JP2004209807A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】生産性の高い画像形成装置を実現すること。
【解決手段】インクリボンカートリッジ3をカバー12に装填し、カバー12を閉じた場合に、インクリボンが巻回されている回転軸312bを受ける軸受部401bに、所定の幅をもった溝403を形成したので、回転軸312bは、カバー12に対して所定のガタを許容できるようになり、カバー12及びインクリボンカートリッジ3の生産性を向上できる。
【選択図】 図7
【解決手段】インクリボンカートリッジ3をカバー12に装填し、カバー12を閉じた場合に、インクリボンが巻回されている回転軸312bを受ける軸受部401bに、所定の幅をもった溝403を形成したので、回転軸312bは、カバー12に対して所定のガタを許容できるようになり、カバー12及びインクリボンカートリッジ3の生産性を向上できる。
【選択図】 図7
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はインクリボンを着脱可能な画像形成装置に関し、特に、上カバーにインクリボンを装着する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、下本体に対して開閉可能な上カバーを備え、その上カバーにインクリボンカセットを着脱可能な画像形成装置が存在する(例えば、特許文献1の図1、特許文献2の図4を参照)。このような画像形成装置では、リボンの駆動機構を下本体側に有しており、上カバーを閉じた状態で、下本体の駆動機構の駆動力をリボン回転軸に効率よく伝達する必要がある。
【0003】
【特許文献1】
特開平9−66653号公報
【特許文献2】
特開平10−44481号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来技術では、上記のような駆動機構の駆動力を効率よくリボン回転軸に伝達するため、リボンの巻回されたロール軸の軸心をカセットケースに設けられた受け部に対し精度良く位置決めし、かつ、リボンカセット自体を上カバーに精度良く位置決めし、更に、上カバーと下本体との係合関係についても高い精度で行っていた。
【0005】
このため、従来の画像形成装置では高い寸法精度を必要とされる部品点数が多く、生産性を向上する妨げとなっていた。
【0006】
本発明は、上記従来技術の課題を解決するために成されたもので、その目的とするところは、高い生産性を実現できる画像形成装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係る装置は、
下本体と、該下本体に対して開閉可能な上カバーを備えた画像形成装置であって、
前記上カバーは、1対の回転軸間に掛け渡したインクリボンを着脱可能であり、
前記下本体は、前記回転軸を受ける軸受部と、前記インクリボンを搬送駆動する駆動機構とを有し、
前記軸受部は、前記上カバーを前記下本体に対して閉じる際に、所定の許容範囲に存在する前記回転軸を回転駆動位置に誘導することを特徴とする。
【0008】
前記軸受部は、前記回転軸と係合する溝を有し、該溝は、前記回転軸を底面に導くためのテーパを有することを特徴とする。
【0009】
前記インクリボンは前記上カバーに着脱可能なリボンカセットに収納され、前記リボンカセットは、前記所定の許容範囲以内のガタをもって前記インクリボン及び前記回転軸を保持する保持手段を備えることを特徴とする。
【0010】
前記軸受部は、受けた前記回転軸に駆動力を伝達する駆動伝達部を有することを特徴とする。
【0011】
前記上カバーは、前記インクリボンカセットを下本体側に付勢する付勢手段を有することを特徴とする。
【0012】
前記軸受部は、前記上カバーを前記下本体に対して閉じる際に、前記回転軸をその長手方向における適正位置に誘導することを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成要素はあくまで例示であり、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0014】
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態としてのラベルプリンタ1の内部構成を示す概略構成図である。
【0015】
このプリンタ1は図示しないコンピュータ等に接続され、コンピュータ等から送信される印刷データを受信し、その印刷データに基づいて印刷を行うものである。
【0016】
プリンタ1は、ほぼ平行に配設されたシートローラ45及びリフトローラ46のローラ対を有している。これらのシートローラ45及びリフトローラ46上には、シートロール2を載置可能である。シートロール2は、記録材としてのラベルシートをロール状に巻回したものである。
【0017】
ラベルシートとしては、例えば、裏面に粘着層が被着され、さらに粘着層が剥離テープで覆われた長尺のシートや、長尺の台紙に一定の間隔で複数のラベルが貼着されたダイカットラベルなどを使用可能である。また、本プリンタ1は、
幅寸法が相違する複数のラベルシートを使用することができる。
【0018】
シートローラ45およびリフトローラ46は金属からなる芯金にゴム等の摺動抵抗の高い表層を設けた構成となっている。シートローラ45は、不図示のモータから駆動力をうけて、ロール2からシートを引き出すために回転する。
【0019】
シートローラ45によって引き出されたシートは、搬送ローラ42とローラ41とで挟まれる。搬送ローラ42は図示しないモータによって所定の速度で正逆回転する。従って、シートは、搬送ローラ42の回転に従って印刷方向もしくは逆方向に送られる。なお、シートローラ45と搬送ローラ42との間には、シートセンサ51が設けられており、ロール2から引き出されたシートが搬送ローラ42とローラ41によって狭持されているか否かを判定する。
【0020】
プリンタ1には開閉自在のカバー12が設けられており、そのカバー12に印刷ヘッド13が取り付けられている。搬送ローラ42とローラ41とで挟まれたシートは、この印刷ヘッド13に送られる。
【0021】
また、カバー12にはインクリボンカセット3が着脱自在に取り付けられている。インクリボンカセット3をカバー12に装填するとロール芯301aから引き出されロール芯301bに巻取られるインクリボン31が印刷ヘッド13を覆う。
【0022】
43はプラテンローラである。カバー12を閉めると印刷ヘッド13がプラテンローラ43の上方に位置する。印刷ヘッド13はカム機構43aによって上下方向に移動することができる。印刷を行う場合には印字ヘッド13は加圧ばね71の圧力で下方に下がり、印紙ヘッド13とプラテンローラ43とで、搬送されてきたシートを狭持し、搬送しながら、インクリボンのインクを溶融してシートに転写させることによってシート表面に画像を形成する。印刷を行わない場合には印刷ヘッド13はカム機構43aによって押し上げられてプラテンローラ43から離れる。
【0023】
52はカバー12を閉めた状態で印刷ヘッド13の下流側に位置し、ロール2の上面に向かうように取り付けられた反射式の光学センサからなる先端検知センサである。ロール2の先端位置の他、ロール2としてダイカットラベルがセットされた場合に、台紙に貼着されているラベルの先端、もしくは印刷モードによっては後端を検知するものである。
【0024】
プリンタ1の前面には、前方に倒れるようにして開くことのできるフロントパネル14が取り付けられている。このフロントパネル14には上下2段に排出口15,16が開口している。プリンタ1でシートに印刷する際には上部の排出口15から印刷されたシートが排出される。なお、シートは印刷の内容ならびに余白量等の設定により規定される所定の寸法毎にカッター17によって自動で切断される。このカッター17は円板状であり全周に切刃が形成されている。そして、カッター17が図外のモータにより移動してシートを切断する。
【0025】
ダイカットラベルに印刷してラベルピール処理をする際には台紙を上部の排出口15の直前で下方に経路を曲げ、フロントパネル14内に位置する1対のローラ18a,18bで挟んで下部の排出口16から外部へと送り出す。ローラ18aはプリンタ1の本体側に取り付けられ自由に回転する。一方、ローラ18bはフロントパネル14に取り付けられ、ギヤ18cがこのローラ18bの回転軸に取り付けられている。そしてフロントパネル14を閉めるとこのギヤ18cが本体側に露出したギヤ(図示せず)に噛み合って台紙を正逆方向に送ることができる。台紙は上述のように上部の排出口15の直前で下方に経路が曲げられるため、台紙に貼り付けられているラベルは台紙から剥離し、上部の排出口15を通って前方へ排出される。
【0026】
53はピールセンサであり、ロールとしてダイカットラベルがセットされた場合に、印刷されたラベルが台紙から一定の長さを残して剥離し上部の排出口15を通って前方に排出された状態でのラベルを検知するものである。また、54は台紙センサであり、ローラ18a,18bに挟まれて搬送された台紙が下部の排出口16から排出されていることを検知するものである。
【0027】
次に、図2〜図10を用いて、本実施形態に係るプリンタ1において、リボンカセットをセットする方法について説明する。
【0028】
図2は、インクリボンカセット3について説明する図である。
【0029】
インクリボン31は、円筒形のロール芯301aから引き出され、同じく円筒形のロール芯301bに掛け渡されている。そして、これらのロール芯301a、301bの内孔に、それぞれボビン302a、302bが両側から嵌め込まれる。
【0030】
そして、インクリボンカセット3は、インクリボン31に取付けられたボビン302aとボビン302bとをカセットケース34に装填することによって構成される。
【0031】
ボビン302a、302bには、インクリボン31の軸方向のずれを防止するフランジ311a、311bが設けられている。そして、これらのフランジ311a、311bの外側には、更に、駆動機構から駆動力を伝達されるギア312a、312b及び軸受部と係合する回転軸313a、313bが設けられている。
【0032】
また、フランジ311a、311bとギア312a、312bとの間には頸部314a、314bが設けられ、この頸部314a、314bが、カセットケース34に設けられたボビン受け部341a、341bにそれぞれ収容される。
【0033】
ボビンの頸部314a、314bが全てボビン受け部341a、341bに収容されると、ボビン押さえレバー342a、342bを図中上向きに回転させ、ボビンがカセットケース34からはずれないようにセットする。
【0034】
なお、カセットケース34の上面には、板ばね部343が4箇所に設けられている。
【0035】
図3は、プリンタ1のカバー12を開放してインクリボンカートリッジ3を取り外した状態を示す図である。
【0036】
図3に示すように、カバー12には、カバー12を閉じた状態でインクリボンカートリッジを上向きに保持するための係止部121と、カバー12を閉じた状態でインクリボンカートリッジ3を下向きに押圧する4つの押圧部122(1つは不図示)と、カバーを閉じた状態でインクリボンカートリッジ3をリボン搬送方向に押圧する押圧ローラ123と、が設けられている。
【0037】
また、下本体4は、カバー12を閉じた状態でインクリボンの回転軸313a、313bと係合し、回転自在にこれらの軸を支持する軸受部401a、401bを備えている。
【0038】
図4は、プリンタ1のカバー12を開放してインクリボンカートリッジ3を取付けた状態を示す図である。
【0039】
インクリボンカートリッジ3は、図のように、インクリボンが印刷ヘッドを覆うように取付けられる。また、印刷時には、更にシートロールをセットしてカバー12を閉じる。
【0040】
図5は、インクリボンカートリッジ3をカバー12に対して装着する様子を説明する図である。
【0041】
図5において、カバー12に設けられた係止部121が、インクリボンカートリッジ3のカセットケース34に空けられた係止孔345に嵌め込まれることによって、インクリボンカートリッジ3がカバー12に保持される。
【0042】
その際、カバー12の押圧部122がインクリボンカートリッジ3の板ばね部343を押圧する。また、カバー12の押圧ローラ123が、インクリボンカートリッジ3の溝部344に嵌り、インクリボンカートリッジ3を図中上方向に付勢する。
【0043】
また、下本体側において、軸受部401a、401bには、不図示のモータによって回転するギア402a、402bが取付けられている。
【0044】
そして、インクリボンカートリッジ3を取付けたカバー12を閉じると、図6に示すように、インクリボンの回転軸313a、313bが軸受部401a、401bにそれぞれ係合する。このとき、矢印の位置でカバー12の押圧部122がインクリボンカートリッジ3の板ばね部343を押圧することによって、回転軸313a、313bは、軸受部の溝の底面に当接し、適正な位置に配置される。これにより、インクリボンカートリッジ3のギア312aが軸受部401aのギア402aに噛み合い、下本体に設けられた駆動機構の駆動力がインクリボンカートリッジ3に伝達し、インクリボンが搬送される。
【0045】
図7は、回転軸と軸受部の関係を示す図である。ここでは、説明のため、回転軸313bと軸受部401bの係合関係について拡大して示しているが、回転軸301aと軸受部401aの関係も同様である。図に示すように、軸受部401bには、溝403が形成されている。また、溝403は、断面において一定の幅(a+b)を有し、傾斜面403aと、底面部403bと、垂直面403cとを有している。このような溝403の形状により、回転軸313bは、底面部403bを中心として、図中左側(搬送方向後ろ側)にa(例えば7mm)或いは図中右側(搬送方向前側)にb(例えば2.5mm)だけずれて軸受部401bに当接することができる。言い換えれば、軸受部401は、カバーを下本体に対して閉じる際に、所定の許容範囲(a+b)に存在する回転軸313を回転駆動位置に誘導する。従って、インクリボンの回転軸は下本体に対して最大でa+bだけのガタを許容できる。カバーと下本体、カバーとリボンカセットとのガタがほとんど無い場合には、リボンカセットは、インクリボンの回転軸を、最大でa+bのクリアランスをもって収容できる。
【0046】
なお、軸受部401bに設けられたギア402bは時計回りに回転し、回転軸313bと一体に設けられたギア312bは、そのギア402bの回転力を受けて反時計回りに回転する。その際、回転軸313bは、矢印で示す右下方向に力を受ける。従って、溝403の右側の側面には傾斜を設けず、垂直面403cとしている。
【0047】
また、溝403の内面と回転軸313bの表面とはそれぞれ十分に磨かれ、その間にはほぼ摩擦がない状態となっている。更に、上述したように、回転軸313bはカバー12から軸受部401bに付勢する力を与えられる。従って、回転軸313bは、反時計回りに回転しても、左側の傾斜面403aを左に移動することはない。
【0048】
図8は、図6のA−A断面図である。図のように、一対の軸受部401bの内の一方のみにギア402bが設けられており、そのギア402bは一方のボビン302bに噛合している。
【0049】
一対の軸受け部401bの内壁間距離はボビンのギア312bの外壁間距離よりもわずかに(例えば0.5mm)広い距離になっており、カバー12が閉じる際にボビン302a、302bが一対の軸受け部401bの間に入り込むことによってインクリボン幅方向におけるインクリボン31の位置決めを行っている。図中では明確に示されていないが、一対の軸受け部401bには軸方向に傾斜が設けられている。傾斜は左右それぞれ所定量c(たとえば各2mm)の幅を有しており、カバーと下本体、カバーとリボンカセットとのガタがほとんど無い場合には、リボンカセットは、インクリボンの回転軸を、軸方向に最大で2c(たとえば4mm)のクリアランスをもって収容できる。
【0050】
図9、図10は、カセットケース34に対して許容されるインクリボン31のガタについて説明する図である。
【0051】
上述したように、軸受部401a、401bの溝403の形状により、インクリボン31の回転軸313a、313bは下本体に対して前後方向(図中左右方向)に所定幅のガタを有してもよい。また、カバー12の押圧部122が板ばね343を押圧し、結果として回転軸313a、313bが軸受部401a、401bの溝403に押圧されるので、回転軸313a、313bは、カセットケース34に対して図中上下左右方向に所定幅のガタを許容される。したがって、図のようにボビン受け部341a、341bの内径は、ボビンの頸部312a、312bの直径に対し、所定幅のクリアランス901a、901bを許容でき、カセットケース34もカバー12に対して精度の高い位置決めが要求されない。
【0052】
以上のように、本実施形態によれば、カセットケース34のカバー12への取付け、及びインクリボン34のカセットケース34への取付けにおいて、所定のガタが許容されるので、カバー12、カセットケース34、ボビンなどを高い精度で製造する必要が無く、結果として生産性の高いプリンタを提供可能となる。
【0053】
(第2実施形態)
次に、図11を用いて本発明の第2実施形態としてのプリンタについて説明する。
【0054】
上記実施形態では、押圧部121と板ばね部343との係合によってカセットケース34を下方に付勢する構成としたが、本実施形態では、図11のように、カバー12において、押圧部121の代わりに、付勢手段としてコイルスプリング1101を設けコイルスプリング1101が直接カセットケース34を下向きに押圧する構成をとる。その他の構成については、上記第1実施形態と全く同じであるため、ここではその説明を省略する。
【0055】
本実施形態によれば、板ばね部343が不要となり、押圧部121を板ばね部343の位置に合わせて設ける必要もなく、ただコイルスプリング1101をカセットケース34に当接する位置に設ければよいので、プリンタ及びインクリボンカートリッジ3の生産性を向上させることができる。
【0056】
(第3実施形態)
次に、図12を用いて本発明の第3実施形態としてのプリンタについて説明する。
【0057】
上記実施形態では、軸受部に設けた溝にインクリボンの回転軸を係合させることによって、回転軸の位置決めを行ったが、本実施形態では、図12のように、各ボビンの端部に円盤状のフランジ315a、315bを設け、そのフランジ315a、315bに対してそれぞれ当接する1対の軸1201a、1201bを軸受部として下本体に設けている。2つの軸1201aは、所定の傾きを持って並んでいるので、上記の溝403に設けられた傾斜面403aと同様の効果を有し、カバー12を閉じた状態でインクリボンの回転軸を所定位置に位置決めできる。その他の構成については、上記第1実施形態と全く同じであるため、ここではその説明を省略する。
【0058】
本実施形態によっても、上記第1実施形態と同様に、プリンタ及びインクリボンカートリッジの生産性を向上させることができる。
【0059】
(他の実施形態)
なお、本発明は第1実施形態および第2実施形態に限定されるものではなく、本発明の骨子から逸脱しない限り様々な形態をとり得る。
【0060】
例えば、上記実施形態では、プリンタに着脱可能なインクリボンカートリッジとして、図2において、インクリボンをカセットケースから取り外すことができ、インクリボンのみを交換可能なカートリッジを示した。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、図13に示すように、インクリボンとカセットケースとが一体となっているインクリボンカートリッジを着脱可能なプリンタにも適用可能である。この場合、インクリボンカートリッジはインクの色ごとに用意され、インクリボンカートリッジ自体を交換することでインクの色交換を行う。
【0061】
あるいは、カセットケースを用いずに直接上カバーにインクリボンを着脱可能なプリンタにも適用可能である。この場合、上カバーのインクリボン取付け部に所定のガタが許される。また、インクリボン取り付け部付近に、回転軸を直接押圧する板バネ等の押圧部材を設ければよい。
【0062】
このようなインクリボンカートリッジであっても、上記実施形態のように下本体側の軸受部を構成することにより、カセットケースに設けられた穴の内径とボビンの頸部314a、314bの外径との間に所定のクリアランス1301a、1301bを設けることができる。従って、インクリボンカートリッジ自体を精度良く製造する必要はなく、更にカバー12に対する取付け精度も比較的低くすることが可能なため、結果として、プリンタ及びインクリボンカートリッジの生産性を向上させることができる。
【0063】
本実施の形態では溶融式熱転写方式のプリンタについて説明したが、インクリボンを用いる方式のプリンタであれば、昇華式熱転写方式やドットインパクト等、他の方式であってもよい。
【0064】
なお、上記実施形態では、サーマルラベルプリンタについて例示的に説明したが、本発明に係る画像形成装置はこれに限定されるものではなく、インクリボンを着脱可能なあらゆるプリンタ、ファクシミリ、複写機、これらの機能を複合的に備えた複合機などを含む概念である。また、本発明に係る記録材はラベルシートに限定されるものではなく、記録紙やプラスティックシート、更には金属製シートなど、印刷可能なロール全てを含む概念である。
【0065】
【発明の効果】
本発明によれば、生産性の高い画像形成装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態としてのプリンタの概略断面を示す図である。
【図2】本発明の第1実施形態としてのプリンタに着脱可能なインクリボンカートリッジを説明する図である。
【図3】本発明の第1実施形態としてのプリンタのカバー解放時の斜視図である。
【図4】本発明の第1実施形態としてのプリンタのカバー解放時の斜視図である。
【図5】本発明の第1実施形態としてのプリンタに対するインクリボンカートリッジの装着方法を説明する図である。
【図6】本発明の第1実施形態としてのプリンタの概略断面を示す図である。
【図7】インクリボンカートリッジと軸受部との関係を説明する図である。
【図8】本発明の第1実施形態としてのプリンタの概略断面を示す図である。
【図9】本発明の第1実施形態としてのプリンタに着脱可能なインクリボンカートリッジを説明する図である。
【図10】本発明の第1実施形態としてのプリンタに着脱可能なインクリボンカートリッジを説明する図である。
【図11】本発明の第2実施形態としてのプリンタを説明する図である。
【図12】本発明の第3実施形態としてのプリンタを説明する図である。
【図13】インクリボンカートリッジの他の例を説明するための図である。
【発明の属する技術分野】
本発明はインクリボンを着脱可能な画像形成装置に関し、特に、上カバーにインクリボンを装着する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、下本体に対して開閉可能な上カバーを備え、その上カバーにインクリボンカセットを着脱可能な画像形成装置が存在する(例えば、特許文献1の図1、特許文献2の図4を参照)。このような画像形成装置では、リボンの駆動機構を下本体側に有しており、上カバーを閉じた状態で、下本体の駆動機構の駆動力をリボン回転軸に効率よく伝達する必要がある。
【0003】
【特許文献1】
特開平9−66653号公報
【特許文献2】
特開平10−44481号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来技術では、上記のような駆動機構の駆動力を効率よくリボン回転軸に伝達するため、リボンの巻回されたロール軸の軸心をカセットケースに設けられた受け部に対し精度良く位置決めし、かつ、リボンカセット自体を上カバーに精度良く位置決めし、更に、上カバーと下本体との係合関係についても高い精度で行っていた。
【0005】
このため、従来の画像形成装置では高い寸法精度を必要とされる部品点数が多く、生産性を向上する妨げとなっていた。
【0006】
本発明は、上記従来技術の課題を解決するために成されたもので、その目的とするところは、高い生産性を実現できる画像形成装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係る装置は、
下本体と、該下本体に対して開閉可能な上カバーを備えた画像形成装置であって、
前記上カバーは、1対の回転軸間に掛け渡したインクリボンを着脱可能であり、
前記下本体は、前記回転軸を受ける軸受部と、前記インクリボンを搬送駆動する駆動機構とを有し、
前記軸受部は、前記上カバーを前記下本体に対して閉じる際に、所定の許容範囲に存在する前記回転軸を回転駆動位置に誘導することを特徴とする。
【0008】
前記軸受部は、前記回転軸と係合する溝を有し、該溝は、前記回転軸を底面に導くためのテーパを有することを特徴とする。
【0009】
前記インクリボンは前記上カバーに着脱可能なリボンカセットに収納され、前記リボンカセットは、前記所定の許容範囲以内のガタをもって前記インクリボン及び前記回転軸を保持する保持手段を備えることを特徴とする。
【0010】
前記軸受部は、受けた前記回転軸に駆動力を伝達する駆動伝達部を有することを特徴とする。
【0011】
前記上カバーは、前記インクリボンカセットを下本体側に付勢する付勢手段を有することを特徴とする。
【0012】
前記軸受部は、前記上カバーを前記下本体に対して閉じる際に、前記回転軸をその長手方向における適正位置に誘導することを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成要素はあくまで例示であり、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0014】
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態としてのラベルプリンタ1の内部構成を示す概略構成図である。
【0015】
このプリンタ1は図示しないコンピュータ等に接続され、コンピュータ等から送信される印刷データを受信し、その印刷データに基づいて印刷を行うものである。
【0016】
プリンタ1は、ほぼ平行に配設されたシートローラ45及びリフトローラ46のローラ対を有している。これらのシートローラ45及びリフトローラ46上には、シートロール2を載置可能である。シートロール2は、記録材としてのラベルシートをロール状に巻回したものである。
【0017】
ラベルシートとしては、例えば、裏面に粘着層が被着され、さらに粘着層が剥離テープで覆われた長尺のシートや、長尺の台紙に一定の間隔で複数のラベルが貼着されたダイカットラベルなどを使用可能である。また、本プリンタ1は、
幅寸法が相違する複数のラベルシートを使用することができる。
【0018】
シートローラ45およびリフトローラ46は金属からなる芯金にゴム等の摺動抵抗の高い表層を設けた構成となっている。シートローラ45は、不図示のモータから駆動力をうけて、ロール2からシートを引き出すために回転する。
【0019】
シートローラ45によって引き出されたシートは、搬送ローラ42とローラ41とで挟まれる。搬送ローラ42は図示しないモータによって所定の速度で正逆回転する。従って、シートは、搬送ローラ42の回転に従って印刷方向もしくは逆方向に送られる。なお、シートローラ45と搬送ローラ42との間には、シートセンサ51が設けられており、ロール2から引き出されたシートが搬送ローラ42とローラ41によって狭持されているか否かを判定する。
【0020】
プリンタ1には開閉自在のカバー12が設けられており、そのカバー12に印刷ヘッド13が取り付けられている。搬送ローラ42とローラ41とで挟まれたシートは、この印刷ヘッド13に送られる。
【0021】
また、カバー12にはインクリボンカセット3が着脱自在に取り付けられている。インクリボンカセット3をカバー12に装填するとロール芯301aから引き出されロール芯301bに巻取られるインクリボン31が印刷ヘッド13を覆う。
【0022】
43はプラテンローラである。カバー12を閉めると印刷ヘッド13がプラテンローラ43の上方に位置する。印刷ヘッド13はカム機構43aによって上下方向に移動することができる。印刷を行う場合には印字ヘッド13は加圧ばね71の圧力で下方に下がり、印紙ヘッド13とプラテンローラ43とで、搬送されてきたシートを狭持し、搬送しながら、インクリボンのインクを溶融してシートに転写させることによってシート表面に画像を形成する。印刷を行わない場合には印刷ヘッド13はカム機構43aによって押し上げられてプラテンローラ43から離れる。
【0023】
52はカバー12を閉めた状態で印刷ヘッド13の下流側に位置し、ロール2の上面に向かうように取り付けられた反射式の光学センサからなる先端検知センサである。ロール2の先端位置の他、ロール2としてダイカットラベルがセットされた場合に、台紙に貼着されているラベルの先端、もしくは印刷モードによっては後端を検知するものである。
【0024】
プリンタ1の前面には、前方に倒れるようにして開くことのできるフロントパネル14が取り付けられている。このフロントパネル14には上下2段に排出口15,16が開口している。プリンタ1でシートに印刷する際には上部の排出口15から印刷されたシートが排出される。なお、シートは印刷の内容ならびに余白量等の設定により規定される所定の寸法毎にカッター17によって自動で切断される。このカッター17は円板状であり全周に切刃が形成されている。そして、カッター17が図外のモータにより移動してシートを切断する。
【0025】
ダイカットラベルに印刷してラベルピール処理をする際には台紙を上部の排出口15の直前で下方に経路を曲げ、フロントパネル14内に位置する1対のローラ18a,18bで挟んで下部の排出口16から外部へと送り出す。ローラ18aはプリンタ1の本体側に取り付けられ自由に回転する。一方、ローラ18bはフロントパネル14に取り付けられ、ギヤ18cがこのローラ18bの回転軸に取り付けられている。そしてフロントパネル14を閉めるとこのギヤ18cが本体側に露出したギヤ(図示せず)に噛み合って台紙を正逆方向に送ることができる。台紙は上述のように上部の排出口15の直前で下方に経路が曲げられるため、台紙に貼り付けられているラベルは台紙から剥離し、上部の排出口15を通って前方へ排出される。
【0026】
53はピールセンサであり、ロールとしてダイカットラベルがセットされた場合に、印刷されたラベルが台紙から一定の長さを残して剥離し上部の排出口15を通って前方に排出された状態でのラベルを検知するものである。また、54は台紙センサであり、ローラ18a,18bに挟まれて搬送された台紙が下部の排出口16から排出されていることを検知するものである。
【0027】
次に、図2〜図10を用いて、本実施形態に係るプリンタ1において、リボンカセットをセットする方法について説明する。
【0028】
図2は、インクリボンカセット3について説明する図である。
【0029】
インクリボン31は、円筒形のロール芯301aから引き出され、同じく円筒形のロール芯301bに掛け渡されている。そして、これらのロール芯301a、301bの内孔に、それぞれボビン302a、302bが両側から嵌め込まれる。
【0030】
そして、インクリボンカセット3は、インクリボン31に取付けられたボビン302aとボビン302bとをカセットケース34に装填することによって構成される。
【0031】
ボビン302a、302bには、インクリボン31の軸方向のずれを防止するフランジ311a、311bが設けられている。そして、これらのフランジ311a、311bの外側には、更に、駆動機構から駆動力を伝達されるギア312a、312b及び軸受部と係合する回転軸313a、313bが設けられている。
【0032】
また、フランジ311a、311bとギア312a、312bとの間には頸部314a、314bが設けられ、この頸部314a、314bが、カセットケース34に設けられたボビン受け部341a、341bにそれぞれ収容される。
【0033】
ボビンの頸部314a、314bが全てボビン受け部341a、341bに収容されると、ボビン押さえレバー342a、342bを図中上向きに回転させ、ボビンがカセットケース34からはずれないようにセットする。
【0034】
なお、カセットケース34の上面には、板ばね部343が4箇所に設けられている。
【0035】
図3は、プリンタ1のカバー12を開放してインクリボンカートリッジ3を取り外した状態を示す図である。
【0036】
図3に示すように、カバー12には、カバー12を閉じた状態でインクリボンカートリッジを上向きに保持するための係止部121と、カバー12を閉じた状態でインクリボンカートリッジ3を下向きに押圧する4つの押圧部122(1つは不図示)と、カバーを閉じた状態でインクリボンカートリッジ3をリボン搬送方向に押圧する押圧ローラ123と、が設けられている。
【0037】
また、下本体4は、カバー12を閉じた状態でインクリボンの回転軸313a、313bと係合し、回転自在にこれらの軸を支持する軸受部401a、401bを備えている。
【0038】
図4は、プリンタ1のカバー12を開放してインクリボンカートリッジ3を取付けた状態を示す図である。
【0039】
インクリボンカートリッジ3は、図のように、インクリボンが印刷ヘッドを覆うように取付けられる。また、印刷時には、更にシートロールをセットしてカバー12を閉じる。
【0040】
図5は、インクリボンカートリッジ3をカバー12に対して装着する様子を説明する図である。
【0041】
図5において、カバー12に設けられた係止部121が、インクリボンカートリッジ3のカセットケース34に空けられた係止孔345に嵌め込まれることによって、インクリボンカートリッジ3がカバー12に保持される。
【0042】
その際、カバー12の押圧部122がインクリボンカートリッジ3の板ばね部343を押圧する。また、カバー12の押圧ローラ123が、インクリボンカートリッジ3の溝部344に嵌り、インクリボンカートリッジ3を図中上方向に付勢する。
【0043】
また、下本体側において、軸受部401a、401bには、不図示のモータによって回転するギア402a、402bが取付けられている。
【0044】
そして、インクリボンカートリッジ3を取付けたカバー12を閉じると、図6に示すように、インクリボンの回転軸313a、313bが軸受部401a、401bにそれぞれ係合する。このとき、矢印の位置でカバー12の押圧部122がインクリボンカートリッジ3の板ばね部343を押圧することによって、回転軸313a、313bは、軸受部の溝の底面に当接し、適正な位置に配置される。これにより、インクリボンカートリッジ3のギア312aが軸受部401aのギア402aに噛み合い、下本体に設けられた駆動機構の駆動力がインクリボンカートリッジ3に伝達し、インクリボンが搬送される。
【0045】
図7は、回転軸と軸受部の関係を示す図である。ここでは、説明のため、回転軸313bと軸受部401bの係合関係について拡大して示しているが、回転軸301aと軸受部401aの関係も同様である。図に示すように、軸受部401bには、溝403が形成されている。また、溝403は、断面において一定の幅(a+b)を有し、傾斜面403aと、底面部403bと、垂直面403cとを有している。このような溝403の形状により、回転軸313bは、底面部403bを中心として、図中左側(搬送方向後ろ側)にa(例えば7mm)或いは図中右側(搬送方向前側)にb(例えば2.5mm)だけずれて軸受部401bに当接することができる。言い換えれば、軸受部401は、カバーを下本体に対して閉じる際に、所定の許容範囲(a+b)に存在する回転軸313を回転駆動位置に誘導する。従って、インクリボンの回転軸は下本体に対して最大でa+bだけのガタを許容できる。カバーと下本体、カバーとリボンカセットとのガタがほとんど無い場合には、リボンカセットは、インクリボンの回転軸を、最大でa+bのクリアランスをもって収容できる。
【0046】
なお、軸受部401bに設けられたギア402bは時計回りに回転し、回転軸313bと一体に設けられたギア312bは、そのギア402bの回転力を受けて反時計回りに回転する。その際、回転軸313bは、矢印で示す右下方向に力を受ける。従って、溝403の右側の側面には傾斜を設けず、垂直面403cとしている。
【0047】
また、溝403の内面と回転軸313bの表面とはそれぞれ十分に磨かれ、その間にはほぼ摩擦がない状態となっている。更に、上述したように、回転軸313bはカバー12から軸受部401bに付勢する力を与えられる。従って、回転軸313bは、反時計回りに回転しても、左側の傾斜面403aを左に移動することはない。
【0048】
図8は、図6のA−A断面図である。図のように、一対の軸受部401bの内の一方のみにギア402bが設けられており、そのギア402bは一方のボビン302bに噛合している。
【0049】
一対の軸受け部401bの内壁間距離はボビンのギア312bの外壁間距離よりもわずかに(例えば0.5mm)広い距離になっており、カバー12が閉じる際にボビン302a、302bが一対の軸受け部401bの間に入り込むことによってインクリボン幅方向におけるインクリボン31の位置決めを行っている。図中では明確に示されていないが、一対の軸受け部401bには軸方向に傾斜が設けられている。傾斜は左右それぞれ所定量c(たとえば各2mm)の幅を有しており、カバーと下本体、カバーとリボンカセットとのガタがほとんど無い場合には、リボンカセットは、インクリボンの回転軸を、軸方向に最大で2c(たとえば4mm)のクリアランスをもって収容できる。
【0050】
図9、図10は、カセットケース34に対して許容されるインクリボン31のガタについて説明する図である。
【0051】
上述したように、軸受部401a、401bの溝403の形状により、インクリボン31の回転軸313a、313bは下本体に対して前後方向(図中左右方向)に所定幅のガタを有してもよい。また、カバー12の押圧部122が板ばね343を押圧し、結果として回転軸313a、313bが軸受部401a、401bの溝403に押圧されるので、回転軸313a、313bは、カセットケース34に対して図中上下左右方向に所定幅のガタを許容される。したがって、図のようにボビン受け部341a、341bの内径は、ボビンの頸部312a、312bの直径に対し、所定幅のクリアランス901a、901bを許容でき、カセットケース34もカバー12に対して精度の高い位置決めが要求されない。
【0052】
以上のように、本実施形態によれば、カセットケース34のカバー12への取付け、及びインクリボン34のカセットケース34への取付けにおいて、所定のガタが許容されるので、カバー12、カセットケース34、ボビンなどを高い精度で製造する必要が無く、結果として生産性の高いプリンタを提供可能となる。
【0053】
(第2実施形態)
次に、図11を用いて本発明の第2実施形態としてのプリンタについて説明する。
【0054】
上記実施形態では、押圧部121と板ばね部343との係合によってカセットケース34を下方に付勢する構成としたが、本実施形態では、図11のように、カバー12において、押圧部121の代わりに、付勢手段としてコイルスプリング1101を設けコイルスプリング1101が直接カセットケース34を下向きに押圧する構成をとる。その他の構成については、上記第1実施形態と全く同じであるため、ここではその説明を省略する。
【0055】
本実施形態によれば、板ばね部343が不要となり、押圧部121を板ばね部343の位置に合わせて設ける必要もなく、ただコイルスプリング1101をカセットケース34に当接する位置に設ければよいので、プリンタ及びインクリボンカートリッジ3の生産性を向上させることができる。
【0056】
(第3実施形態)
次に、図12を用いて本発明の第3実施形態としてのプリンタについて説明する。
【0057】
上記実施形態では、軸受部に設けた溝にインクリボンの回転軸を係合させることによって、回転軸の位置決めを行ったが、本実施形態では、図12のように、各ボビンの端部に円盤状のフランジ315a、315bを設け、そのフランジ315a、315bに対してそれぞれ当接する1対の軸1201a、1201bを軸受部として下本体に設けている。2つの軸1201aは、所定の傾きを持って並んでいるので、上記の溝403に設けられた傾斜面403aと同様の効果を有し、カバー12を閉じた状態でインクリボンの回転軸を所定位置に位置決めできる。その他の構成については、上記第1実施形態と全く同じであるため、ここではその説明を省略する。
【0058】
本実施形態によっても、上記第1実施形態と同様に、プリンタ及びインクリボンカートリッジの生産性を向上させることができる。
【0059】
(他の実施形態)
なお、本発明は第1実施形態および第2実施形態に限定されるものではなく、本発明の骨子から逸脱しない限り様々な形態をとり得る。
【0060】
例えば、上記実施形態では、プリンタに着脱可能なインクリボンカートリッジとして、図2において、インクリボンをカセットケースから取り外すことができ、インクリボンのみを交換可能なカートリッジを示した。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、図13に示すように、インクリボンとカセットケースとが一体となっているインクリボンカートリッジを着脱可能なプリンタにも適用可能である。この場合、インクリボンカートリッジはインクの色ごとに用意され、インクリボンカートリッジ自体を交換することでインクの色交換を行う。
【0061】
あるいは、カセットケースを用いずに直接上カバーにインクリボンを着脱可能なプリンタにも適用可能である。この場合、上カバーのインクリボン取付け部に所定のガタが許される。また、インクリボン取り付け部付近に、回転軸を直接押圧する板バネ等の押圧部材を設ければよい。
【0062】
このようなインクリボンカートリッジであっても、上記実施形態のように下本体側の軸受部を構成することにより、カセットケースに設けられた穴の内径とボビンの頸部314a、314bの外径との間に所定のクリアランス1301a、1301bを設けることができる。従って、インクリボンカートリッジ自体を精度良く製造する必要はなく、更にカバー12に対する取付け精度も比較的低くすることが可能なため、結果として、プリンタ及びインクリボンカートリッジの生産性を向上させることができる。
【0063】
本実施の形態では溶融式熱転写方式のプリンタについて説明したが、インクリボンを用いる方式のプリンタであれば、昇華式熱転写方式やドットインパクト等、他の方式であってもよい。
【0064】
なお、上記実施形態では、サーマルラベルプリンタについて例示的に説明したが、本発明に係る画像形成装置はこれに限定されるものではなく、インクリボンを着脱可能なあらゆるプリンタ、ファクシミリ、複写機、これらの機能を複合的に備えた複合機などを含む概念である。また、本発明に係る記録材はラベルシートに限定されるものではなく、記録紙やプラスティックシート、更には金属製シートなど、印刷可能なロール全てを含む概念である。
【0065】
【発明の効果】
本発明によれば、生産性の高い画像形成装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態としてのプリンタの概略断面を示す図である。
【図2】本発明の第1実施形態としてのプリンタに着脱可能なインクリボンカートリッジを説明する図である。
【図3】本発明の第1実施形態としてのプリンタのカバー解放時の斜視図である。
【図4】本発明の第1実施形態としてのプリンタのカバー解放時の斜視図である。
【図5】本発明の第1実施形態としてのプリンタに対するインクリボンカートリッジの装着方法を説明する図である。
【図6】本発明の第1実施形態としてのプリンタの概略断面を示す図である。
【図7】インクリボンカートリッジと軸受部との関係を説明する図である。
【図8】本発明の第1実施形態としてのプリンタの概略断面を示す図である。
【図9】本発明の第1実施形態としてのプリンタに着脱可能なインクリボンカートリッジを説明する図である。
【図10】本発明の第1実施形態としてのプリンタに着脱可能なインクリボンカートリッジを説明する図である。
【図11】本発明の第2実施形態としてのプリンタを説明する図である。
【図12】本発明の第3実施形態としてのプリンタを説明する図である。
【図13】インクリボンカートリッジの他の例を説明するための図である。
Claims (6)
- 下本体と、該下本体に対して開閉可能な上カバーを備えた画像形成装置であって、
前記上カバーは、1対の回転軸間に掛け渡したインクリボンを着脱可能であり、
前記下本体は、前記回転軸を受ける軸受部と、前記インクリボンを搬送駆動する駆動機構とを有し、
前記軸受部は、前記上カバーを前記下本体に対して閉じる際に、所定の許容範囲に存在する前記回転軸を回転駆動位置に誘導することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記軸受部は、前記回転軸と係合する溝を有し、該溝は、前記回転軸を底面に導くためのテーパを有することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記インクリボンは前記上カバーに着脱可能なリボンカセットに収納され、前記リボンカセットは、前記所定の許容範囲以内のガタをもって前記インクリボン及び前記回転軸を保持する保持手段を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
- 前記軸受部は、受けた前記回転軸に駆動力を伝達する駆動伝達部を有することを特徴とする請求項1、2または3に記載の画像形成装置。
- 前記上カバーは、前記インクリボンカセットを下本体側に付勢する付勢手段を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記軸受部は、前記上カバーを前記下本体に対して閉じる際に、前記回転軸をその軸方向における適正位置に誘導することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の画像形成装置。
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Cited By (4)
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-
2002
- 2002-12-27 JP JP2002382015A patent/JP2004209807A/ja not_active Withdrawn
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