JPH0528452A - 垂直磁気記録媒体 - Google Patents

垂直磁気記録媒体

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Publication number
JPH0528452A
JPH0528452A JP18270991A JP18270991A JPH0528452A JP H0528452 A JPH0528452 A JP H0528452A JP 18270991 A JP18270991 A JP 18270991A JP 18270991 A JP18270991 A JP 18270991A JP H0528452 A JPH0528452 A JP H0528452A
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JP
Japan
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circuit
magnetic
signal
magnetic recording
block
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JP18270991A
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Inventor
Yasuo Tateno
安夫 舘野
Koji Naruse
宏治 成瀬
Mayumi Abe
真弓 阿部
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 回転ドラムを用いたディジタル信号の磁気記
録システムにおいて、カッピングによるスペーシングを
低減し、優れた電磁変換特性を実現する。 【構成】 Co−O系垂直磁気記録媒体にNiを添加
し、カッピング量を抑制する。すなわち、磁性層の組成
を(Co1-x Nix 1-m m (ただし、0.03≦x
≦0.10,0.1≦m≦0.3)とし、図1に示す幅
a及び高さbから算出されるカッピング量b/aを−
0.20〜+0.05とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ディジタルVTR等に
おいてディジタル信号を記録するのに適した垂直磁気記
録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気記録の分野においては、年々高密度
化が要求されており、加えて信号形態もアナログ信号か
らディジタル信号に代わりつつあり、高密度化と共に信
号形態に合わせた媒体設計が必要となっている。これま
で、磁気記録の方式は、面内に磁化の容易軸を持った磁
気記録媒体を用いる,いわゆる面内磁気記録方式が主で
あったが、この方式では記録密度を上げれば上げるほど
磁気記録媒体の磁化方向が互いに反発し合うように並ぶ
ため、高密度化には自ずと限度があり、要求されるよう
な高密度化を図ることは困難である。
【0003】さらに、面内磁気記録方式では、磁化反転
が2回繰り返すパターンにおいて、それぞれの磁化反転
の間隔が詰まってくるほど(高密度化するほど)互いの
磁化反発及び波形干渉によるピークシフトが生じ、エラ
ーレートが悪化する等の欠点がある。そこで近年、磁気
記録の新しい方式として、膜面に対して垂直方向に磁化
容易軸を有する磁気記録媒体を用いる垂直磁気記録方式
が開発され、その実用化に期待が持たれている。垂直磁
気記録方式では、面内磁気記録方式に比べて減磁作用が
極めて少なく、記録密度を飛躍的に増大することが可能
となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、垂直磁気記
録方式によりディジタル信号の記録再生する際の垂直磁
気記録媒体としては、優れた磁気特性を有するCo−O
系垂直磁気記録媒体が注目されているが、このCo−O
系垂直磁気記録媒体のうち媒体の全厚が10μm以下で
あるようなテープ状媒体の場合、いわゆるカッピング
(幅方向の湾曲)やカーリング(長手方向の湾曲)とい
った形状の問題があり、回転ドラムを用いて記録再生を
行うような磁気記録再生システムでは、このテープ形状
が媒体と記録再生用磁気ヘッドとのインターフェイスに
影響を及ぼし、その電磁変換特性を大きく左右すること
になる。
【0005】すなわち、カッピングの著しいテープ状媒
体に対して回転ドラムを用いたシステムで記録再生を行
うと、媒体と磁気ヘッドとの間のスペーシング量が大き
くなり、記録波長の短い領域(例えば記録波長λ=約
0.5μm)では著しくその電磁変換特性が低下し、本
来の特性を引き出すことができないといった不都合が生
ずる。
【0006】そこで本発明は、かかる従来の実情に鑑み
て提案されたものであって、回転ドラムを用いたシステ
ムで記録再生を行ったときにスペーシング量を低減する
ことができ、優れた電磁変換特性を発揮することが可能
な垂直磁気記録媒体を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上述の目
的を達成せんものと長期に亘り鋭意検討を重ねてきた。
その結果、次のような知見を得るに至った。すなわち、
Co−O系垂直磁気記録媒体では、CoにNiを少量添
加することにより、その特性が変化する。例えば、スチ
ル特性はNiの添加量が増えるにしたがって改善され、
信頼性が向上する。逆に、垂直磁気異方性エネルギーは
Niの添加量が増えるにしたがって低下し、垂直磁気記
録媒体としての優れた電磁変換特性は著しく失われてし
まう。したがって、これまではNiを添加しない100
%CoのCo−O系垂直磁気記録媒体が最も特性が優れ
ていると考えられてきた。
【0008】ところが、Niの添加は、カッピングにも
影響を与え、カッピングを改善することに役立つことが
わかってきた。特に、Niの添加量を3〜10原子%に
限定すると、カッピングの改善効果により、媒体−ヘッ
ド間のインターフェイスが改善され、回転ドラムを用い
た磁気記録システムでは、むしろCo100%のCo−
O系垂直磁気記録媒体よりも優れた電磁変換特性を示す
ことが判明した。
【0009】本発明の垂直磁気記録媒体は、このような
知見に基づいて完成されたものであって、(Co1-x
x 1-m m (ただし、0.03≦x≦0.10,
0.10≦m≦0.30)なる組成を有するCo−O系
垂直磁化膜を磁性層とし、全体の膜厚が10μm以下で
あり、カッピング量が−0.20〜+0.05であるこ
とを特徴とするものである。
【0010】本発明において用いる垂直磁気記録媒体
は、主に真空蒸着法によって成膜されるCo−O系垂直
磁気記録媒体であり、テープ幅8mm以下を想定したも
のである。ここで、磁性層となるCo−O系蒸着膜の金
属成分は、Co100%ではなく、磁気ヘッドとの当た
り特性を改善するためにNiを少量添加してなるもので
ある。Niの添加は、いわゆるカッピングに影響を与
え、カッピングの改善に役立つ。特に、Niの添加量を
3〜10原子%とすると、カッピングの改善効果により
媒体ヘッド間のインターフェイスが改善され、回転ドラ
ムを用いた磁気記録システムにおいて優れた電磁変換特
性を示す。
【0011】したがって、上記Co−O系蒸着膜は、 (Co1-x Nix 1-m m ・・・(1) 〔ただし、0.03≦x≦0.10、0.1≦m≦0.
3〕なる組成とすることが好ましい。
【0012】前述の組成を有するCo−O系蒸着膜をヤ
ング率が600〜1300kg/mm2 の範囲で膜厚9μm
以下の長尺状高分子フィルム上に成膜することで、カッ
ピング量を−0.20〜+0.05とすることができ
る。なお、前記カッピング量は、図1に示すように、幅
方向に湾曲変形した媒体Mの幅aと湾曲高さbとの比b
/aで表される値であり、図2Aに示すように磁性層
(Co−O系蒸着膜)101が内側、ベースフィルム1
02が外側となった場合を正(+)、図2Bに示すよう
に磁性層101が外側、ベースフィルム102が内側と
なった場合を負(−)と定義する。
【0013】磁性層であるCo−O系蒸着膜は、磁化容
易軸の方向を膜面に対して完全な垂直方向とするのでは
なく、図3に示すように、形状磁気異方性を取り除い
た,いわゆるイントリンシック(intrinsic)な磁化容易
軸方向Eが、磁性層101の法線方向Yに対して10°
〜40°傾くように設定することが好ましい。すなわ
ち、磁化容易軸方向Eと法線方向Yのなす角θE を10
°≦θE ≦40°の範囲に設定することが好ましい。こ
れは、θE が10°未満であるとダイパルス比が大きく
なり、逆にθE が40°を越えると垂直磁気記録の利点
が失われることによる。このようにCo−O系蒸着膜の
磁化容易軸方向Eを法線方向Yに対して傾けるには、例
えばCo−O系蒸着膜を蒸着する際に蒸気流の入射角の
範囲を入射角制限マスク等によって調節すればよい。
【0014】一方、上記垂直磁気記録媒体に対して記録
再生する際に使用する磁気ヘッドとしては、磁気ギャッ
プのギャップ長Lgが0.18μm以下であるリング型
磁気ヘッドが好ましい。前記リング型磁気ヘッドの飽和
磁束密度Bsは、13kG以上とすることが好ましく、
したがって磁気ギャップ形成面に高飽和磁束密度を有す
る軟磁性金属薄膜を配し、この軟磁性金属薄膜間に磁気
ギャップを形成してなる複合型の磁気ヘッドが好適であ
る。
【0015】さらに、この記録システムの記録密度を8
×105 bit/mm2 以上とするためには、前記リング
型磁気ヘッドの磁気ギャップのトラック幅は7μm以下
にする必要がある。記録再生に際しては、図3に示すよ
うに、回転ドラムの表面に沿って走行する垂直磁気記録
媒体に対して、リング型磁気ヘッドHを磁性層101の
磁化容易軸の傾斜方向に沿って、すなわち図中矢印X方
向に走行させるようにする。
【0016】
【作用】Co−O系垂直磁気記録媒体では、CoにNi
を少量添加することにより、その特性が変化する。例え
ば、スチル特性はNiの添加量が増えるにしたがって改
善され、信頼性が向上する。さらには、カッピングにも
影響を与え、カッピングが大幅に改善される。逆に、垂
直磁気異方性エネルギーはNiの添加量が増えるにした
がって低下し、垂直磁気記録媒体としての優れた電磁変
換特性は著しく失われてしまう。
【0017】ここで、Niの添加量を3〜10原子%に
限定すると、カッピングの改善効果により媒体−ヘッド
間のインターフェイスが改善され、直径30mm以下の
回転ドラムを用いた磁気記録システムでは、むしろCo
100%のCo−O系垂直磁気記録媒体よりも優れた電
磁変換特性を示す。
【0018】
【実施例】以下、本発明を適用した実施例について、図
面や実験結果を参照しながら詳細に説明する。
【0019】A.記録再生装置の構成 カラービデオ信号をディジタル化して磁気テープ等の記
録媒体に記録するディジタルVTRとしては、放送局用
のD1フォーマットのコンポーネント形ディジタルVT
R及びD2フォーマットのコンポジット形ディジタルV
TRが実用化されている。
【0020】前者のD1フォーマットディジタルVTR
は、輝度信号及び第1,第2の色差信号をそれぞれ1
3.5MHz、6.75MHzのサンプリング周波数で
A/D変換した後、所定の信号処理を行って磁気テープ
上に記録するもので、これらコンポーネント成分のサン
プリング周波数が4:2:2であることから、4:2:
2方式とも称されている。一方、後者のD2フォーマッ
トディジタルVTRは、コンポジットカラービデオ信号
をカラー副搬送波信号の周波数の4倍の周波数の信号で
サンプリングを行ってA/D変換し、所定の信号処理を
行った後、磁気テープに記録するようにしている。
【0021】いずれにしても、これらのディジタルVT
Rは、共に放送局用に使用されることを前提に設計され
ているために、画質最優先とされ、1サンプルが例えば
8ビットにA/D変換されたディジタルカラービデオ信
号を実質的に圧縮することなしに記録するようになされ
ている。したがって、例えばD1フォーマットのディジ
タルVTRでは、大型のカセットテープを使用しても高
々1.5時間程度の再生時間しか得られず、一般家庭用
のVTRとして使用するには不適当である。
【0022】そこで本実施例においては、例えば5μm
のトラック幅に対して最短波長0.5μmの信号を記録
するようにし、記録密度4×105 bit/mm2 以上、
あるいは8×105 bit/mm2 以上を実現するととも
に、記録情報を再生歪みが少ないような形で圧縮する方
法を併用することによって、テープ幅が8mmあるいはそ
れ以下の幅狭の磁気テープを使用しても長時間の記録・
再生が可能なディジタルVTRに適用するものとする。
以下、このディジタルVTRの構成について説明する。
【0023】a.信号処理部 先ず、本実施例において用いたディジタルVTRの信号
処理部について説明する。図4は記録側の構成全体を示
すものであり、1Y、1U、1Vでそれぞれ示す入力端
子に、例えばカラービデオカメラからの三原色信号R,
G,Bから形成されたディジタル輝度信号Y、ディジタ
ル色差信号U、Vが供給される。この場合、各信号のク
ロックレートはD1フォーマットの各コンポーネント信
号の周波数と同一とされる。すなわち、それぞれのサン
プリング周波数が13.5MHz、6.75MHzとさ
れ、且つこれらの1サンプル当たりのビット数が8ビッ
トとされている。したがって、入力端子1Y、1U、1
Vに供給される信号のデータ量としては、約216Mb
psとなる。この信号のうちブランキング時間のデータ
を除去し、有効領域の情報のみを取り出す有効情報抽出
回路2によってデータ量が約167Mbpsに圧縮され
る。
【0024】そして、上記有効情報抽出回路2の出力の
うちの輝度信号Yが周波数変換回路3に供給され、サン
プリング周波数が13.5MHzからその3/4に変換
される。周波数変換回路3としては、例えば間引きフィ
ルタが使用され、折り返し歪みが生じないようになされ
ている。この周波数変換回路3の出力信号は、ブロック
化回路5に供給され、輝度データの順序がブロックの順
序に変換される。ブロック化回路5は、後段に設けられ
たブロック符号化回路8のために設けられている。
【0025】図6は、符号化の単位のブロックの構造を
示す。この例は、3次元ブロックであって、例えば2フ
レームに跨がる画面を分割することにより、同図に示す
ように(4ライン×4画素×2フレーム)の単位ブロッ
クが多数形成される。なお、図6において実線は奇数フ
ィールドのラインを示し、破線は偶数フィールドのライ
ンを示す。
【0026】また、有効情報抽出回路2の出力のうち、
2つの色差信号U、Vがサブサンプリング及びサブライ
ン回路4に供給され、サンプリング周波数がそれぞれ
6.75MHzからその半分に変換された後、2つのデ
ィジタル色差信号が互いにライン毎に選択され、1チャ
ンネルのデータに合成される。したがって、このサブサ
ンプリング及びサブライン回路4からは線順次化された
ディジタル色差信号が得られる。このサブサンプリング
及びサブライン回路4によってサブサンプル及びサブラ
イン化された信号の画素構成を図7に示す。図7中、○
は第1の色差信号Uのサブサンプリング画素を示し、△
は第2の色素信号Vのサンプリング画素を示し、×はサ
ブサンプルによって間引かれた画素の位置を示す。
【0027】上記サブサンプリング及びサブライン回路
4からの線順次化出力信号は、ブロック化回路6に供給
される。ブロック化回路6では一方のブロック化回路5
と同様に、テレビジョン信号の走査の順序の色差データ
がブロックの順序のデータに変換される。このブロック
化回路6は、一方のブロック化回路5と同様に、色差デ
ータを(4ライン×4画素×2フレーム)のブロック構
造に変換する。そしてこれらブロック化回路5及びブロ
ック化回路6の出力信号が合成回路7に供給される。
【0028】合成回路7では、ブロックの順序に変換さ
れた輝度信号及び色差信号が1チャンネルのデータに変
換され、この合成回路7の出力信号がブロック符号化回
路8に供給される。ブロック符号化回路8としては、後
述するようにブロック毎のダイナミックレンジに適応し
た符号化回路(ADRCと称する。)、DCT(Dis
crete Cosine Transform)回路
等が適用できる。前記ブロック符号化回路8からの出力
信号は、さらにフレーム化回路9に供給され、フレーム
構造のデータに変換される。このフレーム化回路9で
は、画素系のクロックと記録系のクロックとの乗り換え
が行われる。
【0029】次いで、フレーム化回路9の出力信号がエ
ラー訂正符号のパリティ発生回路10に供給され、エラ
ー訂正符号のパリティが生成される。パリティ発生回路
10の出力信号はチャンネルエンコーダ11に供給さ
れ、記録データの低域部分を減少させるようなチャンネ
ルコーディングがなされる。チャンネルエンコーダ11
の出力信号が記録アンプ12A,12Bと回転トランス
(図示は省略する。)を介して一対の磁気ヘッド13
A,13Bに供給され、磁気テープに記録される。な
お、オーディオ信号と、ビデオ信号とは別に圧縮符号化
され、チャンネルエンコーダ11に供給される。
【0030】上述の信号処理によって、入力のデータ量
216Mbpsが有効走査期間のみを抽出するによって
約167Mbpsに低減され、さらに周波数変換とサブ
サンプル、サブラインとによってこれが84Mbpsに
減少される。このデータは、ブロック符号化回路8で圧
縮符号化することにより、約25Mbpsに圧縮され、
その後のパリティ、オーディオ信号等の付加的な情報を
加えて、記録データ量としては31.56Mbpsとな
る。
【0031】次に、再生側の構成について図5を参照し
ながら説明する。再生の際には、図5に示すように、先
ず磁気ヘッド13A,13Bからの再生データが回転ト
ランス及び再生アンプ14A,14Bを介してチャンネ
ルデコーダ15に供給される。チャンネルデコーダ15
において、チャンネルコーディングの復調がされ、チャ
ンネルデコーダ15の出力信号がTBC回路(時間軸補
正回路)16に供給される。このTBC回路16におい
て、再生信号の時間軸変動成分が除去される。TBC回
路16からの再生データがECC回路17に供給され、
エラー訂正符号を用いたエラー訂正とエラー修整とが行
われる。ECC回路17の出力信号がフレーム分解回路
18に供給される。
【0032】フレーム分解回路18によって、ブロック
符号化データの各成分がそれぞれ分離されるとともに、
記録系のクロックから画素系のクロックへの乗り換えが
なされる。フレーム分解回路18で分離された各データ
がブロック複号回路19に供給され、各ブロック単位に
原データと対応する復元データが複号され、複号データ
が分配回路20に供給される。この分配回路20で複号
データが輝度信号と色差信号に分離される。輝度信号及
び色差信号がブロック分解回路21,22にそれぞれ供
給される。ブロック分解回路21,22は、送信側のブ
ロック化回路5,6とは逆に、ブロックの順序の複号デ
ータをラスター走査の順に変換する。
【0033】ブロック分解回路21からの複号輝度信号
が補間フィルタ23に供給される。補間フィルタ23で
は、輝度信号のサンプリングレートが3fsから4fs
(4fs=13.5MHz)に変換される。補間フィル
タ23からのディジタル輝度信号Yは出力端子26Yに
取り出される。
【0034】一方、ブロック分解回路22からのディジ
タル色差信号が分配回路24に供給され、線順次化され
たディジタル色差信号U,Vがディジタル色差信号U及
びVにそれぞれ分離される。分配回路24からのディジ
タル色差信号U,Vが補間回路25に供給され、それぞ
れ補間される。補間回路25は、復元された画素データ
を用いて間引かれたライン及び画素のデータを補間する
もので、補間回路25からはサンプリングレートが2f
sのディジタル色差信号U及びVが得られ、出力端子2
6U,26Vにそれぞれ取り出される。
【0035】b.ブロック符号化 図4におけるブロック符号化回路8としては、ADRC
(AdaptiveDynamic Range Co
ding)エンコーダが用いられる。このADRCエン
コーダは、各ブロックに含まれる複数の画素データの最
大値MAXと最小値MINを検出し、これら最大値MA
X及び最小値MINからブロックのダイナミックレンジ
DRを検出し、このダイナミックレンジDRに適応した
符号化を行い、原画素データのビット数よりも少ないビ
ット数により、再量子化を行うものである。ブロック符
号化回路8の他の例としては、各ブロックの画素データ
をDCT(Discrete Cosine Tran
sform)した後、このDCTで得られた係数データ
を量子化し、量子化データをランレングス・ハフマン符
号化して圧縮符号化する構成を用いてもよい。
【0036】ここでは、ADRCエンコーダを用い、さ
らにマルチダビングした時にも画質劣化が生じないエン
コーダの例を図8を参照しながら説明する。図8におい
て、入力端子27に例えば1サンプルが8ビットに量子
化されたディジタルビデオ信号(或いはディジタル色差
信号)が図4の合成回路7より入力される。入力端子2
7からのブロック化データが最大値,最小値検出回路2
9及び遅延回路30に供給される。最大値,最小値検出
回路29は、ブロック毎に最小値MIN、最大値MAX
を検出する。遅延回路30からは、最大値及び最小値が
検出されるのに要する時間、入力データを遅延させる。
遅延回路30からの画素データが比較回路31及び比較
回路32に供給される。
【0037】最大値,最小値検出回路29からの最大値
MAXが減算回路33に供給され、最小値MINが加算
回路34に供給される。これらの減算回路33及び加算
回路34には、ビットシフト回路35から4ビット固定
長でノンエッジマッチング量子化した場合の1量子化ス
テップ幅の値(△=1/16DR)が供給される。ビッ
トシフト回路35は、(1/16)の割算を行うよう
に、ダイナミックレンジDRを4ビットシフトする構成
とされている。減算回路33からは(MAX−△)のし
きい値が得られ、加算回路34からは(MIN+△)の
しきい値が得られる。これらの減算回路33及び加算回
路34からのしきい値が比較回路31,32にそれぞれ
供給される。なお、このしきい値を規定する値△は、量
子化ステップ幅に限らず、ノイズレベルに相当する固定
値としてもよい。
【0038】比較回路31の出力信号がANDゲート3
6に供給され、比較回路32の出力信号がANDゲート
37に供給される。ANDゲート36及びANDゲート
37には、遅延回路30からの入力データが供給され
る。比較回路31の出力信号は、入力データがしきい値
より大きい時にハイレベルとなり、したがってANDゲ
ート36の出力端子には、(MAX〜MAX−△)の最
大レベル範囲に含まれる入力データの画素データが抽出
される。一方、比較回路32の出力信号は、入力データ
がしきい値より小さい時にハイレベルとなり、したがっ
てANDゲート37の出力端子には、(MIN〜MIN
+△)の最小レベル範囲に含まれる入力データの画素デ
ータが抽出される。
【0039】ANDゲート36の出力信号が平均化回路
38に供給され、ANDゲート37の出力信号が平均化
回路39に供給される。これらの平均化回路38,39
は、ブロック毎に平均値を算出するもので、端子40か
らブロック周期のリセット信号が平均化回路38,39
に供給されている。平均化回路38からは、(MAX〜
MAX−△)の最大レベル範囲に属する画素データの平
均値MAX´が得られ、平均化回路39からは(MIN
〜MIN+△)の最小レベル範囲に属する画素データの
平均値MIN´が得られる。平均値MAX´から平均値
MIN´が減算回路41で減算され、この減算回路41
からダイナミックレンジDR´が得られる。
【0040】また、平均値MIN´が減算回路42に供
給され、遅延回路43を介された入力データから平均値
MIN´が減算回路42において減算され、最小値除去
後のデータPDIが形成される。このデータPDI及び
修整されたダイナミックレンジDR´が量子化回路44
に供給される。この実施例では、量子化に割り当てられ
るビット数nが0ビット(コード信号を転送しない)、
1ビット、2ビット、3ビット、4ビットの何れかとさ
れる可変長のADRCであって、エッジマッチング量子
化がなされる。割り当てビット数nは、ブロック毎にビ
ット数決定回路45において決定され、ビット数nのデ
ータが量子化回路44に供給される。
【0041】可変長ADRCは、ダイナミックレンジD
R´が小さいブロックでは、割り当てビット数nを少な
くし、ダイナミックレンジDR´が大きいブロックで
は、割り当てビット数nを多くすることで、効率の良い
符号化を行うことができる。すなわち、ビット数nを決
定する際のしきい値をT1〜T4(T1<T2<T3<
T4)とすると、(DR´<T1)のブロックは、コー
ド信号が転送されず、ダイナミックレンジDR´の情報
のみが転送され、(T1≦DR´<T2)のブロック
は、(n=1)とされ、(T2≦DR´<T3)のブロ
ックは、(n=2)とされ、(T3≦DR´<T4)の
ブロックは、(n=3)とされ、(DR´≧T4)のブ
ロックは、(n=4)とされる。
【0042】かかる可変長ADRCではしきい値T1〜
T4を変えることで、発生情報量を制御すること(いわ
ゆるバッファリング)ができる。したがって、1フィー
ルド或いは、1フレーム当たりの発生情報量を所定値に
することが要求されるこの発明のディジタルビデオテー
プレコーダのような伝送路に対しても可変長ADRCを
適用できる。
【0043】発生情報量を所定値にするためのしきい値
T1〜T4を決定するバッファリング回路46では、し
きい値の組(T1、T2、T3、T4)が複数例えば3
2組用意されており、これらのしきい値の組がパラメー
タコードPi(i=0、1、2・・・・31)により区
別される。パラメータコードPiの番号iが大きくなる
に従って、発生情報量が単調に減少するように設定され
ている。ただし、発生情報量が減少するに従って、復元
画像の画質が劣化する。
【0044】バッファリング回路46からのしきい値T
1〜T4が比較回路47に供給され、遅延回路48を介
されたダイナミックレンジDR´が比較回路47に供給
される。遅延回路48は、バッファリング回路46でし
きい値の組が決定されるのに要する時間、DR´を遅延
させる。比較回路47では、ブロックのダイナミックレ
ンジDR´と各しきい値とがそれぞれ比較され、比較出
力がビット数決定回路45に供給され、そのブロックの
割り当てビット数nが決定される。量子化回路44で
は、ダイナミックレンジDR´と割り当てビット数nと
を用いて遅延回路49を介された最小値除去後のデータ
PDIがエッジマッチングの量子化により、コード信号
DTに変換される。量子化回路44は、例えばROMで
構成されている。
【0045】遅延回路48、50をそれぞれ介して修整
されたダイナミックレンジDR´、平均値MIN´が出
力され、さらにコード信号DTとしきい値の組を示すパ
ラメータコードPiが出力される。この例では、一旦ノ
ンエッジマッチ量子化された信号が新たにダイナミック
レンジ情報に基づいて、エッジマッチ量子化されている
ためにダビングした時の画像劣化は少ないものとされ
る。
【0046】c.チャンネルエンコーダ及びチャンネル
デコーダ 次に、図4のチャンネルエンコーダ11及びチャンネル
デコーダ15について説明する。チャンネルエンコーダ
11においては、図9に示すように、パリティ発生回路
10の出力が供給される適応型スクランブル回路で、複
数のM系列のスクランブル回路51が用意され、その中
で入力信号に対し最も高周波成分及び直流成分の少ない
出力が得られるようなM系列が選択されるように構成さ
れている。パーシャルレスポンス・クラス4検出方式の
ためのプリコーダ52で、1/1−D2 (Dは単位遅延
用回路)の演算処理がなされる。このプリコーダ52の
出力を記録アンプ12A,13Aを介して磁気ヘッド1
3A,13Bにより、記録再生し、再生出力を再生アン
プ14A,14Bによって増幅するようになされてい
る。
【0047】一方、チャンネルデコーダ15において
は、図10に示すように、パーシャルレスポンス・クラ
ス4の再生側の演算処理回路53は、1+Dの演算が再
生アンプ14A,14Bの出力に対して行われる。ま
た、いわゆるビタビ複号回路54においては、演算処理
回路53の出力に対してデータの相関性や確からしさ等
を用いた演算により、ノイズに強いデータの複号が行わ
れる。このビタビ複号回路54の出力がディスクランブ
ル回路55に供給され、記録側のスクランブル処理によ
って並び変えられたデータが元の系列に戻されて原デー
タが復元される。この実施例において用いられるビタビ
複号回路54によって、ビット毎の複号を行う場合より
も、再生C/N換算が3dBで改良が得られる。
【0048】d.走行系 磁気ヘッド13A及び磁気ヘッド13Bは、図11に示
すように、一体構造とされた形でドラム76に取付けら
れる。ドラム76の周面には、180°よりやや大きい
か、あるいはやや小さい巻き付け角で磁気テープ(図示
せず。)が斜めに巻き付けられており、磁気ヘッド13
A及び磁気ヘッド13Bが同時に磁気テープを走査する
ように構成される。
【0049】また、前記磁気ヘッド13A及び磁気ヘッ
ド13Bのギャップの向きは、互いに反対側に傾くよう
に(例えば磁気ヘッド13Aはトラック幅方向に対して
+20°、磁気ヘッド13Bは−20°傾斜するよう
に)設定されており、再生時にいわゆるアジマス損失に
よって隣接トラック間のクロストーク量を低減するよう
になされている。
【0050】図12及び図13は、磁気ヘッド13A,
13Bを一体構造(いわゆるダブルアジマスヘッド)と
した場合のより具体的な構成を示すもので、例えば高速
で回転される上ドラム76に一体構造の磁気ヘッド13
A,13Bが取り付けられ、下ドラム77が固定とされ
ている。ここで、磁気テープ78の巻き付け角θは16
6°、ドラム径φは16.5mmである。したがって、磁
気テープ78には、1フィールドのデータが5本のトラ
ックに分割して記録される。このセグメント方式によ
り、トラックの長さを短くすることができ、トラックの
直線性に起因するエラーを小さくすることができる。
【0051】上述のように、ダブルアジマスヘッドで同
時記録を行うようにすることで、180°の対向角度で
一対の磁気ヘッドが配置されたものと比較して直線性に
起因するエラー量を小さくすることができ、またヘッド
間距離が小さいのでペアリング調整をより正確に行うこ
とができる。したがって、このような走行系により、幅
狭のトラックで記録・再生を行うことができる。
【0052】B.記録再生特性の検討 次に、Ni添加量の異なる4種類のCo−O系垂直磁気
記録媒体を作製し、リング型磁気ヘッドを用いて記録再
生特性を調べた。
【0053】先ず、Co−O系垂直磁気記録媒体は、図
14に示す真空蒸着装置を用い後述の作製法により試作
した。この真空蒸着装置は、排気系81によって高真空
に保たれる真空チャンバ82内の略中央部に冷却キャン
83を配置するとともに、この冷却キャン83よりも上
方位置に巻き出しロール84及び巻き取りロール85を
配置してなるものである。したがって、ベースフィルム
Bは、巻き出しロール84から冷却キャン83へと送り
出され、冷却キャン83に沿って走行することによって
Co−O系垂直磁化膜が成膜された後、巻き取りロール
85に巻き取られる。
【0054】一方、冷却キャン83の下方位置には、C
oあるいはCo−Ni合金等からなる蒸発源86が対向
配置されるとともに、蒸発源86の斜め上方には電子銃
87が設置され、前記蒸発源86を電子銃87からの電
子ビームの照射により加熱して蒸発せしめるように構成
されている。また、前記蒸発源86と冷却キャン83の
間には、蒸気流中に酸素を混入し膜中に酸素を導入する
ための酸素導入管88が配置されており、任意に酸素導
入ガス量を制御してベースフィルムB上に噴射し、蒸着
されたCo−O系垂直磁化膜中の酸素濃度を制御できる
ようになされている。
【0055】冷却キャン83近傍には、蒸発源86から
飛来する蒸気流の入射角度を規制するための一対の入射
角制限マスク89,90が設置されている。したがっ
て、成膜の際の最高入射角θ1 及び最低入射角θ2 は、
これら入射角制限マスク89,90間の開口位置によっ
て決まる。
【0056】上述の連続巻き取り式蒸着装置を使用し
て、電磁銃加熱蒸発源よりCoNi合金を蒸発させ、蒸
着中真空チャンバ内に酸素ガスを導入しながら連続的に
長尺状高分子フィルム上に部分的に酸化されたCoNi
合金膜を形成し、金属薄膜型磁気テープを作製した。C
oNi合金の蒸着入射ビームは、入射角制限マスクを設
置することにより任意に蒸着入射角の範囲を設定するこ
とができ、ここではθ1 =45°、θ2 =15°とし
た。
【0057】また、長尺状高分子フィルムとしては、こ
こでは膜厚9.0μm、ヤング率1200kg/mm2
ポリアミドフィルムを用い、その走行速度を16m/分
に設定し、成膜速度約2500Å/秒でCoNi合金を
蒸着し、磁性層厚が2000Åとなるように設定した。
蒸着中、長尺状高分子フィルムを支持する冷却キャン
は、冷媒によって冷却しキャン表面温度が0℃以下とな
るように制御した。酸素ガス導入量は、350〜450
cc/分、蒸着中の真空チャンバ内の雰囲気ガス圧は1.
5×10-4〜1.8×10-4Torrとした。
【0058】このようにして作製された長尺状媒体は、
磁性層表面にフッ素系潤滑剤を塗布した後、これを8mm
幅にスリットし、テープ状のサンプルとした。これらの
サンプル(実施例1,2及び比較例1,2)について、
飽和磁束密度Bs、垂直方向の保磁力Hc(V) 並びに有
効異方性磁界Hk(eff) を振動試料型磁力計(VSM)
により測定した。
【0059】また、膜の形状磁気異方性を取り除いたイ
ントリンシックな磁気異方性定数K 0 とその方向(磁化
容易軸方向)θE を磁気トルクメータを用いて測定し
た。測定方法は下記の通りである。すなわち、図15に
示すように同一形状の2枚のサンプルS,Tを用意し、
これらを膜面が直交するように配置して回動軸Wに固定
する。なお、このときサンプルS,Tの膜面の向きは、
それぞれの磁化容易軸が同一象限に存在するように設定
する。次いで、印加磁界の方向をサンプルSあるいはサ
ンプルTの膜面内方向にとり、この状態で印加磁界の大
きさを変化させ、回動軸Wに固定されたこれら2枚のサ
ンプルS,T全体に発生するトルクの印加磁界依存性を
求め、宮島等のトルクデータ解析法〔J.Appl.Phys. 47,
4669, (1976)〕に従って磁気異方性定数を求める。す
なわち、各磁界HでのトルクLと(L/H)2 の関係を
グラフにプロットし、印加磁界を無限大に外挿してグラ
フの直線部の傾きより磁気異方性定数K N を決定する。
【0060】ここで求められる磁気異方性定数KN は、
直交した2枚のサンプルS,Tの合成された見かけの磁
気異方性定数である。一方、サンプルS,Tの真の磁気
異方性定数K0 と見かけの磁気異方性定数KNの間に
は、次の関係が成り立つ。 K0 =KN /sin 2θE ・・・(2) したがって、先に求めた見かけの磁気異方性定数KN
前記関係式(2)に代入することで、真の磁気異方性定
数K0 を算出することができる。
【0061】各サンプルの作製条件を表1に、またそれ
らの磁気特性〔Bs,Hc(V) ,Hk(eff) ,K0 ,θ
E 〕を表2に示す。なお、磁化容易軸方向θE は、膜面
の法線方向を0°とし、それからの傾き角として表示し
てある。
【0062】
【表1】
【0063】
【表2】
【0064】上述の各サンプルに対し、図16に示すよ
うな基本構造を有する複合型の磁気ヘッドを用いて記録
再生を行い、その特性を評価した。この複合型の磁気ヘ
ッドは、一対のフェライトコア91A,91Bの突き合
わせ面を斜めに削り、それぞれFe−Ga−Si−Ru
合金(飽和磁束密度Bs=14kG)からなる軟磁性金
属薄膜92A,92Bを成膜するとともに、これら軟磁
性金属薄膜92A,92Bの端面間にギャップ材を挟み
込み、磁気ギャップgを形成してなるものである。磁気
ギャップgの両サイドには、非磁性のガラス93が充填
され、磁気テープに対する当たりを確保するようになさ
れており、また一方のフェライトコア91Bには巻き線
溝94が設けられている。
【0065】評価したのは、再生出力(記録波長λ=
0.5μm)、スチル耐久時間であり、各サンプルのカ
ッピッグ量及び電磁変換特性とスチル耐久性の双方を考
慮した総合評価と併せて表3に示す。また、ディジタル
信号の記録再生特性の指標として、D50並びにエラーレ
ートの測定結果を表4に示す。なお、表3の総合評価の
欄において、◎は「非常に良好」、○は「良好」、△は
「やや劣る」を表す。
【0066】
【表3】
【0067】
【表4】
【0068】表3より、回転ドラムを用いた磁気記録シ
ステムに用いた場合、Ni添加量を3〜10原子%の範
囲に限定することにより、電磁変換特性とスチル耐久性
の双方を考慮した総合特性的に優れた垂直磁気記録媒体
が得られることがわかる。また、表4より、ディジタル
画像信号を記録した場合に、高密度記録が可能でエラー
レートも小さいことがわかる。したがって、本発明の垂
直磁気記録媒体は、回転ドラムを用いたディジタル画像
信号の記録再生方法に適したものであると言える。
【0069】以上、本発明の具体的な実施例について説
明したが、本発明がこの実施例に限定されるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能
であることは言うまでもない。
【0070】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明においては、Co−O系垂直磁化膜にNiを3〜10
原子%添加し、カッピング量を抑制しているので、スペ
ーシング量を低減することができ、特に回転ドラムを用
いた磁気記録システムにおいて優れた電磁変換特性を発
現せしめることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】カッピング量を説明するための模式図である。
【図2】カッピング量の正負を説明するための概略断面
図である。
【図3】磁性層の磁化容易軸方向θE と磁気ヘッドの走
行方向を説明するための模式図である。
【図4】ディジタル画像信号を再生歪みが少ないような
形で圧縮して記録するディジタルVTRの信号処理部の
記録側の構成を示すブロック図である。
【図5】信号処理部の再生側の構成を示すブロック図で
ある。
【図6】ブロック符号化のためのブロックの一例を示す
略線図である。
【図7】サブサンプリング及びサブラインの説明のため
の略線図である。
【図8】ブロック符号化回路の一例を示すブロック図で
ある。
【図9】チャンネルエンコーダの一例の概略を示すブロ
ック図である。
【図10】チャンネルデコーダの一例の概略を示すブロ
ック図である。
【図11】磁気ヘッドの配置の一例を模式的に示す平面
図である。
【図12】回転ドラムの構成例及び磁気テープの巻き付
け状態を示す平面図である。
【図13】回転ドラムの構成例及び磁気テープの巻き付
け状態を示す正面図である。
【図14】真空蒸着装置の構成例を示す模式図である。
【図15】磁気トルクメータによる磁気異方性定数の測
定方法を説明するための模式図である。
【図16】評価に使用した磁気ヘッドの構造を示す概略
斜視図である。
【符号の説明】
1Y,1U,1V・・・コンポーネント信号の入力端子 5,6・・・・ブロック化回路 8・・・・・ブロック符号化回路 11・・・・チャンネルエンコーダ 13A,13B・・・・磁気ヘッド 22・・・・チャンネルデコーダ 26・・・・ブロック復号回路 28,29・・・・ブロック分解回路 101・・・・磁性層(Co−O系蒸着膜) 102・・・・ベースフィルム

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 (Co1-x Nix 1-m m (ただし、
    0.03≦x≦0.10,0.10≦m≦0.30)な
    る組成を有するCo−O系垂直磁化膜を磁性層とし、全
    体の膜厚が10μm以下であり、カッピング量が−0.
    20〜+0.05であることを特徴とする垂直磁気記録
    媒体。
JP18270991A 1991-07-23 1991-07-23 垂直磁気記録媒体 Withdrawn JPH0528452A (ja)

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JP18270991A JPH0528452A (ja) 1991-07-23 1991-07-23 垂直磁気記録媒体

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