JPH05288086A - スロットルアクチュエータ - Google Patents

スロットルアクチュエータ

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Publication number
JPH05288086A
JPH05288086A JP8858292A JP8858292A JPH05288086A JP H05288086 A JPH05288086 A JP H05288086A JP 8858292 A JP8858292 A JP 8858292A JP 8858292 A JP8858292 A JP 8858292A JP H05288086 A JPH05288086 A JP H05288086A
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JP
Japan
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throttle valve
clutch
accelerator pedal
motor
accelerator
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Pending
Application number
JP8858292A
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English (en)
Inventor
Yuuzou Kadomukai
裕三 門向
Teruhiko Minegishi
輝彦 嶺岸
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Hitachi Ltd
Hitachi Automotive Systems Engineering Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Automotive Engineering Co Ltd
Hitachi Ltd
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Publication date
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Priority to JP8858292A priority Critical patent/JPH05288086A/ja
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  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】スロットルシャフト5の一端にモータ13とモ
ータ側クラッチ12、他端にアクセルレバー7とワンウ
ェイクラッチ15とアクセル側クラッチ6とを設け、ア
クセル側クラッチ6を、スロットルバルブ4とアクセル
レバー7の相対回転位置が所定の範囲で接続可能なクラ
ッチとした。 【効果】スロットルアクチュエータによれば、制御系や
モータに故障が生じた場合にも安全に車両を走行させる
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はエンジンのスロットルバ
ルブを駆動するスロットルアクチュエータに関する。
【0002】
【従来の技術】エンジンに吸入される空気量を制御する
スロットルバルブをモータなどによって駆動することに
よりスロットルバルブの開度を任意に設定して、エンジ
ンの運転状態を最適に維持したり、あるいは、車両の走
行状態を環境状況に適合させるようにする電子制御のス
ロットルアクチュエータでは、モータなどの装置が故障
したときにスロットルバルブの制御が不能になる可能性
がある。
【0003】そのため、例えば特開平2−30933号公報に
開示されているように、通電されると接続してトルクを
伝達するモータ側クラッチをモータとスロットルバルブ
の間に設け、さらに、通電されると切断してトルクを遮
断するアクセル側クラッチをアクセルペダルとスロット
ルバルブの間に設け、モータが故障したときにはモータ
側クラッチおよびアクセル側クラッチへの通電を遮断し
て、モータとスロットルバルブとを切り離すと同時にア
クセルペダルとスロットルバルブとを機械的に接続する
技術が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この従来技術
では、アクセル側クラッチによりアクセルペダルとスロ
ットルバルブが接続された後のスロットルバルブの開閉
動作についての考慮がなされていない。
【0005】すなわち、アクセルペダルが踏み込まれて
おり、かつモータによりスロットルバルブが閉じるよう
に制御された状態でモータに異常が発生した場合、モー
タ側クラッチによりモータとスロットルバルブが切断さ
れ、アクセル側クラッチよりアクセルペダルとスロット
ルバルブが機械的に接続された後にアクセルペダルを踏
み込んでも、アクセルペダルの踏み込み台の余裕が少な
いためスロットルバルブの開度を大きくすることができ
ず、エンジンに充分な吸入空気を供給することができな
かった。また、逆に、アクセルペダルが踏み込まれてお
らず、かつ、モータによりスロットルバルブが開くよう
に制御される状態でモータに異常が発生した場合、モー
タ側クラッチによりモータとスロットルバルブが切断さ
れ、アクセル側クラッチよりアクセルペダルとスロット
ルバルブが機械的に接続された後にアクセルペダルを戻
しても、アクセルペダルの戻り量が少ないためスロット
ルバルブは閉じる状態までには戻らず、車両を減速させ
ることができなかった。
【0006】本発明の目的は、クラッチにより、モータ
などの駆動装置からスロットルバルブが切り離されてア
クセルペダルとスロットルバルブが機械的に接続した後
に、運転者のアクセルペダルの操作によって適切にスロ
ットルバルブを開閉させることができるスロットルアク
チュエータを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のスロットルアクチュエータは、エンジンに
吸入空気を供給する吸気筒と、前記吸気筒内に設けられ
たスロットルバルブと、前記スロットルバルブに閉じ方
向のトルクを付勢するリターンスプリングと、電気的な
信号に応じて回転する駆動手段と、運転者によって操作
されるアクセルペダルと、前記駆動手段の回転力を前記
スロットルバルブに伝達または遮断する第1のクラッチ
と、前記アクセルペダルの踏み込み力を前記スロットル
バルブに伝達または遮断する第2のクラッチとを含むス
ロットルアクチュエータにおいて、前記アクセルペダル
から前記スロットルバルブを開く向きに加えられる踏み
込み力は伝達し、逆にスロットルバルブを閉じる向きの
踏み込み力は伝達しないワンウェイクラッチを前記アク
セルペダルと前記第2のクラッチの間に備え、前記第2
のクラッチは、前記アクセルペダルからの踏み込み力が
前記ワンウェイクラッチを介して入力される第1のクラ
ッチ板と、前記スロットルバルブに結合された第2のク
ラッチ板と、前記第1のクラッチ板または前記第2のク
ラッチ板と一体となって回転し、かつ第1のクラッチ板
と第2のクラッチ板との間に設けられて両クラッチ板の
接触を阻止する間隙保持部材と、第1のクラッチ板と第
2のクラッチ板との間の相対回転角度があらかじめ設定
された所定の角度範囲で前記間隙保持部材が嵌入される
嵌入溝とを含み、前記第2のクラッチは、前記間隙保持
部材が前記嵌入溝に嵌入されたときに前記第1のクラッ
チ板と前記第2のクラッチ板とが接触,結合することに
よって前記アクセルペダルの踏み込み力を前記スロット
ルバルブに伝達するような構成としている。
【0008】
【作用】本発明のスロットルアクチュエータでは、アク
セルペダルの踏み込み量とスロットルバルブの開度との
関係が所定の範囲内にある場合はその位置で、また、所
定の範囲の外にある場合は所定の範囲内に移動してから
クラッチがアクセルペダルとスロットルバルブを機械的
に結合するので、モータなどの駆動装置からスロットル
バルブが切り離されてアクセルペダルとスロットルバル
ブが機械的に接続した後にも、運転者のアクセルペダル
の操作によって適切にスロットルバルブを開閉させるこ
とができる。
【0009】さらに、アクセルペダルの踏み込み量に比
べてスロットルバルブの開度が小さい範囲あってアクセ
ルペダルとスロットルバルブがその位置で結合した場合
にアクセルペダルを戻すと、スロットルバルブが全閉に
なる前にアクセルペダルが戻り切ってしまう。しかし、
そのときにはアクセルペダルとクラッチとの間に設けら
れたワンウェイクラッチの働きで、アクセルペダルが戻
り切った後にもスロットルバルブはリターンスプリング
の復元力によって全閉位置になるまでアクセルペダルに
対して空転しながら戻ることができる。従って、たとえ
ば、アクセルペダルが踏み込まれておらず、かつモータ
によりスロットルバルブが開くように制御されていた状
態でモータに異常が発生した場合にも、運転者のアクセ
ルペダルの操作によって適切にスロットルバルブを開閉
させることが可能である。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0011】図2は、システム全体の系統図である。
【0012】エアクリーナ1から吸入された空気は、吸
気筒2を通ってエンジン3に供給される。吸気筒2に
は、エンジン3に供給する吸入空気量を制御するスロッ
トルバルブ4が配置されている。
【0013】吸気筒2のなかには、スロットルシャフト
5が回転自在に軸支されて設けられ、また、スロットル
バルブ4は、スロットルシャフト5と一体となって回転
するように取り付けられている。スロットルシャフト5
が回転してスロットルバルブ4が開くとエンジン3に供
給される空気量が増加し、逆に、スロットルシャフト5
が反対方向に回転してスロットルバルブ4が閉じるとエ
ンジン3に供給される空気量が減少する。
【0014】また、スロットルシャフト5の一端は、ア
クセル側クラッチ6およびワンウェイクラッチ15を介
してアクセルレバー7に接続される。さらに、アクセル
レバー7は、アクセルワイヤ8を介してアクセルペダル
9に接続される。アクセルペダル9が踏み込まれると、
アクセルワイヤ8を介してアクセルレバー7が回転する
が、この回転力は、コントロールユニット10からの信
号によってアクセル側クラッチ6が接続状態になってい
いるときにのみスロットルシャフト5に伝えられる。ア
クセルレバー7の回転位置、すなわち、アクセルペダル
9の踏み込み量は、アクセルポジションセンサ11によ
って検出され、アクセルポジションセンサ11の出力信
号はコントロールユニット10に入力される。
【0015】一方、スロットルシャフト5の他端は、モ
ータ側クラッチ12を介してモータ13に接続される。
モータ13は、コントロールユニット10からの信号に
より回転が制御される。モータ13の回転は、コントロ
ールユニット10からの信号によってモータ側クラッチ
12が接続状態になっているときにのみスロットルシャ
フト5に伝えられる。スロットルシャフト5の回転位
置、すなわち、スロットルバルブ4の開度は、スロット
ルポジションセンサ14によって検出され、スロットル
ポジションセンサ14の出力信号はコントロールユニッ
ト10に入力される。
【0016】スロットルバルブ4を開閉させる機構につ
いて、図1を用いて説明する。
【0017】前述のように、アクセルペダル9の踏み込
み力は、ワンウェイクラッチ15およびアクセル側クラ
ッチ6を介してスロットルシャフト5に伝えられる。こ
のうち、アクセル側クラッチ6は、大きく分けて、スロ
ットルシャフト5と一体となって回転するロータ21
と、アクセルレバー7からの回転力が入力されるアーマ
チャ22とから構成され、電流が供給されない状態でロ
ータ21とアーマチャ22は結合してトルクを伝達す
る。すなわち、アクセル側クラッチ6に通電がないと、
アクセルペダル9の踏み込み力は、アクセルワイヤ8,
アクセルレバー7,ワンウェイクラッチ15,アーマチ
ャ22およびロータ21を介してスロットルシャフト5
を回転させるトルクとして伝達される。逆に、通電があ
るとアクセル側クラッチ6は切断され、アクセルペダル
9の踏み込み力はスロットルシャフト5には伝達されな
い。
【0018】また、アクセル側クラッチ6は、スロット
ルシャフト5とアクセルレバー7の相対回転角度、すな
わち、ロータ21とアーマチャ22の相対回転角度が所
定の範囲内にあるときにのみ結合できる。アーマチャ2
2には、アーマチャ22とロータ21の接触を阻止する
凸状の間隙保持部31が設けられており、また、ロータ
21には、間隙保持部31が嵌入される嵌入溝30が設
けられている。この凸状の間隙保持部31が嵌入溝30
に嵌入したときにアーマチャ22とロータ21が接触し
て、アクセルペダル9の踏み込み力がスロットルシャフ
ト5への回転力として伝達される。本実施例では、アク
セル側クラッチ6に設けられた嵌入溝30および間隙保
持部31は、アクセルペダル9を踏み込まない状態から
最も踏み込んだ状態まで変化させたときにスロットルバ
ルブ4の開度が全閉から全開までアクセルペダル9の踏
み込み量に比例して変化するものとして設定されたアク
セルペダル9の踏み込み量とスロットルバルブ4の開度
の関係よりもアクセルペダル9の踏み込み量に対するス
ロットルバルブ4の開度が小さい範囲にある場合に、間
隙保持部31が嵌入溝30に嵌入するように設定されて
いる。
【0019】続いて、ワンウェイクラッチ15の構造を
図6を用いて説明する。
【0020】ワンウェイクラッチ15は、図6に示すよ
うに、アクセルレバー7と一体となって回転する外輪1
51と、アクセル側クラッチ6のアーマチャ22と一体
となって回転する内輪152と、保持器153に支えら
れたばね154のばね力によって外輪カム面155に接
触しているころ156とから構成されている。アクセル
ペダル9が踏み込まれ、アクセルレバー7とともに外輪
151が内輪152に対して相対的にスロットルバルブ
4を開く向き(時計周り)に回転すると、保持器153に
支えられたばね154の作用によって、ころ156と外
輪カム面155のかみ合い位置に移動して、外輪カム面
155と内輪152とのくさび作用で内輪152を時計
周りに駆動する。逆に、外輪151が内輪152に対し
て相対的にスロットルバルブ4を閉じる向き(図6中、
反時計周り)に回転すると、ころ156は外輪カム面1
55から離れ、外輪151、すなわち、アクセルレバー
4は、内輪152すなわちスロットルシャフト5に対し
て空転する。
【0021】アクセル側クラッチ6のアーマチャ16お
よびアクセルレバー7にはそれぞればね16およびばね
17の一端が係合され、また、ばね16およびばね17
の他端はピン18に係合されて、それぞれアーマチャ1
6およびアクセルレバー7に対してスロットルバルブ4
を閉じる向きのトルクを付勢している。
【0022】モータ13の回転力は、ピニオン29とギ
ア28によって減速されて、モータ側クラッチ12に伝
達される。モータ側クラッチ12は、ギア28と一体と
なって回転するアーマチャ23およびスロットルシャフ
ト5と一体となって回転するロータ24より構成され
る。モータ側クラッチ12は、電流が供給されると結合
してモータ13の回転をスロットルシャフト5に伝達す
る。
【0023】モータ側クラッチ12のロータ24にはリ
ターンスプリング26の一端が係合され、リターンスプ
リング26の他端はスプリングピン27に係合される。
リターンスプリング26は、スロットルバルブ4を閉じ
る向きのトルクをスロットルシャフト5に付勢してい
る。従って、アクセルペダル9の踏み込み力がスロット
ルシャフト5に伝達されないときは(モータ13のトル
クがスロットルバルブ4に伝達されていないときは)、
リターンスプリング26によってスロットルバルブ4は
全閉の状態にある。
【0024】次に、モータ側クラッチ12およびアクセ
ル側クラッチ6の詳細を、図面を用いて説明する。
【0025】図4は、モータ側クラッチ12の構造を示
す断面図であり、図では、モータ側クラッチ12が通電
されて接続している状態を示している。
【0026】スロットルシャフト5の外周にはロータ2
4が、スロットルシャフト5と一体となって回転するよ
うに取り付けられる。ロータ24にはリターンスプリン
グ26の一端が係合され、リターンスプリング26の他
端は吸気筒2に植設されたスプリングピン27に係合さ
れる。ロータ24のフランジ部には、フリクションプレ
ート45が埋め込まれる。磁界を発生するコイル43
は、コア41に収納されて吸気筒2に固定される。アー
マチャ23は、板ばね47を介してモータ13からの回
転力が入力されるギア28に取り付けられる。ギア28
は、軸受49を介してスロットルシャフト5の外周に回
転自在に支持される。また、ギア28の軸方向の位置
は、カラー48によって決められる。
【0027】コイル43に通電があると、コア41,ロ
ータ24およびアーマチャ23によって磁気回路が形成
され、アーマチャ23をロータ24に引きつける電磁力
が発生する。このとき、図4に示すように、アーマチャ
23は板ばね47のばね力に打ち勝ってフリクションプ
レート45に接触し、電磁力によって生じるアーマチャ
23とフリクションプレート45との間の摩擦力によ
り、ギア28の回転はロータ24およびスロットルシャ
フト5に伝達される。一方、コイル43に通電がない場
合には、板ばね47のばね力によってアーマチャ23は
ギア28の方向に移動し、アーマチャ23とロータ24
とは切断されるので、ギア28の回転はスロットルシャ
フト5に伝達されなくなる。
【0028】図3は、アクセル側クラッチ6の構造を示
す断面図であり、図では、アクセル側クラッチ6が非通
電であり接続している状態を示している。
【0029】図3に示すアクセル側クラッチ6は、通電
がないときに接続するいわゆる負作動を実現するため
に、ロータ21がスロットルシャフト5の軸方向に移動
可能なロータ211とスロットルシャフト5と一体とな
って回転するロータ212の二つの部材に分割され、ロ
ータ211の回転はスプライン部32によってロータ2
12に伝達される。ロータ211にはフリクションプレ
ート36が埋め込まれる。磁界を発生するコイル35
は、コア37に収納されて吸気筒2に固定される。アー
マチャ22は、ワンウェイクラッチ15の内輪152と
一体となって回転するように取り付けられる。内輪15
2は、軸受34を介してスロットルシャフト5の外周に
回転自在に支持される。ワンウェイクラッチ15の軸方
向の位置は、カラー38によって決められる。また、ロ
ータ211とロータ212の間にはばね213が設けら
れ、ロータ211をアーマチャ22に押しつける力を発
生している。
【0030】さらに、アーマチャ22には、フリクショ
ンプレート36,アーマチャ22との間の間隙を保持す
るためローラで構成された間隙保持部31が設けられ、
また、ロータ211には、間隙保持部31が嵌入される
嵌入溝30が設けられる。この間隙保持部31と嵌入溝
30との位置関係は、上述の通り、アクセルペダル9を
踏み込まない状態から最も踏み込んだ状態まで変化させ
たときにスロットルバルブ4の開度が全閉から全開まで
アクセルペダル9の踏み込み量に比例して変化するもの
として設定されたアクセルペダル9の踏み込み量とスロ
ットルバルブ4の開度の関係よりもアクセルペダル9の
踏み込み量に対するスロットルバルブ4の開度が小さい
範囲にある場合に、間隙保持部31が嵌入溝30に嵌入
してアクセル側クラッチ6が接続できるように設定され
る。つまり、アーマチャ22からロータ211を見た場
合、嵌入溝20は、スロットルシャフト5を中心とする
円弧状をしている。
【0031】コイル35が非通電状態であり間隙保持部
31が嵌入溝30に嵌入可能な位置にある場合、図3に
示すように、ばね213のばね力によってロータ211
に設けられたフリクションプレート36がアーマチャ2
2に接触する。このとき、アーマチャ22とフリクショ
ンプレート36との間の摩擦力により、アクセルペダル
9の踏み込み力はアクセルワイヤ8,アクセルレバー
7,ワンウェイクラッチ15の外輪151,ころ15
6,内輪152およびアクセル側クラッチ6のアーマチ
ャ22,ロータ21を介してスロットルシャフト5に伝
達される。一方、コイル35に通電されると、コア3
7,ロータ211およびロータ212によって磁気回路
が形成され、ロータ211をロータ212に引きつける
電磁力が発生する。このとき、ロータ211のフリクシ
ョンプレート36はばね213のばね力に打ち勝ってア
ーマチャ22から離れるので、アクセルレバー7の回転
はスロットルシャフト5に伝達されなくなる。
【0032】なお、本実施例では、アクセル側クラッチ
6およびモータ側クラッチ12のいずれも、摩擦によっ
て回転力の伝達を行う形式のクラッチであるが、摩擦の
代わりにかみ合いによって回転力の伝達を行う形式のク
ラッチに置き換えても良い。
【0033】次に、再び図1を用いて、スロットルバル
ブ4の開閉の動作について説明する。
【0034】エンジン始動前はキースイッチに差し込ま
れたキーが回転されておらず、キーがアクセサリーまで
の位置にあるときには、まだエンジンは始動されていな
い。この状態では、アクセル側クラッチ6およびモータ
側クラッチ12のいずれにも電流が供給されない。
【0035】このとき、アクセル側クラッチ6のアーマ
チャ22とロータ21とは接続された状態にあるので、
アクセルペダル9の踏み込み力をアクセル側クラッチ6
を介してスロットルシャフト5に伝達することが可能で
ある。また、モータ側クラッチ12のアーマチャ23と
ロータ24とは切り離されているので、モータ13の回
転力がスロットルシャフト5に伝達されることはない。
【0036】このように、エンジン始動前には、アクセ
ルペダル9の踏み込み力によってスロットルバルブ4が
開閉される。
【0037】エンジンが始動されると、アクセル側クラ
ッチ6のコイル35およびモータ側クラッチ12のコイ
ル43の両方に電流が供給される。
【0038】このとき、アクセル側クラッチ6のアーマ
チャ22とロータ21とは切り離され、アクセルペダル
9の踏み込み力がスロットルシャフト5に伝達されるこ
とはない。また、モータ側クラッチ12のアーマチャ2
3とロータ24とは接続され、モータ13の回転力をス
ロットルシャフト5に伝達することが可能である。
【0039】このように、エンジンの始動後は、スロッ
トルバルブ4はモータ13によって開閉される。
【0040】モータ13などに異常が生じ、これが検出
されたときには、アクセル側クラッチ6およびモータ側
クラッチ12への電流が遮断される。
【0041】このとき、モータ側クラッチ12が切断さ
れてモータ13の回転はスロットルシャフト5には伝達
されなくなるので、スロットルバルブ4の開度はモータ
13の回転位置とは無関係に決定される。一方、アクセ
ルペダル9の踏み込み力は、アクセル側クラッチ6を介
してスロットルシャフト5に伝達される。しかし、アク
セル側クラッチ6への電流を遮断すると、常に、ただち
にアクセル側クラッチ6が接続されるわけではない。す
なわち、間隙保持部31が嵌入溝30に嵌入できない位
置にいるときに電流が遮断された場合、換言すれば、本
実施例で設定されているスロットルバルブ4の開度とア
クセルペダル9の踏み込み量の比例関係に対してスロッ
トルバルブ4の開度が大きいときに電流が遮断された場
合には、スロットルバルブ4がリターンスプリング26
によって閉じられてきて、間隙保持部31が嵌入溝30
に嵌入した瞬間にアクセル側クラッチ6のアーマチャ2
2とロータ21が接触して、アクセルペダル9の踏み込
み力がスロットルシャフト5に伝達されるようになる。
【0042】図5を用いて、異常時の動作をさらに詳し
く説明する。
【0043】図5の横軸はアクセルペダル9の踏み込み
量、縦軸はスロットルバルブ4の開度を示している。ま
た、関係線51は、アクセルペダル9の踏み込み量に比
例してスロットルバルブ4の開度が変化する関係を示し
ている。本実施例では、アクセルペダル9の踏み込み量
とスロットルバルブ4の開度の位置関係が関係線51の
下方にあるとき、アクセル側クラッチ6の接続が可能で
ある。
【0044】まず、図5の故障点52で故障が発生した
場合の動作について説明する。故障が検出された後、ア
クセル側クラッチ6およびモータ側クラッチ12への通
電が停止されると、モータ13の回転はスロットルバル
ブ4に伝達されなくなるが、アクセル側クラッチ6は故
障点52では接続できないので、スロットルバルブ4に
作用するのはリターンスプリング26のばね力のみであ
る。従って、スロットルバルブ4は、まず、矢印56に
示されるように閉じる方向に動く。そして、関係線51
の線上の接続点53でアクセル側クラッチ6が接続し、
アクセルペダル9の動作がスロットルバルブ4に伝わる
ようになる。それ以後のスロットルバルブ4の動きは、
アクセルペダル9の踏み込み量に従って関係線51上を
推移する。
【0045】次に、図5の故障点54で故障が発生した
場合の動作について説明する。この場合は、アクセル側
クラッチ6およびモータ側クラッチ12への通電が停止
されると、モータ13の回転はスロットルバルブ4に伝
達されなくなり、アクセル側クラッチ6は故障点54で
すぐに接続され、アクセルペダル9によるスロットルバ
ルブ4の操作が可能になる。この後のスロットルバルブ
4の動きは、矢印57,58に示すように、故障点54
を通り関係線51に平行な直線上を推移する。つまり、
故障後にも、故障直前のスロットルバルブ4の開度を保
つことができるので、スロットルバルブ4が急に全閉と
なってエンジンが停止したり、あるいは急開して車両が
急加速してしまうなどの事態が発生することがない。
【0046】さらに、故障点54でアクセル側クラッチ
6が接続した後にアクセルペダル9を戻していくと、点
55に達した時点で、アクセルペダル9が戻り切る前に
スロットルバルブ4が先に全閉に復帰する。ここからさ
らにアクセルペダル9を戻し続けると、ワンウェイクラ
ッチ15の働きによって、アクセルレバー7と一体とな
っているワンウェイクラッチ15の外輪151は内輪1
52に対して空転するため、アクセルペダル9は図5の
矢印59に沿って原点まで戻る。この後のスロットルバ
ルブ4の動きは、アクセルペダル9の踏み込み量に比例
して関係線51の上を動く。
【0047】本発明では、上述のように、制御系やモー
タに故障が生じた場合にも安全に車両を走行させる機能
を実現することができる。
【0048】なお、本実施例のクラッチは、アクセル側
クラッチとして負作動のもの、また、モータ側クラッチ
として正作動のものを用いているが、コントロールユニ
ットによりクラッチの断続を制御する場合には、アクセ
ル側,モータ側クラッチとも正作動,負作動いずれのク
ラッチを用いても本発明の機能を実現できる。さらに、
クラッチは電磁式に限らず、油圧式あるいは空圧式など
であっても良く、また歯車機構を平歯車以外のウォーム
ギアや笠歯車などを用いてもよい。
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、クラッチにより、モー
タなどの駆動装置からスロットルバルブが切り離されて
アクセルペダルとスロットルバルブが機械的に接続した
後に、運転者のアクセルペダルの操作によって適切にス
ロットルバルブを開閉させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】スロットルバルブの開閉機構を示す斜視図。
【図2】システム全体の系統図。
【図3】アクセル側クラッチの詳細を示す断面図。
【図4】モータ側クラッチの詳細を示す断面図。
【図5】モータ等の故障時のスロットルバルブとアクセ
ルペダルの動作説明図。
【図6】ワンウェイクラッチの断面図。
【符号の説明】
2…吸気筒、4…スロットルバルブ、5…スロットルシ
ャフト、6…アクセル側クラッチ、12…モータ側クラ
ッチ、15…ワンウェイクラッチ、26…リターンスプ
リング、30…嵌入溝、31…間隙保持部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02D 41/22 310 M 9039−3G (72)発明者 嶺岸 輝彦 茨城県勝田市大字高場字鹿島谷津2477番地 3 日立オートモティブエンジニアリング 株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンに吸入空気を供給する吸気筒と、
    前記吸気筒内に設けられたスロットルバルブと、前記ス
    ロットルバルブに閉じ方向のトルクを付勢するリターン
    スプリングと、電気的な信号に応じて回転する駆動手段
    と、運転者によって操作されるアクセルペダルと、前記
    駆動手段の回転力を前記スロットルバルブに伝達または
    遮断する第1のクラッチと、前記アクセルペダルの踏み
    込み力を前記スロットルバルブに伝達または遮断する第
    2のクラッチとを含むスロットルアクチュエータにおい
    て、前記アクセルペダルから前記スロットルバルブを開
    く向きに加えられる踏み込み力が伝達され、逆に前記ス
    ロットルバルブを閉じる向きの踏み込み力は伝達されな
    いワンウェイクラッチを前記アクセルペダルと前記第2
    のクラッチの間に備え、前記第2のクラッチは、前記ア
    クセルペダルからの踏み込み力が前記ワンウェイクラッ
    チを介して入力される第1のクラッチ板と、前記スロッ
    トルバルブに結合された第2のクラッチ板と、前記第1
    のクラッチ板または前記第2のクラッチ板と一体となっ
    て回転し、前記第1のクラッチ板と前記第2のクラッチ
    板との間に設けられて相互の接触を阻止する間隙保持部
    材と、前記第1のクラッチ板と前記第2のクラッチ板と
    の間の相対回転角度があらかじめ設定された所定の角度
    範囲で前記間隙保持部材が嵌入される嵌入溝とを含み、
    前記第2のクラッチは、前記間隙保持部材が前記嵌入溝
    に嵌入されたときに前記第1のクラッチ板と前記第2の
    クラッチ板とが接触,結合することによって前記アクセ
    ルペダルの踏み込み力を前記スロットルバルブに伝達す
    るように構成したことを特徴とするスロットルアクチュ
    エータ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007064096A (ja) * 2005-08-31 2007-03-15 Honda Motor Co Ltd スロットル制御装置
JPWO2014058055A1 (ja) * 2012-10-12 2016-09-05 ヤマハ発動機株式会社 アクセルグリップ組立体及びアクセルグリップ組立体を備えた車両
CN106121832A (zh) * 2016-08-12 2016-11-16 江门市英合创展电子有限公司 一种齿轮组传动的进气歧管通路控制器

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