JPH05301406A - 記録装置 - Google Patents

記録装置

Info

Publication number
JPH05301406A
JPH05301406A JP12978092A JP12978092A JPH05301406A JP H05301406 A JPH05301406 A JP H05301406A JP 12978092 A JP12978092 A JP 12978092A JP 12978092 A JP12978092 A JP 12978092A JP H05301406 A JPH05301406 A JP H05301406A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink sheet
recording
winding
ink
transfer material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP12978092A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideaki Nagahara
英明 永原
Noboru Nakatani
昇 中谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP12978092A priority Critical patent/JPH05301406A/ja
Publication of JPH05301406A publication Critical patent/JPH05301406A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Impression-Transfer Materials And Handling Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 良好な状態で記録を行い、記録品位を向上す
ること。 【構成】 支持体上にインクを有するインクシート2を
巻回可能な第一巻回部材25と、前記インクシート2を巻
き取り可能な第二巻回部材26と、前記インクシート2に
搬送力を付与するためのインクシート搬送部材31の位置
決めを装置側で行うよう構成する。 【効果】 上記構成により、第一巻回部材、第二巻回部
材、及びインクシート搬送部材の平行度が精度良く規制
されるため、良好な状態で記録を行うことができ、記録
品位が向上される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はインクシートの有するイ
ンクを記録手段により選択的に転写して記録シートに記
録を行う記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】今日、情報処理システムの発達に伴い、
種々の情報処理機器が開発されている。これらの機器の
うち、ファクシミリ装置やプリンタ等の記録装置はオフ
ィスのみならず、一般家庭に於いても広く使用されるよ
うになっている。これらファクシミリ装置等にあっては
小型化を容易にするために、加熱により発色する感熱シ
ートを使用した所謂感熱記録方式が一般的に使用されて
いるが、近年ではインクシートを使用した所謂熱転写記
録方式に係るファクシミリ装置も開発され、中でも記録
シートの搬送量よりインクシートの搬送量を少なくして
インクシートのランニングコストを下げた熱転写記録方
式(以下、マルチプリント方式と呼ぶ)によるファクシ
ミリ装置も開発されてきている。
【0003】例えば、図17に示すように、ベースフィル
ムにインクを塗布したインクシート100 を供給リール10
1 及び巻取リール102 に巻き付けて装置本体に装填す
る。そして記録に際しては前記インクシート100 を、駆
動回転するキャプスタンローラ103 により搬送すると共
に、記録ヘッド104 に押圧された記録シート105 をプラ
テンローラ106 で搬送する。前記記録ヘッド104 は画信
号に応じて発熱し、インクシート100 のインクを前記記
録シート105 に転写記録するものである。記録の行われ
た記録シート105 はカッター107 によりカットされ、装
置外部に排出される。また、前記供給リール101 、巻取
リール102 、及びキャプスタンローラ103 は図示しない
インクシートカートリッジ内に収められており、該イン
クシートカートリッジ内のインクシートを使い終わるご
とに、カートリッジ単位で交換するよう構成されてい
る。また、インクシートカートリッジを交換する際に、
前記インクシートカートリッジと装置本体との位置合わ
せは、インクシートカートリッジ内のキャプスタンロー
ラ103 を装置本体側に設けられた図示しないU溝等に嵌
め込むことにより位置合わせされ、前記供給リール101
及び巻取リール102 はインクシートカートリッジ内で位
置決めされている。
【0004】また図18に示す如き記録装置にあっては、
インクシート100 を装填し得るように、装置本体108 に
対し蓋体109 を開閉可能に構成し、該蓋体109 にインク
シート100 を張り渡した供給リール101 と巻取リール10
2 が装着されている。前記供給リール101 及び巻取リー
ル102 に巻回されたインクシート100 の径は変化するた
め、記録ヘッド104 の前後にはガイドシャフト110 が設
けられている。また、前記供給リール101 及び巻取リー
ル102 は図示しないインクシートカートリッジ内に収め
られており、該インクシートカートリッジ内のインクシ
ートを使い終わるごとに、カートリッジ単位で交換する
よう構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図17に
示す如き記録装置では、インクシートカートリッジが装
置に装填された状態でキャプスタンローラ103 と、供給
リール101 及び巻取リール102 との平行度が低いとイン
クシート100 が斜行し、該インクシート100 に皺が発生
して記録品位が低下してしまう虞がある。従って、前記
供給リール101 、巻取リール102 、及びキャプスタンロ
ーラ103 の平行度を精度良く構成する高度な技術が要求
される。また外力等によりインクシートカートリッジの
筐体が変形して前記ローラ部材の平行度の精度が劣化
し、これによって不具合が発生しないようにするため
に、前記インクシートカートリッジの筐体に剛性を持た
せる必要がある。しかし、インクシートカートリッジの
筐体に剛性を持たせるには、その外形形状を大きくしな
ければならず、そうすると該インクシートカートリッジ
を装填する記録部の形状、更には装置全体としての外形
形状も大きくなってしまうという問題が生じる。また、
前記供給リール101 、巻取リール102 、及びキャプスタ
ンローラ103 の三部材の平行度を精度良く構成させるこ
とは、量産性の点から鑑みても非常に困難である。
【0006】また図18に示す如き記録装置では、蓋体10
9 を開放し、インクシートカートリッジを取り外した際
に、該カートリッジ内に収納されたインクシート100 が
弛んでしまい、その弛んだインクシート100 がユーザの
手に触れ易いため、ユーザの手が汚れてしまうという問
題があった。更に前記インクシートカートリッジを取り
付けた際に、弛んだインクシート100 が他の部材に接触
して、該インクシート100 からインクが剥がれ落ち、こ
れにより記録画像のヌケが生じる等の問題があった。
【0007】そこで、本発明の目的は、インクシートの
搬送に関わる部材、上記従来例に於いては供給リール、
巻取リール、及びキャプスタンローラの位置関係を精度
良く構成し、記録品位を向上することである。
【0008】また、本発明の他の目的は、インクシート
カートリッジ交換時に生じるインクシートの弛みを取り
除き、それによる不具合を解消することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決し、以下
に述べる実施例に適用される手段は、転写材及び被転写
材を平行搬送し、前記転写材を記録手段により選択的に
被転写材に転写して記録を行う記録装置に於いて、支持
体上にインクを有するインクシートを巻回可能な第一巻
回部材と、前記インクシートを巻き取り可能な第二巻回
部材と、前記インクシートに搬送力を付与するためのイ
ンクシート搬送部材と、前記第一巻回部材と第二巻回部
材とインクシート搬送部材とを保持するための枠体とを
有するインクシートカートリッジと、前記被転写材に搬
送力を付与するための被転写材搬送部材と、前記インク
シートにエネルギーを印加して被転写材に記録を行うた
めの記録手段とを有し、前記第一巻回部材、第二巻回部
材及びインクシート搬送部材の位置決めを装置側で行う
よう構成したことを特徴とする。
【0010】また転写材及び被転写材を平行搬送し、前
記転写材を記録手段により選択的に被転写材に転写して
記録を行う記録装置に於いて、支持体上にインクを有す
るインクシートを巻回可能な第一巻回部材と、前記イン
クシートを巻き取り可能な第二巻回部材と、前記第一巻
回部材と第二巻回部材とを保持するための枠体とを有す
るインクシートカートリッジと、前記インクシートに搬
送力を付与するためのインクシート搬送部材と、前記被
転写材に搬送力を付与するための被転写材搬送部材と、
前記インクシートにエネルギーを印加して被転写材に記
録を行うための記録手段とを有し、前記インクシート搬
送部材を保持している部材により前記第一巻回部材と第
二巻回部材の位置決めを行うよう構成したことを特徴と
する。
【0011】また転写材及び被転写材を平行搬送し、前
記転写材を記録手段により選択的に被転写材に転写して
記録を行う記録装置に於いて、支持体上にインクを有す
るインクシートを巻回可能な第一巻回部材と、前記イン
クシートを巻き取り可能な第二巻回部材と、前記第一巻
回部材と第二巻回部材とを保持するための枠体と、前記
第二巻回部材を回転させるための回転部材と、前記回転
部材の回転方向を規定するための一方向クラッチと、前
記回転部材に回転力を付与するための回転力付与部材と
を有し、前記インクシートカートリッジを取り外す際
に、前記回動部材を回動してインクシートを巻き取るよ
う構成したことを特徴とする。
【0012】
【作用】本発明によれば、インクシートが巻回可能な第
一巻回部材、インクシートを巻き取り可能な第二巻回部
材、及びインクシートを搬送するインクシート搬送部材
の位置決めを、前記第一巻回部材、第二巻回部材、及び
インクシート搬送部材を保持するインクシートカートリ
ッジ内で行うのではなく装置側で行うため、前記第一巻
回部材、第二巻回部材、インクシート搬送部材の三部材
の位置関係を精度良く規定することが可能となる。
【0013】また本発明によれば、インクシートを搬送
するためのインクシート搬送部材を保持している部材に
より前記インクシートカートリッジ内に保持した第一巻
回部材と第二巻回部材の位置決めを行うため、前記第一
巻回部材、第二巻回部材、及びインクシート搬送部材の
三部材の位置関係を精度良く規定することが可能とな
る。
【0014】また本発明によれば、インクシートカート
リッジを取り外す際に、回転力付与部材により前記第二
巻回部材を回転させる回転部材に回転力が付与され、該
回転力が一方向クラッチにより伝達されて前記第二巻回
部材がインクシート巻取方向に回転され、インクシート
が所定量巻き取られるため、インクシートの弛みを自動
的に巻き取ることが可能となる。
【0015】
【実施例】以下、図面を参照して前記手段を記録装置に
適用した一実施例を例示して説明する。
【0016】〔第一実施例〕第一実施例に係る記録装置
Aはファクシミリ装置の記録系として構成されており、
図1はそのファクシミリ装置の全体構造説明図、図2は
外観斜視図、図3インクシートカートリッジの展開説明
図、図4はキャプスタンローラの斜視図である。
【0017】(ファクシミリ全体説明)先ず、図1及び
図2によりファクシミリ装置の全体構成を説明する。こ
のファクシミリ装置は図1に示すように記録装置として
の記録系Aと、原稿に記載された画像を読み取るための
読取系Bと、操作部Cと、装填されたインクシートカー
トリッジDによって構成されている。
【0018】{記録系}記録系Aは他機から伝送された
画信号、或いは後述する読取系Bから伝送された画信号
に応じて記録シート1に画像を記録するものである。即
ち、重合した記録シート1とインクシート2とを記録手
段3を構成する記録ヘッド3aによってプラテンローラ
3b側に押圧し、プラテンローラ3bを図1の矢印方向
へ駆動回転させることで記録シート1を矢印a方向へ搬
送すると共に、後述するインクシート搬送部材によって
インクシート2を矢印b方向へ搬送する。前記記録シー
ト1及びインクシート2の搬送と同期して記録ヘッド3
aを画信号に応じて発熱させてインクシート2を塗布し
たインクを溶融(昇華を含む、以下同じ)させ、溶融し
たインクを記録シート1に転写して画像を形成するもの
である。そして所定の画像を形成した記録シート1を更
に矢印a方向に搬送し、カッター4によって切断した
後、排出ローラ対5a,5bによって搬送して装置外へ
排出する。
【0019】前記記録シート1は、装置本体6に設けた
ロールホルダー7に収納されており、このロールホルダ
ー7及びプラテンローラ3b、カッター4、更には排出
ローラ対5a,5bは夫々装置本体6に設けられてい
る。またインクシート2は、本実施例では後述する構成
よりなるインクシートカートリッジDに収納されてい
る。そしてこのインクシートカートリッジDは装置本体
6に回動軸8を介して回動可能に構成された蓋体として
の記録カバー9に着脱自在に装填される。また前記記録
ヘッド3aは前記記録カバー9の所定位置に設けられて
いる。
【0020】{読取系}一方、読取系Bは原稿10に光を
照射してその反射光を電気信号に変換し、この信号を操
作モードに応じて他機に伝送し、或いは自己の記録系A
に伝送するものである。即ち、記録カバー9の上面に形
成された原稿載置台9aに原稿10を複数枚載置し、この
原稿10を予備搬送ローラ11a及び押圧片11bで予備搬送
すると共に、分離ローラ12a及びこれに圧接する圧接片
12bによって一枚ずつ分離給送し、その原稿10を搬送ロ
ーラ対13a,13b及び排出ローラ対14a,14bによって
搬送して排出トレイ15へ排出するように構成している。
そして前記原稿10が搬送される間に光源16から原稿面に
光照射し、その反射光をミラー17及びレンズ18を介して
CCD等の光電変換素子19に至らせ、その画信号をコピ
ーモードの場合には自己の記録系に伝送し、送信モード
の場合は他機の記録系に伝送するように構成している。
【0021】{操作部}また操作部Cは、図2に示すよ
うに前記モード切り換え操作、コピー操作、送信操作等
の操作を行うためのパネルであり、各種操作に応じたキ
ーが設けられている。この操作部Cは、読取系Bに於け
る原稿搬送機構の上部に設けられており、装置本体6に
対して回動可能に構成されている。尚、操作部Cの一方
端側には送信・受信を行う電話機のハンドセット20が装
備されている。尚、図1に於いて、21は電装基板であ
り、22は電源部である。
【0022】また本実施例ではランニングコストの低減
を図るために、記録シート1の搬送速度よりもインクシ
ート2の搬送速度を遅くして記録を行う所謂マルチプリ
ント方式を採用している。このマルチプリント方式は、
記録時に於ける記録シート1の搬送長さLP よりも、イ
ンクシート2の搬送長さLI を短く、(LP /LI =n
>1)として記録を行うものである。このようにする
と、記録シート1とインクシート2の搬送長さを同じに
した従来の記録方式(LP /LI =1)に比べてインク
シート2の使用効率をn倍にすることができる。
【0023】{インクシートカートリッジ}インクシー
トカートリッジDの構成は、図3に示すように第一巻回
部材となる供給リール25及び第二巻回部材となる巻取リ
ール26を枠体27の所定位置に装着すると共に、供給リー
ル25に巻き付けたインクシート2を巻取リール26側に張
り渡すことによって、インクシート2を装填している。
このインクシートカートリッジDを用いることによっ
て、記録系Aに対するインクシート2を極めて簡単に、
且つ確実に安定した状態で装填し得るものである。前記
インクシートカートリッジDはインクシート2が使い終
わると、そのインクシート2と共に廃棄される。即ち、
インクシートカートリッジDは使い捨てとなるために、
安価に提供し得ることが要求される。次に前記インクシ
ートカートリッジDの各部について具体的に説明する。
【0024】(枠体)本実施例に於ける枠体27は第一筐
体27a,第二筐体27bが超音波溶着されている。即ち、
図3に示すように第一筐体27aと第二筐体27bとの連結
部の溶着部27c1,27c2を超音波溶着し、第一筐体27aの
略先端及び側端に形成した溶着部27a1,27a4と、第二筐
体27bの略先端及び側端に形成した溶着部27b1,27b6と
を超音波溶着することによって構成している。前記溶着
部27a1,27b1及び27c1,27c2は全長にわたって形成して
も良く、インクシート幅方向へ所定の長さを持って断続
的に形成しても良い。前記枠体27の成形材料としては、
ポリプロピレン樹脂、ABS樹脂等の樹脂を用いること
が可能である。前記枠体27に於いて、第一筐体27aの略
中央には図3に示すように記録ヘッド3aを挿入するた
めの開口部である窓27dが形成されており、第二筐体27
bの略中央にはプラテンローラ3bを挿入するための開
口部である窓27eが形成されており、この窓27eに連続
してプラテンローラ3bの軸部3b1(図1参照)を逃げ
るための切欠27e1が形成されている。
【0025】また前記第一筐体27a及び第二筐体27bの
両側面には、夫々側板27a2,27b2が起立形成されてお
り、溶着部27c1,27c2側及び開放側は夫々1/4円の曲
面が形成されている。そして第一筐体27aの開放側曲面
端部に形成された溶着部27a1には嵌入孔27a3が穿孔さ
れ、第二筐体27bの開放側曲面端部に形成された溶着部
27b1には前記嵌入孔27a3に嵌入する嵌入突起27b3が形成
されている。また第二筐体27bの開放側曲面には、イン
クシートカートリッジDを記録カバー9に装着した際
に、該カバー9に設けたロックラッチと係合する係止突
起27b4が形成されている。更に第二筐体27bの側板27b2
の両側所定位置には、インクシートカートリッジDを記
録カバー9に装着する際のガイドとなるガイドピン27f
が形成されている。
【0026】前記側板27a2,27b2の所定位置には、供給
リール26の一方端に装着した軸受28aを保持するための
U溝27g1と、供給リール25の他方端に取り付ける滑りク
ラッチ29の軸部29aを保持するための角溝27g2が形成さ
れていると共に、巻取リール26の一方端に装着した軸受
28bを保持するためのU溝27g3と、巻取リール26の他方
端に取り付ける滑りクラッチ30の軸部30aを保持するた
めのU溝27g4が形成されている。また前記側板27a2,27
b2には後述するインクシート搬送部材であるキャプスタ
ンローラ31の軸受31aを保持するためのU溝27g5,27g6
が形成されている。更に第二筐体27bには巻取リール26
のリールギア32を露出するための開口27hが形成されて
いる。
【0027】(キャプスタンローラ)図4に示す如きキ
ャプスタンローラ31はインクシート2に搬送力を付与す
るインクシート搬送部材であり、本実施例にあっては図
3に示す如きインクシートカートリッジD内に収納保持
される。このキャプスタンローラ31は金属材料で構成さ
れた芯部31bの外周面にシリコンゴム等を吹き付け塗装
してローラ部31cを形成し、且つ芯部31bの端部にギア
31dを固着して構成している。前記キャプスタンローラ
31は図3に示す如き枠体27のU溝27g5,27g6に軸受31a
を嵌入して取り付けるが、枠体27内に収納するインクシ
ート2の上面側に位置するように取り付ける。そしてイ
ンクシートカートリッジDを記録系Aに装填した場合、
図1に示すようにインクシート2の記録搬送方向(図1
の矢印b方向)に於いて、記録手段3よりも下流側であ
って巻取リール26よりも上流側でキャプスタンローラ31
インクシート2に接触するように構成している。
【0028】記録に際してインクシート2は図1の矢印
c方向に回転するキャプスタンローラ31によって搬送さ
れるものである。本実施例のように記録シート1とイン
クシート2とを逆方向へ搬送しながら記録を行うマルチ
プリント方式にあっては、インクシート2を搬送する力
として最大15kg程度の力が必要とされている。そのた
め本実施例ではキャプスタンローラ31とインクシート2
の摩擦係数が10〜20の範囲になるように設定すると、両
者間でのスリップを防止することができる。尚、本実施
例では前記摩擦係数を約14程度に設定している。
【0029】また、図5に示すようにキャプスタンロー
ラ31に対するインクシート2の巻付角θが大きい程キャ
プスタンローラ31とインクシート2との接触面積が増す
ためにスリップが生じ難くなる。そこで本実施例では巻
取リール26にインクシート2が全く巻き付いていない状
態(巻取ロール径最小)で前記巻付角θが約30°となる
ように設定している。そして図1からも明らかなように
インクシート2のインク面が内側に向かって巻き取られ
るために、インクシート2が巻取リール26に巻き取ら
れ、巻取ロール径が大きくなると、前記巻付角θも大き
くなる。従って、インクシート2が巻取リール26に巻き
取られる程にキャプスタンローラ31によって確実にイン
クシート搬送力が付与されるものである。前記巻付角θ
は、基本的にはキャプスタンローラ31とインクシート2
が接触していれば良いのであるが、記録装置本体6及び
インクシートカートリッジD等の寸法精度のバラツキを
考慮すれば、キャプスタンローラ径にもよるが、5°≦
θ≦ 180°の範囲になるように設定すると良い。尚、本
実施例では巻取ロール径の変化によって前記巻付角θが
30°以上90°以下の範囲で変化するように構成してい
る。
【0030】前述の如くインクシート2に対して高摩擦
係数のキャプスタンローラ31が所定の巻付角θで巻き付
くようにすることにより、インクシート2への搬送力付
与をキャプスタンローラ31のみで行うことが可能とな
り、従来の如きピンチローラが不要となる。尚、前記イ
ンクシート2の搬送精度を高めるためにはキャプスタン
ローラ31のローラ部31cの変形が少ない方が良い。その
ため本実施例では前記ローラ部31cの厚さが約75μm程
度となるように薄く構成している。これによりキャプス
タンローラ31のローラ部31cが変形し難くなり、インク
シート2の搬送精度が高まるものである。更に本実施例
に於いてはキャプスタンローラ31をインクシートカート
リッジD内に設けたために、該カートリッジDを交換す
るとキャプスタンローラ31も交換される。従って、キャ
プスタンローラ31の耐久性はインクシート一巻分で良い
ため、該ローラ31の製造が容易となる。
【0031】(インクシートカートリッジの組立)次に
前記インクシートカートリッジDを組み立てるには、図
3に示すインクシート2を巻き付けた供給リール25の一
方端に軸受28aを取り付け、該軸受28aを第二筐体27b
に形成したU溝27g1に嵌合すると共に、滑りクラッチ29
の二方取りされた軸部29aを角溝27g2に嵌合する。更に
巻取リール26の一方端に軸受28bを取り付け、該軸受28
bを第二筐体27bのU溝27g3に嵌合すると共に、滑りク
ラッチ30の軸部30aをU溝27g4に嵌合する。そして本実
施例にあってはキャプスタンローラ31の軸受31aを第二
筐体27bに形成したU溝27g5,27g6に嵌合する。次に第
一筐体27aを第二筐体27bと対向させ、溶着部27a1,27
b1と溶着部27a4,27b6を夫々超音波溶着することで、イ
ンクシート2、供給リール25、巻取リール26、及びキャ
プスタンローラ31を装填したインクシートカートリッジ
Dが組み立てられる。
【0032】しかしながら、前記枠体27は供給リール2
5、巻取リール26、及びキャプスタンローラ31の位置関
係を精度良く規制する構造にはなっていない。そこで、
後述する装填方法によって前記三部材の位置関係を精度
良く規制している。
【0033】(インクシートカートリッジの装填方法)
前記インクシートカートリッジDは、図1に示す如く記
録系Aに於ける記録カバー9を開き、カートリッジ元部
のガイドピン27fを記録カバー9に形成された図示しな
い案内カードレールに沿って挿入し、且つカートリッジ
先端部の係止突起27b4を記録カバー9に形成されたコ字
形溝と係止することにより記録カバー9に装着される。
前記インクシートカートリッジDを記録カバー9に装着
する際に、キャプスタンローラ31、供給リール25、及び
巻取リール26を精度良く位置決めするために記録カバー
9に設けられたU溝33に、前記キャプスタンローラ31の
両端に取り付けられた軸受31a、供給リール25の軸受28
aと滑りクラッチ29の軸部29a、及び巻取リール26の軸
受28bと滑りクラッチ30の軸部30aをガイドさせながら
インクシートカートリッジDを記録カバー9に装着させ
る。そして、上記状態で記録カバー9を閉じると、前記
U溝33に対応する位置となる装置本体6側に設けられた
押圧部材34により、前記キャプスタンローラ31の両端に
取り付けられた軸受31a、供給リール25の軸受28aと滑
りクラッチ29の軸部29a、及び巻取リール26の軸受28b
と滑りクラッチ30の軸部30aが前記U溝33に押し上げら
れる。これによりキャプスタンローラ31、供給リール2
5、及び巻取リール26が精度良く位置決めされ、インク
シートカートリッジDが記録系Aに装填される(図6参
照)。
【0034】更に記録カバー9はインクシートカートリ
ッジDの重さ、並びに記録ヘッド3aをプラテンローラ
3bに押圧するバネ3dの力の反作用を支えるために剛
性を考慮したプラスチック材で構成されているため、外
部力により変形することはなく、記録動作時に於いても
前記キャプスタンローラ31、供給リール25、及び巻取リ
ール26の平行度は保持される。その結果、皺を発生させ
ることなくインクシートの搬送を行うことができ、例え
ばB4幅の記録を行うのに最低必要な幅257 mm、厚さ
約20μmのインクシートの搬送を皺を発生させることな
く行うことができ、良好な状態で記録を行うことが可能
となる。
【0035】〔第二実施例〕上記第一実施例では、記録
カバー9にU溝33を設けると共に、装置本体6に押圧部
材34を設け、前記U溝33と前記押圧部材34によりインク
シートカートリッジD内のキャプスタンローラ31、供給
リール25、及び巻取リール26の位置関係並びに平行度を
保証するよう構成した例を示したが、前記記録カバー9
に押圧部材を、装置本体6にU溝を持ったリブを設けて
も良い。即ち、図7に示すように、インクシートカート
リッジDを保持した記録カバー9を閉じると、キャプス
タンローラ31の両端に取り付けられた軸受31a、並びに
供給リール25の軸受28aと滑りクラッチ29の軸部29a、
及び巻取リール26の軸受28bと滑りクラッチ30の軸部30
aが装置本体6側に設けられたU溝33を持つリブにガイ
ドされると共に、記録カバー9に設けられた押圧部材34
により前記U溝33に押圧されて精度良く位置決めされ
る。つまり、上記第一実施例に対し、U溝を持ったリブ
と押圧部材の位置関係を上下逆にしても同等な効果が得
られる。
【0036】〔第三実施例〕図面を参照して本発明を適
用したファクシミリ装置の第三の実施例について説明す
る。図8はそのファクシミリ装置の全体構造説明図、図
9はインクシートカートリッジの展開説明図、図10はイ
ンクシートカートリッジを記録系に装填した状態を示す
要部説明図である。尚、本実施例に於ける装置の全体構
成は上記実施例で説明した構成と略同等であるので、こ
こでは詳しい説明は省略する。また同機能を有する部材
には同符号を付している。
【0037】本実施例に於けるインクシートカートリッ
ジDの構成は、図9に示すように第一巻回部材となる供
給リール25及び第二巻回部材となる巻取リール26を枠体
27の所定位置に装着すると共に、供給リール25に巻き付
けたインクシート2を巻取リール26側に張り渡すことに
よって、インクシート9を装填している。また本実施例
にあっては、図8に示すようにインクシートに搬送力を
付与するためのインクシート搬送部材であるキャプスタ
ンローラ31が装置本体6に対して開閉自在に設けられた
蓋体としての記録カバー9の所定位置に設けられてお
り、インクシートカートリッジDを記録系Aに装着した
場合、インクシート2の記録搬送方向(図8の矢印b方
向)に於いて、記録手段3よりも下流であって巻取リー
ル26よりも上流側でインクシート2に接触するよう構成
されている。
【0038】従って、本実施例に於ける枠体27にあって
は、図9に示すように記録ヘッド3a、並びにキャプス
タンローラ31を挿入するための開口部である窓27dが形
成されている。その他の構成は上記第一実施例に於いて
説明したものと略同等である。
【0039】前述したようにキャプスタンローラ31は記
録カバー9に保持されており、前記インクシートカート
リッジDを記録カバー9に装着する際に、該記録カバー
9に設けられたU溝33に、前記供給リール25の軸受28a
と滑りクラッチ29の軸部29a、及び巻取リール26の軸受
28bと滑りクラッチ30の軸部30aをガイドさせながらイ
ンクシートカートリッジDを記録カバー9に装着させ
る。これにより前記供給リール25及び巻取リール26の平
行度とキャプスタンローラ31の平行度、並びに位置関係
が精度良く規制される。そして、上記状態で記録カバー
9を閉じると、前記U溝33に対応する位置となる装置本
体6側に設けられた押圧部材34により、前記供給リール
25の軸受28aと滑りクラッチ29の軸部29a、及び巻取リ
ール26の軸受28bと滑りクラッチ30の軸部30aが前記U
溝33に押し上げられて保持される。これによりキャプス
タンローラ31、供給リール25、及び巻取リール26が精度
良く位置決めされ、インクシートカートリッジDが記録
系Aに装填される(図10参照)。
【0040】更に、記録カバー9はインクシートカート
リッジDの重さ、並びに記録ヘッド3aをプラテンロー
ラ3bに押圧するバネ3dの力の反作用を支えるために
剛性を考慮したプラスチック材で構成されているため、
外部力により変形することはなく、記録動作時に於いて
も前記キャプスタンローラ31、供給リール25、及び巻取
リール26の平行度は保持される。その結果、皺を発生さ
せることなくインクシートの搬送を行うことができ、例
えばB4幅の記録を行うのに最低必要な幅257 mm、厚
さ約20μmのインクシートの搬送を皺を発生させること
なく行うことができ、良好な状態で記録を行うことが可
能となる。
【0041】〔第四実施例〕上記第三実施例で説明した
インクシートカートリッジDを交換するために記録カバ
ー9からインクシートカートリッジDを取り外した時、
前記記録カバー9に保持されたキャプスタンローラ31は
ユーザの手で容易に触れることが可能な状態にある。前
述したようにインクシート2はキャプスタンローラ31と
の摩擦力により搬送されるため、ユーザがキャプスタン
ローラ31に触れると該ローラ31表面の摩擦係数が低下す
る虞がある。そこで本実施例ではインクシートカートリ
ッジDの交換時に、前記キャプスタンローラ31を保護す
るための保護手段として、前記記録カバー9に取り付け
られたキャプスタンローラ31のローラ部31cと少なくと
も同じ幅を持ち、且つ同心円状であり180 °の半円形状
に形成した保護カバー35を備え付けている(図11参
照)。この保護カバー35は、前記記録カバー9にインク
シートカートリッジDが取り付けられると、図11に示す
如き実線位置に回動して記録動作に支障のない位置に退
避し、記録カバー9からインクシートカートリッジDが
取り外されると、該カバー34の端部に取り付けられた図
示しない捩じりコイルバネ等より図11に示す如き破線位
置に回動してキャプスタンローラ31を覆って保護するよ
うに構成されている。これにより、キャプスタンローラ
31の表面摩擦係数の低下を防止し、インクシート2の搬
送不良を防ぐことが可能となる。
【0042】〔第五実施例〕図面を参照して本発明を適
用したファクシミリ装置の第五の実施例について説明す
る。図12はファクシミリ装置の全体構成を示す側断面
図、図13は記録シート及びインクシートの駆動搬送機構
を示す斜視説明図、図14はインクシートの弛み除去機構
部を示す説明図、図15はファクシミリ装置の記録カバー
を開放した状態を示す斜視説明図、図16は前記弛み除去
機構の動作状態を示す説明図であり、図16(a)は記録
時の動作状態を示す図、図16(b)はインクシートカー
トリッジ取り外し時の動作状態を示す図、図16(c)は
インクシートカートリッジ取り付け時の動作状態を示す
図である。
【0043】(ファクシミリ全体説明)先ず、図12を用
いてファクシミリ装置の全体構成を説明すると、上記実
施例に於いて説明したように記録装置としての記録系A
と、原稿に記載された画像を読み取るための読取系B
と、操作部Cと、装填されたインクシートカートリッジ
Dによって構成されている。尚、前記各部の構成は上記
実施例で説明した構成と略同等であるので、ここでは詳
しい説明は省略する。また同機能を有する部材には同符
号を付している。図12に於いて、36はインクシート2の
残量検出やインクシート2の搬送速度を検出するための
インクシート速度センサ、37はインクシート2の有無を
検出するためのインクシート有無センサ、38は記録シー
ト1の有無を検出するための記録シート有無センサであ
る。更に、39は本発明に係るインクシートの弛み取り機
構であって、前記着脱可能なインクシートカートリッジ
Dの交換時に、該カートリッジD内に収納されたインク
シート2の弛みを取るための機構である。
【0044】(駆動伝達構成)図13は記録シート1とイ
ンクシート2の搬送駆動機構の詳細を示す斜視説明図で
ある。図に於いて、40はプラテンモータであって、プラ
テンローラ3bを駆動回転する駆動源であり、モータギ
ア41とプラテンギア42とが噛合しており、該モータ40を
駆動してモータギア41を実線矢印方向へ回転することに
よりプラテンギア41を介してプラテンローラ3bが駆動
回転し、記録シート1を矢印a方向に搬送するものであ
る。また、43はインクシートモータであって、巻取リー
ル26を駆動回転する駆動源であり、モータギア44とリー
ルギア45とが噛合しており、該モータ43を駆動してモー
タギア44を実線矢印方向へ回転することによりリールギ
ア45を介して巻取リール26が駆動回転する。これによ
り、インクシート2が供給リール25から引き出されて矢
印b方向へ搬送され、前記巻取リール26により巻き取ら
れる。尚、本実施例に於けるプラテンモータ40及びイン
クシートモータ43はステッピングモータであるが、これ
に限定されるものではなく、例えばDCモータであって
も良い。また、39は前述したようにインクシートカート
リッジDの交換時に、該カートリッジD内に収納された
インクシート2の弛みを取るためのインクシート弛み取
り機構であり、構成及びその動作については後述する。
【0045】また本実施例に於いても上記実施例と同様
にしてランニングコストの低減を図るために、記録シー
ト1の搬送速度よりもインクシート2の搬送速度を遅く
して記録を行う所謂マルチプリント方式を採用してい
る。このマルチプリント方式は、記録時に於ける記録シ
ート1の搬送長さLP よりも、インクシート2の搬送長
さLI を短く、(LP /LI =n>1)として記録を行
うものである。このようにすると、記録シート1とイン
クシート2の搬送長さを同じにした従来の記録方式(L
P /LI =1)に比べてインクシート2の使用効率をn
倍にすることができる。
【0046】(インクシート弛み取り機構)図14に示す
ように前記インクシート弛み取り機構39は、巻取リール
26と同軸上に設けられ該リール26を回転させるための回
転部材としての弛み取りギア39aと、前記蓋体としての
記録カバー9の所定位置に固定され前記弛み取りギア39
aと噛合して回転力を付与するための回転力付与手段と
しての弛み取りラック39bと、前記弛み取りギア39aの
回転方向を規定して巻取リール26に回転力を伝達するた
めの一方向クラッチとしてのバネクラッチ39cとよりな
る。前記弛み取りギア39aはリールギア45とバネクラッ
チ39cを介して巻取リール26と同軸上に接続されてお
り、蓋体としての記録カバー9の所定位置に固定された
弛み取りラック39bに噛合されている。また前記バネク
ラッチ39cはインクシート2が巻取リール26によって搬
送されつつ巻き取られているとき、即ちリールギア45が
図中実線方向へ回転しているとき、滑る方向に巻かれて
いる。従って、前記弛み取りギア39aが記録カバー9に
固定された弛み取りラック39bに噛合されて回動しない
状態(記録状態)にあっても、前記リールギア45は実線
方向へ回動して巻取リール26によってインクシート2を
矢印b方向へ搬送しつつ巻き取ることが可能となる。
【0047】(インクシートカートリッジの交換方法)
図15に示すように、インクシートカートリッジDは記録
カバー9に回動自在に取り付けられたレール46に装着さ
れ、該レール46を介して記録カバー9に固定される。ま
た、インクシートカートリッジDを記録カバー9から取
り外すには、前記レール46の回動中心点を中心にして、
図15に示す如き状態から図中矢印d方向にインクシート
カートリッジDを引き出す。前記インクシートカートリ
ッジDの取り外し動作時に、インクシート弛み取り機構
39の弛み取りギア39aが記録カバー9に固定された弛み
取りラック39bに沿って移動することにより図中実線方
向へ回動されてバネクラッチ39cが締まり、該バネクラ
ッチ39cにより前記回転力がリールギア45へ伝達され
る。該リールギア45が回転することにより巻取リール26
が回転し、インクシート2を図中矢印b方向へ巻き取
り、該インクシート2の弛みを除去するのである。
【0048】(インクシートの弛み取り動作)次に、図
16を用いてインクシート2の弛み取り動作について説明
する。先ず、記録時に於けるインクシート弛み取り機構
39の状態は、図16(a)に示すように、インクシートモ
ータ43によりリールギア44がインクシート2の搬送方向
である実線方向へ回動して巻取リール26によりインクシ
ート2を搬送しつつ巻き取る。この時、バネクラッチ39
cが滑るため、前記リールギア45は無負荷で実線方向へ
回動し、且つ弛み取りギア39aは弛み取りラック39bに
噛合して固定されていて回動しない。
【0049】次に、インクシートカートリッジDの取り
外し時に於けるインクシート弛み取り機構39の状態は、
図16(b)に示すように、インクシートカートリッジD
がレール46の回動中心点を中心に矢印d方向へと引き出
されると、弛み取りギア39aが弛み取りラック39bのカ
ーブに沿って転がり実線方向へ回動する。この時、バネ
クラッチ39cが締まるため、リールギア45が実線方向へ
と回動して巻取リール26によりインクシート2を矢印b
方向へと巻き取り、該インクシート2の弛みを取る。
【0050】更に、インクシートカートリッジDの取り
付け時に於けるインクシート弛み取り機構39の状態は、
図16(c)に示すように、インクシートカートリッジD
がレール46の回動中心点を中心に矢印e方向へと押し込
まれると、弛み取りギア39aが弛み取りラック39bのカ
ーブに沿って転がり破線方向へ回動する。この時、バネ
クラッチ39cが滑るため、前記弛み取りギア39の破線方
向への回動が前記リールギア45に伝達されず回動しな
い。従って、インクシートカートリッジDの取り付け時
にインクシート2が弛むことがない。
【0051】従って、前記インクシート弛み取り機構39
によりインクシート2の弛みが除去されるため、インク
シートカートリッジDの取り外し時にユーザの手が汚れ
たり、インクシートカートリッジDの取り付け時にイン
クシート2からインクが剥がれ落ちることがない。
【0052】〔他の実施例〕上記第五実施例に於いて
は、インクシート弛み取り機構39をリールギア45のとな
りに設ける構成をとったが、インクシート弛み取り機構
39を巻取リール26を介してリールギア45と反対側に設け
る構成をとっても良い。また上記第五実施例に於いて
は、弛み取りラック39bを記録カバー9に固定し、回動
可能なレール46によってインクシートカートリッジDを
交換する際に、記録カバー9に固定した弛み取りラック
39bによって弛み取りギア39aを駆動させるよう構成し
たが、前記レール46に弛み取りギア39aに接する弛み取
りラックを設け、インクシートカートリッジDをレール
46から引き抜くことによって弛み取りギア38aを駆動さ
せるよう構成しても良い。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、第一巻回部材、第
二巻回部材、及びインクシート搬送部材の位置決めを装
置側で行うよう構成することにより、インクシートの斜
行が防止され、インクシートに皺を発生させることなく
搬送を行うことが可能となり、良好な状態で記録を行う
ことができ、記録品位が向上される。更に、インクシー
トカートリッジの筐体に外力による変形を防ぐための剛
性を持たせる必要がなくなるため、インクシートカート
リッジの大きさをコンパクトにすることができ、記録部
の大きさもコンパクトにまとめられ、装置全体としての
形状をコンパクトにすることができる。
【0054】また、インクシート搬送部材を保持する部
材により第一巻回部材及び第二巻回部材を位置決めする
よう構成することにより、インクシート搬送部材と、第
一巻回部材及び第二巻回部材の位置関係を精度良く規定
することが可能となり、良好な状態で記録を行うことが
でき、記録品位が向上される。更に、インクシートカー
トリッジの筐体に外力による変形を防ぐための剛性を持
たせる必要がなくなるため、使い捨てとなるインクシー
トカートリッジの筐体の形状をラフに作ることができ
る。また、インクシートの使用終了時にインクシートカ
ートリッジごと捨てられていたインクシート搬送部材は
廃却されることがなくなるため、インクシートカートリ
ッジのコストを下げることができ、それによりランニン
グコストを下げることができる。
【0055】また、インクシートカートリッジを取り外
す際に、回転力付与部材により前記第二巻回部材を回転
させる回転部材に回転力が付与され、該回転力が一方向
クラッチにより伝達されて前記第二巻回部材がインクシ
ート巻取方向に回転され、インクシートが所定量巻き取
られるため、インクシートの弛みを自動的に除去するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ファクシミリ装置の全体構造説明図である。
【図2】ファクシミリ装置の外観斜視図である。
【図3】インクシートカートリッジの展開説明図であ
る。
【図4】キャプスタンローラの斜視図である。
【図5】インクシート搬送経路の説明図である。
【図6】インクシートカートリッジを装着した状態を示
す説明図である。
【図7】インクシートカートリッジを装着した状態を示
す説明図である。
【図8】ファクシミリ装置の全体構造説明図である。
【図9】インクシートカートリッジの展開説明図であ
る。
【図10】インクシートカートリッジを装着した状態を
示す説明図である。
【図11】保護カバーの動作状態を示す説明図である。
【図12】ファクシミリ装置の全体構造説明図である。
【図13】記録シート及びインクシートの駆動搬送機構
を示す斜視説明図である。
【図14】インクシート弛み取り機構部を示す説明図で
ある。
【図15】ファクシミリ装置の記録カバーを開放した状
態を示す斜視説明図である。
【図16】インクシート弛み取り機構の動作状態を示す
説明図であり、図16(a)は記録時の動作状態を示す
図、図16(b)はインクシートカートリッジ取り外し時
の動作状態を示す図、図16(c)はインクシートカート
リッジ取り付け時の動作状態を示す図である。
【図17】従来技術の説明図である。
【図18】従来技術の説明図である。
【符号の説明】
A…記録系 B…読取系 C…インクシートカートリッジ D…操作部 1…記録シート 2…インクシー
ト 3…記録手段 3a…記録ヘッ
ド 3b…プラテンローラ 3b1…軸部 4…カッター 5a,5b…排
出ローラ 6…装置本体 7…ロールホル
ダー 8…回動軸 9…記録カバー 9a…原稿載置台 10…原稿 11a…予備搬送ローラ 11b…押圧片 12a…分離ローラ 12b…圧接片 13a,13b…搬送ローラ 14a,14b…排
出ローラ 15…排出トレイ 16…光源 17…ミラー 18…レンズ 19…光電変換素子 20…ハンドセッ
ト 21…電装基板 22…電源部 25…供給リール 26…巻取リール 27…枠体 27a…第一筐体 27a1…溶着部 27a2…側板 27a3…嵌入孔 27a4…溶着部 27b…第二筐体 27b1…溶着部 27b2…側板 27b3…嵌入突起 27b4…係止突起 27b6…溶着部 27c1,27c2…溶着部 27d,27e…窓 27e1…切欠 27f…ガイドピ
ン 27g1…U溝 27g2…角溝 27g3,27g4,27g5,27g6…U溝 27h…開口 28a,28b…軸受 29…滑りクラッ
チ 29a…軸部 30…滑りクラッ
チ 30a…軸部 31…キャプスタ
ンローラ 31a…軸受 31b…芯部 31c…ローラ部 31d…ギア 32…リールギア 33…U溝 34…押圧部材 35…保護カバー 36…インクシート速度センサ 37…インクシー
ト有無センサ 38…記録シート有無センサ 39…インクシー
ト弛み取り機構 39a…弛み取りギア 39b…弛み取り
ラック 39c…バネクラッチ 40…プラテンモ
ータ 41…モータギア 42…プラテンギ
ア 43…インクシートモータ 44…モータギア 45…リールギア 46…レール

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 転写材及び被転写材を平行搬送し、前記
    転写材を記録手段により選択的に被転写材に転写して記
    録を行う記録装置に於いて、 支持体上にインクを有するインクシートを巻回可能な第
    一巻回部材と、前記インクシートを巻き取り可能な第二
    巻回部材と、前記インクシートに搬送力を付与するため
    のインクシート搬送部材と、前記第一巻回部材と第二巻
    回部材とインクシート搬送部材とを保持するための枠体
    とを有するインクシートカートリッジと、 前記被転写材に搬送力を付与するための被転写材搬送部
    材と、 前記インクシートにエネルギーを印加して被転写材に記
    録を行うための記録手段とを有し、 前記第一巻回部材、第二巻回部材及びインクシート搬送
    部材の位置決めを装置側で行うよう構成したことを特徴
    とする記録装置。
  2. 【請求項2】 転写材及び被転写材を平行搬送し、前記
    転写材を記録手段により選択的に被転写材に転写して記
    録を行う記録装置に於いて、 支持体上にインクを有するインクシートを巻回可能な第
    一巻回部材と、前記インクシートを巻き取り可能な第二
    巻回部材と、前記第一巻回部材と第二巻回部材とを保持
    するための枠体とを有するインクシートカートリッジ
    と、 前記インクシートに搬送力を付与するためのインクシー
    ト搬送部材と、 前記被転写材に搬送力を付与するための被転写材搬送部
    材と、 前記インクシートにエネルギーを印加して被転写材に記
    録を行うための記録手段とを有し、 前記インクシート搬送部材を保持している部材により前
    記第一巻回部材と第二巻回部材の位置決めを行うよう構
    成したことを特徴とする記録装置。
  3. 【請求項3】 前記インクシート搬送部材を保持してい
    る部材が、前記装置本体に対して開閉自在に設けられた
    蓋体である請求項2記載の記録装置。
  4. 【請求項4】 前記インクシートカートリッジを交換す
    る際に、前記インクシート搬送部材を保護するための保
    護手段を備えた請求項2記載の記録装置。
  5. 【請求項5】 転写材及び被転写材を平行搬送し、前記
    転写材を記録手段により選択的に被転写材に転写して記
    録を行う記録装置に於いて、 支持体上にインクを有するインクシートを巻回可能な第
    一巻回部材と、前記インクシートを巻き取り可能な第二
    巻回部材と、前記第二巻回部材を回転させるための回転
    部材と、前記回転部材の回転方向を規定するための一方
    向クラッチと、前記第一巻回部材と第二巻回部材とを保
    持するための枠体とを有するインクシートカートリッジ
    と、 前記回転部材に回転力を付与するための回転力付与手段
    と、 前記被転写材に搬送力を付与するための被転写材搬送部
    材と、 前記インクシートにエネルギーを印加して被転写材に記
    録を行うための記録手段とを有し、 前記インクシートカートリッジを取り外す際に、前記回
    転力付与手段により回転部材に回転力を付与し、第二巻
    回部材を回転してインクシートを巻き取るよう構成した
    ことを特徴とする記録装置。
JP12978092A 1992-04-24 1992-04-24 記録装置 Pending JPH05301406A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12978092A JPH05301406A (ja) 1992-04-24 1992-04-24 記録装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12978092A JPH05301406A (ja) 1992-04-24 1992-04-24 記録装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05301406A true JPH05301406A (ja) 1993-11-16

Family

ID=15018044

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12978092A Pending JPH05301406A (ja) 1992-04-24 1992-04-24 記録装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05301406A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009233914A (ja) * 2008-03-26 2009-10-15 Dainippon Printing Co Ltd 熱転写シート用カセット
JP2017052157A (ja) * 2015-09-08 2017-03-16 マックス株式会社 プリンタ

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009233914A (ja) * 2008-03-26 2009-10-15 Dainippon Printing Co Ltd 熱転写シート用カセット
JP2017052157A (ja) * 2015-09-08 2017-03-16 マックス株式会社 プリンタ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5243360A (en) Ink sheet cartridge and recording apparatus utilizing the same
JPH0363155A (ja) インクカートリッジ及び前記インクカートリッジを用いる記録装置
JP3879344B2 (ja) プリンタ及びそのプリンタを複数台内蔵した画像記録装置
JPH05301406A (ja) 記録装置
JP3549370B2 (ja) カートリッジおよびこのカートリッジを用いた記録装置
JP2003341889A (ja) 記録紙ロール用給紙マガジン
JPH0732693A (ja) 記録装置
JP2988602B2 (ja) 記録装置
JPH03155967A (ja) インクシートカートリッジ及び記録装置
JPH0661981B2 (ja) 画像記録装置
JP3091033B2 (ja) 記録装置及びインクシート搬送方法
JP3334516B2 (ja) インクフィルムカセットおよびインクフィルムカセットに用いられるリール
JPH05278284A (ja) インクシートカートリッジ及び記録装置
JPS63276576A (ja) インクシ−トカセツト
JP2000203068A (ja) 熱転写型カラ―プリンタ装置
JPH10129063A (ja) 熱転写記録装置
JP2004209807A (ja) 画像形成装置
JPH06143722A (ja) 回転検出装置及び記録装置
JP2002019208A (ja) プリンタ装置
JPH10129055A (ja) 記録装置
JPH03293179A (ja) 記録装置
JPH11157698A (ja) 印刷装置
JPS63295283A (ja) インクシ−トカセツト
JP2000190540A (ja) 熱転写型カラ―プリンタ装置
JPH11240188A (ja) オーバコート転写方法及びオーバコート可能な熱転写型プリ ンタ