JPH0529448U

JPH0529448U - 救命胴衣及び椅子

Info

Publication number: JPH0529448U
Application number: JP7887691U
Authority: JP
Inventors: 政義大槻
Original assignee: Sekisui Chemical Co Ltd
Current assignee: Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date: 1991-09-30
Filing date: 1991-09-30
Publication date: 1993-04-20

Abstract

(57)【要約】【目的】通常は敷物体として使用され、非常時には救
命胴衣に転用できる救命胴衣及び椅子。【構成】椅子１の座部などに着脱自在に装着される敷
物体２であって、この敷物体は人体に着用可能にされて
おり、非常時に人体への着用されて救命胴衣とされる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、フェリー等の乗客が緊急時使用できる救命胴衣及びそのような救命胴衣が装着された椅子に関する。

【０００２】

【従来の技術】

フェリー等の船舶の救命胴衣は、救命胴衣及び椅子の下等の所定の場所に収納され、非常時乗客がその場所から取り出して着用することになっている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、非常時には、乗客は気が動転して救命胴衣の保管場所すら気が付かず、救命胴衣を身につけずに海、湖に飛び込んでしまうことが往々にしてあり、人命にかかわることがあった。

【０００４】この考案は、上記の点に鑑み、非常時に救命胴衣の着用を確実にする救命胴衣及びそのような救命胴衣が装着された椅子を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

この考案の救命胴衣は、椅子の座部などに着脱自在になされてなる敷物体が人体への着用可能になされていることを特徴としている。

【０００６】また、この考案の椅子は、上記救命胴衣が座部に装着されたものであることを特徴としている。敷物体としては、独立気泡性オレフィン系樹脂発泡体を主体とするものが、適度のクッション性と浮力を有しているので好適に使用される。

【０００７】この独立気泡性オレフィン系樹脂発泡体としては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのオレフインモノマ−の単独重合体、エチレン−プロピレン共重合体などのオレフィン系樹脂共重合体などオレフィン系樹脂を架橋し発泡剤により１０〜４０倍程度に発泡させたオレフィン系樹脂架橋発泡シートが好適に使用される。そして、独立気泡性オレフィン系樹脂発泡シートに、布、不織布、樹脂フィルムなどの表皮材が被着されているのが好ましい。そして、このシートにファスナーテープなどを取着して、椅子本体に取り外し自在に装着できるようにする。

【０００８】また、人体への着用可能とするには、例えば、敷物体の人が座るところを避けて頭部挿入用孔を設けるなどすればよい。

【０００９】

【作用】

椅子の座部などに着脱自在になされてなる敷物体が人体への着用可能になされている救命胴衣が座部に装着されていることによって、非常時、各個人がそれぞれ自分が腰掛けているところの救命胴衣を確保でき、早くかつ間違いなく身につけることができる。

【００１０】

【実施例】

以下、この考案の救命胴衣及び椅子を図面の実施例を参照して更に説明する。図１は、この考案の救命胴衣が椅子本体に装着された状態を示す斜視図であり、１は椅子本体、２は独立気泡性オレフィン系樹脂発泡シート（発泡シートという）からなる敷物体である。

【００１１】敷物体２は、ポリオレフィン架橋発泡シート２１の表面に布などの表皮材２２が貼着されたものであり、座部１１に敷設される部分と背もたれ部に設けられる部分とに二分されており、両者は連結バンド３により強固に連結されている。両者の連結部中央部には頭部挿入孔４が形成されている。そして、この敷物体２は、ファスナーテープ５により椅子本体１に着脱自在に仮止めされている。

【００１２】このように頭部挿入孔４を設けておくと、乗客の注意を引き、救命胴衣としての用途を強く印象付けるので、非常時に直ちに気がつくという利点がある。上記ポリオレフィン架橋発泡シート２１の発泡倍率、厚さなどは特に限定されないが、発泡倍率２０〜４０倍、厚さ３０〜１００ｍｍの範囲のものが通常使用される。なお、複数枚の発泡シートを積層してこの厚さにしてもよい。

【００１３】そして、ポリオレフイン架橋発泡シート２１には、図２に示されるとおり、数ｍｍ程度の小貫通孔２１１が多数厚さ方向に穿設されており、このことにより、乗客が座ったときの荷重による変形が回復し易いようにされている。

【００１４】非常時には、乗客は立ち上がり、図３に示すとおり、ファスナーテープ５を外して敷物体２を椅子本体１から外し、敷物体２の連結部の頭部挿入孔４に頭を入れ、二つ折りしてファスナーテープ５を結ぶなりして身体に装着する。このようにして敷物体２は救命胴衣に転用される。

【００１５】

【考案の効果】

以上のとおり、この考案においては、乗客は椅子に腰掛ける際、身近の敷物体を救命胴衣として認識でき、非常時には、救命胴衣として素早く容易に身に付けることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の救命胴衣及び椅子の斜視図である。

【図２】この考案において用いられる敷物体の断面図で
ある。

【図３】敷物体を救命胴衣としての使用態様図である。

【符号の説明】

１椅子本体２敷物体３連結バンド４頭部挿入孔５ファスナーテープ

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】椅子の座部などに着脱自在になされてな
る敷物体が人体への着用可能になされている救命胴衣。
【請求項２】請求項１記載の救命胴衣が座部に装着さ
れた椅子。