JPH1021568A - 光学ピックアップ装置及び光学ピックアップ装置の製造方法 - Google Patents

光学ピックアップ装置及び光学ピックアップ装置の製造方法

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JPH1021568A
JPH1021568A JP17519996A JP17519996A JPH1021568A JP H1021568 A JPH1021568 A JP H1021568A JP 17519996 A JP17519996 A JP 17519996A JP 17519996 A JP17519996 A JP 17519996A JP H1021568 A JPH1021568 A JP H1021568A
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JP
Japan
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objective lens
base
pickup device
movable
light source
Prior art date
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Application number
JP17519996A
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English (en)
Inventor
Hideo Okuma
英生 大熊
Tomoyuki Ishida
友之 石田
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 対物レンズ21が取付けられたレンズホルダ
19を移動操作したときにも、傾き(スキュー)が生じ
ないようにして、情報信号の記録密度が高密度化された
光学記録媒体に対する対応を可能とする。 【解決手段】 ヨーク3,2及びマグネット4a,4b
からなる磁気回路部とレンズホルダ19及び対物レンズ
21からなる可動部との位置関係を、可動部の支持ブロ
ック8,9のベース1に対する位置を調整後に固定する
こととして、電磁力の作用点と可動部との重心とが一致
する位置関係とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスクや光磁
気ディスクの如き光学記録媒体に対して情報信号の書き
込み及び読み出しを行う光学ピックアップ装置及びこの
光学ピックアップ装置の製造方法に関する技術分野に属
する。
【0002】
【従来の技術】従来、いわゆる光ディスクや光磁気ディ
スクの如き光学記録媒体が提案されており、また、これ
ら光学記録媒体に対する情報信号の書き込み及び読み出
しを行う光学ピックアップ装置が提案されている。この
光学記録媒体は、合成樹脂やガラスからなる透明基板
と、この透明基板の主面部上に被着形成された磁性材料
や金属材料からなる信号記録層とを有して構成されてい
る。そして、上記光学ピックアップ装置は、光源として
半導体レーザを有し、この半導体レーザより発せられる
光束を、対物レンズを介して、上記透明基板を透して上
記光学記録媒体の信号記録層上に集光させるように構成
されている。また、この光学ピックアップ装置は、上記
信号記録層上に集光された光束の該信号記録層による反
射光を検出する光検出器を有している。
【0003】上記光学記録媒体においては、上記信号記
録層に対して上記光束が集光して照射されることによ
り、あるいは、該光束の照射と外部磁界の印加との併用
により、該信号記録層に対する情報信号の書き込みが行
われる。また、この光学記録媒体においては、上記信号
記録層に照射された光束の反射光の光量、または、偏光
方向の変動を検出することにより、該信号記録層に書き
込まれている情報信号の読み出しを行うことができる。
この光学ピックアップ装置においては、上記半導体レー
ザ及び上記光検出器は、光源ブロックを構成する同一の
フレームによって位置決めされて保持されている。この
フレームは、金属や合成樹脂材料の如き充分な剛性を有
する材料により形成されている。
【0004】ところで、上述のような光学ピックアップ
装置においては、上記光学記録媒体において情報信号が
書き込まれる位置に対して、常に、上記対物レンズを透
過した光束を集光させる必要がある。
【0005】例えば、上記光学記録媒体が光ディスクで
ある場合には、情報信号は、該光ディスクの信号記録層
上に略々同心円状をなして螺旋(スパイラル)状に形成
された記録トラックに沿って書き込まれる。そして、上
記光学ピックアップ装置は、中心部分を保持されて回転
操作される光ディスクに対向されてこの光ディスクの径
方向に移動操作されることによって、この光ディスクと
の相対的な位置としては上記記録トラックに沿って移動
されながら、該記録トラックに対して、情報信号の書き
込みまたは読み出しを行う。そして、この光学ピックア
ップ装置は、上記対物レンズによる上記光束の集光位置
を、上記光ディスクの面振れ及び偏心による上記記録ト
ラックの位置の変位に追従させなければならない。
【0006】そのため、上記光学ピックアップ装置は、
上記対物レンズをこの対物レンズの光軸方向(すなわ
ち、フォーカス方向)とこの光軸及び上記記録トラック
の接線に直交する方向(すなわち、トラッキング方向)
とに移動操作する対物レンズ駆動機構(2軸アクチュエ
ータ)を備えている。
【0007】この対物レンズ駆動機構は、図6に示すよ
うに、上記対物レンズ121が取付けられたレンズホル
ダ119を弾性部材である板バネ部材110,111,
115,116を介して固定ブロック109に対して取
付けることにより、上記フォーカス方向(図6中Z軸方
向)及びトラッキング方向(図6中Y軸方向)の2方向
に移動可能としている。上記固定ブロック109は、こ
の対物レンズ駆動機構の基台部101上に取付け部10
6を介して固定されている。
【0008】また、この対物レンズ駆動機構において
は、上記対物レンズ121を電磁力により、上記2方向
に移動操作することができるようになされている。すな
わち、上記基台部101上には、ヨーク102及びこの
ヨーク102に取付けられた図示しないマグネットによ
り構成された磁気回路部が配設されている。そして、上
記レンズホルダ119には、上記磁気回路部が発生する
磁界中に位置する図示しない駆動コイルが取付けられて
いる。すわなち、この対物レンズ駆動機構においては、
上記駆動コイルに駆動電流が供給されると、この駆動コ
イルは、上記磁気回路部より電磁力を受け、上記レンズ
ホルダ119を移動させる。
【0009】この対物レンズ駆動機構は、上記基台部1
01が上記フレーム上に取付けられることにより該フレ
ーム上に配設されている。そして、この対物レンズ駆動
機構は、上記対物レンズによる上記光束の集光位置と上
記記録トラックとのずれ量を示すエラー信号(フォーカ
スエラー信号及びトラッキングエラー信号)に基づく駆
動電流を供給されて、該対物レンズを移動操作する。し
たがって、上記対物レンズ駆動機構は、上記光ディスク
の回転周期に同期して、上記対物レンズについて周期的
な移動操作を行うこととなる。
【0010】ところで、上記対物レンズ駆動機構におい
ては、上記駆動コイルに駆動電流が供給されていない場
合には、図7に示すように、上記可動部は、この可動部
の自重によって、上記各板バネ部材110,111,1
15,116の中立位置(該各板バネ部材110,11
1,115,116が変位しない位置)よりも、図7中
矢印−Sで示す所定の距離だけ、下方側に移動した自然
位置となっている。そして、上記可動部は、上記駆動コ
イルに駆動電流が供給されることにより上向きの電磁力
を受けると、上記各板バネ部材110,111,11
5,116の中立位置を経て、さらに、図8に示すよう
に、該中立位置よりも図8中矢印+Sで示す所定距離だ
け上方側まで移動操作される。このとき、上記可動部
は、上記磁気回路より受ける電磁力の作用点Cにおい
て、fの力を受けている。上記可動部は、上記電磁力f
と、上記可動部の自重及び上記各板バネ部材110,1
11,115,116の上記中立位置への復元力の和と
が均衡した位置で、停止する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
に上記光学ピックアップ装置に備えられた対物レンズ駆
動機構において、上記可動部が上記磁気回路より受ける
電磁力の作用点Cは、図9及び図10に示すように、略
々上記マグネットの中心(Mg中心)と考えてよい。ま
た、上記可動部において、上記各板バネ部材110,1
11,115,116の上記中立位置への復元力(サス
ペンション反力)aは、この可動部の重心gに作用する
ようになされている。
【0012】したがって、図9に示すように、上記作用
点Cと上記可動部の重心Gとが水平方向にずれている場
合には、該可動部には、図10に示すように、該作用点
Cに鉛直方向の電磁力fが加えられたとき、回転モーメ
ントMが生ずる。
【0013】また、上記可動部においては、図12に示
すように、上記作用点Cと上記可動部の重心Gとが鉛直
方向にずれている場合には、該作用点Cに水平方向の電
磁力fが加えられたとき、回転モーメントMが生ずる。
【0014】すなわち、上記可動部は、上記作用点Cと
この可動部の重心Gとが一致していない場合には、上記
電磁力fが加えられたとき、図11及び図13に示すよ
うに、上記回転モーメントMに従ってラジアル(Ra
d)方向に所定角度θだけ回転されることとなり、上記
対物レンズ121にスキュー(Skew)(傾き)を生
じさせることとなる。
【0015】このような、上記対物レンズ121のスキ
ューは、特に、情報信号の記録密度が向上された高記録
密度の光学記録媒体を再生する場合において、該光学記
録媒体よりの読み取り信号に対する影響が大きく、該信
号の読み取りを不可能にしてしまう虞れがある。
【0016】そこで、本発明は、上述の実情に鑑みて提
案されるものであって、対物レンズ駆動機構により対物
レンズを移動操作したときにおいても、この対物レンズ
のスキュー(傾き)の発生が抑制され、高密度に情報信
号が記録された光学記録媒体からの情報信号の読み取り
が良好に行えるようになされた光学ピックアップ装置及
びこのような光学ピックアップ装置の製造方法の提供と
いう課題を解決しようとするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
め、本発明に係る光学ピックアップ装置は、対物レンズ
及び駆動コイルを有し基台部に対して移動可能に支持さ
れた可動部と、該基台部上に配設され該可動部の駆動コ
イルを磁界中に位置させる磁気回路部と、該基台部が取
付けられるとともに該対物レンズに光束を入射させる光
源を有する光源ブロックとを備え、上記可動部は、上記
基台部に対して、上記駆動コイルが上記磁気回路より受
ける電磁力の作用点が該可動部の重心に対応することと
なる位置に位置決めされており、上記基台部は、上記光
源ブロックに対して、上記対物レンズの光軸がこの対物
レンズに入射される光束の方向に一致することとなる位
置に位置決めされているものである。
【0018】また、本発明に係る光学ピックアップ装置
の製造方法は、対物レンズ及び駆動コイルを有し基台部
に対して移動可能に支持された可動部と該基台部上に配
設され該可動部の駆動コイルを磁界中に位置させる磁気
回路部と該基台部が取付けられるとともに該対物レンズ
に光束を入射させる光源を有する光源ブロックとを備え
た光学ピックアップ装置の製造方法であって、上記可動
部の上記基台部に対する位置を上記駆動コイルが上記磁
気回路より受ける電磁力の作用点が該可動部の重心に対
応することとなる位置に調整した後に固定し、次に、上
記基台部の上記光源ブロックに対する位置を上記対物レ
ンズの光軸がこの対物レンズに入射される光束の方向に
一致することとなる位置に調整した後に固定することと
なされたものである。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら説明する。
【0020】この実施の形態は、本発明に係る光学ピッ
クアップ装置を、光学記録媒体である光ディスクに対す
る情報信号の書き込み及び読み出しを行う光学ピックア
ップ装置として構成した実施の形態である。
【0021】上記光ディスクとしては、情報信号の書き
込み及び読み出しが可能ないわゆる光磁気ディスク、ま
たは、情報信号の読み出しのみが可能なものが用いられ
る。上記光磁気ディスクは、ポリカーボネイト(PC)
の如き合成樹脂やガラスからなる円盤状の透明基板と、
この透明基板の主面部上に被着形成された磁性材料から
なる信号記録層とを有して構成されている。この光磁気
ディスクにおいては、上記信号記録層に対してレーザ光
束を集光して照射してこの信号記録層を局所的にこの信
号記録層をなす磁性材料のキュリー温度以上に加熱し、
この加熱部分に外部磁界を印加することにより、情報信
号の書き込みが行われる。そして、この光磁気ディスク
においては、上記信号記録層にレーザ光束を照射し、こ
のレーザ光束の該信号記録層による反射光の偏光方向の
変動を検出することにより、該信号記録層に書き込まれ
ている情報信号の読み出しを行うことができる。
【0022】また、情報信号の読み出しのみが可能な光
ディスクは、ポリカーボネイト(PC)の如き合成樹脂
からなる円盤状の透明基板を有し、この透明基板の主面
部に形成されたピットにより情報信号が記録され、この
ピットが形成された透明基板の主面部上にアルミニウム
の如き金属材料からなる反射膜が被着形成されて構成さ
れている。この光ディスクにおいては、上記反射膜が信
号記録層となる。この光ディスクにおいては、上記信号
記録層にレーザ光束を照射し、このレーザ光束の該信号
記録層による反射光の光量の変動を検出することによ
り、該信号記録層に書き込まれている情報信号の読み出
しを行うことができる。
【0023】上記光ディスクの中心部分には、この光デ
ィスクを位置決めして保持するためのチャッキング孔が
設けられている。この光ディスクは、この光ディスクに
対して情報信号の記録及び再生を行う記録再生装置に装
着されると、この記録再生装置のディスクテーブル上に
位置決めされて保持される。上記ディスクテーブルは、
円盤状に形成され、中心部分を上記記録再生装置のスピ
ンドルモータの駆動軸に取付けられている。このディス
クテーブルの上面中央部分には、略々円錐台形状を有す
るセンタリング突起が設けられている。上記光ディスク
1の中心部分が上記ディスクテーブル上に載置される
と、このディスクテーブルは、上記センタリング突起を
上記チャッキング孔に嵌合させて該光ディスクをセンタ
リング(調芯)して保持する。そして、上記ディスクテ
ーブル上に保持された光ディスクは、上記スピンドルモ
ータによって回転操作される。
【0024】そして、本発明に係る光学ピックアップ装
置は、図1及び図5に示すように、光源ブロック35を
有して構成されている。この光源ブロック35は、例え
ば、アルミダイカストや、ガラス繊維と合成樹脂との複
合材料の如き、充分な剛性を有する材料によって形成さ
れている。この光源ブロック35内には、光源となる半
導体レーザを有する発光受光複合素子(レーザカプラ)
26が位置決めされて保持されている。この発光受光複
合素子26は、レーザ光束を発し、上記光源ブロック3
5に設けられた透孔36を介して、このレーザ光束を上
記光源ブロック35上に配設された対物レンズ駆動機構
により支持された対物レンズ21に入射させる。この対
物レンズ21は、入射されたレーザ光束を、上記光ディ
スクの信号記録層上に集光して照射する。この対物レン
ズ21は、光軸を、上記光ディスクの信号記録層に対し
て垂直、すなわち、上記スピンドルモータの駆動軸に平
行として支持されている。
【0025】上記光源ブロック35は、一側側にガイド
シャフト挿通孔41を有し、他側側に支持シャフト挿通
溝部44を有している。この光源ブロック35は、上記
ガイドシャフト挿通孔41に上記記録再生装置内に設け
られたガイドシャフト42を挿通させ、上記支持シャフ
ト挿通溝部44内に該ガイドシャフト42に平行な支持
シャフト45を挿通させることにより、該ガイドシャフ
ト42及び該支持シャフト45に沿って移動可能に支持
される。上記光学ブロック35は、上記ガイドシャフト
42及び上記支持シャフト45に沿って移動操作される
ことにより、上記ディスクテーブル上に保持された光デ
ィスクに上記対物レンズ21を対向させた状態で、この
光ディスクの径方向に該光ディスクの内外周に亘って移
動する。なお、上記支持シャフト挿通孔41の内周面部
は、スラストベアリング43となされている。
【0026】上記対物レンズ駆動機構は、上記光源ブロ
ック35上に固定して配設される基台部1を有してい
る。この基台部1は、上記光源ブロック35に対し、後
述するように、位置を調整された後に、該光源ブロック
35に対して固定される。そして、この対物レンズ駆動
機構は、上記対物レンズ21が取付けられ上記基台部1
の上方側に配設されるレンズホルダ本体部19を有して
いる。このレンズホルダ本体部19は、合成樹脂材料に
より枠状の形状を有して形成され、前端側部分に、上記
対物レンズが嵌合される対物レンズ取付け孔20が設け
られている。この対物レンズ取付け孔20には、上記対
物レンズ21が上方側より嵌合されて取付けられる。こ
のレンズホルダ本体部19は、両側側部分を、弾性部材
である一対の板バネ部材15,16を介して、上側固定
ブロック9に対して支持されている。
【0027】これら板バネ部材15,16は、燐青銅の
如き適切な弾性を有する金属材料により、薄く細長い板
状に一体的に形成されている。これらレンズホルダ本体
部19及び上記上側固定ブロック9と上記各板バネ部材
15,16とは、いわゆるアウトサート成型により、該
各板バネ部材15,16の先端側部分及び基端側部分が
該レンズホルダ本体部19及び該上側固定ブロック9の
内部に埋没された状態で連結されている。これら板バネ
部材15,16の基端部分は、上記上側固定ブロック9
の後端面より、接続端子として後方側に突出されてい
る。また、これら板バネ部材15,16の先端部分は、
上記レンズホルダ本体部19内に埋設され後端部をこの
レンズホルダ本体部19の後端面より接続端子31とし
て後方側に突出させた端子板に連設されている。
【0028】また、上記レンズホルダ本体部19の下面
部には、ホルダ支持枠14が取付けられている。このホ
ルダ支持枠14は、上記レンズホルダ本体部19と同様
の材料により、該レンズホルダ本体部19の両側側部分
を支持する枠状に形成されている。このホルダ支持枠1
4は、上面部に一対の位置決め突起33,33が突設さ
れており、これら位置決め突起33,33によって上記
レンズホルダ本体部19に対して位置決めされ、このレ
ンズホルダ本体部19に対して接着剤により接着されて
固定される。このホルダ支持枠14は、両側側部分を、
弾性部材である一対の板バネ部材10,11を介して、
下側固定ブロック8に対して支持されている。
【0029】これら板バネ部材10,11は、燐青銅の
如き適切な弾性を有する金属材料により、薄く細長い板
状に一体的に形成されている。これらホルダ支持枠14
及び上記下側固定ブロック8と上記各板バネ部材10,
11とは、いわゆるアウトサート成型により、該各板バ
ネ部材10,11の先端側部分及び基端側部分が該ホル
ダ支持枠14及び該下側固定ブロック8の内部に埋没さ
れた状態で連結されている。これら板バネ部材10,1
1の基端部分は、上記下側固定ブロック8の後端面よ
り、接続端子として後方側に突出されている。また、こ
れら板バネ部材10,11の先端部分は、上記ホルダ支
持枠14内に埋設され後端部をこのホルダ支持枠14の
後端面より接続端子31として後方側に突出させた端子
板に連設されている。
【0030】上記下側固定ブロック8及び上側固定ブロ
ック9は、固定板6を介して、上記基台部1上に固定し
て配設される。すなわち、上記下側固定ブロック8が上
記固定板6上に接着剤により接着されて固定され、この
下側固定ブロック8上に上記上側固定ブロック9が接着
剤により接着されて固定され、さらに、該固定板6が上
記基台部1に対して接着剤により接着されて(または、
半田付けにより)固定されることにより、固定部が構成
される。
【0031】なお、上記固定板6の両側側部分には、上
記下側固定ブロック8を位置決めするための位置決め突
片7,7が突設されている。また、上記下側固定ブロッ
ク8の上面部には、上記上側固定ブロック9を位置決め
するための位置決め突起32が設けられている。そし
て、上記基台部1の後方側部分には、上記固定板6の両
側部分を保持するための一対の保持片37,37が突設
されている。上記固定板6は、上記基台部1に対し、後
述するように、位置を調整された後に、該基台部1に対
して固定される。
【0032】上記各板バネ部材10,11,15,16
は、それぞれ、直線部分とクランク部12,13,1
7,18とを有し、基端側が上記各固定ブロック8,9
からなる上記固定部に取付けられ、先端側が上記レンズ
ホルダ本体部19または上記ホルダ支持枠14に取付け
られている。これら板バネ部材10,11,15,16
は、上記各直線部分を互いに略々平行とし、上記レンズ
ホルダ本体部19及び上記ホルダ支持枠14を上記固定
部に対して変位可能に支持している。そして、上記クラ
ンク部12,13,17,18は、上記各板バネ部材1
0,11,15,16の基端側部分に設けられ、2カ所
の互いに反対方向の90°の屈折部を有して形成されて
いる。これら板バネ部材10,11,15,16におい
て、上記直線部分の基端部と上記クランク部12,1
3,17,18の先端部とは、幅広の連結板部を介し
て、互いに連設されている。また、これら板バネ部材1
0,11,15,16においては、上記クランク部1
2,13,17,18の基端側及び中途部分の両側を囲
むようにして、変位規制片部28が設けられている。こ
れら変位規制片部28と上記クランク部12,13,1
7,18とは、これらクランク部12,13,17,1
8が変位していない自然状態においては、互いに縁部を
離間させている。また、上記各クランク部12,13,
17,18は、上記各板バネ部材10,11,15,1
6において、上記直線部分よりも細く(幅が狭く)形成
されている。
【0033】そして、上記ホルダ支持枠14及び上記レ
ンズホルダ本体部19には、コイルボビン22が取付け
られている。このコイルボビン22は、上方側及び下方
側が開放された中空の四角柱状に形成されている。この
コイルボビン22は、上記レンズホルダ本体部19及び
上記ホルダ支持枠14の略々中央部に設けられた透孔部
内に嵌合されるとともに、該ホルダ支持枠14の上面部
に突設された一対の位置決め突片29,29により位置
決めされて、該レンズホルダ本体部19及び該ホルダ支
持枠14に対して、接着剤により接着されて固定されて
いる。
【0034】上記レンズホルダ本体部19、上記ホルダ
支持枠14及び上記コイルボビン22は、この対物レン
ズ駆動機構の可動部を構成している。
【0035】上記コイルボビン22には、それぞれ駆動
コイルとなるフォーカス駆動コイル23及びトラッキン
グ駆動コイル24,24が取付けられている。上記フォ
ーカス駆動コイル23は、上記コイルボビン22の側面
部(外周部)に対して巻回され、コイルの中心軸を上記
対物レンズ21の光軸に対して平行としている。上記ト
ラッキング駆動コイル24,24は、それぞれトラッキ
ングコイルボビン25,25に巻回されて構成され、こ
れらトラッキングコイルボビン25,25が上記コイル
ボビン22の前端面部に取付けられることにより、該コ
イルボビン22に取付けられている。これらトラッキン
グ駆動コイル24,24は、コイルの中心軸を互いに平
行となすとともに、該中心軸を上記各板バネ部材10,
11,15,16の直線部分に平行となし、該中心軸を
上記対物レンズ21の光軸に対して直交する方向として
いる。
【0036】上記各コイル23,24,24の巻始め及
び巻終わりの引き出し線は、上記コイルボビン22の後
方側に突設された4本の端子棒30,30,30,30
に対応して接続されている。そして、これら端子棒3
0,30,30,30は、上記レンズホルダ本体部19
内及び上記ホルダ支持枠14内に埋設された端子板のこ
れらレンズホルダ本体部19及びホルダ支持枠14の後
端面より後方側に突出された各接続端子31,31,3
1,31に対応して、半田付けにより接続されている。
【0037】そして、上記基台部1上には、磁気回路を
構成する前後一対のヨーク3,2がこの基台部1に対し
て一体的に立設されている。これら基台部1及び各ヨー
ク3,2は、鉄の如き磁性材料(高透磁率材料)により
形成されている。この前側のヨーク3は、上記ホルダ支
持枠14及び上記レンズホルダ本体部19の中央部の透
孔内に下方側より進入され、上記コイルボビン22の前
方側、すなわち、上記各トラッキング駆動コイル24,
24の前方側に位置している。この前側のヨーク3の後
面部には、前側マグネット4aが、接着剤を用いた接着
により取付けられている。また、後側のヨーク2は、上
記コイルボビン22内の中空部に、下方側より進入され
ている。この後側のヨーク2の前面部には、後側マグネ
ット4bが、接着剤を用いた接着により取付けられてい
る。
【0038】そして、上記各ヨーク3,2の上端部同士
は、連結板5を介して、互いに連結されている。この連
設板5は、上記各ヨーク3,2と同様に、鉄の如き磁性
材料(高透磁率材料)により形成されている。
【0039】これら各ヨーク3,2、各マグネット4
a,4b及び上記連結板5からなる磁気回路は、発生す
る磁界中に上記各駆動コイル23、24,24を位置さ
せている。
【0040】この対物レンズ駆動機構においては、上記
対物レンズ21は、この対物レンズ21の光軸方向(す
なわち、図1中矢印Fで示すフォーカス方向、鉛直方
向)及び該光軸及び上記光ディスクの記録トラックの接
線に直交する方向(すなわち、図1中矢印Tで示すトラ
ッキング方向、水平方向)の2方向に移動可能に支持さ
れているとともに、上記各コイル23,24,24及び
上記各マグネット4a,4b間に生ずる電磁力により、
該2方向に移動操作される。上記記録トラックは、光デ
ィスクにおいて、上記信号記録層上に略々同心円状をな
して螺旋(スパイラル)状に形成されている。この光デ
ィスクにおいて、情報信号は、上記記録トラックに沿っ
て書き込まれる。
【0041】この対物レンズ駆動機構は、上記対物レン
ズ21を上記光ディスクの変位に追従させるために該対
物レンズ21を移動操作する。すなわち、上記光学ピッ
クアップ装置は、上記光ディスクの信号記録層上の情報
信号が書き込まれる位置に対して、常に、上記対物レン
ズ21を透過した光束を集光させることとなる。
【0042】この光学ピックアップ装置は、上記チャッ
キング孔において上記ディスクテーブル上に保持されて
上記スピンドルモータによって回転操作される光ディス
クに対向され、上記ガイドシャフト42及び上記支持シ
ャフト45に沿って該光ディスクの径方向に移動操作さ
れることによって、この光ディスクとの相対的な位置と
しては上記記録トラックに沿って移動されながら、該記
録トラックに対して、情報信号の書き込みまたは読み出
しを行う。したがって、この光学ピックアップ装置は、
上記対物レンズ21による上記レーザ光束の集光位置
を、上記光ディスクの面振れ及び偏心による上記記録ト
ラックの位置の変位に追従させなければならない。その
ため、上記対物レンズ駆動機構は、上記対物レンズ21
を上記フォーカス方向と上記トラッキング方向とに移動
操作する。
【0043】この対物レンズ駆動機構においては、上記
フォーカス駆動コイル23に、上記各固定ブロック8,
9の後端面より突出された接続端子及び上記各板バネ部
材10,11,15,16及び上記各端子板を介して、
フォーカス駆動電流が供給されることにより、上記レン
ズホルダ本体部19は、図1及び図2中矢印Fで示すよ
うに、上記フォーカス方向に移動操作される。また、こ
の対物レンズ駆動機構においては、上記トラッキング駆
動コイル24,24に、上記各固定ブロック8,9の後
端面より突出された接続端子及び上記各板バネ部材1
0,11,15,16及び上記各端子板を介して、トラ
ッキング駆動電流が供給されることにより、上記レンズ
ホルダ本体部19は、図1及び図3中矢印Tで示すよう
に、上記トラッキング方向に移動操作される。
【0044】この対物レンズ駆動機構において、上記フ
ォーカス駆動電流及び上記トラッキング駆動電流は、上
記対物レンズ21による上記レーザ光束の集光位置と上
記記録トラックとのずれ量を示すエラー信号(フォーカ
スエラー信号及びトラッキングエラー信号)に基づいて
供給される。したがって、この対物レンズ駆動機構は、
上記光ディスクの回転周期に同期して、上記対物レンズ
21について周期的な移動操作を行うこととなる。
【0045】ところで、この対物レンズ駆動機構におい
ては、上記トラッキング駆動コイル24,24にトラッ
キング駆動電流が供給されていない場合には、上記可動
部は、図3示すように、上記各板バネ部材10,11,
15,16の水平方向への中立位置(該各板バネ部材1
0,11,15,16が水平方向に変位しない位置)で
ある自然位置となっている。そして、上記可動部は、上
記トラッキング駆動コイル24,24に駆動電流が供給
されることにより水平方向の電磁力を受けると、上記各
板バネ部材10,11,15,16の中立位置より外れ
て、水平方向に移動操作される。このとき、上記可動部
は、上記磁気回路より受ける電磁力の作用点Cにおい
て、電磁力fを受けている。上記可動部は、上記電磁力
fと、上記各板バネ部材10,11,15,16の上記
中立位置への復元力とが均衡した位置で、停止する。
【0046】また、この対物レンズ駆動機構において
は、上記フォーカス駆動コイル23にフォーカス駆動電
流が供給されていない場合には、図2に示すように、上
記可動部は、この可動部の自重によって、上記各板バネ
部材10,11,15,16の中立位置(該各板バネ部
材10,11,15,16が変位しない位置)よりも下
方側に移動した自然位置となっている。そして、上記可
動部は、上記フォーカス駆動コイル23に駆動電流が供
給されることにより上向きの電磁力を受けると、上記各
板バネ部材10,11,15,16の中立位置を経て、
さらに、該中立位置よりも上方側まで移動操作される。
このとき、上記可動部は、上記磁気回路より受ける電磁
力の作用点Cにおいて、電磁力fを受けている。上記可
動部は、上記電磁力fと、上記可動部の自重及び上記各
板バネ部材10,11,15,16の上記中立位置への
復元力の和とが均衡した位置で、停止する。
【0047】そして、この対物レンズ駆動機構におい
て、上記可動部が上記磁気回路より受ける電磁力の作用
点Cは、図2及び図3に示すように、略々上記マグネッ
トの中心と考えてよい。また、上記可動部において、上
記各板バネ部材10,11,15,16の上記中立位置
への復元力は、この可動部の重心Gに作用するようにな
されている。
【0048】したがって、図3に示すように、上記作用
点Cと上記可動部の重心Gとが水平方向にΔYだけずれ
ている場合には、該可動部には、該作用点Cに鉛直方向
の電磁力fが加えられたとき、回転モーメントMが生ず
る。
【0049】この光学ピックアップ装置の対物レンズ駆
動機構においては、上記可動部は、上記トラッキング駆
動コイル24,24にトラッキング駆動電流が供給され
ていない状態において、上記基台部1に対して、図3中
Y軸方向について、上記フォーカス駆動コイル23が上
記磁気回路より受ける電磁力fの作用点Cが該可動部の
重心Gに対応することとなる位置、すなわち、上記作用
点Cと上記可動部の重心Gと間の距離であるΔYが0と
なるような位置に位置決めされている。
【0050】また、図2に示すように、上記可動部にお
いて、上記作用点Cと上記可動部の重心Gとが鉛直方向
にΔZだけずれている場合には、該作用点Cに水平方向
の電磁力fが加えられたとき、回転モーメントMが生ず
る。
【0051】この光学ピックアップ装置の対物レンズ駆
動機構においては、上記可動部は、上記フォーカス駆動
コイル23にフォーカス駆動電流が供給されていない状
態において、図2中Z軸方向について、上記基台部1に
対して、上記トラッキング駆動コイル24,24が上記
磁気回路より受ける電磁力fの作用点Cが該可動部の重
心Gに対応することとなる位置、すなわち、上記作用点
Cと上記可動部の重心Gと間の距離であるΔZが0とな
るような位置に位置決めされている。
【0052】すなわち、この対物レンズ駆動機構におい
て、上記可動部は、上記作用点Cとこの可動部の重心G
とが一致していることにより、該作用点Cに上記電磁力
fが加えられたとき、上記回転モーメントMが生じない
ので上記基台部1に対して回転されることがなく、上記
対物レンズ21にスキュー(Skew)(傾き)を生じ
させない。
【0053】さらに、この光学ピックアップ装置の対物
レンズ駆動機構においては、上記可動部は、図4中X軸
方向についても、上記基台部1に対して、上記各ヨーク
3,2と上記コイルボビン22との位置関係が前後均等
となる位置に位置決めされている。このような上記可動
部の上記基台部1に対する位置決めは、図4に示すよう
に、上記固定板6の該基台部1に対する位置を調整した
後で、該固定板6を該基台部1に対して半田や接着剤の
如き固定材38により固定することにより行う。
【0054】そして、上記基台部1は、図5に示すよう
に、上記光源ブロック35に対して、上記対物レンズ2
1の光軸がこの対物レンズ21に入射される光束の方向
に一致することとなる位置に位置決めされている。すな
わち、上記基台部1は、上記光源ブロック35に対する
タンジェンシャル(Tan)方向及びラジアル(Ra
d)方向の傾き(Skew)を調整された後に、該光源
ブロック35に対して半田や接着剤の如き固定材39,
40により固定される。
【0055】上述のように、この対物レンズ駆動機構に
おいては、上記対物レンズ21が上記基台部1に対して
移動操作されてもこの対物レンズ21に上記光源ブロッ
ク35に対するスキューが生じないので、特に、情報信
号の記録密度が向上された高記録密度の光学記録媒体を
再生する場合においても、該情報信号の読み取りが良好
に行われる。
【0056】上記対物レンズ21により上記信号記録層
上に集光された上記レーザ光束は、この信号記録層にお
いて、この信号記録層に書き込まれている情報信号に応
じて反射強度または偏光方向を変調されて、反射され
る。この信号記録層において反射された反射光束は、上
記対物レンズ21に戻り、この対物レンズ21を経て、
上記光源ブロック35内の発光受光複合素子内に配設さ
れた図示しない光検出器により受光される。この光検出
器は、複数のフォトディテクタを有して構成されてい
る。この光検出器よりの出力信号からは、上記光ディス
クよりの情報信号の読み取り信号、上記フォーカスエラ
ー信号及び上記トラッキングエラー信号が生成される。
【0057】そして、上述のような光学ピックアップ装
置を製造するにあたっては、上記可動部の上記基台部1
に対する位置を、図3中Y軸方向について、上記フォー
カス駆動コイル23が上記磁気回路より受ける電磁力f
の作用点Cが該可動部の重心Gに対応することとなる位
置、すなわち、上記作用点Cと上記可動部の重心Gと間
の距離であるΔYが0となるような位置に位置決めす
る。また、この光学ピックアップ装置を製造するにあた
っては、上記可動部の上記基台部1に対する位置を、図
2中Z軸方向について、上記トラッキング駆動コイル2
4,24が上記磁気回路より受ける電磁力fの作用点C
が該可動部の重心Gに対応することとなる位置、すなわ
ち、上記作用点Cと上記可動部の重心Gと間の距離であ
るΔZが0となるような位置に位置決めする。さらに、
この光学ピックアップ装置を製造するにあたっては、上
記可動部の上記基台部1に対する位置を、図4中X軸方
向についても、上記基台部1に対して、上記各ヨーク
3,2と上記コイルボビン22との位置関係が前後均等
となる位置に位置決めする。
【0058】このような上記可動部の上記基台部1に対
する位置決めは、上記各駆動コイル23、24,24に
対する駆動電流の供給を行わない状態で、図4に示すよ
うに、上記固定板6の該基台部1に対する位置を調整し
た後に、該固定板6を該基台部1に対して半田や接着剤
の如き固定材38により固定することにより行う。
【0059】そして、この光学ピックアップ装置を製造
するにあたっては、次に、図5に示すように、上記基台
部1の上記光源ブロック35に対する位置決めを行う。
すなわち、この光学ピックアップ装置の製造において
は、上記基台部1の上記光源ブロック35に対する位置
を、上記各駆動コイル23、24,24に対する駆動電
流の供給を行わない状態で、上記対物レンズ21の光軸
がこの対物レンズ21に入射される光束の方向に一致す
ることとなる位置に位置決めする。すなわち、上記基台
部1の上記光源ブロック35に対する固定は、この基台
部1の上記光源ブロック35に対するタンジェンシャル
(Tan)方向及びラジアル(Rad)方向の傾き(S
kew)を調整した後に、半田や接着剤の如き固定材3
9,40により行う。
【0060】
【発明の効果】上述のように、本発明に係る光学ピック
アップ装置においては、対物レンズ及び駆動コイルが取
付けられた可動部は、磁気回路が配設された基台部に対
して、該駆動コイルが該磁気回路より受ける電磁力の作
用点が該可動部の重心に対応することとなる位置に位置
決めされており、該基台部は、該対物レンズに光束を入
射させる光源を内蔵した光源ブロック35に対して、該
対物レンズの光軸がこの対物レンズに入射される光束の
方向に一致することとなる位置に位置決めされている。
【0061】したがって、この光学ピックアップ装置に
おいては、上記可動部が上記磁気回路より電磁力を受け
て移動操作されても、この可動部は、上記基台部に対す
るスキュー(傾き)を生ずることがない。
【0062】すなわち、本発明は、対物レンズ駆動機構
により対物レンズを移動操作したときにおいても、この
対物レンズのスキュー(傾き)の発生が抑制され、高密
度に情報信号が記録された光学記録媒体からの情報信号
の読み取りが良好に行えるようになされた光学ピックア
ップ装置及びこのような光学ピックアップ装置の製造方
法を提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光学ピックアップ装置の主に対物
レンズ駆動機構の構成を示す分解斜視図である。
【図2】上記対物レンズ駆動機構の製造中(Z軸方向調
整中)の状態を示す側面図である。
【図3】上記対物レンズ駆動機構の製造中(Y軸方向調
整中)の状態を示す平面図である。
【図4】上記対物レンズ駆動機構の製造中(調整後の固
定)の状態を示す側面図である。
【図5】上記対物レンズ駆動機構の製造中(光源ブロッ
ク35に対する調整、固定)の状態を示す側面図であ
る。
【図6】従来の対物レンズ駆動装置の構成を示す斜視図
である。
【図7】上記従来の対物レンズ駆動機構の自然状態にお
ける構成を示す側面図である。
【図8】上記従来の対物レンズ駆動機構の対物レンズの
移動状態(フォーカス方向)における構成を示す側面図
である。
【図9】上記従来の対物レンズ駆動機構の自然状態にお
ける構成を示す正面図である。
【図10】上記従来の対物レンズ駆動機構において対物
レンズの移動操作(フォーカス方向)が開始されるとき
の状態を示す正面図である。
【図11】上記従来の対物レンズ駆動機構において対物
レンズの移動操作(フォーカス方向)がなされたときに
発生するスキューを示す正面図である。
【図12】上記従来の対物レンズ駆動機構において対物
レンズの移動操作(トラッキング方向)が開始されると
きの状態を示す正面図である。
【図13】上記従来の対物レンズ駆動機構において対物
レンズの移動操作(トラッキング方向)がなされたとき
に発生するスキューを示す正面図である。
【符号の説明】 1 基台部、2 後側ヨーク、3 前側ヨーク、4a
前側マグネット、4b後側マグネット、8 下側固定ブ
ロック、9 上側固定ブロック、10,11,15,1
6 板バネ部材、19 レンズホルダ、21 対物レン
ズ、22 コイルボビン、23 フォーカス駆動コイ
ル、24 トラッキング駆動コイル、26 発光受光複
合素子、35 光源ブロック(ベース)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対物レンズ及び駆動コイルを有し、基台
    部に対して移動可能に支持された可動部と、 上記基台部上に配設され、上記可動部の駆動コイルを磁
    界中に位置させる磁気回路部と、 上記基台部が取付けられるとともに、上記対物レンズに
    光束を入射させる光源を有する光源ブロックとを備え、 上記可動部は、上記基台部に対して、上記駆動コイルが
    上記磁気回路より受ける電磁力の作用点が該可動部の重
    心に対応することとなる位置に位置決めされており、 上記基台部は、上記光源ブロックに対して、上記対物レ
    ンズの光軸がこの対物レンズに入射される光束の方向に
    一致することとなる位置に位置決めされている光学ピッ
    クアップ装置。
  2. 【請求項2】 対物レンズ及び駆動コイルを有し基台部
    に対して移動可能に支持された可動部と、該基台部上に
    配設され該可動部の駆動コイルを磁界中に位置させる磁
    気回路部と、該基台部が取付けられるとともに該対物レ
    ンズに光束を入射させる光源を有する光源ブロックとを
    備えた光学ピックアップ装置の製造方法であって、 上記可動部の上記基台部に対する位置を、上記駆動コイ
    ルが上記磁気回路より受ける電磁力の作用点が該可動部
    の重心に対応することとなる位置に調整した後に固定
    し、 次に、上記基台部の上記光源ブロックに対する位置を、
    上記対物レンズの光軸がこの対物レンズに入射される光
    束の方向に一致することとなる位置に調整した後に固定
    することとなされた光学ピックアップ装置の製造方法。
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