JPH0528055B2 - - Google Patents
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- JPH0528055B2 JPH0528055B2 JP60157480A JP15748085A JPH0528055B2 JP H0528055 B2 JPH0528055 B2 JP H0528055B2 JP 60157480 A JP60157480 A JP 60157480A JP 15748085 A JP15748085 A JP 15748085A JP H0528055 B2 JPH0528055 B2 JP H0528055B2
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- 238000004364 calculation method Methods 0.000 description 51
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- 238000000691 measurement method Methods 0.000 description 3
- 230000005540 biological transmission Effects 0.000 description 2
- 238000005070 sampling Methods 0.000 description 2
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- 238000011045 prefiltration Methods 0.000 description 1
- 238000013139 quantization Methods 0.000 description 1
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- Emergency Protection Circuit Devices (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
〔発明の技術分野〕
本発明は、距離継電器、特に微分方程式に立脚
する距離測定方式を用いた距離継電器に関するも
のである。
する距離測定方式を用いた距離継電器に関するも
のである。
最近の系統事故現象では電圧、電流の波形歪が
増大し、かつ歪成分が低次化する傾向にある。こ
のため、従来の定常状態のインピーダンスに着目
した距離継電器では、歪成分による測距誤差の増
大及び歪を十分に除去するためのフイルタによる
動作速度の遅延等が問題になり、適用が困難にな
ることが予想される。なお、この種の装置として
は、例えば特願昭58−144988号に示されるものが
提案されている。
増大し、かつ歪成分が低次化する傾向にある。こ
のため、従来の定常状態のインピーダンスに着目
した距離継電器では、歪成分による測距誤差の増
大及び歪を十分に除去するためのフイルタによる
動作速度の遅延等が問題になり、適用が困難にな
ることが予想される。なお、この種の装置として
は、例えば特願昭58−144988号に示されるものが
提案されている。
そしてマイクロコンピユータを使用した距離継
電器の距離測定方式として、送電線の電圧v、電
流i、抵抗R、インダクタンスLの間の成立する
微分方程式 v=Ldi/dt+Ri ……(1) を用いる方式が提案されているが、(1)式は系統故
障時の過渡状態においても成立することから、成
形歪に対する距離継電器の特性を改善することが
可能である。
電器の距離測定方式として、送電線の電圧v、電
流i、抵抗R、インダクタンスLの間の成立する
微分方程式 v=Ldi/dt+Ri ……(1) を用いる方式が提案されているが、(1)式は系統故
障時の過渡状態においても成立することから、成
形歪に対する距離継電器の特性を改善することが
可能である。
微分方程式に立脚した距離測定方式の原理は、
(1)式よりL値及びR値を求めるものであるが、2
つの未知数を得るためには連立方程式を解く必要
がある。即ち、異なる時刻tn及びtoにおいて、 vn=L・jn+R・in vo=L・jo+R・io ……(2) 但し jn=(di/dt) t=t m jn=(di/dt) t=t n vn・inは電圧及び電流の時刻 tnにおける値 の関係が成立するが、考慮している時間内でL及
びR値が一定であれば、(2)式を連立方程式として
解き、(3)式の如くL及びR値が夫々求められる。
(1)式よりL値及びR値を求めるものであるが、2
つの未知数を得るためには連立方程式を解く必要
がある。即ち、異なる時刻tn及びtoにおいて、 vn=L・jn+R・in vo=L・jo+R・io ……(2) 但し jn=(di/dt) t=t m jn=(di/dt) t=t n vn・inは電圧及び電流の時刻 tnにおける値 の関係が成立するが、考慮している時間内でL及
びR値が一定であれば、(2)式を連立方程式として
解き、(3)式の如くL及びR値が夫々求められる。
周知の如く、系統故障時にはL及びR値は、故
障点迄の系統インピーダンスに応じた値になるた
め、(3)式の結果により、故障点の内外部判定を行
なうことができる。
障点迄の系統インピーダンスに応じた値になるた
め、(3)式の結果により、故障点の内外部判定を行
なうことができる。
ここで電流の微分値jはハードウエアにて求め
ることが可能であるが、ソフトウエアによつて電
流値から算出することも可能である。
ることが可能であるが、ソフトウエアによつて電
流値から算出することも可能である。
一例として電流微分値を得る近似式を(4)式に示
す。
す。
jn=jn+jn-1=(di/dt) t=t
m+(di/dt)
t=tn-1≒N
〓k=0
Kk(in+k−in-k-1) ……(4)
但し、N、Kk(k=O〜N)は定数で、少なくと
も K0≠0 K1≠0 (4)式によれば、少なくとも2つの周波数におい
て近似誤差は零となり、かつ中間の周波数での誤
差も小さくできるので、広い周波数範囲にわた
り、近似式を用いてL及びR値の算出が可能にな
る。なお、(4)式では微分値jnは1サンプリング時
間だけ異なる時刻tn及びtn-1の電流微分値の和と
して求められるため、L及びR値の算出式は、下
記の如く変形される。即ち、(2)式より vn+vn-1=L(jn+jn-1)+R
(in+in-1) vo+vo-1=L(jo+jo-1)+R(io+io-1) ……(5) ここで vn=vn+vn-1・vo=vo+vo-1 In=in+in-1・Io=io+io-1 Jn=jn+jn-1・Jo=jo+jo-1 ……(6) とおくと、次の(7)式によりL値、R値が求められ
る。
も K0≠0 K1≠0 (4)式によれば、少なくとも2つの周波数におい
て近似誤差は零となり、かつ中間の周波数での誤
差も小さくできるので、広い周波数範囲にわた
り、近似式を用いてL及びR値の算出が可能にな
る。なお、(4)式では微分値jnは1サンプリング時
間だけ異なる時刻tn及びtn-1の電流微分値の和と
して求められるため、L及びR値の算出式は、下
記の如く変形される。即ち、(2)式より vn+vn-1=L(jn+jn-1)+R
(in+in-1) vo+vo-1=L(jo+jo-1)+R(io+io-1) ……(5) ここで vn=vn+vn-1・vo=vo+vo-1 In=in+in-1・Io=io+io-1 Jn=jn+jn-1・Jo=jo+jo-1 ……(6) とおくと、次の(7)式によりL値、R値が求められ
る。
第3図は距離継電器のハードウエア構成図であ
る。第3図において1は保護対象である送電線、
2は変成器、3は変流器、4及び5は入力変換
器、6はアナログ/デイジタル変換回路(A/D
変換回路)、7は演算処理部である。この場合、
系統電圧は変成器2を介して導入され、入力変換
器4にて適当な電圧レベルに変換した後、前置フ
イルタを経て出力vを得る。同じく系統電流は変
流器3を介して導入され、入力変換器5を経て出
力iを得る。そして両出力はA/D変換回路6に
よつて一定間隔で同時にサンプリングされ、順次
デイジタル量に変換されて、マイクロコンピユー
タよりなる演算処理部7に入力される。
る。第3図において1は保護対象である送電線、
2は変成器、3は変流器、4及び5は入力変換
器、6はアナログ/デイジタル変換回路(A/D
変換回路)、7は演算処理部である。この場合、
系統電圧は変成器2を介して導入され、入力変換
器4にて適当な電圧レベルに変換した後、前置フ
イルタを経て出力vを得る。同じく系統電流は変
流器3を介して導入され、入力変換器5を経て出
力iを得る。そして両出力はA/D変換回路6に
よつて一定間隔で同時にサンプリングされ、順次
デイジタル量に変換されて、マイクロコンピユー
タよりなる演算処理部7に入力される。
第4図は上記演算処理部7における処理内容を
示す機能ブロツク図である。第4図において、8
は電流の微分演算手段で例えば前記(4)式の如く入
力電流データより、電流微分量Jを算出する。9
は電流演算手段、10は電圧演算手段で夫々(6)式
に示した演算を行ない、電流量、電圧量Vを得
る。11は(7)式に示したL及びR値算出式の分母
値演算手段で、分母値un=InJo−IoJnを得る。1
2は(7)式のL値算出式のうちの分子値演算手段
で、分子値lniInVo−IoVnを得、同様に13はR
値算出式のうちの分子値演算手段で、分子値rn=
VnJo−VoJnを得る。14はL値演算手段で、前
記分母値u及びL値の分子値lより除算を行ない
L値を算出する。15はR値演算手段で、同じく
前記分母値u及びR値の分子値rより除算を行な
いR値を算出する。これらの算出されたL及びR
値は、リレー動作判定部16に導入して距離リレ
ーの特性に応じた動作判定を行ない、その結果を
出力する。
示す機能ブロツク図である。第4図において、8
は電流の微分演算手段で例えば前記(4)式の如く入
力電流データより、電流微分量Jを算出する。9
は電流演算手段、10は電圧演算手段で夫々(6)式
に示した演算を行ない、電流量、電圧量Vを得
る。11は(7)式に示したL及びR値算出式の分母
値演算手段で、分母値un=InJo−IoJnを得る。1
2は(7)式のL値算出式のうちの分子値演算手段
で、分子値lniInVo−IoVnを得、同様に13はR
値算出式のうちの分子値演算手段で、分子値rn=
VnJo−VoJnを得る。14はL値演算手段で、前
記分母値u及びL値の分子値lより除算を行ない
L値を算出する。15はR値演算手段で、同じく
前記分母値u及びR値の分子値rより除算を行な
いR値を算出する。これらの算出されたL及びR
値は、リレー動作判定部16に導入して距離リレ
ーの特性に応じた動作判定を行ない、その結果を
出力する。
上記した方法は、系統故障等の過度状態におい
ても成立する微分方程式に立脚しているために、
原理的には電流、電圧の周波数には依存しない
が、電流微分値の算出に近似式を用いる場合に
は、近似精度に影響されることになる。しかし(4)
式に示した近似式を用いれば、近似が成立する周
波数範囲において、L値、R値も精度良く算出で
きるので、距離継電器の周波数特性が著しく改善
することができる。
ても成立する微分方程式に立脚しているために、
原理的には電流、電圧の周波数には依存しない
が、電流微分値の算出に近似式を用いる場合に
は、近似精度に影響されることになる。しかし(4)
式に示した近似式を用いれば、近似が成立する周
波数範囲において、L値、R値も精度良く算出で
きるので、距離継電器の周波数特性が著しく改善
することができる。
ここで上記した距離継電器において、電流iを
下記(8)式の如く、高調波を含有した波形で与えた
場合の応動を示す。
下記(8)式の如く、高調波を含有した波形で与えた
場合の応動を示す。
i=I0sinωt+ρI0・sin(N・ωt+θ) ……(8)
但し、
ρ:高調波含有率
N:高調波次数
θ:高調波含有位相
簡単のため、電流微分値jは(8)式を微分した理
論値を用いる。
論値を用いる。
j=ωI0・cosωt+NωρI0cos(
N・ωt+θ)……(9) この時、前記(6)式及び(7)式より分母値uは下式
となる。
N・ωt+θ)……(9) この時、前記(6)式及び(7)式より分母値uは下式
となる。
un=InJn−In-1Jn=4ωI0 2(cos2ωt/2・sinωT+
ρ2NcosNωt/2・sinWωT)+4ωI0 2cosωt/2・
cosNωt/2〔(N+1)sin(N+1)ωT/2cos
{(N−1)(ωt−ωT)+θ}−(N−1)sin
(N−1)ωt/2cos{(N+1)(ωt−ωT)+ θ}〕 ……(10) 但し、(6)式及び(7)式において、n=m−1、 Tはサンプリング周期 (10)式より明らかな如く、分母値uは電流iが単
一周波入力、即ち、ρ=0であれば、 u=4ωI0 2・cos2ωT/2・sinωTとなり、ωT<πな らば正の一定値になる。しかしながら電流iが高
調波成分を含有する場合には、分母値uは変動
し、高調波次数及び含有率によつては、u≒0と
なることがある。そして論理的には分母値u≒0
となつても、(7)式によつて正しくL値、R値が求
められるが、実際には入力回路部の誤差及びデイ
ジタル量に変換することによる量子化誤差等によ
つて、分母値≒0でL値、R値の演算誤差が著増
する場合がある。この現象は電流微分値の導出手
段の如何によらず、微分方程式に立却し、(3)式を
基本式とした距離継電器では本質的な問題であ
り、側距性能の低下を招く原因となる。又、(7)式
において電圧量V、電流量、電流微分量Jを1
ワードデータとしたとき、分母値u及び分子量
l、rは2ワードデータとなる。ソフトウエア演
算において加減算に比べ乗除算の演算負担は極端
に大きく、又、データのワード数が増すと、負担
が増大するのは周知のことであるが、この点で(7)
式の演算負担は大きなものとなる。
(N−1)ωt/2cos{(N+1)(ωt−ωT)+ θ}〕 ……(10) 但し、(6)式及び(7)式において、n=m−1、 Tはサンプリング周期 (10)式より明らかな如く、分母値uは電流iが単
一周波入力、即ち、ρ=0であれば、 u=4ωI0 2・cos2ωT/2・sinωTとなり、ωT<πな らば正の一定値になる。しかしながら電流iが高
調波成分を含有する場合には、分母値uは変動
し、高調波次数及び含有率によつては、u≒0と
なることがある。そして論理的には分母値u≒0
となつても、(7)式によつて正しくL値、R値が求
められるが、実際には入力回路部の誤差及びデイ
ジタル量に変換することによる量子化誤差等によ
つて、分母値≒0でL値、R値の演算誤差が著増
する場合がある。この現象は電流微分値の導出手
段の如何によらず、微分方程式に立却し、(3)式を
基本式とした距離継電器では本質的な問題であ
り、側距性能の低下を招く原因となる。又、(7)式
において電圧量V、電流量、電流微分量Jを1
ワードデータとしたとき、分母値u及び分子量
l、rは2ワードデータとなる。ソフトウエア演
算において加減算に比べ乗除算の演算負担は極端
に大きく、又、データのワード数が増すと、負担
が増大するのは周知のことであるが、この点で(7)
式の演算負担は大きなものとなる。
本発明は上記問題点を解決するためになされた
ものであり、測距性能の向上と共に演算負担を軽
減させた距離継電器を提供することを目的として
いる。
ものであり、測距性能の向上と共に演算負担を軽
減させた距離継電器を提供することを目的として
いる。
本発明では、系統の電圧量v、電流量i、電流
微分量j、インダクタンスL、抵抗Rとの間の成
立する関係式v=Ri+Ljを用いて距離測定を行な
う距離継電器において、異なる時刻tn及びtoにお
ける前記電圧量vn、vo、電流量in、io、電流微分
量jn、joから電気量jnjo−jojn、invo−iovnを得、
更に各電気量の異なる時刻の複数の加減算値よ
り、先ずインダクタンスLを算出、このインダク
タンス値と前記各電気量の異なる時刻の複数の加
減算値とから、抵抗Rを算出して距離測定をしよ
うとするものである。
微分量j、インダクタンスL、抵抗Rとの間の成
立する関係式v=Ri+Ljを用いて距離測定を行な
う距離継電器において、異なる時刻tn及びtoにお
ける前記電圧量vn、vo、電流量in、io、電流微分
量jn、joから電気量jnjo−jojn、invo−iovnを得、
更に各電気量の異なる時刻の複数の加減算値よ
り、先ずインダクタンスLを算出、このインダク
タンス値と前記各電気量の異なる時刻の複数の加
減算値とから、抵抗Rを算出して距離測定をしよ
うとするものである。
以下図面を参照して実施例を説明する。第1図
は本発明による距離継電器の一実施例の機能ブロ
ツク図である。なお、ハードウエアについては第
3図と同様であるので構成図の説明は省略する。
は本発明による距離継電器の一実施例の機能ブロ
ツク図である。なお、ハードウエアについては第
3図と同様であるので構成図の説明は省略する。
第1図において、17は(7)式のL値算出式の分
母値uの加減算手段、18は(7)式のL値算出式の
分子量lの加減算手段である。ここで加減算手段
とは加算を行なう手段、又は符号の正負によつて
加算あるいは減算を行なう手段である。本実施例
においては前記加減手段において、各々(11)式の演
算を行ない、加算値U、Lを得る。
母値uの加減算手段、18は(7)式のL値算出式の
分子量lの加減算手段である。ここで加減算手段
とは加算を行なう手段、又は符号の正負によつて
加算あるいは減算を行なう手段である。本実施例
においては前記加減手段において、各々(11)式の演
算を行ない、加算値U、Lを得る。
19はL値演算手段で、前記加算値U、Lを用
い、次式によりL値算出する。
い、次式によりL値算出する。
n=Ln/Un ……(12)
20は電流演算手段9の出力である電流量の
加減算手段、21は電圧演算手段10の出力であ
る電圧量Vの加減算手段、22は電流微分演算手
段8の出力である電流微分量Jの加減算手段で、
各々下記の演算を行なう。
加減算手段、21は電圧演算手段10の出力であ
る電圧量Vの加減算手段、22は電流微分演算手
段8の出力である電流微分量Jの加減算手段で、
各々下記の演算を行なう。
23はR値演算手段で、(5)式から導出されを関
係式、 R=(Vn−LJn)/In ……(14) について、前記演算結果を用い、次式によりR値
を算出する。
係式、 R=(Vn−LJn)/In ……(14) について、前記演算結果を用い、次式によりR値
を算出する。
n=(Vn−nJn)/In ……(15)
このR値及びL値演算手段19より得られたL
値を用いて、リレー動作判定部16で距離継電器
の動作判定を行なう。
値を用いて、リレー動作判定部16で距離継電器
の動作判定を行なう。
本実施例によれば、以下の如く距離継電器の測
距性能を改善することができる。先ずL値算出式
に注目し、L値の真値をLidealとして時刻tnにお
ける(7)式の演算誤差eLnを下式で定義する。
距性能を改善することができる。先ずL値算出式
に注目し、L値の真値をLidealとして時刻tnにお
ける(7)式の演算誤差eLnを下式で定義する。
Ln=Lideal+eLn ……(16)
この演算誤差は第4図のL値算出手段14の演
算誤差に相当するもので、(16)式の両辺に分母値
unを乗ずると、次式が成立する。
算誤差に相当するもので、(16)式の両辺に分母値
unを乗ずると、次式が成立する。
un・Ln=un・(Lideal+eLn)=ln ……(17)
(17)式の関係を(11)式の加算値Lの算出式に代入す
ると、 Ln=N 〓k=0 {un-k・(Lidal+eLn-k)}=Lideal・N 〓k=0 un-kN 〓K=0 ・eLn-k ……(18) となる。よつて(12)式よりL値は、下式で求められ
る。n =Lideal+N 〓k=0 un-k・eLn-k/N 〓k=0 un-k ……(19) 上記した(19)式の第2項はL値の演算誤差ELを
示している。一例として、(19)式においてN=3と
した時の誤差ELを示す。
ると、 Ln=N 〓k=0 {un-k・(Lidal+eLn-k)}=Lideal・N 〓k=0 un-kN 〓K=0 ・eLn-k ……(18) となる。よつて(12)式よりL値は、下式で求められ
る。n =Lideal+N 〓k=0 un-k・eLn-k/N 〓k=0 un-k ……(19) 上記した(19)式の第2項はL値の演算誤差ELを
示している。一例として、(19)式においてN=3と
した時の誤差ELを示す。
EL=uneLneLn-1+un-1+un-2eLn-2+un-3eLn-3/un+un
-1+un-2+un-3 ……(20) ここで、各時刻の誤差eLは前述の如く、分母値
u≒0の時には著増する場合があるが、分母値の
絶対値が|u|≫0の時は実用上eL≒0と考え良
い。例えば第(20)式において、時刻tnにおいて分母
値un≒0となり、これに対応する誤差eLnが大き
くなつた場合を考えると、前記(20)式から誤差eLn
の係数はun/(un+un-1+un-2+un-3)となる。
しかるに、un≪(un+un-1+un-2+un-3)である
から、全体としてみると誤差eLnの影響は著しく
緩和され、その他の誤差項eLn-1・eLn-2・eLn-3に
ついても、前記したように分母値が大きければeL
≒0のため、総合的に(20)式の演算誤差(eLは小さ
くなる。そして比較のため、(16)式の関係を用いて
L値算出結果を4データにわたり、単純加算平均
した場合の誤差EAVEを求めると、 EAVE=(eLn+eLn-1+eLn-2+eLn-3)/4
……(21) となる。そこで時刻tnにおいて誤差eLnが大きく
なつた場合、(21)式ではeLnの係数は1/4である
が、(20)式のeLnの係数が1/4以下になることは上記
説明から明らかであり、L値算出誤差が改善され
て測距離性能の向上が図れることがわかる。
-1+un-2+un-3 ……(20) ここで、各時刻の誤差eLは前述の如く、分母値
u≒0の時には著増する場合があるが、分母値の
絶対値が|u|≫0の時は実用上eL≒0と考え良
い。例えば第(20)式において、時刻tnにおいて分母
値un≒0となり、これに対応する誤差eLnが大き
くなつた場合を考えると、前記(20)式から誤差eLn
の係数はun/(un+un-1+un-2+un-3)となる。
しかるに、un≪(un+un-1+un-2+un-3)である
から、全体としてみると誤差eLnの影響は著しく
緩和され、その他の誤差項eLn-1・eLn-2・eLn-3に
ついても、前記したように分母値が大きければeL
≒0のため、総合的に(20)式の演算誤差(eLは小さ
くなる。そして比較のため、(16)式の関係を用いて
L値算出結果を4データにわたり、単純加算平均
した場合の誤差EAVEを求めると、 EAVE=(eLn+eLn-1+eLn-2+eLn-3)/4
……(21) となる。そこで時刻tnにおいて誤差eLnが大きく
なつた場合、(21)式ではeLnの係数は1/4である
が、(20)式のeLnの係数が1/4以下になることは上記
説明から明らかであり、L値算出誤差が改善され
て測距離性能の向上が図れることがわかる。
次にR値算出式に注目し、上記と同様に(14)式に
おいてR値の真値Ridealとし、時刻tnにおける演
算誤差eRnを次式で定義する。
おいてR値の真値Ridealとし、時刻tnにおける演
算誤差eRnを次式で定義する。
Rn=Rideal+eRn ……(22)
(22)式の関係を(15)式に代入すると下式が求め
られる。n =Rideal+N 〓k=o In-k・eRn-k/N 〓k=o In-k ……(23) (23)式と前記(19)式は酷似しており、誤差につ
いても同様に考えることができるので、(23)式
によりR値演算誤差の改善が図れることは容易に
類推できる。
られる。n =Rideal+N 〓k=o In-k・eRn-k/N 〓k=o In-k ……(23) (23)式と前記(19)式は酷似しており、誤差につ
いても同様に考えることができるので、(23)式
によりR値演算誤差の改善が図れることは容易に
類推できる。
又、演算負担に関しても、(15)式のR値算出式に
よれば、各時系列毎の乗除算に着目すると、1ワ
ードデータの乗算が1回、2ワード/1ワードの
除算が1回でよく、(7)式のR値算出式に比べて演
算負担の軽減が図られている。
よれば、各時系列毎の乗除算に着目すると、1ワ
ードデータの乗算が1回、2ワード/1ワードの
除算が1回でよく、(7)式のR値算出式に比べて演
算負担の軽減が図られている。
以上は(7)式について説明しているが、(7)式と(3)
式は等価であるから、本発明が(3)式に対しても適
用できることは云うまでもない。
式は等価であるから、本発明が(3)式に対しても適
用できることは云うまでもない。
又、(12)式、(15)式において、L値あるいはR値算
出の除算が行なわずにU値とL値あるいはI値と
(V−LJ)値の比を求めることにより、リレー動
作判定を行なうことも可能である。
出の除算が行なわずにU値とL値あるいはI値と
(V−LJ)値の比を求めることにより、リレー動
作判定を行なうことも可能である。
第2図は本発明による距離継電器の他の実施例
を説明するための機能ブロツク時である。なお、
第1図と同一部分については同一符号を付して説
明を省略する。
を説明するための機能ブロツク時である。なお、
第1図と同一部分については同一符号を付して説
明を省略する。
24は(7)式のL値算出式の分母値uの加減算手
段で、un-kが正の時は加算し、負の時は減算して
下式に示す分母値uの絶対値の加算値Uを得る。
段で、un-kが正の時は加算し、負の時は減算して
下式に示す分母値uの絶対値の加算値Uを得る。
Un=N
〓k=o
|un-k| ……(24)
又、25は(7)式に示すL値演算出式の分子値l
の加減算手段で下記演算を行なう。
の加減算手段で下記演算を行なう。
Ln=N
〓k=o
±*(ln-k) ……(25)
上記した(25)式において、
N
〓k=o
±*(ln-k)
はun-kが正の時ln-kを加算し、un-kが負の時ln-k
を減算することを意味しているが、これは分母値
uを(24)式の如く加算するため、L値の符号を
保存するための処理である。
を減算することを意味しているが、これは分母値
uを(24)式の如く加算するため、L値の符号を
保存するための処理である。
26は電流量の加減算手段で、ln-kが正の時
は加算し、負の時は減算することで、電流量の
絶対値の加算値|を得る。
は加算し、負の時は減算することで、電流量の
絶対値の加算値|を得る。
Im=N
〓k=o
|In-k| ……(26)
27は電圧量Vの加減算手段、28は電流微分
量Jの加減算手段であり、各々下記演算を行な
う。
量Jの加減算手段であり、各々下記演算を行な
う。
(27)式において、N
〓k=o
±*(Vn-k)及びN
〓k=o
±*(Jn-k)
は、前記と同様にIn-kが正の時、Vn-kあるいは
Jn-kを加算し、In-kが負の時は減算することを意
味しており、同じくR値の符号を保存するための
処理である。そしてL値、R値は第1図と同様
に、皙式及び(15)式に示した演算手段により演算す
る。
Jn-kを加算し、In-kが負の時は減算することを意
味しており、同じくR値の符号を保存するための
処理である。そしてL値、R値は第1図と同様
に、皙式及び(15)式に示した演算手段により演算す
る。
本実施例によるL値及びR値の演算誤差は、前
記と同様(16)式及び(22)式の定義から下式で与え
られる。
記と同様(16)式及び(22)式の定義から下式で与え
られる。
(28)式と(19)式あるいは(23)式とを比較する
と、例えば時刻tnでの誤差eLn、eRnの係数は次の
関係にある。
と、例えば時刻tnでの誤差eLn、eRnの係数は次の
関係にある。
したがつて誤差eLn、eRnによる影響は更に緩和
することができる。
することができる。
上記各実施例において、第1図に示す符号1
7,18,20,21,22及び第2図に示す符
号24,25,26,27,28の加減算手段
は、時刻tn-k(k=O〜N)の時系列データの演算と
して説明したが、これに限るものでなく、データ
の時間間隔が任意の値であつても良いことは明ら
かである。
7,18,20,21,22及び第2図に示す符
号24,25,26,27,28の加減算手段
は、時刻tn-k(k=O〜N)の時系列データの演算と
して説明したが、これに限るものでなく、データ
の時間間隔が任意の値であつても良いことは明ら
かである。
以上説明した如く、本発明によれば系統の電圧
量v、電流量i及び電流微分量j、インダクタン
ス+L及び抵抗Rの間に成立する関係式v=RiLj
を用いて距離測定を行なう距離継電器において、
異なる時刻tn及びtoにおける前記電圧量vnvo、電
流量ini、o、電流微分量jn、joから電気量injo−jo
jn、invo−iovn及びjnvo−vojnを得、更に前記各電
気量の異なる時刻の複数の加減算値をもとに、L
値を算出し、このL値と前記各電気量v、i、j
の各々異なる時刻の複数の加減算値とからr値ろ
求めて距離測定するよう構成したので、測距性能
の改善がなされると共に、演算負担の軽減がなさ
れた距離継電器を提供できる。
量v、電流量i及び電流微分量j、インダクタン
ス+L及び抵抗Rの間に成立する関係式v=RiLj
を用いて距離測定を行なう距離継電器において、
異なる時刻tn及びtoにおける前記電圧量vnvo、電
流量ini、o、電流微分量jn、joから電気量injo−jo
jn、invo−iovn及びjnvo−vojnを得、更に前記各電
気量の異なる時刻の複数の加減算値をもとに、L
値を算出し、このL値と前記各電気量v、i、j
の各々異なる時刻の複数の加減算値とからr値ろ
求めて距離測定するよう構成したので、測距性能
の改善がなされると共に、演算負担の軽減がなさ
れた距離継電器を提供できる。
第1図は本発明による距離継電気の−実施例を
説明する機能ブロツク図、第2図は本発明による
他の実施例の機能ブロツク図、第3図は一般的な
距離継電器のハードウエア構成図、第4図は従来
方式による距離継電器の機能ブロツク図である。 1……送電線、2……変成器、3……変流器、
4,5……入力変換器、6……A/D変換回路、
7……演算処理部、8……微分演算手段、9……
電流演算手段、10……電圧演算手段、11……
分母値演算手段、12,13……分子値演算手
段、14,19……L値演算手段、15,23…
…R値演算手段、16……リレー動作判定部、1
7,18,20,21,22,24,25,2
6,27,28……加減算手段。
説明する機能ブロツク図、第2図は本発明による
他の実施例の機能ブロツク図、第3図は一般的な
距離継電器のハードウエア構成図、第4図は従来
方式による距離継電器の機能ブロツク図である。 1……送電線、2……変成器、3……変流器、
4,5……入力変換器、6……A/D変換回路、
7……演算処理部、8……微分演算手段、9……
電流演算手段、10……電圧演算手段、11……
分母値演算手段、12,13……分子値演算手
段、14,19……L値演算手段、15,23…
…R値演算手段、16……リレー動作判定部、1
7,18,20,21,22,24,25,2
6,27,28……加減算手段。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 電力系統の電圧信号及び電流信号を入力し、
電圧量v、電流量i及び電流微分量jを得て、前
記各電気量と電力系統のインダクタンスL、抵抗
Rとの間に成立する関係式v=Ri+Ljを用いて距
離測定を行なう距離継電器において、異なる時刻
tn及びtoにおける前記電圧量vn、vo、電流量in、
io、電流微分量jn、joから電気量jnjo−jojnを得る
第1の手段と、電気量jnvo−jovnを得る第2の手
段と、時刻tn及びtoの少なくとも一方が異なる時
刻における前記第1の手段からの複数の出力の加
減算値を得る第3の手段と、前記第1の手段から
の複数の出力と同時刻における第2の手段からの
複数の出力の加減算値を得る第4の手段と、前記
第3の手段からの出力と第4の手段からの出力と
の除算によりインダクダンスLを求める第5の手
段と、異なる時刻における前記電流量iの複数の
加減算値を求める第6の手段と、前記電流量iと
同時刻における前記電圧量vの複数の加減算値を
求める第8の手段と、前記第5の手段からの出力
と第8の手段からの出力との乗算値を第7の手段
からの出力から減算し、かつこの減算結果と第6
の手段からの出力との比を求める第9の手段とを
備えたことを特徴とする距離継電器。 2 第3の手段、第4の手段、第6の手段、第7
の手段及び第8の手段は、夫々が各複数の出力の
加算値を得るものであることを特徴とする特許請
求の範囲第1項記載の距離継電器。 3 第3の手段は第1の手段からの複数の出力の
絶対値の加算値を得、第4の手段は第1の手段か
らの出力が正の時は加算し負の時は減算して夫夫
の演算手段を得、第7の手段及び第8の手段は電
流量iが正の時は各電気量v及び電気量を加算し
負の時は減算すると共に、第6の手段は電流量i
の絶対値の加算値を得るものであることを特徴と
する特許請求の範囲第1項記載の距離継電器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15748085A JPS6218918A (ja) | 1985-07-17 | 1985-07-17 | 距離継電器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15748085A JPS6218918A (ja) | 1985-07-17 | 1985-07-17 | 距離継電器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6218918A JPS6218918A (ja) | 1987-01-27 |
JPH0528055B2 true JPH0528055B2 (ja) | 1993-04-23 |
Family
ID=15650596
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15748085A Granted JPS6218918A (ja) | 1985-07-17 | 1985-07-17 | 距離継電器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6218918A (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5936225A (ja) * | 1982-08-24 | 1984-02-28 | Seiko Epson Corp | 液晶表示体装置及びその製造方法 |
JP2582113B2 (ja) * | 1988-03-08 | 1997-02-19 | 株式会社日立製作所 | 距離測定方式 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60157479A (ja) * | 1984-01-26 | 1985-08-17 | 三菱電機株式会社 | エレベ−タの監視装置 |
-
1985
- 1985-07-17 JP JP15748085A patent/JPS6218918A/ja active Granted
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60157479A (ja) * | 1984-01-26 | 1985-08-17 | 三菱電機株式会社 | エレベ−タの監視装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6218918A (ja) | 1987-01-27 |
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Legal Events
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---|---|---|---|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
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S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
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