JPH05290529A - 光記録再生装置 - Google Patents
光記録再生装置Info
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- JPH05290529A JPH05290529A JP9291992A JP9291992A JPH05290529A JP H05290529 A JPH05290529 A JP H05290529A JP 9291992 A JP9291992 A JP 9291992A JP 9291992 A JP9291992 A JP 9291992A JP H05290529 A JPH05290529 A JP H05290529A
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- Japan
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- adhesive
- carriage
- coil
- voice coil
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 可動ヘッド部のキャリッジとボイスコイルモ
ーターのコイルの接合に信頼性が高くかつ簡易的でかつ
生産性に優れた構造を実現する。 【構成】 キャリッジとコイルの接合に紫外線硬化型接
着剤を用いる。また、キャリッジの接合面に溝およびガ
イドを構成する。 【効果】 接合方法の簡易化により接合部材が削減で
き、軽量化と磁気特性の向上によるアクセス性能の向上
及び装置の小型化、薄型化が実現できる。また、接着部
の高い信頼性及び良好な生産性を提供できる。
ーターのコイルの接合に信頼性が高くかつ簡易的でかつ
生産性に優れた構造を実現する。 【構成】 キャリッジとコイルの接合に紫外線硬化型接
着剤を用いる。また、キャリッジの接合面に溝およびガ
イドを構成する。 【効果】 接合方法の簡易化により接合部材が削減で
き、軽量化と磁気特性の向上によるアクセス性能の向上
及び装置の小型化、薄型化が実現できる。また、接着部
の高い信頼性及び良好な生産性を提供できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光記録分野において、ボ
イスコイルモーターでキャリッジを駆動制御し、分離光
学系を有する光記録再生装置に関する。
イスコイルモーターでキャリッジを駆動制御し、分離光
学系を有する光記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のボイスコイルモーターでキャリッ
ジを駆動制御し、分離光学系を有する光記録再生装置に
おいてコイルとキャリッジの接合は、コイルを樹脂また
はアルミ等で作られたボビンにマグネットワイヤを巻い
てつくり、このボビンに設けられた固定部によってキャ
リッジに取り付けられる。
ジを駆動制御し、分離光学系を有する光記録再生装置に
おいてコイルとキャリッジの接合は、コイルを樹脂また
はアルミ等で作られたボビンにマグネットワイヤを巻い
てつくり、このボビンに設けられた固定部によってキャ
リッジに取り付けられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来例の
コイルの構造は磁気回路の磁気ギャップの中にコイルと
ボビンの厚みをいれなければならず、ボビンの肉厚に一
定の機械的強度を確保するためにはコイルの厚みに制限
を受け、従って装置のアクセス性能に制約を受けるとい
う課題があった。また、ボビンを有することは可動ヘッ
ド部質量の低減によるアクセス性能の向上にも制約を与
えるし、装置の小型化、薄型化の面でも制約となるとい
う課題があった。
コイルの構造は磁気回路の磁気ギャップの中にコイルと
ボビンの厚みをいれなければならず、ボビンの肉厚に一
定の機械的強度を確保するためにはコイルの厚みに制限
を受け、従って装置のアクセス性能に制約を受けるとい
う課題があった。また、ボビンを有することは可動ヘッ
ド部質量の低減によるアクセス性能の向上にも制約を与
えるし、装置の小型化、薄型化の面でも制約となるとい
う課題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の光記録再生装置
は、ボイスコイルモーターのコイルとキャリッジの接合
に紫外線硬化型嫌気性接着剤を使用したことを特徴とす
る。またそのキャリッジの接合面に溝を設けたことを特
徴とする。さらに、そのキャリッジの接合面にガイドを
設けたことを特徴とする。
は、ボイスコイルモーターのコイルとキャリッジの接合
に紫外線硬化型嫌気性接着剤を使用したことを特徴とす
る。またそのキャリッジの接合面に溝を設けたことを特
徴とする。さらに、そのキャリッジの接合面にガイドを
設けたことを特徴とする。
【0005】
【実施例】以下、図面に示す実施例に基づいて、本発明
の詳細を説明する。
の詳細を説明する。
【0006】(実施例1)図1は本発明の実施例の光記
録再生装置の概略を示す図、図2は本発明の実施例のキ
ャリッジ、ボイスコイルモーター機構を示す図、図3は
キャリッジとボイスコイルモーターのコイルの接合方法
を示す図である。
録再生装置の概略を示す図、図2は本発明の実施例のキ
ャリッジ、ボイスコイルモーター機構を示す図、図3は
キャリッジとボイスコイルモーターのコイルの接合方法
を示す図である。
【0007】固定ヘッド部1は、半導体レーザ2と、コ
リメータレンズ3と、ビームスプリッタ4と、チルトセ
ンサ機構6と、ガルバノアクチュエータ5で構成してい
る。ガルバノアクチュエータ5は、ガルバノミラ10を
接合したガルバノアクチュエータ可動部7と、図示しな
いガルバノアクチュエータを駆動させる機構部より成っ
ている。またチルトセンサ機構6は、ガルガノアクチュ
エータ可動部7の端面に接合したセンサ反射板9と、そ
のセンサ反射板9に対向するように構成した反射センサ
8より成っている。可動ヘッド部11は、ボイスコイル
モーター12にキャリッジ13を結合した構成になって
いる。そのキャリッジ13には、はね上げプリズム14
と、対物レンズ15を結合したフォーカスボイスコイル
16を搭載している。本実施例のボイスコイルモーター
部の詳細を図2(a)、図2(b)に示す。コイル22
は接着剤24によってキャリッジ13に接合されてい
る。この時コイル22をはさんで上下に磁石25a、2
5bと上ヨーク26、下ヨーク30が位置し、コイルを
貫いて中ヨーク27が位置する構成になっている。ま
た、キャリッジ13はベアリング28を介しガイド軸2
9a、29b上を摺動する構成になっている。コイル2
2は絶縁層の表面に自己融着層をコーティングし線材同
志を融着させて空芯コイルに成形したものを用いた。
リメータレンズ3と、ビームスプリッタ4と、チルトセ
ンサ機構6と、ガルバノアクチュエータ5で構成してい
る。ガルバノアクチュエータ5は、ガルバノミラ10を
接合したガルバノアクチュエータ可動部7と、図示しな
いガルバノアクチュエータを駆動させる機構部より成っ
ている。またチルトセンサ機構6は、ガルガノアクチュ
エータ可動部7の端面に接合したセンサ反射板9と、そ
のセンサ反射板9に対向するように構成した反射センサ
8より成っている。可動ヘッド部11は、ボイスコイル
モーター12にキャリッジ13を結合した構成になって
いる。そのキャリッジ13には、はね上げプリズム14
と、対物レンズ15を結合したフォーカスボイスコイル
16を搭載している。本実施例のボイスコイルモーター
部の詳細を図2(a)、図2(b)に示す。コイル22
は接着剤24によってキャリッジ13に接合されてい
る。この時コイル22をはさんで上下に磁石25a、2
5bと上ヨーク26、下ヨーク30が位置し、コイルを
貫いて中ヨーク27が位置する構成になっている。ま
た、キャリッジ13はベアリング28を介しガイド軸2
9a、29b上を摺動する構成になっている。コイル2
2は絶縁層の表面に自己融着層をコーティングし線材同
志を融着させて空芯コイルに成形したものを用いた。
【0008】次に本発明による光記録再生装置の動作に
ついて説明する。
ついて説明する。
【0009】まずデータの書き込み記録時であるが、図
1の半導体レーザ2から出た発散光はコリメータレンズ
3により平行光(以後レーザービームと呼ぶ)に変換さ
れる。
1の半導体レーザ2から出た発散光はコリメータレンズ
3により平行光(以後レーザービームと呼ぶ)に変換さ
れる。
【0010】変換されたレーザービームはビームスプリ
ッタ4及びガルバノミラ10で反射され可動ヘッド部1
1に入射する。そして、はね上げプリズム14によりは
ね上げられ、対物レンズ15によりメディア18の記録
膜17上に集光し照射する。その時対物レンズ15はフ
ォーカスボイスコイル16により矢印D方向に作動され
記録膜17上にジャストフォーカスするよう制御され
る。レーザービームの照射された記録膜17上の部分は
局部的に加熱され、記録膜17の保磁力が低下しバイア
ス磁石19による外部磁界が保磁力を上回るようにな
る。この時、記録膜の磁化の向きは外部磁界の方向に反
転される。そしてレーザービームの照射を中止し、常温
まで冷却すると保磁力が回復し、反転された磁化の方向
で定着して磁区として残り、データが記録されたことに
なる。
ッタ4及びガルバノミラ10で反射され可動ヘッド部1
1に入射する。そして、はね上げプリズム14によりは
ね上げられ、対物レンズ15によりメディア18の記録
膜17上に集光し照射する。その時対物レンズ15はフ
ォーカスボイスコイル16により矢印D方向に作動され
記録膜17上にジャストフォーカスするよう制御され
る。レーザービームの照射された記録膜17上の部分は
局部的に加熱され、記録膜17の保磁力が低下しバイア
ス磁石19による外部磁界が保磁力を上回るようにな
る。この時、記録膜の磁化の向きは外部磁界の方向に反
転される。そしてレーザービームの照射を中止し、常温
まで冷却すると保磁力が回復し、反転された磁化の方向
で定着して磁区として残り、データが記録されたことに
なる。
【0011】記録されたデータの光学的読み出しは、磁
気光学効果を用いる。
気光学効果を用いる。
【0012】半導体レーザ2より書き込み時より弱いパ
ワーのレーザー光が発光され、書き込み時と同様の光学
系を通過することにより直線偏光のレーザービームとな
りメディア18の記録膜17に照射され反射される。前
述の磁気光学効果により記録膜17に照射したレーザー
ビームは、その偏光面が記録面の磁化の方向に応じて回
転し反射される。その反射されたレーザービームは、入
射した経路と同じ経路で帰ってビームスプリッタ4によ
り光磁気信号検出部20とエラー信号検出部21に分光
される。その反射されたレーザービームの偏光面の変化
を光磁気信号検出部20で検出することによりデータが
再生されたことになる。
ワーのレーザー光が発光され、書き込み時と同様の光学
系を通過することにより直線偏光のレーザービームとな
りメディア18の記録膜17に照射され反射される。前
述の磁気光学効果により記録膜17に照射したレーザー
ビームは、その偏光面が記録面の磁化の方向に応じて回
転し反射される。その反射されたレーザービームは、入
射した経路と同じ経路で帰ってビームスプリッタ4によ
り光磁気信号検出部20とエラー信号検出部21に分光
される。その反射されたレーザービームの偏光面の変化
を光磁気信号検出部20で検出することによりデータが
再生されたことになる。
【0013】前述のデータの記録・再生は、メディア1
8の記録膜17上に1.6μmピッチで渦巻上に刻まれたト
ラック上に書き込みあるいは読み出すことにより行われ
る。その所定のトラック位置までの移動(以後、シーク
動作と呼ぶ。また、シーク動作をしている時間をシーク
時間と呼ぶ。)を図1に基づき説明する。
8の記録膜17上に1.6μmピッチで渦巻上に刻まれたト
ラック上に書き込みあるいは読み出すことにより行われ
る。その所定のトラック位置までの移動(以後、シーク
動作と呼ぶ。また、シーク動作をしている時間をシーク
時間と呼ぶ。)を図1に基づき説明する。
【0014】X1のトラック位置にシーク動作したい場
合、まず初期の位置からX1の近傍Xhまでボイスコイル
モータ12の駆動により可動ヘッド部11を平行移動さ
せる。 次にXhから目的位置のX1までの距離△Xはガ
ルバノアクチュエータ5を駆動することによりガルバノ
ミラ10を回転させ、レーザービームを破線Bの方向に
反射させ、対物レンズ14からの出射角を微少に変化さ
せ破線Cであらわす方向つまりX1にレーザービームを
移動させる。前述のボイスコイルモータ12とガルバノ
アクチュエータ5の駆動は、記録膜17より反射され各
レンズ、プリズム等を通過しエラー信号検出部21に入
射するレーザービームによるトラックエラー信号の情報
と、チルトセンサ機構6によるガルバノミラ10の現変
位量の情報に基づきサーボ制御される。
合、まず初期の位置からX1の近傍Xhまでボイスコイル
モータ12の駆動により可動ヘッド部11を平行移動さ
せる。 次にXhから目的位置のX1までの距離△Xはガ
ルバノアクチュエータ5を駆動することによりガルバノ
ミラ10を回転させ、レーザービームを破線Bの方向に
反射させ、対物レンズ14からの出射角を微少に変化さ
せ破線Cであらわす方向つまりX1にレーザービームを
移動させる。前述のボイスコイルモータ12とガルバノ
アクチュエータ5の駆動は、記録膜17より反射され各
レンズ、プリズム等を通過しエラー信号検出部21に入
射するレーザービームによるトラックエラー信号の情報
と、チルトセンサ機構6によるガルバノミラ10の現変
位量の情報に基づきサーボ制御される。
【0015】シーク動作は約0.1μm 以下の高精度でか
つ高速にする必要があるが、回転しているメディア18
上のトラックは種々の要因によって200〜300μm程のト
ラックの振れを起こしている。そのため前述のボイスコ
イルモータ12による駆動とガルバノアクチュエータ5
による駆動の2段のサーボ制御をする必要がある。つま
りボイスコイルモータ12は0.5KHZ程の低応答であ
るが大きな距離を移動することができ、ガルバノアクチ
ュエータ5は数μm程度の小さな移動しか出来ないが0.1
μm 以下の高精度でかつ5KHZ程の高速応答で移動す
ることが出来る。また上記の2段サーボ制御は、環境温
度の変化や、衝撃と言ったような外乱に対しても有効に
働く。
つ高速にする必要があるが、回転しているメディア18
上のトラックは種々の要因によって200〜300μm程のト
ラックの振れを起こしている。そのため前述のボイスコ
イルモータ12による駆動とガルバノアクチュエータ5
による駆動の2段のサーボ制御をする必要がある。つま
りボイスコイルモータ12は0.5KHZ程の低応答であ
るが大きな距離を移動することができ、ガルバノアクチ
ュエータ5は数μm程度の小さな移動しか出来ないが0.1
μm 以下の高精度でかつ5KHZ程の高速応答で移動す
ることが出来る。また上記の2段サーボ制御は、環境温
度の変化や、衝撃と言ったような外乱に対しても有効に
働く。
【0016】次に図2(a)、図2(b)に基づきボイ
スコイルモーター部とキャリツジ部の動作について説明
する。キャリッジ13にベアリング28を案内軸29a
に対し2組4個、案内軸29bに対し1組2個係合する
ように取り付け、安定した姿勢を保持しながらなめらか
に直線移動のできるように支持した。このキャリッジの
内部にはフォーカスボイスコイル、対物レンズで構成す
るフォーカスアクチュエーターユニット31と図示して
ないはね上げプリズムが位置している。このキャリッジ
の両側に自己融着線を使い成形加工した空芯コイル(以
下コイルと呼ぶ)22を紫外線硬化型嫌気性接着剤24
によって接合し固定した。一方、上ヨーク26と下ヨー
ク30の内面にそれぞれ磁石25a、磁石25bを接着
剤あるいは粘着材で固定し、上ヨーク26、下ヨーク3
0、中ヨーク27の両端が接するように組み立て、磁気
回路を構成した。また、この時、中ヨーク27はコイル
22の中を貫くよう組み込まれ、コイル22と磁気回路
部材が接触しないようにした。このような構造によっ
て、磁石25a、25bの表面がN極であればコイル2
2にE方向に電流を流すとコイル22はF方向の力をう
けコイルと接着剤24によって一体となったキャリッジ
13はベアリング28によってガイド軸29a,29b
上をF方向に摺動する。同様にコイル22にG方向に電
流を流せばキャリッジ13はH方向に摺動する。
スコイルモーター部とキャリツジ部の動作について説明
する。キャリッジ13にベアリング28を案内軸29a
に対し2組4個、案内軸29bに対し1組2個係合する
ように取り付け、安定した姿勢を保持しながらなめらか
に直線移動のできるように支持した。このキャリッジの
内部にはフォーカスボイスコイル、対物レンズで構成す
るフォーカスアクチュエーターユニット31と図示して
ないはね上げプリズムが位置している。このキャリッジ
の両側に自己融着線を使い成形加工した空芯コイル(以
下コイルと呼ぶ)22を紫外線硬化型嫌気性接着剤24
によって接合し固定した。一方、上ヨーク26と下ヨー
ク30の内面にそれぞれ磁石25a、磁石25bを接着
剤あるいは粘着材で固定し、上ヨーク26、下ヨーク3
0、中ヨーク27の両端が接するように組み立て、磁気
回路を構成した。また、この時、中ヨーク27はコイル
22の中を貫くよう組み込まれ、コイル22と磁気回路
部材が接触しないようにした。このような構造によっ
て、磁石25a、25bの表面がN極であればコイル2
2にE方向に電流を流すとコイル22はF方向の力をう
けコイルと接着剤24によって一体となったキャリッジ
13はベアリング28によってガイド軸29a,29b
上をF方向に摺動する。同様にコイル22にG方向に電
流を流せばキャリッジ13はH方向に摺動する。
【0017】図3に本発明によるコイル22とキャリツ
ジ13の接着方法の詳細を示す。接着剤24は紫外線硬
化型嫌気性接着剤(以下接着剤と呼ぶ)を使用する。図
示しない接着剤ディスペンサーなどを使って、塗布した
接着剤の表面を紫外線照射装置32の紫外線照射ランプ
33により照射すると接着剤の表面24aがまず硬化す
る。組立上、機能上の初期的に必要な接着強度はこれで
得られるが、さらに、嫌気性の特性により光記録再生装
置の動作中にコイル22の通電時の発熱で接着剤内部2
4bも経時的に硬化しやがて全面硬化する。紫外線照射
装置の出力200Wで接着部との距離5cm、照射時間
10〜15秒で表面部が硬化し初期的に必要な接着強度
が得られる。従って接着剤の内部まで硬化するよう長時
間紫外線照射する、あるいは複数回に分けて接着剤の塗
布と紫外線硬化を繰り返す必要がないため組立時の良好
な生産性と経時的な硬化による接着信頼性の向上が得ら
れる。
ジ13の接着方法の詳細を示す。接着剤24は紫外線硬
化型嫌気性接着剤(以下接着剤と呼ぶ)を使用する。図
示しない接着剤ディスペンサーなどを使って、塗布した
接着剤の表面を紫外線照射装置32の紫外線照射ランプ
33により照射すると接着剤の表面24aがまず硬化す
る。組立上、機能上の初期的に必要な接着強度はこれで
得られるが、さらに、嫌気性の特性により光記録再生装
置の動作中にコイル22の通電時の発熱で接着剤内部2
4bも経時的に硬化しやがて全面硬化する。紫外線照射
装置の出力200Wで接着部との距離5cm、照射時間
10〜15秒で表面部が硬化し初期的に必要な接着強度
が得られる。従って接着剤の内部まで硬化するよう長時
間紫外線照射する、あるいは複数回に分けて接着剤の塗
布と紫外線硬化を繰り返す必要がないため組立時の良好
な生産性と経時的な硬化による接着信頼性の向上が得ら
れる。
【0018】また、ボイスコイルモーター機構の高速応
答を実現するために、一方、アクセス動作での可動ヘッ
ド部の加速、減速時にコイルに流す電流量も比較的大き
く装置の連続運転時にコイルの発熱温度は装置の高温保
証温度である45℃の環境下ではコイルの表面温度で1
20℃に達する。この面でも紫外線硬化型嫌気性接着剤
は一般の紫外線硬化型接着剤に比べ耐熱性が高いため接
着強度の信頼性が確保できる。図4に紫外線硬化型嫌気
性接着剤:日本ロックタイト株式会社325UVを使用
したときの45℃環境下、コイル表面温度120℃での
接着面にかかるせん断力に対する接着力の経時的な安全
率の向上のデータを示す。縦軸に安全率、横軸に装置の
連続使用時間を示す。初期の安全率70に対し1000
時間後には400に達する。接着剤の耐熱保証温度は1
75℃であり使用状態の最大温度120℃対し十分に耐
熱性の余裕がある。
答を実現するために、一方、アクセス動作での可動ヘッ
ド部の加速、減速時にコイルに流す電流量も比較的大き
く装置の連続運転時にコイルの発熱温度は装置の高温保
証温度である45℃の環境下ではコイルの表面温度で1
20℃に達する。この面でも紫外線硬化型嫌気性接着剤
は一般の紫外線硬化型接着剤に比べ耐熱性が高いため接
着強度の信頼性が確保できる。図4に紫外線硬化型嫌気
性接着剤:日本ロックタイト株式会社325UVを使用
したときの45℃環境下、コイル表面温度120℃での
接着面にかかるせん断力に対する接着力の経時的な安全
率の向上のデータを示す。縦軸に安全率、横軸に装置の
連続使用時間を示す。初期の安全率70に対し1000
時間後には400に達する。接着剤の耐熱保証温度は1
75℃であり使用状態の最大温度120℃対し十分に耐
熱性の余裕がある。
【0019】(実施例2)図5に第二の発明の実施例の
斜視図を示す。キャリツジ42の接着面43の中央部付
近に上下方向に貫通した一本あるいは複数本の溝44が
設けられている。コイル22の線材は図6の平面断面図
に示すように断面形状が偏平な平角線46で構成されて
いる。平角線のコイルを用いると線占率(コイルの単位
断面積に占める線材の断面積の割合)が向上しコイルの
体積あたりの電磁気的効率が向上するため一般的な円形
断面のコイルに比べコイルの体積を小型化できる。ま
た、平角線コイルは成形時に上層下層の線材同志が円形
断面コイルに比べ広い面で接触しているため融着強度が
高く、従ってコイルの機械的強度が高いためコイル成形
時の歩留まり向上、コイル組み込み時の製造歩留まりの
向上などの利点がある。コイル組み込み時の接着工程で
はまず、接着剤を図示しない接着剤ディスペンサーなど
で図5のI方向より塗布する。
斜視図を示す。キャリツジ42の接着面43の中央部付
近に上下方向に貫通した一本あるいは複数本の溝44が
設けられている。コイル22の線材は図6の平面断面図
に示すように断面形状が偏平な平角線46で構成されて
いる。平角線のコイルを用いると線占率(コイルの単位
断面積に占める線材の断面積の割合)が向上しコイルの
体積あたりの電磁気的効率が向上するため一般的な円形
断面のコイルに比べコイルの体積を小型化できる。ま
た、平角線コイルは成形時に上層下層の線材同志が円形
断面コイルに比べ広い面で接触しているため融着強度が
高く、従ってコイルの機械的強度が高いためコイル成形
時の歩留まり向上、コイル組み込み時の製造歩留まりの
向上などの利点がある。コイル組み込み時の接着工程で
はまず、接着剤を図示しない接着剤ディスペンサーなど
で図5のI方向より塗布する。
【0020】この時接着剤24は図6に示すように毛細
管力で接着面43に充填してゆくが、接着剤の粘度は比
較的高いためコイル平面とキャリツジ平面が密着してい
る部分43aは充填に要する時間が長い。従ってキャリ
ッジ接着面に深さ0.2〜0.4mm程度の溝44を設
けると溝内には接着剤が速やかに充填し、その後図5の
I方向と図6の溝内部44の両方向より接着剤が密着部
43aに充填される。このため、コイル面とキャリッジ
面が溝のない平面で密着している場合に比べ短時間で確
実に接着剤が充填し、接着力の信頼性が増す。また、接
着剤の粘度がかなり高い場合も、接着剤の毛細管力に応
じて溝幅あるいは溝の本数を設定すれば短時間の充填が
実現するため、前工程として接着剤を接着面に塗布する
などの対応をとる必要はなく、より簡便な組立作業が実
現する。また、キャリッジの接着面に溝を設けることに
よりキャリッジ側の接着面積が増すため、接着力も溝の
ない平面で密着している場合に比べ上昇する。さらに、
接合面内部の接着剤の充填状態を目視で確認でき、接着
品質の管理も容易である。
管力で接着面43に充填してゆくが、接着剤の粘度は比
較的高いためコイル平面とキャリツジ平面が密着してい
る部分43aは充填に要する時間が長い。従ってキャリ
ッジ接着面に深さ0.2〜0.4mm程度の溝44を設
けると溝内には接着剤が速やかに充填し、その後図5の
I方向と図6の溝内部44の両方向より接着剤が密着部
43aに充填される。このため、コイル面とキャリッジ
面が溝のない平面で密着している場合に比べ短時間で確
実に接着剤が充填し、接着力の信頼性が増す。また、接
着剤の粘度がかなり高い場合も、接着剤の毛細管力に応
じて溝幅あるいは溝の本数を設定すれば短時間の充填が
実現するため、前工程として接着剤を接着面に塗布する
などの対応をとる必要はなく、より簡便な組立作業が実
現する。また、キャリッジの接着面に溝を設けることに
よりキャリッジ側の接着面積が増すため、接着力も溝の
ない平面で密着している場合に比べ上昇する。さらに、
接合面内部の接着剤の充填状態を目視で確認でき、接着
品質の管理も容易である。
【0021】溝44の断面形状は図6の矩形形状の他
に、円弧形状、三角形状、あるいはこれらの組み合わせ
形状でも有効である。
に、円弧形状、三角形状、あるいはこれらの組み合わせ
形状でも有効である。
【0022】また、溝44は上下貫通した形状の他に上
下それぞれの方向より中央部付近まで伸びた形状も有効
である。
下それぞれの方向より中央部付近まで伸びた形状も有効
である。
【0023】(実施例3)図7に第三の発明の実施例の
斜視図を示す。キャリッジ52の両端にコイル22のJ
方向に対しコイル面より高くかつコイルとキャリツジの
接着面55をK方向に覆うようなガイド部53が設けら
れている。このため、図8の正面図に示すように接着剤
54の塗布量が所定の量54aに対し54bの量のよう
に多くなっても余分な接着剤はガイド部53のなかにた
められる。ことため、余分な接着剤がキャリッジの接着
面よりはみだし、機能面、寸法面の不具合が発生するこ
とはない。従って、組立時には接着剤の塗布量の製造規
格レンジをより広くとることができ、安定した組立生産
性と良好な接着品質が確保できる。
斜視図を示す。キャリッジ52の両端にコイル22のJ
方向に対しコイル面より高くかつコイルとキャリツジの
接着面55をK方向に覆うようなガイド部53が設けら
れている。このため、図8の正面図に示すように接着剤
54の塗布量が所定の量54aに対し54bの量のよう
に多くなっても余分な接着剤はガイド部53のなかにた
められる。ことため、余分な接着剤がキャリッジの接着
面よりはみだし、機能面、寸法面の不具合が発生するこ
とはない。従って、組立時には接着剤の塗布量の製造規
格レンジをより広くとることができ、安定した組立生産
性と良好な接着品質が確保できる。
【0024】また、一方で接着剤の塗布量が多めになれ
ば接着面積が増し、接合力が増大する。
ば接着面積が増し、接合力が増大する。
【0025】また、このガイド部53はコイルのキャリ
ツジへ組み込み時の位置ぎめガイドとしても活用できる
ためこの面でも生産性が向上する。
ツジへ組み込み時の位置ぎめガイドとしても活用できる
ためこの面でも生産性が向上する。
【0026】
【発明の効果】以上述べたように本発明によればコイル
とキャリツジの接合に紫外線硬化型嫌気性接着剤を用い
て直接コイルとキャリッジを接合する。そのためコイル
ボビン、ねじなどの締結部材が廃止でき、ボイスコイル
モーターの軽量化およびコイルと中ヨークのギャップ低
減による磁気特性の向上が実現し、キャリッジの起動特
性がアップし装置の高速応答が実現する。また、ボイス
コイルモーター機構を小型化、薄型化することができ、
装置の小型化、薄型化が実現する。
とキャリツジの接合に紫外線硬化型嫌気性接着剤を用い
て直接コイルとキャリッジを接合する。そのためコイル
ボビン、ねじなどの締結部材が廃止でき、ボイスコイル
モーターの軽量化およびコイルと中ヨークのギャップ低
減による磁気特性の向上が実現し、キャリッジの起動特
性がアップし装置の高速応答が実現する。また、ボイス
コイルモーター機構を小型化、薄型化することができ、
装置の小型化、薄型化が実現する。
【0027】また、紫外線硬化接着する方式を用いるこ
とにより、接着剤の塗布時間と硬化時間がわずか10数
秒で済むため極めて生産性がよい。
とにより、接着剤の塗布時間と硬化時間がわずか10数
秒で済むため極めて生産性がよい。
【0028】また、本発明による接着剤による製造作業
は、機械装置化により作業条件均一化が容易に図れるた
め品質の安定性が極めて良い。
は、機械装置化により作業条件均一化が容易に図れるた
め品質の安定性が極めて良い。
【0029】さらに、接着剤の嫌気性特性により動作時
のコイルの発熱による経時的な接着力の上昇と高レベル
の耐熱性の保証による接着信頼性の向上を得ることがで
き、装置の信頼性が向上する。
のコイルの発熱による経時的な接着力の上昇と高レベル
の耐熱性の保証による接着信頼性の向上を得ることがで
き、装置の信頼性が向上する。
【0030】従って、組立作業面でも、接着剤を初期的
に内部まで硬化させるために長時間の紫外線照射あるい
は複数回の接着剤の塗布を繰り返す必要はなくこの面で
もより生産性がよい。
に内部まで硬化させるために長時間の紫外線照射あるい
は複数回の接着剤の塗布を繰り返す必要はなくこの面で
もより生産性がよい。
【0031】また、キャリッジの接着面に溝を設けるこ
とにより接着面に接着剤が効率よく短時間に充填して生
産性がよいし、接着面積の増加による接着力の増大も実
現する。また、溝内部の接着剤の充填状態が目視で確認
できるため接着部の品質を極めて簡便な方法で保証でき
る。
とにより接着面に接着剤が効率よく短時間に充填して生
産性がよいし、接着面積の増加による接着力の増大も実
現する。また、溝内部の接着剤の充填状態が目視で確認
できるため接着部の品質を極めて簡便な方法で保証でき
る。
【0032】さらに、キャリツジの両端にガイドを設け
ることにより接着剤を所定の塗布量より多く塗布しても
余分な接着剤がキャリッジの接着面からはみだし、機能
上、寸法上の不具合が発生することがなく、組立時の品
質管理が容易である。
ることにより接着剤を所定の塗布量より多く塗布しても
余分な接着剤がキャリッジの接着面からはみだし、機能
上、寸法上の不具合が発生することがなく、組立時の品
質管理が容易である。
【0033】そのため、接着剤の塗布量の製造規格の管
理レンジをひろげることができるためこの面でも品質管
理が容易になり生産性がよい。
理レンジをひろげることができるためこの面でも品質管
理が容易になり生産性がよい。
【図1】本発明の第一の実施例の分離型光学系を有する
光記録再生装置の概略を示す図。
光記録再生装置の概略を示す図。
【図2】本発明の実施例のキャリッジとボイスコイルモ
ーター機構を示す図。
ーター機構を示す図。
【図3】キャリツジとコイル部の接着方法の詳細を示す
図。
図。
【図4】装置の連続運転時間と接着力の安全率の変化を
示す図。
示す図。
【図5】本発明の第二の実施例を示す斜視図。
【図6】本発明の第二の実施例を示す平面断面図。
【図7】本発明の第三の実施例を示す斜視図
【図8】本発明の第三の実施例を示す正面図
11,可動ヘッド部 12,ボイスコイルモーター 22,コイル 13,42,52,キャリッジ 24,54,接着剤 24a,接着剤表面 24b,接着剤内部 32,紫外線照射装置 33,紫外線照射ランプ 44,溝 53,ガイド部
Claims (3)
- 【請求項1】 ボイスコイルモーターでキャリッジを駆
動制御し、分離光学系を有する光記録再生装置におい
て、該ボイスコイルモーターのコイルと該キャリッジの
接合に紫外線硬化型嫌気性接着剤を用いたことを特徴と
する光記録再生装置。 - 【請求項2】 請求項1記載のキャリッジにコイルとの
接合面に溝を設けたことを特徴とする請求項1記載の光
記録再生装置。 - 【請求項3】 請求項1記載のキャリッジにコイルとの
接合面にガイドを設けたことを特徴とする請求項1記載
の光記録再生装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9291992A JPH05290529A (ja) | 1992-04-13 | 1992-04-13 | 光記録再生装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9291992A JPH05290529A (ja) | 1992-04-13 | 1992-04-13 | 光記録再生装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05290529A true JPH05290529A (ja) | 1993-11-05 |
Family
ID=14067899
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9291992A Pending JPH05290529A (ja) | 1992-04-13 | 1992-04-13 | 光記録再生装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05290529A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100776893B1 (ko) * | 2001-02-23 | 2007-11-19 | 산요덴키가부시키가이샤 | 광학 헤드의 광검출기 부착 장치 |
-
1992
- 1992-04-13 JP JP9291992A patent/JPH05290529A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100776893B1 (ko) * | 2001-02-23 | 2007-11-19 | 산요덴키가부시키가이샤 | 광학 헤드의 광검출기 부착 장치 |
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