ml)溶
液に、0℃で水素化ホウ素ナトリウム(0.20g)を
加え20分間攪拌する。反応液に飽和塩化アンモニウム
水溶液を加え、減圧濃縮する。濃縮液を1N塩酸で酸性
とし、酢酸エチルで抽出する。有機層を飽和食塩水で洗
浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮する。得
られる油状物をシリカゲルカラムクロマトで精製し、標
記化合物0.026gを得る。
【0033】NMR(CDCl3 ) 1.56(1H,m),1.61(2H,m),2.0
5(1H,dd),2.25(1H,m),2.4−
2.5(3H,m),3.72−3.76(3H,
m),3.86(1H,m)
【0034】[製剤例]本発明化合物[I]の製剤処方
の一例を以下に示す。 (錠剤) 本発明化合物 1mg 乳糖 105mg トウモロコシデンプン 38mg 二酸化ケイ素 15mg 低置換度ヒドロキシプロピルセルロ−ス 5mg ヒドロキシプロピルセルロ−ス−L 5mg ステアリン酸マグネシウム 1mg 計 170mg
【0035】 本発明化合物 5mg 乳糖 155mg トウモロコシデンプン 58mg 二酸化ケイ素 30mg 低置換度ヒドロキシプロピルセルロ−ス 10mg ヒドロキシプロピルセルロ−ス−L 10mg ステアリン酸マグネシウム 2mg 計 270mg
【0036】
【0037】「薬理試験」本発明化合物[I]のサイム
リン様活性をJ.F.Bach等(Bull. Inst.Pasteu
r, 76, 325 (1978))の方法に準じて調べた。
【0038】(実験方法)胸腺摘出後約2週間経過した
C57BL/6系雄性マウス(10週齢、1群4匹)の脾臓を
摘出し、脾細胞浮遊液(1×108 cells/ml、 Hanks'溶
液)を調製する。この調製液100μlに、被験化合物
と塩化亜鉛を1:1のモル比でHanks'溶液に溶解した液
100μlを加え、37℃で30分間インキュベートし
た後、アザチオプリン(50μg/ml、Hanks'溶液)
50μlを加え、同温度でさらに60分間インキュベー
ションする。この溶液にsheep red blood cell( 1 ×1
8cells/ml、Hanks'溶液)50μlを加え混和し、4
℃で一夜インキュベーションする。次いで穏やかに振っ
て混和した後、E−ロゼット形成細胞(E−RFC)を
測定した。陽性対照としてサイムリンと塩化亜鉛を1:
1のモル比で各々1×10-14 Mの濃度となる様調製し
た溶液を用いて、被験化合物の場合と同様に操作した。
【0039】(結果)サイムリン様活性を以下の式によ
り求めた。
【0040】数例の結果を以下に示す。
【表1】
【発明の効果】本発明は、優れたサイムリン様活性を示
し、免疫不全や自己免疫疾患等、種々の免疫異常に起因
する疾患の治療剤として有用であると期待される新規化
合物を提供する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI A61K 31/215 A61K 31/215 31/357 31/357 A61P 37/04 A61P 37/04 43/00 43/00 C07C 43/30 C07C 43/30 62/02 62/02 62/08 62/08 69/757 69/757 B 323/22 323/22 323/53 323/53 (56)参考文献 特開 平5−213961(JP,A) 国際公開92/12129(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 49/493 C07C 43/30 C07C 62/02 C07C 62/08 C07C 69/757 C07C 323/22 C07C 323/53 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式[I]で表わされる化合物およびそ
    の塩類。 【化1】 [式中、R1 およびR2 は同一かまたは異なって、ヒド
    ロキシ基またはスルフヒドリル基を示し、該ヒドロキシ
    基またはスルフヒドリル基は保護基で保護されていても
    よい。Xはカルボキシル基、低級アルコキシカルボニル
    基または=Oを示し、=Oはアセタールの形となってい
    てもよい。AおよびBは同一かまたは異なって、直鎖ま
    たは分枝の低級アルキレンを示す。]
  2. 【請求項2】一般式[I]で表わされる化合物またはそ
    の塩類を有効成分とする免疫系疾患治療剤。 【化2】 [式中、R1 およびR2 は同一かまたは異なって、ヒド
    ロキシ基またはスルフヒドリル基を示し、該ヒドロキシ
    基またはスルフヒドリル基は保護基で保護されていても
    よい。Xはカルボキシル基、低級アルコキシカルボニル
    基または=Oを示し、=Oはアセタ−ルの形となってい
    てもよい。AおよびBは同一かまたは異なって、直鎖ま
    たは分枝の低級アルキレンを示す。]
  3. 【請求項3】Xがカルボキシル基で、AおよびBがメチ
    レンで、R1 およびR2 がスルフヒドリル基である請求
    項1記載の化合物。
  4. 【請求項4】Xが=Oで、AおよびBがメチレンで、R
    1 およびR2 がヒドロキシ基である請求項1記載の化合
    物。
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