JPH05286898A - 4−アシロキシ−4’−ブロモビフェニルの製造方法 - Google Patents
4−アシロキシ−4’−ブロモビフェニルの製造方法Info
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- JPH05286898A JPH05286898A JP4119785A JP11978592A JPH05286898A JP H05286898 A JPH05286898 A JP H05286898A JP 4119785 A JP4119785 A JP 4119785A JP 11978592 A JP11978592 A JP 11978592A JP H05286898 A JPH05286898 A JP H05286898A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 式(2)
【化5】
[式(2)で、Rは低級アルキル基を表す。]で示され
る4−アシロキシビフェニルを臭素と反応させて、式
(1) 【化6】 [式(1)で、Rは式(2)における定義と同じ。]で
示される4−アシロキシ−4’−ブロモビフェニルを製
造するにあたり、該反応媒体として、水又は水と水不溶
性不活性溶剤の混合物を使用する。塩基性添加物を使用
しないことにより、臭素化反応により生成する臭化水素
(HBr)を反応系内において、酸化剤を添加して臭素
に酸化遊離せしめて、臭素化反応に使用する。 【効果】 本発明の方法によれば、特殊な装置や薬品等
を必要とせず、作業環境、公害防止等の観点からも、臭
素の完全消化使用の点からも、また収率及び品質上から
も、工業的に有利に目的物である4−アシロキシ−4’
−ブロモビフェニルを製造することができる。
る4−アシロキシビフェニルを臭素と反応させて、式
(1) 【化6】 [式(1)で、Rは式(2)における定義と同じ。]で
示される4−アシロキシ−4’−ブロモビフェニルを製
造するにあたり、該反応媒体として、水又は水と水不溶
性不活性溶剤の混合物を使用する。塩基性添加物を使用
しないことにより、臭素化反応により生成する臭化水素
(HBr)を反応系内において、酸化剤を添加して臭素
に酸化遊離せしめて、臭素化反応に使用する。 【効果】 本発明の方法によれば、特殊な装置や薬品等
を必要とせず、作業環境、公害防止等の観点からも、臭
素の完全消化使用の点からも、また収率及び品質上から
も、工業的に有利に目的物である4−アシロキシ−4’
−ブロモビフェニルを製造することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は4−アシロキシビフェニ
ルを臭素化して、4−アシロキシ−4’−ブロモビフェ
ニルを高い選択率、収率で、かつ効率的に製造する方法
に関する。
ルを臭素化して、4−アシロキシ−4’−ブロモビフェ
ニルを高い選択率、収率で、かつ効率的に製造する方法
に関する。
【0002】4−アシロキシ−4’−ブロモビフェニル
は、医薬、農薬、液晶電子材料、液晶高分子化合物、ス
ーパーエンジニアリングプラスチック等の中間体として
近年注目を集めている化合物である。
は、医薬、農薬、液晶電子材料、液晶高分子化合物、ス
ーパーエンジニアリングプラスチック等の中間体として
近年注目を集めている化合物である。
【0003】
【従来の技術】従来、その製造方法としては、次のよう
な方法が開示されている。(1)4−ベンゾイルオキシ
ビフェニルを氷酢酸中で鉄粉を触媒として臭素と反応さ
せる方法。
な方法が開示されている。(1)4−ベンゾイルオキシ
ビフェニルを氷酢酸中で鉄粉を触媒として臭素と反応さ
せる方法。
【0004】[J.A.C.S.,61,1447,3
037(1939)](2)4−アセトキシビフェニル
を四塩化炭素中で塩基性炭酸鉛の共存下によう素を触媒
として臭素と反応させる。[Proc.Louisia
na Acad.Sci.,10,205〜9(194
7)](3)4−アセトキシビフェニルを無水酢酸と酢
酸との混合溶剤中でよう素を触媒として、大過剰の臭素
(53倍モル)により臭素化する(収率15%)。
[J.Chem.Soc.,1956,3243〜5]
本発明者らはこれらの問題点を解決するために、先に式
(2)(後記)の4−アシロキシビフェニルを、臭素と
不活性媒体中で金属の酸化物、水酸化物、炭酸塩、重炭
酸塩又は弱酸の塩の共存下で反応させて、式(1)(後
記)の4−アシロキシ−4’−ブロモビフェニルを製造
する方法を開発し、提案した。(特開平1−17236
1号)然しながら該発明方法ではもっとも好適に実施さ
れる金属炭酸塩使用の場合には、金属炭酸塩の粒度が反
応速度及び収率に大きく影響し、また臭素化反応中の発
泡抑制のための反応制御に細かい配慮が必要であり、特
に臭素化反応において生成する金属臭素化合物の回収再
生利用が一般的には困難であることが、4−アシロキシ
−4’−ブロモビフェニルの製造コストアップの大きな
要因をなす、と言う問題点が残される。
037(1939)](2)4−アセトキシビフェニル
を四塩化炭素中で塩基性炭酸鉛の共存下によう素を触媒
として臭素と反応させる。[Proc.Louisia
na Acad.Sci.,10,205〜9(194
7)](3)4−アセトキシビフェニルを無水酢酸と酢
酸との混合溶剤中でよう素を触媒として、大過剰の臭素
(53倍モル)により臭素化する(収率15%)。
[J.Chem.Soc.,1956,3243〜5]
本発明者らはこれらの問題点を解決するために、先に式
(2)(後記)の4−アシロキシビフェニルを、臭素と
不活性媒体中で金属の酸化物、水酸化物、炭酸塩、重炭
酸塩又は弱酸の塩の共存下で反応させて、式(1)(後
記)の4−アシロキシ−4’−ブロモビフェニルを製造
する方法を開発し、提案した。(特開平1−17236
1号)然しながら該発明方法ではもっとも好適に実施さ
れる金属炭酸塩使用の場合には、金属炭酸塩の粒度が反
応速度及び収率に大きく影響し、また臭素化反応中の発
泡抑制のための反応制御に細かい配慮が必要であり、特
に臭素化反応において生成する金属臭素化合物の回収再
生利用が一般的には困難であることが、4−アシロキシ
−4’−ブロモビフェニルの製造コストアップの大きな
要因をなす、と言う問題点が残される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】これらの従来技術は、
工業的見地からは、使用溶剤(特に酢酸系)の臭気や回
収、特殊な薬品の使用等のほか、臭素の利用率が1/2
で4−アシロキシ−4’−ブロモビフェニル製造コスト
アップの大きな要因を占めている。
工業的見地からは、使用溶剤(特に酢酸系)の臭気や回
収、特殊な薬品の使用等のほか、臭素の利用率が1/2
で4−アシロキシ−4’−ブロモビフェニル製造コスト
アップの大きな要因を占めている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らはかかる問題
点を解決するために種々検討を重ねた結果、特殊な装置
や薬品等を必要とせず、作業環境、公害防止等の観点か
らも、臭素の臭素化反応への完全利用や、目的物の収
率、品質上からも、工業的に有利に4−アシロキシ−
4’−ブロモビフェニルを製造する方法を完成した。
点を解決するために種々検討を重ねた結果、特殊な装置
や薬品等を必要とせず、作業環境、公害防止等の観点か
らも、臭素の臭素化反応への完全利用や、目的物の収
率、品質上からも、工業的に有利に4−アシロキシ−
4’−ブロモビフェニルを製造する方法を完成した。
【0007】すなわち、本発明は式(2)
【0008】
【化3】 [式(2)で、Rは低級アルキル基を表す。]で示され
る4−アシロキシビフェニルと臭素とを水又は水と水不
溶性不活性溶剤の混合媒体中で反応させて、式(1)
る4−アシロキシビフェニルと臭素とを水又は水と水不
溶性不活性溶剤の混合媒体中で反応させて、式(1)
【0009】
【化4】 [式(1)で、Rは一般式(2)における定義と同
じ。]で示される4−アシロキシ−4’−ブロモビフェ
ニルを製造する方法を提供する。
じ。]で示される4−アシロキシ−4’−ブロモビフェ
ニルを製造する方法を提供する。
【0010】以下本発明につき、さらに詳細に説明す
る。
る。
【0011】本発明に使用する4−アシロキシビフェニ
ルは、従来公知の方法により、4−ヒドロキシビフェニ
ルとアシル化剤とを反応させることにより容易に製造す
ることができる。例えば、4−ヒドロキシビフェニルを
無水酢酸、塩化アセチル又はジケテン等と反応させて、
4−アセトキシビフェニルをほとんど定量的に製造し得
る。無水プロピオン酸、塩化プロピオニルと反応させた
場合も同様である。
ルは、従来公知の方法により、4−ヒドロキシビフェニ
ルとアシル化剤とを反応させることにより容易に製造す
ることができる。例えば、4−ヒドロキシビフェニルを
無水酢酸、塩化アセチル又はジケテン等と反応させて、
4−アセトキシビフェニルをほとんど定量的に製造し得
る。無水プロピオン酸、塩化プロピオニルと反応させた
場合も同様である。
【0012】また、反応媒体としては、水又は水と水不
溶性不活性溶剤の混合物が使用される。水不溶性不活性
溶剤としてはハロゲン化炭化水素、例えばジクロロエタ
ン、トリクロロエタン、テトラクロロエチレン、クロロ
ホルム、四塩化炭素等が挙げられる。反応媒体の使用量
は4−アシロキシビフェニルの0.5〜15倍量、好適
には1〜5倍である。水と水不溶性不活性溶剤との混合
物の場合の水と溶剤との混合比は2:8〜8:2、好ま
しくは4:6〜6:4である。
溶性不活性溶剤の混合物が使用される。水不溶性不活性
溶剤としてはハロゲン化炭化水素、例えばジクロロエタ
ン、トリクロロエタン、テトラクロロエチレン、クロロ
ホルム、四塩化炭素等が挙げられる。反応媒体の使用量
は4−アシロキシビフェニルの0.5〜15倍量、好適
には1〜5倍である。水と水不溶性不活性溶剤との混合
物の場合の水と溶剤との混合比は2:8〜8:2、好ま
しくは4:6〜6:4である。
【0013】臭素の使用量は、4−アセトキシビフェニ
ルに対して0.8〜2モル比、好ましくは1.0〜1.
5モル比であり、臭素を反応系に直接添加してもよく、
また不活性溶剤に溶解して添加してもよい。臭素添加反
応後又は臭素添加反応と同時に酸化剤を作用せしめる場
合には、臭素の使用量は上記の約1/2でよい。
ルに対して0.8〜2モル比、好ましくは1.0〜1.
5モル比であり、臭素を反応系に直接添加してもよく、
また不活性溶剤に溶解して添加してもよい。臭素添加反
応後又は臭素添加反応と同時に酸化剤を作用せしめる場
合には、臭素の使用量は上記の約1/2でよい。
【0014】反応温度は使用される反応媒体の沸点以下
で、5〜100℃、通常20〜60℃である。
で、5〜100℃、通常20〜60℃である。
【0015】反応時間は使用される反応媒体の種類、
量、反応温度等により異なるが、臭素添加時間を含め1
〜15時間、通常5〜10時間である。
量、反応温度等により異なるが、臭素添加時間を含め1
〜15時間、通常5〜10時間である。
【0016】反応終了後、室温まで冷却し、析出物を濾
別し、不活性溶剤を併用の場合は溶剤層を熱時分取し、
水洗後冷却又は溶剤を留去して、目的物を得る。さらに
高純度の目的物を必要とする場合には、ベンゼン、トル
エン、キシレン、アルコール等適当な溶媒により再結晶
精製を行なう。
別し、不活性溶剤を併用の場合は溶剤層を熱時分取し、
水洗後冷却又は溶剤を留去して、目的物を得る。さらに
高純度の目的物を必要とする場合には、ベンゼン、トル
エン、キシレン、アルコール等適当な溶媒により再結晶
精製を行なう。
【0017】本発明方法によれば、よう素や鉄等の触媒
を必要とせず、異性体やポリブロム化物等の副生物の生
成が少なく、温和な反応条件で高転化率、高選択率で目
的の4−アシロキシ−4’−ブロモビフェニルを製造す
ることができる。また臭素化反応によって生成する臭化
水素(HBr)はそのまま水層中に溶存しており、酸化
剤例えば過酸化水素やハロゲン酸塩等の添加によって容
易に単離臭素として回収できる。好適には臭素化反応系
中で臭素水素の酸化遊離反応を行なえば、使用臭素を完
全に臭素化反応に消化でき、コスト的に有利である。
を必要とせず、異性体やポリブロム化物等の副生物の生
成が少なく、温和な反応条件で高転化率、高選択率で目
的の4−アシロキシ−4’−ブロモビフェニルを製造す
ることができる。また臭素化反応によって生成する臭化
水素(HBr)はそのまま水層中に溶存しており、酸化
剤例えば過酸化水素やハロゲン酸塩等の添加によって容
易に単離臭素として回収できる。好適には臭素化反応系
中で臭素水素の酸化遊離反応を行なえば、使用臭素を完
全に臭素化反応に消化でき、コスト的に有利である。
【0018】
【実施例】次に本発明の実施例につき説明する。
【0019】(実施例1)300ml容反応フラスコ
に、4−アセトキシビフェニル63.5gr(0.3モ
ル)、水250grを仕込み、撹拌下50℃付近に保温
しながら、滴下漏斗から臭素60gr(0.37モル)
を4時間で添加した。添加終了後、同温度に4時間保っ
たのち、反応混合物試料を採り、ガスクロマトグラフィ
ー分析を行なったところ、4−アセトキシ−4’−ブロ
モビフェニル87.4%、4−アセトキシ−3−ブロモ
ビフェニル2.4%、4−アセトキシビフェニル8.9
%、不明物質0.3%であった。
に、4−アセトキシビフェニル63.5gr(0.3モ
ル)、水250grを仕込み、撹拌下50℃付近に保温
しながら、滴下漏斗から臭素60gr(0.37モル)
を4時間で添加した。添加終了後、同温度に4時間保っ
たのち、反応混合物試料を採り、ガスクロマトグラフィ
ー分析を行なったところ、4−アセトキシ−4’−ブロ
モビフェニル87.4%、4−アセトキシ−3−ブロモ
ビフェニル2.4%、4−アセトキシビフェニル8.9
%、不明物質0.3%であった。
【0020】反応混合物を冷却後、析出物を濾過、水
洗、乾燥して、粗製4−アセトキシ−4’−ブロモビフ
ェニル86.4grを得た。このものをトルエン180
grを使用して再結晶精製して、白色結晶71.0gr
を得た。理論収率81.3%(対4−アセトキシビフェ
ニル)。純度99.2%。融点130〜131℃。
洗、乾燥して、粗製4−アセトキシ−4’−ブロモビフ
ェニル86.4grを得た。このものをトルエン180
grを使用して再結晶精製して、白色結晶71.0gr
を得た。理論収率81.3%(対4−アセトキシビフェ
ニル)。純度99.2%。融点130〜131℃。
【0021】(実施例2)実施例1と同様の装置と操作
方法により、4−アセトキシビフェニル63.5gr
(0.3モル)、水100ml,1,2−ジクロロエタ
ン100grの混合物に、臭素60gr(0.37モ
ル)を添加して反応、熟成した後、保温状態で油層と水
層を分液して油層を取り出し、脱水して冷却後、析出物
を濾過、メタノール洗浄、乾燥して、4−アセトキシ−
4’−ブロモビフェニルの淡黄白色結晶76.7grを
得た。収率87.9%。純度97.8%。融点129.
5〜130.3℃。
方法により、4−アセトキシビフェニル63.5gr
(0.3モル)、水100ml,1,2−ジクロロエタ
ン100grの混合物に、臭素60gr(0.37モ
ル)を添加して反応、熟成した後、保温状態で油層と水
層を分液して油層を取り出し、脱水して冷却後、析出物
を濾過、メタノール洗浄、乾燥して、4−アセトキシ−
4’−ブロモビフェニルの淡黄白色結晶76.7grを
得た。収率87.9%。純度97.8%。融点129.
5〜130.3℃。
【0022】(実施例3)500ml容フラスコに、4
−アセトキシビフェニル63.5gr(0.3モル)、
水100gr及び1,2−ジクロロエタン100grを
仕込み、撹拌下に50℃付近に保ちながら、滴下漏斗か
ら臭素32.4gr(0.20モル)を2時間で添加し
た。添加終了後同温度に2時間保った後、30%過酸化
水素水24gr(0.21モル)を2時間で添加し、そ
の後2時間熟成した。反応混合物から試料を採り、ガス
クロマトグラフィー分析を行なったところ、4−アセト
キシ−4’−ブロモビフェニル86.5%、4−アセト
キシ−3−ブロモビフェニル2.5%、4−アセトキシ
ビフェニル9.8%及び未知物質1.2%であった。
−アセトキシビフェニル63.5gr(0.3モル)、
水100gr及び1,2−ジクロロエタン100grを
仕込み、撹拌下に50℃付近に保ちながら、滴下漏斗か
ら臭素32.4gr(0.20モル)を2時間で添加し
た。添加終了後同温度に2時間保った後、30%過酸化
水素水24gr(0.21モル)を2時間で添加し、そ
の後2時間熟成した。反応混合物から試料を採り、ガス
クロマトグラフィー分析を行なったところ、4−アセト
キシ−4’−ブロモビフェニル86.5%、4−アセト
キシ−3−ブロモビフェニル2.5%、4−アセトキシ
ビフェニル9.8%及び未知物質1.2%であった。
【0023】(実施例4)本例では4−ヒドロキシビフ
ェニルを出発原料として、アセチル化、ブロム化反応を
一貫して行なう場合について説明する。
ェニルを出発原料として、アセチル化、ブロム化反応を
一貫して行なう場合について説明する。
【0024】100ml容反応フラスコに4−ヒドロキ
シビフェニル10.0gr(0.059モル)、と無水
酢酸9.0gr(0.0885モル)仕込み、約140
℃で還流下アセチル化反応を行った。ガスクロマトグラ
フィー分析で反応の完結を確認した後、100℃以下に
冷却し、1,2−ジクロロエタン38grを加えた。内
容物が完全に溶解した後、温度を50℃付近に保ちなが
ら、臭素12.3gr(0.076モル)を約4時間で
添加した。その後4時間熟成を行い、試料をガスクロマ
トグラフィー分析を行ったところ、4−アセトキシ−
4’−ブロモビフェニル97.9%、4−アトキシ−3
−ブロモビフェニル2.1%、4−アセトキシビフェニ
ル1.0%であった。反応混合物を実施例2と同様に処
理して、4−アセトキシ−4’−ブロモビフェニルの淡
黄白色結晶16.5grを得た。理論収率96.1%
(対4−ヒドロキシビフェニル)。純度98.4%。融
点129.5〜130.5℃。
シビフェニル10.0gr(0.059モル)、と無水
酢酸9.0gr(0.0885モル)仕込み、約140
℃で還流下アセチル化反応を行った。ガスクロマトグラ
フィー分析で反応の完結を確認した後、100℃以下に
冷却し、1,2−ジクロロエタン38grを加えた。内
容物が完全に溶解した後、温度を50℃付近に保ちなが
ら、臭素12.3gr(0.076モル)を約4時間で
添加した。その後4時間熟成を行い、試料をガスクロマ
トグラフィー分析を行ったところ、4−アセトキシ−
4’−ブロモビフェニル97.9%、4−アトキシ−3
−ブロモビフェニル2.1%、4−アセトキシビフェニ
ル1.0%であった。反応混合物を実施例2と同様に処
理して、4−アセトキシ−4’−ブロモビフェニルの淡
黄白色結晶16.5grを得た。理論収率96.1%
(対4−ヒドロキシビフェニル)。純度98.4%。融
点129.5〜130.5℃。
【0025】(比較例)100ml容反応フラスコに、
4−アセトキシビフェニル15.0gr(0.07モ
ル)、1,2−ジクロロエタン25gr及び鉄粉0.5
grを仕込み、撹拌下に50℃付近で滴下漏斗から臭素
18gr(0.11モル)を約4時間で添加した。添加
終了後、同温度で4時間熟成を行った後、試料を採りガ
スクロマトグラフィー分析を行ったところ、4−アセト
キシ−4’−ブロモビフェニル0.6%、4−アセトキ
シ−3−ブロモビフェニル44.0%、4−アセトキシ
ビフェニル15.7%、4−アセトキシ−3,4’−ジ
ブロモビフェニル24.4%、4−アセトキシ−3,
6,4’−トリブロモビフェニル15.3%であった。
4−アセトキシビフェニル15.0gr(0.07モ
ル)、1,2−ジクロロエタン25gr及び鉄粉0.5
grを仕込み、撹拌下に50℃付近で滴下漏斗から臭素
18gr(0.11モル)を約4時間で添加した。添加
終了後、同温度で4時間熟成を行った後、試料を採りガ
スクロマトグラフィー分析を行ったところ、4−アセト
キシ−4’−ブロモビフェニル0.6%、4−アセトキ
シ−3−ブロモビフェニル44.0%、4−アセトキシ
ビフェニル15.7%、4−アセトキシ−3,4’−ジ
ブロモビフェニル24.4%、4−アセトキシ−3,
6,4’−トリブロモビフェニル15.3%であった。
【0026】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、特殊な装置
や薬品等を必要とせず、作業環境、公害防止の観点から
も、臭素の完全消化使用の点からも、また目的物の収率
や品質上からも、工業的に有利に4−アセトキシ−4’
−ブロモビフェニルを製造することができる。
や薬品等を必要とせず、作業環境、公害防止の観点から
も、臭素の完全消化使用の点からも、また目的物の収率
や品質上からも、工業的に有利に4−アセトキシ−4’
−ブロモビフェニルを製造することができる。
Claims (5)
- 【請求項1】 式(2) 【化1】 [式(2)で、Rは低級アルキル基を表す。]で示され
る4−アシロキシビフェニルを臭素と反応させて、式
(1) 【化2】 [式(1)で、Rは一般式(2)における定義と同
じ。]で示される4−アシロキシ−4’−ブロモビフェ
ニルを製造するにあたり、該反応を水又は水と水不溶性
不活性溶剤の混合媒体中で行なうことを特徴とする、4
−アシロキシ−4’−ブロモビフェニルの製造方法。 - 【請求項2】 式(2)及び(1)におけるRが、メチ
ル基である請求項1記載の4−アシロキシ−4’−ブロ
モビフェニルの製造方法。 - 【請求項3】 水不溶性不活性溶剤がハロゲン化アルカ
ンである請求項1記載の4−アシロキシ−4’−ブロモ
ビフェニルの製造方法。 - 【請求項4】 式(2)の4−アシロキシビフェニルと
臭素との反応後、反応混合物に過酸化水素又は/及び水
溶性ハロゲン酸塩を添加してブロム化反応を行なう、請
求項1、2又は3記載の4−アシロキシ−4’−ブロモ
ビフェニルの製造方法。 - 【請求項5】 式(2)の4−アシロキシビフェニルと
臭素との反応を、過酸化水素又は/及び水溶性ハロゲン
酸塩の共存下に行なう、請求項1、2又は3記載の4−
アシロキシ−4’−ブロモビフェニルの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4119785A JPH05286898A (ja) | 1992-04-13 | 1992-04-13 | 4−アシロキシ−4’−ブロモビフェニルの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4119785A JPH05286898A (ja) | 1992-04-13 | 1992-04-13 | 4−アシロキシ−4’−ブロモビフェニルの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05286898A true JPH05286898A (ja) | 1993-11-02 |
Family
ID=14770167
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4119785A Pending JPH05286898A (ja) | 1992-04-13 | 1992-04-13 | 4−アシロキシ−4’−ブロモビフェニルの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05286898A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN115536489A (zh) * | 2022-11-01 | 2022-12-30 | 济宁金汉斯环保材料股份有限公司 | 一种高纯度4-溴联苯的绿色制备工艺 |
-
1992
- 1992-04-13 JP JP4119785A patent/JPH05286898A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN115536489A (zh) * | 2022-11-01 | 2022-12-30 | 济宁金汉斯环保材料股份有限公司 | 一种高纯度4-溴联苯的绿色制备工艺 |
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