JPH05287679A - 立体構造布帛のセット方法 - Google Patents

立体構造布帛のセット方法

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JPH05287679A
JPH05287679A JP4081203A JP8120392A JPH05287679A JP H05287679 A JPH05287679 A JP H05287679A JP 4081203 A JP4081203 A JP 4081203A JP 8120392 A JP8120392 A JP 8120392A JP H05287679 A JPH05287679 A JP H05287679A
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JP
Japan
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fabric
water
cloth
steric structure
deformation
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Application number
JP4081203A
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English (en)
Inventor
Minoru Fujii
実 藤井
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Unitika Ltd
Original Assignee
Unitika Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】立体構造布帛の折れ曲がりや変形を整形するこ
とを目的とする。 【構成】基材に対し水溶性高分子を0.1重量%以上付
着せしめた立体構造布帛(a)に水を付与した後、せん
断変形付与、加熱処理を1回以上行なう立体構造布帛の
セット方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、立体構造布帛のセット
方法に関するものであり、さらに詳しくは、立体構造布
帛に生じた折れ曲がりや変形を解消し、高次加工、特に
樹脂成形を施すのに最適な形態を有する基材となる立体
構造布帛のセット方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の繊維構造体は、織編物や不織布に
代表される2次元平面構造が一般的であるが、最近3次
元方向に繊維が配列した3次元立体織物や、ベルベット
織機やダブルラッセル機により表裏グランド部とパイル
部から成るディスタンスファブリックが簡便に生産でき
るようになり、立体複合材料としての期待が高まってき
ている。
【0003】しかしながら、これらの立体織編物は製編
織後の捲取り段階や保管時に基材に折れ曲がりや変形が
生じる欠点があり、基材に対し均一な樹脂成形ができな
いという問題があった。
【0004】本発明においては、上記3次元立体織物や
ベルベット織機、ダブルラッセル機によって得られるデ
ィスタンスファブリックなどを総称して厚さ3mm以上
のものを以下、立体構造布帛を言う。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記課題を解
決するもので、立体構造布帛の折れ曲がりや変形を整形
することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記現状に鑑
み、鋭意検討した結果、水溶性高分子を立体構造布帛を
構成する繊維に付着させ、水を付与することによって立
体構造布帛に発現した折れ曲がりや変形を解消できるこ
とを見出し、本発明に到達した。
【0007】すなわち本発明は、基材に対し水溶性高分
子を0.1重量%以上付着せしめた立体構造布帛に水を
付与した後、せん断変形付与、加熱処理を1回以上行な
うことを特徴とする立体構造布帛のセット方法を要旨と
するものである。
【0008】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明における立体構造布帛を構成する繊維としては、ポ
リアミド系繊維、ポリエステル系繊維、ポリオレフィン
系繊維などの熱可塑性繊維、芳香族ポリエステル繊維、
芳香族ポリアミド繊維、フッ素繊維などの有機非熱可塑
性繊維、ガラス繊維、炭素繊維に代表される無機繊維を
挙げることができるが、これらに限られるものではな
く、上記繊維を単独で用いてもよいし、複数を交編織あ
るいは混繊して用いてもよいことは言うまでもない。さ
らに、モノフィラメントであってもマルチフィラメント
であってもよい。
【0009】このように本発明にあっては、あらゆる繊
維を対象とすることができるが、熱セット性を有しない
非熱可塑性繊維に対しても特にその効力を発揮する。本
発明のセット方法は、立体構造布帛に生じた折れ曲がり
や変形を整形することを目的とするものであり、セット
効果を得るためには、基材に対し、水溶性高分子を0.
1重量%以上付着させることが必要である。水溶性高分
子の付着量が0.1%未満では基材の反発力によりセッ
ト効果が得られにくい。ここで、基材に水溶性高分子を
付着させる方法としては繊維に付与する方法、布帛に付
与する方法のどちらでもよく、繊維に付与する方法とし
ては、例えば繊維製造時、ビーミング時、リワインド時
などで行なうことができる。また、布帛に付与する方法
は例えば噴霧、含浸、滴下、ロール転写などにより均一
に行なうことができる。
【0010】本発明でいう水溶性高分子としては、例え
ばポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリ
ル酸塩、澱粉などを挙げることができるが、これらに限
られるものではない。
【0011】次に本発明のセット方法を図面にて説明す
る。図1は本発明のセット方法の工程模式図である。本
発明のセット方法は基本的に、折れ曲がりや変形が生じ
た立体構造布帛(a)に水を付与し(A)、この水を付
与した立体構造布帛にせん断変形を与え熱セットを行な
う(B)。この2工程で折れ曲がりや変形を整形しきれ
ない場合は、(B)の工程の後に、(B)とは逆方向の
せん断変形を含水状態で与え、熱セットを行なう(C)
工程を経ると好ましい整形効果を得ることができる。こ
のように本発明によれば折れ曲がりや変形の生じた立体
構造布帛を完全に整形することができるが、含水状態で
種々の賦形を行なった後、(D)の工程で再度加熱処理
を施すことによって任意の形状を固定・付与することも
できる。
【0012】また、本発明のセット方法にあっては、せ
ん断変形を立体構造布帛に与える際、水溶性ポリマー中
に水が存在していることが必要である。そのためには、
上記(A)の工程で付与した水を最終熱セット工程の前
工程まで残存させることが好ましいが、一旦(B)の工
程で水を完全に除去し、次工程に入る前に再び立体構造
布帛に水を付与する手法を採用することもできる。
【0013】本発明にあっては、上述の水の付与量およ
び熱セット条件は特に制限されるものではなく、用いる
基材の種類、組織、目付などにより適宜選択すればよ
く、またセット後に水溶性ポリマーを除去し、樹脂成形
を行なうことも一向に差支えない。
【0014】
【作用】本発明は、立体構造布帛に生じた折れ曲がりや
変形を整形することが目的であり、そのために、立体構
造布帛に水溶性高分子を付着せしめ、この立体構造布帛
に水を付与した後、立体構造布帛にせん断変形を与える
ことを必須条件としている。この構成によって、水溶性
高分子を水で膨潤させることにより、立体構造布帛に生
じた折れ曲がりや変形を矯正後、乾燥、形態固定する作
用があり、せん断変形に伴う引張応力による矯正作用や
折れ曲がりや変形の生じた部分の繊維に集中している応
力がせん断変形によって分散する作用が生じる。本発明
は上記必須条件を満足することにより、立体構造布帛に
生じた歪を除去することができ、樹脂成形が容易にな
り、樹脂成形後の表面形態および形態安定性が非常に優
れたものとなる。
【0015】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。 実施例1 ガラス繊維の紡糸工程において公知の方法によりポリ酢
酸ビニルを付着させた単糸径9μm、フィラメント本数
400本のガラス繊維を表裏経緯糸および連結糸に用い
て図2に示す組織で製織を行ない、図3に示すような外
観形状の立体構造織物を得た。このとき、立体構造織物
に付着したポリ酢酸ビニルは0.4重量%であった。次
にこの立体構造織物に故意に折れ曲がりや変形を与えた
後、40重量%の水を嘖霧し、図1に示す工程に従って
セットを行なった。このときの熱セット条件は、1次熱
セットおよび2次熱セットを120℃、5分間、最終熱
セットを120℃、10分間とした。なお、図2、図3
において、1は表面基布、2は裏面基布、3は表面経
糸、4は裏面経糸、5は表面緯糸、6は裏面緯糸、7は
連結糸である。
【0016】その結果、図3に示す立体構造織物8は表
裏面の形態が完全に回復し、かつ連結糸の起立性も非常
に良好であった。また、セット後、エポキシ樹脂を用い
て樹脂成形したところ、表裏面の形態均一性も極めて良
好であった。
【0017】比較例1 ガラス繊維へのポリ酢酸ビニルの付着量を0.07重量
%とする以外は実施例1と同じ組織の立体構造織物を作
成し、同じような折れ曲がりや変形を与えた後、図1に
示す工程に従って実施例1と同条件でセットを行なっ
た。その結果、比較例1の立体構造織物は折れ曲がりや
変形が完全に除去されておらず、樹脂成形に供し得ない
ものであった。
【0018】実施例2 約6000デニール、4000フィラメントの焼成後の
炭素繊維に1%濃度のポリビニルアルコール水溶液を付
与し、引続き乾燥した炭素繊維を相互に直交するX,
Y,Z軸方向の糸に用いてX軸に対するY軸方向、Z軸
方向の密度が6本/インチ、Z軸に対するY軸方向、X
軸方向の密度が7本/インチおよびY軸方向のXZ面の
数が20枚/インチの厚さ5mmの図4に示すような立
体構造織物9を得た。このときの立体構造織物9のポリ
ビニルアルコールの付着率は0.8重量%であった。続
いて、この炭素繊維立体構造織物に故意に折れ曲がりや
変形を与えた後、30重量%の水を噴霧し、図1に示す
工程に従ってセットを行なった。このときの熱セット条
件は1次熱セットおよび2次熱セットを120℃、3分
間、最終熱セットを120℃、7分間とした。
【0019】その結果、立体構造織物は表裏面の形態が
完全に回復し、かつ連結糸の起立性も非常に良好であっ
た。また、樹脂成形後の表裏面の形態も極めて均一なも
のであった。
【0020】比較例2 炭素繊維へのポリビニルアルコールの付着量を0.06
重量%とする以外は実施例2と同じ組織の立体構造織物
を作成し、同じような折れ曲がりや変形を与えた後、図
1に示す工程に従って実施例2と同条件でセットを行な
った。その結果、比較例2の立体構造織物は折れ曲がり
や変形が完全に除去されておらず、樹脂成形に供し得な
いものであった。
【0021】実施例3 4000デニール、700フィラメントのナイロン6マ
ルチフィラメント糸を相互に直交するX、Y、Z軸方向
の糸に用いて、X軸に対するY軸方向、Z軸方向の密度
が8本/インチ、Z軸に対するY軸方向、X軸方向の密
度が10本/インチおよびY軸方向のXZ面の数が20
枚/インチの厚さ8mmの図4に示すような立体構造織
物を得た。この立体構造織物に2%濃度の澱粉水溶液を
付与し、乾燥後、澱粉付着率が1.0重量%のナイロン
6立体構造織物を得た。次に、この織物に折れ曲がりや
変形を与えた後、実施例2と同様のセットを行なった。
【0022】その結果、立体構造織物は表裏面形態およ
び起立性が非常に良好であった。また、セット後の織物
にウレタン樹脂を含浸成形を施したところ、均一な形態
の樹脂成形物が得られた。
【0023】比較例3 実施例3と同じ構造、密度のナイロン6立体構造織物を
用い、澱粉の付着率が0.07重量%となるように調整
し、比較例3のナイロン6立体構造織物を得た。この織
物に実施例3と同じような折れ曲がりや変形を与えた
後、実施例3と同条件でセットを行なった。その結果、
比較例3の立体構造織物は、折れ曲がりや変形が完全に
除去されておらず、樹脂成形に供し得ないものであっ
た。また、本発明における水溶性高分子の付着率を満足
していても水の付与を施さない立体構造布帛は、言うま
でもなく形態回復し得ないものであった。
【0024】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、立体構造
布帛に生じた折れ曲がりや変形を完全に除去することが
でき、樹脂加工などの高次加工後の均一性が極めて高い
成形品を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のセット方法を示す工程模式図である。
【図2】本発明において使用される立体構造織物の組織
図である。
【図3】本発明の実施例1において使用される立体構造
織物の斜視図である。
【図4】本発明の実施例2において使用される立体構造
織物の斜視図である。
【符号の説明】 a 立体構造布帛 1 表面基布 2 裏面基布 3 表面経糸 4 裏面経糸 5 表面緯糸 6 裏面緯糸 7 連結糸 8 立体構造織物 9 立体構造織物

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材に対し水溶性高分子を0.1重量%
    以上付着せしめた立体構造布帛に水を付与した後、せん
    断変形付与、加熱処理を1回以上行なうことを特徴とす
    る立体構造布帛のセット方法。
JP4081203A 1992-04-03 1992-04-03 立体構造布帛のセット方法 Pending JPH05287679A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1995023251A1 (de) * 1994-02-23 1995-08-31 Vorwerk & Co. Interholding Gmbh Abstandsgewebe
WO2022077712A1 (zh) * 2020-10-14 2022-04-21 江苏阳光股份有限公司 一种改进的双面呢生产工艺

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