JPH05284940A - ヘム鉄含有液状食品の製造方法 - Google Patents

ヘム鉄含有液状食品の製造方法

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JPH05284940A
JPH05284940A JP4118017A JP11801792A JPH05284940A JP H05284940 A JPH05284940 A JP H05284940A JP 4118017 A JP4118017 A JP 4118017A JP 11801792 A JP11801792 A JP 11801792A JP H05284940 A JPH05284940 A JP H05284940A
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JP
Japan
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liquid food
starch
heme iron
hemoferrum
weight
Prior art date
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Pending
Application number
JP4118017A
Other languages
English (en)
Inventor
Makoto Nakahara
誠 中原
Toshio Amano
敏夫 天野
Koichi Inoue
浩一 井上
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House Foods Corp
Original Assignee
House Foods Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ヘム鉄、塩、澱粉及び油脂を含有する液状食
品に加熱殺菌処理を施したヘム鉄含有液状食品を得るに
当たって、ヘム鉄に起因する黒い凝集物の発生を有効に
防止し得、外観の良好なヘム鉄含有液状食品を得ること
ができるヘム鉄含有液状食品の製造方法を提供する。 【構成】 ヘム鉄、塩、澱粉及び油脂を含有する液状食
品に加熱殺菌処理を施したヘム鉄含有液状食品を得るに
当たって、澱粉及び油脂を澱粉が糊化する温度に加熱し
た後で且つ加熱殺菌処理前にヘム鉄を添加することを特
徴とするヘム鉄含有液状食品の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ヘム鉄を含有する液状
食品の製造方法に関し、更に詳細には、加熱殺菌処理を
施す場合に顕著になるヘム鉄に起因する黒い凝集物の発
生を有効に防止し得、外観の良好なヘム鉄含有液状食品
を得ることができるヘム鉄含有液状食品の製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、食品の鉄分を強化のためにヘム鉄
を利用することは知られており、また、ヘム鉄に起因す
る生臭み・金属味等を防止する技術として種々の提案が
なされている(特開昭63−294761号、特開平1
−157359号、特開平4−30779号等)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、カレー
等の塩、澱粉及び油脂を含有する液状食品に加熱殺菌処
理を施す製品にヘム鉄を含有させることを試みた。とこ
ろが、得られた液状食品には黒い凝集物が数多く点在し
ており、外観が極めて悪く、商品価値が著しく損なわれ
るとの問題点に遭遇した。こうした問題点は、上記液状
食品に加圧加熱殺菌処理を施す場合に特に顕著であっ
た。本発明は、外観の良好なヘム鉄含有液状食品の製造
方法の提供を目的とする。
【0004】本発明者等は、上記問題点を解決するため
に鋭意研究を行った。その結果、ヘム鉄、塩、澱粉及び
油脂を含有する液状食品に加熱殺菌処理したヘム鉄含有
液状食品を得るに当たって、澱粉及び油脂を澱粉が糊化
する温度に加熱した後で且つ加熱殺菌処理前にヘム鉄を
添加することにより、上記問題点を解決し得るとの知見
を得た。
【0005】尚、ヘム鉄の凝集に関しては、pH5以下
の領域での凝集を防止するために、アルギン酸プロピレ
ングリコールエステル、又はこれとショ糖脂肪酸エステ
ルとを添加する技術について特開平2−142457号
に開示があるが、アルギン酸プロピレングリコールエス
テルを必須の要件であるとする点で本発明と異なり、本
発明を教示、示唆するものではない。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の要旨は、ヘム鉄、塩、澱粉及び油脂を含有す
る液状食品に加熱殺菌処理を施したヘム鉄含有液状食品
を得るに当たって、澱粉及び油脂を澱粉が糊化する温度
に加熱した後で且つ加熱殺菌処理前にヘム鉄を添加する
ことを特徴とするヘム鉄含有液状食品の製造方法にあ
る。以下、本発明の内容について詳細に説明する。
【0007】先ず、本発明のヘム鉄は、ヘモグロビンの
酵素分解物であり、鉄分を例えば0.05〜5重量%含
むものである。その製造方法としては、例えば動物血液
の赤血球を溶血、変性し、例えばアルカラーゼのような
蛋白質分解酵素によりヘモグロビンを酵素分解し、ヘム
鉄を含む画分を取り出して乾燥することにより得られ
る。ヘム鉄を含む画分を取り出すには例えば10000
ダルトンの限外濾過により、ヘム鉄を含まない画分を濾
過する方法と酵素分解終了後pHを蛋白質の等電点近く
まで下げ、沈降したヘム鉄を含む画分を遠心分離機によ
り補集する方法等がある。
【0008】また、本発明のヘム鉄としては、キトサン
で処理したものを使用することが好ましい。その製造方
法としては、ヘモグロビン分解物として得られるヘム鉄
の水懸濁液に、キトサン水溶液を添加し、撹き混ぜなが
らpHを調整して、懸濁状態で得られるヘム鉄を、フィ
ルタープレス等で分離する方法等がある。
【0009】また、本発明で使用するヘム鉄の形態とし
ては、粉末、顆粒、液体等があり、特に制限されない。
尚、本発明におけるヘム鉄の使用量は特に制限されない
が、対象となる液状食品の具材を除いた液状部分の0.
01〜20重量%であることが適当である。
【0010】本発明の対象となる食品は、塩、澱粉及び
油脂を含有する液状食品であれば、特に制限されず、例
えばカレー、ハヤシ、シチュー、スープ、マーボー豆
腐、酢豚等があり、その他にもミートソース、デミグラ
ソース、カレーソース等の各種ソース類、田楽みそ、加
工みそ、トウバンジャン、テンメンジャン、みそ汁の
素、丼物用ソース、回鍋肉用ソース等があるが、中でも
カレー、カレーソースに特に有効である。
【0011】油脂の量は、特に制限されないが、対象と
なる液状食品の具材を除いた液状部分の1重量%以上更
には6重量%以上である場合に、黒い凝集物の問題が顕
著になり特に有効であり、更には1〜80重量%である
ことが適当である。また、原料として使用できる油脂の
種類は、特に制限されず、例えばコーン油、大豆油、ナ
タネ油、ゴマ油、コメ油、サフラワー油、ヤシ油、パー
ム核油、カカオ油、ヒマワリ油、綿実油等の植物性油
脂、バター、ヘット、ラード等の動物性油脂の1種又は
2種以上を適宜選択して使用する。
【0012】塩の量は、特に制限されないが、対象とな
る液状食品の具材を除いた液状部分の0.1重量%以上
更には0.5重量%以上である場合に、前記した黒い凝
集物の問題が顕著になるので特に有効であり、更には
0.5〜10重量%であることが適当である。尚、上記
塩を食品に含有させるための原料は特に制限されず、食
塩の他、例えば醤油、みそ、ウスターソース等を使用す
ることもできる。
【0013】また、澱粉の量も、特に制限されないが、
対象となる液状食品の具材を除いた液状部分の1重量%
以上更には3重量%以上である場合に、黒い凝集物の問
題が顕著になり特に有効であり、更には1〜80重量%
であることが適当である。また、上記澱粉を食品に含有
させるための原料は、特に制限されず、例えば小麦粉、
米粉、小麦澱粉、トウモロコシ澱粉、馬鈴薯澱粉、米澱
粉、タピオカ澱粉等が例示できる。
【0014】上記以外にも、シナモン、ガーリック、セ
ージ、タイム、クローブ、ローレル、ジンジャー、カル
ダモン、オレガノ、ナツメグ、メース、レッドペッパ
ー、ホワイトペッパー、ブラックペッパー等の香辛料、
ショ糖、果糖、ブドウ糖、乳糖等の甘味料の他、果実ペ
ースト、野菜ペースト、水、着香料、着色料、調味料等
を適宜使用することができる。
【0015】また、具材としては、キャベツ、レタス、
シュンギク、ゴボウ、ニンジン、セロリ、玉葱、長ネ
ギ、フキ、カリフラワー、ブロッコリー等の野菜類、ジ
ャガイモ、サツマイモ等のイモ類、大豆、小豆、エンド
ウ豆等の豆類、豆腐等の大豆加工品、鮭、アサリ、カ
ニ、イカ、タコ等の魚介類、牛肉、豚肉、鶏肉等の蓄肉
類等を例示し得、それらの1種又は2種以上を適宜選択
して使用することができる。
【0016】本発明においては、ヘム鉄、塩、澱粉及び
油脂を含有する液状食品に加熱殺菌処理を施したヘム鉄
含有液状食品を得るに当たって、澱粉及び油脂を澱粉が
糊化する温度に加熱した後で且つ加熱殺菌処理前にヘム
鉄を添加することが重要である。これにより、ヘム鉄に
起因する黒い凝集物の発生を有効に防止し得る。
【0017】次に、得られたヘム鉄含有液状食品に、加
熱殺菌処理好ましくは加圧加熱殺菌処理を施す。その場
合の条件は、特に制限されず、例えば60〜150°
C、10秒〜120分間好ましくは100〜135°
C、30秒〜60分間が例示できる。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、ヘム鉄、塩、澱粉及び
油脂を含有する液状食品に加熱殺菌処理を施したヘム鉄
含有液状食品を得るに当たって、澱粉及び油脂を澱粉が
糊化する温度に加熱した後で且つ加熱殺菌処理前にヘム
鉄を添加することにより、外観の良好なヘム鉄含有液状
食品を得ることができる。
【0019】
【実施例】
実施例1 玉葱300重量部、ショウガ50重量部、ニンニク30
重量部をみじん切りにした後、バター125重量部で3
0分間炒めた。これに、カレー粉50重量部、小麦粉1
30重量部をバター100重量部で20分間炒めて得た
小麦粉ルー、ブイヨン2000重量部、リンゴ(すりお
ろしたもの)200重量部、トマト(みじん切りにした
もの)210重量部、チャツネ200重量部、食塩20
重量部、具材として、牛肉(予めバターで炒めたもの)
850重量部、玉葱(予めバターで炒めたもの)100
0重量部、ニンジン(10分間ボイルしたもの)300
重量部、ジャガイモ(10分間ボイルしたもの)850
重量部を添加混合し、弱火で沸騰するまで煮込んだ。そ
の後、得られたカレーにヘム鉄4重量部を添加混合し
た。続いて、該カレーを200gずつレトルトパウチ
(ポリエチレンテレフタレート/ナイロン/アルミニウ
ム/無延伸ポリプロピレン)に充填密封し、121°
C、20分間の条件で加圧加熱殺菌処理を施した。得ら
れたレトルトカレーを5分間熱湯で加温した後、パウチ
を開封し、カレーを皿に注ぎ出した。得られたカレー
は、ヘム鉄に起因する黒い凝集物の発生が有効に防止さ
れたものであり、良好な外観を呈するものであった。
【0020】尚、使用したヘム鉄は、ヘモグロビン分解
物として得られたヘム鉄の水懸濁液に、キトサン水溶液
を添加し、撹き混ぜながらpHを調整して、懸濁状態で
得られるヘム鉄を、フィルタープレス等で分離すること
により製造されたものである。
【0021】比較例1 ヘム鉄を煮込み後に添加混合する代わりに、煮込み前に
小麦粉ルー等に添加混合することの他は、実施例1と全
く同様な方法でカレーを得た。得られたカレーは、ヘム
鉄に起因する黒い凝集物が点在するものであり、不良な
外観を呈するものであった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヘム鉄、塩、澱粉及び油脂を含有する液
    状食品に加熱殺菌処理を施したヘム鉄含有液状食品を得
    るに当たって、澱粉及び油脂を澱粉が糊化する温度に加
    熱した後で且つ加熱殺菌処理前にヘム鉄を添加すること
    を特徴とするヘム鉄含有液状食品の製造方法。
JP4118017A 1992-04-10 1992-04-10 ヘム鉄含有液状食品の製造方法 Pending JPH05284940A (ja)

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JPH05284940A true JPH05284940A (ja) 1993-11-02

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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0430779A (ja) * 1990-05-29 1992-02-03 Asahi Chem Ind Co Ltd 鉄強化カレー

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0430779A (ja) * 1990-05-29 1992-02-03 Asahi Chem Ind Co Ltd 鉄強化カレー

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