JPH05279359A - アポビンカミン酸エステルの製造方法 - Google Patents

アポビンカミン酸エステルの製造方法

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JPH05279359A
JPH05279359A JP5014626A JP1462693A JPH05279359A JP H05279359 A JPH05279359 A JP H05279359A JP 5014626 A JP5014626 A JP 5014626A JP 1462693 A JP1462693 A JP 1462693A JP H05279359 A JPH05279359 A JP H05279359A
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JP
Japan
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formula
quaternary ammonium
compound
group
lower alkyl
Prior art date
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Pending
Application number
JP5014626A
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English (en)
Inventor
Masaaki Kubo
正昭 久保
Satoshi Honda
智 本田
Yutaka Kawashima
豊 川島
Katsuo Hatayama
勝男 畑山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kawaken Fine Chemicals Co Ltd
Taisho Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Kawaken Fine Chemicals Co Ltd
Taisho Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ニトロキシアルキル (+)アポビンカミン
酸エステルの改良された製造方法を提供する。 【構成】 アポビンカミン酸を第4級アンモニウム塩と
した後、これに式 Y(CH2)nONO2 [式中、n
は2〜6の整数を示し、Yはハロゲン原子または式 R
SO3 (式中、Rは低級アルキル基、フェニル基また
は置換フェニル基を示す。)で表される基を示す。]で
表される化合物を反応させることを特徴とする、式 (式中、nは前記と同意義である。)で表されるニトロ
キシアルキル (+)アポビンカミン酸エステルの製造
方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はニトロキシアルキル
(+)アポビンカミン酸エステルの改良された製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】ニトロキシアルキル (+)アポビンカ
ミン酸エステルは特開平2−167279号公報で公知
の化合物であり、その製造方法として(1)アポビンカ
ミン酸クロライドとニトロキシアルカノールを塩基存在
下に反応させる方法及び(2)アポビンカミン酸とニト
ロキシアルキルハライドを有機溶媒中、塩基存在下に反
応させる方法が同公報に記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
製造方法(1)では一方の原料であるニトロキシアルカ
ノールが自己反応性を有する硝酸エステルで熱安定性が
悪く、また、これを合成するときに高価な硝酸銀を大量
に使用しなければならないため工業的に大量に使用する
ことができないという欠点があった。また、従来の製造
方法(2)では一方の原料であるニトロキシアルキルハ
ライドがニトロキシ基とハロゲンを有する二官能性であ
るため、置換反応によるエステル化ではいずれの置換基
においても反応するだけでなく、副生する塩基とハロゲ
ンとで形成される塩によりニトロキシ基の置換反応を併
発し、選択的に、かつ収率もよく目的化合物を高純度で
得ることができなかった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記従来
のニトロキシアルキル (+)アポビンカミン酸エステ
ルの製造方法の欠点を克服すべく鋭意研究の結果、アポ
ビンカミン酸を第4級アンモニウム塩としてからニトロ
キシアルキルハライドと反応させると、選択的で収率も
よく、かつ工業的にニトロキシアルキル (+)アポビ
ンカミン酸エステルを製造できることを見いだし、本発
明を完成した。
【0005】すなわち、本発明は、アポビンカミン酸を
アルカリ金属塩とし、これに式
【0006】
【0007】(式中、R1、R2、R3及びR4はそれぞれ
同一または相異なって低級アルキル基またはベンジル基
を示し、Xは4級アンモニウムイオンの対イオンでハロ
ゲン原子または硫酸水素基を示す。)で表される化合物
を反応させるか、またはアポビンカミン酸に式
【0008】
【0009】(式中、R1、R2、R3及びR4は前記と同
意義である。)で表される化合物を反応させて式
【0010】
【0011】(式中、R1、R2、R3及びR4は前記と同
意義である。)で表されるアポビンカミン酸の第4級ア
ンモニウム塩とした後、式 Y(CH2)nONO2
(IV)[式中、nは2〜6の整数を示し、Yはハロゲン
原子または式 RSO3(式中、Rは低級アルキル基、
フェニル基または置換フェニル基を示す。)で表される
基を示す。]で表される化合物を反応させることを特徴
とする、式
【0012】
【0013】(式中、nは前記と同意義である。)で表
されるニトロキシアルキル (+)アポビンカミン酸エ
ステルの製造方法である。
【0014】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おいて、低級アルキル基とは炭素原子数1〜6個の直鎖
状または分枝鎖状のアルキル基をいう。また、ハロゲン
原子とはフッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素
原子をいう。置換フェニル基とは前記低級アルキル基で
置換されたフェニル基をいい、例えばp−トルイル基を
挙げることができる。
【0015】式(III)のアポビンカミン酸の第4級ア
ンモニウム塩は、アポビンカミン酸のアルカリ金属塩に
式(I)の化合物を反応させるか、またはアポビンカミ
ン酸に式(II)の化合物を反応させて塩を形成させるこ
とにより容易に調製することができる。アポビンカミン
酸をアルカリ金属塩とする際のアルカリ金属塩はリチウ
ム、ナトリウムまたはカリウムであり、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウ
ムなどを用いてアポビンカミン酸をアルカリ金属塩とす
る。その使用量はアポビンカミン酸に対して1.0〜
1.2当量である。また、この際に用いる溶媒としては
水、メタノール、エタノールなどを用いることができ
る。反応は室温で容易に進行する。アポビンカミン酸の
アルカリ金属塩は単離することなく、式(I)の化合物
を加えてアポビンカミン酸の第4級アンモニウム塩とし
た後、溶媒を減圧下で留去し、エステル化反応溶媒を加
えて副生したアルカリ金属塩を濾過によって除いた後直
接エステル化反応に供することが好ましい。式(I)の
化合物としては、例えば塩化テトラメチルアンモニウ
ム、臭化テトラメチルアンモニウム、ヨウ化テトラメチ
ルアンモニウム、塩化テトラブチルアンモニウム、臭化
テトラブチルアンモニウム、ヨウ化テトラブチルアンモ
ニウム、塩化ベンジルトリメチルアンモニウム、塩化ベ
ンジルトリエチルアンモニウム、塩化トリブチルアンモ
ニウムなどを挙げることができる。式(I)の化合物の
使用量はアポビンカミン酸に対して0.8〜1.5当量
である。アポビンカミン酸に式(II)の化合物を反応さ
せて塩を形成させる場合は、アルコール系溶媒を用いて
アポビンカミン酸と式(II)の化合物を反応させる。式
(II)の化合物としては、水酸化テトラメチルアンモニ
ウム、水酸化テトラブチルアンモニウム、水酸化ベンジ
ルトリメチルアンモニウム、水酸化ベンジルトリエチル
アンモニウムなどを挙げることができる。式(II)の化
合物の使用量はアポビンカミン酸に対して0.8〜1.
5当量である。
【0016】次に、式(III)の化合物に式(IV)の化
合物を反応させることにより本発明の化合物を得る。式
(IV)の化合物としては、例えば1−ブロモ−2−ニト
ロオキシエチレン、1−ヨード−2−ニトロオキシエチ
レン、1−ブロモ−2−ニトロオキシプロピレンなどの
ような1−ハロゲノ−ω−ニトロオキシアルキレン、1
−メタンスルホニルオキシ−2−ニトロエチレン、p−
トルエンスルホニルオキシ−2−ニトロオキシエチレン
などの1−スルフォニルオキシ−ω−ニトロオキシアル
キレンを挙げることができる。その使用量は式(III)
の化合物に対して1.0〜3.0モル当量、好ましくは
1.5〜2.5モル当量である。エステル化反応溶媒と
してはN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチ
ルアセトアミド、N−メチルピロリドンのようなアミド
系の溶媒、テトラメチル尿素、1,3−ジメチル−2−
イミダゾリジノンのような尿素系の溶媒を用いることが
できる。本反応は溶媒中、攪拌下で行い、液体クロマト
グラフィーで反応を追跡する[目的物である式(V)の
化合物が更に副反応をする量を最小限に抑える時点で反
応を停止する。]。通常の反応時間は3〜24時間であ
る。反応温度は室温付近が好ましい。所定時間反応後、
水を加えて酢酸エチルのような極性の有機溶媒で抽出
し、シリカゲルカラムを通して精製した後、アルコール
系の溶媒から結晶化させることにより高純度の本発明の
化合物を収率よく得ることができる。
【0017】
【発明の効果】本発明により、選択的で収率もよく、か
つ工業的にニトロキシアルキル (+)アポビンカミン
酸エステルを製造できるようになった。
【0018】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明する。 (実施例1)
【0019】
【0020】メタノール160mlにアポビンカミン酸
77.4g(0.24mol)を懸濁させ、水酸化カリ
ウム16.6gを水10mlに溶解した溶液を加えて、
アポビンカミン酸のカリウム塩とした。これに、室温で
塩化テトラメチルアンモニウム28.9g(0.26m
ol)のメタノール40ml溶液を15分間滴下して加
えた。減圧下にメタノールを留去した残分にN,N−ジ
メチルアセトアミド300mlを加えて塩化カリウムを
濾過して除いた。濾液に2−ニトロオキシエチルブロミ
ド81.5g(0.48mol)を加え、20〜25℃
で16時間攪拌した。反応は液体クロマトグラフィーで
追跡し16時間経過した時点で反応混合物に水600m
lを加え、酢酸エチル300mlで2回抽出した。有機
層を合わせて水300mlで洗浄した後、シリカゲル1
60gを酢酸エチルで充填したカラムを通した。減圧下
に酢酸エチルを濃縮し、残渣をイソプロパノールに溶解
して晶析することにより淡黄色の結晶性の粉末固体とし
てアポビンカミン酸 2−ニトロオキシエチルエステル
82.3gを得た。
【0021】(実施例2)メタノール10mlにアポビ
ンカミン酸3.22g(10mmol)を懸濁させ、室
温でテトラメチルアンモニウムハイドロキサイドの10
%メタノール溶液9.4g(10mmol)を10分間
滴下して加えた。同温度で30分間攪拌した後、減圧下
にメタノールを留去し、粘稠油状物としてアポビンカミ
ン酸のテトラメチルアンモニウム塩を得た。これを20
mlのジメチルアセトアミドに溶解し、2−ニトロオキ
シエチルブロミド3.4gを加え、20〜25℃で20
時間攪拌した。反応混合物は実施例1と同様に処理して
アポビンカミン酸 2−ニトロオキシエチルエステル
3.2gを得た。
【0022】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川島 豊 東京都豊島区高田3丁目24番1号 大正製 薬株式会社内 (72)発明者 畑山 勝男 東京都豊島区高田3丁目24番1号 大正製 薬株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アポビンカミン酸をアルカリ金属塩と
    し、これに式 (式中、R1、R2、R3及びR4はそれぞれ同一または相
    異なって低級アルキル基またはベンジル基を示し、Xは
    4級アンモニウムイオンの対イオンでハロゲン原子また
    は硫酸水素基を示す。)で表される化合物を反応させる
    か、またはアポビンカミン酸に式 (式中、R1、R2、R3及びR4は前記と同意義であ
    る。)で表される化合物を反応させて式 (式中、R1、R2、R3及びR4は前記と同意義であ
    る。)で表されるアポビンカミン酸の第4級アンモニウ
    ム塩とした後、式 Y(CH2)nONO2 [式中、n
    は2〜6の整数を示し、Yはハロゲン原子または式 R
    SO3 (式中、Rは低級アルキル基、フェニル基また
    は置換フェニル基を示す。)で表される基を示す。]で
    表される化合物を反応させることを特徴とする、式 (式中、nは前記と同意義である。)で表されるニトロ
    キシアルキル (+)アポビンカミン酸エステルの製造
    方法。
  2. 【請求項2】 式 (式中、R1、R2、R3及びR4はそれぞれ同一または相
    異なって低級アルキル基またはベンジル基を示す。)で
    表されるアポビンカミン酸の第4級アンモニウム塩に式
    Y(CH2)nONO2 [式中、nは2〜6の整数を
    示し、Yはハロゲン原子または式 RSO3 (式中、
    Rは低級アルキル基、フェニル基または置換フェニル基
    を示す。)で表される基を示す。]で表される化合物を
    反応させることを特徴とする、式 (式中、nは前記と同意義である。)で表されるニトロ
    キシアルキル (+)アポビンカミン酸エステルの製造
    方法。
JP5014626A 1992-02-06 1993-02-01 アポビンカミン酸エステルの製造方法 Pending JPH05279359A (ja)

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JP2038492 1992-02-06
JP4-20384 1992-02-06

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004020384A1 (en) 2002-08-29 2004-03-11 Nicox S.A. Process for preparing nitrooxyderivatives of naproxen

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JP2005536559A (ja) * 2002-08-29 2005-12-02 ニコックス エス エイ カルボン酸のニトロオキシアルキル置換エステルの製造法、その方法において有用な中間体およびその製造法
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AU2003266966B2 (en) * 2002-08-29 2009-08-06 Nicox S.A. Process for preparing nitrooxyderivatives of naproxen

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