JPH05279125A - 焼結窒化ケイ素セラミックの製造法 - Google Patents

焼結窒化ケイ素セラミックの製造法

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JPH05279125A
JPH05279125A JP5008496A JP849693A JPH05279125A JP H05279125 A JPH05279125 A JP H05279125A JP 5008496 A JP5008496 A JP 5008496A JP 849693 A JP849693 A JP 849693A JP H05279125 A JPH05279125 A JP H05279125A
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silicon nitride
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glass
silicate
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Roger Lee Ken Matsumoto
ロジャー・リー・ケン・マツモト
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Hercules LLC
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    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
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    • C04B35/584Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on non-oxide ceramics based on borides, nitrides, i.e. nitrides, oxynitrides, carbonitrides or oxycarbonitrides or silicides based on silicon nitride
    • C04B35/593Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on non-oxide ceramics based on borides, nitrides, i.e. nitrides, oxynitrides, carbonitrides or oxycarbonitrides or silicides based on silicon nitride obtained by pressure sintering

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、結晶質粒界相を含んだ窒化ケイ素
セラミックの製造法を提供する。 【構成】 窒化ケイ素、シリケートガラス形成用焼結助
剤、および高金属含量の遷移金属ケイ化物、を含んだ組
成物を、ガラスが形成され、酸素が前記ガラスからSi
Oガスとして除去され、そして前記ガラスが結晶化する
まで、減圧下にて1300〜1800℃の温度に加熱す
ることによって、結晶質粒界相を有する窒化ケイ素セラ
ミックが製造される。これとは別に、窒化ケイ素、シリ
ケートガラス、および高金属含量の遷移金属ケイ化物、
を含んだ焼結組成物の粒界を、該組成物を減圧下にて少
なくとも1300℃に加熱することによって結晶化させ
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、窒化ケイ素セラミック
を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】多く
の高温構造物用に窒化ケイ素セラミックを使用すること
が提唱されている。このような用途における本材料の利
点としては、高温でのより高い相対曲げ強さと破壊靭性
が挙げられる。残念なことに、窒化ケイ素はほぼ共有結
合によるセラミックであるので、この高純度状態におい
て充分に緻密化することが困難である。緻密化を起こし
やすくするガラス質粒界相の形成を促進させるには、添
加剤が必要である。高温における窒化ケイ素の性能に制
限を及ぼすのはガラス質シリケート相の存在である。こ
のガラス質相は軟化・溶融して、セラミックの機械的特
性に大きな悪影響を与える。
【0003】このガラス質相を取り除く1つの方法が米
国特許第4,376,742号に記載されており、該特
許は、酸化セリウム緻密化助剤を含有した緻密化窒化ケ
イ素に対し、減圧下にて熱処理を施すことを開示してい
る。こうして得られる生成物は、セリウム化合物を含有
せず、またガラス質相の粒界不純物が存在しない。
【0004】金属ケイ化物を含有した種々の窒化ケイ素
組成物が開示されている。例えば、米国特許第5,09
4,986号は、Fe,Ni,またはCoのケイ化物を
2〜6%含有した焼結窒化ケイ素セラミック(少なくと
も50%が高金属含量のケイ化物である)を製造する方
法を開示している。しかしながら、該特許は、減圧にて
焼結セラミックから酸素を除去することによって窒化ケ
イ素セラミック中のガラス質シリケート相を取り除く方
法を開示してはいない。
【0005】
【課題を解決するための手段】結晶質粒界相を有する窒
化ケイ素セラミックを製造するための本発明の方法は、
組成物の総重量を基準として (1) 20〜98%の窒化ケイ素; (2) 0.5〜20%のシリケートガラス形成用焼結
助剤;および (3) 0.001〜80%の高金属含量の遷移金属ケ
イ化物; を含んだ組成物を、シリケートガラスが形成され、酸素
が前記シリケートガラスからSiOガスとして除去さ
れ、そして前記ガラスが結晶化するまで、減圧下にて1
300〜1800℃の温度に加熱することを特徴とす
る。
【0006】本発明によれば、組成物の総重量を基準と
して (1) 20〜98%の窒化ケイ素; (2) 0.5〜20%のシリケートガラス;および (3) 0.001〜80%の高金属含量ケイ化物; を含んだ焼結組成物を、酸素が前記ガラスからSiOガ
スとして除去され、そして前記ガラスが結晶化するま
で、減圧下にて少なくとも1300℃の温度に加熱す
る。
【0007】焼結と同時に減圧を施す場合、出発組成物
は、組成物の総重量を基準として (1) 20〜98%の窒化ケイ素; (2) 0.5〜20%のシリケートガラス形成用焼結
助剤;および (3) 0.001〜80%の高金属含量の遷移金属ケ
イ化物; を含む。
【0008】使用する窒化ケイ素は、市販のいかなる窒
化ケイ素粉末でもよい。窒化ケイ素は、組成物の総重量
を基準として20〜98%の量にて使用される。
【0009】出発組成物はさらに、組成物の総重量を基
準として0.5〜20%のシリケートガラス形成用焼結
助剤を含む。焼結助剤の使用量は、セラミックを所望の
程度にまで緻密化するのに充分な量でなければならず、
この量は、使用するケイ化物の種類、およびそのケイ化
物の使用量により異なる。焼結助剤の必要量は、当業者
であれば容易に求めることができる。焼結助剤は、IU
PAC第2グループ、第3グループ、第4グループ、第
13グループ、またはランタニド系列の元素の酸化物、
窒化物、シリケート、およびこれらの混合物から選ばれ
る。酸化アルミニウムと酸化イットリウムとの組み合わ
せ物が好ましい。シリケート焼結助剤は、粉末として加
えてもよいし、あるいは酸化物焼結助剤もしくは窒化物
焼結助剤と、窒化ケイ素粉末の表面上に本質的に存在し
ているシリカとの反応によってその場で形成させること
もできる。窒化物焼結助剤を使用する場合、窒化ケイ素
の表面上に本質的に存在しているシリカの他に、さらに
シリカを加えるのが望ましいことがある。
【0010】本発明の方法に使用するのに適した遷移金
属ケイ化物としては、イットリム、希土類元素(ランタ
ンとランタニド)、チタン、ジルコニウム、ハフニウ
ム、マンガン、レニウム、バナジウム、ニオブ、タンタ
ル、クロム、モリブデン、タングステン、鉄、ルテニウ
ム、オスミウム、コバルト、ロジウム、イリジウム、ニ
ッケル、パラジウム、白金、および銅のケイ化物などが
ある。これら金属のいくつかは、ケイ化物だけでなく高
温安定性の窒化物や炭化物を形成し、これらの窒化物や
炭化物は、本発明の実施に際して金属ケイ化物の有効性
を減少させることがある。したがって好ましい遷移金属
は、鉄、ルテニウム、オスミウム、コバルト、ロジウ
ム、イリジウム、ニッケル、パラジウム、および白金で
ある。最も好ましいのはコバルト、ロジウム、およびイ
リジウムである。
【0011】高金属含量の遷移金属ケイ化物は、焼結操
作時に、金属またはその酸化物、塩化物、硝酸塩、もし
くは他の化合物と、窒化ケイ素との反応によってその場
で形成させることもできるし、あるいは予め形成させた
粒状物として加えることもできる。高金属含量ケイ化物
は、金属対ケイ素の原子比が1以上であるようなケイ化
物と定義される。通常は、低金属含量ケイ化物から高金
属含量ケイ化物を形成させることは不可能である。例え
ば、CoSi2を窒化ケイ素に加えても、所望する高金
属含量のCo2Si相は形成されない。低金属含量ケイ
化物は、本発明の方法に使用するには適していない。そ
の理由は、Si−O結合の存在下で酸化挙動を起こすか
らである〔例えば、G.R.Castro, J.E.
HulseおよびJ.Kuppersらによる「App
lied Surface Science,27(1
986)262−274」を参照〕。
【0012】窒化ケイ素セラミック中に存在しているケ
イ化物の量は、組成物の総重量を基準として0.001
〜80%である。かなり高いパーセントの窒化ケイ素
(例えば90〜98重量%のSi34)を含んだガラス
非含有セラミックを所望する場合は、触媒量(例えば1
重量%未満)のケイ化物が使用される。金属ケイ化物粒
子を窒化ケイ素マトリックス中に分散させた形のマイク
ロコンポジット(microcomposite)を所
望する場合は、多量の金属ケイ化物を使用することがで
きる。
【0013】ケイ化物相が、極めて小さくて且つ充分に
分散した粒子として存在する場合は、少量(1.0重量
%以下)の遷移金属ケイ化物を使用することができる。
より大きなケイ化物粒子が使用される場合、あるいはケ
イ化物粒子が充分に分散されない場合、同じ結果を得る
には、組成物は実質的により多くの量のケイ化物を必要
とする。
【0014】組成物はさらに、ガラス質粒界相に及ぼす
高金属含量ケイ化物の触媒効果を阻害しないような他の
セラミック相または金属相を含んでもよい。このような
添加剤としては、例えば、炭化チタン、窒化チタン、お
よび酸化ジルコニウムなどがある。
【0015】典型的なプロセスにおいては、窒化ケイ素
粉末をシリケート形成用焼結助剤と共に微粉砕する。金
属、金属ケイ化物、または不溶性の金属化合物粉末を使
用する場合、これらは、窒化ケイ素粉末と共に微粉砕し
てから、焼結助剤と共に微粉砕する。溶解性の金属塩を
使用する場合、これらは、窒化ケイ素と焼結助剤の水性
スラリーに直接加える。微粉砕は、例えばボールミル、
振動ミル、およびアトリッションミル等の、いかなる従
来装置でも行うことができる。
【0016】微粉砕の後、このスラリーを使用して、ス
リップ・キャスティング・プロセス(slip cas
ting process)または他の液体形成プロセ
ス(liquid forming process)
を施すことができる。またこれとは別に、例えば噴霧乾
燥によってスラリーを乾燥することもできる。こうして
得られる粉末は、例えば、ドライプレス(一軸またはア
イソスタティック)、テープ・キャスティング、射出成
形、および押出等も含めたいかなる粉末形成法によって
も、造形品にすることができる。粉末混合物は、選択す
る形成法に応じて、バンイダーを含んでもよいし、ある
いは含まなくてもよい。
【0017】上記の組成物から造られる造形品は、焼結
によって緻密化される。適切な焼結法としては、例え
ば、ホットプレス、ホットアイソスタティックプレス、
または無圧焼結(pressureless sint
ering)などがある。焼結工程時および緻密化工程
時に、窒素雰囲気を使用することができる。一般に、焼
結と緻密化は、連続的な一段加熱プロセスにて1300
〜1800℃で行われる。物品は、その意図する用途に
応じて、充分な緻密化を起こさせずに焼結することもで
きる。減圧下で焼結を行うと(充分な緻密化を行った場
合も、そうでない場合も)、高金属含量ケイ化物による
触媒作用を受けて、ガラス質シリケート粒界相の脱酸素
と結晶化が起こる。本プロセスは一酸化ケイ素(Si
O)の生成を伴う。この物質は、処理圧力において13
00℃以上の温度で気体である。ここで言う減圧とは、
大気圧より低い圧力と定義される。脱酸素の程度は、温
度、当該温度での時間、および施される減圧のレベルに
よって制御することができる。減圧環境は3つの目的を
果たすよう機能する: すなわち、(1)プロセス雰囲
気における残留酸素の活性を取り除く;(2)組成物中
において、SiO2よりむしろSiOの形成を促進す
る;そして(3)ガス状SiOが生成すると、セラミッ
クからこのガス状SiOを速やかに除去する。
【0018】これとは別に、造形品は、充分な緻密化を
行った場合もそうでない場合も、減圧を施さなくても前
述のように焼結することができる。焼結セラミックは、
組成物の総重量を基準として、(1)20〜98%の窒
化ケイ素;(2)0.5〜20%のシリケートガラス;
および(3)0.001〜80%の高金属含量ケイ化
物;を含む。1300℃以上の温度で減圧にて焼結セラ
ミックを加熱すると、脱酸素とシリケートガラスの結晶
化が起こる。
【0019】1300℃以上の温度で焼結セラミックに
減圧が施されると、金属ケイ化物は酸化されて、遊離金
属とガス状SiOが形成される、と考えられている。こ
の遊離金属は引き続き、組成物中のさらなる窒化ケイ素
と反応して再び高金属含量ケイ化物を形成し、このとき
同時に、窒素ガスが反応副生物として放出される。これ
らの反応は、シリケートガラス相中の反応性酸素の殆ど
がSiOとして除去され、これによりシリケート相が結
晶化するようになるまで続く。この結果、ガラス質シリ
ケート相を全く含まない窒化ケイ素セラミックが得られ
る。しかしながら、セラミックから反応性酸素を完全に
なくすことは、処理時においてセラミックに対しさらな
る酸素が存在しない場合にのみ可能である。例えば、不
活性のプロセスガス中に酸素ガスが微量の不純物として
存在する場合、反応性ガスがセラミック中に残存する。
たとえ1ppbのレベルであっても、処理時に連続的な
ガス流れがある場合は実質的な量と言える。
【0020】特に明記しない限り、すべての実施例に対
し、以下に記載の手順を適用した。粉末はいずれも、小
形の5チャンバー振動ミル(SWECO・M−18−
5)を使用して、水中にて窒化ケイ素微粉砕媒体と共に
16時間にわたって微粉砕した。スラリーは、実験用の
噴霧乾燥機を使用して乾燥した。粉末は、グラファイト
ダイ中で、280kg/cm2(4000psi)にて
ホットプレスした。約50gの粉末を使用して、直径5
cm(2インチ)、厚さ約0.6cm(0.25イン
チ)のディスクを作製した。幾何学的な形状から、ある
いはアルキメデスの原理により、嵩密度を求めた。破壊
された表面を、スパッタリングによる金/パラジウムの
薄い(2〜5nm)層で被覆した。次いで表面を、走査
電子顕微鏡(SEM)(日立S−4000)にて最大3
00,000倍の倍率で分析した。結晶学的含量はX線
回折により求めた。
【0021】特に明記しない限り、本明細書において
は、部およびパーセントはいずれも重量基準である。
【0022】比較例A 本比較例においては、金属ケイ化物を含まない窒化ケイ
素組成物を減圧下でホットプレスした。
【0023】91%のα−窒化ケイ素、3%の酸化アル
ミニウム、および6%の酸化イットリウム粉末を微粉砕
し、そして噴霧乾燥した。この粉末を、減圧下280k
g/cm2(4000psi)の圧力にて、グラファイ
トダイ中、1750℃で4時間ホットプレスした。充分
に緻密化した物質の嵩密度は3.10g/ccであっ
た。SiOの生成は観察されず、また本物質は、実質的
な量の粒間ガラス質シリケート相を含有していた。
【0024】比較例B 本比較例においては、窒化ケイ素組成物が金属ケイ化物
を含有しているが、ホットプレス時に減圧を施さなかっ
た。
【0025】比較例Aの組成物を12重量%のコバルト
と混合し、減圧を施す代わりに窒素を使用したこと以外
は、比較例Aと同じ条件下でホットプレスした。本物質
の嵩密度は3.4g/ccであり、Co2SiとCoS
iが存在していた。SiOの生成は観察されず、多量の
ガラス質シリケート相がSEMにより観察された。
【0026】比較例C 10重量%の粉末状CoSi2を加えることによって、
比較例Aの組成物に変性を施した。本混合物を、比較例
Aの場合と同じ減圧条件にてホットプレスした。こうし
て得られた物質の嵩密度は3.4g/ccであった。S
iOの生成は観察されず、比較例Bの場合と同様、実質
的な量のガラス質シリケート相が観察された。本比較例
は、酸素除去に対する触媒作用には高金属含量ケイ化物
だけが有効であり、これによって粒界相の結晶化が促進
される、ということを示している。
【0027】実施例1 12重量%のコバルト金属を加えて比較例Aの組成物を
作製した。比較例Aの場合と同じ減圧条件で本混合物を
ホットプレスした。緻密化工程時にコバルトが窒化ケイ
素と反応して、13容量%のケイ化物CoSiとCo2
Siが形成された。SiOの生成が観察された。減圧ホ
ットプレス後の物質の嵩密度は3.4g/ccであっ
た。SEMによる分析から、ガラス質シリケート相が残
留していないことがわかった。結晶質粒子とケイ化物相
だけが観察された。
【0028】実施例2 実施例1の物質を、窒素雰囲気下、280kg/cm2
(4000psi)の圧力にて1750℃で6時間ホッ
トプレスし、次いで減圧下、280kg/cm2(40
00psi)の圧力にて1600℃で24時間ホットプ
レスした。SiOの生成が観察された。得られた物質の
嵩密度は3.56g/ccであった。SEMを使用して
300,000倍の倍率で調べたところ、ガラス質シリ
ケート相の存在は認められなかった。透過電子顕微鏡に
よる粒界相のミクロ回折によれば、相が完全に結晶質で
あることを示しており、また非晶質のハローは検出され
なかった。窒化ケイ素相が、この結晶質相と共存してい
ることがわかった。EDS(エネルギー分散分光分析
法)によれば、この結晶質相は、Si,Y,Al,およ
び少量のCoからなっている。走査透過電子顕微鏡(S
TEM)におけるZ−コントラストイメージング(Z−
contrast imaging)により、YとCo
がこの粒間相に閉じ込められていることが確認された。
本物質のX線回折により、比較例Bのサンプルからのパ
ターンには存在していなかったピークが存在しているこ
とがわかった。これらのピークはY2Si27に帰属さ
せることができる。分析データはさらに、ごく少量のY
10Al2Si3184が存在していることを示してい
る。
【0029】高分解能TEM分析により、ラティスフリ
ンジ(lattice fringe)からガラスの結
晶化が確認された。窒化ケイ素相とイットリウムシリケ
ート相の両者についてラティスフリンジが得られた。ラ
ティスフリンジをもつことができるのは結晶質相だけで
ある。≦0.1nmの厚さを有する粒子間非晶質物質の
薄いバンドだけが残存していた。フリンジの間隔はSi
34およびY2Si27に相当していた。非晶質バンド
の厚さがゼロに近づくエリアも存在しており、このこと
は結晶化が完全に進んでいることを示している。
【0030】実施例3 組成物Aに塩化ロジウムを加えた。本組成物は、ホット
プレス後に0.5%のケイ化ロジウムを含有していた。
ロータリーエバポレーターを使用してスラリーを乾燥
し、そしてこの乾燥・凝集した粉末を、ペイントシェー
カー(paintshaker)を使用して解凝集させ
た。粉末を80メッシュの篩にかけ、そして先ず窒素雰
囲気下で、次いで実施例2の場合と同じ減圧条件下でホ
ットプレスした。但しこのとき、1750℃での保持時
間は、6時間ではなく4時間とした。SiOの生成が観
察された。本物質の密度は2.69g/cc〔全密度
(full density)は3.2g/cc〕であ
り、ガラス質シリケート相を含有していなかった(SE
M,倍率300,000)。ケイ化ロジウムは、100
〜200nmの粒子として充分によく分布していた。
【0031】実施例4 比較例Bと同じ組成および処理手順を使用して作製し
た、緻密なガラス含有セラミックからのセクションを、
機械的圧力を加えることなく、減圧にて1300℃で4
8時間再加熱した。本セクションは7.8%の重量損失
を示し、再加熱後の平均密度は3.5g/ccであっ
た。SiOの生成が観察された。再加熱セクション上
に、光沢のある薄いスキンが存在しており、これは元素
状ケイ素であると思われる。
【0032】破壊表面をSEMによって調べ、ガラス質
粒間相を含有していないことがわかった。本物質は、完
全に結晶質相で構成されていると考えられる。本実施例
は、すでに充分に緻密化されたセラミックに対し、脱酸
素によってガラスの結晶化を果たすことができることを
示している。
【0033】実施例5 5%のコバルト、90.25%の窒化ケイ素、3.8%
のイットリア、および0.95%のアルミナ(いずれも
重量%)を含んだ組成物を微粉砕し、そして噴霧乾燥し
た。本粉末を、1750℃での保持時間を6時間ではな
く2時間としたこと以外は、実施例2に記載の条件にし
たがってホットプレスした。SiOの生成が観察され
た。焼結された物質の嵩密度は3.30g/cm3であ
り、Co2SiとCoSiを含有していた。破壊した焼
結表面をSEMで調べたところ、ガラス質相の存在は認
められなかった。
【0034】実施例6 95gの窒化ケイ素、4gのイットリア、1gのアルミ
ナ、および1gの塩化イリジウム三水和物を含んだ組成
物を水と共に微粉砕し、ロータリーエバポレーターを使
用して乾燥した。この乾燥粉末を粉砕し、>約180μ
m(80メッシュ)のスクリーンにより篩にかけた。本
粉末を、実施例5の場合と同じ減圧条件にてホットプレ
スした。SiOの生成が観察された。この緻密な焼結物
質の嵩密度は3.25g/cm3であった。破壊した焼
結表面をSEMで調べたところ、ガラス質相の存在は認
められなかった。結晶化した粒界が、極めて容易に確認
された。ケイ化イリジウムの粒子が後方散乱電子によっ
て特徴付けられ、すべての粒子接合部(grain j
unctions)において極めて均一に分散されてい
ることがわかった。ケイ化イリジウム粒子はいずれも、
直径が0.1μm未満のようであった。

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 組成物の総重量を基準として (1) 20〜98%の窒化ケイ素; (2) 0.5〜20%のシリケートガラス形成用焼結
    助剤;および (3) 0.001〜80%の高金属含量の遷移金属ケ
    イ化物; を含んだ組成物を、シリケートガラスが形成され、酸素
    が前記シリケートガラスからSiOガスとして除去さ
    れ、そして前記ガラスが結晶化するまで、減圧下にて1
    300〜1800℃の温度に加熱することを特徴とす
    る、焼結窒化ケイ素セラミックの製造法。
  2. 【請求項2】 前記金属ケイ化物が0.001〜40%
    の量にて存在していることをさらに特徴とする。請求項
    1記載の製造法。
  3. 【請求項3】 前記金属ケイ化物が0.001〜1%の
    量にて存在していることをさらに特徴とする。請求項2
    記載の製造法。
  4. 【請求項4】 前記焼結助剤が、IUPAC第2グルー
    プ、第3グループ、第4グループ、第13グループ、ま
    たはランタニド系列の元素の酸化物、窒化物、シリケー
    ト、もしくはこれらの混合物であることをさらに特徴と
    する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の製造法。
  5. 【請求項5】 前記焼結助剤が酸化アルミニウムと酸化
    イットリウムとの組み合わせ物であることをさらに特徴
    とする、請求項4記載の製造法。
  6. 【請求項6】 前記高金属含量ケイ化物が、Fe,R
    u,Os,Co,Rh,Ir,Ni,Pd,またはPt
    のケイ化物であることをさらに特徴とする、請求項1〜
    5のいずれか一項に記載の製造法。
  7. 【請求項7】 前記高金属含量ケイ化物が、Co,R
    h,またはIrのケイ化物であることをさらに特徴とす
    る、請求項6記載の製造法。
  8. 【請求項8】 減圧下にて加熱しながら前記組成物を緻
    密化することをさらに特徴とする、請求項1〜7のいず
    れか一項に記載の製造法。
  9. 【請求項9】 組成物の総重量を基準として (1) 20〜98%の窒化ケイ素; (2) 0.5〜20%のシリケートガラス;および (3) 0.001〜80%の高金属含量の遷移金属ケ
    イ化物; を含んだ焼結組成物を、酸素が前記シリケートガラスか
    らSiOガスとして除去され、そして前記ガラスが結晶
    化するまで、減圧下にて少なくとも1300℃の温度に
    加熱することを特徴とする、窒化ケイ素セラミックの製
    造法。
  10. 【請求項10】 前記金属ケイ化物が0.001〜40
    %の量にて存在することをさらに特徴とする、請求項9
    記載の製造法。
  11. 【請求項11】 前記金属ケイ化物が0.001〜1%
    の量にて存在することをさらに特徴とする、請求項10
    記載の製造法。
  12. 【請求項12】 前記焼結助剤が、IUPAC第2グル
    ープ、第3グループ、第4グループ、第13グループ、
    またはランタニド系列の元素の酸化物、窒化物、シリケ
    ート、もしくはこれらの混合物であることをさらに特徴
    とする、請求項9〜11に記載の製造法。
  13. 【請求項13】 前記シリケートガラスが、アルミニウ
    ムとイットリウムを含有したガラスであることをさらに
    特徴とする、請求項12記載の製造法。
  14. 【請求項14】 前記遷移金属ケイ化物が、Fe,R
    u,Os,Co,Rh,Ir,Ni,Pd,またはPt
    の高金属含量ケイ化物であることをさらに特徴とする、
    請求項9〜13に記載の製造法。
  15. 【請求項15】 前記遷移金属ケイ化物が、Co,R
    h,またはIrの高金属含量ケイ化物であることをさら
    に特徴とする、請求項14記載の製造法。
  16. 【請求項16】 前記焼結セラミックを、減圧状態にす
    る前に、非酸化性雰囲気中で1300〜1800℃の温
    度にて緻密化することをさらに特徴とする、請求項9〜
    15に記載の製造法。
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