JPH0642122A - 屋根融雪装置 - Google Patents

屋根融雪装置

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JPH0642122A
JPH0642122A JP21646492A JP21646492A JPH0642122A JP H0642122 A JPH0642122 A JP H0642122A JP 21646492 A JP21646492 A JP 21646492A JP 21646492 A JP21646492 A JP 21646492A JP H0642122 A JPH0642122 A JP H0642122A
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JP
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roof
eaves
snow
heat
tip
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JP21646492A
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English (en)
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Shinichi Saito
新一 斎藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 設備費や運転コストも安く極めて経済的で、
しかも氷の成長とダムの形成を防止して、大部分の融雪
水を空中に導いてスガモレを防止し、屋根の雪を速く沈
ませることができると共に、軒先の先端でくびれたツラ
ラを積極的に形成させて雪崩による危険を少なくするも
のである。 【構成】 屋根1と建物壁面10の延長線とが交わる部分
の近傍の屋根1の上部から軒先7に向かって、電熱線14
を傾斜して配置して、少なくともその先端側を軒先に接
触させると共に先端部を空中に突出させて取付け、この
電熱線14を軒先7に直交して所定の間隔で複数本取付け
ると共に、前記電熱線14に給電線19を接続し、屋根7に
接触している雪2が融けて流れ出る融雪水6を凍らせな
いで、空中に導く穴20を確保するようにしたものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は微少電力を供給するか、
又は電力を使用せずに屋根に積もった雪によるスガモレ
現象を防止する屋根融雪装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に雪国では、屋根に積もった雪が屋
根裏の熱や太陽熱により少しずつ融けて屋根を流下し、
軒先側の雪にしみ込んでシャーベット状になった状態で
夜間に気温が低下すると凍結して氷になり、また日中に
雪が融けることを繰り返して温度が低い屋根の軒先側に
氷が次第に成長して行くことがある。
【0003】この氷が軒先側から成長して行く過程を観
察すると、図9に示すように屋根1に雪2が積もった状
態で、室内3の炊事や暖房から発生した暖気4が上昇し
て屋根裏5に溜って屋根1を内側から暖める。屋根1が
暖められると、この表面と接触する雪2が加熱されて融
ける。この融雪水6の温度は通常2〜4℃程度で、屋根
1の傾斜に沿って暖められながら軒先7側に流下する。
軒先6は室内3の暖気4が伝達されず大気に露出してい
るので温度が低く、ここの雪2はパウダー状になってい
る。この軒先7側のパウダー状の雪2に、上方から流下
してきた融雪水6が吸収されてシャーベット状になる。
この雪2と融雪水6が混在したシャーベット8の温度が
2℃以下の場合には、融雪水6は流れ出さず軒先7に保
持されて上部は水平の状態となる。またこのシャーベッ
ト8の厚さが約2cm以上になると、融雪水6が保持し切
れずに雫になって軒先7から落ちる。
【0004】夜間、気温が下がって零下になると、この
シャーベット8が凍結して図10に示すように氷9になる
が、この氷9が一旦できると平均気温がプラスになる季
節まで融けない。この状態で更に屋根裏5の暖気4や日
中の太陽熱によって融けた融雪水6が屋根1を流下して
きて氷9の上に溜り、この氷9の上面に沿って横に流れ
る過程で冷やされ、更に夜間にまた冷やされて凍結して
次第に氷9が断面三角形状に厚く成長して行く。
【0005】この氷9の成長が、屋根1の軒先7と建物
の壁面10の延長線が交わる部分の近傍まで水平に成長し
てくると、この上は屋根裏5からの熱が伝達されるため
氷9はこれ以上成長しない。ここでは屋根1を流下して
きた融雪水6が、屋根裏5からの熱によって加熱され、
氷9の上面と屋根1の交差部分に融雪水6が溜ったダム
12が形成される。この状態で更に屋根1の上部から融雪
水6が流れて来ると、ダム12から溢れた融雪水6の一部
は氷9の上面に沿って横に流れるが、大部分はトタン板
や瓦など葺き物の継ぎ目を通って屋根裏5の内側に浸入
してくる。
【0006】屋根裏5の軒先7側に侵入した融雪水6は
ここで凍結して氷9になるが、この氷9が更に成長して
くると、浸入してきた融雪水6は壁の隙間11に流れてツ
ララ13になり、更に室内の暖気4に加熱されて融雪水6
は凍結せずに室内3に染み出てくる。このスガモレ現象
は、雪2が融けてこれが凍結し氷9が屋根1の軒先7と
建物の壁面の延長線が交わる部分まで成長してから生じ
ることが判明した。このようなスガモレ現象が発生する
と、柱や内装材などの建材を腐らせて建物の寿命を短く
する問題がある。
【0007】また屋根1に厚く氷9が成長したままの状
態では軒先7に大きな荷重が加わって軒先7が変形する
ことがあり、またこのまま春になって屋根1と接触する
氷9が融けると、大きな氷9の塊が雪崩となって滑落
し、下にいる人に当ったり窓を壊したりして危険であっ
た。
【0008】従来の屋根融雪装置は、このようなスガモ
レ現象の発生のメカニズムに注目せず、単に屋根の雪を
熱で融かして除去することだけが考えられていた。多く
の融雪装置は屋根の全面又は軒先側に、銅管やゴムパイ
プを蛇行して配管し、ボイラーで加熱した温水を銅管や
ゴムパイプに通水して屋根の上に積もった雪を解かす方
法が行なわれている。またこれとは別に面状発熱体を屋
根の下に埋設して、ここに電流を通して抵抗熱により発
熱させて雪を解かす方法も行なわれている。
【0009】しかしながら、これらの装置はスガモレ現
象の原因となる融雪水には何ら注目せずに、単に積った
雪を完全に解かすことだけを考えて、屋根に温水を通水
したり発熱体を埋設した構造であるため、別にボイラー
やポンプを設置する必要があり、施工も面倒で設備費が
極めて高い問題がある。しかもトタンや瓦も加熱するた
めエネルギーロスとなり灯油や電気代などの運転コスト
も高いので、このような融雪装置を取付けている家は雪
国でも少なく余り普及していないのが現状である。
【0010】また従来の屋根融雪装置は、屋根の雪を完
全に融かすことを目的としているため、特に温水を通す
構造の装置は内部を通る温水の熱が高いため温水管の周
囲の雪の中に大きな空洞ができて、管表面と雪との距離
が大きくなって加熱効率が悪くなり、しかも空洞から冷
たい外気が侵入して空洞の内面側が凍結して、エネルギ
ーの消費量の割りに融雪効果が少ないなどの欠点があっ
た。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、屋根の上の
雪を完全に解かすことだけを考えて、装置が複雑で施工
も面倒で設備費や運転コストの高い従来の装置に代わ
り、施工が容易で運転コストも安く、確実にスガモレ現
象を防止できると共に、屋根の雪を速く沈めて雪崩によ
る被害を防止した屋根融雪装置を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
発明は、屋根と建物壁面の延長線とが交わる部分の近傍
の屋根の上部から軒先に向かって、電熱線又は端部に発
熱部を設けたヒートパイプを傾斜して配置して、少なく
ともその先端側を軒先に接触させると共に先端部を空中
に突出させて取付け、この電熱線又はヒートパイプを軒
先に直交して所定の間隔で複数本取付けると共に、前記
電熱線又はヒートパイプの発熱部に給電線を接続したこ
とを特徴とするものである。
【0013】更に請求項2記載の発明は、屋根と建物壁
面の延長線とが交わる部分の近傍の屋根の上部から軒先
に向かって、熱伝導性の金属棒又はヒートパイプを傾斜
して配置して、少なくともその先端側を軒先に接触させ
ると共に先端部を空中に突出させて取付け、この熱伝導
性の金属棒又はヒートパイプを軒先に直交して所定の間
隔で複数本取付けたことを特徴とするものである。
【0014】
【作用】請求項1記載の屋根融雪装置は、屋根に雪が降
ると屋根裏の暖気や太陽熱により少しずつ雪が融けて屋
根を流下してくる。電熱線には微少電流が通電され、ま
たヒートパイプは発熱部に接続して表面が屋根の表面温
度よりやや高くなっている分だけ接触している雪が多く
融かされる。雪が融けると電熱線やヒートパイプとの間
に小さな隙間ができこの部分が細長い穴が形成される
と、後から融けた融雪水は軒先までスムーズに流れる。
この時、軒先の下部側は屋根裏の熱が伝わらないで冷え
ているが、電熱線やヒートパイプがプラスの温度に加熱
されているので穴が確保され、融雪水が軒先に流れ着く
までに温度が下がって凍結するのを防ぐ作用を有すると
ともに、軒先に流れ着いた融雪水をガイドしてこれを空
中に誘い出す作用をなしている。
【0015】このように雪の中に穴が形成されて融雪水
の水はけが良くなるため、氷は余り成長せず、雪の中に
ダムも形成されないのでトタンや瓦の継ぎ目を通って屋
根裏に浸入せずスガモレ現象を確実に防止できる。また
電熱線又はヒートパイプの先端に導かれて来た融雪水は
地上に落ちるが、この時気温が低いとツララになるが、
上端は電熱線又はヒートパイプにより加熱されているの
でここでは余り成長せずにくびれ、ここより下部側が太
く成長する。このためツララを軽く叩くと、くびれた部
分から直に折れて落下させることができ落下した場合の
危険を少なくすることができる。つまり大部分の融雪水
を空中に導いて、軒先の先端でくびれたツララを積極的
に形成させるものである。
【0016】請求項2記載の屋根融雪装置は、気温がプ
ラスの時には空中に出ている熱伝導性の金属棒やヒート
パイプが外気温で温められ、これは長手方向に沿って雪
の内部まで熱が伝達され、金属棒やヒートパイプに接触
している部分の雪を融かして穴を形成する。また気温が
マイナスの時でも、軒先の上部側で金属棒やヒートパイ
プが屋根に接触しているので室内の暖房の影響などによ
り金属棒やヒートパイプが加熱され、この熱が長手方向
に沿って伝達されて融雪水の多くはこの表面を伝わって
流れるため、表面温度は融雪水の温度とほぼ同じになっ
て周囲の雪を融かして細長い穴が形成され、ここを通っ
て融雪水を凍らせないで軒先から空中にスムーズに導い
てスガモレ現象を確実に防止することができる。
【0017】
【実施例】以下本発明を図1ないし図4を参照して詳細
に説明する。このトタンで葺いた屋根1の軒先7と建物
の壁面10の延長線が交わる部分の屋根1の上部から軒先
7に向かって、電熱線14がが傾斜して取付けられ、その
先端側を軒先7に接触させると共に、雨樋16の上をまた
いで先端部を空中に突出させて垂らしてある。この電熱
線14はニクロム線などの抵抗発熱線の外側を、熱伝導性
の良い薄いゴムチューブ18で絶縁被覆したもので、先端
は水の浸入を防止した絶縁処理が施されている。電熱線
14の上部は屋根1の軒先7と建物の壁面10の延長線が交
わる部分の屋根1の上部に固定したアングル材で形成さ
れた雪崩止め突起17に連結されている。このゴムチュー
ブ18で絶縁被覆された電熱線14は、図1に示すように軒
先7に直交して所定の間隔で複数本取り付けられ、各電
熱線14…の上端は給電線19に接続されて図示しない電源
から微少電流を通電するようになっている。
【0018】上記のように発熱電線を取付けるが、トタ
ン屋根1には縦葺きと横葺きがあり、縦葺きの場合はそ
の条数以上の本数、横葺きの場合にはスガモレが起こり
やすいのでこの場合より少し多く取付けるが、縦葺きの
場合には図1に示すようにタルキ15を挟むようにこの両
側に沿って取付けると良い。
【0019】上記屋根融雪装置において図3および図4
に示すように屋根1に雪2が降ると、降った直後の雪2
はパウダー状で多くの隙間がある。屋根1に雪2が積も
っても気温がマイナスでしかも屋根裏5の暖気4の影響
を受けない時は雪2が融けないでそのまま屋根1に積も
る。時間の経過と共に屋根裏5の暖気4や太陽熱により
少しずつ雪2が融けて屋根1を流下してくる。電熱線14
には微少電流が通電され、表面が屋根1の表面温度より
やや高くなっている分だけ接触している雪2が多く融か
される。
【0020】この融雪水6は周辺にあるパウダー状の雪
2に吸収されたり軒先7に向かって流下するが、雪2は
融けると体積が減りその分だけ電熱線14との間に小さな
隙間ができこの部分が細長い穴20となる。こうして雪2
の中に電熱線14に沿って穴20ができると、後から融けた
融雪水6は軒先7までスムーズに流れる。このように屋
根裏5の暖気4で暖められた屋根1の表面で融けた融雪
水6が軒先7の上部側から流れて来ると、軒先7の下部
側は屋根裏5の熱が伝わらないで冷えているが、電熱線
14が微少電流によりプラスの温度に加熱されているので
穴20が確保され、融雪水6が軒先7に流れ着くまでに温
度が下がって凍結するのを防ぐ作用を有するとともに、
軒先7に流れ着いた融雪水6をガイドしてこれを空中に
誘い出す作用をなしている。
【0021】更に電熱線14の先端側を通って空中に導か
れた融雪水6は、電熱線14に接触している雨樋16に流入
する。このように電熱線14の周囲に穴20が形成されて融
雪水6の水はけが良くなるため、氷9は余り成長せず、
雪2の中にダム12も形成されないのでトタンの継ぎ目を
通って屋根裏5に浸入せずスガモレ現象を確実に防止で
きる。
【0022】また雨樋16に流入した融雪水6は冷えて凍
結して氷9となるが、雨樋16内の融雪水6が全部凍る
と、電熱線14に導かれて来た融雪水6は雨樋16から溢れ
て地上に落ちる。この時気温が低いと図3及び図4に示
すようにツララ13となるが、このツララ13の上端は電熱
線14により加熱されているのでここでは余り成長せずに
くびれ、ここより下部側が太く成長する。このためツラ
ラ13を軽く叩くと、くびれた部分から直に折れて落下さ
せることができる。つまり電熱線14を取付けていない従
来の屋根1で形成されるツララ13は図10に示すように軒
先7に接する上部が太く、下側が細くなる逆円錐状とな
るためツララ13が折れて落下した場合の危険が大きい。
【0023】従って上記屋根融雪装置は、雪2を積極的
に融かすのではなく、屋根1に接触している雪2が融け
て流れ出る融雪水6を凍らせないで、空中に導く穴20を
確保するだけの僅かのエネルギーを電熱線14に供給すれ
ばよいので、運転コストは電熱線を埋設した従来装置の
30分の1以下で極めて経済的である。しかも氷9の成長
とダム12の形成を防止して、大部分の融雪水6を空中に
導いて、軒先7の先端でくびれたツララ13を積極的に形
成させるものである。
【0024】図5および図6は本発明の他の実施例を示
すもので、瓦22で葺いた屋根1の軒先7と建物の壁面10
の延長線が交わる部分の屋根1の上部から軒先7に向か
って、熱伝導性の良い薄いゴムチューブなどの絶縁チュ
ーブ18で被覆した電熱線14が傾斜して取付けられ、その
先端側を軒先7に接触させると共に、先端をJ字型に湾
曲させて雨樋16を回して、ハフ板23に沿って取付けた給
電線19に接続されている。また絶縁被覆された電熱線14
の上端は針金24で瓦桟25に縛りつけて固定されている。
この電熱線14は屋根1の軒先7に接触するように取付け
て、電熱線14の熱がなるべく瓦22に吸収されにくいよう
に点接触とするのが望ましい。このようにして電熱線14
は瓦22の中央の谷間に夫々複数本配置する。
【0025】上記屋根融雪装置において屋根1に雪2が
積り、屋根裏5の暖気4の影響を受けて瓦22が加熱され
ると、ここに接触している雪2が少しずつ融けて屋根1
を流下してくる。電熱線14には微少電流が通電され、表
面が屋根1の表面温度よりやや高くなっているので、こ
の周囲の雪2が融けて穴20が形成され、ここを通って融
雪水6が軒先7までスムーズに流れる。
【0026】更に軒先7に流れ着いた融雪水6はJ字形
に湾曲した電熱線14の先端側を通って空中に導かれ、接
触している雨樋16に流入するので融雪水6の水はけが良
くなり、氷9は余り成長せず雪2の中にダム12も形成さ
れないので瓦22の合わせ目を通って屋根裏5に浸入せず
スガモレ現象を確実に防止できる。
【0027】図7はヒートパイプ27を用いた本発明の他
の実施例を示すもので、瓦22で葺いた屋根1の軒先7と
建物の壁面10の延長線が交わる部分の屋根1の上部から
軒先7に向かって、その先端側をJ字形に湾曲させたヒ
ートパイプ27が傾斜して取付けられ、その先端をハフ板
23に取付けた発熱部28に接続している。
【0028】上記屋根融雪装置において、屋根裏5の暖
気4の影響を受けて瓦22が加熱されると、ここに接触し
ている雪2が少しずつ融けて屋根1を流下してくる。発
熱部28には微少電流が通電され加熱され、ここに先端が
接触しているヒートパイプ27により、温度が急速に且つ
均一に伝達され表面が屋根1の表面温度よりやや高くな
る。このためヒートパイプ27の周囲の雪2が融けて細長
い穴20ができ、ここを融けた融雪水6が軒先7までスム
ーズに流れ、更にJ字形に湾曲した電熱線14の先端側を
通って空中に導かれ、接触している雨樋16に流入するよ
うになっている。
【0029】図8は熱伝導性の金属棒29を用いた本発明
の他の実施例を示すもので、表面を絶縁チューブ18で被
覆した熱伝導性の金属棒29を、トタンで葺いた屋根1の
軒先7と建物の壁面10の延長線が交わる部分の屋根1の
上部から軒先7に向かってその先端側を軒先7に接触さ
せると共に先端部を空中に突出させて取付けたものであ
る。この金属棒29としては断面積が大きく表面積の少な
い丸棒が良く、その直径が1cm以上のものが望ましい。
【0030】上記屋根融雪装置において、気温がプラス
の時には空中に出ている熱伝導性の金属棒29が外気温で
温められ、これは断面積が大きく表面積の少ない丸棒で
形成されているので長手方向に沿って雪2の内部まで熱
が伝達され、金属棒29に接触している部分の雪2を融か
して穴20を形成する。また気温がマイナスの時でも、軒
先7の上部側で金属棒29がトタン屋根1に接触している
ので室内3の暖房の影響などにより金属棒29が加熱さ
れ、この熱が長手方向に沿って伝達されて融雪水の多く
はこの表面を伝わって流れるため、表面温度は融雪水の
温度とほぼ同じになって周囲の雪を融かして細長い穴が
形成される。
【0031】このように細長い穴20が形成されると、こ
こを通って融雪水6が軒先7までスムーズに流れ、更に
軒先7に流れ着いた融雪水6は空中に突出した金属棒29
の先端側に導かれ、接触している雨樋16に流入して外部
に排水されるのでスガモレ現象を防止することができ
る。この構造は全く電気エネルギーを使用していない
が、金属棒29の熱伝導性を利用して、屋根裏5の熱を軒
先7側まで伝達すると共に、外気温の高い時は軒先7側
から雪2の内部まで熱を伝達して、融雪水6を凍らせな
いで空中に導くための細長い穴20を確保することができ
ると共に、軒先7の先端でくびれたツララ13を積極的に
形成できるので、電熱線14を利用したものに比べて多少
効果は少ないが施工費が安く運転コストもかからないの
で極めて経済的である。
【0032】なお上記実施例では熱伝導性の金属棒29を
用いた場合について示したが、電源を使用せずに熱伝導
特性に優れたヒートパイプ27を用いた構造でも良い。ま
た電熱線14やヒートパイプ27あるいは熱伝導性の金属棒
29の空中に出た先端を雨樋16中に入れて融雪水6を雨ど
いに流す構造でも良い。また雨樋16のない構造ではその
まま空中に落下させれば良い。
【0033】
【発明の効果】以上説明した如く本発明に係る屋根融雪
装置によれば、雪を積極的に融かすのではなく、屋根に
接触している雪が融けて流れ出る融雪水を凍らせない
で、空中に導く穴を確保するだけの僅かのエネルギーが
あれば良いので、設備費も運転コストも安く極めて経済
的である。しかも氷の成長とダムの形成を防止して、大
部分の融雪水を空中に導くので、スガモレを確実に防止
できると共に雪を速く沈ませることができ、また軒先の
先端でくびれたツララを積極的に形成させるので、雪崩
による危険を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による屋根融雪装置を示す斜
視図である。
【図2】図1の屋根融雪装置を示す断面図である。
【図3】図1の屋根融雪装置を取付けた屋根に雪が積っ
ている状態を示す斜視図である。
【図4】図3の断面図である。
【図5】本発明の他の実施例による屋根融雪装置を示す
斜視図である。
【図6】図5の屋根融雪装置を取付けた屋根に雪が積っ
ている状態を示す断面図である。
【図7】本発明の他の実施例によるヒートパイプを用い
た屋根融雪装置を示す断面図である。
【図8】本発明の他の実施例による熱伝導性の金属棒を
用いた屋根融雪装置を示す断面図である。
【図9】屋根に雪が積っている状態を示す断面図であ
る。
【図10】屋根に雪が積って軒先に氷が形成された状態を
示す断面図である。
【符合の説明】
1 屋根 2 雪 3 室内 4 暖気 5 屋根裏 6 融雪水 7 軒先 8 シャーベット 9 氷 10 壁面 12 ダム 13 ツララ 14 電熱線 16 雨樋 18 ゴムチューブ 19 給電線 20 穴 22 瓦 27 ヒートパイプ 28 発熱部 29 金属棒

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 屋根と建物壁面の延長線とが交わる部分
    の近傍の屋根の上部から軒先に向かって、電熱線又は端
    部に発熱部を設けたヒートパイプを傾斜して配置して、
    少なくともその先端側を軒先に接触させると共に先端部
    を空中に突出させて取付け、この電熱線又はヒートパイ
    プを軒先に直交して所定の間隔で複数本取付けると共
    に、前記電熱線又はヒートパイプの発熱部に給電線を接
    続したことを特徴とする屋根融雪装置。
  2. 【請求項2】 屋根と建物壁面の延長線とが交わる部分
    の近傍の屋根の上部から軒先に向かって、熱伝導性の金
    属棒又はヒートパイプを傾斜して配置して、少なくとも
    その先端側を軒先に接触させると共に先端部を空中に突
    出させて取付け、この熱伝導性の金属棒又はヒートパイ
    プを軒先に直交して所定の間隔で複数本取付けたことを
    特徴とする屋根融雪装置。
JP21646492A 1992-07-22 1992-07-22 屋根融雪装置 Pending JPH0642122A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012099491A1 (ru) * 2011-01-19 2012-07-26 Levin Igor Anatol Evich Устройство для удаления снега
KR101658312B1 (ko) 2015-05-14 2016-09-20 금호타이어 주식회사 타이어 가황금형의 벤트 플러그
KR20160148964A (ko) 2015-06-17 2016-12-27 금호타이어 주식회사 타이어 가황금형용 벤트 플러그

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