JPH05283711A - 量子細線及び量子箱並びに量子細線、量子箱を用いた半導体装置 - Google Patents

量子細線及び量子箱並びに量子細線、量子箱を用いた半導体装置

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JPH05283711A
JPH05283711A JP7684992A JP7684992A JPH05283711A JP H05283711 A JPH05283711 A JP H05283711A JP 7684992 A JP7684992 A JP 7684992A JP 7684992 A JP7684992 A JP 7684992A JP H05283711 A JPH05283711 A JP H05283711A
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doped
semiconductor layer
delta
semiconductor
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JP7684992A
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Makoto Okada
誠 岡田
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、制御性よく容易に形成することがで
き、キャリア密度の高い量子細線及び量子箱並びに量子
細線、量子箱を用いた半導体装置を提供することを目的
とする。 【構成】i型GaAs層12上に、表面にストライプ状
の凹部が配列されたコルゲーションが形成されているi
型AlGaAs層14が積層され、このi型AlGaA
s層14表面に、Siがデルタドーピングされたn+ 型
AlGaAsデルタドープ層16が形成され、このn+
型AlGaAsデルタドープ層16上に、i型AlGa
As層18が積層されている。n+ 型AlGaAsデル
タドープ層16のなすコルゲーションの凹部領域下方の
i型GaAs層12にのみ、1次元電子ガス20が高密
度に蓄積され、ストライプ状の量子細線22a、22
b、…、22eが形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は量子細線及び量子箱並び
に量子細線、量子箱を用いた半導体装置に関する。半導
体の微細化技術の進展と共に、伝導キャリアの量子力学
的特性が顕在化するため、従来の半導体に見られないよ
うな物性を示すものがある。このようなものの一例とし
て、量子細線、量子箱がある。従って、かかる量子細
線、量子箱をいかに制御性よく容易に形成することがで
きるか、またこれらを要素技術として、いかに半導体装
置に応用することができるかが大きな課題となってい
る。
【0002】
【従来の技術】従来の量子細線又は量子箱を、図9を用
いて説明する。例えば、SI(半絶縁性)−GaAs基
板70上に、i型GaAsチャネル層72を形成し、こ
のi型GaAsチャネル層72上に、n型AlGaAs
電子供給層74を積層し、更にこのn型AlGaAs電
子供給層74上に、幅約100nmの凸形状のn型Ga
Asキャップ層76を200nmの周期でストライプ状
に配列する。
【0003】この凸形状のn型GaAsキャップ層76
は、n型AlGaAs電子供給層74上にn型GaAs
層を積層した後、n型GaAs層上に塗布したレジスト
を干渉露光法によってパターニングし、このパターニン
グしたレジストをマスクとしてn型GaAs層をエッチ
ングすることにより形成する。また、こうして形成した
凸形状のn型GaAsキャップ層76上及びn型AlG
aAs電子供給層74上に、例えばAlからなるゲート
電極78をショットキー接合して形成する。
【0004】このような構造の半導体装置において、凸
形状のn型GaAsキャップ層76下方のn型AlGa
As電子供給層74とのヘテロ接合界面近傍のi型Ga
Asチャネル層72には、n型AlGaAs電子供給層
74のドナー不純物から供給された電子が蓄積される。
他方、凸形状のn型GaAsキャップ層76が存在しな
い領域では、ゲート電極78とi型GaAsチャネル層
72との距離が相対的に短いため、その間の容量が大き
くなり、i型GaAsチャネル層72のn型AlGaA
s電子供給層74とのヘテロ接合界面近傍の電子は消失
する。
【0005】従って、n型GaAsキャップ層76の凸
形状のパターンに対応したストライプ状の1次元電子ガ
ス80を蓄積する量子細線が形成される。しかし、この
ような量子細線においては、凸形状のn型GaAsキャ
ップ層76の幅に規定され、その幅が100nm程度で
は量子細線としては広すぎる。これに対して、n型Ga
Asキャップ層76幅を更に細くすることが考えられる
が、余りに細くすると、n型GaAsキャップ層76下
方のi型GaAsチャネル層72に蓄積される電子ガス
の密度が小さくなり、流れる電流が減少する。
【0006】このため、ゲート電極78に所定の電圧を
印加することにより、ゲート電極78及びi型GaAs
チャネル層72間の容量を制御し、凸形状のn型GaA
sキャップ層76の両側からi型GaAsチャネル層7
2に空乏層を拡げて、n型GaAsキャップ層76下方
のi型GaAsチャネル層72に蓄積される電子ガスの
幅を狭くして、量子細線を形成していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように上記従来の
量子細線は、リソグラフィを用いた加工技術と空乏層の
制御とによって形成されていた。従って、電子が蓄積さ
れる実効的な大きさは、数10nm以下と非常に小さい
ものであるにもかかわらず、空乏層の拡がりを制御する
ためにユニット自身の大きさは、その数倍から数十倍の
大きさが必要となるという問題があった。
【0008】そこで本発明は、制御性よく容易に形成す
ることができ、キャリア密度の高い量子細線及び量子箱
並びに量子細線、量子箱を用いた半導体装置を提供する
ことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題は、基板上に形
成されたノンドープの第1の半導体層と、前記第1の半
導体層上に形成され、前記第1の半導体層より広いバン
ドギャップを有し、表面に所定の幅と深さをもつストラ
イプ状の凹部が所定の間隔をおいて配列されているコル
ゲーションを有するノンドープの第2の半導体層と、前
記第2の半導体層表面に所定の不純物をデルタドーピン
グして形成されたデルタドープ層と、前記デルタドープ
層上に形成され、前記第2の半導体層と同じ物質からな
るノンドープの第3の半導体層とを有し、前記第1の半
導体層の前記第2の半導体層とのヘテロ接合界面近傍
に、1次元キャリアガスが蓄積されていることを特徴と
する量子細線によって達成される。
【0010】また、上記の量子細線において、前記第2
の半導体層表面に配列されている前記ストライプ状の凹
部に、所定の幅と長さと前記ストライプ状の凹部より更
に深い深さをもつドット状の凹部が所定の間隔をおいて
配置されており、前記第1の半導体層の前記第2の半導
体層とのヘテロ接合界面近傍に、ガス濃度が変調してい
る1次元キャリアガスが蓄積されていることを特徴とす
る量子細線によって達成される。
【0011】また、上記課題は、基板上に形成されたノ
ンドープの第1の半導体層と、前記第1の半導体層上に
形成され、前記第1の半導体層より広いバンドギャップ
を有し、表面に所定の幅と長さと深さをもつドット状の
凹部が所定の間隔をおいて配置されているコルゲーショ
ンを有するノンドープの第2の半導体層と、前記第2の
半導体層表面に所定の不純物をデルタドーピングして形
成されたデルタドープ層と、前記デルタドープ層上に形
成され、前記第2の半導体層と同じ物質からなるノンド
ープの第3の半導体層とを有し、前記第1の半導体層の
前記第2の半導体層とのヘテロ接合界面近傍に、0次元
キャリアガスが蓄積されていることを特徴とする量子箱
によって達成される。
【0012】また、上記の量子箱において、前記第2の
半導体層表面に配置されている前記ドット状の凹部の一
方向のみにおける間隔が、前記凹部間にトンネル効果に
よるキャリアの移動が生じる距離であり、前記第1の半
導体層の前記第2の半導体層とのヘテロ接合界面近傍に
蓄積された0次元キャリアガスが、トンネル効果によっ
て結合していることを特徴とする量子箱によって達成さ
れる。
【0013】更に、上記課題は、半絶縁性基板と、前記
半絶縁性基板上に形成されたノンドープのチャネル層
と、前記チャネル層上にヘテロ接合されたキャリア供給
層と、前記チャネル層にオーミックに接続するソース及
びドレインと、前記ソース及び前記ドレイン間に挟まれ
た前記キャリア供給層上に形成されたゲートとを有し、
前記チャネル層の前記キャリア供給層とのヘテロ接合界
面近傍に蓄積されるキャリアガスを前記ゲートによって
制御する半導体装置において、前記キャリア供給層が、
前記チャネル層より広いバンドギャップを有し、表面に
所定の幅と深さをもつストライプ状の凹部が所定の間隔
をおいて配列されているコルゲーションを有するノンド
ープの第1の半導体層と、前記第1の半導体層表面に所
定の不純物をデルタドーピングして形成されたデルタド
ープ層と、前記デルタドープ層上に形成され、前記第1
の半導体層と同じ物質からなるノンドープの第2の半導
体層とを有し、前記チャネル層の前記第1の半導体層と
のヘテロ接合界面近傍に蓄積されたキャリアガスが、1
次元キャリアガスとなることを特徴とする半導体装置に
よって達成される。
【0014】また、上記の半導体装置において、前記キ
ャリア供給層の前記第1の半導体層表面に配列されてい
る前記ストライプ状の凹部に、所定の幅と長さと前記ス
トライプ状の凹部より更に深い深さをもつドット状の凹
部が所定の間隔をおいて配置されており、前記チャネル
層の前記第1の半導体層とのヘテロ接合界面近傍に蓄積
されたキャリアガスが、ガス濃度の変調している1次元
キャリアガスとなることを特徴とする半導体装置によっ
て達成される。
【0015】また、上記課題は、半絶縁性基板と、前記
半絶縁性基板上に形成されたノンドープのチャネル層
と、前記チャネル層上にヘテロ接合されたキャリア供給
層と、前記チャネル層にオーミックに接続するソース及
びドレインと、前記ソース及び前記ドレイン間に挟まれ
た前記キャリア供給層上に形成されたゲートとを有し、
前記チャネル層の前記キャリア供給層とのヘテロ接合界
面近傍に蓄積されたキャリアガスを前記ゲートによって
制御する半導体装置において、前記キャリア供給層が、
前記チャネル層より広いバンドギャップを有し、表面に
所定の幅と長さと深さをもつドット状の凹部が所定の間
隔をおいて配置されているコルゲーションを有するノン
ドープの第1の半導体層と、前記第1の半導体層表面に
所定の不純物をデルタドーピングして形成されたデルタ
ドープ層と、前記デルタドープ層上に形成され、前記第
1の半導体層と同じ物質からなるノンドープの第2の半
導体層とを有し、前記第2の半導体層表面にドット状に
配置されている前記凹部の一方向のみにおける間隔が、
前記凹部間にトンネル効果によるキャリアの移動が生じ
る距離であり、前記チャネル層の前記第1の半導体層と
のヘテロ接合界面近傍に蓄積されたキャリアガスが、ガ
ス濃度の変調している1次元キャリアガスとなることを
特徴とする半導体装置によって達成される。
【0016】
【作用】本発明は、第1の半導体層より広いバンドギャ
ップを有するノンドープの第2及び第3の半導体層間
に、ストライプ状の凹部が所定の間隔をおいて配列され
ているコルゲーションをなすデルタドープ層が形成され
ていることにより、デルタドープ層の不純物によって発
生するキャリアが、コルゲーションの凹部領域下方の第
1の半導体層の第2の半導体層とのヘテロ接合界面近傍
にのみ、1次元キャリアガスとして蓄積されるため、量
子細線が形成される。
【0017】また、ノンドープの第2及び第3の半導体
層間に、ドット状の凹部が所定の間隔をおいて配置され
ているコルゲーションをなすデルタドープ層が形成され
ていることにより、コルゲーションの凹部領域下方の第
1の半導体層の第2の半導体層とのヘテロ接合界面近傍
にのみ、0(ゼロ)次元キャリアガスが蓄積されるた
め、量子箱が形成される。
【0018】また、これらのストライプ状の量子細線と
ドット状の量子箱とを組み合わせることにより、第1の
半導体層の第2の半導体層とのヘテロ接合界面近傍に蓄
積された1次元キャリアガスの濃度が変調している量子
細線が形成される。このように、コルゲーションをなす
デルタドープ層により、第1の半導体層の第2の半導体
層とのヘテロ接合界面近傍に選択的にキャリアを供給、
蓄積することにより、横方向の空乏層の伸びが抑制さ
れ、高密度の1次元キャリアガス又は0次元キャリアガ
スが蓄積される量子細線、量子箱又はこれらの組み合わ
せを形成することができる。
【0019】更に、量子細線、量子箱又はこれらの組み
合わせを、半導体装置、例えばFET(Field Effect T
ransistor )のチャネルに適用することが可能であり、
これによって素子特性の向上を図ることができる。
【0020】
【実施例】以下、本発明を図示する実施例に基づいて具
体的に説明する。図1(a)は本発明の第1の実施例に
よる量子細線を説明するための平面図、図1(b)はそ
のA−A′線断面図である。SI−GaAs基板10上
に、厚さ900nmのノンドープのi型GaAs層12
が形成され、このi型GaAs層12上に、i型GaA
s層12よりバンドギャップの広い厚さ30nmのノン
ドープのi型AlGaAs層14が積層されている。そ
してこのi型AlGaAs層14表面には、幅20n
m、深さ20nmのストライプ状に延びる凹部が40n
mの周期で配列されたコルゲーションが形成されてい
る。
【0021】また、このコルゲーションが形成されてい
るi型AlGaAs層14表面に、ドナー不純物Si
(シリコン)が面密度3×1011cm-2でデルタドーピ
ングされたn+ 型AlGaAsデルタドープ層16が形
成されている。更に、このn+型AlGaAsデルタド
ープ層16上に、厚さ50nmのノンドープのi型Al
GaAs層18が積層されている。
【0022】このようにして、i型AlGaAs層14
とi型AlGaAs層18との間に挟まれたn+ 型Al
GaAsデルタドープ層16自体がコルゲーションをな
している点に本実施例の特徴がある。。そしてこのn+
型AlGaAsデルタドープ層16からi型GaAs層
12までの距離は、コルゲーションの凹部領域で約10
nm、凸部領域で約30nmとなっている。
【0023】このため、n+ 型AlGaAsデルタドー
プ層16との距離が短いコルゲーションの凹部領域下方
においては、n+ 型AlGaAsデルタドープ層16の
ドナー不純物Siによって発生する電子が、i型AlG
aAs層14を介してi型GaAs層12に供給され、
i型AlGaAs層14とのヘテロ接合界面近傍に蓄積
される。他方、コルゲーションの凸部領域下方において
は、n+ 型AlGaAsデルタドープ層16との距離が
長いため、電子の供給、蓄積は生じない。
【0024】従って、横方向からの空乏層の伸びによっ
て抑制されることなく、n+ 型AlGaAsデルタドー
プ層16のなすコルゲーションの凹部領域下方のi型G
aAs層12にのみ、1次元電子ガス20が高密度に蓄
積され、ストライプ状の量子細線22a、22b、…、
22eが形成されている。次に、図1に示す量子細線の
製造方法について説明する。
【0025】SI−GaAs基板10上に、厚さ900
nmのノンドープのi型GaAs層12を形成し、続い
てこのi型GaAs層12上に、厚さ30nmのノンド
ープのi型AlGaAs層14を積層する。なお、この
とき、i型AlGaAs層14上に、i型AlGaAs
層14表面が酸化されることを防止するため、更に厚さ
10nmのノンドープのi型GaAs保護層を積層して
もよい。
【0026】次いで、電子ビームに感度をもつ厚さ50
nmのネガレジストを全面に塗布した後、電子ビーム露
光法を用いて、このレジストを幅20nm、周期40n
mのストライプ状にパターニングする。なお、このと
き、電子ビーム露光法の代わりに、光による干渉露光法
又はX線ホログラフィを用いてもよい。また、ネガレジ
ストの代わりに、ポジレジストを用いてもよい。
【0027】続いて、このパターニングしたレジスタを
マスクとし、HF系の溶液を用いて、i型AlGaAs
層14に対するウエットエッチングを施し、i型AlG
aAs層14表面に深さ20nm、幅20nm、周期4
0nmのストライプ状に延びるの凹部を形成する。そし
てこのエッチング後、レジストを除去する。こうしてi
型AlGaAs層14表面に、コルゲーションを形成す
る。
【0028】次いで、デルタドーピングに先立って、i
型AlGaAs層14表面を清浄化する。例えばi型A
lGaAs層14表面をH(水素)ラジカルやCl(塩
素)ラジカルに晒し、前段のエッチング工程においてレ
ジスタ等から付着したO(酸素)やC(炭素)を除去す
る。これらによる表面汚染によって不要な準位が形成さ
れ、例えばこの量子細線を半導体素子に応用したとき、
その半導体素子の高周波特性等を劣化させる原因となる
からである。もっとも、こうした準位は、次のデルタド
ーピング工程で添加されるSiによって補償されるた
め、この表面清浄化工程は省略してもよい。
【0029】この表面清浄化の工程に続いて、コルゲー
ションが形成されているi型AlGaAs層14表面
に、ALE(Atomic Layer Epitaxy)法を用いて、Si
を面密度3×1011cm-2でデルタドーピングし、n+
型AlGaAsデルタドープ層16を形成する。従っ
て、このn+ 型AlGaAsデルタドープ層16自体が
コルゲーションをなす。なお、このとき、ALE法の代
わりに、MBE(Molecular Beam Epitaxy)法を用いて
もよい。
【0030】次いで、このコルゲーションをなすn+ 型
AlGaAsデルタドープ層16上に、厚さ50nmの
ノンドープのi型AlGaAs層18を積層する。こう
して、i型AlGaAs層14とi型AlGaAs層1
8との間に挟まれたn+ 型AlGaAsデルタドープ層
16がコルゲーションをなし、その凹部領域でのi型G
aAs層12までの距離が約10nmとなり、凸部領域
でのi型GaAs層12までの距離が約30nmとな
る。
【0031】このようにして、図1に示すストライプ状
に1次元電子ガス20が蓄積された量子細線22a、2
2b、…、22eを形成する。次に、本発明の第2の実
施例による量子箱を、図2を用いて説明する。図2
(a)は本発明の第2の実施例による量子箱を説明する
ための平面図、図1(b)はそのA−A′線断面図であ
る。なお、上記図1に示す量子細線と同一の構成要素に
は同一の符号を付して説明を省略する。
【0032】SI−GaAs基板10上に厚さ900n
mのi型GaAs層12が形成され、このi型GaAs
層12上に厚さ30nmのi型AlGaAs層14が積
層されている。そしてこのi型AlGaAs層14表面
に、幅20nm、長さ20nm及び深さ20nmのドッ
ト状の凹部が所定の周期で配置されたコルゲーションが
形成されている点に本実施例の特徴がある。
【0033】また、このコルゲーションが形成されてい
るi型AlGaAs層14表面には、ドナー不純物Si
が面密度3×1011cm-2でデルタドーピングされたn
+ 型AlGaAsデルタドープ層24が形成され、更に
このn+ 型AlGaAsデルタドープ層24上にはi型
AlGaAs層18が積層されている。なお、ここで、
i型AlGaAs層14表面の凹部の深さは、この凹部
に形成されたn+ 型AlGaAsデルタドープ層24が
その下方のi型GaAs層12のi型AlGaAs層1
4とのヘテロ接合界面近傍に電子ガスを供給、蓄積する
に十分な深さでなければならない。
【0034】このようにして、i型AlGaAs層14
とi型AlGaAs層18との間に挟まれたn+ 型Al
GaAsデルタドープ層24がコルゲーションをなし、
このコルゲーションの凹部領域下方のi型GaAs層1
2のi型AlGaAs層14とのヘテロ接合界面近傍に
のみ、0次元電子ガス26が高密度に蓄積され、ドット
状の量子箱28aa、28ba、28ca、28ab、
…、28cfが形成されている。
【0035】ここで、ドット状の量子箱28aa、28
ba、28ca、28ab、…、28cfがX方向にお
いてもY方向においても例えば50nm以上の間隔をお
いて配置されている場合、これらの量子箱28aa、2
8ba、28ca、28ab、…、28cfは、互いに
孤立した状態となる。従って、各量子箱28aa、28
ba、28ca、28ab、…、28cfに蓄積された
0次元電子ガス26は互いに空間的に分離された0次元
電子ガス群を形成する。
【0036】しかし、例えばY方向の間隔が50nm以
上であるのに対し、X方向において10nm程度と十分
に短い間隔をおいて配置されている場合には、たとえn
+ 型AlGaAsデルタドープ層24のなすコルゲーシ
ョンの凹部の深さが十分に深いときにも、X方向の量子
箱、例えば量子箱28aa、28ab、…、28afに
蓄積された0次元電子ガス26の波動関数がつながるた
め、各量子箱28aa、28ab、…、28af間にト
ンネル効果による0次元電子ガス26の移動が生じ、一
次元的な伝導特性を得ることができる。
【0037】次に、図2に示す量子箱の製造方法につい
て説明する。SI−GaAs基板10上に、厚さ900
nmのi型GaAs層12を形成し、続いてこのi型G
aAs層12上に、厚さ30nmのi型AlGaAs層
14を積層する。次いで、全面に塗布したポジレジスト
によりクロスのライン・アンド・スペースを描画・現像
するか、或いはネガレジストによりドット形状を描画・
現像することにより、幅20nm、長さ20nmのドッ
ト状レジストにパターニングする。そしてこのドット状
レジストをマスクとし、i型AlGaAs層14にエッ
チングを施し、i型AlGaAs層14表面に幅20n
m、長さ20nm及び深さ20nmのドット状の凹部を
所定の周期で配置し、i型AlGaAs層14表面にコ
ルゲーションを形成する。
【0038】次いで、i型AlGaAs層14表面にド
ナー不純物Siを面密度3×1011cm-2でデルタドー
ピングし、コルゲーションをなすn+ 型AlGaAsデ
ルタドープ層24を形成する。続いて、このコルゲーシ
ョンをなすn+ 型AlGaAsデルタドープ層24上
に、i型AlGaAs層18を積層する。このようにし
て、図2に示すドット状に0次元電子ガス26が蓄積さ
れた量子箱28aa、28ba、28ca、28ab、
…、28cfを形成する。
【0039】次に、本発明の第3の実施例による量子細
線と量子箱とを組み合わせたものを、図3を用いて説明
する。図3(a)は本発明の第3の実施例による量子細
線及び量子箱を説明するための平面図、図1(b)はそ
のA−A′線断面図である。なお、上記図1に示す量子
細線と同一の構成要素には同一の符号を付して説明を省
略する。
【0040】SI−GaAs基板10上にi型GaAs
層12が形成され、このi型GaAs層12上にi型A
lGaAs層14が積層されている。そしてこのi型A
lGaAs層14表面に、幅20nm、長さ20nm及
び深さ20nm以上のドット状の凹部が50nm以上の
周期で配置されると共に、これらドット状の凹部をX方
向に接続する幅20nm、深さ20nmのストライプ状
の凹部が、ドット状の凹部のY方向の周期と同じ周期で
配列されたコルゲーションが形成されている点に本実施
例の特徴がある。なお、ここで、ドット状の凹部の幅と
ストライプ状の凹部の幅とが等しくなっているが、必ず
しも同じ幅である必要はない。
【0041】また、このコルゲーションが形成されてい
るi型AlGaAs層14表面には、ドナー不純物Si
が面密度3×1011cm-2でデルタドーピングされたn
+ 型AlGaAsデルタドープ層30が形成され、更に
このn+ 型AlGaAsデルタドープ層30上にはi型
AlGaAs層18が積層されている。従って、i型A
lGaAs層14とi型AlGaAs層18との間に挟
まれたn+ 型AlGaAsデルタドープ層30は2種の
段差をもつコルゲーションをなしている。
【0042】そしてこのコルゲーションのストライプ状
の凹部領域下方のi型GaAs層12のi型AlGaA
s層14とのヘテロ接合界面近傍には、0次元電子ガス
32を接続する1次元電子ガス36が高密度に蓄積さ
れ、ストライプ状の量子細線38a、38b、…、38
eが形成されている。また、ドット状の凹部領域下方の
i型GaAs層12のi型AlGaAs層14とのヘテ
ロ接合界面近傍には、0次元電子ガス32が更に高密度
に蓄積され、ドット状の量子箱34aa、34ba、3
4ca、34ab、…、34ccが形成されている。
【0043】こうして、X方向のドット状の量子箱、例
えば量子箱34aa、34ab、34acはストライプ
状の量子細線38aによって接続され、従って量子箱3
4aa、34ab、34acに蓄積される0次元電子ガ
ス32と、量子細線38aに蓄積される1次元電子ガス
36とは一体となって、X方向に電子ガス濃度が変調さ
れた1次元電子ガスが形成される。
【0044】次に、図3に示す量子細線と量子箱とを組
み合わせたもの製造方法について説明する。SI−Ga
As基板10上に、厚さ900nmのi型GaAs層1
2を形成し、続いてこのi型GaAs層12上に、厚さ
30nmのi型AlGaAs層14を積層する。
【0045】次いで、全面に塗布したポジレジストによ
りクロスのライン・アンド・スペースを描画・現像する
か、或いはネガレジストによりドット形状を描画・現像
することにより、幅20nm、長さ20nmのドット状
レジストにパターニングする。そしてこのドット状レジ
ストをマスクとし、i型AlGaAs層14に第1のエ
ッチングを施し、i型AlGaAs層14表面に幅20
nm、長さ20nmのドット状の凹部を50nm以上の
周期で配置する。なお、このときのドット状の凹部の深
さは、その下方のi型GaAs層12に十分な電子ガス
を供給、蓄積するに至らない程度にしておく。
【0046】続いて、ポジレジスト又はネガレジストを
用いて、ドット状の凹部をX方向に接続するように、ド
ット状の凹部のY方向の周期と同じ周期で、幅20nm
のストライプ状レジストにパターニングする。そしてこ
のストライプ状レジストをマスクとし、i型AlGaA
s層14に第2のエッチングを施し、ドット状の凹部に
重ねて幅20nmのストライプ状の凹部を配列する。こ
の第2のエッチングにより、ストライプ状の凹部の深さ
は20nmとなり、ドット状の凹部の深さは20nm以
上となる。こうして、i型AlGaAs層14表面に2
種の段差をもつコルゲーションを形成する。
【0047】次いで、i型AlGaAs層14表面にド
ナー不純物Siを面密度3×1011cm-2でデルタドー
ピングし、2種の段差をもつコルゲーションをなすn+
型AlGaAsデルタドープ層30を形成する。続い
て、このコルゲーションをなすn+ 型AlGaAsデル
タドープ層30上に、i型AlGaAs層18を積層す
る。
【0048】このようにして、図3に示す互いに接続す
る例えばX方向のドット状の量子箱34aa、34a
b、34acとストライプ状の量子細線38aとを組み
合わせたものを形成する。次に、本発明の第4の実施例
によるHEMT(High Electron Mobility Transistor
)を、図4を用いて説明する。
【0049】図4(a)は本発明の第4の実施例による
HEMTを説明するための平面図、図4(b)はそのA
−A′線断面図である。SI−GaAs基板40上に
は、ノンドープのi型GaAsチャネル層42が形成さ
れ、またi型GaAsチャネル層42上には、このi型
GaAsチャネル層42に電子を供給するAlGaAs
電子供給層44が積層され、更にこのAlGaAs電子
供給層44上には、例えば不純物濃度1×1018cm-3
のn型GaAsキャップ層46が積層されている。
【0050】また、i型GaAsチャネル層42に接続
するソース領域48及びドレイン領域50が相対して形
成され、これらソース領域48及びドレイン領域50上
には、例えばAuGe/Auからなるソース電極52及
びドレイン電極54がオーミック接続されている。また
これらソース電極52及びドレイン電極54間に挟まれ
たn型GaAsキャップ層46上には、i型GaAsチ
ャネル層42のAlGaAs電子供給層44との接合界
面近傍に蓄積された電子を制御し、ソース領域48及び
ドレイン領域50間に流れる電流を制御する例えばAl
又はTi/Auからなるゲ−ト電極56がショットキー
接続されている。
【0051】そしてAlGaAs電子供給層44が、表
面に所定の幅と深さをもつ凹部が所定の周期でストライ
プ状に延びるコルゲーションが形成されているノンドー
プのi型AlGaAs層58と、このi型AlGaAs
層58表面に、例えばドナー不純物Siがデルタドーピ
ングされたn+ 型AlGaAsデルタドープ層60と、
更にこのn+ 型AlGaAsデルタドープ層60上に積
層されたノンドープのi型AlGaAs層62とを有し
ている。即ち、本実施例によるHEMTは、そのチャネ
ル部分に上記図1に示す第1の実施例による量子細線構
造を採用している点に、本実施例の特徴がある。
【0052】従って、n+ 型AlGaAsデルタドープ
層60のなすコルゲーションの凹部領域下方のi型Ga
Asチャネル層42にのみ、1次元電子ガス64が蓄積
され、ストライプ状の量子細線66a、66b、…、6
6dが形成されている。このよう本実施例によれば、H
EMTのチャネル部分にストライプ状の量子細線66
a、66b、…、66dが形成され、そこに蓄積された
1次元電子ガス64がキャリアとなることにより、イオ
ン化不純物のクーロン力によるによる散乱が減少し、電
子の移動度を高めることが可能となる。
【0053】なお、上記第4の実施例においては、HE
MTに上記第1の実施例による量子細線構造を採用して
いる場合について述べたが、上記第1の実施例による量
子細線に限定されることなく、上記図2に示す第2の実
施例によるドット状の量子箱を所定の周期で配置し、各
量子箱に蓄積された0次元電子ガスがトンネル効果によ
ってソース領域48とドレイン領域50とを結ぶ方向に
のみ一次元的なチャネルを形成してもよい。
【0054】また、上記図3に示す第3の実施例による
ストライプ状の量子細線とドット状の量子箱とを組み合
わせたものを用い、各量子箱に蓄積される0次元電子ガ
スと量子細線に蓄積される1次元電子ガスとが一体とな
って形成されるガス濃度が変調された1次元電子ガスキ
ャリアとしてもよい。このように、HEMTのチャネル
部分にドット状の量子箱を形成され、そこに蓄積された
0次元電子ガスをキャリアとして利用することにより、
光子との相互作用によるフォノン散乱が減少し、電子の
移動度を高めることが可能となる。
【0055】ところで、上記第1乃至第4の実施例にお
いては、量子細線又は量子箱に蓄積されるキャリアが電
子の場合について述べてきたが、例えばBe(ベリリウ
ム)等のアクセプタ不純物がデルタドーピングされたp
+ 型型AlGaAsデルタドープ層を用いることによ
り、1次元正孔ガス又は0次元正孔ガスを蓄積する量子
細線又は量子箱を形成することが可能である。また、こ
れらの量子細線又は量子箱をH2 MT(High Hole Mobi
lity Transistor )のチャネルに用いることも可能であ
る。
【0056】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、第1の半
導体層より広いバンドギャップを有するノンドープの第
2及び第3の半導体層間に、凹部が所定の間隔をおいて
ストライプ状に延びるコルゲーションをなすデルタドー
プ層が形成されていることにより、デルタドープ層の不
純物によって発生する電子が、コルゲーションの凹部領
域下方の第1の半導体層の第2の半導体層とのヘテロ接
合界面近傍にのみ、1次元電子ガスとして蓄積されるた
め、ストライプ状の量子細線が形成される。
【0057】また、ノンドープの第2及び第3の半導体
層間に、凹部が所定の間隔をおいてドット状に配置され
ているコルゲーションをなすデルタドープ層が形成され
ていることにより、コルゲーションの凹部領域下方の第
1の半導体層の第2の半導体層とのヘテロ接合界面近傍
にのみ、0次元電子ガスとして蓄積されるため、ドット
状の量子箱が形成される。
【0058】また、これらのストライプ状の量子細線と
ドット状の量子箱とを組み合わせることにより、第1の
半導体層の第2の半導体層との接合界面近傍に蓄積され
た1次元キャリアガスの濃度が変調している量子細線が
形成される。このように、コルゲーションをなすデルタ
ドープ層により、第1の半導体層の第2の半導体層との
ヘテロ接合界面近傍に選択的に電子を供給、蓄積するこ
とにより、横方向の空乏層の伸びが抑制され、高密度の
1次元電子ガス又は0次元電子ガスが蓄積される量子細
線、量子箱又はこれらの組み合わせを形成することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による量子細線を説明す
るための平面図及び断面図である。
【図2】本発明の第2の実施例による量子箱を説明する
ための平面図及び断面図である。
【図3】本発明の第3の実施例による量子細線及び量子
箱を組み合わせたものを説明するための平面図及び断面
図である。
【図4】本発明の第4の実施例によるHEMTを説明す
るための平面図及び断面図である。
【図5】従来の量子細線を説明するための断面図であ
る。
【符号の説明】
10:SI−GaAs基板 12:i型GaAs層 14:i型AlGaAs層 16:n+ 型AlGaAsデルタドープ層 18:i型AlGaAs層 20:1次元電子ガス 22a、22b、…、22e:量子細線 24:n+ 型AlGaAsデルタドープ層 26:0次元電子ガス 28aa、28ba、28ca、28ab、…、28c
f:量子箱 30:n+ 型AlGaAsデルタドープ層 32:0次元電子ガス 34aa、34ba、34ca、34ab、…、34c
c:量子箱 36:1次元電子ガス 38a、38b、…、38e:量子細線 40:SI−GaAs基板 42:i型GaAsチャネル層 44:AlGaAs電子供給層 46:n型GaAsキャップ層 48:ソース領域 50:ドレイン領域 52:ソース電極 54:ドレイン電極 56:ゲ−ト電極 58:i型AlGaAs層 60:n+ 型AlGaAsデルタドープ層 62:i型AlGaAs層 64:1次元電子ガス 66a、66b、…、66d:量子細線 70:SI−GaAs基板 72:i型GaAsチャネル層 74:n型AlGaAs電子供給層 76:n型GaAsキャップ層 78:ゲート電極 80:1次元電子ガス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 29/812

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に形成されたノンドープの第1の
    半導体層と、 前記第1の半導体層上に形成され、前記第1の半導体層
    より広いバンドギャップを有し、表面に所定の幅と深さ
    をもつストライプ状の凹部が所定の間隔をおいて配列さ
    れているコルゲーションを有するノンドープの第2の半
    導体層と、 前記第2の半導体層表面に所定の不純物をデルタドーピ
    ングして形成されたデルタドープ層と、 前記デルタドープ層上に形成され、前記第2の半導体層
    と同じ物質からなるノンドープの第3の半導体層とを有
    し、 前記第1の半導体層の前記第2の半導体層とのヘテロ接
    合界面近傍に、1次元キャリアガスが蓄積されているこ
    とを特徴とする量子細線。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の量子細線において、 前記第2の半導体層表面に配列されている前記ストライ
    プ状の凹部に、所定の幅と長さと前記ストライプ状の凹
    部より更に深い深さをもつドット状の凹部が所定の間隔
    をおいて配置されており、 前記第1の半導体層の前記第2の半導体層とのヘテロ接
    合界面近傍に、ガス濃度が変調している1次元キャリア
    ガスが蓄積されていることを特徴とする量子細線。
  3. 【請求項3】 基板上に形成されたノンドープの第1の
    半導体層と、 前記第1の半導体層上に形成され、前記第1の半導体層
    より広いバンドギャップを有し、表面に所定の幅と長さ
    と深さをもつドット状の凹部が所定の間隔をおいて配置
    されているコルゲーションを有するノンドープの第2の
    半導体層と、 前記第2の半導体層表面に所定の不純物をデルタドーピ
    ングして形成されたデルタドープ層と、 前記デルタドープ層上に形成され、前記第2の半導体層
    と同じ物質からなるノンドープの第3の半導体層とを有
    し、 前記第1の半導体層の前記第2の半導体層とのヘテロ接
    合界面近傍に、0次元キャリアガスが蓄積されているこ
    とを特徴とする量子箱。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の量子箱において、 前記第2の半導体層表面に配置されている前記ドット状
    の凹部の一方向のみにおける間隔が、前記凹部間にトン
    ネル効果によるキャリアの移動が生じる距離であり、 前記第1の半導体層の前記第2の半導体層とのヘテロ接
    合界面近傍に蓄積された0次元キャリアガスが、トンネ
    ル効果によって結合していることを特徴とする量子箱。
  5. 【請求項5】 半絶縁性基板と、前記半絶縁性基板上に
    形成されたノンドープのチャネル層と、前記チャネル層
    上にヘテロ接合されたキャリア供給層と、前記チャネル
    層にオーミックに接続するソース及びドレインと、前記
    ソース及び前記ドレイン間に挟まれた前記キャリア供給
    層上に形成されたゲートとを有し、前記チャネル層の前
    記キャリア供給層とのヘテロ接合界面近傍に蓄積される
    キャリアガスを前記ゲートによって制御する半導体装置
    において、 前記キャリア供給層が、前記チャネル層より広いバンド
    ギャップを有し、表面に所定の幅と深さをもつストライ
    プ状の凹部が所定の間隔をおいて配列されているコルゲ
    ーションを有するノンドープの第1の半導体層と、前記
    第1の半導体層表面に所定の不純物をデルタドーピング
    して形成されたデルタドープ層と、前記デルタドープ層
    上に形成され、前記第1の半導体層と同じ物質からなる
    ノンドープの第2の半導体層とを有し、 前記チャネル層の前記第1の半導体層とのヘテロ接合界
    面近傍に蓄積されたキャリアガスが、1次元キャリアガ
    スとなることを特徴とする半導体装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の半導体装置において、 前記キャリア供給層の前記第1の半導体層表面に配列さ
    れている前記ストライプ状の凹部に、所定の幅と長さと
    前記ストライプ状の凹部より更に深い深さをもつドット
    状の凹部が所定の間隔をおいて配置されており、 前記チャネル層の前記第1の半導体層とのヘテロ接合界
    面近傍に蓄積されたキャリアガスが、ガス濃度の変調し
    ている1次元キャリアガスとなることを特徴とする半導
    体装置。
  7. 【請求項7】 半絶縁性基板と、前記半絶縁性基板上に
    形成されたノンドープのチャネル層と、前記チャネル層
    上にヘテロ接合されたキャリア供給層と、前記チャネル
    層にオーミックに接続するソース及びドレインと、前記
    ソース及び前記ドレイン間に挟まれた前記キャリア供給
    層上に形成されたゲートとを有し、前記チャネル層の前
    記キャリア供給層とのヘテロ接合界面近傍に蓄積された
    キャリアガスを前記ゲートによって制御する半導体装置
    において、 前記キャリア供給層が、前記チャネル層より広いバンド
    ギャップを有し、表面に所定の幅と長さと深さをもつド
    ット状の凹部が所定の間隔をおいて配置されているコル
    ゲーションを有するノンドープの第1の半導体層と、前
    記第1の半導体層表面に所定の不純物をデルタドーピン
    グして形成されたデルタドープ層と、前記デルタドープ
    層上に形成され、前記第1の半導体層と同じ物質からな
    るノンドープの第2の半導体層とを有し、 前記第2の半導体層表面にドット状に配置されている前
    記凹部の一方向のみにおける間隔が、前記凹部間にトン
    ネル効果によるキャリアの移動が生じる距離であり、 前記チャネル層の前記第1の半導体層とのヘテロ接合界
    面近傍に蓄積されたキャリアガスが、ガス濃度の変調し
    ている1次元キャリアガスとなることを特徴とする半導
    体装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06120521A (ja) * 1992-10-06 1994-04-28 Mitsubishi Electric Corp 半導体装置及びその製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06120521A (ja) * 1992-10-06 1994-04-28 Mitsubishi Electric Corp 半導体装置及びその製造方法

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