JPH0529414Y2 - - Google Patents

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JPH0529414Y2
JPH0529414Y2 JP1986089694U JP8969486U JPH0529414Y2 JP H0529414 Y2 JPH0529414 Y2 JP H0529414Y2 JP 1986089694 U JP1986089694 U JP 1986089694U JP 8969486 U JP8969486 U JP 8969486U JP H0529414 Y2 JPH0529414 Y2 JP H0529414Y2
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ring
piston
groove
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inner circumferential
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、内燃機関のピストン構造に関し、特
に、ピストンリングの内外周の双方において気密
性を確保したピストン構造に係る。
〔従来の技術〕
内燃機関のピストンには、シリンダ内の密封作
用を受け持つ圧縮リングと、シリンダ表面に付着
する潤滑油の油膜厚さを制御するオイルリングが
装着されている。これらのリングのうち、圧力リ
ングのシール性能が、ブローバイガス量や潤滑油
消費量に影響を与えやすいため、特開昭57−
173541号公報や特開昭58−184355号公報に示され
ているように、ピストンリングの内周面側からの
ガスや油の洩れを遮断して気密性を向上させるこ
とが提案されている。このため、ピストンリング
は、シリンダの壁面に外周面が密着する第1リン
グと、この第1リングの内周面に形成された環状
のリング背面溝に嵌まる第2リングとから構成さ
れるとともに、第1リングが嵌まるピストンリン
グ溝は、その底面に凹部を形成されるようになつ
ている。そして、第2リングの内周面側は、凹部
に嵌まるようになつており、第2リングの外周面
側は、リング背面溝の底面に当接するようになつ
ている。こうして、ピストンリング溝の底面と第
1リングの内周面との間に形成され、ガスおよび
油の洩れる経路となつていた隙間が、第2リング
によつて塞がれている。
〔考案が解決しようとする課題〕
ところで、機関運転中、第1リングは、シリン
ダの壁面から外周面に作用する摺動抵抗力によつ
てピストンリング溝内を動いて捩じれる傾向にあ
る。このとき、第2リングは、第1リングの内周
面に形成されたリング背面溝に嵌まつているた
め、第1リングの動きに追従しようとする。しか
しながら、第2リングは、ピストンリング溝の底
面に形成された凹部にも嵌まつており、その凹部
の上下面と当接して気密性を保つ方式であるた
め、第1リングに追従して上下動する動きが束縛
される状態にある。このため、第1リングのリン
グ背面溝側と第2リングの外周面側、そして第2
リングの内周面側とピストンの凹部側との接触面
圧を高くする局部接触が起こり、第1リング、第
2リング、そしてピストンに局部的な偏摩耗を起
こしやすい問題が心配されている。
従つて、本考案の技術的課題は、気密性能の向
上を図るとともに、第1リングの動きに対する第
2リングの追従性を良くすることにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記技術的課題を解決するために講じた手段
は、本考案によれば、ピストンに形成されたピス
トンリング溝に嵌まり、半径外方向に向かう弾性
力によつてシリンダの壁面に外周面を密着させる
第1リングの内周面にリング周方向に延びる環状
のリング背面溝が形成され、前記第1リングの内
周面と前記ピストンリング溝の底面との間に形成
された隙間を塞ぐ第2リングが前記リング背面溝
に嵌まつた内燃機関のピストン構造において、前
記ピストンリング溝の内周側を断面コの字状に形
成すると共に前記第2リングのピストン運動方向
の厚みを前記第1リングよりも薄く形成し、前記
リング背面溝の底面と第2リングの外周面との間
に径方向に復元力を及ぼす弾性部材を設置したこ
とを特徴としている。
〔作用〕
この手段によれば、弾性部材の復元力によつ
て、第1リングの外周面がシリンダに押圧される
と共に第2リングの内周面がピストンリング溝の
底面(第2リングの内周側に対向する面)に押圧
され、第1リングの外周面と第2リングの内周面
によつて気密性が保持される。
また、ピストンリング溝の内周側を断面コの字
状(即ち、溝底面に凹凸が無い形状)に形成する
と共に第1リングに比べて第2リングを薄く形成
しているため、ピストンリング溝の中で第1リン
グの捩じれや傾きが生じた場合にも、第2リング
はピストンリング溝の上下面に束縛されることな
くピストンリング溝の底面上を摺動する。
〔実施例〕
以下、本考案の望ましい実施例を図面に基づい
て説明する。
第1図に、ピストン1の頂部に形成され、内周
側の断面がコの字状のピストンリング溝2に嵌ま
るピストンリング3の断面が示されている。この
場合、ピストンリング3は、ピストン1が収まる
シリンダ4内の密封作用に寄与する圧縮リングに
相当する。図から分かるように、ピストンリング
3は、第1リング5、第2リング6、そしてスプ
リング7から構成されている。ここで、第1リン
グ5の厚さBは、ピストンリング溝2の幅Wより
小さく設定されており、このために第1リング5
とピストンリング溝2の上下面2a,2bの間に
形成される〓間8,12は、両側合計で数十μm
程度になつている。ここで、ピストン1をシリン
ダ4に収める際、第1リング5が半径内方向に弾
性変形するため、バレル状に形成された第1リン
グ5の外周面5aが、矢印で示すように半径外方
向に向かう弾性力によつてシリンダ4の壁に密着
する。こうして、ピストン1とシリンダ4の間に
形成される〓間9が塞がれる。
ところで、第1リング5の内周面5bには、円
周方向に沿つて第1リングの幅Bより狭い環状の
リング背面溝10が形成されており、第1リング
の厚みBよりも薄く形成された第2リング6が、
シリンダ4の半径方向を摺動可能にリング背面溝
10に嵌まつている。ここで、リング背面溝10
の底面10aと第2リング6の外周面6aとの間
には、スプリング7が設置されている。このスプ
リング7は、第2図から分かるように、リング背
面溝10の底面10aに各頂点が当り、第2リン
グ6の外周面6aに各辺が接するように、細くて
薄い板を多角形状に成型したものである。スプリ
ング7の弾性力の影響により、第1リング5は、
半径外方向に力を受けて外周面5aをシリンダ4
の壁面にさらに密着させ、第2リング6は、半径
内方向に力を受けて内周面6bをピストンリング
溝2の底面2cに密着させる。こうして、第2リ
ング6は、第1リング5の内周面5bとピストン
リング溝2の底面2cとの間に1〜2mm程度に形
成される〓間11を塞ぐようになる。なお、第2
リング6の内周面6bは、第1リング5の外周面
5aと同様にバレル形状に形成されている。
以下、本実施例の作用・効果について図面に基
づいて説明する。
機関運転中、フラツタリング現象と呼ばれよう
に、ピストンリング3がピストンリグ溝2から持
ち上がると、第1図に示すように〓間8,11,
12からなる経路が形成されて、油およびガスが
ピストンリング3の内側より洩れる傾向があつ
た。しかし、ピストンリング3が備える第2リン
グ6をスプリング7で内側に押圧することによ
り、油およびガスが洩れる経路は、途中の〓間1
1のところで遮断されるため、ピストンリング3
の内外周において気密性が高くなつている。こう
して、気密性が高まることにより、機関の出力や
燃料消費量が改善されるとともに、始動時の圧縮
圧が高められるため始動性が向上する。
次に、第3図および第4図から分かるように、
ピストン1が上下動するとき、第1リング5は、
その外周面5aに摺動抵抗力Fを受けるため、ピ
ストンリング溝2内を動いて上下に捩じれる状態
にある。この際ピストンリング溝2の内周側が断
面コの字状(即ち、溝の底面に凹凸が無い形状)
に形成されていることに加え、第2リングが第1
リングよりも薄く形成されているため、第2リン
グ6は、ピストンリング溝2の上下面(〓間8,
12を画定する面)に束縛されることなくピスト
ンリング溝2の底面2cに内周面6bを滑らせな
がら、第1リング5の動きに追従する。したがつ
て、第1リング5のリング背面溝10側と第2リ
ング6の外周面6a側との接触面圧が高くなるよ
うな局部接触が起き難くなつている。
なお、本考案は、実施例のみに限定されるもの
でなく、第2リングは、加工・組付性を考慮して
複数に分割可能であつても良く、スプリングは、
第2リングの内周面をピストンリング溝の底面に
密着させる機能を有するものであれば良い。
〔考案の効果〕
このようにして、本考案の講じた手段によれ
ば、第2リングの内周面をピストンリング溝の底
面に滑らせて第1リングの動きに第2リングを追
従させながら、第1リングの内周面とピストンリ
ング溝の底面との間に形成された〓間を塞ぐの
で、気密性能を確保するとともに、第2リングが
第1リングの動きに追従しにくかつたことによつ
て起きていた局部接触による偏摩耗を回避でき
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案の実施例によるピストンリン
グの断面図、第2図は、第1図の−線に沿つ
た断面図、第3図は、機関運転中、ピストン下降
時におけるピストンリングの動きを説明する図、
第4図は、機関運転中、ピストン上昇時における
ピストンリングの動きを説明する図である。 1……ピストン、2……ピストンリング溝、2
c……底面、4……シリンダ、5……第1リン
グ、5a……外周面、5b……内周面、6……第
2リング、6a……外周面、6b……内周面、7
……スプリング(弾性部材)、10……リング背
面溝、10a……底面、11……〓間。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. ピストンに形成されたピストンリング溝に嵌ま
    り、半径外方向に向かう弾性力によつてシリンダ
    の壁面に外周面を密着させる第1リングの内周面
    にリング周方向に延びる環状のリング背面溝が形
    成され、前記第1リングの内周面と前記ピストン
    リング溝の底面との間に形成された隙間を塞ぐ第
    2リングが前記リング背面溝に嵌まつた内燃機関
    のピストン構造において、前記ピストンリング溝
    の内周側を断面コの字状に形成すると共に前記第
    2リングのピストン運動方向の厚みを前記第1リ
    ングよりも薄く形成し、前記リング背面溝の底面
    と第2リングの外周面との間に径方向に復元力を
    及ぼす弾性部材を設置したことを特徴とする内燃
    機関のピストン構造。
JP1986089694U 1986-06-12 1986-06-12 Expired - Lifetime JPH0529414Y2 (ja)

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JP1986089694U JPH0529414Y2 (ja) 1986-06-12 1986-06-12

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JP1986089694U JPH0529414Y2 (ja) 1986-06-12 1986-06-12

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Publication Number Publication Date
JPS62200149U JPS62200149U (ja) 1987-12-19
JPH0529414Y2 true JPH0529414Y2 (ja) 1993-07-28

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ID=30948900

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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58184355A (ja) * 1982-04-08 1983-10-27 エ−イ−・ピ−エルシ− ピストン

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59111978U (ja) * 1983-01-19 1984-07-28 三菱電機株式会社 冷媒圧縮機
JPS59152247U (ja) * 1983-03-30 1984-10-12 スズキ株式会社 エキスパンダリング入りピストンリング

Patent Citations (1)

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JPS58184355A (ja) * 1982-04-08 1983-10-27 エ−イ−・ピ−エルシ− ピストン

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JPS62200149U (ja) 1987-12-19

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