JPH05286890A - 2−ヒドロキシ−4−フェニル酪酸またはそのエステルの製造法 - Google Patents

2−ヒドロキシ−4−フェニル酪酸またはそのエステルの製造法

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JPH05286890A
JPH05286890A JP4085247A JP8524792A JPH05286890A JP H05286890 A JPH05286890 A JP H05286890A JP 4085247 A JP4085247 A JP 4085247A JP 8524792 A JP8524792 A JP 8524792A JP H05286890 A JPH05286890 A JP H05286890A
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ester
acid
hydroxy
phenylbutyric acid
dioxo
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JP4085247A
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Yukio Wakabayashi
幸雄 若林
Akira Miyata
暁 宮田
Haruyo Satou
治代 佐藤
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  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 2,4−ジオキソ−4−フェニル酪酸または
そのエステルを接触水素添加することを特徴とする2−
ヒドロキシ−4−フェニル酪酸またはそのエステルの製
造法、およびアセトフェノンをシュウ酸ジアルキルエス
テルと縮合させた後に接触水素添加することを特徴とす
る2−ヒドロキシ−4−フェニル酪酸またはそのエステ
ルの製造法。 【効果】 不純物含有量の少ない2−ヒドロキシ−4−
フェニル酪酸またはそのエステルを効率よく生産でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、血圧降下剤の中間体と
なる2−ヒドロキシ−4−フェニル酪酸およびそのエス
テルの製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、2−ヒドロキシ−4−フェニル酪
酸の製造方法としては、たとえばピルビン酸をベンズア
ルデヒドと縮合させて(Chem.Ber.,36,2
528(1903))得られる2−オキソ−4−フェニ
ル−3−ブテン酸を前駆体とし、これをラネーニッケル
を触媒として水素添加する方法(Bull.soc.c
him.France,1956,564〜9)などが
知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来法は、下記のような種々の問題点を有する。
【0004】(1) 1段階目の2−オキソ−4−フェニル
−3−ブテン酸を合成する反応において、縮合反応の収
率が約50%と低い。 (2) 前駆体となる2−オキソ−4−フェニル−3−ブテ
ン酸およびそのエステルは、化学的安定性があまり高く
ない。(参考文献:J.Am.Chem.Soc.,4
6,783(1924))。 (3) 本発明者らの追試によれば、2−オキソ−4−フェ
ニル−3−ブテン酸のカルボニル基の還元と並行して、
芳香族環の還元が起こり、副生成物としての4−シクロ
ヘキシル−2−ヒドロキシ酪酸が、製品中に1〜2%も
混入する。
【0005】このうち特に3番目の問題は、副生成物の
4−シクロヘキシル−2−ヒドロキシ酪酸が、目的物の
2−ヒドロキシ−4−フェニル酪酸と化学的性質がよく
似ているために、後工程において通常の方法で分離する
ことが極めて困難なことから、非常にやっかいな問題で
ある。血圧降下剤のような医薬品の中間体においては、
上記のように性質のよく似た不純物がパーセントのオー
ダーで混入することは、安全性の面で大きな問題とな
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは、上
記問題点を解決するために各種の検討を行った。その結
果、2−ヒドロキシ−4−フェニル酪酸およびそのエス
テルの前駆体として、2−オキソ−4−フェニル−3−
ブテン酸の代りに2,4−ジオキソ−4−フェニル酪酸
またはそのエステルを選んだところ、このものは化学的
安定性に問題はなく、また合成時の収率が高いことが明
らかになり、本発明を完成した。
【0007】さらに驚くべきことに、2,4−ジオキソ
−4−フェニル酪酸またはそのエステルを、本発明法に
より接触水素添加して、2−ヒドロキシ−4−フェニル
酪酸またはそのエステルとした場合には、問題となる4
−シクロヘキシル−2−ヒドロキシ酪酸の生成量が極め
て少なくなることが明らかになった。これは全く予測で
きなかったことであり、これによって前記問題点(3) も
一挙に解決することができた。
【0008】すなわち、本発明の上記目的は、2,4−
ジオキソ−4−フェニル酪酸またはそのエステルを接触
水素添加することを特徴とする2−ヒドロキシ−4−フ
ェニル酪酸またはそのエステルの製造法を採用すること
によって達成される。
【0009】以下、本発明の構成を詳細に説明する。
【0010】本発明において、2−ヒドロキシ−4−フ
ェニル酪酸またはそのエステルの前駆体となる2,4−
ジオキソ−4−フェニル酪酸またはそのエステルは、公
知の方法、たとえばBull.soc.chim.Fr
ance,1947,1098〜1101あるいはBu
ll.soc.chim.France,1958,6
87〜694などにより、アセトフェノンおよびシュウ
酸ジアルキルエステルを、塩基の存在下に縮合させるこ
とによって合成できる。このようにして得られた2,4
−ジオキソ−4−フェニル酪酸またはそのエステルは、
通常は公知の方法で単離した後に、次の接触水素添加反
応に供する。
【0011】また、2,4−ジオキソ−4−フェニル酪
酸エステルは、先にわれわれが提案した方法により、ナ
トリウムアルコキシドの存在下、アセトフェノンとシュ
ウ酸ジアルキルエステルを、水と分離しうる有機溶媒の
存在下で縮合させることによっても、さらに効率よく合
成することができる。この場合、前記のような単離操作
を行うことも可能だが、本発明法では、縮合反応液を酸
の希釈水溶液で後処理した後に、引続いて接触水素添加
反応に供することもできる。そうすることによって操作
が単純化され、また、単離操作による目的物のロスがな
くなるため、収率が向上し、本発明を有利に実施しう
る。さらに、アセトフェノンとシュウ酸ジアルキルエス
テルを縮合させた後に、適当な後処理を行い、得られた
液をそのまま引続いて接触水素添加反応に供することも
できる。
【0012】本発明で用いる接触水素添加法は、芳香族
環に直結したカルボニル基をメチレンに変換できるもの
であれば、特に制限はないが、パラジウム炭素、パラジ
ウム黒、パラジウム−硫酸バリウムなどのパラジウム
類、またはラネーニッケルなどを触媒とする接触水素添
加が好ましい。これら触媒の使用量には特に制限はな
い。通常2,4−ジオキソ−4−フェニル酪酸またはそ
のエステルに対して金属として0.001〜10重量%
である。一般に、触媒の種類によってその最適使用量は
異なるが、いずれの触媒でも、使用量は少なければ少な
いほど経済的には有利であるが、反応所要時間は長くな
る。5%パラジウム炭素を例にとれば、触媒の使用量は
基質となる2,4−ジオキソ−4−フェニル酪酸または
そのエステルに対して0.05〜20重量%、好ましく
は0.1〜5重量%である。これらの触媒は、その調製
方法によって水分含量を異にするものがあるが、本発明
法においては、触媒の水分含量は反応に全く影響しない
ため、いくらであってもよい。また本発明法による接触
水素添加においては、触媒の失活は見られないので、繰
返して反応に用いることができ、経済的に有利である。
【0013】接触水素添加は、適当な溶媒中で行うのが
一般的である。本発明法において使用できる溶媒は基質
となるベンゾイルピルビン酸またはそのエステルが少量
でも溶けるものなら、特に制限はないが、たとえばエタ
ノール、メタノール、酢酸、酢酸エチル、トルエン、ベ
ンゼン、シクロヘキサン、水およびこれらの混合溶媒が
好ましい。
【0014】接触水素添加法においてパラジウム系の触
媒を用いる場合、少量の酸を添加することが、一般に好
んで行われている。本発明法においては、酸を添加しな
くても十分満足できる結果が得られるが、酸を添加する
ことによって、接触水素添加速度が向上する。添加でき
る酸の種類としては、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸などの
鉱酸の他、酢酸などの有機酸が挙げられる。また酸の添
加量としては、基質となる2,4−ジオキソ−4−フェ
ニル酪酸またはそのエステルに対して0〜20重量%が
好ましい。
【0015】本発明法による接触水素添加は、水素雰囲
気中、常圧または加圧のどちらで行ってもよい。加圧下
に行えば、反応は速やかに進行する。好ましい圧力は1
〜50Kg/cm2 、さらに好ましくは1〜10Kg/cm2
ある。また本発明法による接触水素添加は通常室温以
上、150℃までの温度で行うが、30℃以上90℃以
下の温度で行うのが好ましい。
【0016】このようにして2,4−ジオキソ−4−フ
ェニル酪酸またはそのエステルを接触水素添加すること
によって2−ヒドロキシ−4−フェニル酪酸またはその
エステルが得られる。なお、本発明を完成する過程で、
2,4−ジオキソ−4−フェニル酪酸エステルの接触水
素添加によって2−ヒドロキシ−4−フェニル酪酸エス
テルが生成する際に、エステル結合の一部が分解して2
−ヒドロキシ−4−フェニル酪酸が生成することがわか
った。生成する2−ヒドロキシ−4−フェニル酪酸エス
テルおよび2−ヒドロキシ−4−フェニル酪酸の比率
は、接触水素添加の条件によって変動する。したがっ
て、2−ヒドロキシ−4−フェニル酪酸エステルを実用
的に効率よく得るには、2,4−ジオキソ−4−フェニ
ル酪酸またはそのエステルを接触水素添加した後、引続
いてエステル化を行えばよい。また、接触水素添加反応
系中にアルコールおよび酸触媒を共存させておき、接触
水素添加操作中に同時にエステル化を行い、一挙に2−
ヒドロキシ−4−フェニル酪酸エステルを得ることもで
きる。一方、同様に2−ヒドロキシ−4−フェニル酪酸
を実用的に効率よく得るには、2,4−ジオキソ−4−
フェニル酪酸またはそのエステルを接触水素添加した
後、引続いて加水分解を行えばよい。
【0017】このようにして得られた2−ヒドロキシ−
4−フェニル酪酸エステルは、たとえば、抽出、蒸留、
カラムクロマトグラフィーなどの公知方法によって単離
することができる。また、得られた2−ヒドロキシ−4
−フェニル酪酸は、たとえば、抽出、酸析、再結晶など
の公知方法によって単離することができる。
【0018】
【実施例】以下、本発明を実施例により、さらに詳細に
説明する。
【0019】実施例1 トルエン10mlに2,4−ジオキソ−4−フェニル酪酸
2.00g、5%パラジウム活性炭触媒(50%含水)
40mgおよび85%リン酸0.04gを加え、3Kg/cm
2 の水素加圧下、60℃で3.5時間撹拌した。放圧
後、触媒を濾別し、減圧下に溶媒を留去したところ、残
渣は結晶化した。これを希アルカリ水溶液とした後、高
速液体クロマトグラフィーで定量分析したところ、2−
ヒドロキシ−4−フェニル酪酸の収量は1.86g、収
率は99.2%であった。
【0020】実施例2 トルエン20mlに2,4−ジオキソ−4−フェニル酪酸
エチル5.00g、5%パラジウム活性炭触媒250mg
を加え、5Kg/cm2 の水素加圧下、50℃で11時間撹
拌した。放圧後、触媒を濾別し、濾液を高速液体クロマ
トグラフィーおよびガスクロマトグラフィーで定量分析
したところ、2−ヒドロキシ−4−フェニル酪酸の収率
は83.6%、2−ヒドロキシ−4−フェニル酪酸エチ
ルの収率は2.8%であった。減圧下に溶媒を留去した
後、残渣に1N−水酸化ナトリウム水溶液25mlを加
え、50℃で2時間撹拌して、エチルエステルを加水分
解した。この溶液を高速液体クロマトグラフィーで定量
分析したところ、2−ヒドロキシ−4−フェニル酪酸の
収量は3.29g、収率は80.4%であった。
【0021】実施例3 トルエン20mlに2,4−ジオキソ−4−フェニル酪酸
エチル4.00g、5%パラジウム活性炭触媒(50%
含水)80mgおよび85%リン酸0.08gを加え、3
Kg/cm2 の水素加圧下、60℃で2.5時間撹拌した。
放圧後、触媒を濾別し、減圧下に溶媒を留去した後、残
渣に1N−水酸化ナトリウム水溶液22mlを加え、50
℃で2時間撹拌して、エチルエステルを加水分解した。
この溶液を高速液体クロマトグラフィーで定量分析した
ところ、2−ヒドロキシ−4−フェニル酪酸の収量は
3.09g、収率は94.4%であった。
【0022】実施例4 トルエン160mlおよびエタノール20mlの混合溶媒中
に2,4−ジオキソ−4−フェニル酪酸エチル20.0
g、5%パラジウム活性炭触媒0.20gおよび濃硫酸
0.1mlを加え、5Kg/cm2 の水素加圧下、55℃で4
時間撹拌した。放圧後、触媒を濾別し、濾液を高速液体
クロマトグラフィーおよびガスクロマトグラフィーで定
量分析したところ、2−ヒドロキシ−4−フェニル酪酸
の収率は20.0%、2−ヒドロキシ−4−フェニル酪
酸エチルの収率は73.9%であった。この濾液を5時
間加熱還流してエステル化を行い、減圧下に溶媒を留去
した後、さらに減圧蒸留(118〜124℃/1mmHg)
して、2−ヒドロキシ−4−フェニル酪酸エチル16.
9gを得た。収率は89.4%。なお、生成物中の4−
シクロヘキシル−2−ヒドロキシ酪酸エチルの含有量は
0.13%であった。
【0023】実施例5 乾燥窒素雰囲気下、トルエン145mlに懸濁させたナト
リウムエトキシド18.7g中へ、15℃以上25℃以
下の温度を保ちながらシュウ酸ジエチル38.3gを3
0分かけて滴下し、さらに30分撹拌した。同じ温度で
アセトフェノン30.0gを30分かけて滴下し、さら
に1時間撹拌した。反応混合物に濃硫酸20mlおよび水
75mlの混合物を加え、有機層を分取した。高速液体ク
ロマトグラフィーで定量分析したところ、この有機層中
の2,4−ジオキソ−4−フェニル酪酸エチルの収量は
55.0g、収率は定量的であった。
【0024】この有機層に5%パラジウム活性炭触媒
(50%含水)1.10gおよび85%リン酸1.10
gを加え、3Kg/cm2 の水素加圧下、50℃で11時間
撹拌した。放圧後、触媒を濾別し、濾液を高速液体クロ
マトグラフィーおよびガスクロマトグラフィーで定量分
析したところ、2−ヒドロキシ−4−フェニル酪酸の収
率は73.4%、2−ヒドロキシ−4−フェニル酪酸エ
チルの収量は21.7%であった。減圧下に溶媒を留去
した後、残渣に2N−水酸化ナトリウム水溶液150ml
を加え、50℃で2時間撹拌して、エチルエステルを加
水分解した。この溶液を高速液体クロマトグラフィーで
定量分析したところ、2−ヒドロキシ−4−フェニル酪
酸の収量は42.1g、収率は93.5%であった。ま
た生成物の一部をエチルエステルに誘導した後、ガスク
ロマトグラフィーで分析したところ、4−シクロヘキシ
ル−2−ヒドロキシ酪酸エチルの含有量は0.11%で
あった。
【0025】実施例6 実施例5と全く同一の反応を、接触水素添加温度を70
℃で行ったところ、2−ヒドロキシ−4−フェニル酪酸
の収量は43.7%、収率は97.1%であった。
【0026】実施例7 乾燥窒素雰囲気下、トルエン300mlに懸濁させたナト
リウムエトキシド30.0g中へ、25℃以上30℃以
下の温度を保ちながらシュウ酸ジエチル64.3gを3
0分かけて滴下し、さらに30分撹拌した。同じ温度で
アセトフェノン48.0gを30分かけて滴下し、さら
に30分撹拌した。反応混合物に濃硫酸30mlおよび水
100mlの混合物を加え、有機層を分取し、水層はトル
エン100mlで抽出して先の有機層と合せた。高速液体
クロマトグラフィーで定量分析したところ、この有機層
中の2,4−ジオキソ−4−フェニル酪酸エチルの収量
は79.3g、収率は90.1%であった。
【0027】この有機層に5%パラジウム活性炭触媒
(50%含水)1.60g、エタノール40mlおよび濃
硫酸0.4mlを加え、5Kg/cm2 の水素加圧下、60℃
で19時間撹拌した。放圧後、触媒を濾別し、濾液を高
速液体クロマトグラフィーおよびガスクロマトグラフィ
ーで定量分析したところ、2−ヒドロオキシ−4−フェ
ニル酪酸の収量は37.3%、2−ヒドロキシ−4−フ
ェニル酪酸エチルの収量は51.8%であった。この濾
液を5時間加熱還流してエステル化を行い、減圧下に溶
媒を留去した後、さらに減圧蒸留(119〜125℃/
1mmHg)して2−ヒドロキシ−4−フェニル酪酸エチル
69.1gを得た。接触水素添加の収率は92.2%、
アセトフェノンからの収率は83.1%であった。な
お、製品中の4−シクロヘキシル−2−ヒドロキシ酪酸
エチルの含有量は0.35%であった。
【0028】
【発明の効果】本発明は次のような効果を奏する。
【0029】(1) 本発明法による接触水素添加によれ
ば、分離困難な4−シクロヘキシル−2−ヒドロキシ乳
酸エステルの含有量を公知方法のおよそ10分の1に減
少させることができる。 (2) 本発明法による接触水素添加は収率が高い。また反
応濃度が高いため、生産効率がよい。さらに特殊な操作
や装置を必要としないなど、大量生産に適している。 (3) さらに、接触水素添加をその前工程となる縮合反応
と連結して行うことにより、操作性がよくなり、また収
率が一層向上する。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2,4−ジオキソ−4−フェニル酪酸ま
    たはそのエステルを接触水素添加することを特徴とする
    2−ヒドロキシ−4−フェニル酪酸またはそのエステル
    の製造法。
  2. 【請求項2】 アセトフェノンをシュウ酸ジアルキルエ
    ステルと縮合させた後に接触水素添加することを特徴と
    する2−ヒドロキシ−4−フェニル酪酸またはそのエス
    テルの製造法。
  3. 【請求項3】 接触水素添加において、パラジウムを含
    有する触媒を用いる請求項1または請求項2記載の2−
    ヒドロキシ−4−フェニル酪酸またはそのエステルの製
    造法。
JP4085247A 1992-04-07 1992-04-07 2−ヒドロキシ−4−フェニル酪酸またはそのエステルの製造法 Pending JPH05286890A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0759424A1 (en) * 1995-08-22 1997-02-26 Ajinomoto Co., Inc. Process for producing optically active 2-hydroxy-4-arylbutyric acid or its ester, and intermediate therefor

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0759424A1 (en) * 1995-08-22 1997-02-26 Ajinomoto Co., Inc. Process for producing optically active 2-hydroxy-4-arylbutyric acid or its ester, and intermediate therefor

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