JPH05280226A - 寒冷地向け屋根の落雪氷結防止方法及びその装置並びにその方法と装置に使用する排水流路または雨樋 - Google Patents
寒冷地向け屋根の落雪氷結防止方法及びその装置並びにその方法と装置に使用する排水流路または雨樋Info
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- JPH05280226A JPH05280226A JP7753792A JP7753792A JPH05280226A JP H05280226 A JPH05280226 A JP H05280226A JP 7753792 A JP7753792 A JP 7753792A JP 7753792 A JP7753792 A JP 7753792A JP H05280226 A JPH05280226 A JP H05280226A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】屋根上の融雪水を氷結させずに排水して氷堤を
生成しない寒冷地向け屋根の落雪氷結防止方法及びその
装置を提供する。 【構成】屋根Ｂ全域に設けた雪止金具１で屋根Ｂ上の降
雪を落下不能に支持しつつ、軒先に沿って配設され且つ
屋根Ｂに連接する部分を開放した外気遮断型の排水流路
２で上記屋根上の融雪水を受水させて排水させ、外気温
を感知する感知手段３と排水流路２内及び軒先近傍の屋
根Ｂ部分に装着され上記感知手段３に連係した加熱制御
手段４とを備えて、融雪水の氷結外気温度を前記感知手
段３が感知した際に加熱制御手段４を作動させて融雪水
に自動的に与熱する。
生成しない寒冷地向け屋根の落雪氷結防止方法及びその
装置を提供する。 【構成】屋根Ｂ全域に設けた雪止金具１で屋根Ｂ上の降
雪を落下不能に支持しつつ、軒先に沿って配設され且つ
屋根Ｂに連接する部分を開放した外気遮断型の排水流路
２で上記屋根上の融雪水を受水させて排水させ、外気温
を感知する感知手段３と排水流路２内及び軒先近傍の屋
根Ｂ部分に装着され上記感知手段３に連係した加熱制御
手段４とを備えて、融雪水の氷結外気温度を前記感知手
段３が感知した際に加熱制御手段４を作動させて融雪水
に自動的に与熱する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、寒冷地向け屋根の落雪
氷結防止方法及びその装置に関するものである。
氷結防止方法及びその装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】北海道等寒冷地では、屋根の融雪水が氷
結して、厚く氷堤状に成長したり、ツララとなって軒先
に垂れ下がって、軒先の損壊事故、すがもり（水が天井
等とからシミでること）現象や、落雪、落氷等による人
身事故等を多発する社会問題が大きな問題になってい
る。ところで、ツララや落雪の落下、すがもり現象を防
止する装置として実公昭58-56269号公報のものが既に知
られている。この先行技術は、軒先に沿って氷堤形成用
の雪止金具を複数個併設し、軒先より突出させた氷堤融
解用の発熱棒をむね方向に向けて延設して構成してな
り、融雪水を軒先からせり出した発熱棒部分で氷結させ
ずすがもり現象の発生を防止する。
結して、厚く氷堤状に成長したり、ツララとなって軒先
に垂れ下がって、軒先の損壊事故、すがもり（水が天井
等とからシミでること）現象や、落雪、落氷等による人
身事故等を多発する社会問題が大きな問題になってい
る。ところで、ツララや落雪の落下、すがもり現象を防
止する装置として実公昭58-56269号公報のものが既に知
られている。この先行技術は、軒先に沿って氷堤形成用
の雪止金具を複数個併設し、軒先より突出させた氷堤融
解用の発熱棒をむね方向に向けて延設して構成してな
り、融雪水を軒先からせり出した発熱棒部分で氷結させ
ずすがもり現象の発生を防止する。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記する先行
技術では軒先部分の発熱棒部分に自然の作用を利用して
氷堤を形成する装置であるため、近辺を走行する車等の
震動や家屋の振動（ドア、窓の開閉等）等で、上記氷堤
にクラック等が生成されて欠落する虞れがある。
技術では軒先部分の発熱棒部分に自然の作用を利用して
氷堤を形成する装置であるため、近辺を走行する車等の
震動や家屋の振動（ドア、窓の開閉等）等で、上記氷堤
にクラック等が生成されて欠落する虞れがある。
【０００４】本発明は、従来事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とする処は、屋根上の融雪水を氷結させず
に排水する寒冷地向け屋根の落雪氷結防止方法及びその
装置を提供することにある。
で、その目的とする処は、屋根上の融雪水を氷結させず
に排水する寒冷地向け屋根の落雪氷結防止方法及びその
装置を提供することにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】上記技術的手段によれ
ば、請求項１については屋根全域に設けた雪止金具で屋
根上の降雪を落下不能に支持しつつ、軒先全長に沿って
配設され且つ屋根に連接する部分を開放した外気遮断型
の排水流路で上記屋根上の融雪水を受水させて排水さ
せ、外気温を感知する感知手段と排水流路内及び軒先近
傍の屋根部分に装着され上記感知手段に連係した加熱制
御手段とを備えて、融雪水の氷結外気温度を前記感知手
段が感知した際に加熱制御手段を作動させて融雪水に自
動的に与熱することを要旨とする。請求項２については
屋根全域に設けた雪止金具と、軒先に設けられ且つ屋根
に連接する部分を屋根上と連通させると共に上部を開閉
可能に被蓋した外気遮断型の雨樋と、外気温を感知する
感知手段と、上記雨樋、軒先近傍の屋根部分に装着した
加熱制御手段とを備え、該加熱制御手段は上記雨樋内、
軒先近傍の屋根部分に与熱する発熱体と、その発熱体及
び上記感知手段に連係され融雪水の氷結外気温度を上記
感知手段が感知すると発熱体を自動的に作動させる与熱
制御部とで構成したことを要旨とする。請求項３につい
ては請求項１または２記載の排水流路または雨樋が、い
ずれも蓋体で開閉可能とした外気遮断型に構成してある
ことを要旨とする。尚、融雪水の氷結外気温度は−３度
乃至−７度程度である。
ば、請求項１については屋根全域に設けた雪止金具で屋
根上の降雪を落下不能に支持しつつ、軒先全長に沿って
配設され且つ屋根に連接する部分を開放した外気遮断型
の排水流路で上記屋根上の融雪水を受水させて排水さ
せ、外気温を感知する感知手段と排水流路内及び軒先近
傍の屋根部分に装着され上記感知手段に連係した加熱制
御手段とを備えて、融雪水の氷結外気温度を前記感知手
段が感知した際に加熱制御手段を作動させて融雪水に自
動的に与熱することを要旨とする。請求項２については
屋根全域に設けた雪止金具と、軒先に設けられ且つ屋根
に連接する部分を屋根上と連通させると共に上部を開閉
可能に被蓋した外気遮断型の雨樋と、外気温を感知する
感知手段と、上記雨樋、軒先近傍の屋根部分に装着した
加熱制御手段とを備え、該加熱制御手段は上記雨樋内、
軒先近傍の屋根部分に与熱する発熱体と、その発熱体及
び上記感知手段に連係され融雪水の氷結外気温度を上記
感知手段が感知すると発熱体を自動的に作動させる与熱
制御部とで構成したことを要旨とする。請求項３につい
ては請求項１または２記載の排水流路または雨樋が、い
ずれも蓋体で開閉可能とした外気遮断型に構成してある
ことを要旨とする。尚、融雪水の氷結外気温度は−３度
乃至−７度程度である。
【０００６】
【作用】上記技術的手段によれば、雪止金具が屋根上か
らの地上、排水通路（雨樋）上への積雪の落雪を防止
し、融雪水の氷結外気温度を感知手段で感知した際、同
感知手段に連係する加熱制御手段で氷結しそうな軒先近
傍の積雪に保持される融雪水に与熱して同融雪水の氷結
を回避し、且つ同様に与熱される排水通路（雨樋）から
速やかに排水する。蓋体を開放することで雨樋として使
用させる。
らの地上、排水通路（雨樋）上への積雪の落雪を防止
し、融雪水の氷結外気温度を感知手段で感知した際、同
感知手段に連係する加熱制御手段で氷結しそうな軒先近
傍の積雪に保持される融雪水に与熱して同融雪水の氷結
を回避し、且つ同様に与熱される排水通路（雨樋）から
速やかに排水する。蓋体を開放することで雨樋として使
用させる。
【０００７】
【発明の効果】本発明は以上のように、融雪水を氷結す
ることなく排水する氷結防止機能及び雪落防止機能を備
えた方法及び装置であるから、車の震動や家屋の振動で
落下する虞れがある氷結を全く形成せず、屋根からの落
雪もない優れた安全性を具備できる。また、請求項２で
は、雨樋を利用していながら与熱（加熱）される構造に
なっているため、積雪や氷結による雨樋の損壊、破損を
防止することができる。従って、積雪時期以外に専ら必
要となる雨樋を耐久性を損なうことなく積雪時期にも使
用でき、便利である。しかも、雨樋は、蓋体で開閉可能
とした単純な構造であるから、蓋体を単に取り外すだけ
で積雪時期以外に使用する雨樋として使用でき、便利で
ある。
ることなく排水する氷結防止機能及び雪落防止機能を備
えた方法及び装置であるから、車の震動や家屋の振動で
落下する虞れがある氷結を全く形成せず、屋根からの落
雪もない優れた安全性を具備できる。また、請求項２で
は、雨樋を利用していながら与熱（加熱）される構造に
なっているため、積雪や氷結による雨樋の損壊、破損を
防止することができる。従って、積雪時期以外に専ら必
要となる雨樋を耐久性を損なうことなく積雪時期にも使
用でき、便利である。しかも、雨樋は、蓋体で開閉可能
とした単純な構造であるから、蓋体を単に取り外すだけ
で積雪時期以外に使用する雨樋として使用でき、便利で
ある。
【０００８】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図１及び図２は、本発明寒冷地向け屋根の落雪氷
結防止方法及びその装置並びにその方法と装置に使用す
る排水流路または雨樋の実施例を示し、本実施例ではそ
の方法を装置と共に説明する。
する。図１及び図２は、本発明寒冷地向け屋根の落雪氷
結防止方法及びその装置並びにその方法と装置に使用す
る排水流路または雨樋の実施例を示し、本実施例ではそ
の方法を装置と共に説明する。
【０００９】落雪氷結防止装置Ａは、屋根Ｂ全域に設け
られた雪止金具１と、軒先に設けられ且つ屋根Ｂに連接
する部分を屋根Ｂ上と連通すると共に上部を開閉可能に
被蓋した外気遮断型の雨樋（排水流路）２と、外気温を
感知する感知手段３と、上記雨樋２、軒先近傍の屋根Ｂ
部分に装着した加熱制御手段４とを備えている。
られた雪止金具１と、軒先に設けられ且つ屋根Ｂに連接
する部分を屋根Ｂ上と連通すると共に上部を開閉可能に
被蓋した外気遮断型の雨樋（排水流路）２と、外気温を
感知する感知手段３と、上記雨樋２、軒先近傍の屋根Ｂ
部分に装着した加熱制御手段４とを備えている。
【００１０】屋根Ｂは、トタン葺きされたものを示して
おり、各トタン板ははぜ部ｂで接合している。
おり、各トタン板ははぜ部ｂで接合している。
【００１１】雪止金具１は、図２に示すように、上記各
はぜ部ｂ…に長さ方向に沿って適宜間隔毎にはぜ用取付
具１ａをボルト・ナット１ａ’で取着すると共に該はぜ
用取付具１ａの側面部に、Ｌ型ブラケット１ｂを上記ボ
ルト・ナット１ａ’による共締めで取着し、且つそのＬ
型ブラケット１ｂにボルト・ナット１ａ’で雪受け板１
ｃをはぜ部ｂと直交状に取着して構成されている。ま
た、本実施例では、図２に示すように最下段のはぜ用取
付具１ａの側面部にボルト・ナット１ａ’で屋根Ｂ軒先
上に配設した平面視逆向きコ型で所望高さの落雪防止枠
板１ｅを取着し、該落雪防止枠板１ｅの前板部１ｅ’上
端の折曲縁１ｅ”部分に、下位から２段目のはぜ用取付
具１ａにボルト・ナット１ａ’で一端を取着した支持腕
１ｄの他端を引っ掛けて、屋根Ｂ上からの落雪が上記落
雪防止枠板１ｅで確実に防止できるようになっている。
はぜ部ｂ…に長さ方向に沿って適宜間隔毎にはぜ用取付
具１ａをボルト・ナット１ａ’で取着すると共に該はぜ
用取付具１ａの側面部に、Ｌ型ブラケット１ｂを上記ボ
ルト・ナット１ａ’による共締めで取着し、且つそのＬ
型ブラケット１ｂにボルト・ナット１ａ’で雪受け板１
ｃをはぜ部ｂと直交状に取着して構成されている。ま
た、本実施例では、図２に示すように最下段のはぜ用取
付具１ａの側面部にボルト・ナット１ａ’で屋根Ｂ軒先
上に配設した平面視逆向きコ型で所望高さの落雪防止枠
板１ｅを取着し、該落雪防止枠板１ｅの前板部１ｅ’上
端の折曲縁１ｅ”部分に、下位から２段目のはぜ用取付
具１ａにボルト・ナット１ａ’で一端を取着した支持腕
１ｄの他端を引っ掛けて、屋根Ｂ上からの落雪が上記落
雪防止枠板１ｅで確実に防止できるようになっている。
【００１２】外気遮断型の雨樋（排水流路）２は、図２
に示すように上記落雪防止枠板１ｅの前板部１ｅ’と一
体化されて軒先に沿うように固定され、両側面を除く上
部所定範囲全長を開放した樋状物２ａのその開放縁両縁
に掛合爪２ｂ’、２ｂ’を折曲形成し、その掛合爪２
ｂ’、２ｂ’に気密状に蓋体２ｂを掛合して開放部を必
要に応じて外気から遮断するように構成すると共に、屋
根Ｂの軒先に連接する部分を全長に後述する融雪水の流
入口２ｃを開設し、且つ樋状物２ａの下半部所望位置に
外気と遮断するように下端を地中に埋設した排水用縦管
２ｄを連通状に接続して同融雪水を排水するようにして
ある。また、雨樋（排水通路）２は、軒先端に強固に固
着して、落雪防止枠板１ｅに対して無関係な構造にして
も構わない。
に示すように上記落雪防止枠板１ｅの前板部１ｅ’と一
体化されて軒先に沿うように固定され、両側面を除く上
部所定範囲全長を開放した樋状物２ａのその開放縁両縁
に掛合爪２ｂ’、２ｂ’を折曲形成し、その掛合爪２
ｂ’、２ｂ’に気密状に蓋体２ｂを掛合して開放部を必
要に応じて外気から遮断するように構成すると共に、屋
根Ｂの軒先に連接する部分を全長に後述する融雪水の流
入口２ｃを開設し、且つ樋状物２ａの下半部所望位置に
外気と遮断するように下端を地中に埋設した排水用縦管
２ｄを連通状に接続して同融雪水を排水するようにして
ある。また、雨樋（排水通路）２は、軒先端に強固に固
着して、落雪防止枠板１ｅに対して無関係な構造にして
も構わない。
【００１３】感知手段３は、外気温を感知する温度セン
サーであり、図２に示すように樋状物２ａの裏側と軒先
との間の隙間を利用して配設してある。
サーであり、図２に示すように樋状物２ａの裏側と軒先
との間の隙間を利用して配設してある。
【００１４】加熱制御手段４は、上記雨樋２内、軒先近
傍の屋根Ｂ部分に与熱する発熱体４ａと、その発熱体４
ａ及び上記感知手段３に連係され融雪水の氷結外気温度
を上記感知手段３が感知すると発熱体４ａを自動的に作
動させて融雪水を与熱する与熱制御部４ｂとからなら構
成されている。
傍の屋根Ｂ部分に与熱する発熱体４ａと、その発熱体４
ａ及び上記感知手段３に連係され融雪水の氷結外気温度
を上記感知手段３が感知すると発熱体４ａを自動的に作
動させて融雪水を与熱する与熱制御部４ｂとからなら構
成されている。
【００１５】発熱体４ａは、前記樋状物２ａ全長及び排
水用縦管２ｂ全長に渡って防水処理した低容量の加熱線
４ａ’を配線すると共に軒先近傍の屋根Ｂ部分上に適宜
間隔をおいて発熱棒４ａ”を配備して構成され、発熱棒
４ａ”は図示するように前記雪受け板１ｃに貫通状に取
着してある。符号５は電線管である。尚、発熱棒４ａ”
は実公昭58-56269号公報が開示している発熱棒と同じ構
成である。
水用縦管２ｂ全長に渡って防水処理した低容量の加熱線
４ａ’を配線すると共に軒先近傍の屋根Ｂ部分上に適宜
間隔をおいて発熱棒４ａ”を配備して構成され、発熱棒
４ａ”は図示するように前記雪受け板１ｃに貫通状に取
着してある。符号５は電線管である。尚、発熱棒４ａ”
は実公昭58-56269号公報が開示している発熱棒と同じ構
成である。
【００１６】与熱制御部４ｂは、前記感知手段３が融雪
水の氷結外気温度（−３度乃至−７度）を感知すると発
熱体４ａを作動させて融雪水に与熱させるコントローラ
ー（図示せず）、その発熱体４ａのサーモスタット（図
示せず）、発熱体４ａの作動時間を融雪水が氷結しない
ように制御するタイマー回路（図示せず）等で構成さ
れ、一括して家屋の外壁に配設した制御ボックス４ｂ’
内に内蔵してある。
水の氷結外気温度（−３度乃至−７度）を感知すると発
熱体４ａを作動させて融雪水に与熱させるコントローラ
ー（図示せず）、その発熱体４ａのサーモスタット（図
示せず）、発熱体４ａの作動時間を融雪水が氷結しない
ように制御するタイマー回路（図示せず）等で構成さ
れ、一括して家屋の外壁に配設した制御ボックス４ｂ’
内に内蔵してある。
【００１７】次に、水の氷結プロセスを簡単に説明する
と、外気温が−１０度前後では、氷堤は生成されず、勿
論ツララも生成されない。これは雪を踏んだ際、結晶の
摩擦音が聞こえ、雪が融雪しないことからも理解でき
る。一方、外気温度が−３度乃至−７度程度まで昇温す
ると、屋根Ｂに積もった積雪の深さによって寒気で遮断
された屋根Ｂ近傍の雪が天井裏の家庭暖気で融され、そ
の融雪水が軒先部分で外気に接触して氷結する。これが
氷結外気温度であり、放置しておくと軒先の損壊や人身
事故、すがもり現象等の原因になる厚い氷堤、ツララを
生成してしまう。
と、外気温が−１０度前後では、氷堤は生成されず、勿
論ツララも生成されない。これは雪を踏んだ際、結晶の
摩擦音が聞こえ、雪が融雪しないことからも理解でき
る。一方、外気温度が−３度乃至−７度程度まで昇温す
ると、屋根Ｂに積もった積雪の深さによって寒気で遮断
された屋根Ｂ近傍の雪が天井裏の家庭暖気で融され、そ
の融雪水が軒先部分で外気に接触して氷結する。これが
氷結外気温度であり、放置しておくと軒先の損壊や人身
事故、すがもり現象等の原因になる厚い氷堤、ツララを
生成してしまう。
【００１８】次に本実施例寒冷地向け屋根の落雪氷結防
止装置の作用を説明する。感知手段３が外気温度−３度
乃至−７度を感知すると、前記与熱制御部４ｂの出力信
号で、発熱体４ａ（樋状物２ａ全長及び排水用縦管２ｂ
全長に渡って配線された低容量の加熱線４ａ’と軒先近
傍の屋根Ｂ部分上に適宜間隔をおいて設けられた発熱棒
４ａ”）が作動して軒先近傍の積雪内に保水されている
融雪水に与熱（加熱）する。その与熱（加熱）は、屋根
Ｂ上の積雪を融かすほど高熱量ではなく、氷結を阻止す
るだけの低熱量をもって発熱体４ａを間欠的に所定時間
作動させるように設定されているタイマー回路（図示せ
ず）で自動制御してあるため、融雪水は氷結せず、水の
状態で流水口２ｃから雨樋２に流水し、雨樋２内でも氷
結することなく排水される。尚、発熱体４ａの間欠作動
時間は、屋根Ｂの面積等の諸条件や地域別で微妙に異な
る氷結外気温度に適応するように人為的に設定できるよ
うになっている。
止装置の作用を説明する。感知手段３が外気温度−３度
乃至−７度を感知すると、前記与熱制御部４ｂの出力信
号で、発熱体４ａ（樋状物２ａ全長及び排水用縦管２ｂ
全長に渡って配線された低容量の加熱線４ａ’と軒先近
傍の屋根Ｂ部分上に適宜間隔をおいて設けられた発熱棒
４ａ”）が作動して軒先近傍の積雪内に保水されている
融雪水に与熱（加熱）する。その与熱（加熱）は、屋根
Ｂ上の積雪を融かすほど高熱量ではなく、氷結を阻止す
るだけの低熱量をもって発熱体４ａを間欠的に所定時間
作動させるように設定されているタイマー回路（図示せ
ず）で自動制御してあるため、融雪水は氷結せず、水の
状態で流水口２ｃから雨樋２に流水し、雨樋２内でも氷
結することなく排水される。尚、発熱体４ａの間欠作動
時間は、屋根Ｂの面積等の諸条件や地域別で微妙に異な
る氷結外気温度に適応するように人為的に設定できるよ
うになっている。
【００１９】ちなみに、発熱体４ａの熱量が高熱量であ
る場合には、屋根Ｂの積雪が融けて屋根面（鉄板やトタ
ン板）が露出し、露出部先端の雪の中に保持された融雪
水が外気によって氷結して氷堤を生成してしまい、好ま
しくない。
る場合には、屋根Ｂの積雪が融けて屋根面（鉄板やトタ
ン板）が露出し、露出部先端の雪の中に保持された融雪
水が外気によって氷結して氷堤を生成してしまい、好ま
しくない。
【００２０】また、落雪氷結防止装置Ａを、屋根Ｂ全域
に設けられた雪止金具１と、軒先に設けられ且つ屋根Ｂ
に連接する部分を屋根Ｂ上と連通すると共に上部を開閉
可能に被蓋した外気遮断型の雨樋（排水流路）２と、外
気温を感知する感知手段３と、上記雨樋２、軒先近傍の
屋根Ｂ部分に装着した発熱体４ａ及びタイマー手段（図
示せず）からなる加熱制御手段４とで構成しても構わな
い。この場合には、感知手段３が外気温度−３度乃至−
７度を感知すると、その感知が継続している期間（時
間）中、前記タイマー手段（図示せず）を介して発熱体
４ａ（樋状物２ａ全長及び排水用縦管２ｂ全長に渡って
配線された低容量の加熱線４ａ’と軒先近傍の屋根Ｂ部
分上に適宜間隔をおいて設けられた発熱棒４ａ”）が所
定時間宛所定時間作動し続けて、軒先近傍の積雪内に保
水されている融雪水に与熱（加熱）するようにして、融
雪水を氷結させず、水の状態で流水口２ｃから雨樋２に
流水し、且つ雨樋２内でも氷結させることなく排水す
る。
に設けられた雪止金具１と、軒先に設けられ且つ屋根Ｂ
に連接する部分を屋根Ｂ上と連通すると共に上部を開閉
可能に被蓋した外気遮断型の雨樋（排水流路）２と、外
気温を感知する感知手段３と、上記雨樋２、軒先近傍の
屋根Ｂ部分に装着した発熱体４ａ及びタイマー手段（図
示せず）からなる加熱制御手段４とで構成しても構わな
い。この場合には、感知手段３が外気温度−３度乃至−
７度を感知すると、その感知が継続している期間（時
間）中、前記タイマー手段（図示せず）を介して発熱体
４ａ（樋状物２ａ全長及び排水用縦管２ｂ全長に渡って
配線された低容量の加熱線４ａ’と軒先近傍の屋根Ｂ部
分上に適宜間隔をおいて設けられた発熱棒４ａ”）が所
定時間宛所定時間作動し続けて、軒先近傍の積雪内に保
水されている融雪水に与熱（加熱）するようにして、融
雪水を氷結させず、水の状態で流水口２ｃから雨樋２に
流水し、且つ雨樋２内でも氷結させることなく排水す
る。
【００２１】本実施例寒冷地向け屋根の落雪氷結防止装
置の特長は、雪止金具１が、各はぜ部ｂ…に対して直交
状に取着される雪受け板１ｃの他に、屋根Ｂ軒先上に配
設した平面視逆向きコ型で所望高さの落雪防止枠板１ｅ
を有することから、落雪をより確実に防止できること、
雨樋（排水通路）２が軒先端に固着されている場合に、
雨樋（排水流路）２に関係なく、ボルト・ナット１ａ’
の締結を解除するだけで落雪防止板枠１ｅを含む雪止金
具１が容易に取り外せることである。
置の特長は、雪止金具１が、各はぜ部ｂ…に対して直交
状に取着される雪受け板１ｃの他に、屋根Ｂ軒先上に配
設した平面視逆向きコ型で所望高さの落雪防止枠板１ｅ
を有することから、落雪をより確実に防止できること、
雨樋（排水通路）２が軒先端に固着されている場合に、
雨樋（排水流路）２に関係なく、ボルト・ナット１ａ’
の締結を解除するだけで落雪防止板枠１ｅを含む雪止金
具１が容易に取り外せることである。
【図１】本実施例寒冷地向け屋根の落雪氷結防止装置の
要部の斜視図である。
要部の斜視図である。
【図２】図１の拡大縦断面図。
１ ：雪止金具 Ｂ ：屋根 ２ ：排水流路（雨樋） ３ ：感知手段 ４ ：加熱制御手段 Ａ ：落雪氷結防止装置 ２ｂ：蓋体
Claims (3)
- 【請求項１】 屋根全域に設けた雪止金具で屋根上の降
雪を落下不能に支持しつつ、軒先全長に沿って配設され
且つ屋根に連接する部分を開放した外気遮断型の排水流
路で上記屋根上の融雪水を受水させて排水させ、外気温
を感知する感知手段と排水流路内及び軒先近傍の屋根部
分に装着され上記感知手段に連係した加熱制御手段とを
備えて、融雪水の氷結外気温度を前記感知手段が感知し
た際に加熱制御手段を作動させて融雪水に自動的に与熱
することを特徴とする寒冷地向け屋根の落雪氷結防止工
法。 - 【請求項２】 屋根全域に設けた雪止金具と、軒先に設
けられ且つ屋根に連接する部分を屋根上と連通させると
共に上部を開閉可能に被蓋した外気遮断型の雨樋と、外
気温を感知する感知手段と、上記雨樋、軒先近傍の屋根
部分に装着した加熱制御手段とを備え、該加熱制御手段
は上記雨樋内、軒先近傍の屋根部分に与熱する発熱体
と、その発熱体及び上記感知手段に連係され融雪水の氷
結外気温度を上記感知手段が感知すると発熱体を自動的
に作動させる与熱制御部とで構成したことを特徴とする
寒冷地向け屋根の落雪氷結防止装置。 - 【請求項３】 排水流路または雨樋が、いずれも蓋体で
開閉可能とした外気遮断型に構成してあることを特徴と
する上記請求項１または２記載のその方法と装置に使用
する排水流路または雨樋。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4077537A JP2966998B2 (ja) | 1992-03-31 | 1992-03-31 | 寒冷地向け屋根の氷結防止方法及びその装置並びにその方法と装置に使用する排水流路または雨樋 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4077537A JP2966998B2 (ja) | 1992-03-31 | 1992-03-31 | 寒冷地向け屋根の氷結防止方法及びその装置並びにその方法と装置に使用する排水流路または雨樋 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05280226A true JPH05280226A (ja) | 1993-10-26 |
| JP2966998B2 JP2966998B2 (ja) | 1999-10-25 |
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ID=13636746
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4077537A Expired - Fee Related JP2966998B2 (ja) | 1992-03-31 | 1992-03-31 | 寒冷地向け屋根の氷結防止方法及びその装置並びにその方法と装置に使用する排水流路または雨樋 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2966998B2 (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100491962B1 (ko) * | 2004-12-23 | 2005-05-30 | 주식회사 정림건축종합건축사사무소 | 건축물 배수관 동파 방지용 열송풍 장치 설치 구조 |
| RU2667559C2 (ru) * | 2015-12-11 | 2018-09-21 | Георгий Николаевич Степанчук | Система внешнего водостока с кровли крыши здания |
| RU200151U1 (ru) * | 2019-12-25 | 2020-10-08 | Владимир Алексеевич Вдовухин | Водосточное сооружение крыши здания |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US10954674B2 (en) | 2018-05-08 | 2021-03-23 | Gregory A. Header | Heated snow guard |
| US10612243B2 (en) | 2018-05-08 | 2020-04-07 | Gregory A Header | Heated snow guard |
Citations (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6275129U (ja) * | 1985-10-30 | 1987-05-14 | ||
| JPS63165051U (ja) * | 1987-04-16 | 1988-10-27 | ||
| JPH01271586A (ja) * | 1988-04-25 | 1989-10-30 | Kita Nippon Electric Cable Co Ltd | スガ漏り防止自動制御装置 |
-
1992
- 1992-03-31 JP JP4077537A patent/JP2966998B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6275129U (ja) * | 1985-10-30 | 1987-05-14 | ||
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Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2966998B2 (ja) | 1999-10-25 |
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