JPH05287518A - 薄膜形成法及び装置 - Google Patents

薄膜形成法及び装置

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JPH05287518A
JPH05287518A JP8890792A JP8890792A JPH05287518A JP H05287518 A JPH05287518 A JP H05287518A JP 8890792 A JP8890792 A JP 8890792A JP 8890792 A JP8890792 A JP 8890792A JP H05287518 A JPH05287518 A JP H05287518A
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JP
Japan
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voltage
substrate
thin film
film forming
positive
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JP8890792A
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English (en)
Inventor
Masayasu Nihei
正恭 二瓶
Hitoshi Onuki
仁 大貫
Masahiro Koizumi
正博 小泉
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 凹凸のある高密度集積回路のAl配線部のカ
バレッジが100%得られ、しかも、配線寿命はDCス
パッタで形成した膜と同等の膜が得られる薄膜形成法及
び装置を提供すること。 【構成】 真空容器をア−スとし、タ−ゲットに負の電
圧を、基板に正の高ピ−クのパルス電圧(電子)を印加
し、Al膜を瞬時に流動させカバレッジを向上させるこ
と。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、バイアススパッタリン
グよる薄膜形成法と薄膜形成装置に関する。本発明は、
高密度集積回路の配線膜形成に適用される。
【0002】
【従来の技術】VLSI(高密度集積回路)の集積度が
進むと、シリコン基板とアルミニウム(Al)配線間の
コンタクトホ−ルやアルミニウム配線間のスルホ−ル径
が小さくなり、アスペクト比が大きくなってくる。一般
に用いられているDCマグネトロンスパッタ法では、ア
スペクト比が1に近づいてくると配線材料のスパッタ付
着のシャド−イング効果により、ステップカバレッジが
悪くなり、配線抵抗の増大やエレクトロンマイグレ−シ
ョン(EMD)などによる断線が発生しやすくなる。こ
れを改善するため、基板を450〜500℃程度に加熱
しタ−ゲットと基板に負の電圧を印加しながら膜形成す
るバイアススパツタ法が開発された。この方法は基板加
熱とAlスパッタ粒子の凝縮熱およびアルゴン(Ar)
イオン衝撃によりAl膜を流動させAl膜を平坦化させ
る方法である。
【0003】更に低応力薄膜の堆積法として基板に正負
の電圧を交互に印加する方法(特開昭63−93861
号公報)や、一般的に用いられるバイアススパッタ装置
において、基板電極とカソード(ターゲット)との間に
中間電極と、この中間電極に印加する電源を配置し、タ
ーゲットから飛来するスパッタ粒子の飛散方向を制御し
カバレッジすることができるとしている方法が(特開平
3−2370号公報)が提供されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前者の方法
は、基板に常時負の電圧が印加されるためArイオン衝
撃(逆スパッタ)を受けながら膜が形成されていく。こ
のため、Arが膜内に混入するため膜質が低下し、EM
Dが、バイアスなしのDCスパッタ法に比べ大幅に低下
するという問題があった。また、常時基板を450〜5
00℃に保持しておかなければならないので、基板ホル
ダ−、ヒ−タ、真空容器からの不純ガスの放出があり、
更に膜質を低下させている。
【0005】後者の特開昭63−93861号公報に開
示された方法は、負の電圧も印加されるため、前記の従
来技術と同様にArが膜内に混入して膜室を低下させて
しまう問題があった。また、特開平3−2370号公報
に開示された技術は、スパッタ粒子はほとんど中性であ
ることから、電界や磁界によって曲げることはできない
ため、記載通りのカバレッジができるのかどうか疑問で
あると共に、前記中間電極とその電源が必要となるた
め、構造的にも複雑化する問題があった。
【0006】本発明の目的は、上記に示した問題点を解
決し、DCスパッタで形成したと同等のEMDを有する
薄膜形成法(バイアススパッタ法)及び装置を提供する
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、真空容器をア−スとし、真空容器内に配
設されたタ−ゲットに負の電圧を印加し、真空容器内に
配設された基板に正の電圧を印加すると共に該基板の電
圧をパルス化して膜形成することを特徴する薄膜形成法
である。
【0008】前記薄膜形成法において、基板に印加する
正のパルス電圧は、そのパルス間にそれより低い正のベ
−ス電圧を含むのがよい。または、基板に印加する正の
パルス電圧のパルス幅を変えることにより平均電圧を周
期的に変えるものがよい。また、タ−ゲットに印加する
負の電圧をパルス化したものがよい。ここで、タ−ゲッ
トに印加する負のパルス電圧に同期し、基板に正のパル
ス電圧を印加するものがよい。また、真空容器に導入す
るスパッタ放電ガスは、アルゴンガスまたはアルゴンガ
ス+水素ガスの混合雰囲気であるものがよい。
【0009】また本発明は、2つの波形信号を独立に発
生する波形信号発生手段と、この波形信号発生手段から
各々の波形信号を受けて各々の波形信号に対応する波形
の電圧を発生することができるスパッタ用電源および正
の電圧を発生させるバイアス用電源とを備え、真空容器
内のタ−ゲットに前記スパッタ用電源より負の電圧を印
加し、真空容器内の基板に前記バイアス用電源より正の
電圧をパルス化して印加するようにしたことを特徴とす
る薄膜形成装置である。
【0010】
【作用】従来法のバイアススパッタ法は基板とタ−ゲッ
トに負の電圧が常に印加されているため、正のArイオ
ンが基板を逆スパッタしながら膜を形成していく。その
ため、Arの一部が膜内に混入し膜質を低下させてしま
う。そこで本発明は、基板に印加する電圧を正のピ−ク
値の高いパルス電圧にすることにより、基板に高エネル
ギ−の電子を照射させている。これによりAl膜を瞬時
に流動させ膜を平坦化することができる。そして、基板
が正の電圧であるため、正のArイオンや真空容器内の
不純ガスイオン(酸素、窒素等)が膜内に混入すること
なく膜を平坦化することが出来る。
【0011】
【実施例】図1及び図2を参照して、本発明による薄膜
形成装置の実施例を示す。図1は本発明の一実施例の波
形の模式図である。ここで、V1は負のスパッタ電圧、
V2は正のバイアスピ−ク電圧、t1は正のバイアス時
間、Tは周期とする。図2において、1は正バイアス電
圧波形制御電源、2はスパッタ電圧波形制御電源、3は
各々の波形制御電源を制御するための信号を発生する波
形信号発生制御装置、4は膜形成を行なう真空容器、5
は基板、6は基板電極、7はタ−ゲットなどから構成さ
れた薄膜形成装置である。まず、第2図において波形信
号発生制御装置3で、スパッタ電圧V1、正バイアスピ
−ク電圧V2、正バイアス時間t1を設定する。設定さ
れたそれぞれの信号はスパッタ電圧波形制御電源2、正
バイアス電圧波形制御電源1に供給される。設定信号を
受けた各々の電源は各々の信号に対応する波形の電圧を
発生できるようになっている。
【0012】以下、図2に示した薄膜形成装置による薄
膜形成について図1〜図6を用いて説明する。以下の説
明において、共通条件として、タ−ゲットはAl−1重
量%Si−0.5重量%Cu合金、電極間距離:100
mm、基板:Siウエハ−、真空到達圧力:4×10~7
Pa、膜形成放電ガスはアルゴン+4%水素混合ガスを
用い、圧力は6×10~1Paである。放電ガスに水素を
混入させたのは、以下の理由による。工業的に用いられ
ている真空容器内を不純物の無い完全な真空状態にする
ことは出来ない。真空容器内には酸素や窒素が存在し、
これらが放電により活性化しAlの酸化物や窒化物を作
りEMDに悪影響を及ぼす。水素を混入させることによ
り酸化物を還元し酸素の影響を少なくするためである。
【0013】先ず、図3に100%カバレッジが得られ
る適正範囲に及ぼす正バイアス電圧印加時間t1と基板
温度との関係を示す。また基板温度が20〜400℃で
カバレッジが100%得られるたものについては膜内に
混入するAr量を調べた。試験条件は基板:スルホ−ル
径0.8μm、深さ0.8μmの穴が多数あいた基板、
スパッタ電圧V1:370V、正のバイアスピ−ク電圧
V2:200V、周期T:2secの条件で膜形成し
た。また比較のため従来法のDCスパッタ法、DCバイ
アススパッタ法についてもステップカバレジとAr混入
量を調べた。膜形成条件はDCスパッタ法では基板温
度:150℃、スパッタ電力:4KW、またバイアスス
パッタ法では基板温度:150℃、タ−ゲット電圧:−
370V、バイアス電圧:−200Vで行なった。その
結果、第3図に示すように正バイアス電圧時間t1を適
選することにより20℃の室温付近から400℃の高温
まで広い範囲に100%カバレジが得られる適正範囲が
有ることがわかる。
【0014】また、膜内に混入するAr量は、基板温度
が20〜400℃に変化しても2×10~9(mol)で
あった。これに対し、従来法のカバレジはDCバイアス
スパッタ法で30〜40%、DCスパッタ法は10〜%
20%でいずれの場合も本発明のように100%カバレ
ッジは得られなかった。また、DCスパッタ法のAr混
入る量は1.5×10~9(mol)、DCバイアススパ
ッタ法のAr混入量は5×10~7(mol)であった。
本発明のAr量混入量は2×10~9(mol)であるか
らDCバイアススパッタ法の約1/250に、また,D
Cスパッタ法とはほぼ同等の値である。
【0015】次にEMDについて調べた。膜形成の条件
は本発明では図3ので基板温度20℃の条件で行ない、
DCスパッタ法とDCバイアススパッタ法は上記のAr
混入量分析(カバレジ)試験と同じ条件で膜形成した。
またEMDの試験条件は配線幅:1.7μm、電流密
度:5×106A/cm2、試験温度:150℃である。
その結果、50%累積不良率(試験本数の50%が断
線)で比較すると、本発明とDCスパッタ法の断線時間
は約60時間であるが、DCバイアススパッタ法は約1
時間で断線した。以上のようにEMDは膜内に混入する
Ar量が大きく影響していることがわかる。
【0016】上記のAr混入量、EMD、ステップカバ
レッジの試験は図1の波形で膜付けしたが、図4の波形
のように基板に正のパルス電圧を与えた後、これよりも
低い正の電圧(ベ−ス電圧)を印加することもできる。
また、ベ−ス電圧を印加する方式としては、図5のよう
にパルス幅を変え平均電圧を変えても良い。いずれの方
式もそれぞれの因子の条件を選定することにより、一層
平坦化した膜を得ることができる。
【0017】また、図6の波形はタ−ゲットに印加する
負の電圧をパルス化し、基板に印加する正の電圧をタ−
ゲットのパルス電圧に同期させ基板にパルス電圧を印加
する方式である。この方式は、図1と異なり、基板に膜
が付着する時だけ基板に高ピ−クの正のパルス電圧を印
加するため、膜の流動性が良くアスペクト比の大きいも
のに特に有効であった。しかし膜形成に休止時間がある
ため、膜形成速度が落ちる点が難点である。また、4M
DRAM相当の集積回路に本発明を適用した結果、歩留
まりが大幅に向上した。
【0018】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、基板に
高ピ−クの正のパルス電圧(電子)を印加し、Ar膜を
瞬時に流動させることにより100%のステップカバレ
ッジが得られる。また、基板は正のパルス電圧が印加さ
れるため、正のArイオンが基板をスパッタすることが
無いので膜内に混入するAr量を少なくすることができ
る。その為、EMDは従来DCバイアススパッタ法の6
0倍(DCスパッタ法と同じ)に向上させることが出来
るなどの効果が有り、高密度集積回路の信頼性向上に役
立つ。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスパッタ電圧及びバイアス電圧の基本
波形の模式図である。
【図2】本発明に係る薄膜形成装置を示す構成図であ
る。
【図3】本発明の適正範囲に及ぼす正バイアス電圧印加
時間と基板温度との関係を示す図である。
【図4】本発明の他の実施例のスパッタ電圧及びバイア
ス電圧の波形の模式図である。
【図5】本発明の他の実施例のスパッタ電圧及びバイア
ス電圧の波形の模式図である。
【図6】本発明の他の実施例のスパッタ電圧及びバイア
ス電圧の波形の模式図である。
【符号の説明】
1 正バイアス電圧波形制御電源 2 スパッタ電圧波形制御電源 3 波形信号発生制御装置 4 真空容器 5 基板 6 基板電極 7 タ−ッゲット 8 磁石 9 絶縁物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/3205

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空容器をア−スとし、真空容器内に配
    設されたタ−ゲットに負の電圧を印加し、真空容器内に
    配設された基板に正の電圧を印加すると共に該基板の電
    圧をパルス化して膜形成することを特徴する薄膜形成
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の薄膜形成法において、
    基板に印加する正のパルス電圧は、そのパルス間にそれ
    より低い正のベ−ス電圧を含むことを特徴とする薄膜形
    成法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の薄膜形成法において、
    基板に印加する正のパルス電圧のパルス幅を変えること
    により平均電圧を周期的に変えることを特徴とする薄膜
    形成法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の薄膜形
    成法において、タ−ゲットに印加する負の電圧をパルス
    化したことを特徴とする薄膜形成法。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の薄膜形成法において、
    タ−ゲットに印加する負のパルス電圧に同期し、基板に
    正のパルス電圧を印加することを特徴とする薄膜形成
    法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の薄膜
    形成法において、真空容器に導入するスパッタ放電ガス
    は、アルゴンガスまたはアルゴンガス+水素ガスの混合
    雰囲気であることを特徴とする薄膜形成法。
  7. 【請求項7】 2つの波形信号を独立に発生する波形信
    号発生手段と、この波形信号発生手段から各々の波形信
    号を受けて各々の波形信号に対応する波形の電圧を発生
    することができるスパッタ用電源および正の電圧を発生
    させるバイアス用電源とを備え、真空容器内のタ−ゲッ
    トに前記スパッタ用電源より負の電圧を印加し、真空容
    器内の基板に前記バイアス用電源より正の電圧をパルス
    化して印加するようにしたことを特徴とする薄膜形成装
    置。
JP8890792A 1992-04-09 1992-04-09 薄膜形成法及び装置 Pending JPH05287518A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0855821A (ja) * 1994-08-16 1996-02-27 Nec Corp 薄膜形成装置および薄膜形成方法
US5922180A (en) * 1995-12-04 1999-07-13 Nec Corporation Sputtering apparatus for forming a conductive film in a contact hole of a high aspect ratio
JP2011042833A (ja) * 2009-08-21 2011-03-03 Shinmaywa Industries Ltd スパッタリング装置およびスパッタリング方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US5922180A (en) * 1995-12-04 1999-07-13 Nec Corporation Sputtering apparatus for forming a conductive film in a contact hole of a high aspect ratio
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