JPH05284902A - 魚肉変色防止剤 - Google Patents

魚肉変色防止剤

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Publication number
JPH05284902A
JPH05284902A JP4118034A JP11803492A JPH05284902A JP H05284902 A JPH05284902 A JP H05284902A JP 4118034 A JP4118034 A JP 4118034A JP 11803492 A JP11803492 A JP 11803492A JP H05284902 A JPH05284902 A JP H05284902A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fish meat
sodium
preventive agent
discoloration
horse mackerel
Prior art date
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Pending
Application number
JP4118034A
Other languages
English (en)
Inventor
Teruo Shimizu
照夫 清水
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NOF Corp
Original Assignee
Nippon Oil and Fats Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Oil and Fats Co Ltd filed Critical Nippon Oil and Fats Co Ltd
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Publication of JPH05284902A publication Critical patent/JPH05284902A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【構成】炭酸水素ナトリウム30〜70重量%とL−ア
スコルビン酸ナトリウム30〜70重量%とからなる魚
肉変色防止剤。 【目的】本発明の目的は、味の変化がなく管理の手間が
掛からない変色防止剤であって、鯵の開きの魚肉および
紅鮭にも十分に適用できる変色防止剤を提供することを
目的とするものである。 【効果】本発明の魚肉変色防止剤を使用することによっ
て鯵の開き、紅鮭の製造および流通過程の変色を防止で
き、製造直後のままの新鮮な色調と味を長時間維持する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は鯵の開きおよび、紅鮭の
フィレーについての魚肉の保存中または流通過程の変色
を防止するために使用する魚肉変色防止剤に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、魚の変色を防止する方法として
は、多くの方法が提案されている。特公昭41−200
60号公報にはカルボキシアルキルセルロース、アルキ
ルセルロース等をグレーズ剤を使用する方法、特公昭3
8−12702号公報、特公昭39−14481号公報
にはカルボキシメチルセルロースあるいはメチルセルロ
ースをグレーズ剤に使用する方法、特公昭41−107
0号公報にはポリビニールアルコールとプロピレングリ
コールとアルギン酸ソーダとカルボキシメチルセルロー
スを含有するグレーズ剤を使用する方法、特公昭38−
14367号公報にはアルギン酸ソーダ、カルボキシメ
チルセルロース、アラビアガム、ローカストビーンガム
等の合成または天然糊料と亜硝酸ソーダ、次亜硫酸ソー
ダ、チオ硫酸ソーダ、ヒドロキシアミン等の無機還元剤
を併用したグレーズ剤を使用する方法、特公昭40−1
1345号公報にはポリアクリル酸をグレーズ剤に使用
する方法が知られている。これらは鯨、鮪、鯖を冷凍保
管時に乾燥、油焼けおよび風味抜け等の悪現象を防止す
るグレーズ剤に関する方法である。また、特公昭38−
7074号公報、特公昭37−3509号公報には、魚
を超低温すなわち−50〜−80℃にて保管し変色を防
止する方法も知られている。また、特公昭31−288
0号公報、特公昭31−13829号公報には冷凍中の
鮪の変色を防止する方法として硝石または亜硫酸ソーダ
とL−アスコルビン酸またはクエン酸等の有機酸の等量
混合物を使用する方法が知られている。さらに、特開昭
53−139753号公報、特開昭56−15671号
公報、特開昭63−276441号公報には炭酸水素ナ
トリウムを使用した方法が提案されており、また、特開
昭53−139753号公報には重炭酸ソーダと第二リ
ン酸ソーダを添加してカツオ肉の軟化と肉色素の安定化
を行う加工品質改良法である。特開昭56−15671
号公報には炭酸水素ナトリウムまたは硫酸ナトリウム、
リン酸カリウムを併用し水産魚介類、魚肉の退色と畜肉
の変色を防止する方法である。特開昭63−27644
1号公報には凍結された魚肉を炭酸水素ナトリウム、炭
酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸カリウム、炭酸
水素アンモニウム、リン酸二ナトリウム、リン酸二カリ
ウムと塩化ナトリウムを使用して弱塩基にした水溶液に
凍結した魚肉を浸漬して解凍する事により赤身魚の褐
変、ドリップが防止する方法である。また、特公昭32
−2086号公報には赤身魚類をアルファナフチルアミ
ンまたは没食子酸アルコールエステルのいずれか、ある
いは両者の混合物の水溶液にて処理する方法、特開昭6
3−44866号公報には魚肉をグルコースオキシター
ゼ・タカラーゼ系酵素剤を含有する処理溶液中に浸漬す
る方法などが知られている。通常、鯵の開きの製造方法
は水揚げした魚を開き、はらわた等不要なものを洗浄す
る。その後血液、粘膜等、不溶なものを洗浄する。洗浄
後、濃度10〜20重量%の食塩水に10〜20分間浸
漬し、20〜30℃の温風にて15〜20分間乾燥をし
て製品とする。紅鮭フィレーの製造方法は水揚げした魚
の頭部を除去し3枚におろし、血液、粘膜など不要なも
のを洗浄する。その後10〜20重量%の食塩水に1〜
2日間浸漬する。その後適当な大きさにカットし製品と
する。すぐに製品化しないものは冷凍保管を行う。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これらの従来技術によ
る方法では、味の変質などの欠点または本発明と対象と
する魚肉の種類が相違しており、開きの魚肉に効果がな
かったり、冷凍などのように処理または管理に手間がか
かったりする欠点がある。例えば、特公昭31−288
0号公報記載の技術は、鮪の冷凍中の変色を防止する方
法であり発色剤の性能を持つ亜硝酸ナトリウムを使用す
るために不自然な発色が起こる欠点およびL−アスコル
ビン酸やクエン酸を併用するために酸味が強くなり製品
の風味を低下させる欠点がある。また、特公昭32−2
086号公報の方法は、タイ、レンコダイ、ホウボウ、
カナガシラ等の表皮色素のカロチノイド系色素の変色を
防止する点については有効であるが、開きの魚肉の変色
には効果がない。特開昭63−44866号公報に記載
の方法は酵素処理する方法であり酵素の働く温度管理が
難しいという欠点があった。また、特開昭53−139
753号公報、特開昭56−15671号公報、特開昭
63−276441号公報は炭酸水素ナトリウムを使用
した水産魚介類、魚肉の退色と畜肉の変色を防止する方
法であるが充分な効果は得られていない。本発明者らが
開発したサイクロデキストリンを使用する方法も、鮪等
の高級魚には使用できるが、またサイクロデキストリン
が高価なため他の一般の魚には使用が制限される問題点
がある。本発明者らは、この問題をサイクロデキストリ
ンを用いないで解決するために、L−アスコルビン酸と
クエン酸を混合した変色防止剤を提案した(特開平2−
215340号公報)。しかし、クエン酸とL−アスコ
ルビン酸の併用は有用であるが、需要者の一部にはクエ
ン酸の味が好まれない場合が生じる。通常の鯵の開きの
製造方法における食塩水の濃度は魚の種類および甘塩
か、から塩かの好みによって選択される。この乾燥時あ
るいは製品にした後の保管期間に鯵の開きの血液および
筋肉中のヘモグロビン、ミオグロビンが空気中の酵素と
反応して酸化し、鮮やかな赤色が変化をおこし、製品の
価値が低下する問題がある。従来の多くの方法では、結
局、鯵の開きの魚肉の製造方法に使用するには問題があ
るものや使用できないものがあり、満足な結果は得られ
ていなかった。また、鮭のフィレーの製造方法におい
て、食塩水の濃度は魚の甘塩か、辛塩かの好みによって
選択される。以上の処理中に紅鮭の鮮紅色であるアスタ
キサンチンが酸化し退色するという問題がある。本発明
の目的は、味の変化がなく管理の手間が掛からない変色
防止剤であって、鯵の開きの魚肉および紅鮭にも十分に
適用できる変色防止剤を提供することを目的とするもの
である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題をデキ
ストリン及びクエン酸を用いずに解決するために、種々
の食品用に使える変色防止剤としての性能を検討して、
鯵の開きおよび紅鮭のフィレーの変色を防止する特定の
物質の混合物を見いだし、この知見に基づき本発明を完
成した。
【0005】すなわち、本発明は、炭酸水素ナトリウム
30〜70重量%とL−アスコルビン酸ナトリウム30
〜70重量%とからなる魚肉変色防止剤を提供するもの
である。炭酸水素ナトリウム単品でもL−アスコルビン
酸ナトリウム単品でも変色防止の効果がないが、両者の
配合バランスが上記範囲においてのみ特に変色防止効果
が大きく、この範囲以外の混合比率では変色防止効果は
低下する。本発明の魚肉変色防止剤の使用方法は、鯵を
開き、紅鮭は3枚におろした後、はらわた等不要な物を
除去し、その後血液、粘膜等、不要な物を水洗した後、
魚肉変色防止剤にて処理する。
【0006】本発明変色防止剤を用いる魚肉処理条件
は、魚の種類及び処理後の保存方法によって適宜選択さ
れる。例えば、本発明の変色防止剤を鯵の開きに使用す
る時は次の処理方法により変色防止を達成することがで
きる。鯵の開きは10〜20重量%の食塩と0.5〜2
重量%の魚肉変色防止剤を併用溶解した水溶液に10〜
20分間浸漬し、その後常法により魚肉を乾燥し製品化
する。また、紅鮭フィレーに使用するときは10〜20
重量%の食塩水と共に1〜3重量%の魚肉変色防止剤を
併用溶解し、1〜2日間浸漬する。本発明魚肉変色防止
剤には従来公知の他の変色防止剤、例えば、クエン酸な
どを味の悪化を起こさない範囲で少量添加することがで
きる。さらに、調味料、香辛料などを適宜添加すること
ができる。
【0007】
【実施例】本発明を実施例および比較例によりさらに詳
細に説明する。 実施例1〜10および比較例1〜8 水揚げした鯵を開き、紅鮭は3枚におろした後、はらわ
た等不要な物を除去し、その後血液、粘膜等、不要な物
を水洗した後、表示の処方の魚肉変色防止剤と食塩を溶
解した溶液に浸漬した。浸漬時間は、魚体の大きさに応
じて、適宜表示の時間を選択した。鯵の開きの場合は、
浸漬後20℃の温風にて乾燥を行い製品とし、その後、
5℃の冷蔵保管により経時的に製品を観察した。紅鮭は
浸漬後水を切って、乾燥せずにそのまま冷凍し、経時的
に解凍してから、変化を観察した。第1表、第2表に、
実施例および比較例の配合比率、処理条件および変色度
合の試験結果を示す。
【0008】
【表1】
【0009】
【表2】
【0010】注 (1)混合比例の欄 SH:炭酸水素ナトリウム[旭硝子(株)] A :L−アスコルビン酸ナトリウム[日本ロシュ
(株)] (2)変色度合の欄 ○:鯵の開きは血液の赤色が鮮やかに残っており良好な
色調。紅鮭は鮮紅色であり良好。 △:鯵の開きは血液の赤色がやや鮮やかに残っている。
紅鮭はやや鮮紅色である。 ×:鯵の開きは血液の赤色が退色している。紅鮭は鮮紅
色がなく退色している。
【0011】
【発明の効果】本発明の魚肉変色防止剤を使用すること
によって鯵の開き、紅鮭の製造および流通過程の変色を
防止でき、製造直後のままの新鮮な色調と味を長時間維
持することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭酸水素ナトリウム30〜70重量%とL
    −アスコルビン酸ナトリウム30〜70重量%とからな
    る魚肉変色防止剤。
JP4118034A 1992-04-10 1992-04-10 魚肉変色防止剤 Pending JPH05284902A (ja)

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JP4118034A JPH05284902A (ja) 1992-04-10 1992-04-10 魚肉変色防止剤

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009077651A (ja) * 2007-09-26 2009-04-16 Unicolloid Inc 食肉加工食品の製造方法
JP2011206042A (ja) * 2009-12-10 2011-10-20 Oriental Yeast Co Ltd 魚肉用退色防止剤
JP2012217439A (ja) * 2011-04-14 2012-11-12 F Delica Tokutoku:Kk 赤色系魚介肉加工食品の製造方法

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