JPH0529708A - 半導体レーザ装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体レーザ装置及びその製造方法

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JPH0529708A
JPH0529708A JP3184558A JP18455891A JPH0529708A JP H0529708 A JPH0529708 A JP H0529708A JP 3184558 A JP3184558 A JP 3184558A JP 18455891 A JP18455891 A JP 18455891A JP H0529708 A JPH0529708 A JP H0529708A
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正明 小野村
Yuzo Hirayama
雄三 平山
Tetsuo Sadamasa
哲雄 定政
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 活性領域の機械的強度の低下を招くことな
く、pn接合に起因する容量及び金属電極とのコンタク
ト抵抗の低減をはかることができ、高速変調特性に優れ
た半導体レーザ装置を提供すること。 【構成】 n型InP基板上11にストライプ状に形成
された活性領域15と、この活性領域15上に形成され
たp型のInP第1クラッド層13aと、この第1クラ
ッド層13aの上面,側面及び活性領域15の側面に形
成されたp型のInP第2クラッド層13bと、この第
2クラッド層13bの上面及び側面に形成された、金属
電極とのコンタクトを取るためのp型InGaAsコン
タクト層14とを具備してなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高速変調特性に優れた
半導体レーザに係わり、特に電極コンタクト部の改良を
はかった半導体レーザ装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光通信システムの分野において
は、高速変調のための半導体レーザの研究が盛んに行わ
れている。特に、長距離大容量光ファイバ通信システム
においては、伝達情報量の増大に伴い、毎秒10Gビッ
ト以上の変調帯域を有する半導体レーザの開発が必要と
なっている。
【0003】従来、半導体レーザの本質的な応答限界は
30〜40GHzと見積もられている。これはレーザの
活性領域材料の内的要因による見積もりであるが、実際
の半導体レーザでは、高速変調特性がpn接合での寄生
容量及び半導体と電極の接触抵抗(コンタクト抵抗)に
依存するために、これらが変調速度に支配的な制限を与
えてしまう。従って、変調速度増大のためには、寄生容
量及びコンタクト抵抗の低減が必要である。
【0004】SA−CM(Self-aligned Constricted M
esa )半導体レーザは、特開昭63−86594号公報
に論じられているように、pn接合に起因する容量を低
減でき、且つp型半導体層と金属の接触を低減できるた
め、高速変調特性に優れており変調帯域15GHz以上
(Y.Hirayama et al; Electron. Let.,Vol.27 No.3,pp2
41-243, 1991 )を達成している。
【0005】しかしながら、この種のレーザにあっては
次のような問題があった。即ち、より高速に変調するた
めにはpn接合断面を狭くする必要があるが、コンタク
ト抵抗の問題からレーザ上部の金属とp型半導体の接触
面積はあまり狭くできない。このため、活性領域に比し
てその上部は相対的に大きくなり、活性領域が物理的に
壊れ易くなる欠点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の半
導体レーザにあっては、pn接合に起因する容量を低減
するには活性領域を狭くし、金属電極とのコンタクト抵
抗の低減をはかるためには活性領域の上面を広くする必
要があり、活性領域の機械的強度が低下する問題があっ
た。
【0007】本発明は、上記事情を考慮してなされたも
ので、その目的とするところは、活性領域の機械的強度
の低下を招くことなく、pn接合に起因する容量及び金
属電極とのコンタクト抵抗の低減をはかることができ、
高速変調特性に優れた半導体レーザ装置及びその製造方
法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の骨子は、活性領
域上部のクラッド層を活性領域幅とほぼ同一幅で形成
し、さらに金属電極と半導体の接触領域をクラッド層側
面にも設けることで、金属と半導体との低コンタクト抵
抗を実現しつつ、寄生容量を低く抑えることにある。
【0009】即ち本発明(請求項1)は、半導体レーザ
装置において、第1導電型の半導体基板上に形成された
活性領域と、この活性領域上に形成された第2導電型の
クラッド層と、このクラッド層の上面及び側面に形成さ
れた、電極とのコンタクトを取るためのコンタクト層と
を具備してなることを特徴とする。
【0010】また、本発明(請求項2)は、半導体レー
ザ装置において、第1導電型の半導体基板上にストライ
プ状に形成された活性領域と、この活性領域上に形成さ
れた第2導電型の第1クラッド層と、この第1クラッド
層の上面,側面及び活性領域の側面に形成された第2導
電型の第2クラッド層と、この第2クラッド層の上面及
び側面に形成された、電極とのコンタクトを取るための
コンタクト層とを具備してなることを特徴とする。
【0011】また、本発明(請求項3)は、半導体レー
ザ装置の製造方法において、第1導電型の半導体基板上
に活性領域を形成したのち、この活性領域上に第2導電
型の第1クラッド層を形成し、次いで第1クラッド層及
び活性領域をストライプ状に加工し、次いで第1クラッ
ド層の上面,側面及び活性領域の側面に第2導電型の第
2クラッド層を形成し、次いで第2クラッド層の上面及
び側面に電極とのコンタクトを取るための第2導電型の
コンタクト層を形成し、次いで活性領域の近傍を除くコ
ンタクト層及び第2クラッド層をエッチング除去するよ
うにした方法である。
【0012】また、本発明(請求項5)は、半導体レー
ザ装置の製造方法において、第1導電型の半導体基板上
に活性領域を形成したのち、この活性領域上に第2導電
型の第1クラッド層を形成し、次いで第1クラッド層上
にストライプ状のエッチングマスクを形成し、次いで第
1クラッド層及び活性領域をエッチングマスクより狭い
幅に加工し、次いでエッチングマスクを残した状態で絶
縁膜を形成し、次いでエッチングマスク及び該マスク上
に形成した絶縁膜を除去し、次いで第1クラッド層の上
面,側面及び活性領域の側面に第2導電型の第2クラッ
ド層を形成し、次いで第2クラッド層の上面及び側面に
電極とのコンタクトを取るためのコンタクト層を形成す
るようにした方法である。
【0013】
【作用】前述したように、半導体レーザの高速変調特性
を向上させるには、活性領域及びその近傍のpn接合幅
を狭くして寄生容量を減らし、且つ活性領域上部のクラ
ッド層と金属の接触面積を広げることで抵抗を減らすこ
とが重要である。そのために従来の半導体レーザでは、
活性領域に平行な面の幅より活性領域上部のクラッド層
及び金属とのコンタクト層の幅の方が大きくなるという
不安定な構造にしていた。このようなメサ型構造は、構
造的に壊れ易いばかりか、製造工程が複雑になる。これ
は、金属と半導体の接触部が平面であるためによるもの
である。
【0014】これに対し本発明では、クラッド層の上面
のみならず、側面にも金属と半導体の接触部を形成して
いるので、活性領域に平行な面の幅より活性領域上部の
クラッド層及び金属とのコンタクト層の幅の方が大きく
なるという不安定な構造にしなくても、十分な低コンタ
クト抵抗を実現することができる。つまり、金属と半導
体の接触面積を考慮した膜厚の第1のクラッド層を結晶
成長し、さらに活性領域幅で垂直に活性領域までエッチ
ングすることで所望の金属/半導体接触幅及び活性領域
幅を設定でき、第2のクラッド層及びコンタクト層の結
晶成長とその次のエッチングにより寄生容量の原因とな
るpn接合幅の制御が可能なばかりか、第2クラッド層
の結晶成長中に活性領域のエッチング断面を埋め込むこ
とができる。
【0015】従って、pn接合幅の低減、半導体と金属
との接触面積増大により、寄生容量及び接触抵抗を低減
し、さらに活性領域の機械的強度も十分保持して高速変
調特性の向上をはかることが可能となる。また、電極配
線のための絶縁膜形成とレーザ光出射端面の反射率設定
のための工程を同時に行うことにより、チップ化する前
のウェハ状態での特性評価が可能となる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。
【0017】図1は、本発明の第1の実施例に係わる半
導体レーザ装置の概略構造を示す斜視図である。図中1
1はn型InP基板であり、このInP基板11上に1
次の回折格子20が形成され、この回折格子20上にI
nGaAsP光導波層12a及びInGaAsウェルと
InGaAsPバリアからなる量子井戸活性層12bが
形成されている。量子井戸活性層12b上にはp型In
Pクラッド層(第1クラッド層)13aが形成されてい
る。
【0018】また、活性領域12(12a,12b)及
びp型InPクラッド層13aを囲むようにp型InP
クラッド層(第2クラッド層)13bが形成され、この
p型InPクラツド層13bを囲むようにp型InGa
Asコンタクト層14が形成されている。そして、この
p型InGaAsコンタクト層14を囲むようにp側オ
ーミック電極15aが形成されている。
【0019】p型InPクラッド層13b上を除く領域
には、素子分離及び配線のためにSiO2 絶縁膜16が
形成され、さらにp型InPクラッド層13bを囲むよ
うにp側配線金属15bが形成されている。また、基板
11の下面にはn側オーミック電極17が形成され、光
出射面にはSiN無反射膜18が形成され、さらにチッ
プ表面にはボンディングパッド19が形成されている。
【0020】次に、上記構成の半導体レーザ装置の製造
方法について、図2及び図3を参照して説明する。ま
ず、図2(a)に示すように、n型InP基板11上に
2光束干渉露光法により周期240nmの1次の回折格
子20を形成する。次いで、この回折格子20の上部を
平坦に埋め込むために、1.3μm組成InGaAsP
光導波層12a(厚さ50nm)を形成し、さらにIn
GaAsウェル(厚さ8nm)と1.3μm組成のIn
GaAsPバリア(厚さ10nm)からなる量子井戸活
性層(ウェルは10層)12bを形成する。続いて、量
子井戸活性層12bの表面にp型InPクラッド層13a
(厚さ1.5μm)を形成する。ここで、各層11〜1
3aは、減圧有機金属気相成長法(LP−MOCVD)
(成長条件:620℃、200Torr)で連続して、成長
形成した。その後、共振器を形成するために幅1μmの
ストライプ状に、エッチングマスクとなるSiO2 膜2
1を形成する。
【0021】次いで、図2(b)に示すように、SiO
2 膜21をマスクにECRプラズマエッチングにより、
n型InP基板11に達するまで垂直にエッチングす
る。このとき、プラズマ分光によりGa原子をエッチン
グモニタすることで、活性領域に存在するGa原子が全
てエッチングされた時点、言い換えればn型InP基板
11までエッチングが到達した時点で、エッチングを終
了することができる。次いで、SiO2 マスク21を弗
化アンモニウム溶液で充分に取り除き、さらに充分に水
洗し、乾燥させて、再びMOCVD炉に搬入する。
【0022】次いで、図2(c)に示すように、クラッ
ド層13aの上面,側面及び活性領域の側面にp型In
Pクラッド層13b(厚さ0.2μm)、p型InGa
Asコンタクト層14(厚さ0.3μm)を順次MOC
VDにより成長形成する。さらに、電子ビーム蒸着法に
よりコンタクト層14の表面に、Ti/Pt/Auのp
側オーミック電極15aを形成する。
【0023】次いで、図3(a)に示すように、3層レ
ジストの手法により、段差基板上に活性領域を覆うよう
に幅2μmのマスク22を形成し、マスク22で覆われ
ていない部分をECRプラズマエッチング法で選択エッ
チングする。これにより、クラッド層13b,コンタク
ト層14及びオーミック電極15aは、活性領域の近傍
のみに存在することになる。
【0024】次いで、図3(b)に示すように、SiO
2 絶縁膜16をCVD法により堆積し、さらに図3
(c)に示すように、p側オーミック電極の一部が露出
するように、SiO2 絶縁膜16の一部をエッチングす
る。その後、配線のためにCr/Au膜15bを蒸着
し、基板11の裏面は研磨し基板全厚を100μmとす
る。さらに、研磨した裏面を鏡面にして、その後にAu
Ge/Auを蒸着し、n側オーミック電極17を形成す
る。最後に、へき開によりチップ化し光出射面にはp−
CVD法によりSiN無反射膜18を241nm(屈折
率1.86)堆積する。
【0025】この実施例において、活性領域のエッチン
グとpn接合のエッチングにECRプラズマエッチング
法を用いているのは、垂直加工且つ微細加工が可能なの
でマスクマージンを小さくできるためと、エッチングに
よる基板損傷が少ないためである。また、図3(b)で
形成したSiO2 絶縁膜16の代用として導電率の低い
感光性ポリイミドを用いてもよい。
【0026】このように本実施例によれば、第1クラッ
ド層13aと共に活性領域12を垂直にエッチングし、
クラッド層13aの上面,側面及び活性領域12の側面
に第2クラッド層13bを形成し、このクラッド層13
bにコンタクト層14を介して金属電極15(15a,
15b)を形成しているので、活性領域12の幅は十分
狭くなり、電極15とコンタクト層14の接触面積は十
分広くなる。従って、活性領域12の機械的強度の低下
を招くことなく、pn接合容量及びコンタクト抵抗の低
減をはかることができる。
【0027】本発明者らの実験によれば、活性領域15
を含むpn接合幅2μm以下、p半導体と金属の接触幅
4μm以上が可能となり、寄生容量0.5pF以下、コ
ンタクト抵抗5Ω以下を容易に達成できた。これは、長
距離大容量光通信の光源として極めて有望な半導体レー
ザである。
【0028】図4は、本発明の第2の実施例に係わる半
導体レーザ装置の製造工程の一部を説明するもので、
(a)は光出射端面の断面図、(b)は軸方向断面図で
ある。なお、図1と同一部分には同一符号を付して、そ
の詳しい説明は省略する。
【0029】この実施例が先に説明した実施例と異なる
点は、活性領域及びpn接合のエッチング時に、レーザ
光出射端面を形成することにある。即ち、図2(c)に
示す工程までは第1の実施例と同様であり、この後に3
層レジストの手法により段差基板上に幅2μm、共振器
方向に300μmのマスクを形成する。そして、ECR
プラズマエッチング法で、図3(a)の活性領域12及
びpn接合をエッチングをするとき同時に、光出射端面
もエッチングする。
【0030】次いで、図4(a)(b)に示すように、
p−CVD(成長条件:200℃、0.3Torr、RFパ
ワー200W)でSiN膜18を堆積する。堆積膜厚は
ウェハ上面で400nm,出射端面で210nmであ
り、屈折率1.86である。これにより、光出射端面は
反射率0.1%の無反射膜コートされ、さらにウェハ上
面のSiN膜18はp電極配線のための絶縁膜として用
いることができる。
【0031】これ以降は、先の実施例と同様に、p側オ
ーミック電極15aの一部が露出するように、SiN膜
18の一部をエッチングする。その後、配線のためにC
r/Auを蒸着する。さらに、基板11の下面にはAu
Ge/Auを蒸着しn側オーミック電極17を形成す
る。
【0032】第2の実施例においては、光出射端面形成
とpn接合幅決定のためにエッチングを同時に行うこと
により、製造工程が大幅に容易になること、さらにへき
開により光出射端面を形成しないのでウェハ状態で特性
検査が可能になることが長所となるが、一方で段差メサ
形状を一気にエッチングしているのでその段差の影響が
残るという欠点もある。しかしながら、この時生じる段
差はECRプラズマエッチングを2回に分割することで
回避でき、またエッチングにより深い溝ができた場合は
ポリイミドで埋め込み平坦化することが可能である。
【0033】図5及び図6は、本発明の第3の実施例に
係わる半導体レーザ装置の製造工程を示す断面図であ
る。なお、図2及び図3と同一部分には同一符号を付し
て、その詳しい説明は省略する。
【0034】まず、図5(a)に示すように、先の第1
の実施例と同様に、n型InP基板11上に1次の回折
格子20を形成し、さらにInGaAsP光導波層12
a,量子井戸活性層12bを形成する。続いて、量子井
戸活性層12b上にp型InPクラッド層13a(厚さ
1μm)を形成する。その後、共振器を形成するために
幅3〜5μmのSiO2 マスク51を100nmの厚さ
に選択的に形成する。このSiO2 マスク51は常圧C
VD方法で形成した後にPEP工程で選択的に残す。
【0035】次いで、図5(b)に示すように、HBr
混酸、或いはCH3COOH系混酸(KKI)によるエ
ッチングにより、n型InP基板11に達するまでエッ
チング加工して活性領域メサ30を構成する。このと
き、深さ方向と共に横方向にもエッチングされてマスク
51が庇状に残るようにする。庇の突出幅は片側1〜3
μmとする。庇の突出部は後述の絶縁膜形成時に絶縁膜
が活性領域メサの側面に付着しないか、付着したとして
も基板11上の膜厚の1/3以下となることが望まし
い。一方、マスク51の下部をサイドエッチングして庇
を形成することは、活性領域メサ30の幅を制御し難く
なるので庇突出幅を3μm以上に広くしてはならない。
【0036】次いで、図5(c)に示すように、マスク
51を残した状態でアモルファスSiとSiN4 膜から
なる多層絶縁膜56を700nmの厚さに形成する。ア
モルファスSiとSiN4 膜はスパッタ真空蒸着法によ
って一方向から被着させることが必要である。このよう
に形成した絶縁膜56はマスク51上と基板11上との
間で段切れしている。アモルファスSiとSiN4 膜の
多層構造は後述のMOCVD時における耐熱性に優れ、
膜割れを起こさない。
【0037】次いで、図6(a)に示すように、マスク
51を下面側からエッチング除去して、マスク51上の
絶縁膜56をリフトオフにより除去する。エッチングに
は、弗化アンモニウム混液を用いた。この際、活性領域
メサ30の側面に絶縁膜を残してはならない。
【0038】次いで、図6(b)に示すように、p型I
nPクラッド層13b(厚さ0.2μm)、p型InG
aAsコンタクト層14(厚さ0.3μm)を、順次M
O−CVDにより形成する。この際、絶縁膜56上には
結晶成長しないので活性領域メサ30の上面及び側面に
選択的に結晶成長することになる。
【0039】次いで、図6(c)に示すように、電子ビ
ーム蒸着法によりTi/Pt/Auのp側オーミック電
極15を形成する。さらに、基板11の下面にはAuG
e/Auを蒸着し、n側オーミック電極17を形成す
る。最後に、へき開によりチップ化し、光出射端面には
p−CVD法によりSiN4 無反射膜を241nm(屈
折率1.86)堆積する。以上のようにして、半導体レ
ーザ装置を完成する。
【0040】図7は、本発明の第4の実施例に係わる半
導体レーザ装置の概略構造を示す断面図である。この実
施例が先の第3の実施例と異なる点は、活性領域メサを
逆メサに形成したことにある。
【0041】即ち、本実施例では先の第3の実施例にお
いて、活性領域メサを形成する際にBr−CH3 OH混
酸を用いると共に、p側オーミック電極としてAuZn
電極75を形成している。この場合、活性領域のメサの
形状は逆メサとなり、活性層幅が同一でありながら電極
面積は広がり、コンタクト抵抗がより低減される。従っ
て、第3の実施例に比べて、より高速の半導体レーザを
実現することが可能となる。
【0042】図8は、本発明の第5の実施例に係わる半
導体レーザ装置の概略構造を示す断面図である。この実
施例は、第3の実施例における図6(c)の絶縁膜56
の代りに、アモルファスSiを単層若しくはアモルファ
スSi/Si3 4 膜86を用いたものである。この場
合、図8に示すようにアモルファスSi/Si3 4
86上にも第2のクラッド層13b及びコンタクト層1
4が結晶成長する。従って、メサ部の平坦性に優れ、加
工がし易い利点がある。
【0043】なお、本発明は上述した各実施例に限定さ
れるものではない。実施例では、InP基板を用いた半
導体レーザについて述べたが、他の化合物半導体材料、
例えばGaAs,SiC,BNを用いることも可能であ
る。また、活性層構造は上述した多重量子井戸構造に限
らず、自然超格子,バルク型,さらには量子細線,量子
箱等の低次元型や歪を導入しても構わない。また、発振
波長の単色性を上げるために、位相シフトを有する回折
格子を形成するか、活性層幅を部分的に変化させ屈折率
を制御する等の手段を用いても有効であることは言うま
でもない。回折格子は、実施例では量子井戸活性層の下
のn−InPの上に形成しているが、p−InP(第2
導電型の第1クラッド層)の下で量子井戸活性層の上で
も構わない。
【0044】また、図5の工程におけるエッチングマス
クとしてSiO2 に変えてフォトレジストを用いること
によって、絶縁膜としてSiO2膜を用いることが可能
となる。この場合、SiO2 膜は方向性のある形成方法
を適用させることが必要であり、スパッタ蒸着法、電子
ビーム蒸着法が優れている。また、ECRプラズマを使
ったCVD装置は100℃以下の温度でSiO2 膜,S
3 4 膜,或いはこれらの中間組成の膜を形成するこ
とができるので、これに適用することが可能である。ま
た、絶縁膜として、SiON膜、SiN膜を単層で形成
しても問題はない。その他、本発明の要旨を逸脱しない
範囲で、種々変形して実施することができる。
【0045】
【発明の効果】以上発明したように本発明によれば、活
性領域上部のクラッド層を活性領域幅とほぼ同一幅で形
成し、さらに金属電極と半導体の接触領域をクラッド層
側面にも設けることで、金属と半導体との低コンタクト
抵抗を実現しつつ、寄生容量を低く抑えることにより、
活性領域の機械的強度の低下を招くことなく、pn接合
に起因する容量及び金属電極とのコンタクト抵抗の低減
をはかることができ、高速変調特性に優れた半導体レー
ザ装置を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係わる半導体レーザの概
略構成を示す斜視図、
【図2】第1の実施例に係わる半導体レーザの製造工程
の前半を示す断面図、
【図3】第1の実施例に係わる半導体レーザの製造工程
の後半を示す断面図、
【図4】第2の実施例に係わる半導体レーザの製造工程
の一部を示す断面図、
【図5】第3の実施例に係わる半導体レーザの製造工程
の前半を示す断面図、
【図6】第3の実施例に係わる半導体レーザの製造工程
の後半を示す断面図、
【図7】第4の実施例に係わる半導体レーザの概略構造
を示す断面図、
【図8】第5の実施例に係わる半導体レーザの概略構造
を示す断面図。
【符号の説明】
11…InP基板、 12a…InGaAsP光導波層、 12b…量子井戸活性層、 13a…第1のp型InPクラッド層、 13b…第2のp型InPクラッド層、 14…p型InGaAsコンタクト層、 15a…p側オーミック電極、 15b…p側配線電極、 16…SiO2 絶縁膜(エッチングマスク) 18…SiN無反射膜、 19…ボンディングパッド、 20…1次の回折格子。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1導電型の半導体基板上に形成された活
    性領域と、この活性領域上に形成された第2導電型のク
    ラッド層と、このクラッド層の上面及び側面に形成され
    た、電極とのコンタクトを取るためのコンタクト層とを
    具備してなることを特徴とする半導体レーザ装置。
  2. 【請求項2】第1導電型の半導体基板上にストライプ状
    に形成された活性領域と、この活性領域上に形成された
    第2導電型の第1クラッド層と、この第1クラッド層の
    上面と側面及び前記活性領域の側面に形成された第2導
    電型の第2クラッド層と、この第2クラッド層の上面及
    び側面に形成された、電極とのコンタクトを取るための
    コンタクト層とを具備してなることを特徴とする半導体
    レーザ装置。
  3. 【請求項3】第1導電型の半導体基板上に活性領域を形
    成する工程と、前記活性領域上に第2導電型の第1クラ
    ッド層を形成する工程と、第1クラッド層及び前記活性
    領域をストライプ状に加工する工程と、第1クラッド層
    の上面,側面及び前記活性領域の側面に第2導電型の第
    2クラッド層を形成する工程と、第2クラッド層の上面
    及び側面に電極とのコンタクトを取るための第2導電型
    のコンタクト層を形成する工程と、前記活性領域の近傍
    を除くコンタクト層及び第2クラッド層をエッチング除
    去する工程とを含むことを特徴とする半導体レーザ装置
    の製造方法。
  4. 【請求項4】第1導電型の半導体基板上に活性領域を形
    成する工程と、前記活性領域上に第2導電型の第1クラ
    ッド層を形成する工程と、第1クラッド層上にストライ
    プ状のエッチングマスクを形成する工程と、第1クラッ
    ド層及び前記活性領域を前記エッチングマスクより狭い
    幅に加工する工程と、前記エッチングマスクを残した状
    態で絶縁膜を形成する工程と、前記エッチングマスク及
    び該マスク上に形成した絶縁膜を除去する工程と、第1
    クラッド層の上面,側面及び前記活性領域の側面に第2
    導電型の第2クラッド層を形成する工程と、第2クラッ
    ド層の上面及び側面に電極とのコンタクトを取るための
    コンタクト層を形成する工程とを含むことを特徴とする
    半導体レーザ装置の製造方法。
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JP2020004754A (ja) * 2018-06-25 2020-01-09 日本ルメンタム株式会社 半導体光素子及び光送信モジュール
JP6987322B1 (ja) * 2021-03-05 2021-12-22 三菱電機株式会社 光半導体装置およびその製造方法

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