JPH05285379A - 分子ふるい炭素の製造法 - Google Patents

分子ふるい炭素の製造法

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JPH05285379A
JPH05285379A JP4120005A JP12000592A JPH05285379A JP H05285379 A JPH05285379 A JP H05285379A JP 4120005 A JP4120005 A JP 4120005A JP 12000592 A JP12000592 A JP 12000592A JP H05285379 A JPH05285379 A JP H05285379A
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mixture
coal
pitch
gas
granules
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JP4120005A
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Kenji Kojima
健治 小島
Chiaki Marumo
千郷 丸茂
Niro Shiomi
仁郎 塩見
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Kanebo Ltd
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Kanebo Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、石炭微粉末を用いた分離性能の優
れた分子ふるい炭素の新規且つ簡便な製造法を提供する
ことを目的とする。 【構成】 石炭微粉末を液状熱硬化性樹脂と、コールタ
ール,ピッチ,クレオソート油より選ばれた少なくとも
一種のバインダー成分とを混合し、粒状物に成形した
後、炭化することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、石炭微粉末を用いた分
子ふるい炭素の製造法に係り、さらに詳しくは、その微
細な細孔の分子ふるい効果により、酸素,窒素混合ガス
の分離精製等の分野に応用される分子ふるい炭素の製造
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、分子ふるい炭素はヤシ殻など
の天然植物性炭素質や、合成高分子を主原料として製造
されており、各種混合ガスの分離、特に空気中の窒素と
酸素の分離に有効であることが開示されている。分子ふ
るい炭素は吸着ガス分子の分子径の差によって生じる細
孔内の拡散速度差によって混合ガスの分離精製を行なう
ので、細孔直径が通常10Å以下、好ましくは3〜5Å
程度の範囲にシャープな細孔径分布を有するものが分子
ふるい炭素として好ましいとされている。従って、その
製造過程では、制御された細孔構造を必要とするため
に、非常に煩雑な工程を経て、分子ふるい炭素は製造さ
れており、もっと簡便で且つ分離性能の優れた高性能分
子ふるい炭素の製造法が望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】本発明者等は上記の
課題を解決すべく、鋭意研究を重ねた結果、本発明を完
成したものであって、その目的とするところは、石炭を
用いた分離性能の優れた高性能分子ふるい炭素の新規且
つ簡便な製造法を提供することにある。
【0004】
【問題を解決するための手段】上述の目的は、石炭微粉
末100重量部に対し液状熱硬化性樹脂5〜20重量部
とコールタール,ピッチ,クレオソート油より選ばれた
少なくとも一種のバインダー成分10〜30重量部とを
混合し、粒状物に成形した後、不活性雰囲気下で700
〜1100℃で炭化することを特徴とする分子ふるい炭
素の製造法により達成される。
【0005】本発明には、平均粒子径10μm以下に微
粉砕した石炭を用いる。石炭の種類については特に限定
されるものではないが、好ましくは、瀝青炭、特に弱粘
結炭が適している。液状熱硬化樹脂としては、レゾール
樹脂,メラミン樹脂,又はこれらの変性樹脂より選ばれ
た一種、又は二種以上の樹脂を用いる。レゾール樹脂
は、通常、例えば水酸化ナトリウム,アンモニア,又は
有機アミンの如き塩基性触媒(約0.2〜2%)の存在
下で、フェノール対ホルムアルデヒドのモル比が1:1
〜2の如きホルムアルデヒド過剰の条件下で反応するこ
とによって製造される。かくして得られるレゾール樹脂
は比較的多量の遊離メチロール基を有するフェノールの
1〜3量体が主成分を成し、反応性が大きい。
【0006】メラミン樹脂はいわゆる熱硬化性樹脂であ
り、加熱により化学反応が促進され親水性の初期縮合物
の形態、ないしは、やや縮合の進んだ疎水性縮合物の状
態を経て最終的には不溶不融の硬化物になる。メラミン
樹脂は、メラミンにアルデヒド、通常はホルムアルデヒ
ドを付加させて製造される。また、種々のアルコールが
同時に使用されることもある。メラミン樹脂の生成は、
先づメラミンにホルムアルデヒドがメチロール基として
付加し、ついでメチロール基が他の分子のアミノ基やイ
ミノ基との間で脱水縮合してメチレン基となる反応や、
メチロール基同士で脱水縮合してジメチレンエーテル結
合となる反応、あるいはメチロール基とアルコールとの
間で脱水してエーテル化する反応により進行する。メラ
ミン樹脂は、水溶性樹脂と油溶性樹脂とに分けることが
でき、一般に水溶性樹脂はアルコールとしてメタノール
を使用して製造される。一方油溶性樹脂は、ブチル化メ
ラミン樹脂ともいわれ、通常アルコールとしてブタノー
ルを使用する。本発明に使用されるメラミン樹脂は、水
溶性,油溶性いずれでもよく、既知の方法にて製造され
たものでよい。
【0007】本発明にはバインダー成分として、コール
タール,ピッチ,クレオソート油より選ばれた一種また
は二種以上の成分を用いる。コールタールは石炭の乾留
によって得られる炭化水素を主とした化合物の混合体で
あり、少量の水分と微量の灰分を含んでいる。これら組
成の割合や物理化学的な性質は原料石炭の種類,乾留炉
の型式,乾留条件等により差があるが、現在既知の成分
としては、400種以上の成分があり、このうち最も多
いのが、ベンゼン,トルエン,アントラセン等の中性成
分であり、次いで、ピリジン,アニリン,キノリン等の
塩基性成分、更にフェノール,クレゾール,ナフトー
ル,アントラノール等の酸性成分、ベンゾフラン,ジフ
ェニレンオキシド,p−メトキシベンゾフェノン等の含
酸素成分、ベンゾチオフェン,ジフェニレンスルフィ
ド,ナフトチオフェン等の含硫黄成分である。本発明で
用いるコールタールは、上記成分等に於いて特に制限さ
れるものではないが、縮合環芳香族化合物が多いものの
方がより適している。
【0008】ピッチは、化学的には主に縮合環芳香族化
合物の混合物であり、粘性があり、通常、室温では固体
に近い形、あるいは固形物の形をとっている。原料によ
って分類すれば、石炭系ピッチ,石油系ピッチ,また木
材乾留時に得られるピッチやオイルサンド,オイルシュ
ール等から得られるピッチ等多種多様のものがある。石
炭系ピッチは、石炭の乾留によって生じたコールタール
の蒸留によって油分を留出させて、残留物として得られ
るもので、沸点約350℃以上の多くの高沸点物質や遊
離炭素の混合物である。石油系ピッチは、原油の減圧蒸
留残渣油,原油の熱分解残渣,ガソリン製造を目的とし
た流動接触分解装置からの分解残渣油等の石油重質油を
熱処理することによって、熱分解ガス及び留出油等の分
解生成物と共に熱重縮合した成分として得られる。ま
た、ピッチは軟らかさまたは硬さの程度によって、軟ピ
ッチ,中ピッチ,硬ピッチの3種類に区分される。通
常、軟化点(環球法)により、約70℃以下が軟ピッ
チ、約70℃〜85℃が中ピッチ、約85℃以上が硬ピ
ッチと区分されている。本発明に用いるピッチは、石炭
系ピッチ,石油系ピッチ等いずれのピッチでもよく、軟
化点等の諸特性も特に制限するものではない。
【0009】クレオソート油は、コールタールの各分留
油から成分を分離回収した残油を規格に応じて調合して
製造される。JIS規格によれば、比重,水分含有率,
蒸留試験結果等により1号〜3号に区分されている。ク
レオソート油は、通常化学的には、主に縮合環芳香族化
合物の数十種類以上の混合物であり、主な成分は、ナフ
タリン,アントラセン,フェナントレン,ピレン,ビフ
ェニル,フルオレン,クレゾール,1メチルナフタリ
ン,2メチルナフタリン,ジメチルフルオレンや、これ
らの化合物の各種誘導体等であり、沸点が200℃以上
の化合物が大部分を占める。本発明に用いるクレオソー
ト油は、JIS規格による1,2,3号いずれでもよ
く、特に制限するものではないが、蒸留試験による結果
に於いて360℃までの留出量が60v/v%以上であ
る3号が、好適に用いられる。
【0010】さて、本発明においては、上記のフェノー
ル樹脂,メラミン樹脂あるいはそれらの変成樹脂により
選ばれた一種または二種以上の樹脂と、コールタール,
ピッチ,クレオソート油より選ばれた一種または二種以
上のバインダー成分とを混合し、粒状成形物を得る。こ
れらの樹脂とバインダー成分の混合は、室温あるいは加
熱下で、ニーダーなどの市販の混合攪拌機で行えばよ
い。バインダー成分として、コールタールまたはピッチ
を用いる場合には、その作業性を考慮し、十分に流動性
が生じる温度まで加熱しながら混合する。また、作業性
改善のため、適量の水あるいは、メタノール,アセトン
等の有機溶媒を加えてもよい。クレオソート油の場合に
は、通常室温において液状であり、室温下でも、混合時
の作業性は良好である。本発明は、上記樹脂とバインダ
ー成分の他に、他の添加成分を加えることを何ら制限す
るものではなく、例えば、液状のフェノール樹脂,液状
メラミン樹脂,ポリビニルアルコール,澱粉,結晶性セ
ルロース粉末,メチルセルロース,水,溶媒等を適量加
えることができる。また、少量のコークス,やし殻炭等
を添加することも何ら制限されるものではない。
【0011】更に本発明では、その特性を損なわない範
囲で混合及び造粒時の作業性の向上のため、例えばエチ
レングリコール,ポリオキシエチレン,アルキルエーテ
ル,ポリオキシエチレン脂肪酸エステル,ポリカルボン
酸アンモニウム塩等の界面活性剤,液状熱硬化性樹脂の
硬化剤,ポリビニルアルコールの架橋剤,押出造粒用の
可塑剤等を少量加えることができる。本発明の原料成分
は、混合装置により均一に混合され、次いで粒状物に成
形される。粒状物への成形は、例えば単軸あるいは二軸
の湿式押出造粒機,バスケットリューザーの如き堅型造
粒機,半乾式ディスクペレッター等により行なうことが
できる。この成形は通常室温で行なわれるが、ピッチ成
分等が多い場合には加熱下で実施してもよい。
【0012】粒状物の形状は、例えば円柱状あるいは球
状である。造粒により得られる粒状体の大きさは特に制
限されないが、例えば円柱では直径0.5〜5mm,長
さ1〜10mm程度、球状の場合には直径0.5〜10
mm程度が好ましい。上述の如く得られた粒状成形体を
非酸化性雰囲気下で700〜1100℃の温度領域で炭
化するか、あるいは炭化後更に酸化性雰囲気下において
700〜1100℃の温度領域で、炭化物の15重量%
以内の重量減少となる範囲で賦活を行なうことにより分
子ふるい炭素が得られる。この場合、非酸化性雰囲気と
は、例えば、窒素,アルゴン,ヘリウム等の雰囲気であ
る。炭化工程での最高処理温度に到達するまでの昇温速
度は特に制限するものではないが好ましくは5〜500
℃/Hである。また賦活時の酸化性雰囲気には例えば、
空気,水蒸気,炭酸ガス等を用いることができる。
【0013】ところで、分子ふるい炭素の分子ふるい効
果は、ミクロ孔の細孔直径が吸着分子の分子径に極めて
近い数Åの領域となり分子径の異なる種々の物質に対し
て選択的吸着特性を示すことによるものである。従っ
て、分子ふるい炭素の性能はミクロ孔の細孔径分布によ
り規定され、細孔直径が通常10Å以下、好ましくは3
〜5Å程度の範囲にシャープな分布を有するものが分子
ふるい炭素として好ましい。本発明の分子ふるい炭素の
窒素ガスの吸着等温線より求められる細孔径分布は、直
径10Å以下好ましくは3〜5Åの領域にミクロ孔の細
孔径分布の極大値を有し、10Å以下の細孔容積は好ま
しくは0.1〜0.7cc/g、より好ましくは0.1
5〜0.5cc/gである。上記細孔構造を有する分子
ふるい炭素の比表面積は窒素吸着によるB.E.T法に
より測定した結果、通常1〜600m2 /g、好ましく
は10〜500m2/g、最も好ましくは50〜350
2 /g程度である。また、本発明の分子ふるい炭素の
粒子嵩密度は好ましくは0.1〜1.2g/cm3 ,気
孔率は好ましくは25〜50%、炭素含有量は好ましく
は90重量%以上である。
【0014】
【発明の効果】本発明の分子ふるい炭素は、上記の如く
簡便な製法により製造することができ、また優れた吸着
容量と選択的吸着特性を有する。そのため、本発明の分
子ふるい炭素は種々の混合ガスの分離に使用することが
できる。例えば、窒素ガスと酸素ガスの気体混合物,メ
タンガスと水素ガスの気体混合物,キシレン異性体,ブ
タン異性体,ブテン異性体等の炭化水素異性体混合物,
エチレンとプロピレンの混合物,アルゴンを含む気体混
合物等の分離に使用できる。より具体的に例えば窒素ガ
スと酸素ガスを含有する気体混合物から、窒素ガス,酸
素ガス,又は窒素ガスと酸素ガスのいずれか一方が富化
された気体混合物を取得するために使用することができ
る。あるいは、メタンガスと水素ガスを含有する気体混
合物から、メタンガス,水素ガス,又はメタンガスと水
素ガスのいずれか一方が富化された気体混合物を取得す
るために使用できる。そのためには、圧力スイング吸着
法を採用するのが望ましい。圧力スイング吸着法では、
通常2搭ないし3搭の吸着搭に分子ふるい炭素を充填
し、3〜7kgf/cm2 程度の加圧下での選択的吸着
と減圧または常圧での吸着剤の再生を周期的に繰り返す
ことにより混合ガスの分離を行うことができる。この方
法によって上述の混合ガスの分離の他スチームリフォー
ミングガス,エチレンプラントのオフガス,メタノール
分解ガス,アンモニア分解ガス,コークス炉排ガス等よ
りの水素回収あるいは転炉排ガスよりの一酸化炭素の回
収等も実施することができる。以下実施例を挙げて本発
明を具体的に説明する。
【0015】実施例1 石炭微粉末は平均粒子径10μm以下になるように微粉
砕した石炭を用い、熱硬化性樹脂にはメラミン樹脂水溶
液(住友化学工業(株)製、スミテックスレジンM−
3)を用意した。また、バインダー成分としてコールタ
ール(JIS規格,K2439−1979,精製タール
2号),ピッチ(軟化点80℃,灰分0.4%以下),
クレオソート油(JIS規格,K2439−1979,
3号)を準備した。更にその他の添加物としてポリビニ
ルアルコール(重合度1700,けん化度99%)の1
5重量%水溶液および馬鈴薯澱粉を用意した。上記各原
料を表1に示す配合割合で、ニーダーで15分間混合し
た後、2軸押出造粒機により押し出し、平均粒径3mm
φ×6mmLの円柱状ペレットを製造した。この各組成
のペレットをそれぞれ90℃で24時間硬化及び乾燥さ
せた後、有効径600φ×2000mmLのロータリー
キルンに入れ、窒素気流下において、30℃/Hr.で
800℃まで昇温し、該温度で1時間保持した後、炉冷
した。
【0016】こうして得られた粒状炭化物の分子ふるい
特性を評価するため、図1に示す吸着特性測定装置によ
り窒素ガス及び酸素ガスの吸着量を測定した。同図にお
いて、試料室(4)(200ml)に3gの試料を入れ、
バルブ(11),(8)を閉じ、バルブ(2),(3)
を開けて30分間脱気した後バルブ(2),(3)を閉
じバルブ(11)を開け、調整室5(200ml)内に酸
素ガスまたは窒素ガスを送り込み、設定圧(6.00k
gf/cm2 )になったところでバルブ(11)を閉
じ、バルブ(3)を開け所定時間における内部圧力の変
化を測定して、酸素及び窒素の各々の吸着速度を求め
た。なお、(1)は真空ポンプ、(6),(7)は圧力
センサー、(9),(12)は記録計、(10)は圧力
計、(14),(15)はガスレギュレーター、(1
6)は窒素ボンベ、(17)は酸素ボンベである。窒素
と酸素の分離性能を示す指標として吸着開始1分後の吸
着量を窒素分はQ1 ,酸素分はQ2 とし、吸着量差ΔQ
を下記の式(I) ΔQ=Q2 −Q1 ……(I) により、また窒素吸着圧力をP1 (atm),酸素吸着
圧力をP2 (atm)として選択係数αを下記の式(I
I) より求めた。その結果を表1に示す。
【0017】
【表1】
【0018】表1において、試料1はバインダー量が少
なすぎ、試料9はバインダー量が多すぎて造粒不可能で
あった。メラミン水溶液量、及びバインダー量が本発明
で規定する割合より多く用いた試料8ではO2 吸着量が
少なく分子ふるい炭素として好ましくないことがわか
る。またメラミン水溶液量、及びバインダー量が本発明
で規定する割合より少ない試料2は吸着量差ΔQ,選択
係数αとも小さく実用性がない。試料3,4,5,6,
7では好ましいN2 ,O2 吸着量及び分離特性が得ら
れ、特に試料4,5,6の特性が優れていることがわか
る。
【0019】実施例2 実施例1の試料5を用い、圧力スイング吸着(PSA)
法により空気中の窒素と酸素の分離実験を実施した。本
実験に用いたPSA組成物の概略図を図2に示す。吸着
搭サイズは、内径50φ×1000mmLであり、2本
の吸着搭内に分子ふるい炭素を充填した。試料No.5
の充填密度は、0.665g/cm3 であった。まずコ
ンプレッサーで圧縮した空気を吸着搭に送り、吸着搭の
圧力をゲージ圧で7kgf/cm2 ・Gとし、脱着再生
は吸着搭を常圧にもどすことにより実施した。PSA操
作は、均圧(加圧)−吸着−均圧(減圧)−排気の4工
程で実施し、各工程の切り換えは、電磁弁をシーケンサ
ーで自動制御して行なった。PSA操作条件を表2に示
す。本実験では、製品窒素ガスの取出量が1 l/minで窒
素純度(N2 +Ar,vol%)99.9991%,取
出量1.5 l/minで99.993%であった。
【0020】
【表2】
【0021】比較例1 実施例1の試料2を用い実施例2と同様の実験を行なっ
た。試料No.2の吸着搭充填密度は0.662g/c
3 であった。その結果、製品ガス取出量1 l/minで窒
素純度98.2%、1.5 l/minで97.9%で実施例
2に比較し、大幅に性能が劣っていた。
【0022】比較例2 実施例1の試料No.8を用い実施例2と同様の実験を
行なった。試料8の充填密度は0.649g/cm3
あった。その結果、製品ガス取出量1 l/minで窒素純度
96.3%、1.5 l/minで95.1%で分離性能は著
しく劣るものであった。
【0023】実施例3 実施例1の試料No.5と同一組成,同一条件で造粒し
た平均粒径3mmφ×6mmLの円柱状ペレットを60
0mmφ×2000mmLのロータリーキルンに入れ、
窒素気流下90℃/Hr.の昇温速度で所定の温度まで
昇温し、該温度で1時間保持し、その後炉冷して炭化物
を得た。該炭化物の窒素,酸素吸着特性測定結果を表3
に示す。
【0024】
【表3】
【0025】炭化時の加熱処理温度が、本発明より近い
温度で得られた試料10では、酸素吸着量,吸着量差Δ
Q,選択係数αとも小さく、分子ふるい炭素として好ま
しくない。試料11,12,13は酸素吸着量,吸着量
差ΔQ,選択係数αとも大きく、分子ふるい炭素として
実用性を有しており、特に試料12の特性が優れている
ことが分かる。また本発明より高い温度で得られた試料
14では、酸素吸着量,吸着量差ΔQが小さく好ましく
ない。
【0026】実施例4 実施例3で製造した各試料を用い実施例2と同一条件
で、PSA法により空気中の窒素と酸素の分離実験を実
施した。その結果を表4に示す。
【0027】
【表4】 表4に示すように、炭化時の加熱処理温度が本発明より
低い温度で得られた試料10と、本発明より高い温度で
得られた試料14は分離性能が劣っているが、試料1
1,12,13は、優れた分離性能を有していることが
分かる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1及び3に用いた吸着特性測定装置の説
明図。
【図2】実施例2及び4に用いた圧力スイング吸着(P
SA)装置の説明図。
【符号の説明】
1 真空ポンプ 2,3,8,11,12,13 バルブ 4 試料室 5 調整室 6,7 圧力センサー 9 記録計 10 圧力計 14,15 ガスレギュレーター 16 窒素ボンベ 17 酸素ボンベ 21 空気圧縮機 22 エアードライヤー 23,23a 吸着塔 24,24a,27,27a,30,30a,35,3
7 開閉弁 28 排気路パイプ 29,29a 取出路パイプ 31 メインパイプ 34 リザーバータンク 36 製品ガス取出パイプ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石炭微粉末100重量部に対し、液状熱
    硬化性樹脂5〜20重量部と、コールタール,ピッチ,
    クレオソート油より選ばれた少なくとも一種のバインダ
    ー成分10〜30重量部とを混合し、粒状物に成形した
    後、不活性雰囲気下で700〜1100℃で炭化するこ
    とを特徴とする分子ふるい炭素の製造法。
JP4120005A 1992-04-13 1992-04-13 分子ふるい炭素の製造法 Pending JPH05285379A (ja)

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