JP4040339B2 - 加熱装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、加熱体(ヒータ)と、前記加熱体に密着して摺動走行する耐熱性フィルムを有し、このフィルムを介して被記録材を加熱体に密着させてフィルムと一緒に加熱体位置を移動通過させて加熱体の熱エネルギーをフィルムを介して被記録材に付与するフィルム加熱方式の加熱装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、電子写真複写機・プリンタ・ファクシミリ等の画像形成装置において、画像形成プロセス手段部で記録材に形成担持させた目的の画像情報に対応する未定着トナー画像を加熱定着させる加熱装置としての画像加熱定着装置としては、ヒートローラ式が一般的である。
【0003】
即ち、ハロゲンヒータ等の内装熱源で加熱されて所定の温度に温調される加熱部材としての回転定着ローラと、この定着ローラに所定に圧接された加圧部材としての回転加圧ローラとを有し、両ローラの圧接ニップ部(定着ニップ部)に記録材を導入して挟持搬送させることで未定着トナー画像を記録材面に加熱定着させるものである。
【0004】
又、近時は、フィルム加熱方式の加熱装置が画像加熱定着装置として実用されている。この加熱装置は特開昭63−313182号公報・特開平1−263679号公報・特開平2−157878号公報・特開平4−44075〜44083号公報等で知られており、加熱体(ヒータ)に加熱部材としての耐熱フィルムを加圧部材で押圧密着させて走行させ、耐熱フィルムを挟んで加熱体と加圧部材とで形成される圧接ニップ部(定着ニップ部)の耐熱フィルムと加圧部材との間に記録材を導入して耐熱フィルムに密着させて耐熱フィルムと一緒に定着ニップ部を通過させることで加熱体の熱を耐熱フィルムを介して記録材に与えて未定着トナー画像を記録材面に加熱定着させるものである。
【0005】
又、例えば画像を担持した記録材を加熱して表面性(つや出し等)を改質する装置、仮定着処理する装置等、その他、被記録材を加熱処理する手段として広く使用できる。
【0006】
このようなフィルム加熱方式の加熱装置は、昇温の速い低熱容量の加熱体や薄膜の耐熱フィルムを用いることができるため、省電力化やウェイトタイムの短縮化(クイックスタート性)が可能となる、画像形成装置等の本機の機内昇温を低めることができる等の利点を有し、効果的なものである。
【0007】
図6に画像加熱定着装置してのフィルム加熱方式の加熱装置を示した。
【0008】
図6に示す装置において、加熱体1は全体に低熱容量のセラミックヒータである。2は横断面略半円弧樋型で、被記録材としての記録材Pの搬送方向に直交する方向に長い加熱体保持部材であり、例えばフェノール系の熱硬化性樹脂製である。この加熱体保持部材2の下面に長手に沿って、耐熱性・断熱性の加熱体保持部材2に密着して支持され、給電を受けて発熱する加熱体1を配設してある。
【0009】
4はこの加熱体1付の加熱体保持部材2にルーズに外嵌させたチューブ型の耐熱フィルム(定着フィルム)である。5は固定された軸を持ち駆動源Mによって駆動される回転自由の加圧ローラである。
【0010】
加熱体1・加熱体保持部材2・フィルム4の組み立て体(以下、フィルムユニットと呼ぶ)は加圧ローラ5への対向方向移動自在である。
【0011】
3はフィルムユニットに上面から押圧する応接力が加える加圧ばねである。加圧ばね3によりフィルムユニットは加圧ローラ5に対して所定の押圧力で圧接しており、圧接ニップNを形成するようになっている。
【0012】
加圧ローラ5が駆動源Mにより、図6において反時計方向に回転駆動されることにより、フィルム4はその内面が加熱体1の面に密着摺動しながら時計方向に従動回転する。
【0013】
フィルム4は加熱体1と密着摺動するため、摩耗を防いだり摺動抵抗を低減するためにフィルム4内部にはグリスが塗布してある。
【0014】
加圧ローラ5によるフィルム4の回転駆動がなされていて、且つ、加熱体1が通電により所定の温度に昇温している状態において、不図示の作像部側から未定着トナー画像10を形成担持させた被記録材としての被記録材Pが前記圧接ニップ部Nのフィルム4と加圧ローラ5との間に導入されると、前記被記録材Pがフィルム4の外面に密着してフィルム4と一緒の重なり状態で圧接ニップ部Nを通過していく。
【0015】
この圧接ニップ部N通過過程で加熱体1の熱エネルギーがフィルム4を介して被記録材Pに付与されて被記録材P上の未定着トナー画像10が加熱溶融定着処理される。被記録材Pは圧接ニップ部Nを通過してフィルム4の面から分離されて排出されていく。
【0016】
しかし、フィルム駆動方式には以下のような問題があった。
【0017】
即ち、加圧ローラ5は摩擦力によってフィルム4に駆動力を伝え従動回転させるが、例えば装置の老朽化が進んでフィルム4と加熱体1表面の摺動抵抗が増大した時等に、フィルム4と加圧ローラ5間の摩擦係数値が減少し、フィルム4に駆動力が確実に伝わらないことがある。そのため、被記録材Pとフィルム4間、或は被記録材Pと加圧ローラ5間でスリップが発生し、搬送不良や定着画像の乱れ、被記録材のシワ等が発生する。
【0018】
この問題を解決するため、図11に示すような軸受け等で固定された軸が駆動源により直接回転駆動される外部駆動ローラ11をフィルム4に接触するよう設置し、フィルム4に駆動力を伝える方式(以降、外部駆動方式と呼ぶ)が考案されている。
【0019】
このような方式では、加圧ローラ5からフィルム4への駆動力伝達が十分でなかったとき、補助的に外部駆動ローラ11の駆動力がフィルム4に伝達し、搬送不良や定着画像の乱れ、被記録材のシワ等の発生を防ぐことが可能である。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、外部駆動方式には以下のような問題があった。
【0021】
即ち、加圧ローラ5の硬度及び加圧ばね3の加圧力には製品毎にばらつきがあり、加圧ローラ5の弾性変形による潰れ量に影響を及ぼす。フィルムユニットの位置は加圧ローラ5の潰れ量に大きく影響されるため、フィルムユニットの位置にも製品毎のばらつきが生じる。
【0022】
又、加圧ローラ5の耐久が進むと加圧ローラ5のゴム部が劣化して硬度が変化する場合がある。この場合も加圧ローラ5の潰れ量の変化のために耐久前後でフィルムユニットの位置に変化が生じる。
【0023】
更に、フィルムユニットを構成する各要素の寸法公差の影響によってもフィルムユニットの位置は変化する。
【0024】
一方、外部駆動ローラ11は軸が固定されているので位置は一定である。そのため、外部駆動ローラ11とフィルムユニットの相対距離はフィルムユニットの位置のばらつき等の影響を受ける。その結果、外部駆動ローラ11とフィルムユニット間の相対距離が大きくなると外部駆動ローラ11とフィルム4が非接触状態になってしまい、フィルム4に駆動力が伝達しなくなる。逆に相対距離が小さくなると外部駆動ローラ11からフィルム4への押圧力が過剰になり、フィルム4の摩耗の原因になる。
【0025】
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、フィルムの位置に拘らず該フィルムに安定した駆動力を伝えることができる加熱装置を提供することにある。
【0026】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、エンドレスベルト状の耐熱性スリーブと、前記スリーブの内側に配設された加熱体と、前記加熱体との間に前記スリーブを挟んで圧接ニップ部を形成し、且つ、前記スリーブの内面を加熱体面に摺動させつつ駆動手段により被記録材搬送方向へ回転駆動させられる加圧部材を有し、前記圧接ニップ部の前記スリーブの外面と加圧部材との間に被記録材を導入して前記スリーブと一緒に前記圧接ニップ部を移動通過させることにより加熱体の熱エネルギーを前記スリーブを介して被記録材に付与するスリーブ加熱方式の加熱装置において、
前記スリーブの近傍に配置され駆動源に接続されたギアAと、前記ギアAと噛み合うギアBと、前記ギアBが前記ギアAの周りに回転自由となるよう前記ギアAと前記ギアBを保持するギアケースと、前記ギアBと同軸に設置され前記ギアAの回転により前記スリーブの外面に圧接されるローラを設け、前記ローラと前記スリーブが接触する領域が被記録材の通過領域外に位置することを特徴とする。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0028】
<実施の形態1>
本発明の実施の形態1を図1及び図2に基づいて説明する。
【0029】
加熱体1は低熱容量の線状加熱体であって、セラミック基板上の表側(フィルム4側)には抵抗発熱体層が基板長手に沿って形成してあり、例えば銀パラジューム(Ag/Pb)、Ta2 N等の電気抵抗ペースト(抵抗ペースト)を例えば厚み10μm、幅1〜3mmの細帯状パターンにスクリーン印刷により塗工し、焼成することで形成した物である。
【0030】
加熱体1は加熱体保持部材2に耐熱性接着剤で接着して保持させてある。加熱体保持部材2は、加熱体1の発熱によって変形が発生しないように、又、加熱体1から発生する熱を後述の加圧ローラ5側に効率良く伝えるため、例えばLCP、PPS、フェノール樹脂等、耐熱性と断熱性に富んだ材料から成る。
【0031】
本実施の形態では、加熱体1とフィルム4内面との摩擦係数を下げるために加熱体1表面にガラスコート層を設けると共に、加熱体1表面に耐熱性グリスを塗布して加熱体1とフィルム4との摺動性を良くしている。加熱体1は抵抗発熱体層の反対側の面から配線され、不図示のAC電源から電力を供給される。
【0032】
エンドレスベルト状の耐熱性定着フィルム4は、上記の加熱体1・加熱体保持部材2の組み立て体に対してルーズに嵌入してあり、回転自由である。フィルムユニットは加圧ローラ5に対して垂直方向に移動自由になっている。
【0033】
加圧ばね3によりフィルムユニットに上面から押圧する押圧力が加わることにより、加圧ローラ5は加熱体1に対して所定の押圧力で圧接しており、図1に示すように、圧接ニップNを形成するようになっている。
【0034】
フィルム4は、例えばポリイミド、ポリイミドエーテル等の耐熱ベースフィルムと、前記フィルム4の画像に当接する外周面にトナーが付着しにくいようにPTFE,PFA等のフッ素樹脂系の材料等の離形性の良い材料で離形層を設けたエンドレスベルト状フィルムである。
【0035】
本実施の形態では、ポリイミドの耐熱ベースフィルムに、離形層と耐熱ベースフィルムとの接着を強固にするためのプライマー層がコートされ、表面に離形層としてPTFEがコートされており、計3層でフィルム4を構成している。
【0036】
加熱体1の発熱エネルギーの画像当接面への伝達効率はフィルム4の厚みがより薄いほど良く、フィルム4の搬送の安定性からは、フィルム4の剛性を高めるためにフィルム4はより厚い方が良いため、フィルム4の厚みは50μm以上100μm未満が望ましい。フィルム4の長手方向の幅は、レターサイズ( 幅216mm) の被記録材に対応できるよう240mmとする。
【0037】
加圧ローラ5はその芯金軸の両端部をそれぞれ不図示の軸受けにより回転自在に支持されており、その一方の軸端にはギア(不図示)が固着されている。ギアは、画像形成装置本体の駆動源Mにより駆動力が伝えられ、加圧ローラ5は所定の周速度をもって回動駆動されるようになっている。
【0038】
本実施の形態において、加圧ローラ5は芯金軸に同心一体にローラ状にゴム層を形成し、そのゴム層の表面にトナー等が付着するのを防ぐため離形層を形成してある。ゴム層はシリコンゴム等の耐熱性のあるゴム材料、離形層はFEP,PFA等の離形性の良いフッ素樹脂で構成している。
【0039】
本実施の形態では、ゴム層をゴム硬度40〜50°の液状シリコンゴムで構成し、その表面に離形層としてフッ素ゴムにFEPを分散した材料を30μm程度コーティングし、トナーが付着しにくいようにしている。
【0040】
加熱体1は発熱体層の両端よりAC100Vが通電されることで前記発熱体層の発熱で急速昇温する。前記発熱体層に対する通電が不図示の制御系で制御されることにより加熱体1の温度が所定の温度に制御される。
【0041】
7は加圧ローラ5の被記録材搬送方向の下流側に配置されたギアAである。ギアA7はギアA7の軸を通して駆動手段Mにより駆動力を与えられる。8はギアA7と噛み合い、駆動するギアBである。ギアB8はギアA7から伝えられた駆動力を、ギアB8の軸に伝達する。
【0042】
本実施の形態では、ギアA7及びギアB8は、フィルム4の長手方向の略中心に位置する。
【0043】
9はギアA軸とギアB軸を連結及び保持するギアケースである。ギアケース9によってギアB8の軸はギアA7の軸に対して回転自由になっている。6はギアB8と同軸上に設置され、フィルム4と接触して駆動力を伝えるローラである。
【0044】
ギアAに駆動力が伝えられると、ギアB8及びローラ6にはギアAの回転方向と同方向にギアAの周囲を回転しようとする力が与えられる。この力によりローラ6がフィルムユニットに対して圧接されるよう、ギアAの回転方向は決定される。
【0045】
ローラ6と同軸上にあるギアB8がフィルム4に接してフィルム4を破壊しないよう、ローラ6の外径はギアB8の外径よりも4mm以上大きいことが望まれる。
【0046】
本実施の形態では、ローラ6はフィルム4の両端においてフィルム4と接するよう、ギアB8の軸の両端に1つずつ、計2個を設置する。ローラの数は3個以上或は1個でも良い。
【0047】
最大幅の被記録材の通過領域外においてローラ6がフィルム4と接するよう、各ローラ6の長手方向の幅は8mmとする。
【0048】
ローラ6は例えばシリコンゴムやEPDM等のように、150℃程度の高温に耐え得る耐熱性を持ち、且つ、ローラ6とフィルム4間の摩擦力が大きくなるよう摩擦係数の大きな材料で構成されることが望ましい。又、ローラ6とフィルム4間のニップ部Naが十分な幅を得られるよう、ローラ6の硬度は20〜60程度とする。
【0049】
又、ローラ6によるフィルム4の送り速度が、加圧ローラ5によるフィルム4の送り速度よりも遅くなると、ローラ6はフィルム4に駆動力を伝えることができず、逆にフィルム4の回転方向とは逆方向のトルクをフィルム4に与えることになってしまう。そこで、ローラ6によるフィルム4の送り速度は、加圧ローラ5によるフィルム4の送り速度よりも3〜5%程度速くなるように設定し、ローラ6はフィルム4に対して常に多少スリップしながら駆動するようにする。
【0050】
フィルムユニットの位置は、加圧ローラ5の硬度や加圧ばね3の加圧力のばらつきや、加圧ローラ5の硬度の経年変化の影響を受け変化する。しかし、ローラ6の場合は回転中心を規制していないので、図3に示すように、フィルムユニットの位置のばらつきや変化に追従してローラ6の位置が変化し、ローラ6はフィルム4に対して常に安定して押接することができる。
【0051】
加圧ローラ5及びローラ6によるフィルム4の回転駆動がなされていて、且つ、加熱体1が通電により所定の温度に昇温している状態において、不図示の作像部側から未定着トナー画像10を形成担持させた被記録材としての被記録材P(図1)が入口ガイドに案内されて圧接ニップ部Nのフィルム4と加圧ローラ5との間に導入されることで図6の装置の場合と同様に被記録材P上の未定着トナー画像10の加熱溶融定着処理がなされる。
【0052】
このように、本実施の形態では、従来例に比べてフィルム4に安定した駆動力を伝えることが可能になり、画像加熱定着装置にあっては加圧ローラ5とフィルム4のスリップによる被記録材Pの搬送不良を防止できる。又、加圧ローラ5の硬度及び加圧ばね3の加圧力の製品毎のばらつき、耐久前後における加圧ローラ5の硬度変化等によるフィルムユニットの位置のばらつき・変化の影響を受けずに安定してフィルム4に駆動力を伝えることができる。
【0053】
<実施の形態2>
次に、本発明の実施の形態2を図4に基づいて説明する。尚、実施の形態1との共通箇所には同一符号を付して説明を省略する。
【0054】
ローラ6とフィルム4間の摩擦力が大きいほど、ローラ6とフィルム4との間での駆動力損失が少なくなる。そのため、安定してフィルムに駆動力を伝えるためには、ローラ6にフィルム4へ押圧する方向の付勢力を与えると良い。
【0055】
そこで、本実施の形態では、ギアBによる付勢力だけでは十分な押圧力が得られない場合、図4のようにローラ6に付勢部材12を取り付けることで、十分な付勢力をローラ6に与えることができる。
【0056】
<実施の形態3>
次に、本発明の実施の形態3を図5に基づいて説明する。
【0057】
加熱体保持部材2とフィルム4間の摩擦力が大きいと、加圧ローラ5やローラ6によってフィルム4に与えられた駆動力の損失が大きくなる。
【0058】
そこで、本実施の形態では、フィルム4を挟んでローラ6と対向する位置に対向コロ13を設けることで、フィルム4と加熱体保持部材2の間の摩擦によるフィルム4への駆動力伝達の際の駆動力の損失を少なく抑えることができる。
【0059】
<実施の形態4>
次に、本発明の実施の形態4を図6に基づいて説明する。
【0060】
本実施の形態では、加熱体保持部材2のフィルム4を挟んでローラ6と当接する箇所に突起等を設け、ローラ6と当接する面積を小さくすることで、フィルム4と加熱体保持部材2との間の摩擦力を低減させ、フィルム4と加熱体保持部材2の間の摩擦によるフィルム4への駆動力伝達の際の駆動力の損失を少なく抑えることができる。
【0061】
<実施の形態5>
次に、本発明の実施の形態5を図7に基づいて説明する。
【0062】
本実施の形態では、ローラ6の周部をローレット状に成形することで、フィルム4とローラ6との間の摩擦係数を増大させ、フィルム4とローラ6間における駆動力伝達の際の駆動力の損失を少なく抑えることができる。
【0063】
<実施の形態6>
次に、本発明の実施の形態6を図8に基づいて説明する。
【0064】
ローラ6を通紙領域内に設置した場合、フィルム4に付着したトナー汚れ10cがローラ6の表面に移り、フィルム4とローラ6の間の摩擦係数低下に繋がる可能性がある。
【0065】
そこで、本実施の形態では、ローラの上流にフィルム4に付着したトナー汚れ10cを除去するブラシ14を設け、ローラ6にトナー汚れ10cが付着することを防ぐことができる。
【0066】
<実施の形態7>
次に、本発明の実施の形態7を図9に基づいて説明する。
【0067】
被記録材Pが吸湿していた場合等に、被記録材Pが圧接ニップ部Nに進入した時に加熱体1から与えられた熱により紙中の水分が急激に蒸発し、その勢いにより未定着トナー画像10が飛ばされ、画像が乱れる現象を尾引きと呼ぶ。
【0068】
この尾引きを防止する手段として、フィルム4と加圧ローラ5のそれぞれに所定のバイアス印加を行い、被記録材Pが圧接ニップ部Nに進入した時に、フィルム4の表面層からGNDに向けてマイナスの電荷が流れることで、被記録材Pの裏からフィルム4の表面層において電圧降下が起こり、未定着トナー画像10を被記録材P側に引き付ける電界を積極的に発生させ、尾引きを防ぐ方法が一般的に採られている。
【0069】
本実施の形態では、フィルム4に印加する手段として、ローラ6を導電性ゴムで形成し、ローラ6或はローラ6の芯金にバイアス印加手段15を設け、導電性のローラ6をフィルムに当接することで、バイアス印加手段15によりローラに給電されたバイアスがフィルムに印加される構成になっている。このようにローラ6に印加機能を備えさせることにより、新たな印加機構を設ける必要がなく、部品点数を低減することができる。
【0070】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明によれば、フィルム駆動方式の加熱装置において、ローラを介してフィルムに駆動力を伝えてフィルムを安定して駆動させることで、被記録材の搬送不良を防止させ、更に、ローラとスリーブが接触する領域が被記録材の通過領域外に位置することで、フィルムに付着したトナー汚れがローラ表面に付着して摩擦係数が低下するのを防ぐことができる。
【0071】
又、付勢部材を用いてフィルムに対するローラの押圧力を増大させることで、更にフィルムを安定して駆動させることができる。
【0073】
又、フィルム内部のフィルムを挟んでローラと対向する位置に対向コロを設置することで、スリーブとスリーブ内部構造体との間の摩擦でフィルムの駆動力が損失されるのを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る加熱装置の側面図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る加熱装置の斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態1に係るフィルムユニットの位置変化に対するローラの対応を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態2に係る加熱装置の側面図である。
【図5】本発明の実施の形態3に係る加熱装置の側面図である。
【図6】本発明の実施の形態4に係る加熱装置の側面図である。
【図7】本発明の実施の形態5に係る加熱装置の側面図である。
【図8】本発明の実施の形態6に係る加熱装置の側面図である。
【図9】本発明の実施の形態7に係る加熱装置の側面図である。
【図10】従来例の加熱装置の側面図である。
【図11】外部駆動方式の加熱装置の斜視図である。
【符号の説明】
1 加熱体
2 加熱体保持部材
3 加圧ばね
4 フィルム
5 加圧ローラ
6 ローラ
7 ギアA
8 ギアB
9 ギアケース
10 未定着トナー画像
10b 定着済みトナー画像
10c トナー汚れ
11 外部駆動ローラ
Claims (6)
- エンドレスベルト状の耐熱性スリーブと、前記スリーブの内側に配設された加熱体と、前記加熱体との間に前記スリーブを挟んで圧接ニップ部を形成し、且つ、前記スリーブの内面を加熱体面に摺動させつつ駆動手段により被記録材搬送方向へ回転駆動させられる加圧部材を有し、前記圧接ニップ部の前記スリーブの外面と加圧部材との間に被記録材を導入して前記スリーブと一緒に前記圧接ニップ部を移動通過させることにより加熱体の熱エネルギーを前記スリーブを介して被記録材に付与するスリーブ加熱方式の加熱装置において、
前記スリーブの近傍に配置され駆動源に接続されたギアAと、前記ギアAと噛み合うギアBと、前記ギアBが前記ギアAの周りに回転自由となるよう前記ギアAと前記ギアBを保持するギアケースと、前記ギアBと同軸に設置され前記ギアAの回転により前記スリーブの外面に圧接されるローラを設け、前記ローラと前記スリーブが接触する領域が被記録材の通過領域外に位置することを特徴とする加熱装置。 - 前記ローラによる前記スリーブの送り速度が前記加圧部材による前記スリーブの送り速度よりも3〜5%速いことを特徴とする請求項1記載の加熱装置。
- 前記ローラが前記スリーブに対して圧接されるようバネで付勢されていることを特徴とする請求項1記載の加熱装置。
- 前記スリーブの内側に設けられ、前記スリーブを挟んで前記ローラと対向するコロを設けたことを特徴とする請求項1記載の加熱装置。
- 前記ローラの周部に溝を設け、ローレット状に成形したことを特徴とする請求項1記載の加熱装置。
- 前記スリーブの前記ローラが接触する領域よりも前記スリーブ回転の上流側に前記スリーブに付着した汚れを除去する機構を設けたことを特徴とする請求項1記載の加熱装置。
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