JPH05278883A

JPH05278883A - シート分離装置

Info

Publication number: JPH05278883A
Application number: JP4104041A
Authority: JP
Inventors: Akihiro Toma; 間昭弘東; Kiyoshi Amano; 野潔天
Original assignee: Canon Inc
Current assignee: Canon Inc
Priority date: 1992-03-31
Filing date: 1992-03-31
Publication date: 1993-10-26

Abstract

(57)【要約】【目的】分離部材の給送方向両端側とシートとの摩擦
抵抗を軽減したシート分離装置を提供する。【構成】転写紙１２を給送する給紙ローラ１と、給紙
ローラ１に接触し転写紙１２を一枚ずつ分離する分離パ
ット９とを対向して配置し、分離パット９に、給紙ロー
ラ１に面して分離面１０を設けたシート分離装置におい
て、分離パット９の給送方向Ａに沿った両端側の分離面
１０を、給紙ローラ１から遠ざかる方向に傾斜した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、例えば複写機，レーザ
プリンタの給紙部のように、積載したシートを一枚ずつ
分離給送するシート分離装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】図７（Ａ），（Ｂ）は従来例を示してい
る。図において、略扇形あるいは円形をなす複数の給送
回転体としての給紙ローラ１００は、両端を不図示の側
板に回転自在に支持された軸１０１にそれぞれ固着され
ている。給紙ローラ１００に対向する位置に配設された
分離部材としての板状の分離パット１０２は、支持部材
１０３により保持されている。

【０００３】分離パット１０２はゴム、或いはゴムにコ
ルク等の粒子を混入して摩擦抵抗を高めた弾性材が使用
される。また、支持部材１０３の前部（給紙方向側）に
は、シート１０４の搬送を円滑にするための金属製のガ
イド板１０５が配設されている。

【０００４】一方、シャーシ１０６には、箱状のハウジ
ング１０７が固着されており、ハウジング１０７内に
は、支持部材１０３の全体が上下動自在に挿入されてい
る。この支持部材１０３の裏面側には、複数の爪部材１
０８が設けられており、この爪部材１０８をハウジング
１０７の内壁に形成された溝１０９に係合させることに
より、支持部材１０３はハウジング１０７に抜け止めさ
れて保持されている。

【０００５】また、支持部材１０３の下方中央部には押
圧バネ１１０が配設されていて、その上端は上記ガイド
板１０５に、下端はシャーシ１０６にそれぞれ圧接され
ている。上記押圧バネ１１０の弾力により、支持部材１
０３に保持されている分離パット１０２は、給紙ローラ
１００の周面に圧接されている。

【０００６】上記構成において、給紙ローラ１００が矢
印方向へ回転し、最上部のシート１０４から順次分離給
送される。このときシート１０４が複数枚給送される
と、給紙ローラ１００とシート１０４、及び分離部材１
０２の分離面１１１との間の摩擦係数の差によって一枚
づつにさばかれ、最上部のシートのみが給送される。

【０００７】シート１０４の幅は、分離パット１０２の
幅より大きい。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来例に
おいては、給送方向両端側においてシート１０４が自重
により下方へとたわむため、分離面１１１によって形成
されているエッジ部１１２とシート１０４の先端との摩
擦抵抗が高い。その結果、シート１０４が引っ掛って給
紙不良を起したり、シート１０４の破れが発生したりす
る問題があった。

【０００９】本発明は上記課題を解決するためのもの
で、分離部材の給送方向両端側とシートとの摩擦抵抗を
軽減したシート分離装置を提供することを目的としてい
る。

【００１０】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、シートを給送する給送回転体と、前記給送回
転体に接触しシートを一枚ずつ分離するための分離部材
と、を備えたシート分離装置において、前記分離部材の
給送方向に沿った両端側の分離面の少なくとも一方を、
給送回転体から遠ざかる方向に傾斜させたことを特徴と
する。

【００１１】

【作用】上記構成に基づく本発明は、給送回転体によっ
てシートが給送されるとともに、シートが重送された場
合は分離部材とシート、シートと給送回転体との摩擦抵
抗差によって分離される。

【００１２】そして、シートの先端側と分離部材の給送
方向両端側とは接触しない。

【００１３】

【実施例】図１（Ａ），（Ｂ）は本発明を複写機，プリ
ンタ，ファクシミリ等の給紙系に適用した第一実施例で
ある。図において、１は給送回転体としての給紙ローラ
であり、給紙ローラ１は軸２に固定してある。軸２は図
示しない装置本体のフレームに対して回転自在に保持し
てある。

【００１４】軸２の下方には、軸２と平行に支持部材３
を設けてある。支持部材３の上面には軸２に沿って取付
溝４を設け、給送方向Ａに沿った断面形状が略コ字形と
なっている。そして、取付溝４の底面５は中央部が平坦
面６となっており、給送方向Ａの両端側が下方へ向けて
傾斜した曲面７となっている。

【００１５】また、支持部材３であって給送方向Ａの上
流側の上面，側面，下面に亘り、断面略Ｌ字形の金属製
のガイド部材８を取り付けてある。更に支持部材３の下
方にはバネ等の弾性部材を設けてあり、支持部材３を常
時給紙ローラ１側へと押圧している。

【００１６】前記取付溝４には、板状の分離部材として
の分離パット９を取り付けてある。分離パット９はゴム
材、或いはゴム材にコルク等の粒子を混入したものであ
り、上下方向の肉厚は均一に成形されている。この分離
パット９は、その下面を底面５に接着してあるため、給
送方向Ａに沿った両端側が下方へと曲面７に対応して湾
曲している。その結果、分離パット９の上面の分離面１
０の両端側は、給紙ローラ１から遠ざかる方向、即ち、
下方へ向けて曲面７と同じ曲率で傾斜して曲面１１を構
成している。

【００１７】上記構成において給紙ローラ１が矢印Ｂ方
向に回転すると、図示しないカセット等に積載されたシ
ートとしての転写紙１２は最上部から下流側へと順次給
送され、ガイド部材８に沿って給紙ローラ１と分離パッ
ト９との間に送られる。

【００１８】このとき、複数枚の転写紙が送られると、
給紙ローラ１と転写紙１２との摩擦係数及び分離パット
９との間の摩擦係数の差により一枚づつさばかれ、最上
部の一枚のみが下流側へと給送される。

【００１９】この給送時、分離面１０の両端には曲面１
１があるため、転写紙１２の両端が自重により下方へと
たわんだりした場合であっても接触しにくく摩擦抵抗は
少ない。

【００２０】その結果、転写紙１２の先端側が引っ掛る
ことなく適正に給送され、転写紙１２の破れや給送不良
を防止できる。

【００２１】図２（Ａ）は分離パット９の取付構成を変
えた第二実施例である。ガイド部材８の給送方向Ａの両
端部には、給送方向Ａに沿って突出した押え部１３を設
けてある。押え部１３は下方へ向けて傾斜しており、分
離パット９の曲面１１に接触している。

【００２２】その他は第一実施例と同様に構成してあ
り、第一実施例と同様の効果を得られる。また第二実施
例では、押え部１３が分離パット９の両端側を押えてい
るため、分離パット９の両端側の下面と支持部材３との
接着不良があっても、分離パット９の両端側が浮き上る
ことを防止できる。或いは接着なしでも支障はない。

【００２３】図２（Ｂ）は第三実施例を示している。本
実施例においては、支持部材３の両端側に切欠部１４を
設けてある。そして、分離パット９の両端側を前述の押
え部１３によって下方へと押え、分離面１０上に曲面１
１を構成している。その他は第一実施例と同様に構成し
てあり、第一実施例と同様の効果を得られる。また、分
離パット９の剥れを防止できる効果もある。

【００２４】図３（Ａ）は第四実施例を示している。分
離パット１５の両端側を薄肉化してある。即ち、支持部
材３に接着する下面を上方へと傾斜している。そして、
分離パット１５の両端側を下方へ曲げて支持部材３の平
坦な底面５へと接着すれば、二点鎖線のような曲面１１
を構成できる。

【００２５】本実施例においても第一実施例と同様の効
果を得られる。

【００２６】図３（Ｂ）は第五実施例を示している。支
持部材３の底面５は平坦となっており、底面５に分離パ
ット１６を接着してある。分離パット１６の分離面１０
の両端側には、曲面１１を研磨により形成してある。

【００２７】本実施例においても第一実施例と同様の効
果を得られる。

【００２８】図４（Ａ），（Ｂ）は第六実施例を示し、
（Ａ）は正面断面図、（Ｂ）は（Ａ）を給送方向下流側
から見た側面断面図である。複写機，レーザプリンタ，
ファクシミリ等の装置本体５０内には中板５１を俯仰自
在に設けてあり、中板５１上にシートとしての転写紙５
２を積載する。中板５１と装置本体５０との間にはバネ
５３を設けてあり、バネ５３の弾性力によって中板５１
の先端側を上方へと押圧している。

【００２９】中板５１の先端の右側、即ち、給送方向Ａ
の下流側の上方には、矢印Ｄ方向に回転する給紙ローラ
５４を設けてある。そして、給紙ローラ５４と対向する
位置、即ち、下方には給紙ローラ５４の軸心と平行な板
状の分離部材としての分離パット５５を設けてある。

【００３０】この分離パット５５はゴム等の摩擦部材に
より構成してあるとともに、断面Ｌ字形の支持部材５６
に接着してあり、その給送方向に沿った両端部は、給紙
ローラ５４から遠ざかる方向、即ち、下方に折り曲げて
ある。支持部材５６の上面両端部には曲面５７を設けて
あり、分離パット５５は曲面５７に沿って折り曲げてあ
る。

【００３１】また、支持部材５６の左側、即ち、上流側
には、支持部材５６の外形状に沿って成形したガイド部
材５８を取り付けてある。

【００３２】更に、支持部材５６と装置本体５０との間
にはバネ５９を設けてあり、バネ５９の弾性力により分
離パット５５と支持部材５６とを一体的に給紙ローラ５
４側へと押圧している。

【００３３】本実施例においても第一実施例と同様の効
果を得られる。

【００３４】また、分離パット５５は折り曲げにより曲
面６０を形成しているため加工も容易で生産性がよい。

【００３５】更に、下方へと折り曲っているため転写紙
５２が上方へとめくれ上ることもなく、一層給送安定性
がよい。

【００３６】図５（Ａ），（Ｂ）は第七実施例を示して
いる。支持部材６１には厚さ方向に角穴６２を二ケ所設
けてあり、該角穴６２内へと分離パット５５の折り曲げ
部分を挿入している。また分離パット５５の平坦部分は
支持部材６１に対して接着固定してある。

【００３７】本実施例においては、第一実施例及び第二
実施例と同様の効果を得られる。即ち、分離パット５５
の両端部がその剛性によって平坦形状に復帰しようとし
てもできないため、第一実施例に比べて形態保持力に優
れている。従って、分離パット５５を支持部材６１へ取
り付ける時の組立作業性もよい。

【００３８】図６（Ａ），（Ｂ），（Ｃ）は第八実施例
である。（Ａ）に示すように金属板で構成された支持部
材７０は、その端部７２がコの字状に形成されていて、
さらに端部側全体が下方に折り曲げられている。分離パ
ット７１の両端部はこのコの字状になった支持部材７０
の端部７２にはめこまれて固定され、前述の実施例同様
に、曲面７３を形成している。

【００３９】この場合でも分離パット７１の両端部はホ
ルダ端部７２にしっかりと固定される。このとき、端部
７２の先端は、分離パット７１の平坦部の分離面Ｅより
下側になるように形成する。

【００４０】さらに、（Ａ）の支持部材７０に（Ｂ）に
示すように、給送方向前側に先端ガイド７４を一体に形
成することもできる。

【００４１】一方、（Ｃ）に示すようなストレートな状
態の支持部材７０に分離パット７１を取り付けた後に、
２次プレス加工にて２点鎖線のように支持部材７０の端
部７２側を下方に折り曲げて成形することもできる（第
九実施例）。なお、上記第一〜第九実施例では分離パッ
トの両端側に曲面を設けているが一方だけ設けてもよ
い。

【００４２】

【発明の効果】本発明は以上のように構成したものであ
るから、シートの先端側が分離部材の両端に引っ掛るこ
とがなく、破れや給送不良を防止できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明を複写機，ファクシミリ等の給紙系に適
用した第一実施例であり、（Ａ）は斜視図、（Ｂ）は支
持部材及び分離パットであり、給送方向に直交する方向
の縦断面図。

【図２】（Ａ）は支持部材及び分離パットの第二実施例
を示す部分的斜視図、（Ｂ）は支持部材及び分離パット
の第三実施例を示す部分的斜視図。

【図３】（Ａ）は分離パットと支持部材の第四実施例を
示し、給送方向に直交する方向の縦断面図、（Ｂ）は分
離パットと支持部材の第五実施例を示し、給送方向に直
交する方向の縦断面図。

【図４】（Ａ）は本発明を給紙系に適用した第六実施例
の正面断面図、（Ｂ）は（Ａ）を給送方向の下流側から
見た側面断面図。

【図５】（Ａ）は支持部材，分離パットの第七実施例を
示し、給送方向に直交する方向の縦断面図、（Ｂ）は同
実施例の斜視図。

【図６】（Ａ）は支持部材，分離パットの第八実施例を
示し、給送方向に直交する方向の縦断面図、（Ｂ）は同
実施例の斜視図、（Ｃ）は支持部材に分離パットを取り
付けた後、支持部材を曲げ成形した第九実施例の断面
図。

【図７】（Ａ）は従来例の給紙系の一部破断斜視図、
（Ｂ）は（Ａ）の断面図。

【符号の説明】

１給紙ローラ（給送回転体）９分離パット（分離部材）１０分離面１１曲面（傾斜面）１２転写紙（シート）Ａ給送方向

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】シートを給送する給送回転体と、前記給
送回転体に接触しシートを一枚ずつ分離するための分離
部材と、を備えたシート分離装置において、前記分離部材の給送方向に沿った両端側の分離面の少な
くとも一方を、給送回転体から遠ざかる方向に傾斜させ
たことを特徴とするシート分離装置。