JPH05299823A - カバーレイフィルム - Google Patents
カバーレイフィルムInfo
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- JPH05299823A JPH05299823A JP12949292A JP12949292A JPH05299823A JP H05299823 A JPH05299823 A JP H05299823A JP 12949292 A JP12949292 A JP 12949292A JP 12949292 A JP12949292 A JP 12949292A JP H05299823 A JPH05299823 A JP H05299823A
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- Non-Metallic Protective Coatings For Printed Circuits (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【構成】耐熱性絶縁プラスチックフィルムの片面に下記
組成の接着剤を塗布して半硬化状態とした面に、離型性
フィルムまたは離型紙を圧着積層してなるカバーレイフ
ィルム。イ)酸価70〜150 のポリエステル樹脂:100 重
量部、ロ)A)エポキシ樹脂10〜90重量%とB)フェノール
樹脂90〜10重量%との混合物:20〜150 重量部、ハ)微
粒子状無機質粉末:2〜20重量部、ニ)硬化促進剤:0.
5 〜10重量部、ホ)β-(3,4-エポキシシクロヘキシル)
エチルトリメトキシシラン:0.1 〜10重量部。 【効果】本発明により優れた接着性と半田耐熱性を兼備
したをフレキシブルプリント回路の保護用カバーレイフ
ィルムを提供することができる。
組成の接着剤を塗布して半硬化状態とした面に、離型性
フィルムまたは離型紙を圧着積層してなるカバーレイフ
ィルム。イ)酸価70〜150 のポリエステル樹脂:100 重
量部、ロ)A)エポキシ樹脂10〜90重量%とB)フェノール
樹脂90〜10重量%との混合物:20〜150 重量部、ハ)微
粒子状無機質粉末:2〜20重量部、ニ)硬化促進剤:0.
5 〜10重量部、ホ)β-(3,4-エポキシシクロヘキシル)
エチルトリメトキシシラン:0.1 〜10重量部。 【効果】本発明により優れた接着性と半田耐熱性を兼備
したをフレキシブルプリント回路の保護用カバーレイフ
ィルムを提供することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は優れた接着性および半田
耐熱性を有するフレキシブルプリント回路保護用カバー
レイフィルムに関するものである。
耐熱性を有するフレキシブルプリント回路保護用カバー
レイフィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年エレクトロニクス製品の軽薄短小、
高性能化に伴いプリント基板の需要が高まり、なかでも
フレキシブルプリント基板は、その使用範囲が広がり需
要が伸びてきている。これにともないプリント基板のフ
ァインパターン化、高性能化、耐環境性向上等の要求が
強くなり、同時にフレキシブルプリント回路の保護用カ
バーレイフィルムの使用が多くなり、その性能向上が望
まれているが、具体的にはフレキシブルプリント回路板
との接着性、半田耐熱性、電気絶縁性、屈曲性、および
耐環境性等がしばしば問題になっている。特に、最近は
アッセンブリメーカーの東南アジアへの進出が多くな
り、カバーレイフィルムの加工、部品組立における使用
環境が厳しく、特に、高温、高湿下での取扱いが多いた
め、該フィルムの吸湿時の半田耐熱性の向上が望まれて
いる。このような背景から近年、接着性、半田耐熱性を
兼備したフレキシブルプリント回路の保護用カバーレイ
フィルムが要求されるようになってきた。
高性能化に伴いプリント基板の需要が高まり、なかでも
フレキシブルプリント基板は、その使用範囲が広がり需
要が伸びてきている。これにともないプリント基板のフ
ァインパターン化、高性能化、耐環境性向上等の要求が
強くなり、同時にフレキシブルプリント回路の保護用カ
バーレイフィルムの使用が多くなり、その性能向上が望
まれているが、具体的にはフレキシブルプリント回路板
との接着性、半田耐熱性、電気絶縁性、屈曲性、および
耐環境性等がしばしば問題になっている。特に、最近は
アッセンブリメーカーの東南アジアへの進出が多くな
り、カバーレイフィルムの加工、部品組立における使用
環境が厳しく、特に、高温、高湿下での取扱いが多いた
め、該フィルムの吸湿時の半田耐熱性の向上が望まれて
いる。このような背景から近年、接着性、半田耐熱性を
兼備したフレキシブルプリント回路の保護用カバーレイ
フィルムが要求されるようになってきた。
【0003】従来、カバーレイ用の接着剤としては、N
BR/フェノール樹脂、エポキシ・フェノール/NB
R、NBR/エポキシ樹脂、エポキシ/ポリエステル樹
脂、エポキシ/アクリル樹脂、アクリル樹脂等が用いら
れ、難燃性カバーレイ用の接着剤としては、上記樹脂中
に、大量の臭素化合物、無機難燃剤を配合したもの、或
は該樹脂を臭素化し、例えば、臭素化エポキシ樹脂等を
配合したもの等が挙げられる。しかし、これらの接着剤
は一長一短があり、前記要求特性を満足していない。N
BR系は熱劣化が大きく、これに無機難燃剤を配合した
ものはそれが著しい。エポキシ系は剥離強度が低く、臭
素化エポキシは耐熱性が低下する。また、エポキシ/ポ
リエステル系、アクリル系等についても同様である。上
記のように従来の接着剤は接着性、半田耐熱性を満足す
るものが少ないのが実情である。
BR/フェノール樹脂、エポキシ・フェノール/NB
R、NBR/エポキシ樹脂、エポキシ/ポリエステル樹
脂、エポキシ/アクリル樹脂、アクリル樹脂等が用いら
れ、難燃性カバーレイ用の接着剤としては、上記樹脂中
に、大量の臭素化合物、無機難燃剤を配合したもの、或
は該樹脂を臭素化し、例えば、臭素化エポキシ樹脂等を
配合したもの等が挙げられる。しかし、これらの接着剤
は一長一短があり、前記要求特性を満足していない。N
BR系は熱劣化が大きく、これに無機難燃剤を配合した
ものはそれが著しい。エポキシ系は剥離強度が低く、臭
素化エポキシは耐熱性が低下する。また、エポキシ/ポ
リエステル系、アクリル系等についても同様である。上
記のように従来の接着剤は接着性、半田耐熱性を満足す
るものが少ないのが実情である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記の諸欠点
を解消して接着性、半田耐熱性に優れたフレキシブルプ
リント回路の保護用カバーレイフィルムを提供しようと
するものである。本発明者等は先に特開昭63−297
418号を提出してでこれらの欠点の解決を図ったが、
本願はこれを更に改良したものである。
を解消して接着性、半田耐熱性に優れたフレキシブルプ
リント回路の保護用カバーレイフィルムを提供しようと
するものである。本発明者等は先に特開昭63−297
418号を提出してでこれらの欠点の解決を図ったが、
本願はこれを更に改良したものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記課題
を解決するために、接着剤組成に重点をおいて鋭意検討
を重ねた結果、本発明に到達したもので、その要旨とす
るところは、耐熱性絶縁プラスチックフィルムの片面に
下記組成の接着剤を塗布して半硬化状態とした面に、離
型性フィルムまたは離型紙を圧着積層してなるカバーレ
イフィルムである。 イ)酸価70〜150 のポリエステル樹脂:100 重量部、
ロ)A)エポキシ樹脂10〜90重量%とB)フェノール樹脂90
〜10重量%との混合物:20〜150 重量部、ハ)微粒子状
無機質粉末:2〜20重量部、ニ)硬化促進剤:0.5 〜10
重量部、ホ)β-(3,4-エポキシシクロヘキシル) エチル
トリメトキシシラン:0.1 〜10重量部。
を解決するために、接着剤組成に重点をおいて鋭意検討
を重ねた結果、本発明に到達したもので、その要旨とす
るところは、耐熱性絶縁プラスチックフィルムの片面に
下記組成の接着剤を塗布して半硬化状態とした面に、離
型性フィルムまたは離型紙を圧着積層してなるカバーレ
イフィルムである。 イ)酸価70〜150 のポリエステル樹脂:100 重量部、
ロ)A)エポキシ樹脂10〜90重量%とB)フェノール樹脂90
〜10重量%との混合物:20〜150 重量部、ハ)微粒子状
無機質粉末:2〜20重量部、ニ)硬化促進剤:0.5 〜10
重量部、ホ)β-(3,4-エポキシシクロヘキシル) エチル
トリメトキシシラン:0.1 〜10重量部。
【0006】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明は、上記イ)ロ)ハ)ニ)ホ)の5成分から成る組
成の接着剤によって所期の目的効果を達成するものであ
り、以下各成分の内容と効果を述べる。 イ)成分の酸価70〜 150のポリエステル樹脂は、軟化点
120℃以上のものから選択される。酸価が70未満では半
田耐熱性が低下し、 150を超えると剥離強度が低下す
る。また、軟化点が低下すると取扱い時に接着剤面がべ
とつき、加熱時の熱軟化が大きく高温特性が低下する。
このようなポリエステル樹脂としては、次のポリオール
類と酸成分から合成されたものが用いられる。 ポリオール類:エチレングリコール、ジエチレングリコ
ール、トリエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコー
ル、トリメチロールプロパン、1,4−ブタンジオー
ル、ペンタエリスリトール、ビスフェノールA−エチレ
ンオキシド付加物、ビスフェノールA−プロピレンオキ
シド付加物等。 酸成分:テレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、マ
イレン酸、フマール酸、トリメリット酸、ピロメリット
酸およびそれらの酸無水物。
発明は、上記イ)ロ)ハ)ニ)ホ)の5成分から成る組
成の接着剤によって所期の目的効果を達成するものであ
り、以下各成分の内容と効果を述べる。 イ)成分の酸価70〜 150のポリエステル樹脂は、軟化点
120℃以上のものから選択される。酸価が70未満では半
田耐熱性が低下し、 150を超えると剥離強度が低下す
る。また、軟化点が低下すると取扱い時に接着剤面がべ
とつき、加熱時の熱軟化が大きく高温特性が低下する。
このようなポリエステル樹脂としては、次のポリオール
類と酸成分から合成されたものが用いられる。 ポリオール類:エチレングリコール、ジエチレングリコ
ール、トリエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコー
ル、トリメチロールプロパン、1,4−ブタンジオー
ル、ペンタエリスリトール、ビスフェノールA−エチレ
ンオキシド付加物、ビスフェノールA−プロピレンオキ
シド付加物等。 酸成分:テレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、マ
イレン酸、フマール酸、トリメリット酸、ピロメリット
酸およびそれらの酸無水物。
【0007】ロ)成分のエポキシ・フェノール樹脂混合
物のうちA)エポキシ樹脂としては、1分子中に2個以
上のエポキシ基をもつものであればよく、例えばビスフ
ェノール型エポキシ樹脂、ノボラック樹脂等のグリシジ
ルエーテル型、環状脂肪族型エポキシ樹脂、芳香族型エ
ポキシ樹脂、ハロゲン化エポキシ樹脂等を単独または2
種以上混合して用いることができる。また、B)フェノ
ール樹脂は、フェノール、クレゾール、キシレノール、
アルキルフェノール等のフェノール類とホルムアルデヒ
ドあるいはパラホルムアルデヒドを反応させて得られる
ものが挙げられる。上記ポリエステル樹脂とエポキシ・
フェノール樹脂との間で架橋硬化反応が生じるため耐熱
性、耐溶剤性が向上する。
物のうちA)エポキシ樹脂としては、1分子中に2個以
上のエポキシ基をもつものであればよく、例えばビスフ
ェノール型エポキシ樹脂、ノボラック樹脂等のグリシジ
ルエーテル型、環状脂肪族型エポキシ樹脂、芳香族型エ
ポキシ樹脂、ハロゲン化エポキシ樹脂等を単独または2
種以上混合して用いることができる。また、B)フェノ
ール樹脂は、フェノール、クレゾール、キシレノール、
アルキルフェノール等のフェノール類とホルムアルデヒ
ドあるいはパラホルムアルデヒドを反応させて得られる
ものが挙げられる。上記ポリエステル樹脂とエポキシ・
フェノール樹脂との間で架橋硬化反応が生じるため耐熱
性、耐溶剤性が向上する。
【0008】ハ)成分の微粒子無機粉末としては、シリ
カ粉末、アルミナ粉末、マイカ、タルク、炭酸カルシウ
ム、クレー、酸化チタン、酸化マグネシウム、炭化ケイ
素、ボロンナイトライドなどが例示されるが、特に超微
粒子の無水シリカ、酸化アルミニウム、酸化チタン等が
良好であり、これらの1種または2種以上を併用するこ
とができる。無機質粉末の粒子は粒径が2μm以下、好
ましくは1μm以下が適当である。粒径が2μmを越え
るとフィルムの表面性(凹凸)が悪くなりファインパタ
ーン化の要求に対応できない。即ち、近年フレキシブル
印刷回路はファインパターン化し数10μmのパターンが
実用化されており、樹脂組成物中に可及的微細な無機質
粉末が好ましい。この粉末の使用により樹脂の吸湿耐性
が向上し、熱衝撃による接着剤のひずみが小さくなる。
なおこれら粉末の樹脂マトリックスへの定着性や耐水性
を向上させるため疎水処理を行うと好都合であり、この
ためには、ジメチルジクロロシラン等のクロロシラン、
シリコーンオイル、アルキルトリエトキシシラン、メチ
ルトリエトキシシラン等のシランカップリング剤等の処
理剤が用いられる。無機質粉末の使用によりさらに耐湿
半田特性等が向上するのは、樹脂の耐熱性、吸湿特性等
が向上し、熱衝撃による接着剤のひずみが小さくなるた
めと思われる。
カ粉末、アルミナ粉末、マイカ、タルク、炭酸カルシウ
ム、クレー、酸化チタン、酸化マグネシウム、炭化ケイ
素、ボロンナイトライドなどが例示されるが、特に超微
粒子の無水シリカ、酸化アルミニウム、酸化チタン等が
良好であり、これらの1種または2種以上を併用するこ
とができる。無機質粉末の粒子は粒径が2μm以下、好
ましくは1μm以下が適当である。粒径が2μmを越え
るとフィルムの表面性(凹凸)が悪くなりファインパタ
ーン化の要求に対応できない。即ち、近年フレキシブル
印刷回路はファインパターン化し数10μmのパターンが
実用化されており、樹脂組成物中に可及的微細な無機質
粉末が好ましい。この粉末の使用により樹脂の吸湿耐性
が向上し、熱衝撃による接着剤のひずみが小さくなる。
なおこれら粉末の樹脂マトリックスへの定着性や耐水性
を向上させるため疎水処理を行うと好都合であり、この
ためには、ジメチルジクロロシラン等のクロロシラン、
シリコーンオイル、アルキルトリエトキシシラン、メチ
ルトリエトキシシラン等のシランカップリング剤等の処
理剤が用いられる。無機質粉末の使用によりさらに耐湿
半田特性等が向上するのは、樹脂の耐熱性、吸湿特性等
が向上し、熱衝撃による接着剤のひずみが小さくなるた
めと思われる。
【0009】ニ)成分の硬化促進剤としてはイミダゾー
ル系化合物、例えば、2−アルキルイミダゾール、2−
アルキル−4−メチルイミダゾール、2−アルキル−4
エチルイミダゾール、1−(2−シアノエチル)−2−
アルキルイミダゾール(アルキル基の炭素数は1〜4が
好ましい)2−フェニルイミダゾール、2,4−ジフェ
ニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾ
ール等が挙げられる。また、酸無水物も用いられ、無水
フタル酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水ヘキサヒド
ロフタル酸、無水トリメリット酸等が。例示される。ア
ミン系としては、ジエチレントリアミン、トリエチレン
テトラミン、メタルキシレンジアミン、ジアミノフェニ
ルメタン等が挙げられる。これらは、単独もしくは2種
以上混合して使用すれば良い。
ル系化合物、例えば、2−アルキルイミダゾール、2−
アルキル−4−メチルイミダゾール、2−アルキル−4
エチルイミダゾール、1−(2−シアノエチル)−2−
アルキルイミダゾール(アルキル基の炭素数は1〜4が
好ましい)2−フェニルイミダゾール、2,4−ジフェ
ニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾ
ール等が挙げられる。また、酸無水物も用いられ、無水
フタル酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水ヘキサヒド
ロフタル酸、無水トリメリット酸等が。例示される。ア
ミン系としては、ジエチレントリアミン、トリエチレン
テトラミン、メタルキシレンジアミン、ジアミノフェニ
ルメタン等が挙げられる。これらは、単独もしくは2種
以上混合して使用すれば良い。
【0010】ホ)成分のシラン化合物の添加は本願発明
の最も特徴とするところで、剥離強度及び半田耐熱性の
向上に大きく寄与している。シラン化合物の内β-(3,4-
エポキシシクロヘキシル) エチルトリメトキシシランの
添加効果は大きく、その添加量は0.1 〜10重量部の範囲
で、0.1 重量部未満では剥離強度が向上せず、10重量部
を越えると半田耐熱性が低下する。同じシラン系のもの
であっても、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、
γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等を用
いた場合は剥離強度が向上しない。
の最も特徴とするところで、剥離強度及び半田耐熱性の
向上に大きく寄与している。シラン化合物の内β-(3,4-
エポキシシクロヘキシル) エチルトリメトキシシランの
添加効果は大きく、その添加量は0.1 〜10重量部の範囲
で、0.1 重量部未満では剥離強度が向上せず、10重量部
を越えると半田耐熱性が低下する。同じシラン系のもの
であっても、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、
γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等を用
いた場合は剥離強度が向上しない。
【0011】本発明は、上記イ)、ロ)、ハ)、ニ)
ホ)の各成分からなる組成の接着剤によって所期の目的
効果を達成するものであって、上記組成範囲外では、次
のような不都合が生じる。即ち、イ)成分のポリエステ
ル樹脂 100重量部に対してロ)成分のエポキシ・フェノ
ール樹脂混合物が20重量部未満では、半田耐熱性が低下
し、 150重量部を超えると剥離強度が低下する。ハ)成
分の微粒子状無機質粉末が、2重量部未満では、吸湿半
田耐熱性が低下し、20重量部を超えると剥離強度が低下
する。ニ)成分の硬化促進剤が 0.5重量部未満では反応
性が低下し、耐熱性や耐溶剤性が悪くなり、10重量部を
超えるとエポキシ基に対して等量以上となり、かえって
耐熱性が低下する。ロ)成分のエポキシ樹脂とフェノー
ル樹脂の配合比については、エポキシが10重量%未満、
フェノールが90重量%を超えると耐熱性が低下し、エポ
キシが90重量%を超え、フェノールが10重量%未満では
可撓性および接着力が低下する。前記接着剤には、必要
によりテトラブロモフタルイミド、テトラブロモ無水フ
タル酸、デカブロモジフェニルエーテル等のハロゲン含
有有機化合物、リン、窒素原子を含む化合物や三酸化ア
ンチモン、水酸化アルミニウム等の無機系難燃剤が添加
できる。
ホ)の各成分からなる組成の接着剤によって所期の目的
効果を達成するものであって、上記組成範囲外では、次
のような不都合が生じる。即ち、イ)成分のポリエステ
ル樹脂 100重量部に対してロ)成分のエポキシ・フェノ
ール樹脂混合物が20重量部未満では、半田耐熱性が低下
し、 150重量部を超えると剥離強度が低下する。ハ)成
分の微粒子状無機質粉末が、2重量部未満では、吸湿半
田耐熱性が低下し、20重量部を超えると剥離強度が低下
する。ニ)成分の硬化促進剤が 0.5重量部未満では反応
性が低下し、耐熱性や耐溶剤性が悪くなり、10重量部を
超えるとエポキシ基に対して等量以上となり、かえって
耐熱性が低下する。ロ)成分のエポキシ樹脂とフェノー
ル樹脂の配合比については、エポキシが10重量%未満、
フェノールが90重量%を超えると耐熱性が低下し、エポ
キシが90重量%を超え、フェノールが10重量%未満では
可撓性および接着力が低下する。前記接着剤には、必要
によりテトラブロモフタルイミド、テトラブロモ無水フ
タル酸、デカブロモジフェニルエーテル等のハロゲン含
有有機化合物、リン、窒素原子を含む化合物や三酸化ア
ンチモン、水酸化アルミニウム等の無機系難燃剤が添加
できる。
【0012】本発明のカバーレイフィルムのベースとな
る耐熱性絶縁フィルムとしては、ポリイミドフィルム、
ポリフェニレンスルフィドフィルム、ポリパラバン酸フ
ィルム、耐熱性ポリエステルフィルム、ポリエーテルス
ルホンフィルム、ポリエーテル・エーテルケトンフィル
ム等が挙げられるが、中でもポリイミドフィルムが好適
に用いられる。
る耐熱性絶縁フィルムとしては、ポリイミドフィルム、
ポリフェニレンスルフィドフィルム、ポリパラバン酸フ
ィルム、耐熱性ポリエステルフィルム、ポリエーテルス
ルホンフィルム、ポリエーテル・エーテルケトンフィル
ム等が挙げられるが、中でもポリイミドフィルムが好適
に用いられる。
【0013】離型紙としては通常ポリエチレンフィル
ム、PPフィルム、TPXフィルム、シリコーン系離型
剤付きポリエステルフィルム等の離型性フィルム、ポリ
エチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンのフィル
ムコート紙、塩化ビニリデンフィルムコート紙等の離型
紙が使用される。
ム、PPフィルム、TPXフィルム、シリコーン系離型
剤付きポリエステルフィルム等の離型性フィルム、ポリ
エチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンのフィル
ムコート紙、塩化ビニリデンフィルムコート紙等の離型
紙が使用される。
【0014】本発明のカバーレイフィルムは、前記耐熱
性接着剤の有機溶剤溶液を耐熱性絶縁フィルムに乾燥状
態で10〜60μmになるように塗布し、溶剤を除去して接
着剤を半硬化状態(Bステージともいう)とする。この
場合必要に応じて 100℃程度に短時間加熱することがで
きる。次にこのBステージの耐熱性接着剤付き耐熱性絶
縁フィルムを前記離型紙と重ね合わせ、ロールラミネー
ター等により温度20〜100℃、ロール圧着の線圧 0.5〜2
0Kg/cm の条件下に積層し、ロール状に巻き取って製造
される。
性接着剤の有機溶剤溶液を耐熱性絶縁フィルムに乾燥状
態で10〜60μmになるように塗布し、溶剤を除去して接
着剤を半硬化状態(Bステージともいう)とする。この
場合必要に応じて 100℃程度に短時間加熱することがで
きる。次にこのBステージの耐熱性接着剤付き耐熱性絶
縁フィルムを前記離型紙と重ね合わせ、ロールラミネー
ター等により温度20〜100℃、ロール圧着の線圧 0.5〜2
0Kg/cm の条件下に積層し、ロール状に巻き取って製造
される。
【0015】
【実施例】次に本発明の実施態様を実施例を挙げて具体
的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。なお、具体例中の部数および%は全て固形分の重
量による。
的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。なお、具体例中の部数および%は全て固形分の重
量による。
【0016】(実施例1〜3、比較例1〜3)表1に示
すグレードのカルボキシル基含有ポリエステル樹脂 (東
洋紡社製商品名) 100 部にエポキシ系接着剤としてエピ
コート828(油化シェルエポキシ社製商品名、ビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂)50部、エピコート154(油化シェ
ルエポキシ社製商品名、ノボラック型エポキシ樹脂)10
部、ノボラック型フェノールホルムアルデヒド樹脂15
部、表1に示す種類と量の微粒子状無機質粉末(無水シ
リカ:日本アエロジル社製)、シラン化合物(信越化学
工業社製)、さらに硬化剤として2−エチルメチルイミ
ダゾール 0.8部、無水トリメリット酸4部を加えて30%
ジオキサン溶液とし、ボールミルにより均一に分散さ
せ、各種の接着剤溶液を得た。次いで、この接着剤溶液
を乾燥後の塗布厚さが30μmになるように厚さ25μmの
ポリイミドフィルム(カプトン100H)に塗布し、80℃×
2分、 120℃×5分加熱乾燥し、溶剤を除去し、接着剤
をBステージにした。次にこのBステージフィルムとシ
リコーン離型剤付き離型紙とをロールラミネーターによ
り、温度50℃、ロール圧着の線圧5kg/cm 、速度2m/m
in. で圧着積層してカバーレイフィルムを作製した。次
にこのカバーレイフィルムの特性を測定するために、こ
のカバーレイフィルムの離型紙を剥したフィルムを電解
銅箔35μmの光沢面に積層し、プレス条件160 ℃、50kg
/cm2、30分でプレス加工し、積層フィルムを作製した。
このようにして得たフレキシブル積層フィルムの特性を
表1に示す。
すグレードのカルボキシル基含有ポリエステル樹脂 (東
洋紡社製商品名) 100 部にエポキシ系接着剤としてエピ
コート828(油化シェルエポキシ社製商品名、ビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂)50部、エピコート154(油化シェ
ルエポキシ社製商品名、ノボラック型エポキシ樹脂)10
部、ノボラック型フェノールホルムアルデヒド樹脂15
部、表1に示す種類と量の微粒子状無機質粉末(無水シ
リカ:日本アエロジル社製)、シラン化合物(信越化学
工業社製)、さらに硬化剤として2−エチルメチルイミ
ダゾール 0.8部、無水トリメリット酸4部を加えて30%
ジオキサン溶液とし、ボールミルにより均一に分散さ
せ、各種の接着剤溶液を得た。次いで、この接着剤溶液
を乾燥後の塗布厚さが30μmになるように厚さ25μmの
ポリイミドフィルム(カプトン100H)に塗布し、80℃×
2分、 120℃×5分加熱乾燥し、溶剤を除去し、接着剤
をBステージにした。次にこのBステージフィルムとシ
リコーン離型剤付き離型紙とをロールラミネーターによ
り、温度50℃、ロール圧着の線圧5kg/cm 、速度2m/m
in. で圧着積層してカバーレイフィルムを作製した。次
にこのカバーレイフィルムの特性を測定するために、こ
のカバーレイフィルムの離型紙を剥したフィルムを電解
銅箔35μmの光沢面に積層し、プレス条件160 ℃、50kg
/cm2、30分でプレス加工し、積層フィルムを作製した。
このようにして得たフレキシブル積層フィルムの特性を
表1に示す。
【0017】表1に示したフレキシブル積層フィルムの
物性測定法は以下のとおりである。 1)剥離強度:JIS C6481 に準拠して行う。幅10mmのサ
ンプルを90°方向に50mm/min. の剥離速度で銅箔を引き
剥す。 2)半田耐熱性:半田浴に30秒間、サンプルをフロート
した後、フクレ等が生じない温度を測定する。吸湿半田
は、サンプルを40℃×90%RH×1hrの条件下で吸湿させ
た後、半田浴に30秒間サンプルをフローとし、外観、フ
クレ等をチェックする。
物性測定法は以下のとおりである。 1)剥離強度:JIS C6481 に準拠して行う。幅10mmのサ
ンプルを90°方向に50mm/min. の剥離速度で銅箔を引き
剥す。 2)半田耐熱性:半田浴に30秒間、サンプルをフロート
した後、フクレ等が生じない温度を測定する。吸湿半田
は、サンプルを40℃×90%RH×1hrの条件下で吸湿させ
た後、半田浴に30秒間サンプルをフローとし、外観、フ
クレ等をチェックする。
【0018】
【表1】
【0019】
【発明の効果】本発明により優れた接着性と半田耐熱性
を兼備したをフレキシブルプリント回路の保護用カバー
レイフィルムを提供することが可能となり、実用上その
利用価値は極めて高い。
を兼備したをフレキシブルプリント回路の保護用カバー
レイフィルムを提供することが可能となり、実用上その
利用価値は極めて高い。
Claims (1)
- 【請求項1】耐熱性絶縁プラスチックフィルムの片面に
下記組成の接着剤を塗布して半硬化状態とした面に、離
型性フィルムまたは離型紙を圧着積層してなるカバーレ
イフィルム。 イ)酸価70〜150 のポリエステル樹脂:100 重量部、
ロ)A)エポキシ樹脂10〜90重量%とB)フェノール樹脂90
〜10重量%との混合物:20〜150 重量部、ハ)微粒子状
無機質粉末:2〜20重量部、ニ)硬化促進剤:0.5 〜10
重量部、ホ)β-(3,4-エポキシシクロヘキシル) エチル
トリメトキシシラン:0.1 〜10重量部。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12949292A JPH05299823A (ja) | 1992-04-22 | 1992-04-22 | カバーレイフィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12949292A JPH05299823A (ja) | 1992-04-22 | 1992-04-22 | カバーレイフィルム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05299823A true JPH05299823A (ja) | 1993-11-12 |
Family
ID=15010821
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12949292A Pending JPH05299823A (ja) | 1992-04-22 | 1992-04-22 | カバーレイフィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05299823A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000226566A (ja) * | 1999-02-08 | 2000-08-15 | Ube Ind Ltd | カバ−レイフィルム用接着剤及びカバ−レイフィルム |
JP2005125724A (ja) * | 2003-10-20 | 2005-05-19 | Toyobo Co Ltd | 積層体 |
KR100695494B1 (ko) * | 2005-01-10 | 2007-03-14 | 광 석 서 | 고온 공정용 대전방지 플렉시블 인쇄기판용 스페이서 |
CN113999639A (zh) * | 2021-11-17 | 2022-02-01 | 九江福莱克斯有限公司 | 一种高透明耐温耐黄变聚酯胶粘剂及制作的挠性覆盖膜 |
-
1992
- 1992-04-22 JP JP12949292A patent/JPH05299823A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000226566A (ja) * | 1999-02-08 | 2000-08-15 | Ube Ind Ltd | カバ−レイフィルム用接着剤及びカバ−レイフィルム |
JP2005125724A (ja) * | 2003-10-20 | 2005-05-19 | Toyobo Co Ltd | 積層体 |
KR100695494B1 (ko) * | 2005-01-10 | 2007-03-14 | 광 석 서 | 고온 공정용 대전방지 플렉시블 인쇄기판용 스페이서 |
CN113999639A (zh) * | 2021-11-17 | 2022-02-01 | 九江福莱克斯有限公司 | 一种高透明耐温耐黄变聚酯胶粘剂及制作的挠性覆盖膜 |
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