JPH0527632A - 加熱装置 - Google Patents

加熱装置

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JPH0527632A
JPH0527632A JP20324991A JP20324991A JPH0527632A JP H0527632 A JPH0527632 A JP H0527632A JP 20324991 A JP20324991 A JP 20324991A JP 20324991 A JP20324991 A JP 20324991A JP H0527632 A JPH0527632 A JP H0527632A
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heating
heating body
heated
roller
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JP20324991A
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Daizo Fukuzawa
大三 福沢
Akira Hayakawa
亮 早川
Yoji Tomoyuki
洋二 友行
Koichi Okuda
幸一 奥田
Junji Araya
順治 荒矢
Toshiharu Nakamura
俊治 中村
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 加熱体5と、この加熱体5にフィルム7を圧
接密着させ且つ該フィルム7を加熱体5面に対して摺動
させながら移動駆動する回転加圧部材8を有し、フィル
ム7を介して圧接している加熱体5と加圧部材8のニッ
プ部Nのフィルム7と加圧部材8との間に被加熱材Pを
導入してフィルム7と一緒に該圧接ニップ部Nを移動通
過させることで加熱体5の熱エネルギーをフィルム7を
介して被加熱材Pに付与する加熱装置について、加圧部
材8の表面のすべり性の経時的高まりに起因する加圧部
材8とフィルム7との間のスリップ現象の発生を防止す
る。 【構成】 加圧部材8はゴム弾性体10であり、該ゴム
弾性体10のフィルム7に接触する部分において、少な
くとも一部分はオイル分の含浸量を3重量%以下にした
こと。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、加熱体に圧接させて移
動駆動させた耐熱性フィルムの加熱体側とは反対面側に
被加熱材を導入して密着させてフィルムと一緒に加熱体
位置を通過させることで加熱体の熱をフィルムを介して
導入被加熱材に与える方式(フィルム加熱方式)の加熱
装置に関する。
【0002】この装置は、電子写真複写機・プリンタ・
ファックス等の画像形成装置における画像加熱定着装
置、即ち電子写真・静電記録・磁気記録等の画像形成プ
ロセス手段により加熱溶融性の樹脂等より成るトナーを
用いて記録材(エレクトロファックスシート・静電記録
シート・転写材シート・印刷紙など)の面に直接方式も
しくは間接(転写)方式で形成した、目的の画像情報に
対応した未定着顕画像(トナー像)を該画像を担持して
いる記録材に固着画像として加熱定着処理する画像加熱
定着装置として活用できる。また、例えば、画像を担持
した記録材を加熱してつや等の表面性を改質する装置や
仮定着処理する装置等として使用できる。
【0003】
【従来の技術】従来、例えば、画像の加熱定着のための
記録材の加熱装置は、所定の温度に維持された加熱ロー
ラと、弾性層を有してこの加熱ローラに圧接する加圧ロ
ーラとによって、記録材を挟持搬送しつつ加熱する熱ロ
ーラ方式が多用されている。
【0004】その他、フラッシュ加熱方式、オーブン加
熱方式、熱板加熱方式、ベルト加熱方式、高周波加熱方
式など種々の方式のものが知られている。
【0005】一方、本出願人は例えば特開昭63−31
3182号公報等において次のようなフィルム加熱方式
の加熱装置を提案している。即ち、固定支持された加熱
体と、この加熱体に対向圧接しつつ搬送(移動駆動)さ
れる耐熱性フィルム(又はシート)と、このフィルムを
介して被加熱材としての記録材を加熱体に密着させる加
圧部材を有し、加熱体の熱をフィルムを介して記録材へ
付与することで記録材面に形成担持されている未定着画
像を記録材面に加熱定着させる装置である。
【0006】また本出願人はこのようなフィルム加熱方
式の加熱装置について、フィルムの少なくとも一部には
常にテンションフリー(テンションが加わらない状態)
の部分が存在する構成の改良型装置を提案している(特
願平2−153602〜153610号、同2−339
897〜339900号等、以下、テンションレス系の
フィルム加熱方式の加熱装置と記す)。
【0007】具体的には、固定の加熱体と、この加熱体
に内面が対向圧接されるエンドレスの耐熱性フィルム
と、前記加熱体との間に前記フィルムを挟み込んで、ニ
ップ部を形成し、そのニップ部におけるフィルム外面と
の間に導入された顕画像を支持する被加熱材としての記
録材をフィルムを介して加熱体に圧接しつつ、駆動源に
より回転駆動されてフィルム内面を加熱体面に摺動させ
つつフィルムを所定の速度で記録材搬送方向へ移動駆動
させる回転体である加圧部材を有し、フィルムを駆動さ
せ、また加熱体を発熱させた状態においてこの走行移動
フィルムを挟んで加熱体と加圧部材との間に形成させた
定着部としてのニップ部のフィルムと加圧部材との間に
顕画像を支持した記録材を顕画像担持面側をフィルム側
にして導入して通過させることにより、この記録材の顕
画像に熱エネルギーを付与して軟化・溶融せしめ、次い
で定着部通過後のフィルムと記録材を分離点で離間させ
ることを基本とする加熱装置である。
【0008】上記においてエンドレスのフィルムは周長
の少なくとも一部は常にテンションフリーである。即ち
フィルムの非駆動時においては前記加熱体と加圧部材と
のニップ部に挟まれている部分を除く残余の周長部分が
テンションフリーの状態にあり、フィルム駆動時におい
てはニップ部とこのニップ部よりもフィルム移動方向上
流側であって、このニップ部近傍のフィルム内面ガイド
部分とこのニップ部の間の部分のみにおいてテンション
が加わる関係構成となっている。
【0009】フィルム加熱方式の装置においては昇温の
速い加熱体と薄膜のフィルムを用いるため、ウエイトタ
イムの短縮化が可能となる。加えてテンションレス系の
フィルム加熱方式の加熱装置においては、フィルムは少
なくとも一部は常にテンションフィリーの部分がある構
成であるため、周長の長いフィルムを常に全周的にテン
ションを加えて張り状態にして駆動させる構成のものよ
りも、フィルム駆動のための駆動トルクを大幅に低減す
ることが可能となり、装置構成や駆動系構成を簡略化・
小型化・低コスト化することができ、その他にも従来装
置の種々の欠点を解決できるなどの利点を有し、効果的
なものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】テンションレス系のフ
ィルム加熱方式の加熱装置のようにフィルムの走行移動
を加熱体との間にフィルムを挟んで圧接させた加圧部材
の回転駆動力で行なわせる装置では、装置に導入される
被加熱材とフィルム、或は被加熱材と加圧部材、また或
はフィルムと加圧部材の間でスリップ(加圧部材とフィ
ルムを例にとるならば、被加熱材を搬送し、被加熱材と
略同一速度で回転する加圧部材の周速に対してフィルム
の搬送速度が遅れる)が起こることがないような摩擦係
数の関係構成をこの加熱装置のそれぞれの部分でとるよ
うにしている。
【0011】しかしながら、この加熱装置において通常
の加熱動作が行なわれた場合に、被加熱材の進行方向に
関して加圧部材とフィルムの間にスリップが起こること
がある。これは加圧部材が生産時より不定時間の経過を
経た際、その生産初期状態から比べて、加圧部材表面の
すべり性が自然に高まり、そのため加圧部材表面とフィ
ルム外面の間の摩擦係数が低下し、スリップを起こさな
いようにあらかじめ設定されていた装置内各部間の摩擦
係数の関係構成を崩してしまうために発生する現象であ
る。詳しくは、各部材間の摩擦係数の関係について、フ
ィルム面(外面)に対する加圧部材面の摩擦係数をμ
1、フィルム面(内面、裏面)に対する加熱体表面の摩
擦係数をμ2、とすると、通常μ1とμ2との関係は μ1>μ2 と設定されているものが、加圧部材表面のすべり性の経
時的自然上昇により、上記の関係が逆転し、 μ1<μ2 となるために加圧部材とフィルムがスリップしてしまう
のである。
【0012】加圧部材表面のすべり性が経時的に高まる
のは、加圧部材を形成する、例えばシリコーンゴム(S
iゴム)等のゴム弾性体には離型性付与のために数重量
%、一般に10〜15重量%のシリコーンオイルなどの
オイル分を含浸(混入配合)させており、そのオイル分
が内部の浸透圧により加圧部材表面に経時的にしみ出し
てくることが原因となっている。
【0013】テンションレス系のフィルム加熱方式の加
熱装置の加圧部材とフィルムとの間にこのスリップ現象
が生じると、該装置が画像加熱定着装置として利用され
ている場合には、回転駆動する加圧部材によって加圧部
材の周速と略同速度で被加熱材としての記録材が搬送さ
れるのに対し、記録材の画像担持面(未定着トナー担持
面)と接する外面を有するフィルムはスリップのため加
圧部材の周速に遅れて搬送され、加熱定着時に記録材の
画像担持面上の未定着トナー像もしくは軟化溶融像を引
きずり、記録材上のトナー画像を乱してしまう。
【0014】また、スリップがひどい時には加圧部材と
記録材の間でスリップが起こることもあり、その場合に
はトナー画像が乱れるだけでなく、記録材を搬送できず
排紙不能となり紙づまりを起こすことになる。
【0015】上記に鑑みて本発明は、テンションレス系
のフィルム加熱方式の加熱装置のようにフィルムの走行
移動を加熱体との間にフィルムを挟んで圧接させた加圧
部材の回転駆動力で行なわせている装置において、加圧
部材表面のすべり性の経時的高まりに起因する加圧部材
とフィルムとの間のスリップ現象の発生を防止すること
を目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の構成を特
徴とする加熱装置である。
【0017】(1)加熱体と、この加熱体にフィルムを
圧接密着させ且つ該フィルムを加熱体面に対して摺動さ
せながら移動駆動する回転加圧部材を有し、フィルムを
介して圧接している加熱体と加圧部材のニップ部のフィ
ルムと加圧部材との間に被加熱材を導入してフィルムと
一緒に該圧接ニップ部を移動通過させることで加熱体の
熱エネルギーをフィルムを介して被加熱材に付与する加
熱装置であり、加圧部材はゴム弾性体であり、該ゴム弾
性体のフィルムに接触する部分において、少なくとも一
部分はオイル分の含浸量を3重量%以下にした、ことを
特徴とする加熱装置。
【0018】(2)加圧部材のゴム弾性体はシリコーン
ゴムであり、オイル分はシリコーンオイルである、こと
を特徴とする(1)記載の加熱装置。
【0019】(3)周長の少なくとも一部はテンション
フリーであり無端状をなすフィルムの片面側に固定支持
された加熱体を、他方面側に被加熱材を加圧部材によっ
て圧接密着させ、前記加圧部材を駆動することにより前
記加熱体に摺動しつつ移動するフィルムを介して前記被
加熱材に熱エネルギーを付与することを特徴とする
(1)記載の加熱装置。
【0020】
【作用】加熱体にフィルムを圧接密着させ且つ該フィル
ムを加熱体面に対して摺動させながら移動駆動するゴム
弾性体製の回転加圧部材に対する離形性付与成分として
のオイル分の含浸量を3重量%以下にした場合には、浸
透圧による該オイルの回転加圧部材表面への経時的なし
み出しが実質的になくなり加圧部材表面のすべり性の経
時的高まりが押えられて、加圧部材のフィルムに対する
摩擦係数μ1と、フィルムに対する加熱体面の摩擦係数
μ2の、μ1>μ2、の関係が崩れないでそれが長期に
わたって安定に維持され、経時的にμ1<μ2に逆転す
ることによるスリップ現象、該スリップ現象による、画
像加熱定着装置の場合の定着画像乱れの発生はみられな
かった。
【0021】加圧部材のゴム弾性体としての例えばシリ
コーンゴムは分子量を上げることでゴム自体の離型性の
向上をはかることができオイル分の含浸量を3重量%以
下(オイル分無含浸も含む)にしても加圧部材としての
離型性・弾性を備えさせることができる。
【0022】
【実施例】
<実施例1>(図1) 図1は本発明の一実施例としての、テンションレス系の
フィルム加熱方式の加熱装置の概略構成を示す横断面図
である。
【0023】1は板金製の横長のステーであり、後述す
るエンドレスフィルム7の内面ガイド部材と、後述する
加熱体5・断熱部材6の支持・補強部材を兼ねる。
【0024】このステー1は、横長の平な底面部2と、
その底面部2の長手両辺から夫々一連に立ち上がらせて
具備させた横断面外向き円弧カーブの前壁板3と後壁板
4を有している。
【0025】5は横長の低熱容量線状加熱体であり、横
長の断熱部材6に取り付け支持させてあり、この断熱部
材6を加熱体5側を下向きにして前記ステー1の横長底
面部2の下向きに並行に一体に取付け支持させてある。
【0026】7はエンドレスの耐熱性フィルムであり、
加熱体5・断熱部材6を含むステー1に外嵌させてあ
る。このエンドレスの耐熱性フィルム7の内周長と、加
熱体5・断熱部材6を含むステー1の外周長はフィルム
7の方を例えば3mmほど大きくしてあり、従ってフィ
ルム7は加熱体5・断熱部材6を含むステー1に対して
周長が余裕をもってルーズに外嵌している。
【0027】8は加熱体5との間でフィルム7を挟んで
加熱体5と互いに圧接してニップ部Nを形成してフィル
ム7を加熱体5に圧接密着させると共に、該フィルム7
を加熱体5面を摺動させながら移動駆動する回転加圧部
材としての加圧ローラ(圧接ローラ、バックアップロー
ラ)であり、中心軸9とこの軸に同心一体に外装したゴ
ム弾性体ローラ部10からなり、中心軸9の左右端部を
夫々軸受けに回転自由に支持させて不図示の駆動手段に
より所定の周速度をもって矢示の反時計方向へ回転駆動
される。
【0028】加圧ローラ8が回転駆動されると、ニップ
部Nにおいてフィルム7に回転加圧ローラ8との摩擦力
で送り移動力がかかり、エンドレスの耐熱性フィルム7
が加圧ローラ8の回転周速と略同速度をもってフィルム
内面が加熱体5面を摺動しつつ時計方向Aに回動移動駆
動される。フィルム7は非駆動時においては加熱体5と
加圧ローラ8とのニップ部Nに挟まれている部分を除く
残余の大部分のほぼ全周長部分がテンションフリーであ
る。フィルム駆動時においてはニップ部Nとこのニップ
部Nよりもフィルム移動方向上流側であって、このニッ
プ部近傍のフィルム内面ガイド部分とニップ部のみにお
いてフィルムにテンションが加わる。
【0029】上記のフィルム駆動と、加熱体5を通電発
熱させた状態において、未定着トナーTを担持した被加
熱材としての記録材Pが入口ガイド11に案内されてニ
ップ部Nの回転フィルム7と回転加圧ローラ8との間に
像担持面上向きで導入されると、記録材Pはフィルム7
と一緒にニップ部Nを通過していき、該ニップ部Nにお
いてフィルム内面に接している加熱体5の熱エネルギー
がフィルム7を介して記録材Pに付与されてトナー像T
の熱定着がなされる。
【0030】加熱体5は、本実施例のものはアルミナ等
でできたヒータ基板5aの略中央部に沿って、例えばA
g/Pd(銀パラジウム)等の通電発熱抵抗体(発熱
体)5bを厚み約10μm・幅1〜3mmにスクリーン
印刷等により塗工し、その上に保護層5cとしてガラス
やフッ素樹脂等をコートしたものである。発熱体5bへ
の通電により該発熱体が発熱し、基板5a・保護層5c
を含む加熱体5の全体が急速昇温する。5dはこの加熱
体5の検温素子であり、該検温素子5dを含む温調回路
により発熱体5bへの通電が制御されて加熱体5の温度
が所定の適正定着温度に温調管理される。
【0031】フィルム7は熱容量を小さくしてクイック
スタート性を向上させるために、膜厚は総厚100μm
以下、好ましくは40μm以下、20μm以下の耐熱性
・離形性・強度・耐久性等のある単層或は複合層フィル
ムを使用できる。
【0032】例えば、ポリイミド・ポリエーテルイミド
(PEI)・ポリエーテルサルホン(PES)・4フッ
化エチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重
合体樹脂(PFA)・ポリエーテルエーテルケトン(P
EEK)・ポリパラバン酸(PPA)等の単層フィル
ム、或いは複合層フィルム、例えば20μm厚のポリイ
ミドフィルムの少なくとも画像当接面側にPTFE(4
フッ化エチレン樹脂)・PAF・FEP等のフッ素樹脂
・シリコン樹脂等、更にはそれに導電材(カーボンブラ
ック・グラファイト・導電性ウイスカなど)を添加した
離型性コート層を10μm厚に施したものなどである。
【0033】加圧ローラ8は本実施例ではそのゴム弾性
体ローラ部9を、離型性付与成分としてシリコーンオイ
ルを含浸させたシリコーンゴムを用いた。この場合本発
明に従ってシリコーンオイルの含浸量を3重量%以下で
ある2.5重量%にした。
【0034】この加圧ローラ8のエンドレスフィルム7
の外周面に対する摩擦係数μ1と、フィルム7の内周面
に対する加熱体5の表面の摩擦係数μ2は、μ1>μ
2、の関係にあり、この関係は経時的に安定に維持され
て、経時的にμ1<μ2に逆転することによるスリップ
現象の発生はみられなかった。
【0035】これは上記のようにシリコーンオイルの含
浸量を3重量%以下にしたことにより浸透圧による該オ
イルの加圧ローラ表面への経時的なしみ出しが実質的に
なくて加圧ローラ8の表面のすべり性が高まらず、μ1
>μ2、の関係が崩れないで維持されたことによる。
【0036】これは通紙時、即ち入口ガイド11に案内
されて被加熱材としての未定着トナー像Tを担持した記
録材Pがニップ部Nの回動フィルム7と加圧ローラ8と
の間に像担持面上向きで導入された際も同様であり、加
圧ローラ8の周速と略同一速度で搬送される記録材Pに
対してフィルム7の搬送速度が実質的に遅れることもな
く、加熱定着部であるニップ部Nにおいて加熱定着時に
記録材P上のトナー画像Tが乱されることを防止するこ
とができた。
【0037】<実施例2>(図2) 本実施例は、加圧ローラ8のゴム弾性体ローラ部10に
ついてその長手方向両端側部分10a・10aはオイル
含浸量を3重量%以下に制限した材質部分(具体的には
シリコーンゴム、オイル分としてシリコーンオイルを
2.5重量%含浸)とし、該部分10a・10a間のゴ
ム弾性体ローラ部分10bはオイル(シリコーンオイ
ル)含浸量を10重量%にした材質部分(シリコーンゴ
ム)としたものである。そして、 .装置に通紙可能な記録材最大幅寸法をa、 .フィルム7の幅寸法をb、 .加熱体5の長さ寸法をc、 .加圧ローラ8の長さ寸法をd としたとき、a<d<b<c、の寸法関係構成にしてあ
る。
【0038】加圧ローラ5の、オイル含浸量を10重量
%にしたローラ部分10bの長さ寸法eは記録材最大幅
寸法aよりも僅少量大きく設定してあり、オイル含浸量
を3重量%以下にした加圧ローラ両端側ローラ部分10
a・10aの長さ寸法fは(d−e)/2であり、夫々
フィルム7の幅方向両端側の通紙領域外の面部分g・g
に対して常に直接接触する。
【0039】本実施例の加圧ローラ8のゴム弾性体ロー
ラ部10において、その両端側ローラ部分10a・10
aはフィルム7の通紙領域外の面部分g・gに常に直接
接触してフィルム7に移動駆動力を与える。このローラ
部分10a・10aはオイル含浸量を3重量%以下に制
限したことで該ローラ部分表面のオイルしみ出しによる
経時的なすべり性の高まりが防止されて、このローラ部
分10a・10aにおいては前述の摩擦係数μ1とμ2
の関係は、μ1>μ2、の関係が常に維持される。
【0040】加圧ローラ8のゴム弾性体ローラ部10の
通紙領域に対応するローラ部分10bはオイル含浸量を
10重量%にしたことで硬度が低くなり、加熱体5との
間にフィルム7を挟み込んで形成されるニップ部Nの幅
を広くとることができて定着性を向上させることができ
る。
【0041】このローラ部分10bはオイルを多く含浸
させているので該ローラ部分10bの表面にオイルの経
時的しみ出しをみるが、そのしみ出しオイルは通紙時に
記録材表面に付着して運ばれていくことで、そのしみ出
しオイルがローラ両端側のローラ部分10a・10aの
表面に及んで該ローラ部分表面のすべり性を高めてしま
う事態は実質的に生じることはなく、このローラ部分1
0a・10aにおいては前述の摩擦係数μ1とμ2の関
係がμ1>μ2の状態に常に安定に維持される。
【0042】従って、ローラ部分10bの表面すべり性
がオイルの経時的しみ出しで高まっても、その両側のロ
ーラ部分10a・10aでは上記のようにμ1>μ2の
関係が維持させるからスリップ現象の発生をみない。
【0043】なおローラ部分10bにおいて通紙時に記
録材裏面に付着するしみ出しオイルは極々微量であるの
で実用上何の問題もない。
【0044】加圧部材8は回動ベルト等の形状にするこ
ともできる。
【0045】
【発明の効果】以上のように本発明に依れば、フィルム
の走行移動を加熱体との間にフィルムを挟んで圧接させ
た加圧部材の回転駆動力で行なわせているフィルム加熱
方式の加熱装置において、加圧部材表面のすべり性の経
時的高まりに起因する加圧部材とフィルムとの間のスリ
ップ現象の発生を防止することができ、画像加熱定着装
置にあっては、加圧部材とフィルムとの間や加圧部材と
記録材の間でのスリップ現象に起因する定着画像の乱れ
や排紙不良の発生が防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一実施例としてのテンションレス系のフィル
ム加熱方式の加熱装置(画像加熱定着装置)の概略構成
を示す横断面図
【図2】 他の実施例装置の加圧ローラの縦断面と、他
の部材との寸法関係を示した図
【符号の説明】
1 ステー 5 加熱体 8 加圧ローラ(回転加圧部材) 9 中心軸 10 ゴム弾性体ローラ部 P 記録材(被加熱材)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奥田 幸一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 荒矢 順治 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 中村 俊治 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱体と、この加熱体にフィルムを圧接
    密着させ且つ該フィルムを加熱体面に対して摺動させな
    がら移動駆動する回転加圧部材を有し、フィルムを介し
    て圧接している加熱体と加圧部材のニップ部のフィルム
    と加圧部材との間に被加熱材を導入してフィルムと一緒
    に該圧接ニップ部を移動通過させることで加熱体の熱エ
    ネルギーをフィルムを介して被加熱材に付与する加熱装
    置であり、加圧部材はゴム弾性体であり、該ゴム弾性体
    のフィルムに接触する部分において、少なくとも一部分
    はオイル分の含浸量を3重量%以下にした、ことを特徴
    とする加熱装置。
  2. 【請求項2】 加圧部材のゴム弾性体はシリコーンゴム
    であり、オイル分はシリコーンオイルである、ことを特
    徴とする請求項1記載の加熱装置。
  3. 【請求項3】 周長の少なくとも一部はテンションフリ
    ーであり無端状をなすフィルムの片面側に固定支持され
    た加熱体を、他方面側に被加熱材を加圧部材によって圧
    接密着させ、前記加圧部材を駆動することにより前記加
    熱体に摺動しつつ移動するフィルムを介して前記被加熱
    材に熱エネルギーを付与することを特徴とする請求項1
    記載の加熱装置。
JP20324991A 1991-07-19 1991-07-19 加熱装置 Pending JPH0527632A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1115303A (ja) * 1997-06-24 1999-01-22 Showa Electric Wire & Cable Co Ltd 定着部用フィルム及びトナー画像定着装置

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JPH1115303A (ja) * 1997-06-24 1999-01-22 Showa Electric Wire & Cable Co Ltd 定着部用フィルム及びトナー画像定着装置

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