JPH0528572Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案はテープカセツト装填時に自動的に再生
動作を行なうことができるビデオテープレコーダ
に関するものである。

〈従来技術〉 従来のビデオテープレコーダでは、レコーダ本
体にテープカセツトを装填しただけでは通常停止
モードにあり、カセツト装填後に再生釦を押すこ
とによつて初めて再生動作が開始されるのが一般
的であつた。

ところで、予めソフトプログラムが記録されて
いるテープカセツト等では、既に誤消去防止爪が
折られているため、その後に記録動作を行なうこ
とはなく再生動作専用に使用される。従つてこの
ような記録済カセツトをビデオテープレコーダ本
体に装填した場合には、まず再生動作を行ない、
その後必要に応じ早送り、或いは巻戻し動作を行
なうのが通例である。

〈考案の目的〉 本考案はこのような点に鑑みなされたものであ
り、従来の一般のビデオテープレコーダのように
カセツト装填後に再生釦を押さなくとも、誤消去
防止爪のない記録済のテープカセツトを装填した
ときには自動的に再生動作が行なわれるビデオテ
ープレコーダを提供するものである。

尚、誤消去防止爪の形状には、所謂爪形の他、
収納・引き出し自在な摺動片タイプのもの等があ
るが、本考案においてはこれらのものを含めて誤
消去防止爪と称している。

〈実施例〉 以下図面に示す実施例に従つて本考案を説明す
る。図面は本考案の一実施例を示し、ここでSW₁
はテープカセツトが正規の位置に装填されている
か否かを検出するカセツト装填検知スイツチであ
り、このスイツチSW₁は通常カセツトの非装填時
にはオフ状態にあり、カセツトが正規の位置に装
填を完了したときのみオン状態となる。SW₂は一
般のビデオテープレコーダに使用されている通常
の誤消去防止爪検知スイツチであり、このスイツ
チSW₂はカセツト非装填時及び誤消去防止爪がつ
いているテープカセツトの装填時にはオフ状態に
あり、特に誤消去防止爪の折れた記録済テープカ
セツトを装填したときのみオン状態となる。Q₁，
Q₂は上記カセツト装填検知スイツチSW₁のオン
時にともにオン状態となるスイツチングトランジ
スタであり、またQ₃，Q₄は誤消去防止爪検知ス
イツチSW₂のオン時にともにオン状態となるスイ
ツチングトランジスタである。さらにG₁，G₂は
アンドゲート、G₃はオアゲート、SW₃は通常の
再生スイツチ、Ｍはメカニズム制御装置である。

上記のものから構成されるビデオテープレコー
ダにおいて、いま、テープカセツトを装填してい
ない状態またはテープカセツトが装填経路でひつ
かかる等して正規の位置に装填されていない状態
では、カセツト装填検知スイツチSW₁及び誤消去
防止爪検知スイツチSW₂はともにオフ状態にある
ため、スイツチングトランジスタQ₁〜Q₄はカセ
ツトオフ状態にあり、各ゲートG₁〜G₃は閉じら
れたままでこのときメカニズム制御装置Ｍは停止
モードにある。

また、この状態で再生スイツチSW₃を操作して
もゲートG₂は閉じられたままでメカニズム制御
装置Ｍは停止モードにある。

もし仮に、テープカセツトが正規の位置に装填
されていない状態でメカニズム制御装置Ｍが再生
モードになつたとすると、テープカセエトからテ
ープを引き出すためのローデイングポストがテー
プカセツトに当たる等してテープカセツト及び再
生機構の機械的破損の要因となるが、上記構成に
よればそのような危惧はない。

次に誤消去防止爪のついたテープカセツトを装
填した場合にはカセツト装填検知スイツチSW₁が
オン状態となりスイツチングトランジスタQ₁，
Q₂がオンされる。一方、誤消去防止爪検知スイ
ツチSW₂はオフ状態にあるためスイツチングトラ
ンジスタQ₃，Q₄はカセツトオフ状態にあり、こ
のときアンドゲートG₁は閉じられたままである。
このような状態でいま再生スイツチSW₃を投入す
れば、アンドゲートG₂が開かれ、オアゲートG₃
を介してメカニズム制御装置Ｍに再生動作指令が
下され、このときメカニズム制御装置Ｍは再生モ
ードに駆動制御され、通常の再生モードとなる。
こうして、誤消去防止爪のついたテープカセツト
を装填したときには、再生スイツチSW₃をオンし
ない限りメカニズム制御装置Ｍは停止モードにあ
り、再生スイツチSW₃をオンすることによつて初
めて再生モードとなる。

ところがいま誤消去防止爪の存在しない記録済
のテープカセツトを装填したときには、カセツト
装填検知スイツチSW₁だけでなく誤消去防止爪検
知スイツチSW₂もまたオン状態になるため、スイ
ツチングトランジスタQ₁〜Q₄がともにオン状態
となり、このときアンドゲートG₁が開かれ、オ
アゲートG₃を介してメカニズム制御装置Ｍに再
生動作指令が下され、この結果メカニズム制御装
置Ｍは再生モードに駆動制御される。即ちこの場
合、誤消去防止爪のとれたテープカセツトを装填
したときには、再生スイツチSW₃を投入しなくと
も自動的に再生モードとなり、記録済テープの再
生が行なわれる。

尚、第１図に示した一実施例においては、アン
ドゲートG₁，G₂及びオアゲートG₃によりメカニ
ズム制御手段を形成してなるものについて説明し
たが、本考案が上記一実施例に限定されるもので
はないことは明らかである。

〈効果〉 以上のように、本考案のビデオテープレコーダ
は、再生スイツチと、テープカセツトが正規の位
置に装填されているか否かを検出するカセツト装
填検知手段と、テープカセツトの誤消去防止爪の
有無を検出する誤消去防止爪検知手段と、前記再
生スイツチがオンされ、且つ前記カセツト装填検
知手段によりテープカセツトが正規の位置に装填
されていることが検出されたとき、或は前記カセ
ツト装填検知手段によりテープカセツトが正規の
位置に装填されていることが検出され、且つ前記
誤消去防止爪検知手段によりテープカセツトの誤
消去防止爪が無いことが検出されたときにメカニ
ズムを再生モードに動作制御するメカニズム制御
手段とを具備してなるため、誤消去防止爪のとれ
たテープカセツトを装填したときには、特に再生
スイツチを操作しなくともカセツト装填完了とと
もに自動的に再生モードとなり、記録済テープの
再生が行われる。

また、テープカセツトが正規の位置に装填され
ていないときには、再生スイツチを操作してもメ
カニズムは動作されないため、テープカセツト及
び再生機構の機械的破損の虞れがない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の回路図である。 SW₁……カセツト装填検知スイツチ、SW₂……
誤消去防止爪検知スイツチ、G₁……アンドゲー
ト、Ｍ……メカニズム制御装置。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 再生スイツチと、 テープカセツトが正規の位置に装填されている
   か否かを検出するカセツト装填検知手段と、 テープカセツトの誤消去防止爪の有無を検出す
   る誤消去防止爪検知手段と、 前記再生スイツチがオンされ、且つ前記カセツ
   ト装填検知手段によりテープカセツトが正規の位
   置に装填されていることが検出されたときにメカ
   ニズムを再生モードに動作制御し、また、前記カ
   セツト装填検知手段によりテープカセツトが正規
   の位置に装填されていることが検出され、且つ前
   記誤消去防止爪検知手段によりテープカセツトの
   誤消去防止爪が無いことが検出されたときにもメ
   カニズムを再生モードに動作制御するとともに、
   前記カセツト装填検知手段によりテープカセツト
   が正規の位置に装填されていることが検出されな
   かつたときには前記再生スイツチ及び前記誤消去
   防止爪検知手段の出力にかかわらずメカニズムを
   停止モードに動作制御するメカニズム制御手段と
   を具備したことを特徴とするビデオテープレコー
   ダ。