JPH05287613A - 多溝繊維用芯鞘複合繊維 - Google Patents

多溝繊維用芯鞘複合繊維

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JPH05287613A
JPH05287613A JP4085692A JP8569292A JPH05287613A JP H05287613 A JPH05287613 A JP H05287613A JP 4085692 A JP4085692 A JP 4085692A JP 8569292 A JP8569292 A JP 8569292A JP H05287613 A JPH05287613 A JP H05287613A
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fiber
sheath
core
component
grooved
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JP4085692A
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Yoshihiro Konno
吉宏 近野
Hiroshi Takahashi
洋 高橋
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Toray Industries Inc
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 合成繊維特にポリエステル繊維の発色性の向
上を図り、天然繊維に比較して遜色のない十分な発色性
を付与するための複合繊維を提供することにある。 【構成】 芯部、鞘部からなる断面の複合繊維であっ
て、芯部の外周の少なくとも3カ所から内部方向に1.
0μm以上の長さの鞘部の突起を設け、鞘部の成分を芯
部の成分よりも溶解速度が3倍以上とした多溝繊維用芯
鞘複合繊維。 【効果】 鞘成分を溶解除去した後の多溝繊維の表面に
は多数の溝が生成すると同時に、外周表面が粗面化され
て発色性が極めて良好になり、かつドライ感も発現す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は芯鞘複合繊維に関し、更
に詳しくは発色性が良好な多溝繊維を得るための芯鞘複
合繊維に関する。
【0002】
【従来の技術】合成繊維、特にポリエステル繊維は衣料
用途を中心に広く利用されているが内部構造が緻密なこ
とと、屈折率が他の繊維よりも大きいことから染色後の
発色性が不良であり、用途上も制約を受けている。ポリ
ステル繊維の染色後の発色性を改善する技術に関し過去
において多くの検討がなされている。
【0003】例えば特公昭34−10497号公報に提
案されているようにポリエステルに塩基性染料に可染と
するための染着座席を導入し、塩基性染料による染色が
可能にする技術がある。この発明では発色性を向上する
ためには共重合率を高くする必要があり、その結果ポリ
マの融点が低下してしまう欠点がある。
【0004】特開昭52−99400、特開昭55−1
07544、特開昭55−107547号公報ではポリ
マ中に微細粒子を配合してアルカリなどで減量加工する
ことによって微細な凹凸を生成せしめ、発色性を向上す
る技術が提案されている。しかしながらこの提案による
方法では発色性が向上するものの、向上効果が小さく、
求められている発色性の要求を満たすことはできなかっ
た。
【0005】更に特開昭63−105114号公報で
は、複合繊維の断面において溶解性の異なる2成分とも
繊維表面に露出した形状となし、これをアルカリで減量
することによって繊維表面に多溝を形成し、該表面の吸
収光を増加させ、更にあらかじめ配合されていた粒子に
よって発色性を向上する技術が提案されているが、繊維
表面の粗面化が不十分のためこの技術でも十分な発色性
の向上を図ることはできなかった。
【0006】
【発明が解決しようとしている課題】合成繊維の発色性
は天然繊維に比較して劣性であり、合成繊維特にポリエ
ステル繊維の発色性向上技術については上述のように種
々提案があるが、未だ十分な水準の発色性を得るに至っ
ていない。本発明の目的は合成繊維特にポリエステル繊
維の発色性の向上を図り、天然繊維に比較して遜色のな
い十分な発色性を有する繊維とするための複合繊維を提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、芯部、
鞘部からなる断面の複合繊維であって、芯部の外周の少
なくとも3カ所から内部方向に1.0μm以上の長さの
鞘部の突起を設け、鞘部の成分を芯部の成分よりも溶解
速度が3倍以上とすることを特徴とする多溝繊維用芯鞘
複合繊維によって達成される。
【0008】以下本発明を詳細に述べる。本発明の複合
繊維は、好ましくは布帛にした後にアルカリなどの溶剤
で鞘部の成分(以下鞘成分という)を溶解除去して実質
的に芯部の成分(以下芯成分という)を残すことによっ
て、3個以上の溝を有する多溝繊維とするするものであ
る。本発明の複合繊維から得られる多溝繊維は繊維の表
面が粗面化され、溝部の反射光量の減少はもちろん、溝
以外の部分の光の反射が減少し,吸収光量が増加するの
で発色性が向上することをつきとめ本発明に至ったもの
である。
【0009】図1は本発明の芯鞘複合繊維の一例を示す
横断面図である。鞘成分を溶解した後、繊維表面に多溝
を形成するためには、複合繊維の断面において芯部の外
周の少なくとも3ケ所から内部方向に鞘部の突起を芯部
に設ける必要がある。鞘部の突起が芯部に設けるとは、
図1に示すように複合繊維の表面を覆っている鞘部1の
一部である突起3が芯部2の外周から繊維の内部方向に
入り込んでいる状態を言う。突起3の位置はほぼ等間隔
に配置することが好ましい。例えば断面形状が円の複合
繊維であって突起の数を6個設ける場合は60度ずつの
等間隔であることが好ましい。
【0010】本発明の複合繊維は芯鞘型とする必要があ
る。すなわち、芯部が最初から表面に露出していると、
溶剤で溶解した後の芯部の表面が十分な凹凸を形成しな
いために吸収光量の増加は小さい。つまり芯部が鞘部に
覆われていると、溶剤によって鞘成分を溶解除去した後
に芯部の表面が粗面化するために吸収光量が増加して発
色性が大きく向上する。
【0011】図2は本発明の芯鞘複合繊維から得られる
多溝繊維の一例を示す横断面図である。鞘成分の溶解除
去後の多溝繊維の吸光量が増加するためには、図2の溝
4の数は3個以上が必要である。溝4の数は多い方が吸
光量は増大するが溝の幅が大きく、数が増加すると溝4
と隣合う溝4の間の山5の厚さが小さくなってしまうの
で、溝の数には適正数が存在する。この適正な溝数は繊
度によって異なるが5個以上15個以下が好ましい。従
って本発明である複合繊維の段階の突起の数は3個以上
が必要であり、5個以上、15個以下が好ましい。特に
好ましくは6個以上10個以下である。
【0012】一方、鞘成分の溶解除去後の多溝繊維は、
溝の深さが1.2μm以上が好ましいので、本発明の複
合繊維の鞘部の突起の長さは1.0μm以上が必要であ
る。ここで突起の長さとは、図3は図1の要部の拡大図
であるが、その図3で示すLであり、複合繊維の芯部の
外周において隣合う芯部を結ぶ接線から得られる線分
d、eの中心の点aと鞘部の最も内側に伸びている部分
の先端における中心の点bとを結ぶ線分a、bの距離で
ある。この好ましい突起の長さは1.5μm以上であ
る。突起の長さが長すぎると溶解後の繊維が分割する恐
れがある。好ましい突起の長さは突起の長さ方向におけ
る芯部の長さの40%以下である。例えば芯部が円断面
の場合の突起の長さは芯部の直径の40%以下が好まし
い。
【0013】複合繊維の鞘部の突起の幅は芯成分の溶解
速度比に対する鞘成分の溶解速度比と所望する多溝繊維
の溝幅との関係において決定されるが、鞘成分の溶解速
度比が3倍以上では0.5μm以上、2.0μm以下が
好ましい。ここで突起の幅とは図3において突起3の長
さ方向のLの1/2の点における距離、即ち線分a、b
の中心点cにおいて線分a、bに直交する線分f、gを
意味する。
【0014】繊維全体に対する鞘部の複合比率が小さい
場合には、鞘部の溶解除去後の芯部の表面の粗面化が不
十分となり好ましくない。逆に鞘部の複合比率が大きす
ぎる場合には表面の粗面化が飽和に達してしまい、発色
性の向上効果も飽和に達してしまう。これらのことから
繊維断面における繊維全体に対する鞘部の複合比率は5
%以上、30%以下が好ましい。
【0015】本発明の複合繊維は、芯成分に対する鞘成
分の溶解速度比が3倍以上あれば特に限定されるもので
はない。複合繊維を構成する芯成分と鞘成分の各ポリマ
は同種のものが良いが、異なるものでも良い。例えば鞘
成分と芯成分が共にポリエステル系であっても、鞘成分
と芯成分がともにナイロン系であっても良い。鞘成分が
未変性ポリエステル、あるいは共重合ポリエステルで芯
成分がナイロンであっても良い。
【0016】溶解速度差を付与することが容易であるこ
とおよび本発明の複合繊維を利用することから、発色性
の向上が著しい効果を発揮するポリエステル繊維が最も
好ましく適用できる。この場合の複合繊維の鞘成分とし
ては2モル%以上の5−ソジウムスルホイソフタル酸を
共重合したポリエステルが好ましく使用できる。しか
し、5−ソジウムスルホイソフタル酸の共重合率が高す
ぎるとポリエステルでは融点降下が大きいこと、溶解速
度が大きすぎて溶解量の制御が困難になることから、芯
成分に対する鞘成分の溶解速度比は60倍以下が好まし
く、そのためには5−ソジウムスルホイソフタル酸の共
重合率は6モル%以下が好ましい。特に好ましい溶解速
度比は5倍以上、50倍以下である。そのためのポリマ
組成は5−ソジウムスルホイソフタル酸の共重合率が
2.3モル%以上、5.5モル%以下である。
【0017】一方、芯成分のポリエステルは鞘成分の溶
解速度の1/3以下のポリエステルであれば特に限定さ
れないが、取扱いが容易であること、低コストであるこ
とから未変性ポリエステル、特に未変性ポリエチレンテ
レフタレートが好ましい。もちろんポリエステルの重合
過程で生成するジエチレングリコールを含んでいても差
し支えない。
【0018】鞘成分を溶解除去した後の多溝繊維の表面
を粗面化するためには、鞘成分が単なる共重合ポリエス
テルでも可能であるが、鞘成分中および/または芯成分
中に微粒子を配合することが発色性向上の効果を著しく
大きくするので好ましい。鞘成分、芯成分の両者に微粒
子を配合することが発色性を向上する点で有効である
が、どちらか一方に微粒子を配合する場合には溶解後に
繊維として残留する芯成分に微粒子を配合することが発
色性の向上効果の点で効果的である。
【0019】配合する微粒子は特に限定されないが、屈
折率が小さいシリカ、炭酸カルシウム等を挙げることが
でき、中でもシリカがより好ましく適用できる。微粒子
の配合量は製糸性、表面の粗面化の程度を左右するので
重要であり、微粒子の配合量は0.1重量%以上、2.
5重量%以下が好ましい。特に好ましい微粒子の配合量
は0.3重量%以上、1.0重量%以下である。また、
微粒子の粒径が大きすぎると製糸性を悪化させ、発色性
の向上効果も小さくなるので微粒子の径は小さい方が好
ましい。微粒子の粒径は一次粒子径で0.6μm以下が
好ましく、特に0.1μm以下が好ましい。
【0020】芯成分に微粒子を配合することによって発
色性が向上する理由は、芯成分が溶解される過程におい
て微粒子の周囲の内部構造が他の部分の内部構造よりも
粗な構造のために、微粒子を中心とした部分が優先的に
溶解されることによって、多溝繊維の表面に凹凸が形成
され、吸光量が増加するためであると推定される。表面
を粗面化するために鞘成分に微粒子を添加することが好
ましいことは、前述した芯成分に微粒子を配合すること
と原理、効果の点で共通であり、従って配合量、微粒子
種、配合量とも芯成分の場合と同様である。
【0021】鞘成分のみに微粒子を配合したときに表面
が粗面化する理由については次のように考えることがで
きる。つまり鞘成分が溶解しているときに表面が粗面化
する理由は上述の通りであり、次いで鞘成分の溶解が完
了して芯成分の溶解に移行するとき暫くは鞘成分の表面
の凹凸をそのままの形状で継続するから芯成分の表面も
凹凸が残留することになるものと考えられる。
【0022】本発明の複合繊維は例えば次のように製造
することができる。芯成分としてシリカを0.5重量%
配合した固有粘度が0.65であるポリエチレンテレフ
タレート、鞘成分として5−ソジウムスルホイソフタル
酸を2.5モル%共重合し、シリカを配合しない固有粘
度が0.60のポリエチレンテレフタレートとする。こ
れらを各々2成分複合紡糸機で口金上部へ導き、複合紡
糸して図1に例示する芯鞘複合繊維を得た。
【0023】なお、なお、かかる芯鞘型複合繊維は通常
の方法で製糸することができる。すなわち、紡糸した後
巻取り、一旦未延伸糸を得て延伸することは勿論、直接
紡糸延伸、5000m/min以上の高速紡糸によって
直接製糸する方法でもよい。更には2000〜3500
m/min程度で紡糸して得られた繊維を延伸と同時に
仮撚り加工を行う、いわゆるIN−DRAW方式でも発
色性の効果を損なうものではない。得られた延伸糸を各
種の加工を施すことも発色性の効果を妨げるものではな
い。例えば、流体による交絡加工、流体による嵩高加
工、擦過加工なども発色性を妨げるものではなく、また
ソフト化などの新規風合いの付与も可能である。
【0024】次いで布帛とした後、3%程度のNaOH
水溶液で減量加工することによって、染色後の発色性が
良好な繊維を得ることができるのである。更に発色性向
上を狙って、減量加工後に低屈折率物質でコーティング
することは極めて有効である。
【0025】
【実施例】以下実施例により具体的に説明する。なお実
施例におけるL値および粒子量は次の方法で測定した。
【0026】L値:24ゲージ天竺筒編み機で2本引き
揃えて筒編地を作製して精練を行った。引き続き180
℃乾熱処理後、NaOH水溶液によってアルカリ減量を
行い、次いで染色を行った。染料はDianix Bl
ack BG−FS2007%owfとした。また、助
剤としてサンソルト1200を0.5g/リットル、フ
ィクサーPH500を0.5g/リットルを使用した。
更に浴比1:100として染色温度130℃60分間染
色を行った。さらにハイドロサルファイト2g/リット
ル、サンデッド0.5g/リットル、カセイソーダ0.
5g/リットルで80℃20分間還元洗浄を行なった。
得られて染色筒編地を乾燥後スガ試験機(株)製SMカ
ラーコンピューターSM−3を使用して明度(L値)を
求めた。
【0027】粒子量:ポリエステル100gをオルソク
ロロフェノール900ccに溶解した溶液を、分速14
000回転で60分間遠心分離した後上澄み液を除去
し、オルソクロロフェノールを追加して遠心分離を繰り
返してポリエステル成分を除去した後に、乾燥して求め
た重量を溶解に使用したポリエステルの重量で除した値
で表した。
【0028】実施例1 芯成分として、一次平均粒径が0.012μmであるシ
リカ粒子を0.5重量%配合した固有粘度が0.65の
ポリエチレンテレフタレートを、鞘成分として5−ソジ
ウムスルホイソフタル酸を2.5モル%共重合した一次
平均粒子径が0.012μmであるシリカ粒子を0.5
重量%配合した固有粘度が0.60のポリエチレンテレ
フタレートを用いた。これらを別々に溶融計量し、各々
2成分複合紡糸機で口金上部へ導き、複合紡糸して図1
に示す複合繊維を得た。この時の鞘成分の芯成分に対す
る溶解速度比は8倍であった。複合繊維の断面形状とし
て突起の数が8個、突起の長さは4μm、繊維断面にお
ける繊維全体に対する鞘部の複合比率は18%であっ
た。紡糸速度は1500m/minであった。得られた
未延伸糸をホットローラ/ホットローラ系の延伸機で、
2.85倍に延伸し、75デニール24フィラメントの
延伸糸を得た。得られた延伸糸を筒編みにして、3重量
%NaOH水溶液98℃の条件で28重量%減量加工し
た。発色性を表すL値は11.5と良好であった。また
サラッとした風合いであり、ドライ感にも優れていた。
【0029】実施例2 鞘成分として5−ソジウムスルホイソフタル酸を5モル
%共重合して芯成分に対する溶解速度比を40倍にした
以外、実施例1と同様にテストした。発色性を表すL値
は12.1であり、ドライ感をも有していた。
【0030】実施例3 鞘部の突起の数を4に減少し、繊維断面における繊維全
体に対する鞘部の複合比率を10%とした以外は実施例
1と同様にテストを行った。発色性を表すL値は12.
0と良好であった。実施例2と同様にドライ感をも有し
ていた。
【0031】実施例4 繊維断面における繊維全体に対する鞘部の複合比率を1
4%に変更し、突起の長さを2.0μmに変更して、さ
らにアルカリによる減量率を20重量%に変更した以外
は実施例1と同様にテストを行った。発色性を表すL値
は12.2であった。ドライ感をも有していた。
【0032】実施例5 繊維断面における繊維全体に対する鞘部の複合比率を2
4%に変更し、突起の数を12に増加した以外は実施例
1と同様にテストを行った。発色性を表すL値は11.
6であった。また、ドライ感にも優れていた。
【0033】実施例6 シリカ粒子を配合しない鞘成分を用いた以外は実施例1
と同様にテストを行った。発色性を表すL値は11.6
であった。ドライ感に優れた風合いを有していた。
【0034】比較実施例1 図1の繊維の断面において、鞘部1のうち、突起3と芯
部2とで形成する形状、つまり芯部が鞘部で覆われてい
ない複合繊維とし、実施例1の鞘成分を突起3の成分と
した以外は実施例1と同様にテストした。発色性を表す
L値は12.7であった。ドライ感は認められたが実施
例1に比較して発色性が明らかに劣っていた。
【0035】比較実施例2 芯成分に対する鞘成分の溶解速度比を2倍にするために
鞘成分の5−ソジウムスルホイソフタル酸の共重合率を
1.5モル%に変更した以外は実施例1と同様にテスト
を行った。発色性を表すL値は13.2であり、発色性
の向上効果は認められなかった。
【0036】比較実施例3 繊維断面における繊維全体に対する鞘部の複合比率を5
%とし、突起の長さを0.5μmとした以外は実施例1
と同様にテストを行った。発色性を表すL値は13.5
であり、発色性の向上効果は認められなかった。
【0037】比較実施例4 突起の長さを0.8μmとし、繊維断面における繊維全
体に対する鞘部の複合比率を5%とした以外実施例1と
同様にテストを行った。発色性を表すL値は13.8で
あり発色性の向上効果は認められなかった。
【0038】
【発明の効果】鞘成分を溶解除去した後の多溝繊維の表
面には多数の溝が生成すると同時に、外周表面が粗面化
されて発色性が極めて良好になり、かつドライ感も発現
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の芯鞘複合繊維の一例を示す横断面図で
ある。
【図2】本発明の芯鞘複合繊維から得られた多溝繊維の
一例を示す横断面図である。
【図3】図1の要部を拡大した横断面図である。
【符号の説明】
1:鞘部 2:芯部 3:突起 4:溝 5:山

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】芯部、鞘部からなる断面の複合繊維であっ
    て、芯部の外周の少なくとも3カ所から内部方向に1.
    0μm以上の長さの鞘部の突起を設け、鞘部の成分を芯
    部の成分よりも溶解速度が3倍以上とすることを特徴と
    する多溝繊維用芯鞘複合繊維。
JP4085692A 1992-04-07 1992-04-07 多溝繊維用芯鞘複合繊維 Pending JPH05287613A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2016129467A1 (ja) * 2015-02-13 2016-08-18 東レ株式会社 芯鞘複合繊維およびスリット繊維ならびにそれら繊維の製造方法
CN115074845A (zh) * 2022-06-29 2022-09-20 厦门安踏体育用品有限公司 一种微多孔防水纤维、其制备方法和应用

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