JPH05289403A - 静電潜像現像剤 - Google Patents

静電潜像現像剤

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JPH05289403A
JPH05289403A JP4088936A JP8893692A JPH05289403A JP H05289403 A JPH05289403 A JP H05289403A JP 4088936 A JP4088936 A JP 4088936A JP 8893692 A JP8893692 A JP 8893692A JP H05289403 A JPH05289403 A JP H05289403A
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JP
Japan
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toner
weight
developer
electrostatic latent
latent image
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Application number
JP4088936A
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English (en)
Inventor
Yuki Abe
勇喜 阿部
Toshio Arai
俊男 新居
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Bando Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Bando Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】現像スリーブ上での搬送性にすぐれると共に、
転写性にすぐれ、更に、複写画像における所謂中抜け現
象が低減緩和された現像剤を提供する。 【構成】強磁性体粉末を含む絶縁性磁性トナーに強磁性
体粒子からなるキヤリアを混合してなる静電潜像現像剤
において、このトナーが5000エルステツドにて保磁
率50〜100エルステツドの強磁性体粉末50〜60
重量%と25℃における粘度10000〜500000
センチストークスのシリコーンオイル0.1〜5重量%と
を含有し、その帯電量の絶対値が5μC/g以下である
と共に、かかるトナー100重量部に対して、BET法
による比表面積200〜450m2/g、ブローオフ帯電
量−500〜−800μC/gである疎水性シリカ0.5
〜2重量部を外添配合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、静電潜像現像剤に関
し、詳しくは、特に、磁気ブラシ法による現像方式を用
いる電子写真法において、現像器が磁石ロールと現像ス
リーブとを備え、磁石ロールと現像スリーブとが相対的
に回転する方式、即ち、磁石ロールと現像スリーブとが
同じ方向又は反対の方向に回転し、又は固定した現像ス
リーブ内を磁石ロールが回転する方式にて駆動され、か
かる現像スリーブ上を現像剤が現像領域に搬送される方
式に好適に用いられる静電潜像現像剤に関する。本発明
によれば、現像スリーブ上での搬送性にすぐれると共
に、転写性にすぐれ、更に、複写画像における所謂中抜
け現象を低減緩和した現像剤が提供される。
【0002】
【従来の技術】電子写真法は、感光体の光導電性の表面
に静電潜像を形成し、この静電潜像を現像剤にて現像
し、かくして得られたトナー像を普通紙のような転写基
材に転写し、次いで、これを定着して最終的に定着画像
を得る複写方法であつて、広く実用化されている。静電
潜像を現像するに際しては、通常、磁気ブラシ法が採用
されている。
【0003】このような磁気ブラシ法においては、従
来、現像剤として、樹脂と着色剤とを含む非磁性粉末で
あるトナーと共に、磁性キヤリアと呼ばれる鉄粉やフエ
ライト粒子との混合物である二成分系現像剤が広く用い
られている。このような二成分系現像剤を用いる磁気ブ
ラシ現像法によれば、キヤリアとトナーとを所定の比率
で混合し、両者を互いに逆極性に摩擦帯電させ、この所
定の極性に帯電させたトナーのみを感光体上の静電潜像
に付着させて、現像を行なうものである。この方法によ
れば、トナーが明確な静電荷を有するので、静電潜像を
忠実に現像することができ、現像性にすぐれ、また、高
湿下における画像安定性にもすぐれる。また、正規現像
のみならず、反転現像も容易である。更に、現像後もト
ナーの静電荷が保持されるので、普通紙へのトナー像の
静電転写が可能である。
【0004】しかしながら、キヤリアとトナーとを良好
に摩擦帯電させるために、現像器内に攪拌機構を設ける
必要があるうえに、両者の混合比率を一定に維持するた
めに、トナー濃度の制御機構を設ける必要もあるので、
現像器が大型化し、また、その構造も複雑化する。ま
た、通常、トナーが樹脂を含む粉末であり、しかも、ト
ナーはキヤリアに対して逆極性に強く帯電しているの
で、キヤリアを長期にわたつて用いるときは、キヤリア
の表面にトナーが付着する所謂スペント現象が生じて、
キヤリアの摩擦帯電特性が低下するので、キヤリアを定
期的に交換する必要がある。
【0005】そこで、近年、磁性粉と樹脂を主成分とす
る一成分系の導電性磁性トナーを現像剤として用いる方
法が例えば特公昭56−2705号公報に記載されてい
るように提案されている。この方法は、酸化亜鉛紙や静
電記録紙等の特殊処理を施した基材に直接にトナーを定
着する複写方式としてはすぐれているが、転写工程を含
む複写方式に適用すれば、トナーの電気抵抗が低いため
に、転写画像が不鮮明になりやすい。
【0006】このような問題を解決するために、磁性ト
ナーの電気抵抗を高めた絶縁性磁性トナーを用いる一成
分系現像方式がその現像器の現像スリーブや磁石ロール
等の駆動方法と共に例えば特開昭53−129639号
公報、特開昭53−31136号公報、特公昭57−1
2148号公報、特開昭55−126266号公報に記
載されているように種々提案されている。
【0007】この方式によれば、普通紙へのトナーの転
写工程を含む複写が可能ではあるが、しかし、トナーが
一般に帯電し難く、現像に必要な帯電量をトナーが得る
ためには、感光体の表面電位を通常よりは数百V高めに
設定する必要があり、かくして、感光体の寿命が短くな
る。そこで、電子吸引性又は電子供与性の強い物質であ
つて、電荷制御剤と呼ばれる固体粉末物質をトナー中に
配合し、トナーを予め正又は負の極性に帯電させる方法
が例えば特開昭55−48754号公報、特開昭57−
45555号公報、特開昭57−45556号公報、特
開昭57−45557号公報等に記載されているように
提案されている。
【0008】このような方法によれば、トナーの相互の
摩擦帯電によつて、又はトナーと現像スリーブやトナー
とトナー規制板(ドクター)との摩擦帯電によつてトナ
ーが帯電し、前述した二成分系現像剤と同程度の帯電量
を有することとなつて、二成分系現像剤と同様の感光体
の表面電位の条件下に感光体上の静電潜像を現像するこ
とができる。しかし、反面、このように電荷制御剤を含
むトナーを用いる複写方法においては、トナーの帯電量
が増大するにつれて、トナー相互の摩擦帯電性も増大
し、現像スリーブ上でトナーが帯電凝集を起こしやすく
なり、かくして、凝集し塊状化したトナーがドクターに
堆積し、現像スリーブ上にトナー不足による現像不足の
筋を生じ、実用に供し得ないような品質に劣る画像を形
成することとなる。
【0009】上述したような従来の二成分系及び一成分
系現像剤を用いる電子写真方法における種々の問題を解
決するために、近年、例えば、特公平1−15062号
公報に記載されているように、前記電荷制御剤粉末を含
むトナーに強磁性体であるフエライト粒子からなるキヤ
リアを混合してなる現像剤が提案されている。それによ
れば、トナーは10〜65重量%の強磁性体粉末を含有
すると共に、キヤリアの飽和磁化とトナーの飽和磁化と
の比が1.4から10の範囲にあり、キヤリアとトナーの
摩擦帯電量の絶対値が10μC/g以下である。
【0010】また、特公平2−31383号公報には、
飽和磁化が20〜90emu/gである半導電性のフエ
ライト粒子からなるキヤリア5〜60重量部と前記電荷
制御剤粉末を含む絶縁性磁性トナー40〜95重量部か
らなる現像剤を用いる電子写真法が提案されている。こ
のような現像剤を用いれば、前述したような現像スリー
ブ上のトナー不足による複写画像における白筋の発生は
ないが、しかし、複写画像に好ましくないエツジ効果が
尚大きく、画像品質を低下させるうえに、更に、現像ス
リーブ上において、トナーが搬送むらや帯電むらを起こ
して、複写画像が均一性に欠ける問題がある。
【0011】更に、このような電荷制御剤を含むトナー
によれば、内添させる強磁性体粉末量が少ないために、
その搬送性がよくなく、その結果、黒べたの多い画像を
複写するときに、複写画像に局部的に画像濃度の低い部
分が生じて、所謂濃度むらが起こる。また、環境条件の
変動によつて、複写画像の品質が変動し、そのほか、複
写画像にかぶり等を生じることが多い。
【0012】他方、電荷制御剤を含まないトナーを上記
方式においてキヤリアと共に現像剤として用いるとき
は、トナーは、現像スリーブ上での搬送性にはすぐれる
ものの、特に、高湿度条件下において、トナーの転写性
に劣る。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述したよ
うな電荷制御剤を含まない従来の絶縁性磁性トナーに強
磁性体粒子からなるキヤリアを混合してなる静電潜像現
像剤における問題を解決するためになされたものであつ
て、転写性、特に高湿度条件下での転写性が改善されて
いると共に、現像スリーブ上での搬送性にすぐれ、現像
性にすぐれ、更に、複写画像における中抜け現象を低減
緩和してなる現像剤を提供することを目的とする。
【0014】特に、本発明による現像剤は、磁気ブラシ
現像方式であつて、現像スリーブ内に内蔵された磁石ロ
ールの回転によつて現像剤を磁気的に現像領域に搬送す
る方式に好適に用いられる。本発明による現像剤は、こ
のような方式のなかでも、例えば、特開昭54−119
935号公報、特開昭55−32073号公報、特公平
2−31383号公報等に記載されているように、現像
器が磁石ロールと現像スリーブとを備え、磁石ロールと
現像スリーブとが相対的に回転せしめられる方式のも
の、即ち、磁石ロールと現像スリーブとが同じ方向又は
反対の方向に回転するもの、又は固定した現像スリーブ
内で磁石ロールのみが回転される方式に特に好適に用い
られる。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、強磁性体粉末
を含む絶縁性磁性トナーに強磁性体粒子からなるキヤリ
アを混合してなる静電潜像現像剤において、上記トナー
が5000エルステツドにて保磁力50〜100エルス
テツドの強磁性体粉末50〜60重量%と25℃におけ
る粘度10000〜500000センチストークスのシ
リコーンオイル0.1〜5重量%とを含有し、その帯電量
の絶対値が5μC/g以下であると共に、かかるトナー
100重量部に対して、BET法による比表面積200
〜450m2/g、ブローオフ帯電量−500〜−800
μC/gである疎水性シリカ0.5〜2重量部を外添配合
してなることを特徴とする。
【0016】本発明による現像剤において用いる強磁性
体粒子からなるキヤリアとしては、鉄粉、酸化鉄、フエ
ライト等が用いられるが、特に、磁気特性や電気的特性
からフエライト粒子が好ましい。その平均粒子径10〜
45μm、好ましくは10〜35μm、特に好ましくは
15〜30μmの範囲である。本発明において、キヤリ
アをなすかかる強磁性体粒子の保磁力(Hc)は500
0エルステツドにて0〜20エルステツドの範囲にある
ことが好ましい。キヤリア粒子の保磁力が20エルステ
ツドを越えるときは、キヤリア自体が感光体上で現像さ
れることとなつて、好ましくない。
【0017】本発明において、トナーは、強磁性体粉末
を含み、これらのバインダーとして樹脂が用いられてい
る絶縁性磁性トナーであつて、上記バインダー樹脂とし
ては、特に、スチレン系単量体とこれに共重合性を有す
る単量体とのスチレン系共重合体が好ましく用いられ
る。上記スチレン系単量体としては、例えば、スチレン
やα−メチルスチレン等を挙げることができる。また、
スチレン系単量体と共重合性を有する単量体としては、
例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリ
ル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸
2−エチルヘキシル、アクリル酸ヒドロキシエチル、ア
クリル酸ヒドロキシプロピル、メタクリル酸メチル、メ
タクリル酸エチル、メタクリル酸イソプロピル、メタク
リル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリ
ル酸n−ヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、
メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸ヒドロキシエチ
ル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル等のアクリル酸エ
ステルやメタクリル酸エステルや、アクリルアミド、ジ
アセトンアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミ
ド等のアクリルアミド又はその誘導体、更には、種々の
ビニルエステル類、エチレン性オレフイン類、エチレン
性不飽和カルボン酸等を挙げることができる。また、ス
チレン−マレイン酸系共重合体やポリエステル樹脂も用
いられる。
【0018】トナーに内添内蔵される強磁性体粉末は、
5000エルステツドにて保磁力50〜100エルステ
ツドを有することが必要である。このように、本発明に
従つて、トナーに内添される強磁性体粉末の保磁力を比
較的低く抑えることよつて、トナーの現像スリーブ上で
の搬送性を高めることができる。更に、本発明において
は、かかる強磁性体粉末は、平均粒径が0.01〜10μ
mの範囲にあるのがよく、特に、0.05〜5μmの範囲
にあるのが好ましい。
【0019】本発明においては、トナーは、かかる強磁
性体粉末を50〜60重量%の範囲で内添含有してい
る。トナーにおいて強磁性体粉末の配合量が50重量%
よりも少ないときは、トナーの現像スリーブ上での搬送
性に劣る。他方、トナーにおいて強磁性体粉末の配合量
が60重量%を越えるときは、トナーが普通紙のような
定着基材への定着性に劣るようになる。
【0020】本発明によるトナーは、25℃において粘
度10000〜500000センチストークスを有する
シリコーンオイル0.1〜5重量%を含有する。このよう
に、本発明に従つて所定の高粘度を有するシリコーンオ
イルをトナーに内添することによつて、トナーの表面に
これがブルームするためであるとみられるが、トナーの
疎水化度が増大し、電荷保持能力が向上する。本発明に
よれば、その結果として、強磁性体粉を50〜60重量
%含有するトナーであつても、高湿度条件において、普
通紙のような転写基材へのトナーの転写性にすぐれるト
ナーを得ることができる。即ち、かくして、本発明によ
れば、トナーの搬送性を高めつつ、同時に、高湿度下に
おいても、高い転写性を与えることができる。
【0021】更に、本発明による現像剤においては、ト
ナーが電荷制御剤を含有しないことが一つの特徴であ
る。電荷制御剤としては、例えば、アゾ色素等の金属錯
体ほか、既に種々のものが知られているが、本発明にお
いては、そのような電荷制御剤をトナーは内添しない。
上記したほか、本発明において、トナーは、ワツクスを
含有していてもよい。このようなワツクスは、定着ロー
ルによる定着基材へのトナーの定着の際に発生する所謂
オフセツト現象を防止するための添加剤であつて、例え
ば、低分子量のポリエチレンやポリプロピレン等のα−
オレフイン重合体や、ステアリン酸亜鉛等の脂肪酸金属
塩が好適に用いられる。ワツクスは、トナー中に1〜1
0重量%の範囲で内添含有される。また、色調整剤又は
着色剤や、或いは抵抗調整剤として、(場合によつては
導電性の)カーボンブラツクや酸化チタンがトナー中に
配合される。
【0022】本発明による現像剤において、トナーは、
上述したように、比較的低保磁力の強磁性体粉末と高粘
度シリコーンオイルとを内添含有しているが、電荷制御
剤を含有せず、かくして、前記キヤリアとの摩擦による
帯電量の絶対値が5μC/g以下であることが必要であ
る。このように、トナーの摩擦帯電量を低く抑えること
によつて、前述したスペント現象を抑えて、連続複写に
おいても、画像濃度を安定して一定とすることができ
る。
【0023】本発明による現像剤は、上述したようなト
ナー100重量部に対して、BET法による比表面積2
00m2/g以上、ブローオフ帯電量−500μC/g以
下である疎水性シリカ0.5〜2重量部を外添配合してな
るものである。かかる疎水性シリカとしては、例えば、
日本アエロジル(株)から市販されているアエロジルR
812等が好適に用いられる。本発明によれば、このよ
うな疎水性シリカをトナー100重量部に対して0.5〜
2重量部の範囲で外添配合することによつて、トナーの
帯電性を高めて、現像剤の現像性及びトナーの転写性を
高めることができる。
【0024】本発明による現像剤は、上述したように、
高粘度シリコーンオイルをトナーに内添すると共に疎水
性シリカを外添することによつて、トナーの転写性を改
善し、疎水性シリカを外添すると共に、保磁力50〜1
00エルステツドの強磁性体粉末を内添することによつ
て、トナーの現像性を改善するものである。本発明によ
る現像剤は、既に知られている通常の方法によつて製造
することができる。即ち、トナーを構成するための樹
脂、強磁性体粉末、シリコーンオイル、ワツクス、着色
剤等の所要の材料を所定量計量し、ミキサーにてこれら
を均一に混合し、次いで、押出機等を用いて、加熱剪断
力下に溶融混練し、通常、シートとして吐出させる。こ
のシートを冷却後、粗粉砕し、例えば、衝撃力によつて
微粉砕し、分級して、粒度を揃えてトナーを得る。本発
明において、かかるトナーは、通常、平均粒子径が5〜
25μmの範囲にあり、好ましくは、7〜16μmの範
囲にある。このようなトナーに前述した疎水性シリカを
外添配合し、更に、これに前記キヤリアを配合して、本
発明による現像剤を得ることができる。
【0025】現像剤におけるキヤリアの含有量は、通
常、10〜40重量%の範囲である。現像剤におけるキ
ヤリアの含有量が40重量%を越えるときは、多数枚の
連続複写時に画像濃度が安定せず、また、画像にかぶり
が生じたり、その解像度が安定しない等の不都合を生じ
る。しかし、現像剤におけるキヤリアの含有量が10重
量%よりも低いときは、前述したように、現像スリーブ
上でトナーが凝集し、トナー不足を生じて、複写画像に
白筋が発生する。本発明においては、現像剤におけるキ
ヤリアの初期濃度は、12〜38重量%が好ましく、特
に、15〜35重量%の範囲が好ましい。
【0026】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、
本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではな
い。以下の実施例において、キヤリアの初期濃度が23
重量%となるように得られたトナーをキヤリアと混合し
て現像剤を調製し、これを有機光導電体を感光体とする
反転型のトナー像転写型電子写真複写機の現像器に充填
し、途中、適宜にトナーを補充しつつ、複写を行なつ
た。
【0027】上記現像器は、現像スリーブと磁石ロール
とを備えており、この現像スリーブは、感光体ドラムと
の間に微小間隔をおいて平行に配置されており、高速回
転する磁石ロールを内蔵している。現像スリーブは、感
光体と逆方向に低速度で回転され、その内部の磁石ロー
ルは現像スリーブと逆方向に回転され、更に、現像スリ
ーブに対して、現像バイアスが印加されている。また、
現像器内には、トナーの凝集防止のためにアジテーター
が設けられている。かかる現像器において、現像剤は、
現像スリーブの回転によつて混合攪拌され、トナーとキ
ヤリアとは相互に摩擦帯電されつつ、現像スリーブの周
面に供給される。
【0028】プリンタにおける静電潜像の現像条件は次
のとおりである。 スリーブロール 1300×1/7rpm、厚さ18m
m 磁石ロール 1300rpm、6極、表面磁束700G ドラム−スリーブギヤツプ 0.30mm ブレード−スリーブギヤツプ 0.27mm 現像バイアス −525V直流 表面電位 −640V(OPCドラム)
【0029】また、現像剤又はトナーの試験は下記の方
法によつて行なつた。トナーの搬送性 A4判の全面黒べたを2枚複写し、それぞれについて、
任意に10箇所の測定点を定め、マクベス濃度計にて画
像濃度を測定し、その平均値を求めた。次いで、1枚目
の画像濃度から2枚目の画像濃度を差し引いた数値にて
トナーの搬送性を評価した。上記差が0から0.1以下を
○、0.1を越えて0.2以下を△、0.2を越えるときを×
とした。
【0030】トナーの転写性 白黒比5%チヤートにて複写を行ない、トナーの消費量
と廃トナー量から次式によつて転写性を求めた。 転写性=(1−(廃トナー量/トナーの消費量))×1
00(%) 次いで、この数値が100%から80%以上を○、80
%未満から70%以上を△、70%未満を×とした。トナーの凝集性 現像器の現像スリーブ上にトナーの凝集、即ち、塊りが
みられないときを○、スリーブ上にトナーの小さい塊り
が認められるが、そのような塊りがブレードとスリーブ
との間のギヤツプを塞ぐほどには大きくはないときを
△、スリーブ上にトナーの大きい塊りか認められて、そ
のような塊りがブレードとスリーブとの間のギヤツプを
塞ぐときを×とした。
【0031】ブローオフ帯電量 東芝ケミカル(株)製TB−500型ブローオフ帯電量
測定装置を用い、ブロー圧1±0.04Kg/cm2 、ブロー
時間30秒、ブローメツシユはSUS JIS−400
メツシユとした。複写画像の中抜け 複写画像が完全に転写されているときを○、一部、トナ
ーが転写されていない部分があるときを△、複写画像が
縁取りのように中抜けして形成されているときを×とし
た。
【0032】実施例1 スチレン−アクリル酸エステル共重合体樹脂43重量
部、種々の保磁力を有する強磁性体粉55重量部、ポリ
プロピレン2重量部及び25℃において150000セ
ンチストークスの粘度を有するシリコーンオイル0.3重
量部を混合し、溶融混練し、冷却後、粉砕し、分級し、
平均粒子径12μmのトナーを得た。キヤリア濃度23
重量%となるようにトナーと混合し、更に、かかるトナ
ー100重量部に対して、BET法による比表面積26
0m2/g、ブローオフ帯電量−500μC/gである疎
水性シリカ0.8重量部を外添混合して、現像剤を調製
し、前記条件下に画像の複写を行なつて、トナーの現像
スリーブ上での搬送性と凝集性とを調べた。結果を表1
に示す。尚、このトナーの鉄粉との摩擦によるブローオ
フ帯電量は、3μC/gであつた。
【0033】
【表1】
【0034】比較例1 実施例1において、スチレン−アクリル酸エステル共重
合体樹脂58重量部、種々の保磁力を有する強磁性体粉
40重量部、ポリプロピレン2重量部及び25℃におい
て150000センチストークスの粘度を有するシリコ
ーンオイル0.3重量部を用いた以外は、実施例1と同様
にして、トナーを得、キヤリアと混合して現像剤を調製
し、トナーの現像スリーブ上での搬送性と凝集性とを調
べた。結果を表2に示す。
【0035】
【表2】
【0036】比較例2 実施例1において、スチレン−アクリル酸エステル共重
合体樹脂28重量部、種々の保磁力を有する強磁性体粉
55重量部、ポリプロピレン2重量部及び25℃におい
て150000センチストークスの粘度を有するシリコ
ーンオイル0.3重量部を用いた以外は、実施例1と同様
にして、トナーを得、キヤリアと混合して現像剤を調製
し、トナーの現像スリーブ上での搬送性と凝集性とを調
べた。結果を表3に示す。
【0037】
【表3】
【0038】実施例2 スチレン−アクリル酸エステル共重合体樹脂43重量
部、保磁力75エルステツドを有する強磁性体粉55重
量部、ポリプロピレン2重量部及び25℃において種々
の粘度(センチストークス(cS))を有するシリコーン
オイル0.3重量部を混合し、溶融混練し、冷却後、粉砕
し、分級し、平均粒子径12μmのトナーを得た。キヤ
リア濃度23重量%となるようにトナーと混合し、更
に、かかるトナー100重量部に対して疎水性シリカ
(日本アエロジル(株)製R812)0.8重量部を外添
混合して、現像剤を調製し、前記条件下に画像の複写を
行なつて、トナーの流動性、シリコーンオイルの分散
性、トナーの転写性及び複写画像の中抜け現象を調べ
た。結果を表4に示す。
【0039】
【表4】
【0040】比較例3 スチレン−アクリル酸エステル共重合体樹脂58重量
部、保磁力75エルステツドを有する強磁性体粉40重
量部、ポリプロピレン2重量部及び25℃において種々
の粘度(センチストークス(cS))を有するシリコーン
オイル0.3重量部を用いた以外は、実施例2と同様にし
て、トナーを得、キヤリアと混合して現像剤を調製し、
前記条件下に画像の複写を行なつて、トナーの流動性、
シリコーンオイルの分散性、トナーの転写性及び複写画
像の中抜け現象を調べた。結果を表5に示す。
【0041】
【表5】
【0042】比較例4 スチレン−アクリル酸エステル共重合体樹脂58重量
部、保磁力 エルステツドを有する強磁性体粉40重
量部、ポリプロピレン2重量部及び25℃において種々
の粘度(センチストークス(cS))を有するシリコーン
オイル0.3重量部を用いた以外は、実施例2と同様にし
て、トナーを得、キヤリアと混合して現像剤を調製し、
前記条件下に画像の複写を行なつて、トナーの流動性、
シリコーンオイルの分散性、トナーの転写性及び複写画
像の中抜け現象を調べた。結果を表6に示す。
【0043】
【表6】
【0044】実施例3 スチレン−アクリル酸エステル共重合体樹脂43重量
部、保磁力75エルステツドを有する強磁性体粉55重
量部、ポリプロピレン2重量部及び25℃において15
0000センチストークスを有するシリコーンオイル0.
3重量部を混合し、溶融混練し、冷却後、粉砕し、分級
し、平均粒子径12μmのトナーを得た。このトナー1
00重量部に種々の比表面積及びブローオフ帯電量を有
する疎水性シリカ0.8重量部を混合し、更に、キヤリア
濃度23重量%となるようにトナーと混合して、現像剤
を調製し、前記条件下に画像の複写を行なつて、トナー
の搬送性及び転写性とを調べた。結果を表7に示す。
【0045】
【表7】
【0046】比較例5 スチレン−アクリル酸エステル共重合体樹脂58重量
部、保磁力75エルステツドを有する強磁性体粉40重
量部、ポリプロピレン2重量部及び25℃において15
0000センチストークスを有するシリコーンオイル0.
3重量部を用いた以外は、実施例2と同様にして、トナ
ーを得、キヤリアと混合して現像剤を調製し、前記条件
下に画像の複写を行なつて、トナーの搬送性及び転写性
とを調べた。結果を表8に示す。
【0047】
【表8】
【0048】比較例6 スチレン−アクリル酸エステル共重合体樹脂28重量
部、保磁力75エルステツドを有する強磁性体粉70重
量部、ポリプロピレン2重量部及び25℃において15
0000センチストークスを有するシリコーンオイル0.
3重量部を用いた以外は、実施例2と同様にして、トナ
ーを得、キヤリアと混合して現像剤を調製し、前記条件
下に画像の複写を行なつて、トナーの搬送性及び転写性
とを調べた。結果を表9に示す。
【0049】
【表9】
【0050】
【発明の効果】本発明による静電潜像現像剤は、強磁性
体粉末を含む絶縁性磁性トナーに強磁性体粒子からなる
キヤリアを混合してなる現像剤であつて、上記トナーが
保磁力の比較的低い強磁性体粉末を50〜60重量%と
25℃における粘度が10000〜500000センチ
ストークスのシリコーンオイル0.1〜5重量%とを含有
し、その帯電量の絶対値が小さく、更に、かかるトナー
に対して高比表面積で高ブローオフ帯電量の疎水性シリ
カが外添配合されてなるので、従来、電荷制御剤を含有
しない現像剤の欠点であつた高湿度条件下での転写性が
改善されると共に、トナーの現像スリーブ上での搬送性
も一層改善され、特に、所謂中抜け現象の低減緩和され
た高品質の複写画像を与える。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 9/107 G03G 9/08 365 375 9/10 321

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】強磁性体粉末を含む絶縁性磁性トナーに強
    磁性体粉末からなるキヤリアを混合してなる静電潜像現
    像剤において、上記トナーが5000エルステツドにて
    保磁力50〜100エルステツドの強磁性体粉末50〜
    60重量%と25℃における粘度10000〜5000
    00センチストークスのシリコーンオイル0.1〜5重量
    %とを含有し、その帯電量の絶対値が5μC/g以下で
    あると共に、かかるトナー100重量部に対して、BE
    T法による比表面積200〜450m2/g、ブローオフ
    帯電量−500〜−800μC/gである疎水性シリカ
    0.5〜2重量部を外添配合してなることを特徴とする静
    電潜像現像剤。
  2. 【請求項2】トナーが平均粒子径5〜25μmを有する
    ことを特徴とする請求項1記載の静電潜像現像剤。
  3. 【請求項3】強磁性体粒子からなるキヤリアが5000
    エルステツドにて保磁力0〜20エルステツドを有する
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の静電潜像現像
    剤。
  4. 【請求項4】キヤリアが平均粒子径10〜45μmを有
    することを特徴とする請求項1、2又は3記載の静電潜
    像現像剤。
  5. 【請求項5】現像剤がキヤリア10〜40重量%を含有
    することを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の静
    電潜像現像剤。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100435019B1 (ko) * 2000-07-28 2004-06-09 캐논 가부시끼가이샤 자성 토너
US7244537B2 (en) 2003-03-10 2007-07-17 Mitsubishi Chemical Corporation Toner for developing an electrostatic charge image and method for its production
JP2023014849A (ja) * 2021-07-19 2023-01-31 三笠産業株式会社 静電荷像現像用トナーおよび静電荷像現像用トナーの製造方法

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