JPH05275728A - 有機光起電力素子 - Google Patents

有機光起電力素子

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JPH05275728A
JPH05275728A JP4100724A JP10072492A JPH05275728A JP H05275728 A JPH05275728 A JP H05275728A JP 4100724 A JP4100724 A JP 4100724A JP 10072492 A JP10072492 A JP 10072492A JP H05275728 A JPH05275728 A JP H05275728A
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electron
organic
light
conversion efficiency
layer
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JP4100724A
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Kazukiyo Nagai
一清 永井
Hiroshi Ikuno
弘 生野
Tetsuo Suzuki
哲郎 鈴木
Masao Yoshikawa
雅夫 吉川
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 大面積化が可能で高い変換効率が得られる有
機光起電力素子(有機太陽電池)を提供するものであ
る。 【構成】 少なくとも一方が透光性を有する二つの電極
の間に電子受容性有機化合物層と電子供与性有機化合物
層との積層を設けた有機光起電力素子において、前記
電子受容性有機化合物としてペリレン誘導体、また前
記電子供与性有機化合物として特定の吸収スペクトルを
有する塩化インジウムフタロシアニンをそれぞれ採用す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光電池、太陽電池、光セ
ンサ、フォトダイオードなどに有用な有機光起電力素子
に関する。
【0002】
【従来の技術】社会の発展につれてエネルギーの使用量
は飛躍的に増加している。このことは長年かかってでき
た化石燃料を大量に消費するものであり、加えて、燃料
ガスによる大気汚染をもたらすものである。かかる実情
から、エネルギー源として無限でかつ無害の太陽光を利
用した光起電力素子(太陽電池)の研究が随所において
行なわれている。そして、現在商品化されているものと
しては単結晶、多結晶又はアモルファスシリコンやガリ
ウム・砒素などを用いた無機系の太陽電池があげられ
る。
【0003】だが、こうした無機系の太陽電池の作製は
高コストであり、フレキシブルな素子の作製が困難であ
るといった欠点をもち併せている。そのような欠点を解
消するために、近時、有機太陽電池(有機光起電力素
子)の研究が盛んになってきている。これは、無機太陽
電池に比べて低コストで大面積化が可能であり、また、
フレキシブルな素子が作製できることに起因している。
その反面、有機太陽電池は、一般に、無機太陽電池に比
べて開放電圧(Voc)、短絡光電流(Jsc)の低い
のが現状である。ところで、光起電力素子は、光エネル
ギを電気エネルギ(電圧×電流)に変換する素子である
ため、変換効率がその主要な評価対象となる。光電流の
生成には内部電界の存在が必要であるが、内部電界を生
成する方法としていくつかの素子構成が知られている。
【0005】(1)ショットキー接合またはMIS型接
合からなるもの 金属/半導体接合で生じる内部電界を利用したものであ
る。有機半導体材料としてメロシアニン染料、フタロシ
アニン顔料等が用いられる(A.K.Ghoshら
J.Appl.Phys.49,5982(197
8))。ここでは、この素子(Al/メロシアニン/A
g素子)に対する78mW/cm2の白色光照射で変換
効率は0.7%(Voc=1.2V,Jsc=1.8m
A/cm2,ff=0.25)が報告されている。この
タイプの素子に用いられている有機半導体で変換効率が
高いものはp型に限定されている。従って、電極材料も
Al,In,Mg等の仕事関数が低いものが使用され
る。これらは容易に酸化される。
【0006】(2)n型無機半導体/p型有機半導体接
合を利用したヘテロpn接合からなるもの n型無機半導体/p型有機半導体を接合したときに生じ
る内部電界を利用したものである。n型無機半導体材料
としてはCdS,ZnO等が一般に用いられている。p
型有機半導体材料としてはメロシアニン染料、フタロシ
アニン等が報告されている(A.Horら Appl.
Phys.Lett.,42,15(1983))。こ
こでは、ITO/電着CdS/塩素化アルミニウムクロ
ルフタロシアニン/Au素子に対する75mW/cm2
のAM−2光照射で変換効率は0.22%(Voc=
0.69V,Jsc=0.89mA/cm2,ff=
0.29)がベストである。
【0007】(3)有機/無機ヘテロpn接合を利用し
たもの 電子受容性有機物と電子供与性有機物とを接合したとき
に生じる整流接合による電界を利用したものである。こ
の電子受容性有機物としてはマラカイトグリーン、メチ
ルバイオレット、ピリリウム等の染料、フラバンスロ
ン、ペリレン顔料等の縮合多環芳香族化合物が用いられ
ており、電子供与性有機物としてはフタロシアニン顔
料、メロシアニン染料等が報告されている(C.Tan
g Appl.Phys.Lett.,48,183
(1986))。ここでは、ITO/銅フタロシアニン
/ペリレン顔料/Ag素子に対する75mW/cm2
AM−2光照射で変換効率は0.95%(Voc=0.
45V,Jsc=2.3mA/cm2,ff=0.6
5)が報告されている。この値は有機物を用いた光起電
力素子では最高のものである。また、同じ発明者による
特公昭62−4871号公報には、この素子構成で各種
のペリレン顔料に対して変換効率1%(Voc=0.4
4V,Jsc=3.0mA/cm2,ff=0.6)が
報告されている。有機物を用いた光起電力素子の変換効
率は、無機半導体を用いたものより低い。この要因とし
て最大のものは短絡光電流(Jsc)の低さである。変
換効率5%の素子では75mW/cm2の白色光照射に
対し、少なくとも10mA/cm2のJscが必要であ
る。前述のJscはそれよりもはるかに低い。この要因
は、量子効率の低さと、分光感度波長域の狭さにある。
分光感度波長は、400nmからなるべく長波長まで広
がっていることが望ましいが、従来の例は特定波長域に
限定されている例が多い。また、ffが小さい例が多
い。ffの低さの原因の1つは有機半導体の示す量子効
率が、低電界で急激に低下することにあると言われてい
る。従って、この様な低下を来さないような強い内部電
界が生成する構成がffの向上に好ましい。さらに、生
成電荷がエネルギ的な障壁無しにスムーズに電極に到達
できる素子構成がffを大きくする。これらの達成によ
りVocの向上も図られるが、従来はこれらの点で十分
な考慮がなされていない例が多かった。更に加えると、
報告されている有機光起電力素子では、電極材料の科学
的安定性でも問題があるものが多い。
【0008】これら従来技術を別の観点からみてみると
下記のごときが推察される。即ち、 前記(1)の構成では、Vocは大きくとれるが、
電極として金属材料が用いられているため、電極の光透
過率が低くなる。実際の光透過率はよくても30%、通
常は10%前後である。また、これらの材料は耐酸化性
に乏しい。従って、この素子形態では高い変換効率と、
安定した特性を作り出すことは望めない。 前記(2)の構成では電荷生成は主として有機層で
なされるため、分光感度の制限を受ける。通常、有機層
は単一の材料から形成されるが、400から例えば80
0nmまで強い光吸収をもつ有機半導体は現在存在しな
いからである。従って、この素子構成では光入射電極の
光透過性や、電極の安定性の問題はクリアできるが、分
光感度領域が狭いため、高い変換効率は望めない。 前記(3)の構成では、前記(1)(2)のそれと
較べ、現在のところ最も望ましいものである。透明電極
からの光照射が行え、また、2種の材料で光電荷生成が
可能であるため、分光感度も広げることができる。しか
しながら、本構成を持ってしても変換効率は実用域には
ほど遠い状況である。変換効率を向上させる目下の最善
の手段は、本接合を展開しながら、高い変換効率を与え
る有機層を探索することであると考えられる、等であ
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高い
変換効率を与える有機光起電力素子を提供するものであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、少なくとも一
方が透光性を有する二つの電極の間に、電子受容性有機
化合物層と電子供与性有機化合物層との積層を設けた有
機光起電力素子において、該電子受容性有機物層がペリ
レン誘導体であり、該電子供与性有機物層が波長810
nmと740nmの光に対する吸光度比(吸光度810
吸光度740)0.75以上の吸収スペクトルを有する塩
化インジウムフタロシアニンであることを特徴としてい
る。
【0011】本発明者らは、前記課題を達成するために
鋭意検討した結果、少なくとも一方が透光性である2つ
の電極の間に、整流接合を形成する電子受容性有機物層
と電子供与性有機物層との積層を含む光起電力素子にお
いて、該電子受容性有機物層がペリレン誘導体であり、
該電子供与性有機物層が波長810nmと740nmの
光に対する吸光度比(吸光度810/吸光度740)0.75
以上の吸収スペクトルを有する塩化インジウムフタロシ
アニンからなるように構成することによって上記目的を
達成できることを見い出した。本発明はそれに基づいて
なされたものである。
【0012】以下に、本発明を添付の図面に従いながら
さらに詳細に説明する。本発明は電子受容層と電子供与
性層との整流整合に基づく光起電力素子であるが、かか
る光起電力素子は例えば図1、図2、図3及び図4のよ
うな形態で使用される。これらの構成(形態)は本発明
の一部であり、本発明がこれらの構成に限定されるもの
ではない。なお、これら図面において1は透明絶縁支持
体、2は透明電極、3は背面電極、4は電子受容性有機
物層、5、51、52は電子供与性有機物層、6は透明
性n型無機半導体層、7はリード線を表わしている。
【0013】図1に示した光起電力素子では、透明絶縁
支持体1は透明電極2側に位置しているが、背面電極3
側に位置されていてもかまわない。また、電子受容性有
機物層4と電子供与性有機物層5とはそれらの位置が逆
転していてもかまわない。
【0014】図2に示した例は、図1の光起電力素子と
の比較でいえば、電子供与性有機物層を二層51、52
をもって形成している点で相違している。
【0015】図3に示した例は、図1の光起電力素子と
の比較でいえば、新たに透光性n型無機半導体6が加え
られたことである。n型無機半導体層6は背面電極3側
にあってもよく、この場合には、透光性である必要はな
いが透明電極2側から電子供与性有機物層、電子受容性
有機物層4、n型無機半導体層6の順になる。図3の場
合も図1の例と同様、支持体1は背面電極3側にあって
もかまわない。
【0016】図4に示した光起電力素子は、図2に示し
た素子に更に透光性n型無機半導体層6が加えられたも
のである。この透光性n型無機半導体層6は背面電極側
にあってもよく、この場合には、透光性である必要はな
く、また、図3と同様に電子受容性有機物層4と電子供
与性有機物層51及び52との順も反対となる。
【0017】図1から図4までに例示した本発明に係る
光起電力素子が光起電力能を有する理由は、電子受容性
有機物層と電子供与性有機物層の界面で両層のフェルミ
レベルの違いによって生ずる局所的な内部電界に起因し
ていると思われる。この内部電界が働いている部分に光
が吸収されることによりキャリアが発生する。即ち、こ
れが最終的に外部に電流として取り出される。従って、
この界面にいかに多くの光が到達し吸収されるか、電子
受容性有機物層と電子供与有機物層の間に生ずる内部電
界の大きさ等のキャリア発生能と電子受容性有機物層、
電子供与有機物層の電子及び正孔の移動能及び注入性等
が光起電力素子の変換効率の大きな因子となる。これら
は電子受容性有機物層、電子供与有機物層に使用される
材料に大きく左右されるものである。
【0018】光起電力素子の変換効率(η)は次式によ
って表わされる。 η(%)= Voc × Jsc × ff × 100/Pin (ここで、Vocは開放時の電圧、Jscは短絡時の電
流、ffはフィルファクターとよばれる光照射時の電圧
−電流曲線の因子を示す値である。Pinは入射光エネ
ルギーである。)
【0019】図2及び図3に設けられているn型無機半
導体層6は、電子受容性有機物層と電極材料とのエネル
ギー障壁をなくし電荷の移動をスムースにする役割と、
電子受容性有機物層のピンホールの影響を消失させる役
割をはたしていると考えられる。図2及び図4の電子供
与性有機物層52は、光活性層における吸収光の有効利
用、生成した電荷の再結合確立の低減などの役割をして
いると考えられる。
【0020】次に本発明の光起電力素子に使用される各
種の材料、製法等について説明する。
【0021】本発明において使用する透明絶縁支持体1
としては、ガラス、プラスチックフィルム等が用いられ
る。本発明において使用する透明電極としては、酸化ス
ズインジウム(ITO)、酸化スズ、酸化インジウム、
酸化亜鉛、半透明Au等が用いられる。好ましい厚さは
10〜1000nmである。
【0023】本発明において使用するn型半導体層6と
しては、酸化亜鉛、3価の金属がドープされた酸化亜
鉛、CdS、酸化チタン、リンをドープしたアモルファ
スシリコン、n型結晶シリコン等が用いられる。このう
ち、透光性が必要である場合は、酸化亜鉛、3価の金属
がドープされた酸化亜鉛、CdS、酸化チタン等が用い
られる。厚さは10〜1000nmが適当である。
【0024】本発明に使用する電子供与性有機物層は塩
化インジウムフタロシアニンであるが、構成例3の様に
他の電子供与性有機物層を積層する場合には、 フタロシアニン系顔料(中心金属がCu,Zn,Co,
Ni,Pb,Pt,Fe,Mg等の2価ものも、無金属
フタロシアニン、アルミニウムクロルフタロシアニン、
インジウムクロルフタロシアニン、ガリウムクロルフタ
ロシアニン等のハロゲン原子が配位した3価金属のフタ
ロシアニン、その他バナジルフタロシアニン、チタニル
フタロシアニン等の酸素が配位したフタロシアニン) インジゴ、チオインジゴ系顔料(Pigment Bl
ue 66,Pigment Violet 36
等)、キナクリドン系顔料(Pigment Viol
et 19,Pigment Red 122等)、メ
ロシアニン化合物、シアニン化合物、スクアリウム化合
物等の染料 有機電子写真感光体で用いられる電荷移動剤(ヒドラゾ
ン化合物、ピラゾリン化合物、トリフェニルメタン化合
物、トリフェニルアミン化合物等) 電気伝導性有機電荷移動錯体で用いられる電子供与性化
合物(テトラチオフルバレン、テトラフェニルテトラチ
オフラバレン等) 導電性高分子(ポリピロール、ポリチオフェン、ポリア
ニリン等) などから選択される。これらの層は蒸着、スピンコー
ト、ディッピング、電界重合等での方法で製膜される。
この中で、薄膜化、均一化には蒸着が好ましい。塩化イ
ンジウムフタロシアニンの膜厚は3〜100nmが適当
である。厚くなるとJscの増大がみられず、また、薄
くなるとその層自体の光吸収効率が落ち、Jscが低下
する。積層される電子供与性有機物層の適当な膜厚は5
〜300nmである。
【0025】また、本発明で用いられる背面電極として
は、Au,Pt,Ni,Pd,Cu,Cr,Ag等が用
いられ、特にAuは安定で好ましい。膜厚は5〜300
nmが適当である。
【0026】本発明において電子受容性有機物層に使用
されるペリレン誘導体としては ペリレン系顔料 Pigment Red(以下 P
R)179,PR190,PR149,PR189,P
R123,Pigment Brown 26等 ペリノン系顔料 Pigment Orange 4
3,PR194等 が挙げられる。これらは蒸着、スピンコート、ディッピ
ングにて製膜される。、薄膜化、均一化には蒸着が好ま
しい。膜厚は10〜300nmが好ましい。波長810
nmと波長740nmの光に対する吸光度比(吸光度
810nm/吸光度740nm)が0.75以上の吸収スペクトル
を有する塩化インジウムフタロシアニン膜は例えば蒸着
条件により制御される。また、ペリレン誘導体の種類に
よって気相成膜時の結晶性に大きな差があることがあ
る。例えば、ペリレンカルボン酸ビスフェニルイミド
(PL−Ph)の蒸着膜は非晶性が強く蒸着速度の制御
だけでは波長810nmと740nmの光に対する吸光
度比(吸光度810nm/吸光度740nm)が0.75以上の吸
収スペクトルを有する塩化インジウムフタロシアニン膜
が積層されない。この場合に、塩化インジウムフタロシ
アニン層を成膜させる前にペリレン誘導体層を有機溶媒
中あるいは有機溶媒蒸気にさらして前処理する事によっ
て波長が810nmと740nmの光に対する吸光度比
(吸光度810nm/吸光度740nm)が0.75以上の吸収ス
ペクトルを有する塩化インジウムフタロシアニン膜が成
膜され、さらに変換特性の優れた素子が提供される事が
判明した。
【0027】ここで用いられる有機溶媒としては、ヘキ
サン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン
等の炭化水素系溶媒、ジクロルメタン、1,2−ジクロ
ルエタン、1,1,2−トリクロルエタン、モノクロル
ベンゼン等のハロゲン系溶媒、テトラヒドロフラン、ジ
オキサン等のエーテル系溶媒、アセトン、エチルメチル
ケトン、シクロヘキサン等のケトン系溶媒、メタノー
ル、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコー
ル系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶
媒、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミン系溶媒、
アセトニトリル等を挙げることができる。
【0028】この様な溶媒処理を施した方が良いペリレ
ン誘導体としては下記一般式で表わされたものが挙げら
れる。
【化1】 (ただし、X、Y、Zは水素原子、メチル基、エチル
基、プロピル基のような低級アルキル基、メトキシ基、
エトキシ基のような低級アルコキシ基、ハロゲン原子、
シアノ基、ニトロ基、アミノ基を表わし、nは0から4
の整数であり、m、m′、m″は0から3でm+m′+
m″=5の整数を表わす。)
【0029】本発明の具体的化合物には
【表1】にあげたようなものが挙げられる。
【表1−(1)】
【表1−(2)】
【表1−(3)】
【表1−(4)】
【表1−(5)】
【0030】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明を更に具体的に
説明する。
【0031】実施例1 よく洗浄したITOガラス(10Ω/□)上に基板温度
約300℃で、導入ガスとしてアルゴンを用い、DCマ
グネトロンスパッタ法で、酸化亜鉛を約130nmの厚
さで設けた。その上に、真空蒸着法で電子受容性物質で
あるペリレンテトラカルボン酸ビスメチルイミド(PL
−ME)を蒸着速度0.04nm/secで約40nm
の厚さで、次いで塩化インジウムフタロシアニン(In
ClPc)を約15nmの厚さに、ついで2,9−ジメ
チルキナクリドンを約29nmの厚さに設けた。得られ
た塩化インジウムフタロシアニン膜の波長810nmと
740nmの光に対する吸光度比(吸光度810nm/吸光
740nm)は0.854であった。その上に金を真空蒸
着した。ITOと金がなす面積は0.25cm2とし
た。2つの電極に銀ペーストにてリード線を取り付け
た。この素子のITO側に、75mW/cm2(AM
1.5)の疑似太陽光を照射しながら、6mV/sで掃
引される電圧を印加して変換効率を測定したところVOC
=0.5V,Jsc=2.64mA/cm2,ff=
0.47となり変換効率0.95%が得られた。この値
は有機光起電力素子としては大きなものである。
【0032】実施例2 ITOガラス(松崎真空社製、30Ω/□)上に基板温
度約250℃で、導入ガスとしてアルゴンを用い、RF
マグネトロンスパッタ法で、酸化亜鉛を約150nmの
厚さで設けた。その上に、真空蒸着法で電子受容性物質
であるペリレンテトラカルボン酸ビスフェニルイミド
(PL−Ph)を約40nmの厚さに成膜した後、ジク
ロロエタン溶媒蒸気に10分間さらした。その後塩化イ
ンジウムフタロシアニン(InClPc)を約15nm
の厚さに、ついで2,9−ジメチルキナクリドンを約2
9nmの厚さに設けた。得られた塩化インジウムフタロ
シアニン膜の波長nmと810nmの光に対する吸光度
比(吸光度810nm/吸光度740nm)は0.793であっ
た。その上に金を真空蒸着した。ITOと金がなす面積
は0.25cm2とした。2つの電極に銀ペーストにて
リード線を取り付けた。この素子の変換特性を実施例1
と同様に測定したところVoc=0.49V,Jsc=
1.62mA/cm2,ff=0.51となり変換効率
0.54%が得られた。この値は有機光起電力素子とし
ては大きなものである。
【0033】比較例1 条件を変えて、ペリレンテトラカルボン酸ビスメチルイ
ミド(PL−ME)及び塩化インジウムフタロシアニン
(InClPc)を蒸着した以外は実施例1と同様にし
て素子を作製し、変換効率を測定した。その結果、得ら
れた塩化インジウムフタロシアニン膜の波長810nm
と740nmの光に対する吸光度比(吸光度810nm/吸
光度740nm)は0.703であった。変換特性は、Vo
c=0.55V,Jsc=2.52mA/cm2,ff
=0.41となり変換効率0.75%であった。
【0034】比較例2 溶媒処理しないこと以外は実施例2と同様に素子を作製
し、変換効率を測定した。その結果、得られた塩化イン
ジウムフタロシアニン膜の波長810nmと740nm
の光に対する吸光度比(吸光度810nm/吸光度740nm)は
0.66であった。変換特性は、Voc=0.60V,
Jsc=0.90mA/cm2,ff=0.35となり
変換効率0.26%であった。
【0035】
【発明の効果】本発明の光起電力素子の使用によれば、
実施例の記載から明らかなように、高い変換効率が得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る有機光起電力素子の一例の概略図
である。
【図2】本発明に係る有機光起電力素子の一例の概略図
である。
【図3】本発明に係る有機光起電力素子の一例の概略図
である。
【図4】本発明に係る有機光起電力素子の一例の概略図
である。
【符号の説明】
1 透明絶縁支持体 2 透明電極 3 背面電極 4 電子受容性有機物層 5、51、52 電子供与性有機物層 6 n型無機半導体層 7 リード線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉川 雅夫 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一方が透光性を有する二つの
    電極の間に、電子受容性有機化合物層と電子供与性有機
    化合物層との積層を設けた有機光起電力素子において、
    該電子受容性有機物層がペリレン誘導体であり、該電子
    供与性有機物層が波長810nmと740nmの光に対
    する吸光度比(吸光度810/吸光度740)0.75以上の
    吸収スペクトルを有する塩化インジウムフタロシアニン
    であることを特徴とする有機光起電力素子。
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Cited By (6)

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