JPH05298937A - エレベータ用ケーブル - Google Patents

エレベータ用ケーブル

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JPH05298937A
JPH05298937A JP12961892A JP12961892A JPH05298937A JP H05298937 A JPH05298937 A JP H05298937A JP 12961892 A JP12961892 A JP 12961892A JP 12961892 A JP12961892 A JP 12961892A JP H05298937 A JPH05298937 A JP H05298937A
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JP
Japan
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cable
core
wire
cores
twisted
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JP12961892A
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English (en)
Inventor
Masago Nakagawa
匡五 中川
Masayoshi Nakai
正佳 中井
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Mitsubishi Cable Industries Ltd
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Mitsubishi Cable Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高速エレベータに使用されるケーブルにおい
て、平型ケーブルの幅方向に回転モーメントを均衡させ
る状態で給電系ケーブルコア等を配置し、曲げ作用が繰
り返して加えられた場合でも、給電系ケーブルコアの絶
縁線心の損傷を防止する。 【構成】 平型ケーブル1では、中央部の2本の信号線
心群5、6と、その両側の補強線3、4、および、両側
部に配置する2本ずつの給電系ケーブルコア10〜13
を同一平面上に並べ、外被体2により一体に形成する。
前記補強線と各ケーブル部材では、撚線の方向を異なら
せ、全体として平型ケーブルの回転モーメントが均衡す
る状態にする。また、各給電系ケーブルコアでは、2層
の撚合せ線の層16、18の間に弾性スリーブ部材17
を配置し、給電系ケーブルコアに曲げ作用が付与されて
も、各層の絶縁線心が相互にこすられるようなことがな
いようにされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エレベータ用ケーブル
の改良に関するものであり、特に、撚合せ線で構成した
ケーブルコアを複数の層に形成し、その層の間に弾性体
の層を設けることにより、曲げ作用が繰り返し加えられ
ても、耐久性を向上させ得るようにするエレベータ用ケ
ーブルに関する。
【0002】
【従来の技術】ビルに用いられるエレベータでは、エレ
ベータケージに対して給電用のケーブルと信号線を接続
し、ケージ内の照明等の電源として、また、外部との信
号の伝達に用いることができるようにされる。前記エレ
ベータに用いられるケーブルとしては、例えば、実開昭
55−68218号公報等に示されるような平型ケーブ
ルが用いられている。前記平型ケーブルは図6に示され
るように構成されたものを用いており、平型ケーブル1
aを6本のケーブルコア20〜25により構成し、それ
等のケーブルコアを同一平面に配置した状態で、ゴムま
たはプラスチック等の可撓性に富む外被体2によりカバ
ーし、偏平断面のケーブルとして構成している。
【0003】前記平型ケーブル1aに配置する6本のケ
ーブルコアの間には、2本のワイヤ等の補強線3、4を
それぞれ配置して、外被体2によりケーブルコアと一体
に保持させ、該補強線により張力に対応させることがで
きるようにしている。前記平型ケーブルに設けられる補
強線は、例えば、高層ビルでは、高さが200mもある
ために、平型ケーブルの重量が非常に大きいものであ
り、その平型ケーブルをエレベータシャフトの上部から
吊り下げる状態で保持するためには、補強線に十分な強
度を持たせることが必要とされる。
【0004】また、前記平型ケーブル1aでは、各ケー
ブルコアを同一形状のものとして構成しており、各ケー
ブルコアは、それぞれ4本の絶縁線心27……を撚合せ
て構成している。そして、前記2本の補強線の撚り方向
を、補強線3はZ撚り、補強線4はS撚りとすることに
よって、平型ケーブルでのトルクバランスをとることが
でき、平型ケーブルが捩れたりすることがないようにさ
れる。
【0005】そして、前述したような平型ケーブルを用
いることにより、エレベータケージがシャフト内を上下
動する際に、平型ケーブルに対して順次曲げ作用が付与
された状態でも、その平型ケーブルが捩れたりすること
なしに、円滑な湾曲作用が付与される。また、前記図6
に示される平型ケーブルを構成する複数本のケーブルコ
アに対して、曲げ作用が付与された状態でも、該ケーブ
ルコアが4本の絶縁線心の撚合せ線心群として構成され
ているために、比較的曲げ作用に対する余裕があるの
で、絶縁線心に対して余分な圧縮作用等が付与されるこ
とがないようにされる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記従来例
に示されるような平型ケーブルでは、絶縁線心の数が少
ないために、ケージに対する給電容量に限界があり、信
号系統に用いられる線の数等も限定される。そこで、ケ
ーブルの給電容量を増大させるために、例えば、図7、
または図8に示されるように、多本数の絶縁線心を2つ
の撚合せ線の層として構成したケーブルコアを用いるこ
とが提案されている。前記図7または図8に示されるケ
ーブルコア10a、10bでは、心材の周囲に内側絶縁
線心撚合せ層16を配置し、該内側絶縁線心撚合せ層1
6の外側に外側絶縁線心撚合せ層18を配置して、それ
等の層を構成する単位線を、導体の表面に絶縁層を配置
した単線として構成している。さらに、前記図7に示さ
れるケーブルコア10aでは、その表面に絶縁被覆を設
けているものであるが、その絶縁被覆は省略して図示し
ている。
【0007】そして、前述したようなケーブルコア10
a、10bを用いることにより、平型ケーブルにおける
給電容量を増大させることができ、エレベータにおける
電力の需要に対応させることができる。前記図7に示さ
れるようなケーブルコア10aでは、内側絶縁線心撚合
せ層16と外側絶縁線心撚合せ層18との2つの層の間
に、糸巻きによる介在部材30を配置しており、該介在
部材としての糸の巻き間隔を、比較的間隔の大きなもの
としている。また、図8に示されるケーブルコア10b
では、テープ巻きによる介在部材31を所定間隔で配置
し、それぞれの層を構成する絶縁線心の撚りが緩まない
ように押える手段を設けている。
【0008】ところが、前述したように構成されるケー
ブルコアでは、平型ケーブルに対して曲げ作用が付与さ
れた場合に、内側絶縁線心撚合せ層16と外側絶縁線心
撚合せ層18との2つの層の間で絶縁線心の層が互いに
摺動し、絶縁線心に対して不均一なこすり作用が発生す
る。そして、各絶縁線心に対して局部的に大きな応力が
付与されることにより、絶縁線心が座屈したり、断線す
る等の問題が発生しやすい。また、エレベータに用いら
れるケーブルでは、特に高層ビルのエレベータの昇降速
度が非常に速いものであるために、ケーブルに対して屈
曲作用が加えられ頻度が非常に多いものであるという特
徴を有している。したがって、そのようなケーブルで
は、ケーブルコアの耐久性も大きな問題となっている。
【0009】
【発明の目的】本発明は、前述したようなエレベータに
用いられるケーブルの問題を解消するもので、ケーブル
コアを構成する複数の層の間を仕切るように、大性スリ
ーブ部材等の介在層を配置して、ケーブルコアに対して
曲げ作用が付与された場合でも、各層の間で絶縁線心が
相互にこすれを生じないようにするとともに、平型ケー
ブルに多数配置するケーブルコアが、平型ケーブルの幅
方向の回転モーメントを均衡させ得るように構成したエ
レベータ用ケーブルを提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段および作用】本発明は、多
数本の絶縁線心を複数の層状に撚合せて構成されるケー
ブルコアを備えたエレベータ用ケーブルに関する。本発
明においては、前記撚合せ線の層間には、上下層の絶縁
線心の絶縁被覆と同等もしくはそれよりも軟質な硬度を
有するゴム・プラスチック筒状体を介在させて構成して
いる。また、本発明では、前記ケーブルコアを偶数本よ
り構成し、これらの偶数本のケーブルコアを、互いに撚
りに基づく回転が均衡する状態にした上で、同一平面上
に並列に配置し、その外側をゴム・プラスチックで平型
状に一括被覆して構成することもできる。
【0011】さらに、本発明においては、平型ケーブル
に配置する2本の補強線を、例えば、Z撚りと、S撚り
との巻線の方向の異なるものを組み合わせて用い、該2
本の補強線の外側に配置するケーブルコアに対しても、
Z、S撚りの巻線をの回転モーメントを均衡させるよう
に配置することができる。さらに、本発明のケーブルコ
アでは、内側絶縁線心撚合せ層と外側絶縁線心撚合せ層
との2つの層で、撚線の層の撚り方向を異ならせて設
け、各ケーブルコアでの回転モーメントがそれぞれ均衡
する状態に構成したものを用いることもできる。
【0012】前述したように構成される本発明の平型ケ
ーブルでは、ケーブルを構成する各ケーブルコアと補強
線とが、平型ケーブルの幅方向で、回転モーメントが均
衡する状態に構成されるので、高速エレベータに使用し
て曲げ作用を繰り返して加えた場合でも、平型ケーブル
が捩れたりすることが防止される。また、ケーブルコア
を構成する2つの層の間に弾性スリーブ部材を配置した
ことにより、平型ケーブルに対して曲げ作用が繰り返し
て加えられた場合でも、2つの層の間で摺動作用が生じ
ることがなく、絶縁線心が損傷する等の問題が生じるこ
とがなくなる。そして、高速エレベータの給電線に使用
した場合でも、その平型ケーブルの耐久性を向上させる
ことが可能になる。
【0013】
【実施例】図示される例にしたがって、本発明のエレベ
ータ用ケーブルを説明する。図1に示される本発明のケ
ーブルは、4本の給電系ケーブルコア10〜13と、2
本の信号線心群5、6とを同一平面に並べた状態で配置
し、それ等の6本の撚線を外被体2により一体にカバー
して、平型ケーブル1を構成している。前記平型ケーブ
ル1を構成する各撚線のうち、中央部に配置される2本
の信号線心群5、6は、3本の対撚線7……と1本の光
ファイバー線8とを、撚線として構成しているもので、
それぞれの信号線心群は同一の断面の撚線を構成し、給
電系統と信号の伝達系統に使用される。なお、前記2本
の信号線心群では、撚合せ方向が異なるものとして構成
すると、2本の信号線心群の間で、回転モーメントが均
衡する状態を設定することができる。
【0014】前記平型ケーブル1の中央部に配置される
2本の信号線心群に対して、その外側に位置される給電
系ケーブル部材は、2本の給電系ケーブルコア10、1
1とを一方の側に配置し、他方の側には2本の給電系ケ
ーブルコア12、13をそれぞれ配置している。さら
に、前記給電系ケーブルコア11と信号線心群5との
間、および、給電系ケーブルコア12と信号線心群6と
の間には、それぞれワイヤ等の補強線3、4を配置して
おり、該補強線は平型ケーブル1の重量を支持するに十
分な強度を有するものとして構成される。また、前記2
本の補強線3、4は、S撚りと、Z撚りのものを組み合
わせて配置するもので、平型ケーブルに対して回転モー
メントを与えることがないようにされる。
【0015】本発明の平型ケーブル1において、補強線
の外側に対称的に配置される2本ずつの給電系ケーブル
コアは、図2の断面図に示されるように、心材15の周
囲に配置する内側絶縁線心撚合せ層16と、該内側絶縁
線心撚合せ層16の外側に弾性スリーブ部材17を介し
て配置される外側絶縁線心撚合せ層18とから構成され
る。前記2つの層を構成する絶縁線心は、図6に示され
た絶縁線心と同様に、導体の周囲を絶縁体で覆った絶縁
線心として構成される。そして、前記2つの層16、1
8では、図3に示されるように、内側絶縁線心撚合せ層
16の絶縁線心はZ撚りの状態の撚合せ線として構成
し、外側絶縁線心撚合せ層18ではS撚り方向の撚合せ
線として構成する等の手段を用いて、1つの給電系ケー
ブルコアでの回転モーメントを均衡させることができる
ようにする。
【0016】前記給電系ケーブルコア10において、2
つの層の絶縁線心の撚合せ線で構成される層の間に介在
される弾性スリーブ部材17は、絶縁線心の絶縁被覆と
同等な硬度を有するか、あるいはそれ以下の硬度を有す
るゴム・プラスチック等の材料を用いて、押出し成型等
により所定の厚さの筒状の層を構成している。また、心
材15を構成する材料としては、例えば、塩化ビニール
の紐状のもの等のように、比較的硬い部材を用いること
ができ、該心材15を構成する材料も、前記弾性スリー
ブ部材17と同様な硬度を有するもの、または、任意の
硬度を有するものを用いることができる。
【0017】そして、前述したような構成を有する給電
系ケーブルコアに対して、曲げ作用が付与された場合
に、内側絶縁線心撚合せ層16と外側絶縁線心撚合せ層
18との間では、各層を構成する絶縁線心の伸縮作用に
対応して、弾性スリーブ部材17に対する圧縮作用が付
与される状態となる。しかし、前記弾性スリーブ部材1
7は弾力性と強度を有しているので、2つの層の絶縁線
心に対してすべりを生じることがなく、各層の絶縁線心
との間で不均一なこすり作用が生じたりすることがな
い。
【0018】また、前記内側絶縁線心撚合せ層16と心
材15との間でも、不均一なこすり作用が生じたりする
ことを防止できる。したがって、本発明の給電系ケーブ
ルコアに対して曲げ作用が繰り返して加えられた場合で
も、2つの層を構成する絶縁線心の撚合せ線の形状を維
持することができるので、給電系ケーブルコアに断線等
が発生することを防止でき、平型ケーブルの耐久性を維
持することが可能になる。
【0019】前述したように、多数の給電系ケーブルコ
アと信号線心群とを組み合せて構成した本発明の平型ケ
ーブルでは、前述したように、回転モーメントを平型ケ
ーブルの幅方向に均衡させるために、各給電系ケーブル
コアでの絶縁線心の撚りの方向を異ならせて、回転モー
メントをそれぞれ均衡させる状態に構成することができ
る。また、補強線の両側にそれぞ2本ずつ配置する給電
系ケーブルコアにおいて、図4に示されるように、2つ
の層の撚合せ方向を同一に設定し、撚合せ方向の異なる
2本の給電系ケーブルコア10、11を、一方の側に配
置し、他方の側に配置する2本の給電系ケーブルコア1
2、13においても、S、Z撚りの方向に撚合せたもの
を配置することができる。そして、例えば、給電系ケー
ブルコア10〜13では、撚合せ線の方向がS、Z、
S、Zのものを組み合わせて配置することによっても、
平型ケーブルでの幅方向の回転モーメントを均衡させる
ことができるものであり、または、給電系ケーブルコア
の撚合せ線の配置を任意に設定することができる。
【0020】なお、本発明の実施例に示された平型ケー
ブルにおいて、給電系統を構成する4本の給電系ケーブ
ルコアと、信号系統や給電用に使用される2本の信号線
心群とを組み合わせて構成する場合を説明している。し
かし、本発明の平型ケーブルでは、給電系ケーブルコア
および信号線心群の本数は、特に限定されるものではな
く、任意の本数の給電系ケーブルコアや信号線心群等を
組み合わせて、ケーブルを構成することができる。ま
た、非常に多数本の給電系ケーブルコア等を配置した場
合には、補強線を太いもので構成することの他に、補強
線を平型ケーブルの幅方向に多数本配置し、それ等の補
強線での回転モーメントを均衡させる状態に配置するこ
とができる。
【0021】(本発明の別の実施例)前述したように、
複数本のケーブルコアを並列に並べて、平型ケーブルを
構成することの他に、本発明の給電系ケーブルコアは、
そのケーブルコアの外周を絶縁体等の外被体でカバーし
て、図5に示されるような1本の丸形ケーブルを構成す
ることができる。前記図5に示される丸形ケーブル40
は、中心部に心材41を配置し、その心材41の外側に
内側絶縁線心撚合せ層42、中側絶縁線心撚合せ層4
4、外側絶縁線心撚合せ層46との、3つの撚合せ線の
層が同心円状に配置されており、各撚合せ線の層の間に
は、弾性スリーブ部材43、45を介在させている。
【0022】前記弾性スリーブ部材43、45は、前記
ケーブルコアにおける弾性スリーブ部材と同様に、絶縁
線心の絶縁体と同等もしくは軟質の硬度を有するゴム・
プラスチック等の材料を用いて、押出し成型等の手段を
用いて、所定の厚さの筒状の層を形成するものである。
さらに、前記3つの絶縁線心の撚合せ線の層と、弾性ス
リーブ部材の層を重ね合わせたものの外周部には、絶縁
被覆としての外装体47を設けている。また、前記心材
41は、ビニール紐等のような材料を用いることができ
るが、強度を向上させるために、ワイヤ等の補強体を中
心に埋めたものに対して、その周囲にビニールを被覆し
たものを用いても良い。
【0023】そして、前記ケーブルコア40では、例え
ば、内側絶縁線心撚合せ層42と中側絶縁線心撚合せ層
44との撚合せ方向を同一にし、外側絶縁線心撚合せ層
46の撚合せ方向を反対にして、そのケーブルコアの内
部でのトルクバランスを均衡させるようにすることがで
きる。また、前記各層を構成する撚合せ線の方向は、そ
のケーブルコアの使用状態等に対応させて任意に組み合
わせることができる。例えば、心材にワイヤを用いた場
合等では、そのワイヤの撚り方向をも加味して、各装置
の撚合せ方向を規定することができる。前述したよう
に、ケーブルコア40のみを用いて丸形ケーブルを構成
する場合には、各絶縁線心の撚合せ線の層の撚り方向
を、任意に設定し、その撚合せ線の層の間でのトルクバ
ランスが、全体として均衡する状態にすることによっ
て、ケーブルコアが回転したり、捩れたりすることを防
止できるものとなる。
【0024】なお、前記図5に示される丸形ケーブルに
おいても、光ファイバーケーブル等の信号系統の線を組
み込むことができるものであり、その信号系統の配置位
置等も、任意に設定することができる。そして、前述し
たようにして丸形ケーブルを構成した場合に、その丸形
ケーブルに対して曲げる力が作用しても、各撚合せ線の
層の間に配置される弾性スリーブ部材43、45が、前
記図2の場合と同様な働きをするので、弾性スリーブ部
材を挟んで配置される各層の絶縁線心が、局部的なこす
り作用等を受けて、損傷したりすることが防止される。
したがって、従来の丸形ケーブルの場合よりも、ケーブ
ルコアの曲げ作用等に対する耐久を向上させることがで
きる。
【0025】
【発明の効果】本発明のエレベータ用ケーブルは、前述
したように構成しているので、ケーブルを構成する各給
電系ケーブルコアと補強線とが、平型ケーブルの幅方向
に回転モーメントが均衡する状態にされるので、高速エ
レベータに使用して曲げ作用を繰り返して付与した場合
でも、平型ケーブルが捩れたりすることが防止される。
また、給電系ケーブルコアを構成する2つの層の間に弾
性スリーブ部材を配置したことにより、平型ケーブルに
対して曲げ作用が繰り返して付与された場合でも、2つ
の層の間で絶縁線心が相互に摺動することがなく、絶縁
線心が損傷する等の問題が生じることがなくなる。そし
て、高速エレベータの給電線に使用した場合でも、その
平型ケーブルの耐久性を向上させることが可能になり、
給電系統や、信号系統の信頼性を向上させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の平型ケーブルの構成を示す断面図で
ある。
【図2】 本発明の給電系ケーブルコアの断面図であ
る。
【図3】 本発明の給電系ケーブルコアの側面図であ
る。
【図4】 本発明の平型ケーブルの別の実施例の説明図
である。
【図5】 ケーブルコアを1本の丸形のケーブルとして
構成した例の断面図である。
【図6】 従来の平型ケーブルの斜視図である。
【図7】 従来の給電系ケーブルコアの説明図である。
【図8】 従来の別の給電系ケーブルコアの説明図であ
る。
【符号の説明】
1 平型ケーブル、 2 外被体、 3・4 補
強線、5・6 信号線心群、 7 対撚線、8
光ファイバー線、 10〜13 給電系ケーブルコ
ア、15 心材、 16 内側絶縁線心撚合せ層、
17 弾性スリーブ部材、 18 外側絶縁線心撚
合せ層、19 絶縁被覆、 40 丸形ケーブル、
42・44・46 絶縁線心撚合せ層、43・45
弾性スリーブ部材。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数本の絶縁線心を複数の層状に撚合せ
    て構成されるケーブルコアを備えたエレベータ用ケーブ
    ルにおいて、前記撚合せ線の層間には、上下層の絶縁線
    心の絶縁被覆と同等もしくはそれよりも軟質な硬度を有
    するゴム・プラスチック筒状体を介在させてなることを
    特徴とするエレベータ用ケーブル。
  2. 【請求項2】 前記ケーブルコアを偶数本より構成し、
    これらの偶数本のケーブルコアを互いに撚りに基づく回
    転が均衡する状態にした上で、同一平面上に並列に配置
    し、その外側をゴム・プラスチックで平型状に一括被覆
    してなることを特徴とする請求項1に記載のエレベータ
    用ケーブル。
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