JPH05343718A - 光起電力素子 - Google Patents

光起電力素子

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JPH05343718A
JPH05343718A JP4201175A JP20117592A JPH05343718A JP H05343718 A JPH05343718 A JP H05343718A JP 4201175 A JP4201175 A JP 4201175A JP 20117592 A JP20117592 A JP 20117592A JP H05343718 A JPH05343718 A JP H05343718A
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JP
Japan
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electron
organic
layer
phthalocyanine
photovoltaic element
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JP4201175A
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Hiroshi Ikuno
弘 生野
Kazukiyo Nagai
一清 永井
Tetsuo Suzuki
哲郎 鈴木
Masao Yoshikawa
雅夫 吉川
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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    • H10K30/20Organic devices sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation comprising organic-organic junctions, e.g. donor-acceptor junctions
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K30/00Organic devices sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation
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    • HELECTRICITY
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    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
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    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 有機光起電力素子として高い変換効率を与え
る光起電力素子を提供すること。 【構成】 少なくとも一方が透光性である2つの電極の
間に、整流接合を形成する電子受容性有機物層と電子供
与性有機物層の積層を含む光起電力素子において、該電
子供与性有機物層がフタロシアニン誘導体からなり、該
層が気相法で作製され、長波長側へのスペクトル変化を
伴う処理を施したものであることを特徴とする有機光起
電力素子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光センサー等にも有用
な光起電力素子に関する。
【0002】
【従来の技術】有機物を能動材料として用いた光起電力
素子が多く研究されている。その目的は、単結晶、多結
晶、アモルファスのSiでは達成が困難とされている、
安価で毒性のない光起電力素子を開発するためである。
【0003】光起電力素子は、光エネルギーを電気エネ
ルギー(電圧×電流)に変換する素子であるため、変換
効率がその主要な評価対象となる。光電流の生成には内
部電界の存在が必要であるが、内部電界を生成する方法
としていくつかの素子構成が知られている。能動材料と
して有機物を用いた場合の、各々の既知の構成での変換
効率のベストデータは以下の通りである。
【0004】1)ショットキー接合またはMIS型接合 金属/半導体接合で生じる内部電界を利用したもの。有
機半導体材料としてメロシアニン染料、フタロシアニン
顔料等が報告されている。
【0005】Al/メロシアニン/Ag素子に対する7
8mW/cm2の白色光照射で変換効率0.7%(VOC
=1.2V、JSC=1.8mA/cm2、ff=0.2
5)が報告されている。(A.K.Ghoshら、J.
Appl.Phys.49,5982(1978)この
タイプの素子に用いられている有機半導体で変換効率が
高いものはp型に限定されている。従って、電極材料も
Al、In、Mg等の仕事関数が低いものが使用され
る。これらは容易に酸化される。
【0006】2)n型無機半導体/p型有機半導体接合
を利用したヘテロpn接合 n型無機半導体/p型有機半導体を接合したときに生じ
る内部電界を利用したもの。n型材料としてCdS,Z
nO等が用いられる。p型有機半導体材料としてメロシ
アニン染料、フタロシアニン等が報告されている。
【0007】ITO/電着CdS/塩化アルミニウムク
ロルフタロシアニン/Au素子に対する75mW/cm
2のAM−2光照射で変換効率0.22%(VOC=0.
69V、JSC=0.89mA/cm2、ff=0.2
9)がベストである{A.HorらAppl.Phy
s.Lett.,42.15(1983)}。
【0008】3)有機/有機ヘテロ接合を利用したもの 電子受容性の有機物と電子供与性の有機物を接合したと
きに生じる電界を利用したもの。
【0009】前者の有機物としてマラカイトグリーン、
メチルバイオレット、ピリリウム等の染料、フラバンス
ロン、ペリレン顔料等の縮合多環芳香族化合物が報告さ
れており、後者の例として、フタロシアニン顔料、メロ
シアニン染料等が報告されている。
【0010】ITO/銅フタロシアニン/ペリレン顔料
/Ag素子に対する75mW/cm2のAM−2光照射
で変換効率0.95%(VOC=0.45V、JSC=2.
3mA/cm2、ff=0.65)が報告されている。
{C.Tang Appl.Phys.Lett.,
,183(1986)}。この値は有機物を用いた光
起電力素子では最高のものである。また、同じ発明者に
よる特公昭62−4871には、本素子構成で別種のペ
リレン顔料に対して変換効率1%(VOC=0.44V、
SC=3.0mA/cm2、ff=0.6)が報告され
ている。
【0011】有機物を用いた光起電力素子の変換効率
は、無機半導体を用いたものより低い。この要因として
最大のものは短絡光電流(JSC)の低さである。変換効
率5%の素子では75mW/cm2の白色光照射に対
し、少なくとも10mA/cm2のJSCが必要である。
前述のJSCはそれよりもはるかに低い。この原因は、量
子効率の低さと、分光感度波長域の狭さにある。分光感
度波長は、400nmからなるべく長波長まで広がって
いることが望ましいが、従来の例は特定波長域に限定さ
れている例が多い。
【0012】また、ffが小さい例が多い。ffの低さ
の原因の1つは有機半導体の示す量子効率が、低電界で
急激に低下することにあると言われている。従って、こ
の様な低下を来さないような強い内部電界が生成する構
成がffの向上に好ましい。さらに、生成電荷がエネル
ギ的な障壁なしにスムーズに電極に到達できる素子構成
がffを大きくする。これらの達成によりVOCの向上も
図られるが、従来はこれらの点で十分な考慮がなされて
いない例が多かった。
【0013】更に加えると、報告されている有機光起電
力素子では、電極材料の化学的安定性の点でも問題があ
るものが多い。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】以上のような観点から
前述の従来技術を検討する。
【0015】1)ショットキー接合またはMIS型接合 VOCは大きくとれるが、電極として金属材料が用いられ
ているため、電極の光透過率が低くなる。実際の光透過
率は、よくても30%、通常は10%前後である。ま
た、これらの材料は耐酸化性に乏しい。従って、この素
子形態では高い変換効率と安定した特性を作り出すこと
は望めない。
【0016】2)無機半導体/有機半導体接合ヘテロp
n接合 電荷生成は主として有機層でなされるため、分光感度の
制限を受ける。通常、有機層は単一の材料から形成され
るが、400から例えば800nmまで強い光吸収をも
つ有機半導体は現在存在しないからである。従って、こ
の素子構成では光入射電極の光透過性や、電極の安定性
の問題はクリアできるが、分光感度領域が狭いため、高
い変換効率は望めない。
【0017】3)有機/有機ヘテロpn接合 上記2種の構成と較べ、現在のところ最も望ましいもの
である。透明電極からの光照射が行え、また、2種の材
料で光電荷生成が可能であるため、分光感度も広げるこ
とができる。しかしながら、本構成をもってしても変換
効率は実用域にはほど遠い状況である。
【0018】又、本発明類似の技術としてマグネシウム
フタロシアニン(MgPc)の溶媒処理膜をCdS/M
gPcヘテロ接合を有する光起電力素子へ応用した例が
知られている。{Thin Solid Films,
106(1983)}しかしながら、変換効率は0.1
28%と低く、無機半導体/有機半導体ヘテロpn接合
型のために上記欠点を有している。
【0019】変換効率を向上させる目下の最善の手段
は、3)で記載した構成を展開しながら、さらに有機層
の分光感度を広げ、有機層の配向性を制御し、高い変換
効率を与える有機層を探索することであると考えられ
る。
【0020】以上の点に鑑み、本発明は、有機光起電力
素子として高い変換効率を与える素子を提供することを
目的とするものである。
【0021】又、本発明は、有機光起電力素子として広
い分光感度波長域を有し、特に近赤外波長領域までも分
光感度を有し、大きな光電流を発生し得る有機光起電力
素子を提供することを目的とするものである。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、鋭意検討した結果、本発明に到達した。
【0023】本発明は、(1)少なくとも一方が透光性
である2つの電極の間に、整流接合を形成する電子受容
性有機物層と電子供与性有機物層の積層を含む光起電力
素子において、該電子供与性有機物層がフタロシアニン
誘導体からなり、該層が気相法で作製され、長波長側へ
のスペクトル変化を伴う処理を施したものであることを
特徴とする有機光起電力素子及び(2)少なくとも一方
が透光性である2つの電極の間に、整流接合を形成する
電子受容性有機物層と電子供与性有機物層の積層を含む
光起電力素子において、該電子供与性有機物層がX線回
折(CuKα線)図でBragg角(2θ)が13、2
1、26度付近に回折線を有し、且つ、29度付近に回
折線を有するオキソチタニウムフタロシアニンである有
機光起電力素子を要旨とするものである。
【0024】本発明における電子受容性層と電子供与性
層の整流接合に基づく光起電力素子の構成の基本的な例
は、図1に示すとおりである。
【0025】ここで、支持体は背面電極側にあってもよ
い。また、電子受容性層と電子供与性層の順が逆であっ
てもよい。
【0026】本発明はさらに図2、図4に示すように、
透光性n型無機半導体層を設けてもよいし、又、図3,
4に示すように電子供与性有機物層を(1)(2)の異
なる2層に形成してもよい。
【0027】好ましくは気相成長法により作製された電
子供与性有機物層または電子供与性有機物層(1)のス
ペクトルを変化させる処理法として、電子受容性有機物
層及び電子供与性有機物層または電子供与性有機物層
(1)を形成した後に有機溶媒中あるいは有機溶媒蒸気
にさらす方法がある。ここで用いられる有機溶媒として
は、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、
キシレン等の炭化水素系溶媒、ジクロルメタン、1,2
−ジクロルエタン、1,1,2−トリクロルエタン、モ
ノクロルベンゼン等のハロゲン系溶媒、テトラヒドロフ
ラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、アセトン、エチ
ルメチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒、
メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等の
アルコール系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステ
ル系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミン系
溶媒、アセトニトリル等を挙げることができる。有機溶
媒による処理では各層を別々に行っても同時に行っても
かまわない。
【0028】本発明に用いる塩化アルミニウムフタロシ
アニン薄膜は、有機溶媒で処理をすると、図5で示すよ
うにCuKα線を用いたX線回折図でBragg角(2
θ)が7.0、11.2、25.7度において強い回折
線が現れ、また処理をしていない薄膜は、同様に図6に
示すように、26.8度において強い回折線が現れてい
る。また吸収スペクトルを調べると図7に示したように
処理をした膜のスペクトルは、処理をしていない膜のス
ペクトルより長波長側にシフトしている。これにより光
起電力素子としての特性が向上することが分かった。
【0029】又、本発明における気相法により作製され
た塩化インジウムフタロシアニン膜を本発明で実施する
態様に変化させる処理法の一つとして、熱処理する方法
がある。熱処理温度は100℃から300℃の範囲が適
当であり、加熱は大気下、減圧下、窒素等の不活性ガス
下で行うことができるが、減圧下および不活性ガス下で
行うのが好ましい。熱処理は、他の有機層を形成後、あ
るいは素子が完成してから実施してもよい。又、気相法
による膜の作製時に、基板温度を100℃から300℃
に設定しながら行い直接所望の膜を得ることができる。
もちろん、上述の有機溶媒を用いる方法も適用できる。
【0030】光起電力特性が向上する機構は、具体的に
明らかでないが、以下のように推定される。前記したよ
うに溶媒処理前の膜と溶媒処理後の薄膜では、X線回折
において異なった回折線を示し、溶媒処理により、分子
の配向性が変化していることがわかる。有機半導体にお
ける光電荷生成過程は、光による励起子生成→励起子移
動→イオン対の生成→自由電荷生成で示される外因的過
程であるといわれている。本発明における変換効率増大
の機構は、分子の配向性の変化により励起子移動の効率
が増大し、光電流が増加したためと推定される。
【0031】本発明のフタロシアニンの薄膜形成とし
て、蒸着やスパッタリング等の気相法が挙げられる。ス
パッタリングはターゲットの作製や、成膜条件を適切に
選択しないと成膜中に化学反応が生じる等の問題があ
り、蒸着法が特に好ましい。蒸着は、所定の化合物をタ
ンタルやモリブデンのボートあるいはアルミナのルツボ
等に投入し、通常、10-5〜10-7Torrの真空下で
ボートを加熱することで容易に行える。
【0032】本発明に適用される本層の厚さは、50〜
3000Åが適当である。厚くなるとJSCの増大がみら
れず、また、薄くなるとその層自体の光吸収効率が落
ち、JSCが低下したり、短絡確率が増大する。
【0033】本発明において使用する透明絶縁支持体と
しては、ガラス、プラスチックフィルム等が用いられ
る。
【0034】本発明において使用する透明電極として
は、酸化スズインジウム(ITO)、酸化スズ、酸化イ
ンジウム等が用いられる。好ましい厚さは100〜10
000Åである。
【0035】本発明において使用するn型半導体層とし
ては、酸化亜鉛、3価の金属がドープされた酸化亜鉛、
CdS、酸化チタン、リンをドープしたアモルファスシ
リコン等で酸化亜鉛、CdS等が好ましい。厚さは10
〜10000Åが好ましい。本発明に使用する電子供与
性有機物層または電子供与性有機物層(1)としては、
フタロシアニン誘導体が好ましく、フタロシアニン系顔
料(中心金属がCu,Zn,Co,Ni,Pb,Pt,
Fe,Mg等の2価のもの、無金属フタロシアニン、塩
化アルミニウムフタロシアニン、塩化インジウムフタロ
シアニン、塩化ガリウムフタロシアニン等のハロゲン原
子が配位した3価金属のフタロシアニン、その他酸化バ
ナジウムフタロシアニン、酸化チタニウムフタロシアニ
ン等の酸素が配位したフタロシアニン)が使用される。
【0036】本発明に使用される電子供与性有機材料
(2)としては、電子供与性有機物層(1)に使用され
るものと異なり、 ・フタロシアニン系顔料(中心金属がCu,Zn,C
o,Ni,Pb,Pt,Fe,Mg等の2価のもの、無
金属フタロシアニン、塩化アルミニウムフタロシアニ
ン、塩化インジウムフタロシアニン、塩化ガリウムフタ
ロシアニン等のハロゲン原子が配位した3価金属のフタ
ロシアニン、その他酸化バナジウムフタロシアニン、酸
化チタニウムフタロシアニン等の酸素が配位したフタロ
シアニン) ・ナフタロシアニン系顔料(中心金属がCu,Zn,C
o,Ni,Pb,Pt,Fe,Mg等の2価のもの、無
金属ナフタロシアニン、塩化アルミニウムナフタロシア
ニン、塩化インジウムクロルナフタロシアニン、塩化ガ
リウムナフタロシアニン等のハロゲン原子が配位した3
価金属のナフタロシアニン、その他酸化バナジウムナフ
タロシアニン、酸化チタニウムナフタロシアニン等の酸
素が配位したフタロシアニン) ・ジフタロシアニン系顔料 ・インジゴ、チオインジゴ系顔料(Pigment B
lue 66,Pigment Violet 36
等)、キナクリドン系顔料(Pigment Viol
et 19,PigmentRed 122等) メロシアニン化合物、シアニン化合物、スクアリウム化
合物等の染料 ・有機電子写真感光体で用いられる電荷移動剤(ヒドラ
ゾン化合物、ピラゾリン化合物、トリフェニルメタン化
合物、トリフェニルアミン化合物等) ・電気伝導性有機電荷移動錯体で用いられる電子供与性
化合物(テトラチオフルバレン、テトラフェニルテトラ
チオフラバレン等) ・導電性高分子(ポリピロール、ポリチオフェン、ポリ
アニリン等) から選択される。
【0037】これらの化合物からの電子供与性有機物層
(2)の形成は、蒸着、スピンコート、ディッピング、
電解重合等での方法で製膜される。この中で、薄膜化、
均一化には蒸着が好ましい。膜厚は電子供与性有機物層
(1)では3〜30nmが適当である。厚くなるとJSC
の増大が見られず、又、薄くなるとその層自体の光吸収
効率が落ち、JSCが低下する。電子供与性有機物層
(2)では適当な厚さは5〜300nmである。又、電
子供与性有機物層が一層の場合は適当な膜厚は5〜30
0nmである。
【0038】本発明において使用する透明絶縁支持体に
は、ガラス、プラスチックフィルム等が挙げられる。
【0039】本発明において使用する電子受容性有機物
層としては、 ・ペリレン系顔料 Pigment Red(以下P
R)179,PR190,PR149,PR189,P
R123,Pigment Brown 26等 ・ペリノン系顔料 Pigment Orange
43,PR194等 ・アントラキノン系顔料 R168,PR177,Va
t Yellow 4等 ・フラバンスロン等の含キノン黄色顔料 クリスタルバイオレット、メチルバイオレット、マラカ
イトグリーン等の染料を挙げることができる。本発明に
おいて使用する電子受容性有機物層としては、下記構造
を取るペリレン誘導体(1)がとくに好ましく、更に式
(2)のアラルキル置換体の方が好ましい。
【0040】
【化1】
【0041】ここでnは0から4の整数、X,Y,Zは
水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基のような低
級アルキル基、メトキシ基、エトキシ基の様な低級アル
コキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ
基を表し、m,m’,m''は0から3でm+m’+m''
=5の整数を表わす。
【0042】本発明の具体的化合物には以下のようなも
のが挙げられる。
【0043】
【化2】
【0044】
【化3】
【0045】
【化4】
【0046】
【化5】
【0047】
【化6】
【0048】
【化7】
【0049】これらは蒸着、スピンコート、ディッピン
グにて製膜される。薄膜化、均一化には蒸着が好まし
い。膜厚さは50〜3000Åが好ましい。
【0050】又、本発明において用いられる背面電極と
しては、Au,Pt,Ni,Pd,Cu,Cr,Ag等
の仕事関数の高い金属が挙げられ、特にAuは安定で好
ましい。膜厚は50〜3000Åが好ましい。
【0051】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明を更に詳細に説
明する。
【0052】実施例1 よく洗浄したITOガラス(松崎真空製、30Ω/□)
上に基板温度約300℃で、導入ガスとしてアルゴンを
用い、DCマグネトロンスパッタ法で、酸化亜鉛を約1
300Åの厚さで設けた。その上に、真空蒸着法で電子
受容性物質であるペリレンテトラカルボン酸ビスメチル
イミド(PL−ME)を約400Aの厚さで、次いで電
子供与性物質である塩化アルミニウムフタロシアニン
(AlClPc)を約500Åの厚さで設けた。得られ
た電子供与性有機物層の分光吸収スペクトルは760n
mに最大吸収ピークを有していた。これをジクロロメタ
ン溶媒蒸気に10分間さらすと、最大吸収ピーク波長は
815nmへと長波長側へシフトした。その上に金を真
空蒸着した。ITOと金がなす面積は0.25cm2
した。2つの電極に銀ペーストにてリード線を取り付け
た。
【0053】この素子のITO側に、75mW/cm2
の白色光を照射しながら、6mV/sで掃引される電圧
を印加して変換効率を測定したところVOC=0.47
V,JSC=2.28mA/cm2,ff=0.44とな
り変換効率0.64%が得られた。この値は有機光起電
力素子としては大きなものである。
【0054】実施例2 ITOガラス(松崎真空製、30Ω/□)上に基板温度
約250℃で、導入ガスとしてアルゴンを用い、RFマ
グネトロンスパッタ法で、酸化亜鉛を約1500Åの厚
さで設けた。その上に、真空蒸着法で電子受容性物質で
あるペリレンテトラカルボン酸ビスメチルイミド(PL
−ME)を約400Åの厚さで、その後電子供与性有機
物層(1)として塩化アルミニウムフタロシアニン(A
lClPc)を約250Åの厚さで設けた。得られた電
子供与性有機物層(1)の分光吸収スペクトルは760
nmに最大吸収ピークを有していた。これをテトラヒド
ロフラン溶媒蒸気に10分間さらすと、最大吸収ピーク
波長は815nmへと長波長側へシフトした。その上
に、真空蒸着法で電子供与性有機物層(2)として2,
9−ジメチルキナクリドン(QA−ME)を約400Å
の厚さで設け、その上に金を真空蒸着した。ITOと金
がなす面積は0.25cm2とした。2つの電極に銀ペ
ーストにてリード線を取り付けた。
【0055】この素子のITO側に、75mW/cm2
の白色光を照射しながら、6mV/sで掃引される電圧
を印加して変換効率を測定したところVOC=0.44
V,JSC=2.02mA/cm2,ff=0.45とな
り変換効率0.53%が得られた。この値は有機光起電
力素子としては大きなものである。
【0056】比較例1 実施例1のAlClPc層を溶媒処理しない事以外は、
すべて同じにして変換効率を測定した。その結果、VOC
=0.43V、JSC=1.76mA/cm2、ff=
0.41となり、変換効率0.41%が得られた。
【0057】比較例2 実施例2のAlClPc層を溶媒処理しない事以外は、
すべて同じにして変換効率を測定した。その結果、VOC
=0.49V、JSC=1.69mA/cm2、ff=
0.36となり、変換効率0.40%が得られた。
【0058】実施例3 よく洗浄したITOガラス(松崎真空製、30Ω/□)
上に基板温度約300℃で、導入ガスとしてアルゴンを
用い、DCマグネトロンスパッタ法で、酸化亜鉛を約1
300Åの厚さで設けた。その上に、真空蒸着法で電子
受容性物質であるペリレンテトラカルボン酸ビスメチル
イミド(PL−ME)を約400Åの厚さで、次いで電
子供与性物質である塩化インジウムフタロシアニン(I
nClPc)を約500Åの厚さで設けた。得られた電
子供与性有機物層の分光吸収スペクトルは735nmに
最大吸収ピークを有していた。これをジクロロメタン溶
媒蒸気に10分間さらすと、吸収ピークを670nmと
800nmとに有する膜に変化した。この物のX線回折
ピークを調べたところ、X線回折(CuKα線)図でB
ragg角(2θ)が12.5、21.5、25.5、
28.0度に回折線を有していた。その上に金を真空蒸
着した。ITOと金がなす面積は0.25cm2とし
た。2つの電極に銀ペーストにてリード線を取り付け
た。ITO側から150WのXeランプとモノクロメー
タを用い、800nmの単色光を照射し、2つの電極を
短絡した状態での光電流測定を行った。照射時の電流値
(J)と照射直前の暗電流値(Jd)の差を光電流値
(Jp)とし、次式から量子収率(φg)を求めた。
【0059】 φg=(J−Jd)/eNin’=Jp/eNin’ eは素電荷量、Nin’は電極を透過したフォトン数
で、Nin’=1014-1に設定した。
【0060】その結果、800nmでの量子収率は11
%であった。
【0061】実施例4 ITOガラス(松崎真空製、30Ω/□)上に基板温度
約250℃で、導入ガスとしてアルゴンを用い、RFマ
グネトロンスパッタ法で、酸化亜鉛を約1500Åの厚
さで設けた。その上に、真空蒸着法で電子受容性物質で
あるペリレンテトラカルボン酸ビスメチルイミド(PL
−ME)を約300Åの厚さで、その後電子供与性有機
物層(1)として塩化インジウムフタロシアニン(In
ClPc)を約150Åの厚さで設けた。得られた電子
供与性有機物層の分光吸収スペクトルは735nmに最
大吸収ピークを有していた。これをジクロロメタン溶媒
蒸気に10分間さらすと、吸収ピークを670nmと8
00nmとに有する膜に変化した。この時の、分光吸収
スペクトルの結果を図7に示す。また、ガラスの上に蒸
着したInClPc膜を同様にジクロロメタン溶媒蒸気
で処理した膜のX線回折測定結果を図8に示す。Bra
gg角(2θ)が12.5、21.5、25.5、2
8.0度に回折線を有している。さらにその上に、真空
蒸着法で電子供与性有機物層(2)として2,9−ジメ
チルキナクリドン(QA−ME)を約300Aの厚さで
設け、その上に金を真空蒸着した。ITOと金がなす面
積は0.25cm2とした。2つの電極に銀ペーストに
てリード線を取り付けた。
【0062】実施例3と同様にして量子収率を求めたと
ころ、800nmでの量子収率は12%であった。
【0063】実施例5 実施例4と同様にして酸化亜鉛、PL−ME、InCl
Pc膜を作製した後、減圧下200℃で20分間加熱処
理をした。その結果、InClPc膜の吸収ピークは6
70nmと800nmになった。この物のX線回折ピー
クを調べたところ、X線回折(CuKα線)図でBra
gg角(2θ)が12.5、21.5、25.5、2
8.0度に回折線を有していた。その上に、真空蒸着法
で電子供与性有機物層(2)として2,9−ジメチルキ
ナクリドン(QA−ME)を約300Åの厚さで設け、
その上に金を真空蒸着した。ITOと金がなす面積は
0.25cm2とした。2つの電極に銀ペーストにてリ
ード線を取り付けた。
【0064】実施例3と同様にして量子収率を求めたと
ころ、800nmでの量子収率は12%であった。
【0065】比較例3 実施例3において溶媒処理しないこと以外は同様にして
素子を作製し、量子収率を求めた。その結果、800n
mでの量子収率は6%であった。
【0066】比較例4 実施例4において溶媒処理しないこと以外は同様にして
素子を作製し、量子収率を求めた。その結果、800n
mでの量子収率は8%であった。
【0067】実施例6 実施例1と同様にして作製した素子を、実施例3と同様
にして量子収率を求めたところ、800nmでの量子収
率が19%だった。
【0068】比較例5 実施例1において溶媒処理をしないこと以外は同様にし
て素子を作製し、量子収率を求めた。その結果、800
nmでの量子収率は16%であった。
【0069】実施例7 実施例1と同様にしてITOガラスの上に酸化亜鉛層と
PL−ME層を設けた後、電子供与性有機物層としてマ
グネシウムフタロシアニン(MgPc)を約500Åの
厚さで設けた。得られた電子供与性有機物層の分光吸収
スペクトルは700nmに最大吸収ピークを有してい
た。これを酢酸エチル溶媒蒸気に10分間さらすと、最
大吸収ピーク波長は810nmへと長波長側へシフトし
た。その上に金を真空蒸着した。ITOと金がなす面積
は0.25cm2とした。2つの電極に銀ペーストにて
リード線を取り付けた。
【0070】この素子のITO側に75mW/cm2
白色光を照射しながら、6mV/sで掃引される電圧を
印加して変換効率を測定したところVOC=0.24V、
SC=0.81mA/cm2、ff=0.45となり変
換効率0.12%が得られた。
【0071】比較例6 溶媒処理しないこと以外は実施例7と同様に素子を作製
し、変換効率を測定した。その結果、VOC=0.15
V,JSC=1.06mA/cm2,ff=0.41とな
り変換効率0.09%であった。
【0072】実施例8 よく洗浄したITOガラス(松崎真空製、30Ω/□)
上に基板温度約300℃で、導入ガスとしてアルゴンを
用い、DCマグネトロンスパッタ法で、酸化亜鉛を約1
500Åの厚さで設けた。その上に真空蒸着法で電子受
容性物質であるペリレンテトラカルボン酸ビスベンジル
イミド(PL−BE)を約40nmの厚さで設け、ジク
ロロメタン蒸気に10分間さらし、次いで電子供与性物
質である塩化アルミニウムフタロシアニン(AlClP
c)を約50nmの厚さで設け、これをジクロロメタン
溶媒蒸気に10分間さらすと各々の層の吸収ピークが変
化した。その上に金を真空蒸着した。ITOと金がなす
面積は0.25cm2とした。2つの電極に銀ペースト
にてリード線を取り付けた。
【0073】この素子のITO側に、75mW/cm2
の白色光を照射しながら、6mV/sで掃引される電圧
を印加して変換効率を測定したところVOC=0.45
V、JSC=1.45mA/cm2、ff=0.40とな
り変換効率0.35%が得られた。この値は有機光起電
力素子としては大きなものである。
【0074】実施例9 材料をペリレンテトラカルボン酸ビスフェネチルイミド
(PL−EtPH)とマグネシウムフタロシアニン(M
gPc)を用い、溶媒処理をフタロシアニン層を作成し
てから行う以外は、実施例8と同様にして素子を作成
し、変換効率を測定した。その結果、VOC=0.30
V、JSC=0.97mA/cm2、ff=0.45とな
り変換効率0.17%が得られた。この値は有機光起電
力素子としては大きなものである。
【0075】実施例10 MgPc層の膜厚を15nmにしてMgPc層を作成し
た後に2,9−ジメチルキナクリドン(QA−ME)層
を作成する以外は、実施例9と同様にして素子を作成
し、変換効率を測定した。その結果、VOC=0.32
V、JSC=1.10mA/cm2、ff=0.49とな
り変換効率0.23%が得られた。この値は有機光起電
力素子としては大きなものである。
【0076】比較例7 実施例8のAlClPc層とPL−Bz層を処理しない
こと以外は実施例8と同様に素子を作製し、変換効率を
測定した。その結果、VOC=0.35V、JSC=0.2
4mA/cm2、ff=0.21となり変換効率0.0
2%であった。
【0077】比較例8 実施例9のMgPc層とPL−EtPH層を処理しない
こと以外は実施例9と同様に素子を作製し、変換効率を
測定した。その結果、VOC=0.09V、JSC=0.5
6mA/cm2、ff=0.31となり変換効率0.0
2%であった。
【0078】比較例9 実施例10のMgPc層とPL−EtPH層を処理しな
いこと以外は実施例10と同様に素子を作製し、変換効
率を測定した。その結果、VOC=0.14V、JSC
0.98mA/cm2、ff=0.34となり変換効率
0.06%であった。
【0079】実施例11 よく洗浄したITOガラス(松崎真空製、30Ω/□)
上に基板温度約300℃で、導入ガスとしてアルゴンを
用い、DCマグネトロンスパッタ法で、酸化亜鉛を約1
300Åの厚さで設けた。その上に、真空蒸着法で電子
受容性物質であるペリレンテトラカルボン酸ビスメチル
イミド(PL−ME)を約400Åの厚さで、次いで電
子供与性物質であるX線回折(CuKα線)図でBra
gg角(2θ)が13、21、26度付近に回折線を有
し、且つ29度付近に回折線を有するオキソチタニウム
フタロシアニン(TiOPc)を約500Åの厚さで設
けた。その上に金を真空蒸着した。ITOと金がなす面
積は0.25cm2とした。2つの電極に銀ペーストに
てリード線を取り付けた。ITO側から150WのXe
ランプとモノクロメータを用い、800nmの単色光を
照射し、2つの電極を短絡した状態での光電流測定を行
った。照射時の電流値(J)と照射直前の暗電流値(J
d)の差を光電流値(Jp)とし、次式から量子収率
(φg)を求めた。
【0080】 φg=(J−Jd)/eNin’=Jp/eNin’ eは素電荷量、Nin’は電極を透過したフォトン数
で、Nin’=1014-1に設定した。
【0081】その結果、800nmでの量子収率は9%
であった。
【0082】比較例10 実施例11においてX線回折(CuKα線)図でBra
gg角(2θ)が、29度付近に回折線を有しないオキ
ソチタニウムフタロシアニン(TiOPc)を使用する
以外は全て同じにして素子を作製し、量子収率を求め
た。その結果、800nmでの量子収率は6%であっ
た。
【0083】
【発明の効果】本発明の素子構成によりJSC、ffとし
て高い値が得られ、有機光起電力素子として高い変換効
率が達成される。
【0084】又、本発明において電子供与性有機物層と
してX線回折(CuKα線)図でBragg角(2θ)
が13、21、26度付近に回折線を有し、且つ、29
度付近に回折線を有するオキソチタニウムフタロシアニ
ン膜を使用した場合には、図1〜4の様な光起電力素子
において広い分光感度波長域を有し、特に近赤外波長領
域までも分光感度を有し、大きな光電流を発生し得る有
機光起電力素子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の層構成の説明図である。
【図2】本発明の他の実施例の層構成の説明図である。
【図3】本発明の他の実施例の層構成の説明図である。
【図4】本発明の他の実施例の層構成の説明図である。
【図5】塩化アルミニウムフタロシアニン薄膜の有機溶
媒処理後のX線回折図である。
【図6】塩化アルミニウムフタロシアニン薄膜の未処理
のX線回折図である。
【図7】塩化アルミニウムフタロシアニン薄膜の分光吸
収スペクトル図である。
【図8】塩化インジウムフタロシアニン薄膜の有機溶媒
処理後の分光吸収スペクトル図である。
【図9】塩化インジウムフタロシアニン薄膜の有機溶媒
処理後のX線回折図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉川 雅夫 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一方が透光性である2つの電
    極の間に、整流接合を形成する電子受容性有機物層と電
    子供与性有機物層の積層を含む光起電力素子において、
    該電子供与性有機物層がフタロシアニン誘導体からな
    り、該層が気相法で作製され、長波長側へのスペクトル
    変化を伴う処理を施したものであることを特徴とする有
    機光起電力素子。
  2. 【請求項2】 電子受容性有機物層がスペクトル変化を
    伴う溶媒処理を施されたペリレン誘導体からなり、電子
    供与性有機物層がスペクトル変化を伴う溶媒処理を施さ
    れたフタロシアニン誘導体からなるものであることを特
    徴とする請求項1記載の有機光起電力素子。
  3. 【請求項3】 電子供与性有機物層が気相成長法で作製
    され、X線回折(CuKα線)図でBragg角(2
    θ)が7.0、11.2、25.7度に強い回折線を有
    する処理を施した塩化アルミニウムフタロシアニン薄膜
    を含むことを特徴とする請求項1記載の光起電力素子。
  4. 【請求項4】 電子供与性有機物層がX線回折(CuK
    α線)図でBragg角(2θ)が12.5、21.
    5、25.5、28.0度に回折線を有し、かつ、65
    0nmから675nmの波長域と790nmから810
    nmの波長域に吸収ピークを有する塩化インジウムフタ
    ロシアニン薄膜を含むことを特徴とする請求項1記載の
    光起電力素子。
  5. 【請求項5】 気相成長法で作製された塩化アルミニウ
    ムフタロシアニン薄膜を有機溶媒あるいはその蒸気にさ
    らすか、加熱するかによって、X線回折(CuKα線)
    図でBragg角(2θ)が7.0、11.2、25.
    7度に強い回折線を有する処理を施してなる請求項3記
    載の光起電力素子。
  6. 【請求項6】 気相成長法で作製された塩化インジウム
    フタロシアニン薄膜を有機溶媒あるいはその蒸気にさら
    すか、加熱するかによって、X線回折(CuKα線)図
    でBragg角(2θ)が12.5、21.5、25.
    5、28.0度に回折線を有し、かつ、650nmから
    675nmの波長域と790nmから810nmの波長
    域に吸収ピークを有するようにした請求項4記載の光起
    電力素子。
  7. 【請求項7】 少なくとも一方が透光性である2つの電
    極の間に、整流接合を形成する電子受容性有機物層と電
    子供与性有機物層の積層を含む光起電力素子において、
    該電子供与性有機物層がX線回折(CuKα線)図でB
    ragg角(2θ)が13、21、26度付近に回折線
    を有し、且つ、29度付近に回折線を有するオキソチタ
    ニウムフタロシアニンであることを特徴とする有機光起
    電力素子。
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JP3-253637 1992-04-10
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101030039B1 (ko) * 2004-02-26 2011-04-20 삼성에스디아이 주식회사 유기 태양전지 및 그 제조방법
JP2012094856A (ja) * 2010-10-22 2012-05-17 Xerox Corp 光起電デバイス
CN111247655A (zh) * 2017-10-23 2020-06-05 住友化学株式会社 光电转换元件
WO2023085188A1 (ja) * 2021-11-10 2023-05-19 ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社 有機半導体膜および光電変換素子ならびに撮像装置

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