JPH05294727A - 窒化珪素質焼結体の製造方法 - Google Patents
窒化珪素質焼結体の製造方法Info
- Publication number
- JPH05294727A JPH05294727A JP4119852A JP11985292A JPH05294727A JP H05294727 A JPH05294727 A JP H05294727A JP 4119852 A JP4119852 A JP 4119852A JP 11985292 A JP11985292 A JP 11985292A JP H05294727 A JPH05294727 A JP H05294727A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- silicon nitride
- sintered body
- toughness
- sintering
- aluminum oxynitride
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Ceramic Products (AREA)
Abstract
および靭性を示し、しかも良好な耐熱性を有する窒化珪
素質焼結体の、生産性の良い製造方法を提供することに
ある。 【構成】 本発明の窒化珪素質焼結体の製造方法は、1
種類以上の希土類酸化物、Al9O3N7、Al7O3N5、
Al6O3N4から選ばれる少なくとも1種類の酸窒化ア
ルミニウムポリタイプおよび残部が窒化珪素からなる混
合粉末を成形し、1〜2気圧の窒素雰囲気中にて焼結す
ることを特徴とする。 【効果】 本発明により、高い高温強度と高い靭性を両
立した窒化珪素質焼結体が、水溶媒を用いた粉末混合法
および加圧を必要としない常圧焼結法により生産性良く
製造可能になった。
Description
度および靭性の優れた高密度窒化珪素質焼結体の製造方
法に関するものである。
であり単味では焼結が困難であるため、種々の添加物を
加えて焼結することが行われている。
ムを添加した系では、耐熱衝撃性においては優れたもの
が得られているが、高温における機械的強度に劣ってい
る場合があった。
開昭53―14717号公報、特開昭62―20776
6号公報および特開平2―296769号公報に開示さ
れている酸化イットリウム+酸化アルミニウム+窒化ア
ルミニウムを添加した系、特開昭62―207765号
公報に開示されている酸化イットリウム+酸化セリウム
+酸化マグネシウムを添加した系などが試みられてお
り、高温強度の向上等に効果が認められることが知られ
ている。
てガス圧焼結する方法が靭性の改善に効果があることが
知られている。
耐熱性は優れるものの、機械的強度及び靭性を同時に飛
躍的に改善するには至っていないため、より厳しい使用
環境下、特にガスタービン部品のように1300℃以上
の高温における高い高温強度と靭性が必要である構造部
材へ適用するにあたっては信頼性に欠ける等の問題点が
あった。
械的強度および靭性の両方を同時に向上したものが望ま
れている。
のことにより特性の改善は認められるものの生産性に劣
るなどの問題点があった。
過程で焼結を促進すると共に、窒化珪素に固溶し、安定
なSi―Al―O―N相を形成するため高温特性の向上
に寄与することが知られている。
際、窒化アルミニウムの酸化を抑制するため混練用の溶
媒として、アセトン、エタノール等の有機溶媒を用いる
必要があり、安価な精製水を用いることができない等、
生産性に劣る問題点があった。
度で、高い機械的強度および高い靭性を示し、しかも1
300℃の高温においても機械的強度の低下が小さい等
の良好な耐熱性を有する窒化珪素質焼結体の生産性の良
い製造方法を提供することにある。
体の製造方法は、1種類以上の希土類酸化物3〜12重
量%,酸窒化アルミニウムポリタイプ4〜10重量%及
び残部が実質的に窒化珪素からなる混合粉末を成形し、
該成形体を1〜2気圧の窒素ガス雰囲気中において17
00〜1800℃の温度で焼結することを特徴とするも
のである。
は焼結助剤として作用し、焼結過程において窒化珪素の
粒界で液相を生成し焼結を促進する。
酸化イットリウム、酸化エルビウム、酸化イッテルビウ
ム、酸化スカンジウム、酸化セリウム等が挙げられる。
α相からβ相への結晶相転移をその融液中で促進させる
機能を持ち、更に窒化珪素の柱状相を生成することによ
り高温強度および靭性を向上させる。
ると得られた焼結体の高温での耐酸化性が低下するの
で、12重量%以下であることが必要である。
せず十分な緻密化がなされないため好ましくない。
の範囲とし、特に十分に高い高温強度、および靭性を得
るためには4〜8重量%の範囲であることが好ましい。
―Nの化合物であり、窒化アルミニウムに所定量の酸化
アルミニウムを予め固溶させることにより形成されたも
のである。
は、酸化アルミニウムの窒化アルミニウムへの固溶量に
応じて32H,27R,21R,12H,15R型など
数多くの形態が存在する。
Al9O3N7であり、21R型酸窒化アルミニウムポリ
タイプはAl7O3N5であり、12H型酸窒化アルミニ
ウムポリタイプはAl6O3N4である。
N7、Al7O3N5、Al6O3N4から選ばれる少なくと
も1種のAl―O―N化合物である。
アルミニウムポリタイプに比べて化合物中のAlNモル
比が高く、かつ水中でも安定である特徴を有している。
液相を形成し、緻密化を促進する効果を持つが、単相の
窒化アルミニウムもしくは他の型の窒化アルミニウムポ
リタイプと比べて焼結過程において窒化珪素に固溶し易
く、焼結後に窒化珪素の結晶粒界に残存しにくいため均
質かつ高温まで高い強度を示す焼結体を得ることができ
る。
アルミニウムポリタイプのAl9O3N7、Al7O3N5、
Al6O3N4から選ばれる少なくとも1種のAl―O―
N化合物を4〜10重量%添加するが、10重量%より
多いと得られる焼結体の高温耐酸化性が劣化し、また1
重量%より少ないと十分緻密な焼結体が得られない。
を得るためには6〜8重量%の範囲であることがより望
ましい。
および酸窒化アルミニウムポリタイプ粉末は均質かつ高
密度の焼結体を得るために平均粒径が2μm以下の微粒
子であることが好ましい。
は、α型の結晶構造をもつ窒化珪素粉末が焼結性の点か
ら好ましいが、β型あるいは非晶質窒化珪素粉末が含ま
れていてもかまわない。
は、平均粒径1μm以下の微粒子であることが望まし
い。
混合は精製水、アセトンもしくはエタノール等の溶媒を
用い、窒化珪素もしくは炭化珪素のポット及びボールを
用いて遊星型混合機で行なう。
し所望の形状の成形体とする。成形法としては、公知の
成形法により行なうことができる。
0MPaで成形した後、2次静水圧成形圧150〜70
0MPaで成形する。
中、1700〜1800℃の温度範囲において焼結す
る。
を抑制するために窒素ガス雰囲気であることが好まし
い。
のことであるが、Ar等の他の不活性ガスが含まれてい
てもかまわない。
の実質的な常圧において焼結することにより、通常の常
圧焼結炉を利用することが可能で生産性を向上すること
ができる。
十分緻密な焼結体が得られにくく、また、窒化珪素は窒
素ガス1気圧下では約1800℃超で著しい分解が生じ
るため、1700〜1800℃の温度範囲にて焼結する
ことが必要である。
土類酸化物および酸窒化アルミニウムポリタイプの液相
を均一に分布させるために30分間以上保持する。
中に窒化珪素が溶解し再析出することで結晶相転移が生
じると共に、緻密化し焼結する。
界があるため、30分間以上の保持が必要となる。
化物3〜12重量%,Al9O3N7、Al7O3N5、Al
6O3N4から選ばれる少なくとも1種の酸窒化アルミニ
ウムポリタイプ4〜10重量%,及び残部が実質的に窒
化珪素からなる混合粉末を成形し、該成形体を1〜2気
圧の窒素ガス雰囲気中において1700〜1800℃の
温度で焼結することにより焼結体を得るが、これら条件
の組み合わせにより、1300℃における坑折強さが7
00MPa以上の高強度でかつ室温における靭性が6M
Pam1/2 以上の高靭性を有する窒化珪素質焼結体を製
造することが可能となった。
両方とも満足した優れた窒化珪素質焼結体が、比較的安
価な水溶媒等を用いた粉末混合法および加圧を必要とし
ない常圧焼結法により生産性良く製造可能となり、本課
題が達成された。
る。
97%以上)に希土類酸化物粉末、及び、酸窒化アルミ
ニウムポリタイプ粉末を第1表に示す所定量(重量%)
添加し、溶媒として精製水を用いて窒化珪素製ボールミ
ルで24時間混練した。
ットリウム粉末としてY2O3粉末(平均粒径0.3μ
m)、酸化エルビウム粉末としてEr2O3粉末(平均粒
径0.8μm)、酸化イッテルビウム粉末としてYb2
O3粉末(平均粒径0.9μm)である。
を所定量含有した,Al9O3N7、Al7O3N5、Al6
O3N4化合物(いずれも平均粒径1.0μm)である。
結した。成形条件としては金型1軸成形圧100MP
a、冷間静水圧による加圧150MPaとし、50mm
×50mm×10mmの板状体を得た。
1気圧中、1600℃の温度にて2時間保持後、170
0〜1800℃の温度にて4時間保持である。
結助剤の添加量、焼結条件と共に第1表に示す。焼結体
の密度はアルキメデス法により相対密度として測定し
た。
1およびJIS R1604に準拠し室温及び大気中1
300℃にて3点曲げ試験を行い坑折強さとして測定し
た。
の酸化劣化を考慮し、予め1300℃大気中に24時間
保持した試験片を用いた。
PB法により破壊靭性値KICを室温にて測定した。
末(平均粒径1.0μm)を用いた系等の特性値も併せ
て第1表に示す。
るものは高温坑折強さ、靭性共に優れるが、比較例に該
当する試料では本発明の実施例と比べて特に高温坑折強
さが劣ることが確認された。
質焼結体において高温における機械的強度、および靭性
をより優れたものとすることが可能となった。
に優れた窒化珪素質焼結体の作製が可能となり、その工
業的有用性は非常に大きい。
アルミニウムポリタイプのAl9O3N7、Al7O3N5、
Al6O3N4から選ばれる少なくとも1種のAl―O―
N化合物を4〜10重量%添加するが、10重量%より
多いと得られる焼結体の高温耐酸化性が劣化し、また4
重量%より少ないと十分緻密な焼結体が得られない。
Claims (2)
- 【請求項1】 1種類以上の希土類酸化物3〜12重量
%,酸窒化アルミニウムポリタイプ4〜10重量%及び
残部が実質的に窒化珪素からなる混合粉末を成形し、該
成形体を1〜2気圧の窒素ガス雰囲気中において170
0〜1800℃の温度で焼結することを特徴とする窒化
珪素質焼結体の製造方法。 - 【請求項2】 酸窒化アルミニウムポリタイプが、Al
9O3N7、Al7O3N5、Al6O3N4から選ばれる少な
くとも1種のAl―O―N化合物である請求項1記載の
窒化珪素質焼結体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4119852A JP2534213B2 (ja) | 1992-04-15 | 1992-04-15 | 窒化珪素質焼結体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4119852A JP2534213B2 (ja) | 1992-04-15 | 1992-04-15 | 窒化珪素質焼結体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05294727A true JPH05294727A (ja) | 1993-11-09 |
JP2534213B2 JP2534213B2 (ja) | 1996-09-11 |
Family
ID=14771870
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4119852A Expired - Lifetime JP2534213B2 (ja) | 1992-04-15 | 1992-04-15 | 窒化珪素質焼結体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2534213B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006298721A (ja) * | 2005-04-22 | 2006-11-02 | Nippon Steel Corp | セラミックス部材および高温反応炉 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106588024A (zh) * | 2017-01-05 | 2017-04-26 | 北京科技大学 | 一种Al7O3N5结合刚玉质复合耐火材料的制备方法 |
-
1992
- 1992-04-15 JP JP4119852A patent/JP2534213B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006298721A (ja) * | 2005-04-22 | 2006-11-02 | Nippon Steel Corp | セラミックス部材および高温反応炉 |
JP4603410B2 (ja) * | 2005-04-22 | 2010-12-22 | 新日本製鐵株式会社 | セラミックス部材および高温反応炉 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2534213B2 (ja) | 1996-09-11 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2988966B2 (ja) | サイアロン焼結体およびその製造方法ならびにこれを用いたガスタービン翼 | |
JP2534213B2 (ja) | 窒化珪素質焼結体の製造方法 | |
JP3208181B2 (ja) | 窒化ケイ素系焼結体 | |
JP2736386B2 (ja) | 窒化珪素質焼結体 | |
JP3426823B2 (ja) | 窒化珪素質焼結体およびその製造方法 | |
JP3454994B2 (ja) | 窒化珪素質焼結体およびその製造方法 | |
JP3290685B2 (ja) | 窒化ケイ素系焼結体 | |
JP3034100B2 (ja) | 窒化珪素質焼結体およびその製造方法 | |
JPH0259471A (ja) | 高温高強度窒化珪素質焼結体及びその製造方法 | |
JP2008156142A (ja) | 窒化アルミニウム焼結体およびその製造方法 | |
JP2007320778A (ja) | 高緻密質炭化ケイ素セラミックスおよびその製造方法 | |
JP2746761B2 (ja) | 窒化珪素−炭化珪素質複合焼結体の製造方法 | |
JP2980342B2 (ja) | セラミックス焼結体 | |
JP2710865B2 (ja) | 窒化珪素質焼結体の製法 | |
JP2947718B2 (ja) | 窒化珪素質焼結体の製造方法 | |
JP3445345B2 (ja) | 高耐熱水性サイアロン基焼結体 | |
JP3662628B2 (ja) | 窒化珪素質焼結体およびその製造方法 | |
JPH07330424A (ja) | サイアロン焼結体 | |
JP2734755B2 (ja) | 高温高強度窒化珪素焼結体の製造方法 | |
JP2534214B2 (ja) | 窒化珪素質焼結体およびその製造方法 | |
JPH07267734A (ja) | 粒子分散窒化珪素質焼結体及びその製造方法 | |
JPH10212167A (ja) | 窒化珪素質複合焼結体およびその製造方法 | |
JPH05117040A (ja) | β−サイアロン基焼結体の製造方法 | |
JPH06316465A (ja) | 窒化珪素質焼結体及びその製造方法 | |
JPH0524926A (ja) | 窒化珪素−炭化珪素質複合焼結体の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19960423 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080627 Year of fee payment: 12 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090627 Year of fee payment: 13 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090627 Year of fee payment: 13 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100627 Year of fee payment: 14 |