JPH05259493A - 有機光起電力素子 - Google Patents

有機光起電力素子

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Publication number
JPH05259493A
JPH05259493A JP4086445A JP8644592A JPH05259493A JP H05259493 A JPH05259493 A JP H05259493A JP 4086445 A JP4086445 A JP 4086445A JP 8644592 A JP8644592 A JP 8644592A JP H05259493 A JPH05259493 A JP H05259493A
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JP
Japan
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electron
organic
chemical
compound
conversion efficiency
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Application number
JP4086445A
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English (en)
Inventor
Tetsuo Suzuki
哲郎 鈴木
Masao Yoshikawa
雅夫 吉川
Kazukiyo Nagai
一清 永井
Hiroshi Ikuno
弘 生野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/549Organic PV cells

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  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 大面積化が可能で高い変換効率が得られる有
機光起電力素子(有機太陽電池)を提供するものであ
る。 【構成】 少なくとも一方が透光性を有する二つの電極
の間に電子受容性有機化合物層と電子供与性有機化合物
層との積層を設けた有機光起電力素子において、前記電
子受容性有機化合物としてハロゲン原子で置換された
多環キノン化合物、又は環内に不飽和の窒素を有する
多環キノンを採用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光電池、太陽電池、光セ
ンサ、フォトダイオードなどに有用な有機光起電力素子
に関する。
【0002】
【従来の技術】社会の発展につれてエネルギーの使用量
は飛躍的に増加している。このことは長年かかってでき
た化石燃料を大量に消費するものであり、加えて、燃料
ガスによる大気汚染をもたらすものである。かかる実情
から、エネルギー源として無限でかつ無害の太陽光を利
用した光起電力素子(太陽電池)の研究が随所において
行なわれている。そして、現在商品化されているものと
しては単結晶、多結晶又はアモルファスシリコンやガリ
ウム・砒素などを用いた無機系の太陽電池があげられ
る。
【0003】だが、こうした無機系の太陽電池の作製は
高コストであり、フレキシブルな素子の作製が困難であ
るといった欠点をもち併せている。そのような欠点を解
消するために、近時、有機太陽電池(有機光起電力素
子)の研究が盛んになってきている。これは、無機太陽
電池に比べて低コストで大面積比が可能であり、また、
フレキシブルな素子が作製できることに起因している。
その反面、有機太陽電池は、一般に、無機太陽電池に比
べて開放電圧(Voc)、短絡光電(Jsc)の低いの
が現状である。ところで、光起電力素子は、光エネルギ
を電気エネルギ(電圧×電流)に変換する素子であるた
め、変換効率がその主要な評価対象となる。光電流の生
成には内部電界の存在が必要であるが、内部電界を生成
する方法としていくつかの素子構成が知られている。
【0005】(1)ショットキー接合またはMIS型接
合からなるもの 金属/半導体接合で生じる内部電界を利用したものであ
る。有機半導体材料としてメロシアニン染料、フタロシ
アニン顔料等が報告されている(A.K.Ghoshら
J.Appl.Phys.49,5982(197
8))。この素子は、開放電圧(Voc)は大きくとれ
るが、電極として金属材料が用いられているため、電極
の光透過率が低くなる。実際の光透過率はよくても30
%、通常は10%前後である。また、これらの材料は耐
酸化性に乏しい。従って、この素子形態では高い変換効
率及び安定した特性をつくり出すことは望めない。
【0006】(2)n型無機半導体/p型有機半導体接
合を利用したヘテロpn接合からなるもの n型無機半導体/p型有機半導体を接合したときに生じ
る内部電界を利用したものである。n型無機半導体材料
としてはCdS,ZnO等が一般に用いられている。p
型有機半導体材料としてはメロシアニン染料、フタロシ
アニン等が報告されている(A.Horら Appl.
Phys.Lett.,42,15(1983))。こ
の素子は、電荷生成が主として有機層でなされるため分
光感度の制限を受ける。通常、有機層は単一の材料から
形成されるが、400nmから例えば800nmまでに
強い光吸収をもつ有機半導体は現在存在しないからであ
る。従って、この素子構成では光入射電極の光透過性や
電極の安定性の問題はクリアできるが、分光感度領域が
狭いため、高い変換効率は望めない。
【0007】(3)有機/無機ヘテロpn接合を利用し
たもの 電子受容性有機物と電子供与性有機物とを接合したとき
に生じる電界を利用したものである。この電子受容性有
機物としてはマラカイトグリーン、メチルバイオレッ
ト、ピリリウム等の染料、フラバンスロン、ペリレン顔
料等の縮合多環芳香族化合物が報告されており、電子供
与性有機物としてはフタロシアニン顔料、メロシアニン
染料等が報告されている(C.Tang Appl.P
hys.Lett.,48,183(1986))。前
記(1)及び(2)の構成と較べ、現在のところ最も望
ましいものである。透明電極からの光照射が行なえ、ま
た、2種の材料で光電荷生成が可能であるため、分光感
度も広げることができる。だが、このものは、電子供与
性有機物及び電子受容性有機物の光電流、開放電圧、安
定性等の特性及び成膜時ピンホールが生じやすい等未だ
十分とは言えない。また、前記文献に記載されている材
料が電子受容性有機物は短波長領域に分光感度を有し、
電子供与性有機物は長波長領域に分光感度を有している
ため積層する組み合せが限定されてしまうといった難点
ももち併せている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、有機
/有機pnタイプの光起電力素子に対し安定性がよく且
つピンホールを生じにくく、新しい有効な電子受容性有
機物を見いだすことにより、高い変換効率を与える有機
光起電力素子を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、少なくとも一
方が透光性を有する二つの電極の間に、電子受容性有機
化合物層と電子供与性有機化合物層との積層を設けた有
機光起電力素子において、前記電子受容性有機化合物が
ハロゲン原子で置換された多環キノン化合物及び環内に
不飽和の窒素を有する多環キノン化合物から選ばれる少
なくとも1種よりなることを特徴としている。
【0010】本発明者らは、前記課題を達成するために
鋭意検討した結果、少なくとも一方が透光性である2つ
の電極の間に、少なくとも電子受容性有機物層と電子供
与性有機物層との積層された光起電力素子において、電
子受容性有機物層にハロゲン原子が置換した多環キノン
化合物或いは環内に不飽和の窒素を有する多環キノン化
合物を用いればよいことを見いだした。本発明はそれに
基づいてなされたものである。
【0011】以下に、本発明を添付の図面に従いながら
さらに詳細に説明する。本発明は有機/有機pnタイプ
の光起電力素子にあって、至る受容性有機物に特定構造
を有する多環キノン化合物を用いるものであるが、かか
る光起電力素子は例えば図1、図2、図3、図4、図
5、図6のような形態で使用される。なお、これら図面
において1は透明絶縁支持体、2は透明電極、3は背面
電極、4は電子受容性有機物層、5は電子供与性有機物
層、6は透明性n型無機半導体層、7はリード線を表わ
している。
【0012】図1に示した光起電力素子では、透明絶縁
支持体1は透明電極2側に位置しているが、背面電極3
側に位置されていてもかまわない。また、電子受容性有
機物層4と電子供与性有機物層5とはそれらの位置が逆
転していてもかまわない。
【0013】図2に示した例は、図1の光起電力素子と
の比較でいえば、新たに透光性n型無機半導体6が加え
られたことである。n型無機半導体層6は背面電極3側
にあってもよく、この場合には、透光性である必要はな
いが透明電極2側から電子供与性有機物層、電子受容性
有機物層4、n型無機半導体層6の順になる。図2の場
合も図1の例と同様、支持体1は背面電極3側にあって
もかまわない。
【0014】図3に示した例は、図1の光起電力素子と
の比較でいえば、電子供与性有機物層を二層51、52
をもって形成している点で相違している。
【0015】図4に示した光起電力素子は、図3に示し
た素子に更に透光性n型無機半導体層6が加えられたも
のである。この透光性n型無機半導体層6は背面電極側
にあってもよく、この場合には、透光性である必要はな
く、また、図2と同様に電子受容性有機物層4と電子供
与性有機物層51及び52との順も反対となる。
【0016】図5及び図6は本発明の光起電力素子の更
に別な態様を表わしたものである。ただし、図6の例で
は、図5に示した素子にn型無機半導体層6を加えたも
のである。このn型無機半導体層は透明電極3側にあっ
てもよく、この場合には、透光性である必要があり、ま
た図2、図4と同様に電子供与性有機物層5と電子受容
性有機物層41、42との順序は逆になる。
【0017】図1から図6までに例示した本発明に係る
光起電力素子が光起電力能を有する理由は、電子受容性
有機物層と電子供与性有機物層の界面で両層のフェルミ
レベルの違いによって生ずる局所的な内部電界に起因し
ていると思われる。この内部電界が働いている部分に光
が吸収されることによりキャリアが発生する。即ち、こ
れが最終的に外部に電流として取り出される。従って、
この界面にいかに多くの光が到達し吸収されるか、電子
受容性有機物層と電子供与有機物層の間に生ずる内部電
界の大きさ等のキャリア発生能と電子受容性有機物層、
電子供与有機物層の電子及び正孔の移動能及び注入性等
が光起電力素子の変換効率の大きな因子となる。これら
は電子受容性有機物層、電子供与有機物層に使用される
材料に大きく左右されるものであるが、現在のところど
の様な材料がそれぞれの層に適切かは殆んど判っていな
いのが実情である。
【0018】光起電力素子の変換効率(η)は次式によ
って表わされる。 η(%)= Voc × Jsc × ff × 100/Pin (ここで、Vocは開放時の電圧、Jscは短絡時の電
流、ffはフィルファクターとよばれる光照射時の電圧
−電流曲線の因子を示す値である。Pinは入射光エネ
ルギーである。)
【0019】図2、図3、図6に設けられているn型無
機半導体層6は、電子受容性有機物層と電極材料とのエ
ネルギー障壁をなくし電荷の移動をスムースにする役割
と、電子受容性有機物層のピンホールの影響を消失させ
る役割をはたしていると考えられる。図3、図4の電子
供与性有機物層52、及び図5、図6の電子受容性有機
物層42は、光活性層のにおける吸収光の有効利用、生
成した電荷の再結合確立の低減などの役割をしていると
考えられる。
【0020】本発明は、これまでの記述から推案しうる
ように図1から図6における電子供与性有機物層と接す
る電子受容性有機物層の材料として特定の多環キノン化
合物(ハロゲン原子で置換された多環キノン化合物、環
内に不飽和の窒素を有する多環キノン化合物)が有効で
あることを見いだしたものであるが、この多環キノン化
合物は図5、図6の電子受容性有機物層42の材料とし
ても有効である。この多環キノン化合物が有機/有機p
nタイプの光起電力素子の電子受容性有機物質の材料と
して何故有効なのかその理由は現在のところ不明である
が、多環キノン類をハロゲン原子で置換することにより
電子受容性が増し電子供与性層と強い接合を形成する、
ハロゲン原子の置換により又は多環キノン化合物の環内
に不飽和の窒素を導入することにより内部のキャリアが
増大し低抵抗化したなどが考えられる。前記の多環キノ
ン化合物のうち後にあげた化合物No.5の2,8−ジ
ブロモアンスアンスロン及び化合物No.33のフラバ
ンスロンを電子受容性層として用いると特に高い変換特
性が得られる。本発明の多環キノン化合物の電子供与性
有機物質層は蒸着、スピンコート、ディッピングにて製
膜される。薄膜化、均一化には蒸着が好ましい。膜厚は
50〜3000Aが好ましい。
【0021】次に本発明の光起電力素子に使用される各
種の材料、製法等について説明する。本発明において使
用する透明絶縁支持体1としては、ガラス、プラスチッ
クフィルム等が用いられる。本発明において使用する透
明電極としては、酸化スズインジウム(ITO)、酸化
スズ、酸化インジウム、酸化亜鉛、半透明Au等が用い
られる。好ましい厚さは100〜10000Aである。
本発明において使用するn型半導体層6としては、酸化
亜鉛、3価の金属がドープされた酸化亜鉛、CdS、酸
化チタン、リンをドープしたアモルファスシリコン、n
型結晶シリコン等が用いられる。このうち、透光性が必
要である場合は、酸化亜鉛、3価の金属がドープされた
酸化亜鉛、CdS、酸化チタン等が用いられる。厚さ
は、透光性である場合には10〜10000A、そうで
ない場合には、更に厚いことも可能である。
【0022】本発明において電子受容供与性有機物層に
使用されるハロゲン原子が置換した多環キノン化合物の
ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が
挙げられ、複数個置換してもよく、その場合2種以上の
原子が混合してもよい。これらのハロゲン原子が置換し
た多環キノン類は、既に周知の方法で製造される。例え
ば、アンスアンスロン、ジベンズピレンキノン、ピラン
トロン、ビオアンスロン、イソビオアンスロン等の多環
キノン化合物を臭素、塩化スルフリル等のハロゲン化剤
によりハロゲン原子を導入することにより合成される。
ここでのハロゲン原子が置換した多環キノン化合物の代
表的な具体例を化1から化32までに示す。
【化1】
【化2】
【化3】
【化4】
【化5】
【化6】
【化7】
【化8】
【化9】
【化10】
【化11】
【化12】
【化13】
【化14】
【化15】
【化16】
【化17】
【化18】
【化19】
【化20】
【化21】
【化22】
【化23】
【化24】
【化25】
【化26】
【化27】
【化28】
【化29】
【化30】
【化31】
【化32】
【0023】また、本発明において電子受容性有機物層
に使用される環内に不飽和の窒素を有する多環キノン化
合物は、既に周知の方法により製造できる。ここ の環
内に不飽和の窒素を有する多環キノン化合物の代表的な
具体例(化合物)を化33〜化41までに示す。
【化33】
【化34】
【化35】
【化36】
【化37】
【化38】
【化39】
【化40】
【化41】
【0024】本発明において用いる電子受容性有機物層
42としては、 ペリレン系顔料 Pigment Red(以降「P
R」という)179,PR190,PR149,PR1
89,PR123,Pigment Brown 26
等 ペリノン系顔料 Pigment Orange 4
3,PR149等 クリスタルバイオレット、メチルバイオレット、マラカ
イトグリーン等の染料フルオレノン、2,4,7トリニ
トロフルオレノン、テトラシアノキノジメタン、テトラ
シアノエチレン等のアクセプタ化合物を挙げることがで
きる。これらは蒸着、スピンコート、ディッピングにて
製膜される。薄膜化、均一化には蒸着が好ましい。膜厚
は100〜3000Åが好ましい。
【0025】本発明における電子供与性有機物層5、5
1又は52としては、フタロシアニン系顔料(中心金属
がCu,Zn,Co,Ni,Pb,Pt,Fe,Mg等
の2価のもの、無金属フタロシアニン、アルミニウムク
ロルフタロシアニン、インジウムクロルフタロシアニ
ン、インジウムブロムフタロシアニン、ガリウムクロル
フタロシアニン等のハロゲン原子が配位した3価金属の
フタロシアニン、塩素化同フタロシアニン、塩素化亜鉛
フタロシアニン、その他バナジルフタロシアニン、チタ
ニルフタロシアニン等の酸素が配位したフタロシアニ
ン)インジゴ、チオインジゴ系顔料(Pigment
Blue66,Pigment Violet36
等)、キナクリドン系顔料(Pigment Viol
et19,PigmentRed122等)、メロシア
ニン化合物、シアニン化合物、スクアリウム化合物等の
染料。π電子共役を有する高分子及び孤立電子対(例え
ば窒素のLone pair)をふくむπ電子共役を有
する高分子を指す。例えば以下に示すものが挙げられ
る。 ポリアセチレン類、ポリジアセチレン類 ポリチオフェン、ポリ置換チオェン、ポリピロール、ポ
リ置換ピロール、ポリフラン、ポリ置換フラン、ポリイ
ンドール、ポリカルバゾール等の複素環重合体。ポリア
ニリン、ポリ置換アニリン、ポリジフェニルアミン、ポ
リ(N,N′−ジフェニルベンジジン)、ポリジアミノ
ナフタレン、ポリトリフェニルアミン、ポリアミノピレ
ン等のアミン系重合体。ポリパラフェニレン、ポリアズ
レン等の縮合環、縮合多環系重合体。 ポリビニルカルバゾールの電解酸化重合体 これらの共役系高分子は化学重合または電解重合により
合成される。有機電子写真感光体で用いられる電荷移動
剤(ヒドラゾン化合物、ピラゾリン化合物、トリフェニ
ルメタン化合物、トリフェニルアミン化合物、スチリル
化合物、ベンゾジチオール系化合物、オキザジアゾール
化合物、オキサゾール化合物等)、電気伝導性有機電荷
移動錯体で用いられる電子供与性化合物(テトラチオフ
ルバレン、テトラフェニルテトラチオフラバレン等)等
を挙げることができる。これらの層は蒸着、スピンコー
ト、ディッピング、電解重合等での方法で製膜される。
個の中で、薄膜化、均一化には蒸着が好ましい。電子供
与性有機物層5、51又は52の膜厚は50〜1000
0Åが適当である。
【0026】また、本発明で用いられる背面電極3とし
ては、電子供与性有機物層5と接する場合、Au,P
t,Ni,Pd,Cu,Cr,Ag等の仕事関数の高い
金属が用いられる。また、電子受容性有機物層4と接す
る場合には、Al,In,Pb,Zn,Mg,Ag等が
用いられる。さらにn型無機半導体層6と接する場合に
は、これらの金属や上記した仕事関数の高い金属も用い
られる。金属の膜厚は50〜3000Åが適当である。
【0027】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明を更に具体的に
説明する。
【0028】実施例1及び2 よく洗浄したITOガラス(松崎真空製、30Ω/□)
上に、真空蒸着法で電子受容性物質である例示構造式N
o.5の化合物(実施例1)又は例示構造式No.33
の化合物(実施例2)を約400Åの厚さで、次いで電
子供与性物質であるアルミニウムクロロフタロシアニン
(AlClPc)を約400Åの厚さで設け、その上に
金を真空蒸着した。ITOと金がなす面積は0.25c
2とした。2つの電極に銀ペーストにてリード線を取
り付けた。これら素子のITO側に、75mW/cm2
の白色光を照射しながら、6mV/sで掃引される電圧
を印加して変換効率を測定したところ、実施例1のもの
では、Voc=0.35V,Jsc=1.18mA/c
2,ff=0.29となり変換効率0.16%が得ら
れた。また、実施例2のものでは、Voc=0.29
V,Jsc=0.95mA/cm2,ff=0.34と
なり変換効率0.12%が得られた。これらの値は有機
光起電力素子としては大きなものである。
【0029】実施例3及び4 よく洗浄したITOガラス(松崎真空製、30Ω/□)
上に、真空蒸着法で約250℃で、導入ガスとしてアル
ゴンを用い、RFマグネトロンスパッタ法で、酸化亜鉛
を約1500Åの厚さで設けた。その上に、真空蒸着法
で電子受容性物質である例示構造式No.5の化合物
(実施例3)又は例示構造式No.33の化合物(実施
例4)を約400Åの厚さで、次いで電子供与性物質で
あるアルミニウムクロロフタロシアニン(AlClP
c)を約400Åの厚さで設け、その上に金を真空蒸着
した。ITOと金がなす面積は0.25cm2とした。
2つの電極に銀ペーストにてリード線を取り付けた。以
下実施例1と同様にして変換効率を測定した。その結
果、実施例3のものではVoc=0.45V,Jsc=
1.21mA/cm2,ff=0.33となり変換効率
0.24%が得られ、実施例4のものではVoc=0.
45V,Jsc=0.78mA/cm2,ff=0.4
7となり変換効率0.22%が得られた。これらの値は
有機光起電力素子としては大きなものである。
【0030】実施例5及び6 実施例3又は4と同様にして作製した酸化亜鉛上に、真
空蒸着法で電子受容性物質である例示構造式No.5の
化合物(実施例5)又は例示構造式No.33の化合物
(実施例6)を約400Åの厚さで、次いでアルミニウ
ムクロロフタロシアニン(AlClPc)を約100Å
の厚さで、さらにキナクリドン(QA)を約300Aの
厚さで設けた以外は実施例1と同様にして変換効率を測
定した。その結果、実施例5のものではVoc=0.5
1V,Jsc=1.88mA/cm2,ff=0.38
となり変換効率0.49%が得られ、実施例6のもので
はVoc=0.50V,Jsc=1.21mA/c
2,ff=0.52となり変換効率0.42%が得ら
れた。これらの値は有機光起電力素子としては大きなも
のである。
【0031】比較例1 実施例5の電子受容性物質を例示構造式No.5の化合
物のハロゲン原子が無置換のアンスアンスロンに変えた
以外は実施例3と同様に素子を作成し、実施例1と同様
に変換効率を測定した。その結果、変換効率は0.01
%以下であり実施例3と比較して明らかに小さいもので
あった。
【0032】比較例2 実施例6の電子受容性物質を例示構造式No.33の化
合物の不飽和の窒素を炭素に置き換えたピラントロンに
変えた以外は実施例6と同様に素子を作成し、実施例1
と同様に変換効率を測定した。その結果、Voc=0.
37V,Jsc=0.77mA/cm2,ff=0.3
1となり変換効率0.12%が得られた。この値は実施
例6と比較して明らかに小さいものであった。
【0033】実施例7及び8 実施例5又は6の電子受容性物質を例示構造式No.1
5の化合物(実施例7)又は例示構造式No.36の化
合物(実施例8)に変えた以外は実施例5又は6と同様
に素子を作成し、実施例1と同様に変換効率を測定し
た。その結果、実施例7のものでは、Voc=0.69
V,Jsc=0.57mA/cm2,ff=0.35と
なり変換効率0.18%が得られ、実施例8のもので
は、Voc=0.47V,Jsc=0.99mA/cm
2,ff=0.44となり変換効率0.27%が得られ
た。これらの値は有機光起電力素子としては大きなもの
である。
【0034】比較例3 実施例7の電子受容性物質を例示構造式No.15の化
合物のハロゲン原子が無置換のジベンゾピレンキノンに
変えた以外は実施例7と同様に素子を作成し、実施例1
と同様に変換効率を測定した。その結果、Voc=0.
30V,Jsc=0.94mA/cm2,ff=0.2
7となり変換効率0.10%が得られた。この値は実施
例7と比較して明らかに小さいものであった。
【0035】実施例9及び10 実施例5又は6の電子受容性物質を例示構造式No.2
4の化合物(実施例9)又は例示構造式No.37の化
合物(実施例10)に変えた以外は実施例5又は6と同
様に素子を作成し、実施例1と同様に変換効率を測定し
た。その結果、実施例9のものでは、Voc=0.51
V,Jsc=0.79mA/cm2,ff=0.40と
なり変換効率0.21%が得られ、実施例10のもので
は、Voc=0.47V,Jsc=1.34mA/cm
2,ff=0.48となり変換効率0.12%が得られ
た。これらの値は有機光起電力素子としては大きなもの
である。
【0036】比較例4 実施例10の電子受容性物質を例示構造式No.37の
化合物の不飽和の窒素を炭素に置き換えたイソビオアン
スロンに変えた以外は実施例10と同様に素子を作成
し、実施例1と同様に変換効率を測定した。その結果、
Voc=0.43V,Jsc=0.75mA/cm2
ff=0.33となり変換効率0.14%が得られた。
この値は実施例10と比較して明らかに小さいものであ
った。
【0037】実施例11 実施例6の電子受容性物質を例示構造式No.28の化
合物に変えた以外は実施例6と同様に素子を作成し、実
施例1と同様に変換効率を測定した。その結果、Voc
=0.48V,Jsc=0.91mA/cm2,ff=
0.41となり変換効率0.24%が得られた。この値
は有機光起電力素子としては大きなものである。
【0038】実施例12 実施例5の電子受容性物質を例示構造式No.30の化
合物に変えた以外は実施例5と同様に素子を作成し、実
施例1と同様に変換効率を測定した。その結果、Voc
=0.52V,Jsc=1.22mA/cm2,ff=
0.42となり変換効率0.35%が得られた。この値
は有機光起電力素子としては大きなものである。
【0039】比較例5 実施例12の電子受容性物質を例示構造式No.3の化
合物のハロゲン原子が無置換のビオアンスロンに変えた
以外は実施例12と同様に素子を作成し、実施例1と同
様に変換効率を測定した。その結果、Voc=0.47
V,Jsc=1.17mA/cm2,ff=0.37と
なり変換効率0.27%が得られた。この値は、実施例
12と比較して明らかに小さいものであった。
【0040】
【発明の効果】 本発明の光起電力素子は、実施例の記
載から明らかなように、高い変換効率が得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る有機光起電子素子の一例の概略図
である。
【図2】本発明に係る有機光起電子素子の一例の概略図
である。
【図3】本発明に係る有機光起電子素子の一例の概略図
である。
【図4】本発明に係る有機光起電子素子の一例の概略図
である。
【図5】本発明に係る有機光起電子素子の一例の概略図
である。
【図6】本発明に係る有機光起電子素子の一例の概略図
である。
【符号の説明】
1 透明絶縁支持体 2 透明電極 3 背面電極 4,41,42 電子受容性有機物層 5,51,52 電子供与性有機物層 6 n型無機半導体層 7 リード線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C07C 50/24 9049−4H C07D 221/18 471/06 8829−4C (72)発明者 生野 弘 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一方が透光性を有する二つの
    電極の間に、電子受容性有機化合物層と電子供与性有機
    化合物層との積層を設けた有機光起電力素子において、
    前記電子受容性有機化合物がハロゲン原子で置換された
    多環キノン化合物及び環内に不飽和の窒素を有する多環
    キノン化合物から選ばれる少なくとも1種よりなること
    を特徴とする有機光起電力素子。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010034458A (ja) * 2008-07-31 2010-02-12 Mitsui Chemicals Inc 有機トランジスタ
JP2014040380A (ja) * 2012-08-21 2014-03-06 Sharp Corp 化合物、太陽電池モジュール及び太陽光発電装置
JP5614685B2 (ja) * 2008-11-27 2014-10-29 株式会社カネカ 有機半導体素子

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