JPH05282108A - 印刷制御方法及びその装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 文書データを印刷出力する際に、印刷処理の
環境設定を文書ごとに独立して行う。 【構成】 ホストコンピュータ１は、印刷データとして
文書データのほかに印刷環境を設定する環境設定命令を
プリンタ２に送りつけ、印刷環境を設定する。コマンド
解析部２３はホスト１から送られてくるデータを解析
し、ひとつの文書の終わりを示す「ジョブ終了命令」を
検出する。検出すると、印刷環境初期化部２４により印
刷環境を環境設定命令により設定されたものから、初期
状態に戻す。こうして次の文書の印刷出力は、前の文書
の印刷環境とは独立した環境で行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、例えば入力データに基
づいて画像を印刷出力するプリンタ装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来のプリンタにおける印刷制御装置で
は、ホストコンピュータ等から文字や図形などを印刷す
るための印刷命令や、その印刷を行うための印刷環境を
制御する制御命令を受け取り、それらを解析して、それ
ぞれの命令に従ったプリンタ制御や印刷出力を行ってい
た。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが従来のプリン
タ装置は、複数の文書データを連続して入力された場合
に、文書データ同士を明確に区切ることができず、複数
の連続する文書データが、大きな１つの印刷データとし
て扱ってしまうことがあった。この時、ホストコンピュ
ータ等により設定される印刷環境は、この複数の文書デ
ータの中で変更されていく。そして、本来独立したひと
つの文書データのために設定した印刷環境が、そのまま
次の文書データへと引き継がれていく。このため、直前
に出力された文書データのために設定された印刷環境
が、印刷中の文書データのためにそのまま用いられてし
まい、正しく印刷できないといった問題があった。

【０００４】本発明は上記従来例に鑑みてなされたもの
で、印刷環境の設定をあらためて行わなくとも、文書ご
とに印刷環境を設定し直す印刷制御方法及び装置を提供
することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の印刷制御装置は次のような構成からなる。

【０００６】入力される印刷環境設定により設定される
印刷環境下で、入力される文書データに基づいて印刷出
力する印刷制御装置であって、文書データの区切りを検
出する検出手段と、前記検出手段により検出した文書の
区切りに基づいて、印刷環境を初期化する初期化手段と
を備える。

【０００７】また、本発明の印刷制御方法は次のような
構成からなる。

【０００８】入力される印刷環境設定により設定される
印刷環境下で、入力される文書データに基づいて印刷出
力する印刷制御方法であって、文書データの区切りを検
出する検出工程と、前記検出手段により検出した文書の
区切りに基づいて、印刷環境を初期化する初期化工程と
を備える。

【０００９】

【作用】上記構成により、文書の区切りを検出すると、
文書データを印刷出力する印刷環境を初期化する。

【００１０】

【実施例】

［第１実施例］以下、添付図面に従い、本発明の実施例
として、文書データ源である外部装置としてホストコン
ピュータに接続されたプリンタを説明する。本発明で
は、プリンタの機構部の構成は問わないが、本実施例で
は特にレーザビーム方式のプリンタを説明する。

【００１１】図３は実施例のレーザビームプリンタ（Ｌ
ＢＰ）の断面図である。

【００１２】図において、７４０はＬＢＰ本体であり、
供給される文字パターン等を基に、記録媒体である記録
紙上に像を形成する。７００は操作のためのスイッチ及
びＬＥＤ表示器などが配されている操作パネル、７０１
はＬＢＰ７４０全体の制御及び文字パターン情報等を解
析するプリンタ制御ユニットである。このプリンタ制御
ユニット７０１は主に文字パターン情報をビデオ信号に
変換してレーザドライバ７０２に出力する。

【００１３】レーザドライバ７０２は半導体レーザ７０
３を駆動するための回路であり、入力されたビデオ信号
に応じて半導体レーザ７０３から発射されるレーザ光７
０４をオン・オフ切替えする。レーザ光７０４は回転多
面鏡７０５で左右方向に振られて静電ドラム７０６上を
走査する。これにより、静電ドラム７０６上には文字パ
ターンの静電潜像が形成される。この潜像は静電ドラム
７０６周囲の現像ユニツト７０７により現像された後、
記録紙に転写される。この記録紙にはカットシートを用
い、カットシート記録紙はＬＢＰ７４０に装着した用紙
カセット７０８に収納され、給紙ローラ７０９及び搬送
ローラ７１０と７１１とにより装置内に取込まれて、静
電ドラム７０６に供給される。

【００１４】図１は、以上説明した機構のプリンタ装置
の構成を示すブロック図である。プリンタ装置本体２
は、印刷データを発生する外部装置であるホストコンピ
ュータ１に接続されている。ホストコンピュータ１は、
文字や図形などの印刷命令や、その印刷を行うための印
刷環境を制御する制御命令等からなる印刷データをプリ
ンタ装置本体２に送信し、印刷処理を行わせる。

【００１５】プリンタ装置本体２は、プログラムを格納
するＲＯＭおよび、補助記憶用のＲＡＭを含むマイクロ
プロセッサを備え、そのＣＰＵがＲＯＭに格納されたプ
ログラムを実行することで制御される。プリンタ装置２
は、図１のホストコンピュータ１からの印刷命令や、制
御命令等を受信する入力部２１と、プリンタ装置全体の
制御をつかさどる制御部２２と、ホストコンピュータ１
から送られてきた印刷命令や制御命令等を解析するコマ
ンド解析部２３と、使用するフォントや文字ピッチ等の
印刷環境を初期化する印刷環境初期化部２４と、印刷装
置本体２の各部とのデータや制御信号のやり取りに使用
されるデータバス２５と、コマンド解析処理を経て、形
成・展開されたデータに基づいて、用紙等の被記録媒体
上に永久可視像形成するプリンタ部２６とを備えてい
る。

【００１６】コマンド解析部２３は、文字や図形を描画
するための印刷命令や、その印刷を行うための印刷環境
を制御する制御命令を解析する他に、１つの文書データ
が終了したことを宣言する「ジョブ終了命令」を識別す
る。コマンド解析部２３は、「ジョブ終了命令」を識別
すると、ひとまとまりの文書データが終了したと判断
し、ここまでの文書データの出力のために使用していた
印刷環境が、次に入力される文書データの出力に影響し
ないように、印刷環境の初期化を印刷環境初期化部２４
へ指令する。

【００１７】印刷環境初期化部２４は、ホストコンピュ
ータ１から送られてきた通常の初期化命令により印刷環
境を初期化する他に、コマンド解析部２３による「ジョ
ブ終了命令」の識別に連動して指令される印刷環境の初
期化を行なう。

【００１８】図２は、ホストコンピュータ１から送信さ
れてきた複数の文書データを処理し、印刷出力するまで
の、プリンタ装置２による処理手順を示すフローチャー
トである。

【００１９】まず、ステップＳ２１では、ホストコンピ
ュータ１より送られてきた印刷データを１つの命令単位
ごとに入力部２１から読み込む。読み込んだ印刷データ
をコマンド解析部２３が解析する。ステップＳ２２で
は、コマンド解析部２３が、送られてきた印刷データを
解析した結果「ジョブ終了命令」であるかどうかを判別
する。「ジョブ終了命令」でなかった場合には、ステッ
プＳ２３で、その命令にしたがって通常の文書印刷処理
を行なう。そして、再びステップＳ２１へ戻り、引き続
き入力される印刷データを命令単位ごとに読み込むこと
を繰り返す。

【００２０】一方、ステップＳ２２で、送られてきた印
刷データが「ジョブ終了命令」であると判別された場合
には、ステップＳ２４で、次に入力されるであろう別の
文書データが、ここまでに入力された文書データの印刷
環境の影響を受けないように、印刷環境初期化部２４に
より自動的に印刷環境を初期化する。そして再びステッ
プＳ２１へ戻り、以上の処理を繰り返す。

【００２１】以上のように、本実施例のプリンタ装置
は、ホストコンピュータ等から送信されてきた複数の文
書データを処理するプリンタ装置において、１つの文書
データが終了したことを宣言する「ジョブ終了命令」を
識別し、それに連動して、次に来るであろう文書データ
を処理するための印刷環境の初期化を自動的に行なう。
そのことにより、続けて入力される別の文書データの印
刷出力処理を、常に初期化された印刷環境で実行するこ
とができ、ひとつの文書データのために設定した印刷環
境の影響を別の文書データにおよぼさずに、個々の文書
データで独立した印刷環境を実現する。

【００２２】また、本実施例ではプリンタ部はレーザビ
ーム方式としたが、これに限らず、インクジェット方式
や感熱方式等、方式は特に問わない。

【００２３】尚、本発明は、複数の機器から構成される
システムに適用しても１つの機器から成る装置に適用し
ても良い。また、本発明は、システム或は装置にプログ
ラムを供給することによって達成される場合にも適用で
きることはいうまでもない。

【００２４】

【他の実施例】

［第２実施例］前記実施例では、プリンタ２に入力され
る文書の切れめは、「ジョブ終了命令」により認識され
ていたが、文書の最初の「ジョブ開始命令」を認識して
も全く同じ要領で処理できる。図４は、前記実施例のプ
リンタと同じ構成のプリンタにおいて、「ジョブ終了命
令」のかわりに「ジョブ開始命令」を認識するようにし
た場合のプリンタ２による処理のフローチャートであ
る。

【００２５】まず、ステップＳ４１では、ホストコンピ
ュータ１より送られてきた印刷データを１つの命令単位
ごとに入力部２１から読み込む。読み込んだ印刷データ
をコマンド解析部２３が解析する。ステップＳ４２で
は、コマンド解析部２３が、送られてきた印刷データを
解析した結果「ジョブ開始命令」であるかどうかを判別
する。「ジョブ開始命令」でなかった場合には、ステッ
プＳ４３で、その命令にしたがって通常の文書印刷処理
を行なう。そして、再びステップＳ４１へ戻り、引き続
き入力される印刷データを命令単位ごとに読み込むこと
を繰り返す。

【００２６】一方、ステップＳ４２で、送られてきた印
刷データが「ジョブ開始命令」であると判別された場合
には、ステップＳ４４で、これに続き入力される文書デ
ータが、ここまでに入力された文書データの印刷環境の
影響を受けないように、印刷環境初期化部２４により自
動的に印刷環境を初期化する。そして再びステップＳ４
１へ戻り、以上の処理を繰り返す。

【００２７】以上のように、本実施例のプリンタ装置
は、ホストコンピュータ等から送信されてきた複数の文
書データを処理するプリンタ装置において、１つの文書
データの入力が新たに開始されたことを宣言する「ジョ
ブ開始命令」を識別し、それに連動して、次に来る文書
データを処理するための印刷環境の初期化を自動的に行
なう。そのことにより、続けて入力される新しい文書デ
ータの印刷出力処理を、常に初期化された印刷環境で実
行することができ、それ以前の文書データのために設定
した印刷環境の影響をこれから出力する文書データにお
よぼさずに、個々の文書データで独立した印刷環境を実
現する。

【００２８】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の印刷制御
方法及び装置は、印刷環境の設定をあらためて行わなく
とも、文書ごとに印刷環境を自動的に設定し直すことが
できるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例のプリンタ装置の構成を示すブロック図
である。

【図２】第１実施例のプリンタ装置によるフローチャー
トである。

【図３】実施例のプリンタ装置の断面図である。

【図４】第２実施例のプリンタ装置によるフローチャー
トである。

【符号の説明】

１…ホストコンピュータ、 ２…プリンタ装置本体、 ２１…入力部、 ２２…制御部、 ２３…コマンド解析部、 ２４…印刷環境初期化部、 ２５…データバス、 ２６…プリンタ部である。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 入力される印刷環境設定により設定され
   る印刷環境下で、入力される文書データに基づいて印刷
   出力する印刷制御装置であって、 文書データの区切りを検出する検出手段と、 前記検出手段により検出した文書の区切りに基づいて、
   印刷環境を初期化する初期化手段と、を備えることを特
   徴とする印刷制御装置。
2. 【請求項２】 前記検出手段は、文書データの始まりを
   示す区切りを検出することを特徴とする請求項１記載の
   印刷制御装置。
3. 【請求項３】 前記検出手段は、文書データの終わりを
   示す区切りを検出することを特徴とする請求項１記載の
   印刷制御装置。
4. 【請求項４】 入力される印刷環境設定により設定され
   る印刷環境下で、入力される文書データに基づいて印刷
   出力する印刷制御方法であって、 文書データの区切りを検出する検出工程と、 前記検出手段により検出した文書の区切りに基づいて、
   印刷環境を初期化する初期化工程と、を備えることを特
   徴とする印刷制御方法。