JPH05299522A - 層間絶縁膜とそれを用いた半導体装置と固体撮像装置およびその製造方法 - Google Patents

層間絶縁膜とそれを用いた半導体装置と固体撮像装置およびその製造方法

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JPH05299522A
JPH05299522A JP5030417A JP3041793A JPH05299522A JP H05299522 A JPH05299522 A JP H05299522A JP 5030417 A JP5030417 A JP 5030417A JP 3041793 A JP3041793 A JP 3041793A JP H05299522 A JPH05299522 A JP H05299522A
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film
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一嘉 水嶌
Hiroyuki Okada
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 層間絶縁膜の薄膜化を容易なものとする。 【構成】 N型半導体基板21上には、転送ゲート電極
22が形成されている。転送ゲート電極22は第1の転
送ゲート電極と第2の転送ゲート電極が1対となってい
る。この1対の転送ゲート電極22は、層間絶縁膜25
を挟んで紙面の上下方向に直線状に配置されている。転
送ゲート電極22と隣接してフォトダイオード23が形
成されている。すなわち紙面の左右方向には転送ゲート
電極22とフォトダイオード23とが1対となり、この
対が横方向に直線状に配列している。このように転送ゲ
ート電極22とフォトダイオード23はN型半導体基板
21上にマトリックス状に配置されている。撮像領域の
1ピッチはフォトダイオード23と隣接する転送ゲート
電極22が単位となっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、層間絶縁膜とそれを用
いた半導体装置と固体撮像装置およびその製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の半導体装置の構造として、固体撮
像装置の断面図を一例として、図9を参照しながら説明
する。
【0003】図9において、1はN型半導体基板、2は
フォトダイオード、3は転送チャンネル、4はゲート絶
縁膜、5は転送ゲート電極、6は層間膜、7は第一の遮
光膜、8は層間絶縁膜、9はコンタクトホール、10は
拡散層、11は配線層、12は第二の遮光膜、13は最
終保護膜である。
【0004】N型半導体基板1に不純物を選択的に注入
し、熱拡散を行ってフォトダイオード2と転送チャンネ
ル3が形成されている。フォトダイオード2は外部から
入射した光を内部で光電変換されてフォトキャリアを生
成する。次に転送チャンネル3上であって、N型半導体
基板1上にゲート絶縁膜4を介して転送ゲート電極5が
形成されている。転送ゲート電極5に所定の電圧パルス
を印加すると、フォトダイオード2で形成されたフォト
キャリアは転送チャンネル3に転送される。転送ゲート
電極5を覆うように層間膜6が形成されている。層間膜
6上の所定領域に形成された第一の遮光膜7は転送チャ
ンネル3を遮光するように形成されている。これによっ
て、固体撮像装置のスミア特性を改善することが特開平
2−156670号公報に報告されている。N型半導体
基板1とコンタクトをとる部分は、ゲート絶縁膜4や層
間膜6や層間絶縁膜8を除去して、コンタクトホール9
が形成されている。このコンタクトホール9の底面には
N型半導体基板1に形成された拡散層10が露出してい
る。このコンタクトホール9を介して配線層11が拡散
層10と接続されている。拡散層10は、N型半導体基
板1と配線層11とが電気的に良好に接続されるために
形成されている。第二の遮光膜12は層間絶縁膜8を介
して第一の遮光膜7上に形成されている。このようにす
ることで固体撮像装置のスミアを低減することができ
る。さらに最終保護膜13は固体撮像装置最上面を保護
するために設けられている。
【0005】次に、図10を参照して従来の固体撮像装
置の製造方法について説明する。図10(a)はN型半
導体基板1としてN型シリコン基板を用いる。このN型
シリコン基板にフォトダイオード2および転送チャンネ
ル3がイオン注入と熱拡散によって形成されている。こ
の後、N型シリコン基板上にゲート絶縁膜4、転送ゲー
ト電極5、層間膜6、第一の遮光膜7、層間絶縁膜8を
順次形成する(図10(b))。この後、窒素(N2
雰囲気中で900℃以上の平坦化熱処理を行う。この熱
処理で、層間絶縁膜8が平坦化される。この結果、下地
の凸部では層間絶縁膜8の膜厚が減少する。たとえば、
第一の遮光膜7が形成される段差の肩部分Aでは層間絶
縁膜8の膜厚が非常に薄くなる(図10(c))。
【0006】次に、プラズマエッチングによってN型シ
リコン基板のコンタクトホール9を開口する。この後、
リンを組成中に含有したガス、たとえばフォスフィン
(PH 3)等の雰囲気中で、900℃以上の熱処理を行
い、表面全体にリンガラス膜(P25膜)(図示せず)
を形成する。同時にこのリンガラス膜からリンをN型シ
リコン基板中へ熱拡散させる。このようにして拡散層1
0となるN型拡散層を形成する。次に、水とフッ酸の混
合溶液20:1薬液を使用してリンガラス膜をウェット
エッチングにより除去する。ウェットエッチングでは微
細なコンタクトホールの底部で薬液の循環が起こりにく
い。このためリンガラス膜が残らないように充分なオー
バーエッチを行う。薬液を使用する場合、経験的に約2
0秒のエッチング時間を要する。薬液の循環が円滑に進
む領域ではリンガラス膜が迅速に除去されるため、層間
絶縁膜8もエッチングされる(図10(d))。
【0007】次に、スパッタリング法によりアルミニウ
ム膜を1μmの膜厚で基板全面に堆積させる。この後、
レジストパターン(図示せず)をマスクとしてプラズマ
エッチングを用いて配線層11と第二の遮光膜12とを
形成する。最後に、装置最上面にプラズマCVD法を用
いて最終保護膜13となる酸化シリコン膜(SiO
2膜)を形成する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の技術では、層間絶縁膜8の膜厚が厚く形成されてい
ると、そこに形成されたコンタクトホール9のアスペク
ト比が大きくなる。このためより適切なエッチングを行
うことが困難になる。さらに、アスペクト比が大きいた
め、コンタクトホール9に形成された配線層11に段切
れが生じる。このことは、固体撮像装置に限らず、他の
半導体装置であっても同様に生じる。
【0009】また、固体撮像装置固有の問題点として、
層間絶縁膜8の膜厚が厚膜化されると、層間絶縁膜8の
斜め方向から第一の遮光膜7へ光が入射する。第一の遮
光膜7は加工性を考慮して適度に薄膜化されているた
め、この光の一部が第一の遮光膜7を透過してCCD固
体撮像装置のスミア特性を劣化させるという問題が生じ
る。
【0010】ところが、従来の半導体装置の構造、およ
びその製造方法を固体撮像装置に適用しようとした場
合、層間絶縁膜8の所定の層間絶縁耐圧を得るために、
平坦化処理によって生じる下地凸部での膜厚減少を考慮
して、あらかじめ層間絶縁膜8の膜厚を厚くしておく必
要がある。
【0011】さらに、一般にウェットエッチングはエッ
チングレートのばらつきが大きいため、リンガラス膜を
除去した際のオーバーエッチングによって層間絶縁膜8
の膜厚が減る量に大きなばらつきが生じる。経験的に
は、層間絶縁膜8の膜減り量はウエハ内、ウエハ間、お
よび、ロット間で20nm〜40nm程度の範囲でばら
つく。このような膜減り量のばらつきや所定の層間絶縁
耐圧を得る必要性とから層間絶縁膜8を薄膜化すること
がいっそう困難となっている。
【0012】本発明はこのような層間絶縁膜の薄膜化の
困難の問題を解決した半導体装置に関するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記の層間絶縁膜の薄膜
化の困難に関する問題点を解決するために、本発明にお
ける層間絶縁膜は、半導体基板と、前記半導体基板また
は前記半導体基板上に形成された第一の導電層と、前記
第一の導電層上に層間絶縁膜を少なくとも介して形成さ
れた第二の導電層とを備え、前記層間絶縁膜が少なくと
も第一の層間絶縁膜と第二の層間絶縁膜との多層膜で構
成され、前記層間絶縁膜のエッチングにおいて、前記第
二の層間絶縁膜は、前記第一の層間絶縁膜に対するエッ
チングレート比より小さく、前記第二の層間絶縁膜が前
記第一の層間絶縁膜の下に形成されている。
【0014】前記の問題点を解決するために、本発明に
おける半導体装置は、半導体基板と、前記半導体基板に
形成された分離領域と、前記分離領域によって電気的に
分離されたアクティブ領域と、前記アクティブ領域に形
成された1つ以上の拡散層と、前記アクティブ領域上に
ゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、前記ゲ
ート電極および前記分離領域と前記ゲート電極の領域を
除く前記ゲート絶縁膜とによって少なくとも形成される
段差と、前記段差上に層間絶縁膜が形成され、前記層間
絶縁膜が少なくとも第一の層間絶縁膜と第二の層間絶縁
膜との多層膜で構成され、前記層間絶縁膜のエッチング
において、前記第二の層間絶縁膜は、前記第一の層間絶
縁膜に対するエッチングレート比より小さく、前記第二
の層間絶縁膜が前記第一の層間絶縁膜の下に形成されて
おり、前記第一の層間絶縁膜が平坦化材料であり、前記
層間絶縁膜にコンタクトホールが形成されており、前記
第一の層間絶縁膜上に形成された配線層と、前記配線層
が前記コンタクトホールを介して前記拡散層に接続され
ている。
【0015】前記の問題点を解決するために、本発明に
おける固体撮像装置は、半導体基板と、前記半導体基板
に形成されたフォトダイオードと、前記フォトダイオー
ドに対して所定の間隔を設けて前記半導体基板に形成さ
れた転送チャンネルと、前記半導体基板上にゲート絶縁
膜を介して形成された転送ゲート電極と、前記転送ゲー
ト電極上に形成された層間膜と、前記転送チャンネルを
遮光する前記層間膜上に形成された第一の遮光膜と、前
記第一の遮光膜上に少なくとも層間絶縁膜を介して形成
された第二の遮光膜とを備え、前記層間絶縁膜が少なく
とも第一の層間絶縁膜と第二の層間絶縁膜との多層膜で
構成され、前記層間絶縁膜のエッチングにおいて、前記
第二の層間絶縁膜は、前記第一の層間絶縁膜に対するエ
ッチングレート比より小さく、前記第二の層間絶縁膜が
前記第一の層間絶縁膜の下に形成されている。
【0016】前記の問題点を解決するために、本発明に
おける固体撮像装置の製造方法は、半導体基板にフォト
ダイオードを形成する工程と、前記半導体基板に前記フ
ォトダイオードに対して所定の間隔を設けて転送チャン
ネルを形成する工程と、前記半導体基板上にゲート絶縁
膜を形成する工程と、前記ゲート絶縁膜を介して前記転
送チャンネル上に転送ゲート電極を形成する工程と、前
記転送ゲート電極上に層間膜を形成する工程と、前記層
間膜上に前記転送チャンネルを遮光する第一の遮光膜を
形成する工程と、前記第一の遮光膜上に少なくとも第一
の層間絶縁膜と第二の層間絶縁膜とで構成される多層の
層間絶縁膜をこの順序で形成する工程と、前記第一の層
間絶縁膜を平坦化する工程と、前記層間絶縁膜上に第二
の遮光膜を形成する工程と、前記第二の遮光膜をエッチ
ング除去する工程とを備えている。
【0017】
【作用】本発明による半導体装置の構造、および、その
製造方法によれば、所定のエッチングによってたとえ第
一の層間絶縁膜が消失し、前記所定のエッチングが第二
の層間絶縁膜まで及ぶ場合であっても、第二の層間絶縁
膜の膜厚はほとんど減少することがない。したがって、
第二の層間絶縁膜が所定の層間絶縁耐圧を持つ膜厚で形
成するため、第一の層間絶縁膜については層間絶縁耐圧
を考慮した膜厚にする必要がない。このため所望の平坦
化形状が達成できる程度の薄膜化された膜厚に形成する
ことができる。このため本発明を用いた固体撮像装置で
はスミア特性を大幅に改善できる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の一実施例について固体撮像装
置を例にとり、図面を参照しながら説明する。図1は本
発明を説明するための平面構造図である。図1は基本的
な構成部分で固体撮像装置の構造を示すものである。図
2は図1のA−A’線に沿った断面図である。
【0019】図1において、21はN型半導体基板、2
2はポリシリコン膜で形成された転送ゲート電極、23
はフォトダイオード、24はコンタクトホール、25は
層間絶縁膜、26はシリコン含有アルミニウムで形成さ
れた配線層、27は遮光膜、28はパルス駆動回路であ
る。
【0020】N型半導体基板21上には、転送ゲート電
極22が形成されている。転送ゲート電極22は第1の
転送ゲート電極と第2の転送ゲート電極が1対となって
いる。この1対の転送ゲート電極22は、層間絶縁膜2
5を挟んで紙面の上下方向に直線状に配置されている。
転送ゲート電極22と隣接してフォトダイオード23が
形成されている。すなわち紙面の左右方向には転送ゲー
ト電極22とフォトダイオード23とが1対となり、こ
の対が横方向に直線状に配列している。このように転送
ゲート電極22とフォトダイオード23はN型半導体基
板21上にマトリックス状に配置されている。撮像領域
の1ピッチはフォトダイオード23と隣接する転送ゲー
ト電極22が単位となっている。このように撮像領域の
1ピッチであるユニットセルのサイズは、約6μm×約
6μmである。
【0021】図1の固体撮像装置は4相の駆動パルスが
転送ゲート電極に印加されて動作する。転送ゲート電極
22が横方向に隣合う転送ゲート電極22と電気的に接
続されて転送ゲート電極群を形成する。転送ゲート電極
22表面には層間膜(図示せず)が設けられ、転送ゲー
ト電極22を遮光膜27と配線層26とから電気的に絶
縁している。コンタクトホール24は転送ゲート電極群
の紙面左端でこの層間膜をエッチング除去して形成され
ている。コンタクトホール24の紙面縦方向の寸法は約
1μmである。転送ゲート電極22はコンタクトホール
24を介して配線層26と接続される。固体撮像装置を
動作させる4相の駆動パルスに対応して、4本の配線層
26が設けられている。転送ゲート電極群は紙面縦方向
にオーバラップした2つの転送ゲート電極22と、層間
絶縁膜25を挟んで形成された2つの転送ゲート電極2
2の計4つの転送ゲート電極22で1組となっている。
それぞれに異なる位相の駆動パルスが配線層26から印
加される。駆動パルスはパルス駆動回路28から配線層
26を介して、転送ゲート電極群に供給される。この駆
動パルスは“H(High)”、“M(Midium)”と“L
(Low)”の3つの信号電位を発生させる。本実施例で
はそれぞれ15V、0V、7Vとする。図示しないが、
同様のコンタクトホール、配線層、駆動回路が転送ゲー
ト電極群の右端にも設けられ、駆動回路28から供給さ
れるものと同じ駆動パルスを供給している。このよう
に、転送ゲート電極群の両端から駆動パルスを給電する
ことで、駆動パルスが転送ゲート電極22を伝播するう
ちに波形がなまり、結果として転送効率が劣化すること
を防いでいる。前記絶縁膜を介して転送ゲート電極22
上には遮光膜27が形成されている。遮光膜27は、転
送ゲート電極22下部のN型半導体基板21中に形成さ
れたN型拡散層である転送チャンネル(図示せず)に外
部より光が入射するのを遮光する。紙面の縦方向では、
転送ゲート電極22の縦方向に隣合う転送ゲート電極2
2がオーバラップして形成されているのは、転送ゲート
電極22の製造上、1つの転送ゲート電極22に対して
もう1つの転送ゲート電極22をセルフアラインを用い
て形成したためである。転送ゲート電極22の形状は絶
縁膜25を対称線として、上部の方の転送ゲート電極2
2の面積が下部のそれより大きく形成されている。これ
はフォトダイオード23で発生した電荷を転送ゲート電
極22の下のN型半導体基板21内に形成された転送チ
ャンネルに読み出すことを、絶縁膜25を挟んで上部に
形成された転送ゲート電極22が行う。このためフォト
ダイオード23で生じた電荷をより取り出しやすくする
ために、取り出しを行う転送ゲート電極22は光電変換
部23のより近くに設置する。このような理由から転送
ゲート電極22の面積が絶縁膜25を挟んで異なってい
る。
【0022】このように構成された固体撮像装置におい
ては、上部の面積の広い方の転送ゲート電極22に15
Vを印加することによりフォトダイオード23から転送
チャンネルに信号電荷を読み出すことができる。次に、
各転送ゲート電極22に0Vと−7Vが交互に繰り返す
4相の駆動パルスをそれぞれ印加することにより転送チ
ャンネル中に読み出された信号電荷を所定の出力位置ま
で順次転送することができる。
【0023】次に、図2を用いて本発明を適用した固体
撮像装置の実施例について詳細に説明する。
【0024】図2において、31はN型半導体基板、3
2はN型拡散層領域からなるフォトダイオード、33は
N型拡散層からなる転送チャンネル、34はゲート絶縁
膜、35は転送ゲート電極、36aは層間膜、36bは
層間膜、37は第一の遮光膜、38は第一の層間絶縁
膜、39はN型半導体基板31にバイアス電圧を加える
ために開口されたコンタクトホール、40はコンタクト
ホール39の底部に設けられたN型拡散層、41は配線
層、42は第二の遮光膜、43は最終保護膜、44は第
二の層間絶縁膜、45は第一のP型拡散層、46は転送
チャンネル33に電子が拡散するのを防ぐ第二のP型拡
散層、47はフォトダイオード32から転送チャンネル
33への信号電荷を読み出す時の読み出しポテンシャル
制御を行う第三のP型拡散層、48は転送チャンネル3
3と隣接したフォトダイオード32の電気的分離を行う
第四のP型拡散層領域である。
【0025】まず、N型半導体基板31は面方位(10
0)であり、不純物濃度約1014cm-3である。N型半
導体基板31に第一のP型拡散層45が形成されてい
る。第一のP型拡散層45の深さは約5μmである。ま
た、第一のP型拡散層45の不純物濃度は約1015cm
-3である。第一のP型拡散層45はフォトダイオード3
2で不要な電荷を排出するのに設けられている。すなわ
ち、フォトダイオード32はN型半導体基板31にN型
拡散層として形成されている。フォトダイオード32で
は外部から入射した光によって、電荷(フォトキャリ
ア)が形成され、内部に一時的に蓄積される。その電荷
が多量に発生しフォトダイオード32に蓄積できる電荷
量より多くなると、フォトダイオード32から他の領域
へと流入される。このような電荷は、N型拡散層で形成
された転送チャンネル33に入ると、ブルーミングを発
生させる原因となる。このような、ブルーミングの発生
は第一のP型拡散層45を形成することで防止できる。
第一のP型拡散層45は零ボルトに固定されている。こ
のためそれらの領域内に形成されるポテンシャル分布
は、フォトダイオード32で発生した電荷が第一のP型
拡散層45を通りN型半導体基板31に排出される。第
一のP型拡散層45の不純物濃度を上記の値に設定する
と、この固体撮像装置が動作するときに、フォトダイオ
ード32を容易に空乏化させることができ、光電変換信
号量を増加させることができる。第一のP型拡散層45
の深さは、フォトダイオード32の深さとその両者間の
耐圧によって決定される。フォトダイオード32の深さ
は、可視光領域の光が入射したとき、十分な光電変換効
率を得るためには約2μm必要である。
【0026】第一のP型拡散層45にはフォトダイオー
ド32であるN型拡散層が形成されている。フォトダイ
オード32に光が入射すると、フォトダイオード32の
空乏層内に電子とホールのエレクトロンペアが発生す
る。電子は隣接する転送チャンネル33をへて信号電荷
となる。ホールは第一のP型拡散層45を通ってN型半
導体基板31の外部に取り出される。このようにして、
フォトダイオード32は入射光を信号電荷に変換してい
る。フォトダイオード32の不純物濃度は約10 16cm
-3である。また、第一のP型拡散層45内には第二のP
型拡散層46が形成されている。第二のP型拡散層46
はN型半導体基板31中で発生する信号のうち雑音とな
る電荷が転送チャンネル33へ拡散するのを防止する作
用がある。ここで、第二のP型拡散層46の拡散深さは
約1μmである。また、第二のP型拡散層46の不純物
濃度は1016cm-3である。
【0027】第二のP型拡散層46はN型拡散層からな
る転送チャンネル33を囲むのに用いる。一般にこのよ
うな構造をHi−C構造と呼ぶ。第二のP型拡散層46
の拡散深さを熱処理により深くすると、横方向への拡散
が同時に進行する。このため、第二のP型拡散層46は
フォトダイオード32のN型拡散層にまで進入する。フ
ォトダイオード32に第二のP型拡散層46が進入する
と、光電変換出力が低下してしまう。転送チャンネル3
3はフォトダイオード32で形成された信号電荷を所定
の領域に転送するための転送領域である。
【0028】ここで、転送チャンネル33の拡散深さは
約0.5μmである。また転送チャンネル33の不純物
濃度は1016〜1017cm-3である。
【0029】上記Hi−C構造を実現するためには、第
二のP型拡散層46のほうを転送チャンネル33よりも
広くしておくことが必要である。
【0030】フォトダイオード32で発生した信号電荷
を、転送チャンネル33へ読み出す際、フォトダイオー
ド32のポテンシャルより転送チャンネル33のポテン
シャルを低くする。また、転送チャンネル33に運ばれ
た信号電荷がフォトダイオード32に逆流したり、ある
いは転送チャンネル33に信号電荷が存在している場合
に、フォトダイオード32で形成された信号電荷が転送
チャンネル33へと流れ込まないようにする必要があ
る。このため、読み出し時のポテンシャル制御を行う第
三のP型拡散層47がフォトダイオード32と転送チャ
ンネル33との間に形成されている。フォトダイオード
32から転送チャンネル33に信号電荷が転送される場
合は、第三のP型拡散層47内のポテンシャルをフォト
ダイオード32のポテンシャルより低く、かつ転送チャ
ンネル33のポテンシャルと同じか少し高くなるように
制御されている。転送チャンネル33に信号電荷が蓄積
されると、その信号電荷がフォトダイオード32に逆流
しないように第三のP型拡散層47のポテンシャルはフ
ォトダイオード32のポテンシャルより高く、かつ転送
チャンネル33のポテンシャルより高くなるように制御
される。
【0031】ここで、第三のP型拡散層47の拡散層深
さは約1μmである。また第三のP型拡散層47のシリ
コン基板表面での表面濃度は1016 〜1017cm-3
ある。
【0032】固体撮像装置を動作させる駆動パルスの電
圧零ボルトまたは15Vのときに、転送チャンネル33
からフォトダイオード32に電荷が逆流するのを防止す
るか、あるいはフォトダイオード32から電荷が転送チ
ャンネル33に流入させることが必要である。このため
それぞれの状態で最適なポテンシャル分布をもたせ得る
しきい値電圧となるように第三のP型拡散層47の拡散
層深さや不純物濃度を設定する。第三のP型拡散層47
の幅は約1μm以下にするのがよい。もし、第三のP型
拡散層47の幅が1μmより大きい場合には、トランジ
スタのgm特性が悪くなる。gm特性が悪くなると、フ
ォトダイオード32に蓄積された信号電荷を完全に読み
出すことが不可能となる。逆に第三のP型拡散層47の
幅が約1μmより小さい場合には、ショートチャネル効
果が発生する。ショートチャネル効果によって、パンチ
スルーが生じやすくなり、結果的にはフォトダイオード
32の光電変換出力値は小さくなってしまう。
【0033】固体撮像装置はフォトダイオード32と転
送チャンネル33が一対となり、それがマトリックス状
に形成されている。この対と隣合う対との間を電気的に
分離するために第四のP型拡散層48が形成されてい
る。第四のP型拡散層48はイオン注入により形成され
る。ここで、第四のP型拡散層48の深さは約1μmで
ある。また、第四のP型拡散層48の表面濃度は1017
〜1018cm-3である。
【0034】第四のP型拡散層48の表面濃度は、隣接
したフォトダイオード32に蓄積された信号電荷が流れ
込まないようにするのに上記範囲に設定することが必要
である。表面濃度が1017cm-3より少ない場合には、
隣接したフォトダイオード32の信号電荷が流れ込む。
また、表面濃度が1018cm-3より多い場合には隣接し
た転送チャンネル33にナローチャネル効果が生じる。
ナローチャネル効果が生じると転送チャンネル33の転
送容量が低下する。このため、固体撮像装置のダイナミ
ックレンジが小さくなり、転送効率が劣化してしまう。
【0035】第四のP型拡散層48の幅は約1μm以下
にするのがよい。もし、第四のP型拡散層48の幅が1
μmより大きい場合には,転送チャンネル33の転送領
域が減少してしまう。すなわちフォトダイオード32に
蓄積された信号電荷を完全に読み出すことが不可能とな
る。逆に第四のP型拡散層48の幅が1μmより小さい
場合にはショートチャネル効果が発生する。ショートチ
ャネル効果によって隣接したフォトダイオード32と転
送チャンネル33との間にパンチスルーが生じやすくな
る。結果的には、隣接したフォトダイオード32の情報
を読み出し、解像度が低下する。さらにフォトダイオー
ド32の出力が低下してしまう。
【0036】N型半導体基板31上にはシリコン酸化膜
によってゲート絶縁膜34が成長されている。ゲート絶
縁膜34はパイロ酸化法で形成される。ゲート絶縁膜3
4の膜厚は約50nm以上である。ゲート絶縁膜34の
膜厚はフリンジング効果を利用して転送効率を上げるた
めには50nm以上にしておくことが望ましい。
【0037】転送ゲート電極35は減圧CVD法を用い
て成長したポリシリコンをパターンニングして形成され
る。転送ゲート電極35のシート抵抗は数10Ωであ
る。また転送ゲート電極35の膜厚は約500nmであ
る。転送ゲート電極35はフォトダイオード32で形成
された信号電荷を転送チャンネル33に読み出し、転送
するための駆動パルスを印加する電極として使用され
る。こうのように転送ゲート電極35はできる限り低抵
抗であることが望ましい。ただし、低抵抗化の目的でリ
ンドープ量を増加すると転送ゲート電極35の表面を酸
化して形成する層間膜36aの耐圧が劣化するので、リ
ンドープ量は前記の値とすることが適当である。転送ゲ
ート電極35の表面にはポリシリコン酸化膜からなる層
間膜36aが成長されている。
【0038】層間膜36aはパイロ酸化法により転送ゲ
ート電極35の表面を酸化して成長されている。層間膜
36aの膜厚は約200nmである。層間膜36aは、
層間の耐圧を確保するために形成されている。また、転
送ゲート電極35を形成するときのエッチングで生じた
ポリシリコン膜のエッチング残りによって、駆動電圧を
印加した際、ポリシリコン膜のエッチング残りを通して
リークが生じる。層間膜36aの形成時にこのようなポ
リシリコンエッチング残りを焼き切ることでリークを防
ぐことができる。転送ゲート電極35に印加される4相
の駆動パルスは−7Vと0Vと+15Vのレベルを変化
するので、層間膜36bは最大電圧差22V以上の耐圧
をもつ。
【0039】層間膜36aの表面には層間膜36bがシ
リコン酸化膜により形成されている。層間膜36bの膜
厚は約100nmである。層間膜36bはCVD法によ
って形成される。層間膜36bは層間膜36aを形成す
るポリシリコン酸化膜にピンホール等が存在し局部的に
耐圧が弱くなることを防止するために形成される。第一
の遮光膜37のエッチングにおいてエッチング残りを減
少させるためには、層間膜36bの段差部におけるステ
ップカバレッジを良好にする必要がある。層間膜36b
の成長方法は常圧CVD法よりは減圧CVD法が適当で
ある。層間膜36bを厚くするほど、第一の遮光膜37
とN型半導体基板31の隙間が増え、転送チャンネル3
3へ斜め方向から入射する光が増加し、この結果スミア
が増加する。スミア低減を重視する際には、層間膜36
bが前記膜厚を大きく越えることは望ましくない。
【0040】転送チャンネル33に光が入射してスミア
成分となることを避けるために第一の遮光膜37は形成
される。本発明では、第一の遮光膜37としてポリシリ
コン膜とタングステンシリサイド膜との積層によるタン
グステンポリサイド膜を用いた。第一の遮光膜37の下
層を構成するポリシリコン膜(以下、下層ポリシリコン
膜という)は減圧CVD法によって成長する。下層ポリ
シリコン膜の膜厚は約100nmである。この膜厚は、
下地の層間膜36bと第一の遮光膜37の上層を構成す
るタングステンシリサイド膜(以下、上層タングステン
シリサイド膜という)との間に働く応力を緩和して、上
層シリサイド膜が剥離することを防止できるように決定
されている。タングステンシリサイド膜の光学的透過特
性から、スミア低減(タングステンシリサイド膜の遮光
特性の向上)のためには、タングステンシリサイド膜を
厚膜化することが必要であるが、後工程でのタングテン
ポリサイド膜の加工性や膜の剥離防止等を考え、その膜
厚は200nmとした。200nmの膜厚で可視光の透
過率は約0.01%となり、遮光膜として使用するには
問題ない膜厚である。上層タングステンシリサイド膜
は、スパッタ法によって形成してもよいが、転送ゲート
電極35の段差部分で膜厚が薄くなり遮光特性が劣化し
ないようにカバレッジの良好なCVD法で形成すること
がより適当である。転送チャンネル33に光が入射して
発生するフォトキャリアはスミア成分となる。第一の遮
光膜37は転送チャンネル33への光の入射を防止し
て、スミアの発生を妨げるために設けられる。第一の遮
光膜37は層間膜36b上に設けられ、転送ゲート電極
35を覆う形状と、フォトダイオード32の上方は開口
領域とする形状とをもって形成される。第一の遮光膜3
7の端部とフォトダイオード32端部の位置関係は、固
体撮像装置の感度とスミア特性のトレードオフの関係に
ある。第一の遮光膜37の端部がフォトダイオード32
上に張り出すと、フォトダイオード32上への入射光が
減少するため感度が低下する一方、転送チャンネル33
への光入射が減少するのでスミアが減少する。第一の遮
光膜37の端部がフォトダイオード32端部付近に達し
ないとき、感度の改善なしにスミア特性が劣化する。図
2に示すように第一の遮光膜37の端部は少なくともフ
ォトダイオード32の端部付近に達することが適当であ
る。
【0041】第一の遮光膜37上と第一の遮光膜37の
開口領域では層間膜36b上とには、シリコン酸化膜か
らなる第二の層間絶縁膜44が設けられる。第二の層間
絶縁膜44は減圧CVD法もしくは常圧CVD法により
成長される。第二の層間絶縁膜44の膜厚は200nm
である。この膜厚は第二の層間絶縁膜44が単独でも次
の二つの目的を達成できるように決定されたものであ
る。第一に、第二の遮光膜42をパターンニングするド
ライエッチングによるエッチングダメージがフォトダイ
オード32に結晶欠陥を発生させることを防止する緩衝
層となることを目的とする。本実施例では第二の遮光膜
としてシリコン含有アルミニウム膜を使用しているた
め、通常このようなエッチングダメージを回復する約9
00℃の熱処理を実施できない。このようなフォトダイ
オード32中の結晶欠陥は輝点不良として撮像画面に現
れる深刻な問題を引き起こす。第二の目的は、転送ゲー
ト電極35および第一の遮光膜37と第二の遮光膜42
および配線層41を含む配線層との間の絶縁耐圧を確保
することである。本実施例の固体撮像装置の場合、第二
の層間絶縁膜44は約30Vの絶縁耐圧を必要とする。
一方、これら2つの目的を達成するために第二の層間絶
縁膜44の膜厚を厚くしてもよいが、この解決策は次の
点であまり望ましいことではない。すなわち、第二の層
間絶縁膜44を介して斜め方向から第一の遮光膜37に
入射する光が増加する。この斜め入射光の強度が大きい
と一部は第一の遮光膜37を透過してスミアとなる。ス
ミア特性は固体撮像装置の諸特性のうちでも特に重視さ
れているもので、極力低いレベルに抑制する必要がある
ことから、第二の層間絶縁膜44を厚膜化することは適
当ではない。
【0042】第二の層間絶縁膜44上にはボロンフォス
フォシリケートガラス(以下、BPSGという)膜から
なる第一の層間絶縁膜38が設けられている。第一の層
間絶縁膜38は常圧CVD法により堆積される。第一の
層間絶縁膜38は600nmの膜厚で成長されるが、こ
の膜厚は平坦な領域での膜厚である。常圧CVDの段差
被覆性の悪さに起因して、最上面が凹状形状をなす領域
ではこれより薄くなる。たとえば、フォトダイオード3
2上部の第二の層間絶縁膜44上では最も薄い部分で約
400nmしか成長しない。第一の層間絶縁膜38はN
2雰囲気中900℃の熱処理によって最上面が平坦化さ
れる。第一の層間絶縁膜38を構成するBPSG膜は堆
積時にはボロンとリンとをそれぞれ約3wt%と約6w
t%の濃度で含んでいる。BPSG膜中のボロンおよび
リンの濃度が大きいほど平坦化熱処理による最上面の平
坦化効果は大きいが、平坦化熱処理中にボロンおよびリ
ンが膜中より外方拡散を起こし、気相で反応してBPS
G膜表面に粒状異物を生じる。したがって、第一の層間
絶縁膜38のボロンおよびリン濃度は前記の値以下とす
ることが適当である。一方、ボロンとリンを前記以下の
濃度としてもよいが、この場合、第一の層間絶縁膜38
最上面の平坦化形状は劣化する。次に示す平坦化の要件
を満たす範囲でボロンおよびリンの低濃度化が可能であ
る。平坦化形状は特にボロン濃度に依存しており、本実
施例では約1.2wt%が下限界である。第一の層間絶
縁膜38を厚膜化して平坦化形状を改善してもよいが、
第二の層間絶縁膜44の場合同様スミア特性の面から厚
膜化は望ましいことではない。
【0043】第一の層間絶縁膜38最上面の平坦化は、
第二の遮光膜42をクラック等がなく被覆性よく形成す
ることと、第二の遮光膜42および配線層41をパター
ンニングするドライエッチング工程でのオーバーエッチ
ングを短縮することとを目的とする。第一の層間絶縁膜
38の最上面の平坦性が悪い程、配線層41および第二
の遮光膜42のエッチングの際にオーバーエッチの延長
が必要となる。これは、フォトダイオード32へより多
くのエッチングダメージを与えて輝点不良を増加する要
因となる。本実施例の固体撮像装置の構造では、第一の
層間絶縁膜38の最上面の最大勾配は約70度であり、
固体撮像装置の平坦領域でのジャストエッチ時間に対す
るオーバーエッチ時間は同一エッチング条件で60%程
度でよく、エッチング残りおよび輝点不良の発生しない
エッチングを行える。勾配が大きいほどオーバーエッチ
時間の延長が必要となり、輝点不良の原因となりやす
い。第一の層間絶縁膜38最上面の形状としては、オー
バーハング形状でないことが必要である。
【0044】第一の層間絶縁膜38の膜厚は60nmで
堆積されるが、平坦化処理の際の粘性流動により下地の
段差部分ではこの膜厚よりも薄くなる。たとえば、平坦
化熱処理の後第一の遮光膜37の肩部分では第一の層間
絶縁膜38の膜厚は約300nmである。
【0045】なお、図2に示した固体撮像装置の断面図
では、第一の遮光膜37の肩部分で第一の層間絶縁膜3
8がなくなり、第二の遮光膜42と第二の層間絶縁膜4
4が接触している。これは、以下のような理由による。
本固体撮像装置の製造工程中第一の層間絶縁膜38の最
上面に対して所定のエッチングが実施されることにより
膜減りが発生する。この所定のエッチングと第一の層間
絶縁膜38の膜減りの関係については後に詳しく説明す
る。
【0046】第一の遮光膜37上方の第一の層間絶縁膜
38上に第二の遮光膜42が形成される。第二の遮光膜
42はシリコンを1%含有するアルミニウム膜で形成さ
れる。第二の遮光膜42としてシリコンを含有するアル
ミニウム膜を用いるのは、工程の簡略化のため配線層4
1と同一の成膜工程およびエッチング工程で形成するた
めである。配線層41と別の成膜工程およびエッチング
工程により、第二の遮光膜42を形成する場合は、たと
えば純アルミニウムを用いてもよい。この場合、シリコ
ン含有アルミニウムに熱処理を施した場合にみられるシ
リコンノジュールによる光透過率増大の問題を避けるこ
とができる。第二の遮光膜42を形成するシリコン含有
アルミニウムの膜厚は1μmである。この膜厚のとき、
第二の遮光膜42の光透過率は0.01%となり、実用
上充分な遮光特性を有する。第一の遮光膜37が転送チ
ャンネル33への斜め方向からの光入射を防止する働き
をもつことに対し、第二の遮光膜42はおもに垂直方向
からの強い光が第一の遮光膜37を透過して転送チャン
ネル33へ入射することを防止するために設けられる。
第二の遮光膜42は少なくとも転送チャンネル33の上
方は全て覆う形状に設けられる。第二の遮光膜42の端
部はフォトダイオード32の感度を低下させないため第
一の遮光膜37の端部を越えてフォトダイオード32上
方へ張り出さないことが適当である。
【0047】コンタクトホール39はゲート絶縁膜34
と層間膜36aと層間膜36bと第二の層間絶縁膜44
と第一の層間絶縁膜38をエッチング除去して開口され
ている。コンタクトホール39は固体撮像装置の周辺部
に存在しており固体撮像装置の撮像領域との位置関係が
明確に規定されているわけではない。図2は便宜上固体
撮像装置の撮像領域に近接させて描いたものである。コ
ンタクトホール39の大きさは約5μm×約5μmであ
る。なお、図2には示していないが、図1で説明したよ
うに転送ゲート電極35に駆動パルスを印加するために
設けられるコンタクトホールの最小径は約1μmであ
り、層間膜36aと層間膜36bと第二の層間絶縁膜4
4と第一の層間絶縁膜38とをエッチング除去して開口
される。
【0048】コンタクトホール39の底部にはリンを熱
拡散して形成したN型拡散層40が存在する。N型拡散
層40はコンタクトホール39の開口後POCl3やP
3等のリン含有雰囲気中で熱処理を行なうことで形成
される。N型拡散層40はシリコン含有アルミニウムで
形成される配線層41とN型半導体基板31が整流性を
示さないオーミックな電気的接触を得るために形成され
ている。N型拡散層40のシート抵抗は約5〜10Ω/
□である。N型拡散層40は深さ約2μmの広がりをも
つ。
【0049】配線層41はシリコン含有アルミニウムか
ら形成されている。配線層41のシリコン含有量は約1
%である。配線層41の膜厚は約1μmである。配線層
41はコンタクトホール39を介してN型半導体基板3
1に接続して電圧を印加する。N型半導体基板31には
通常約10Vの電圧が印加され、フォトダイオード32
中で発生したフォトキャリアを転送チャンネル33へ溢
れ出さないようN型半導体基板31側へ導いている。縦
抜き動作の際には、N型半導体基板31には約30Vの
電圧が印加される。ここで縦抜き動作とは、N型半導体
基板31に対して約30Vの電圧を印加することにより
フォトダイオード32に蓄積されたフォトキャリアを全
てN型半導体基板31へ強制的に抜き取る、いわゆる固
体撮像装置のシャッター動作を示す。
【0050】固体撮像装置の最上面にはプラズマCVD
法によって成長したシリコン酸化膜によって最終保護膜
43が形成されている。最終保護膜43の膜厚は400
nmである。最終保護膜43は固体撮像装置の最上面を
保護しており、たとえば可働イオンの外部からの侵入か
ら固体撮像装置を守る働きをする。
【0051】以上のように構成された固体撮像装置の動
作について説明する。N型半導体基板1に形成されたフ
ォトダイオード32に信号としての光が外部より入射す
る。フォトダイオード32内では光電変換を起こしてそ
の光の光量に応じたフォトキャリアが生成され、蓄積さ
れる。この状態で転送ゲート電極35に+15Vのパル
ス電圧を印加すると、そのフォトキャリアは転送チャン
ネル33内に読み出される。次に、0Vと7Vの電圧が
交互に繰り返されるパルス電圧を転送ゲート電極35に
印加して転送チャンネル33内部のフォトキャリアを所
定の出力部まで転送することができる。第一の遮光膜3
7および第二の遮光膜42にはそれぞれ所定の電圧が印
加されている。
【0052】N型半導体基板31には、配線層41から
所定の電圧が印加される。通常は約10Vの電圧が印加
され、フォトダイオード32からあふれたフォトキャリ
アをN型半導体基板31へ導き、転送チャンネル33に
は流れ込むことがない。縦抜き電子シャッター動作を行
うときは約30Vの電圧が印加される。これは、フォト
ダイオード32内部に蓄積されたフォトキャリアを全て
N型半導体基板31へ抜き取って固体撮像装置のシャッ
ター動作をさせるためである。
【0053】本発明の実施例における固体撮像装置では
所定の層間絶縁膜が第一の層間絶縁膜38と第二の層間
絶縁膜44の積層膜から構成されている。また、所定の
エッチングにおいて、第一の層間絶縁膜38のエッチレ
ートよりも第二の層間絶縁膜44のエッチレートが充分
遅い材料を用いることを特徴としている。このような層
間絶縁膜の構成をもつ固体撮像装置においては所定のエ
ッチングを実施したのち第一の層間絶縁膜38が平坦化
処理によって薄くなった部分で消失し、さらにこの所定
のエッチングが第二の層間絶縁膜44にまで達した場合
でも、第二の層間絶縁膜44のエッチングはほとんど進
行しない。以下、このような効果によって本実施例の固
体撮像装置は高品質で安定した歩留りを得られることに
ついて、以下に詳しく説明する。
【0054】本固体撮像装置の製造工程では、平坦化熱
処理後の第一の層間絶縁膜38の最上面に対して所定の
エッチングが実施される。この所定のエッチングとは次
のようなものであり、第二の遮光膜42が形成される以
前に実施されるものである。N型拡散層40は固体撮像
装置全面に成長したリンガラス(P25)膜(図示せ
ず)からのリンの固相拡散により形成する。このリンガ
ラス膜はN型拡散層40の形成後には不要となるので、
水(H2O)とフッ酸の混合液を用いたウェットエッチ
ングで除去する。ここで水:フッ酸の混合比は20:1
とする。この混合比はエッチレートの制御性とスループ
ットとを考慮して決定したものである。成長されるリン
ガラス膜の膜厚は約50nm以下であり本薬液に対する
エッチレートを正確に測定することはむずかしい。しか
し、たとえばこの固体撮像装置における最小径1μm
(アスペクト比約1)をもって開口されている転送ゲー
ト電極35のコンタクトホールのように薬液の循環が遅
い領域でこのリンガラス膜を完全に除去するためには、
ロット間ばらつきと薬液の疲労度のばらつきの影響も含
めて約20秒が適当であることがわかっている。一方、
第一の層間絶縁膜38を形成するBPSG膜、第二の層
間絶縁膜44を形成するシリコン酸化膜に対するこの薬
液のエッチレートは、それぞれ450nm/分と30n
m/分である。ただし、第一の層間絶縁膜38には表面
から深さ約200nmにわたって前記リンガラス膜から
のリンの拡散が起こり、この領域の平均エッチレートが
約1000nm/分まで増加していることを確認してい
る。
【0055】ウェットエッチングは所定のカセットに収
容した複数枚の半導体基板を所定のエッチング液を満た
して循環させた薬槽へ投入して行うバッチ処理が一般的
である。この方法は装置が安価であるという利点がある
反面、エッチングの開始時点と終了時点の制御性が悪
く、エッチング処理を繰り返すごとに薬液が疲労する。
また薬液の循環が投入する半導体基板の枚数と配置に依
存する。また、エッチレートを変動させる要因がきわめ
て多いことも知られている。これらの要因は特にエッチ
ング時間が短いときにはきわめて大きな膜減り量のばら
つきをもたらす。また、第一の層間絶縁膜38の表面か
ら深さ20nmにわたる前記のリン拡散層も膜減り量の
変動の原因となっている。このウェットエッチングによ
る第一の層間絶縁膜38の膜減り量は、ばらつきがたと
え制御されている場合であっても200nm〜400n
mの範囲で生じる。特に、液槽への投入・取り出しを複
数の作業者がマニュアル操作で行う場合には実質的なエ
ッチング時間に個人差が出る。このためその膜減り量の
ばらつきがさらに拡大する。第一の遮光膜37の肩部分
のように下地段差凸部では平坦化熱処理によって第一の
層間絶縁膜38の膜厚は300nmまで減少している。
このため膜減り量が大きい方に偏ったときには図2のよ
うにエッチング除去され、第二の層間絶縁膜44が露出
する。また、フォトダイオード32上方のように下地が
凹形状で、堆積当初より第一の層間絶縁膜38の膜厚が
薄い領域でも第2の層間絶縁膜44が露出する。ただ
し、露出した第二の層間絶縁膜44にまでエッチングが
及んでも、その膜減り量は非常に小さい。なぜなら、第
二の層間絶縁膜44を形成するシリコン酸化膜のエッチ
レートは30nm/分であるので、エッチングによって
露出した領域の膜減り量は10nm以下である。このよ
うに、第二の層間絶縁膜44はこのエッチングに対する
ストッパーの役割を果たす。前述のように、第二の層間
絶縁膜44は単独でも層間絶縁耐圧の確保およびエッチ
ングダメージ緩衝層の役割を果たす。このため、第一の
層間絶縁膜38が薄い部分で消失しても問題とならな
い。
【0056】一方、下地段差凹部の、下地段差凸部から
粘性流動してきた膜が流れ込み、第一の層間絶縁膜38
の膜厚は増加している。第一の層間絶縁膜38は膜減り
量が前記ばらつきの範囲内であれば消失することはな
い。結果として、第一の層間絶縁膜38最上面の平坦化
形状はほとんど劣化せず、少なくとも、第二の遮光膜4
2の段差被覆形状の劣化やクラックの発生、もしくは、
第二の遮光膜42のエッチングにおいてオーバーエッチ
ング時間延長には至らない。
【0057】従来の固体撮像装置の構造では次のような
不都合が発生している。従来の固体撮像装置においては
第一の遮光膜37と第二の遮光膜42とを介する層間絶
縁膜はBPSG膜(以下、層間BPSG膜という)で構
成されている。層間絶縁耐圧とエッチングダメージ緩衝
の問題を解決するには、層間BPSG膜厚は少なくとも
200nmを必要とし、この膜厚を得る堆積条件は膜厚
900nmである。この膜厚は平坦化により下地凸部で
膜厚が減少することと上記リンガラス膜エッチング除去
にともなう膜減り量が制御性のよい場合で最大400n
mであることとから見積られる数値である。実際には製
品として生産するに当たっては、作業者の作業手順の個
人差に起因するばらつきまで考慮したマージンを膜厚に
含めなければならず、層間BPSG膜のエッチレートが
450nm/分と比較的早いことからさらに厚膜化を必
要とする。層間BPSG成膜工程での堆積の膜厚ばらつ
きまで考慮した場合、堆積膜厚としては1100nm以
上とする必要がある。
【0058】しかし、一般に常圧CVD法でBPSG膜
を成長させる際に、気相反応によって発生するパーティ
クルが厚膜化とともに増加して、歩留りの低下を引き起
こす。また、層間BPSG膜をエッチング除去して開口
されるコンタクトホールはCHF3等のフルオロハイド
ロカーボンガスをエッチングガスとして用いた反応性イ
オンエッチングにより行なうが、BPSG膜の厚膜化に
ともないエッチング領域に異常堆積物が発生しやすいと
いうことが経験的にわかっている。この異常堆積物は炭
素と弗素とを主成分として成長したポリマーであること
と特にBPSG膜に頻発するトラブルであること以外の
詳細については不明であるが、歩留まり低下の一因とな
っている。
【0059】また、前述のように第一の遮光膜37と第
二の遮光膜42を介する層間絶縁膜の膜厚を厚くすると
固体撮像装置のスミア特性が劣化する。従来の固体撮像
装置の構造で層間BPSG膜の成長時膜厚を最低限の9
00nmとして生産したとき、層間耐圧に関する良品と
して得られたものは実施例の構造の固体撮像装置の第一
の層間絶縁膜38および第二の層間絶縁膜44と同等の
層間絶縁膜にしあがりスミアも同等の値を得ているが、
層間耐圧不良や輝点不良の発生により歩留り低下が発生
した。
【0060】一方、本発明を適用した固体撮像装置で
は、第二の層間絶縁膜44がエッチングのストッパーと
なり層間絶縁耐圧と前記のエッチングダメージ緩衝とに
支障を来すことがない。したがって、第一の層間絶縁膜
38はマージンを確保するために厚膜化する必要がない
ので、膜成長時のパーティクルやコンタクトホールをエ
ッチング時に発生するポリマーの堆積がなく、スミア劣
化も生じない。このため、高品質の固体撮像装置を安定
した歩留りで生産することができる。
【0061】以下、本発明の製造方法について図3〜図
7を参照しながら説明する。まず、N型半導体基板51
の主表面上に約100nmの熱酸化膜52を形成する。
N型半導体基板51上にフォトレジストを塗布し(図示
せず)、第一のP型拡散層53領域を露光・現像してレ
ジストパターンを形成する。このレジストパターンをマ
スクとしてボロンイオンを注入する。このときのイオン
注入条件は、加速電圧が100keV、注入量が約10
12cm-2で行う。この後、N2雰囲気中で熱処理温度1
100℃以上で数時間熱処理を行い、注入したボロンを
N型半導体基板51の深さ約5μmまで拡散させて第一
のP型拡散層53を形成する。同時に、この熱処理によ
ってイオン注入されたボロンを活性化させる(図3)。
【0062】次に、N型半導体基板51上にフォトレジ
ストを塗布し(図示せず)、フォトダイオード54を形
成する領域を露光・現像してレジストパターンを形成す
る。このレジストパターンをマスクにリンイオンを注入
する。このときのイオン注入条件は、加速電圧が数10
0keV、注入量が約1012cm-2で行う。この後、N
2雰囲気中で1000℃以上の熱処理を行う。これによ
ってフォトダイオード54の注入深さは約2μmとな
る。このようにして第一のP型拡散層53の所定領域に
フォトダイオード54が形成される。
【0063】次にN型半導体基板51上のレジストを除
去し、再度N型半導体基板51上にフォトレジストを塗
布する(図示せず)。第二のP型拡散層55領域を露光
・現像してレジストパターンを形成する。このレジスト
パターンをマスクにボロンイオンを注入する。このとき
のイオン注入条件は、加速電圧が約100keV、注入
量が1012cm-2で行う。これによって第二のP型拡散
層55の拡散深さは最終的に約1μmとなる。このよう
にしてP型ウエルである第一のP型拡散層53にN型半
導体基板51中で発生する雑音となる電荷が転送チャン
ネルへ拡散するのを防止する第二のP型拡散層55が形
成される。
【0064】さらに、N型半導体基板51上のレジスト
パターンを除去し、N型半導体基板51上にフォトレジ
ストを塗布する(図示せず)。転送チャンネル56領域
を露光・現像してレジストパターンを形成する。このレ
ジストパターンをマスクにリンイオンを注入する。この
ときのイオン注入条件は、加速電圧が約100keV、
注入量が1012cm-2で行う。これにより転送チャンネ
ル56の拡散深さは約0.5μmとなる。このようにし
て転送チャンネル56が形成される。
【0065】次にN型半導体基板51上のフォトレジス
トを除去し、再度N型半導体基板51にフォトレジスト
を塗布する(図示せず)。第三のP型拡散層57領域を
露光・現像してレジストパターンを形成する。このレジ
ストパターンをマスクにボロンイオンを注入する。この
ときのイオン注入の条件は、加速電圧が数10keV、
注入量が1012cm-2である。これにより第三のP型拡
散層57の注入深さは約1μmとなる。このような条件
で注入することで、フォトダイオード54と転送チャン
ネル56との間のしきい値電圧を制御することができ
る。このようにして、フォトキャリアをフォトダイオー
ド54から転送チャンネル56に読み出すためのポテン
シャルの制御を行なう第三のP型拡散層57がフォトダ
イオード54と転送チャンネル56との間に形成され
る。
【0066】次にN型半導体基板51上のフォトレジス
トを除去し、再度N型半導体基板51上にフォトレジス
トを塗布する(図示せず)。第四のP型拡散層58領域
を露光・現像してレジストパターンを形成する。このレ
ジストパターンにボロンイオンを注入する。このときの
イオン注入条件は、加速電圧が数10keV、注入量が
約1013cm-2 で行う。これによって第四のP型拡散
層58の注入深さは約1μmとなる。第四のP型拡散層
58は隣の素子との分離を行うので動作時に印加される
電圧で導通してしまわないよう、しきい値電圧を高くす
る。この目的で第四のP型拡散層58の不純物濃度を比
較的高めに設定している。特に第三のP型拡散層57の
不純物濃度より高くしておけばよい(図4)。
【0067】次にゲート絶縁膜59としてシリコン酸化
膜をパイロ酸化法により約50nm成長する。その上に
ポリシリコン膜を減圧CVD法により約600nm成長
し、リンドーピングによりそのシート抵抗を約10Ωに
する。このポリシリコン膜上にフォトレジストを塗布
し、露光・現像を行って転送ゲート電極56のレジスト
パターンを形成する。このレジストパターンをマスクと
してポリシリコン膜を、弗素系ガスとクロロフルオロカ
ーボン系ガスとの混合雰囲気中で反応性イオンエッチン
グし、転送ゲート電極56を形成する。
【0068】この後、層間膜60aとして膜厚約200
nmのシリコン酸化膜をパイロ酸化法によって成長させ
る。このポリシリコン酸化膜のピンホール等が原因とな
って発生する電気的耐圧の低下を防止するため、減圧C
VD法でシリコン酸化膜系の層間膜60bを約100n
m堆積する。層間膜60aを形成するポリシリコン酸化
膜の膜厚は約200nmである。これは駆動パルスを印
加した際に生じる同相リークを防止するためにこの値に
設定されている。またシリコン酸化膜系の層間膜60b
としてここではTEOSガスを用いたシリコン酸化膜を
堆積させる。シリコン酸化膜系の層間膜60bの膜厚を
100nmにすると、その耐圧を30V以上とすること
ができる。
【0069】次に、第一の遮光膜61を構成するタング
ステンポリサイド膜を成長する。このタングステンポリ
サイド膜の下層を構成するポリシリコン膜(以下、下層
ポリシリコン膜という)を約100nm成長する。下層
ポリシリコン膜の膜厚を100nmにしたのは、下層ポ
リシリコン膜の膜厚をさらに薄くすると、次に成長する
タングステンシリサイド膜(以下、上層タングステンシ
リサイド膜という)の応力によって剥離を生じてしまう
のを防ぐためである。なお、下層ポリシリコン膜の成長
時の温度は900℃以下と低温で成長させるため、N型
半導体基板51中の拡散層の不純物プロファイルはほと
んど変化しない。もし不純物プロファイルが熱によって
拡散、変化すると、固体撮像装置の読み出し特性や飽和
出力値が低下する原因となる。
【0070】次にCVD法により上層タングステンシリ
サイド膜を約200nm成長する。具体的には6フッ化
タングステンガスと水素ガスとの還元反応によって得ら
れる。この膜厚で光の透過率は0.02%である。な
お、上層タングテンシリサイド膜はCVD法によらず、
タングステンシリサイドターゲットを20mTorr以
下のアルゴンガス雰囲気中の放電によってスパッタする
スパッタ法によって堆積してもよい。ただし、CVD法
ではステップカバレージが良好であるという特性より、
タングステンシリサイド膜は転送ゲート電極56側面の
段差部で膜厚が薄くならず、平坦な膜の場合と同様に高
い遮光性を示すという利点がある。
【0071】次に、このように成長したポリサイド膜上
にフォトレジストを塗布し(図示せず)、露光・現像に
より第一の遮光膜61のレジストパターンを形成する。
このレジストパターンをマスクとしてフッ素系ガスとク
ロロフルオロカーボン系ガスの混合雰囲気中で反応性イ
オンエッチングを行ない第一の遮光膜61を形成する。
【0072】そして、第二の層間絶縁膜62となるシリ
コン酸化膜をシランガスと酸素を用いた常圧CVD法に
よって約200nm堆積する。常圧CVD法を用いるの
は、常圧CVD法で成長する第一の層間絶縁膜63と同
一装置で同時に成長を行うことで工程の簡略化を図るこ
とができるからである。なお、たとえば、TEOSガス
を用いた減圧CVD法によって堆積したシリコン酸化膜
を第二の層間絶縁膜62として用いてもよい。第二の層
間絶縁膜62の膜厚は単独で次の2つの目的を達成でき
る。第一に、後の工程で第二の遮光膜64をパターンニ
ングするドライエッチングによるエッチングダメージが
フォトダイオード54に結晶欠陥を発生させることを防
止する緩衝層となる。第二に、転送ゲート電極56およ
び第一の遮光膜61と第二の遮光膜64および配線層6
5をはじめとする配線層との間の絶縁耐圧を確保するこ
と。一方、上記の目的のため第二の層間絶縁膜62を厚
膜化すると、斜め方向から第一の遮光膜61へ入射して
透過する光が増加してスミアが発生するので、不必要に
厚膜化することは望ましくない。
【0073】次に、シランガスとフォスフィンガスとジ
ボランガスとの混合ガスを用いた常圧CVD法により第
一の層間絶縁膜63となるBPSG膜を形成する。シラ
ンガスとフォスフィンガスとジボランガスとの混合比は
このBPSG膜のボロンおよびリンの濃度がそれぞれ約
3wt%および約6wt%となるように決定されてい
る。このBPSG膜の膜厚は約600nmである。次
に、N2雰囲気中で900℃の熱処理を加えてこのBP
SG膜にフローを起こさせて、第一の層間絶縁膜63の
最上面を平坦化する。このとき粘性流動の結果第一の遮
光膜61の段差部分では第一の層間絶縁膜63の膜厚は
約30nmとなる。900℃以上で熱処理を行うと、こ
れまでにN型半導体基板51に形成した拡散層の不純物
プロファイルが変化して固体撮像装置の読み出し特性や
飽和出力値が低下する。また、ここでより良好な平坦化
形状を得ることができるパイロ雰囲気での熱処理を行わ
ず、N 2雰囲気中で熱処理を行っている理由は、第一の
層間絶縁膜63と第二の層間絶縁膜62とを透過したパ
イロ分子が第一の遮光膜61を構成する上層シリサイド
膜を酸化して形状を損なうからである(図5)。
【0074】次に、第一の層間絶縁膜63上にフォトレ
ジストを塗布して(図示せず)、コンタクトホール66
を含む所望のコンタクトホール領域を露光・現像してコ
ンタクトホールのレジストパターンを形成する。このレ
ジストパターンをマスクとしてフルオロハイドロカーボ
ンガスにより反応性イオンエッチングを行なう。このよ
うにして、コンタクトホール66が形成される。
【0075】次に、POCl3とO2の混合ガス雰囲気中
で900℃の熱処理を行うと半導体装置表面に約50n
mのリンガラス膜(P25膜、図示せず)が成長する。
同時にこのリンガラス膜からリンが固相拡散されN型拡
散層65が形成される。この熱処理は、N型半導体基板
51にこれまで形成した種々の拡散層が熱拡散しないよ
うに900℃で形成するのがよい。N型拡散層65のシ
ート抵抗は5〜10Ω/□である。なお、このときN型
半導体基板51裏面(図示せず)にも同様リンが固相拡
散される。このリン拡散層によって、素子に悪影響を及
ぼす不純物である重金属元素や結晶欠陥をゲッタリング
するゲッタリング層を形成し、有用である。このゲッタ
リング層のシート抵抗も同様に5〜10Ω/□である。
【0076】次に弗酸と水の混合液を使用してこの固体
撮像装置全面に成長しているリンガラス膜を除去する。
水:フッ酸の混合比としては、エッチングの制御性とス
ループットの点から20:1程度が適当である。フッ酸
の混合比がこれより少ない場合はエッチング時間を延長
して対応すればよい。フッ酸の混合比がこれより大きい
ほどエッチングの制御性は悪くなる。この混合比の場合
のエッチング時間は約15秒程度でよい。このとき、第
一の層間絶縁膜63もエッチングされて少なくとも20
nmから40nmの範囲で膜減りが発生するので、第一
の遮光膜61の段差部分では第二の層間絶縁膜62が露
出することがある(図6)。
【0077】次にシリコンを1%含有したアルミニウム
膜を20mTorr以下のアルゴンの雰囲気中の放電で
スパッタして、シリコン含有アルミニウム膜を堆積し、
さらにフォトレジストを塗布して(図示せず)、第二の
遮光膜64と配線層65のレジストパターンを形成す
る。このレジストパターンをマスクとして塩素系ガスで
反応性イオンエッチングを行い、第二の遮光膜64と配
線層65を形成する。このエッチングによりフォトダイ
オード54に結晶欠陥が発生しても、これを回復する約
900℃の高温熱処理は適用できない。このためこのエ
ッチングは、たとえば放電のRFパワーを低く抑えるな
どして低ダメージ化を図ることが望ましい。
【0078】最後に、シランガスとN2Oの混合ガスに
よるプラズマCVD法によるシリコン酸化膜を約400
nm堆積して最終保護膜68を形成して、本発明を適用
した固体撮像装置は完成する(図7)。
【0079】以上の本実施例では、第一の層間絶縁膜6
3に実施される所定のエッチングとしてリンガラス膜除
去のウェットエッチング工程をとりあげているが、その
他の工程で第一の層間絶縁膜63に所定のエッチングが
実施される場合でも、この所定のエッチングにおいて第
二の層間絶縁膜62のエッチングレートが第一の層間絶
縁膜63のエッチングレートより遅い場合には、やはり
本実施例と同様な効果が得られる。
【0080】なお、本発明では、第一の遮光膜61とし
てタングステンポリサイド膜を用いたが、これに限定さ
れるものではない。約900℃の熱処理に耐性を持つ遮
光材料であればよく、たとえばより遮光特性の良好なモ
リブデンポリサイド膜を用いてもよい。また、高融点金
属ポリサイド膜に限定されず、たとえば、タングステン
やモリブデン等の高融点金属膜を単体で使用してもよ
い。この場合高融点金属ポリサイド膜よりもより遮光性
が高いので、スミアに対する効果を上げることができ
る。
【0081】モリブデンシリサイド膜やタングステン膜
を使用する場合も、上記したタングステンシリサイド膜
の形成と同じ方法で形成できる。ただし、本実施例にお
いては、高融点金属シリサイド膜の酸化を防ぐために、
第一の層間絶縁膜63の平坦化処理をN2雰囲気中で行
ったが、これら高融点金属膜を一層だけ用いて第一の遮
光膜61を形成した場合には、平坦化処理をパイロ雰囲
気中で行ってもよい。
【0082】同様に、本発明では、層間膜60bとして
シリコン酸化膜系の絶縁膜を使用したが、たとえばより
絶縁性の高いシリコン窒化膜を減圧CVD法により堆積
すれば、膜厚の薄膜化を行い、スミアを低減することも
可能である。
【0083】なお、本実施例においては第二の層間絶縁
膜62としてはCVD法によって成長したシリコン酸化
膜を使用したがこれに限定されるものではない。所定の
エッチングに対するエッチレートが第一の層間絶縁膜6
3に比べて充分に遅い絶縁膜のうち、フォトダイオード
54への入射光を透過する性質のものであればよい。
【0084】たとえば減圧CVD法によって堆積したシ
リコン窒化膜やシリコン窒化酸化膜を用いてもよい。本
実施例に使用した水:フッ酸の20:1の混合液に対す
るエッチレートは、シリコン窒化膜では約0.2nm/
分であり、エッチングのストッパーとして充分に機能す
る。
【0085】本実施例では第一の層間絶縁膜63として
BPSG膜を用いたが、たとえばフォスフィンガスとシ
ランガスとの常圧CVD法によって成長させたフォスフ
ォシリケートガラス(PSG)膜を用いてもよい。第一
の層間絶縁膜63として用いるPSG膜のリンの含有率
は約8wt%以下とすることが望ましい。なぜなら、こ
れ以上のリン含有率では平坦化熱処理において外方拡散
を起こしたリンが膜表面で反応して粒状異物が発生した
り、あるいは、リンが配線層65や第二の遮光膜64を
形成するアルミニウムを腐食させるなどの問題を発生す
る。ただし、PSG膜を使用した場合、熱処理による平
坦化形状がBPSG膜の場合よりも劣化するので、この
場合予め転送ゲート電極56および第一の遮光膜61を
薄膜化することで段差の低減を図る必要がある。なお、
熱処理温度の上昇および熱処理時間の延長により平坦化
形状を改善することは可能であるが、N型半導体基板5
1中の拡散層の不純物プロファイルを変化させて素子特
性が劣化するので望ましくない。
【0086】また、第一の層間絶縁膜63としてオゾン
とテオスガスを用いたCVD膜のように成長と平坦化が
同時に起こる膜を用いてもよい。ただし、この場合約9
00℃で行う平坦化の熱処理は不要である。またこのオ
ゾンテオス膜を使用した場合、本実施例に使用した水:
フッ酸の20:1の混合液に対するエッチレートは、約
150nm/分である。
【0087】なお、本実施例においては第二の遮光膜6
4と配線層65とを同一工程で成膜し、パターンニング
したが、この方法に限定されるものではない。たとえ
ば、第二の遮光膜64として純アルミニウムを用い、配
線層65としてシリコン含有アルミニウムもしくはシリ
コンおよび銅含有アルミニウムを用いてもよい。この場
合、第二の遮光膜64と配線層65の製造工程を別々に
する。両者のレイアウトは平面的に交差することがない
ので、両者の間に新たな層間絶縁膜は不要である。この
場合、本実施例におけると同様に成膜し、パターンニン
グ工程を2回繰り返せばよい。
【0088】以上は固体撮像装置を用いた実施例を説明
したが、他の半導体装置においても、多層構造をもつ層
間絶縁膜を適用することで、層間絶縁膜を薄膜化するこ
とが可能となる。このことについて図8を用いて詳細に
説明する。図8は第二の実施例の半導体装置であるMO
Sトランジスタの断面図を示す。
【0089】以下に、本発明における半導体装置の構造
を適用したMOSトランジスタの構成、および、動作に
ついて説明する。71は半導体基板、72は素子分離領
域、73はチャンネル拡散層、74は導電層であるソー
ス拡散層、75は導電層であるドレイン拡散層、76は
ゲート絶縁膜、77はゲート電極、78は第一の層間絶
縁膜、79は第二の層間絶縁膜、80はコンタクトホー
ル、81は配線層を示している。
【0090】第一の極性を有する半導体基板71上に、
MOSトランジスタを形成する所定領域(アクティブ領
域)を電気的に分離する素子分離領域72が形成されて
いる。このアクティブ領域の半導体基板71の表面近傍
には、所定のしきい電圧を得るためのチャンネル拡散層
73が形成されている。半導体基板71と反対極性の第
二の極性をもつソース拡散層74とドレイン拡散層75
とが相互に離れて形成されており、かつ、その両拡散層
はチャンネル拡散層73に接合されている。チャンネル
拡散層73上にはゲート絶縁膜76を介してゲート電極
77が形成されている。ゲート電極77上には第一の層
間絶縁膜78と第二の層間絶縁膜79とが順次積層され
て形成されている。この積層された絶縁膜によってゲー
ト電極77と配線層81とを絶縁している。第一の層間
絶縁膜78は、所定のエッチングにおける第二の層間絶
縁膜79に対するエッチングレート比が充分に小さい材
料によって形成されており、第二の層間絶縁膜79は最
上面が平坦化された形状を有している。ソース拡散層7
4、およびドレイン拡散層75は、コンタクトホール8
0を介して配線層81と接続されている。コンタクトホ
ール80は、ゲート絶縁膜76と第一の層間絶縁膜78
と第二の層間絶縁膜79との全ての層を貫通して設けら
れている。この配線層81から所定の電圧が印加され
る。MOSトランジスタのオン状態、オフ状態はゲート
電極77に印加された電圧と、配線層81から印加され
る所定の電圧との大小関係によって定まる。
【0091】次に、第一の層間絶縁膜78と第二の層間
絶縁膜79とからなる二層構造による層間絶縁膜の構成
の詳細と、その効果について説明する。第二の層間絶縁
膜79は最上面を所望の形状に平坦化されて形成されて
いる。第一の層間絶縁膜78は、第二の層間絶縁膜79
を平坦化するのに行われる所定のエッチングに対するエ
ッチングレートの点に特徴がある。所定のエッチングに
対して、第一の層間絶縁膜78は、第二の層間絶縁膜7
9より充分に低いエッチングレートである。即ち、第一
の層間絶縁膜78は所定のエッチングに対して第二の層
間絶縁膜79よりも充分に遅いエッチレートを有してい
る。ここでは、具体的な構成に関しては第一の実施例と
同様に、たとえば、第一の層間絶縁膜78はNSG膜
を、第二の層間絶縁膜79はBPSG膜を用いる。この
ような二層構造をもつ層間絶縁膜では、所定のエッチン
グを行っても第一の層間絶縁膜78がエッチングされな
い。すなわち、MOSトランジスタではゲート電極77
が形成されると、基板上に段差が形成される。この段差
が生じている部分では、第二の層間絶縁膜79を堆積し
た際、その部分の膜厚は周辺の平坦部に比べて薄くな
る。この状態で均一なエッチングを行うと、周りの膜厚
より薄い部分である凸部の第二の層間絶縁膜79は消失
する。第二の層間絶縁膜29が消失すると、その下の第
一の層間絶縁膜78をもエッチングが進行する。しか
し、第一の層間絶縁膜78は第二の層間絶縁膜79と比
べてエッチング耐性が高く、エッチングされない。この
ため第一の層間絶縁膜78を所定の層間絶縁耐圧を実現
される膜厚に形成しさえすれば、第二の層間絶縁膜79
は層間絶縁耐圧を考慮せず、所望の平坦化形状の得られ
る最小の膜厚で形成すればよい。
【0092】また、第一の層間絶縁膜78は所定のエッ
チングを停止させる機能を果たしているので、二層構造
の層間絶縁膜の膜厚のばらつきを抑制することができ
る。
【0093】なお、本実施例に示した典型的なMOSト
ランジスタ以外にも、種々のMOSトランジスタの構成
が実現可能であるが、本発明における二層構造による層
間絶縁膜を適用することにより同様の効果を得ることが
できる。また、本実施例においては半導体装置の上方向
に二層の導電層を有するMOSトランジスタを例にとっ
たが、半導体装置の上方向に三層以上の導電層を有する
MOSトランジスタにおいても本発明における二層構造
による層間絶縁膜を用いてもよく、同様の効果を得るこ
とができる。
【0094】なお、以上二つの実施例では、第一の層間
絶縁膜としてBPSG膜を、第二の層間絶縁膜として常
圧NSG膜を使用したが、これらの材料に限定されるも
のでない。たとえば、第一の層間絶縁膜としてフォスフ
ォシリケートガラス(PSG膜)等の熱処理によって平
坦化が可能な材料を用いてもよい。また、本実施例にお
いては、第一の層間絶縁膜は堆積した後、熱処理によっ
て最上面を平坦化する処理手続きを用いているが、この
処理手続きに限定されるものでなく、たとえば、オゾン
(O3)とTEOS(Si(OC254)の混合ガスを
用いた常圧CVD法、もしくは、減圧CVD法によって
堆積したSiO2等の、堆積と最上面の平坦化とが同時
に進行する材料によって第一の層間絶縁膜を形成しても
よい。また、第二の層間絶縁膜としては膜の構造が緻密
な材料が適しており、たとえば、シリコン窒化膜やシリ
コン酸化窒化膜等を用いてもよい。
【0095】また、以上に記載した二つの実施例におい
ては、第一の層間絶縁膜と第二の層間絶縁膜の二層構造
によって層間絶縁膜を形成しているが、本発明による第
一の層間絶縁膜と第二の層間絶縁膜とを構成要素として
備えていれば、三層以上の多層構造によって層間絶縁膜
を構成してもよい。
【0096】
【発明の効果】本発明における半導体装置は、最上面が
所望の形状に平坦化された材料で形成された第一の層間
絶縁膜を上層に有し、所定のエッチングにおける第一の
層間絶縁膜に対するエッチングレート比が充分に小さい
材料を用いて形成された第二の層間絶縁膜を下層に備え
て形成される多層構造による層間絶縁膜を有することに
より、前記所定のエッチングによって前記第一の層間絶
縁膜が消失し、前記所定のエッチングが前記第二の層間
絶縁膜にまで達した場合でも、前記第二の層間絶縁膜に
膜減りを生じることはない。したがって、前記第一の層
間絶縁膜を所定の層間絶縁耐圧を実現できる膜厚に形成
することにより、第二の層間絶縁膜の膜厚を前記所定の
層間絶縁耐圧を考慮することなく所望の平坦化形状を実
現できる範囲内で最小の膜厚にまで薄膜化することが可
能となり、かつ、前記二層構造による層間絶縁膜の膜厚
のばらつきを抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の固体撮像装置の一実施例の平面図
【図2】本発明の固体撮像装置の一実施例の断面図
【図3】本発明の固体撮像装置の製造方法の一実施例の
工程断面図
【図4】本発明の固体撮像装置の製造方法の一実施例の
工程断面図
【図5】本発明の固体撮像装置の製造方法の一実施例の
工程断面図
【図6】本発明の固体撮像装置の製造方法の一実施例の
工程断面図
【図7】本発明の固体撮像装置の製造方法の一実施例の
工程断面図
【図8】本発明の半導体装置の一実施例の断面図
【図9】従来の固体撮像装置の断面図
【図10】従来の固体撮像装置の製造方法の工程断面図
【符号の説明】
21 N型半導体基板 22 転送ゲート電極 23 フォトダイオード 24 コンタクトホール 25 層間絶縁膜 26 配線層 27 遮光膜 28 パルス駆動回路

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体基板と、前記半導体基板または前記
    半導体基板上に形成された第一の導電層と、前記第一の
    導電層上に層間絶縁膜を少なくとも介して形成された第
    二の導電層とを備え、前記層間絶縁膜が少なくとも第一
    の層間絶縁膜と第二の層間絶縁膜との多層膜で構成さ
    れ、前記層間絶縁膜のエッチングにおいて、前記第二の
    層間絶縁膜は、前記第一の層間絶縁膜に対するエッチン
    グレート比より小さく、前記第二の層間絶縁膜が前記第
    一の層間絶縁膜の下に形成されていることを特徴とする
    層間絶縁膜。
  2. 【請求項2】前記第一の層間絶縁膜がシリコン酸化膜で
    あり、前記第二の層間絶縁膜が少なくともボロンまたは
    リンのどちらか一方を含むシリコン酸化膜であることを
    特徴とする請求項1記載の層間絶縁膜。
  3. 【請求項3】半導体基板と、前記半導体基板に形成され
    た分離領域と、前記分離領域によって電気的に分離され
    たアクティブ領域と、前記アクティブ領域に形成された
    1つ以上の拡散層と、前記アクティブ領域上にゲート絶
    縁膜を介して形成されたゲート電極と、前記ゲート電極
    および前記分離領域と前記ゲート電極の領域を除く前記
    ゲート絶縁膜とによって少なくとも形成される段差と、
    前記段差上に層間絶縁膜が形成され、前記層間絶縁膜が
    少なくとも第一の層間絶縁膜と第二の層間絶縁膜との多
    層膜で構成され、前記層間絶縁膜のエッチングにおい
    て、前記第二の層間絶縁膜は、前記第一の層間絶縁膜に
    対するエッチングレート比より小さく、前記第二の層間
    絶縁膜が前記第一の層間絶縁膜の下に形成されており、
    前記第一の層間絶縁膜が平坦化材料であり、前記層間絶
    縁膜にコンタクトホールが形成されており、前記第一の
    層間絶縁膜上に形成された配線層と、前記配線層が前記
    コンタクトホールを介して前記拡散層に接続されている
    ことを特徴とする半導体装置。
  4. 【請求項4】前記第一の層間絶縁膜がシリコン酸化膜で
    あり、前記第二の層間絶縁膜が少なくともボロンまたは
    リンのどちらか一方を含むシリコン酸化膜であることを
    特徴とする請求項3記載の半導体装置。
  5. 【請求項5】前記第二の層間絶縁膜は前記半導体基板上
    に形成された段差での膜厚が前記段差周辺の平坦領域に
    比べて薄く形成されていることを特徴とする請求項4記
    載の半導体装置。
  6. 【請求項6】前記第二の層間絶縁膜と前記第一の層間絶
    縁膜との膜厚の合計が前記半導体基板上においてほぼ一
    定の値であることを特徴とする請求項4記載の半導体装
    置。
  7. 【請求項7】半導体基板と、前記半導体基板に形成され
    たフォトダイオードと、前記フォトダイオードに対して
    所定の間隔を設けて前記半導体基板に形成された転送チ
    ャンネルと、前記半導体基板上にゲート絶縁膜を介して
    形成された転送ゲート電極と、前記転送ゲート電極上に
    形成された層間膜と、前記転送チャンネルを遮光する前
    記層間膜上に形成された第一の遮光膜と、前記第一の遮
    光膜上に少なくとも層間絶縁膜を介して形成された第二
    の遮光膜とを備え、前記層間絶縁膜が少なくとも第一の
    層間絶縁膜と第二の層間絶縁膜との多層膜で構成され、
    前記層間絶縁膜のエッチングにおいて、前記第二の層間
    絶縁膜は、前記第一の層間絶縁膜に対するエッチングレ
    ート比より小さく、前記第二の層間絶縁膜が前記第一の
    層間絶縁膜の下に形成されていることを特徴とする固体
    撮像装置。
  8. 【請求項8】前記第一の層間絶縁膜がシリコン酸化膜で
    あり、前記第二の層間絶縁膜が少なくともボロンまたは
    リンのどちらか一方を含むシリコン酸化膜であることを
    特徴とする請求項7記載の固体撮像装置。
  9. 【請求項9】前記転送ゲート電極に印加される電圧が4
    相の駆動パルスで動作することを特徴とする請求項8記
    載の固体撮像装置。
  10. 【請求項10】前記転送チャンネルを囲むようにP型拡
    散層が設けられた、Hi−C構造であることを特徴とす
    る請求項8記載の固体撮像装置。
  11. 【請求項11】前記層間膜がポリシリコン酸化膜とシリ
    コン酸化膜との多層膜で構成されていることを特徴とす
    る請求項8記載の固体撮像装置。
  12. 【請求項12】前記第一の遮光膜がポリシリコン膜とタ
    ングステンシリサイド膜との多層膜で構成されているこ
    とを特徴とする請求項8記載の固体撮像装置。
  13. 【請求項13】半導体基板にフォトダイオードを形成す
    る工程と、前記半導体基板に前記フォトダイオードに対
    して所定の間隔を設けて転送チャンネルを形成する工程
    と、前記半導体基板上にゲート絶縁膜を形成する工程
    と、前記ゲート絶縁膜を介して前記転送チャンネル上に
    転送ゲート電極を形成する工程と、前記転送ゲート電極
    上に層間膜を形成する工程と、前記層間膜上に前記転送
    チャンネルを遮光する第一の遮光膜を形成する工程と、
    前記第一の遮光膜上に少なくとも第一の層間絶縁膜と第
    二の層間絶縁膜とで構成される多層の層間絶縁膜をこの
    順序で形成する工程と、前記第一の層間絶縁膜を平坦化
    する工程と、前記層間絶縁膜上に第二の遮光膜を形成す
    る工程と、前記第二の遮光膜をエッチング除去する工程
    とを備えたことを特徴とする固体撮像装置の製造方法。
  14. 【請求項14】前記第一の層間絶縁膜の平坦化熱処理温
    度は前記第一の層間絶縁膜に含有された不純物が外方拡
    散し、気相で反応しない温度にすることを特徴とする請
    求項13記載の固体撮像装置の製造方法。
  15. 【請求項15】前記第一の層間絶縁膜のボロン濃度が
    1.2wt%以上であることを特徴とする請求項13記
    載の固体撮像装置の製造方法。
  16. 【請求項16】前記第一の層間絶縁膜はN2雰囲気中に
    おいて900℃の熱処理によって平坦化される材料であ
    ることを特徴とする請求項13記載の固体撮像装置の製
    造方法。
  17. 【請求項17】前記第一の層間絶縁膜の形状がテイパー
    形状であることを特徴とする請求項13記載の固体撮像
    装置の製造方法。
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